●キンピカピン 黄金。ゴールド。豪華絢爛。 それを言い表すのにそれ以外の言葉があるだろうか。 それは金ぴかの身体を月光に輝かせ、高速で走り抜ける―― ●すごくとてもゴージャス 「……もしもの話ですが、100億円拾ったらどうします?」 なんて言いながら愛用の事務椅子をくるんと回してリベリスタ達へ向いたのは『歪曲芸師』名古屋・T・メルクリィ(nBNE000209)。しかし彼の視線はテーブルの上、戦車の模型に向けられている。 (戦車ってお幾らぐらいするんでしょーか……) 大方そんな感じの事を思っているのだろう、会話の流れ的にも。溜息を吐いてフォーチュナの名前を呼ぶと、彼はハッとして漸くリベリスタの方へ視線を向けた。 「いや、べ、別にこの戦車模型はアレですぞ、私メタフレだし戦車と合体出来たら超メッカメカで死ぬほどカッコイイのになー的なアレ願望なんかじゃないんだからねっ! ――はいツンデレたところで説明を始めますぞ、耳かっぽじってお聴き下さいませ」 メルクリィは相変わらずの自由言動で無駄に事務椅子でくるーんと一回転し、まるでさっきの何だかんだは無かったのですとも言いたげな真っ直ぐ視線で一同を見渡す。その頃には資料を手に、モニターにはいつの間にやら映像と画像とが展開されていた。 映っているのは――人の形をした、黄金。黄金だ。目や鼻や口は無い、2mぐらいだろうか。のっぺりとした金キラキンの奇ッ怪な黄金が二足歩行で歩いている。 「今回の皆々様の任務はこのフェーズ2E・エレメント『ゴールドさん』の討伐ですぞ。 御覧の通り黄金がエリューションした姿なのですが……なんと、まぁ。『なんとまぁ』ですな皆々様! 何かこうグッと来ますな皆々様! あ、だからって生け捕りにして持って帰るとか絶対ダメですぞ? って言うかこの『ゴールドさん』、見かけによらず結構強いので油断は禁物ですぞ! そういう訳でしてエネミーデータについてをば」 メルクリィが機械の腕を組んだ足の上に重ねた。いつもの薄ら笑いを浮かべたまま一旦リベリスタを見渡すと説明に入る。 「E・エレメントフェーズ2『ゴールドさん』。さっきも言いましたが金塊のエリューションです。 なのでとっても重たいですし堅いですぞ! しかもこう見えて意外と素早いのです。くれぐれもナメてかかっちゃいけませんぞ。 攻撃方法などはそこの資料に纏めましたが私の口からも伝えときますぞ。 『ゴールドさん』は近距離遠距離どちらの攻撃手段も持っています。ショックや石化状態とほぼ同じの状態異常を使って来ますぞ、お気を付けて! サテ、次に場所についての説明です。あとちょっとなんでしっかり聴いて下さいね」 そう言ってフォーチュナがモニターを操作するとだだっ広い空き地が映し出された。山崩れか何かの跡地だろうか?広い地面には小さな草木が疎らに映えている。 「今回の戦場となるのはこの山間にある山崩れの跡地ですぞ。足場が砂地ですが、砂に足が取られたり沈んだりする事ァ無いでしょうな。それに一般人も来ないかと。ご安心を。 ただし光源が無いですな。月や星が出てますが心許無い。何か明かりを持っていくか、暗視を活性化させるのをお勧め致しますぞ。 ――以上で説明はお終いです。オッケーですか?」 見渡すフォーチュナの視線にリベリスタはしかと頷いた。それを確認した機械の男は満足気に頷き返すと、その低い声をブリーフィングルーム内に響かせる。 「それでは皆々様、行ってらっしゃいませ! ネコババ着服強奪略奪等は厳禁ですぞー。……お気を付けて!」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:ガンマ | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2011年11月20日(日)00:02 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●それなりに静かな夜 一月ばかし前だったら、虫々の声で賑やかだったのかもしれない。 小広い砂地。懐中電灯、車やバイクのライト。様々な照明に照らされて視界に不便はなさそうだ。 「E・エレメント『ゴールドさん』……随分とストレートな名前だな、おい。もしかして、メルクリィの兄さんがつけたのかい?」 分かりやすいネーミングだからまあ良いが。