●伝説の曲がり角で告白すると下着イベントが起きる 大場啓太という覚醒者がいる。 フライエンジェに覚醒し、その能力をスカートめくりを始めとした『子供のセクハラ』に悪用していたのだが、アークのリベリスタに拳骨食らって反省した子である。 拳骨が利いたのか言葉が身にしみたのか、あの日以降、彼が学校でスカートめくりをすることはなかった。被害者だった生徒たちや先生も最初は疑っていたが、その疑いも時間が経つにつれて薄れていく。 多少の遺恨は残るだろうが、それも個人レベル。少なくとも『万華鏡』に引っかかるような能力の悪用はなく、彼の周りはおおむね平和であった。 ただまぁ、彼が悪戯をしなくなったのは学校内だけである。もう少し詳細に言えば覚醒謝以外には悪戯をしなくなったのである。時折見かけるフェイトを持った人間をみればこっそり後をつけたり、声を掛けたりしていた。 そんな大場君は、今日も一人の覚醒者を見つける。 学生服を来た女性で、ハートマークのついた手紙を手にして、決意を秘めた顔をしている。手紙を持っていない手は胸の部分に当てられ、必死に呼吸を整えているようだ。 そしてその視線の先には一人の男性。ちょいと顔立ちがいい男で、印象としては優しそうな感じ。 意を決したように女性は手紙をその男に差し出し―― 「あの、先輩。これ読んd――」 「おねーさん、始めましてー! ボク大場啓太ー。お姉さんも『りべりすた』? ところでパンツが縞々なのはどーしてなの?」 空気読まない大場くん。初対面の挨拶と同時に彼女のスカートを思いっきりめくってしまったのだ。ぶわっ、と全力で上がるスカートは空気抵抗を受けてゆっくりと戻る。そう、ゆっくりと。そのあいだ彼女の縞々はその場にいた人の目に写っていた。 『先輩』の視線もそこに釘付け。なにやら申し訳ないような微笑を返し、その場を去る先輩。真っ赤な顔で固まる女学生。そして悪戯好きな子供が一人。 「ねーねー? お姉さん名前はなんていうの? ……あれ、お姉さんなんでトゲトゲな武器持ってるの? なんか殴られたら痛そうなんだけど、それ?」 「うわーん! なんなのよアンタはー!?」 「だからぼくは、うわ、ちょっと、うわー!」 ●乙女の怒りはマックス。ついでに予知少女の怒りゲージは振り切れ気味 「凶悪なフィクサードよ」 いつもとかわらぬ平坦な口調で事件を告げる『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)。モニターには棘付き鉄球を振り回す女子高生と、その目標となっている小学生男子がいた。 「…………うわー」 ことの経緯を見たリベリスタからはイヴの意見に賛同も否定もできなかった。まぁなんというか、子供の悪戯だが間が悪い。 「この鉄球を振り回している彼女は水無瀬夕子。アークには所属していないフリーのリベリスタ。メタルフレームのデュランダル。 フィクサードの奸智によりパニックに陥った彼女は、壁を破壊したり電柱を壊したりしながらフィクサードを追い詰めていく。人的被害は予知できないのが幸い」 「え、少年は? 予知とか以前に思いっきり叩きのめされそうな雰囲気だけど?」 「自業自得」 にべもないイヴさん。 「とりあえず彼女を止めてきてほしい。神秘の秘匿は重要」 学生服きた女性が鉄球振り回して暴れまわる姿は一種ロマンではあるが、放置していいかというとそれは別問題である。彼女の振るう武器は破界器。神秘の存在なのだ。一目に見えるところで振るわれることは、好ましくない。 「できるならアフターケアも」 アフターケア。つまり彼女の心の傷を癒すことである。ラブレター渡すときにパンツイベント。正直フォローのしようもない出来事だけどなぁ。 「ついでにフィクサードは埋めてきて。深く」 「……りょーかい」 有無を言わせぬイヴの言葉に、リベリスタたちは取り合えず承諾の言葉を返した。どうしたものかな、これ。そんな表情を浮かべて。