準備運動として軽くバスタードソードを振るう『酔いどれ獣戦車』ディートリッヒ・ファーレンハイト(BNE002610)が言う。 踏ん張りが利くように安全靴も履き、身体を十分に温める。万全の態勢、すぐにでも敵と対峙できるように。 いつ来るかは分からないが、それまでは気を張り詰め過ぎずにいよう。 「ゴールドさんかぁ。関西あたりのおばちゃんらとどっちが金ぴかやろね……なーんて、全身金そのものやし、比べるまでもないか!」 ボロン。『ビートキャスター』桜咲・珠緒(BNE002928)は自らが設置したスクーターに腰掛けて手遊びに楽器の弦を弾く。 今回の討伐対象は全身金ピカピンの黄金エリューション。「色々な意味で興味深い存在だな」と呟いた廬原 碧衣(BNE002820)を始め、誰しも思う事があるようだ。 「エリューションっていろんなのが居るんだね。キンピカハデハデ……でも見た目通り強いみたいだし気をつけないとね!」 金色はとりあえず最強だと思ってるゲーム脳のゲーム大好きアーリィ・フラン・ベルジュ(BNE003082)はそう意気込み、 「のっぺりとした2mほどの人型……という黄金の塊、ですか。動かなければ美術館あたりで見そうな存在ですね。 金銭の所持には拘る気はありませんが……どれだけの方の助けになるか」 蘭堂・かるた(BNE001675)は言葉と共に考え込む。結局、金銭を欲しているに変わりはないと言えるかも知れないけれど。 「ふざけた名前の割りに強そうな敵ですね。注意しませんと」 用心深く辺りを見渡すのは『鋼鉄の戦巫女』村上 真琴(BNE002654)、厄介な状態異常攻撃は自分達を苦しめる事だろう。 今回、自分は数少ない状態異常回復手だ……気を引き締めていかねば。 「うーむ……金塊のエリューションとな」 自らが設置した4WDのライトの前、ゴシックドレスから覗く尻尾をくねらせ『エア肉食系』レイライン・エレアニック(BNE002137)は感慨深く頷いた。 そのままキャット・ハンズで包んだ指で摘むのは自らが身に着けている袖無し運動性重視の戦闘用ドレス。黒を基調に美しいドレス。買い過ぎでお財布をピンチにした張本人。 「最近洋服代でお財布ピンチじゃし、欠片くらいなら……」 「人型2mの金塊って注意されなかったら本当に一部でもお持ち帰りする人が出てきそうだね」 「あ、はい、何でもないですのじゃ!」 彼方を見遣りながら何とはなしに言った四条・理央(BNE000319)の言葉に過剰反応、驚きに尻尾の毛を逆立ててギクシャクと回れ右。トップスピードを発動しながら「さ、さぁ! 退治と行こうかのぅ!!」……右手と右足が同時に出ていますよ、レイラインさん。 「……?」 理央には何の事だかさっぱりだったが、取り敢えずは良いだろう。 「個人的には何で金塊がエリューションになったのか突っ込んでみたいけど……」 視線を戻し、古びた盾を構えて。 その視界の中に次々と戦闘態勢に入る仲間達が映る。 その視界の果てに黄金の煌きが見える。 光速でやって来るのが見える。 「とりあえずは撃破が先だね」 一直線、黄金、猛ダッシュからの飛び蹴り。 受け止めたのは真琴のスモールシールド、重い衝撃、一瞬散った火花、そのまま圧し退け剣を構えた―― ●ゴォールデン! 戦巫女の楯に圧され、跳び下がったゴールドさん。 その顔に表情は一切無いが――分かる、殺意。敵意。金ピカピンに輝いて。 それを見据え。 睥睨。獣戦車の瞳孔。 極限解除。 全身の骨が、肉が、臓物が、血が、脳が、意識が、皮膚が、身体が、熱い、熱い、生命力を代価にした戦闘力。 己の限界を超えずして敵を超える事が出来ようか? Nein! 「どんなに硬かろうが、叩き切ってやるぜ!」 跳躍、己が力を注ぎ込んだ豪剣を振り上げて一閃。圧し遣り、戦車が如く撥ね飛ばす! その間に真琴が剣を天に掲げた。皆に与えるは十字の加護、戦いに赴くその意志力を極限にまで高める。これで状態異常に対する抵抗力が上がった筈だ。 手筈通り、複数攻撃を警戒して互いに距離を取り、ゴールドさんを包囲する陣形。 かるたの指に符術の鴉が現れる。集音装置によって聴覚を研ぎ澄ませながら――行け、と鴉に命じた。 相手は相当堅いそうだが、果たして物理的攻撃と神秘的攻撃どちらが効くのか。聴き分けられるのだろうか。 鴉はゴールドさんの金腕に防がれる。堅い、先のディートリッヒのメガクラッシュ時と音は変わらない、堅い、おそらくどちらに対する耐久力も高いのだろう。 ならばひたすら斬るのみだ。 「そう急くでないわ。わらわと遊んでいかんかえ?」 速度の為に快適化した身体でレイラインは強く地を蹴る。トップスピード、そのギアは極限にまで高く高く高められて。 しかし黙ってやられるゴールドさんではない。ならばと迎え撃つが如く飛び掛かり、黄金の拳を振るう。 速猫の顔面を捉えた。 筈だった。 幻惑の武技が生んだ幻影だった。 咽の奥で笑う。猫の爪みたいなものが光る。 「どうしたどうした! 堅さが自慢では無かったのかのぅ?」 死角より鋭い斬撃、堅い手応え、だがそんな事は無視、切りまくるのみ! 黄金の攻撃と斬撃、攻撃、前衛四人で猛攻を仕掛ける。 その一撃は堅く、重い。殴られれば脳が砕けたんじゃないかと錯覚するほど意識が揺さぶられてしまう。 「くっ……!」 ブレイクフィアーを放つべく真琴が一旦跳び下がった、瞬間。黄金の光が――ディートリッヒを、彼女を金に変えてしまった。 前衛陣が手薄になったのを見るや、ゴールドさんは後衛陣へ一気に―― 「……そこ! 狙い撃つね!」 アーリィの掌から放たれた気糸がゴールドさんの胴体に直撃する。圧す。衝撃に行動を阻まれた黄金エリューションは彼女を怒りの儘に睨みつけた(目は無いけれどそんな気がした)。 「おっと……」 露骨な殺気を向けられて良い気がする訳も無く。半歩下がるアーリィ、しかしゴールドさんの行動は再度阻まれる――碧衣のトラップネスト、超集中状態に達した脳髄で雪崩の様に演算を繰り返す彼女の気糸の罠はゴールドさんを的確に絡め取った。 その間に理央はすぐに退魔の聖光で二人の金化を解き、これ以上ゴールドさんが後衛陣へ接近しないよう盾を構えて立ちはだかる。 「後ろに下がってるからって打たれ弱い訳じゃないからね」 守護結界の印を結びながら不敵に笑った。 ゴールドさんが動けぬ間に、珠緒は楽器を構えて詠唱を始める。 「癒し系な新曲や……いっくでー……」 強力に増幅した魔力の下、奏でる歌は癒しの祈り。軌跡の福音。 「痛いの、とんでけー!!」 弦を掻き鳴らした。歌う、奏でる、福音のソロ。 何分、珠緒が敵から遠く離れ過ぎている所為で『包囲』としてゴールドさんの向こう側に居る仲間にまで回復が届かなかったが――アーリィの天使の息がそれを補う。 「ふぅ……少しは楽になったかな?」 体勢は完全に立て直った。 ならばもう一度金に変えてやるだけの事、そう言わんばかりにゴールドさんがビームを発射しようと身構える。人間ならば口があるだろう所が黄金に輝く。 ディートリッヒはそれを見逃さなかった。 「させっかよ!!」 幻視纏いより取り出すのはマント、一気に間合いを詰めるや――その頭部に投げ付けた! 「!?」 視界をすっかり覆い隠したそれにゴールドさんはビックリしたらしい、反射的に放つビームはマントを靡いた形そのままに黄金に変え、ゴトンと地面に落っことした。 1回限定の仕掛け。駄目元でやってみたが上手くいったようだ、 その間にアーリィは気糸による攻撃を、碧衣は精神力を消耗した前衛の者と意識を同調させ、その心に心を供給する。珠緒は弦を掻き鳴らし声を振り絞って仲間を癒し、理央のブレイクフィアーが金になった皆の体を元の温かい肉に戻していく。 「リカバリーに回るから踏ん張って」 理央の声援、前衛四人は武器を握り直した。 しかしゴールドさんは堅い――あれから何度も攻撃を叩き込んでいるが、倒れる気配を見せない。攻撃するこっちの手が痺れそうなほど堅いのだ。幸いは碧衣のインスタントチャージのお陰で精神力が尽きない事か。 後衛から放たれる気糸を躱したゴールドさんがかるたを殴り付ける。真琴を蹴っ飛ばす。 そのまま放つ黄金の光線は――吹き飛ばされ転倒した真琴を掠め、後衛陣を飲み込んだ。 後衛陣から潰す気か。助走を付けて走り出す、のを、レイラインが正面に立って妨害する。それでも構うかと繰り出されるのは飛び蹴り、受け止めるのは猫の爪みたいなもの。 「自分で作った金像ではないか、わざわざ壊す事もあるまい?」 笑む、刹那、ゴシックドレスを翻して幻影。マボロシ。追う様に放たれた金の光線は彼女を捉えられない。 お金は好きだが、自分がなるのは御免被る。 (……あ、でも服の切れ端とかを金にして持ち帰れば……) あ、いえ、何でもないですのじゃ! 取り敢えず斬撃。