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:どくどく | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2011年10月18日(火)22:42 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●二人に接触 「通りすがりの紳士です、こんにちは。一言だけいいかな?」 通りすがりの紳士こと『守護神(不具合)』結城 竜一(BNE000210)は棘付き鉄球を持った『青白の縞々パンツ』水無瀬夕子の前に立ち、さわやかな笑顔でこう告げた。 「ナイスパンツ!」 竜一はメガクラッシュで吹き飛ばされた。 竜一に攻撃を仕掛けた事により、水無瀬夕子の足は止まった。吹き飛ばされた竜一は『ミスタスカートめくり』大場啓太のもとに転がり込む。そのまま拉致しようと啓太少年の方に目を向ければ、 「わーい。お姉さんもりべりすた? はじめましてー」 「あははははー。予想通り私のスカートにくらいついたなー」 『超絶悪戯っ娘』白雪 陽菜(BNE002652)の着ている学生服のスカートをめくろうと手を伸ばしている啓太がいた。その手を押さえて笑顔で拘束する陽菜。 「ブレないな少年! とりあえず拉致!」 「告白の瞬間にスカート捲りなんて……グッジョブ!」 竜一と陽菜は啓太の両脇を挟み込むように抱えると、そのまま走って逃げ出した。 「ちょっとまちなさーい!」 それを黙って見過ごすほど夕子の怒りは収まってない。むしろ竜一をスカートめくりの仲間と思い、怒りがさらに倍増する。 「子供のスカート捲りくらい笑って許してあげればいいのに~」 「許せるかー!」 火に油を注ぐ陽菜。トゲトゲ鉄球を思いっきり振りかぶる。 そんな夕子の真正面に立ち、両手を広げる『プラムLove!』カルナス・レインフォード(BNE000181)。自然に夕子を胸に抱きとめ、優しく抱擁する。健康的だが小さな体がカルナスの胸の中に納まる。大胆に抱き寄せ、耳に口を近づける。鼻腔をくすぐる石鹸の香り。彼女の体温がじんわりと伝わってくる。 「そんなに怒っちゃ可愛い顔が台無し――」 「っきゃあああああああ!」 「ぐほぉ!」 突然のハグに思わず膝が動く十六歳の少女。デュランダルのパワーに任せて、男性の大事な部分にハードブレイク。ハグをブレイクされて崩れ落ちるカルナス。 「ス、スカートでそんなに激しく動いちゃまずいだろ……」 「うるさーい! なんなのよあなたたちはー!」 「あの、いいですか?」 人が来ないように結界を張っていた風見 七花(BNE003013)がおずおずと手を上げて夕子に近づいていく。怒りの視線を向けられて萎縮するが、すぐに気を取り直して言葉を続けた。 「とりあえずさっきの少年には謝罪させますので、落ち着いてもらえますか?」 「何? さっきのガキんちょの知り合いなの?」 「違います。ただ私たちの仲間がフォローに動いてますので」 「仲間って……さっきのとか、コイツとか?」 竜一、陽菜、カルナスの行動を思い出し、額に怒りマークを浮かべる夕子。 「あと神秘の秘匿は義務であり、守れないようなら怖いおにーさん達に睨まれて青春がブラックになってしまいます」 「おどおどと怖いこと言ってない貴方!?」 怒ったり驚いたりぐるぐる大変な夕子さん。 取り合えず破壊行為は止まったようです。一旦は。 ●先輩を連れて行こう 「ちょっとそこの貴方、待ちなさい!」 『雇われ遊撃少女』宮代・久嶺(BNE002940)と『金色太夫』鬼灯 佳代(BNE002768)は夕子が告白しようとしていた先輩を探していた。『万華鏡』の映像のみが頼りだったが、そんなに遠くに行っていなかったのか、存外早く発見できた。 「……はい?」 「あー、お主の叔父貴の娘の友達の姉じゃが」 「それってまるっきり他人じゃないです?」 「こまけぇこたぁいいんだよ!」 佳代は先輩の警戒心を、矢次に喋ることで強引に反らして自分のペースに引きずり込む。そこまで考えてのことかは知らないが。 