ゴールドさんを足場に飛び退けば――代わりにかるたが、真っ正面から薙刀を振りかぶって吶喊する。 「後ろの方へ向かいたければ……まずは私を倒してからになさい!」 全身のエネルギーを武器のみに集中させ、轟と振るう強撃。 圧し遣る。ならばとその間に体勢を整えた真琴は魔を祓う聖なる光を放った。 「ありがと!」 彼女に感謝を述べ、金化が解けたアーリィは素早く戦闘再開を。碧衣はピンポイントでゴールドさんの脚を狙い、その体勢を大きく崩す事に成功した。 今こそが好機――殴られ揺れる意識をそのままにディートリッヒは剣を思い切り振るう。理央の鴉が金の体を穿つ。 飛び散る金が見えた。 罅が入っているのが見えた。 ゴールドさんがよろめいた。 あと、少し! 「血ではなく生命力を吸い取る感じで……いけますかね」 口元の血を拭い、牙を剥き、かるたはゴールドさんに喰らい付く。堅くて歯が痛い、刺さった感触も無い――が、エネルギーを吸い取る事には成功したようだ。歯が痛いからもう二度とやりたくないが。 ゴールドさんが腕を振るう。動かせまいと張り付く前衛達を牽制する。 蹴り飛ばしてやる。罅だらけの脚を動かし助走を付ける。 「――飛び蹴りだろ?」 事前準備の必要な攻撃は狙い所。碧衣の卓越した脳内演算はその空白時間を見逃さなかった。 そしてそれはゴールドさんが跳んだ瞬間――気糸の罠がエリューションを絡め取り、縛り上げ、地面に転がした。すかさず真琴がヘビースマッシュを叩き付けて動きを牽制する。 目配せ。 頷く珠緒は掻き鳴らす弦と共に歌い始めた。 この為に集中していた。組み上げて行く魔力、構築される魔法陣、奏でるビート。奏でるビート。奏でるビート! 「Yeaaaaaaaaaaaaaah!!!」 ズンッ。それは有象無象を震わせる歌、魔音、fffffの特大音量。 放たれる四重奏の魔曲、それは激しい光を放ちながら次々と着弾炸裂し――遂に沈黙を齎した。 「人やなくても、感動に震えてくれて……ええんよ?」 ジャン、アンコールはまた今度。 ●それとなく静かな夜 「それにしても、何故の金の塊なんて出てきたんだ。近くに昔の金山の跡地でもあったのか?」 静寂を取り戻した夜の一時。夜風を浴びつつ一息を吐いたディートリッヒは辺りを見渡してみたが……真相は不明だ。 「もう動かない……よね?」 「うーわーあー、すっごいなぁ! めっちゃキラキラやーん!」 アーリィと珠緒は物言わぬ金塊と化したゴールドさんだったモノの傍で興味津々とそれを覗きこんでいる。ナンボぐらいすんねやろ、とはしゃぐ珠緒にアーリィは携帯を手渡し、記念撮影を頼んだり。 ピロ~ン。 携帯電話の撮影音を背後に、かるたと碧衣もまたゴールドさんを見下ろした。 吹き抜ける夜風にそれぞれ黒髪と青髪を靡かせて。 「打倒後は着服厳禁とのことですが……」 「ネコババ着服強奪略奪等は厳禁か」 サテ。 「残った場合は回収して本部に提出で良いですよね」「戦利品として持ち帰りを申請してみよう」 言葉は同時。目があった。「力を持っていそうな金属なら当然有効活用すべきだろう」と得意顔で主張する碧衣にかるたは苦笑を浮かべる他になかったとか。 「このゴールドさんはアークが回収しておくのでしょうか? どこかの溶鉱炉で溶かして市場に出回りそうな気がします」 真琴は首を傾げてゴールドさんを覗き込む。 一方、金に未練タラタラなのはお財布ピンチのレイライン。 「うーむ、エリューション本体は仕方ないかもしれんが……」 戦いの余波で金になった石とか木は持ち帰れんものか。うぅ。見渡してみる。 あった。 それは黄金のマント。ディートリッヒがゴールドさんへ投げ付けたものだ。 拾い上げてみる。滅茶苦茶重いが……これだけあれば自分のお財布は。 「……、」 そろっ、とディートリッヒを見遣ってみる。 彼は豪快に笑ってこう言った。 「持ってけよ、その代わり……今度とびきり美味いビールを奢ってくれ」 ●ゴールド後日談 あのゴールドさんは結局アークが回収、アークの資金に当てられたとか。 ちなみにおいくら位したかと言うと…… 「!!!!!?」 一同のリアクションがこんな事になるくらい。 正に一攫千金、ボロ儲け。 『了』 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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