「なんで去るのよ、せっかく可愛い後輩が勇気を出して告白するっていうのに聞きもしないの? 男として最低よ!」 びしっ、と指を先輩に向けて久嶺が叫ぶ。先輩は困ったように頬をかいて、 「いや、さすがにあの状況では……」 「ちっとばかしパンツが見えたくらいでビビッて逃げ出してんじゃねぇよ。 女の大事な大事な勝負パンツである縞々パンツを見て逃げるなんて男らしくねぇ!」 拳を握って力説する佳代。 「いやいやいやいや! むしろどうしろと!?」 「パンツ見たぐらいで何戸惑ってるのよ。付き合うことになったらパンツよりもっとすごいもの見るんだからね!」 落ち着いてください久嶺さん。 「男なら逃げずにまっすぐパンツにぶつかっていくべきなんだよ! あ、ちげぇや。夕子にぶつかっていくべきなんだよ!」 「とにかく、ちょっとそこで待ってなさい。あの子連れ戻してくるから。逃げたら射殺よ!」 「ヘッドショットキル的に」 「殺される! パンツ見た罰なのこれ!? っていうか貴方たち、誰なんです?」 「……え、私? 通りすがりのキューピットみたいなものよ」 久嶺の言葉に先輩は小さく、しかしはっきりと呟いた。 「……脳天打ちぬくとか過激なキューピットだなぁ」 「恋は花。周りがしっかり世話しないと実らないものなのさ。 多少お節介過ぎるぐらいがちょうどいいってな」 先輩の背中をバンバン叩きながら、佳代は先輩を元気付けた。 まぁなんというか、パンツを見た気まずさはあるんだけど、会話をするきっかけができるのは彼も助かるらしい。 「そっち説得はどう? ……え? まだ?」 アクセスファンタズムで連絡を取る久嶺の口調に、予定外に対する驚きの声が混じっていた。 ●とあるリベリスタの真剣講義(パンツカタリ) 近くの空き地。 啓太を拉致した竜一と陽菜はそこで啓太を降ろす。『ぜんまい仕掛けの盾』ヘクス・ピヨン(BNE002689)が結界を張り、一般人が来るのを防いでいる。 啓太少年はあまり見かけない覚醒者がたくさん集まっているのにわくわくし、その上(スカートめくりができそうな)女子率の高さにさらにわくわくしていた。 「もしもスカートをめくる事が目的なのではなく、女の子が嫌がる事をするのが目的であるのならば……ヘクスは眼鏡をガムテで顔にくっつける他ありませんね」 ガムテープを眼鏡を手にヘクスは啓太に迫る。 「とられたら死にます。物理的に。大場が」 「死んじゃうの、ボク!?」 クックック、と微笑むサディストゴスロリ。 「問おう。なにゆえスカートを捲り、スカートの先に何を求める?」 竜一が啓太に問いかける。 「え……? パンツとか興奮するじゃん。綺麗だし」 「うむ。そこにあるのは無限の神秘であり、輝ける運命。それを、何ゆえ無為に晒そうとするのか。 秘密を無造作に晒す事は、ただ、悪!」 力説する竜一。おお、と感動する啓太。 「美学を持って秘密に挑むからこそ、我らは紳士と呼ばれるのだ! 少年よ! 男であるなら、紳士たれ! 女であるなら淑女たれ! それこそが、唯一無二のルール!」 「よくわかんないけどすげー! 兄ちゃんかっこいー!」 「さすがです。竜一さん。香夏子思わず惚れてしまいそうです」 啓太と並んでパチパチと拍手をする『第1話:さらば10歳』宮部・香夏子(BNE003035)。二人の尊敬の念を受けながら、竜一は言葉を続けた。 「まあ、そもそも、スカート捲りとか俺はしないけどね」 「しないの!?」 「だいたい、パンツを露にしてどうすんだ。見えそうで見えない、それがいいんじゃあないか。 見えたとしても――」 紳士はパンツについて語る。それを真剣に聞き入る啓太と香夏子。眼鏡の奥で冷たい視線を送るヘクス。こいつらおもしれー、と穴を掘りながら笑顔で見てる陽菜。 ……穴? 「ねぇ、そこのお姉ちゃんはなんで穴をほってるの?」 「ごめんね……命令で啓太ちゃんを埋めてきてって言われてるの」 「ええっー!?」 「本当はこんなことしたくないんだけど……」 瞳に涙をこらえて陽菜は言う。涙を拭う手に目薬一つ。そして嬉々として啓太を穴に埋める。誰も止めないリベリスタ。 「見えたとしても、パンツのすべてが見えるのは下品だ。 紳士たるもの、あからさまな物よりも不完全であるものの方が想像力をかきたてられ、そこから新たな世界が――」 竜一のパンツ語りは終わることなく続き、香夏子はそれを真剣聞いていた。 ●告白 「パンツが見られたぐらいでなんだ。大丈夫、全てが終わったわけじゃない。むしろチャンス……そうチャンスさ!」 「なにがどうチャンスなのよ!」 「キミが告白しようとした彼には君のパンツを見たと言う後ろめたさがあるはず。 そこを突くんだ! 恋は命がけの真剣勝負! 相手の弱点を見つけたら狙い打て!」 「むしろ私が弱点見られたわよ!」 「あの、カルナスさん。火に油です」 夕子とカルナスと七花のやり取りは、見事にカオスであった。 出会い最悪のカルナスが語る恋愛策略。ヒートアップ持続中の夕子。それを何とかなだめる七花。 七花も心情的には女性の味方だが、任務的にはカルナスの味方。元々の性格もあいまって、ツッコミは弱め。結果、パンツを起点に場はどんどんカオスと化す。 「いーからあの子供のところに連れて行きなさいよ!」 「いいですけど、平和的に話し合いできます?」 「無理に決まってるでしょう」 「そうなると8対1で殴りあうことになりますけどいいです? 手加減はしますけど」 「露骨に脅迫しないでよ! 小さな良心が本気すぎて怖い!」 七花とのやり取りに夕子が慄いているところに、佳代と久嶺が先輩を連れてくる。 「あの、水無瀬くん?」 「わあぁ!? せ、先輩……?」 見詰め合う二人。二人の行動を見守るリベリスタたち。 「なんか埒が明きそうにないので連れてきた。何、当たって砕けろじゃよ」 佳代が先輩の背中を押して、二人の距離を縮める。 夕子の心臓が早鐘のようになる。落ち着け私。手紙を握り締めて呼吸を整える。三日間シミュレートしたじゃないか。多少のトラブルが起きたけど……多少……多少……。 多少のトラブル。 『見知らぬ男にスカートめくられたり、ナイスパンツと賞賛されたり、ハグされたり』 「うわーん! 先輩、ごめんなさーい! 私けがされたんですー!」 「ええー!? 告白される前にフラれたの、ボク!」 顔を真っ赤にして逃げ出す夕子。精神的なショックは大きいようだ。ケアが充分ならここで向き直る勇気も生まれただろうが。 「……うーん。取り合えず街中で暴れるという行為は止めれたの……かな?」 「あの様子じゃと家に閉じこもって泣くのが関の山じゃしな。本当に当たって砕けたか。 ほれ、追いかけんかい色男」 佳代が先輩の背中を叩き、夕子の跡を追わせる。はぁ、と小さく呻いて先輩は夕子を追いかける。 「……一体、何があったの?」 久嶺が倒れているカルナスに問いかける。顔を真っ青にしながら彼は器用に肩をすくめた。乙女心とは難しいものだ、と言外に告げる。 ともあれ、神秘の秘匿は守られたのであった。 ●悪戯小僧に愛をこめて 夕子と先輩の告白しーん(?)を見送った七花と佳代と久嶺は啓太を保護している空き地に向かった。カルナスは夕子の一撃が男の大事な部分にクリティカルヒットした為、そのままアークの職員たちに保護されることになったという。ちーん。 「アタシにはこれくらいの事しかしてあげられないんだよ……♪」 ものすごく楽しそうに陽菜は穴に埋まっている啓太にアイスクリームを食べさせていた。味はわさび味。啓太の口の中に広がる痛みに似た味。少年は首を振って悶えていた。 事情は全てアクセス・ファンタズムで連絡済だ。とりあえず夕子の破壊活動が止まったのならいいや、と結論付けて啓太をどうするかを話し合った。このままでいいか? そんな中、久嶺が穴に埋まった啓太のほうに近づく。見下ろすように少年を見ながら、 「もういい加減スカートめくりから卒業しなさいよ。いや違う。レベルアップしろって意味じゃないわよ、その変態行為をやめなさいって言ってるの!」 びしっ、と啓太を指差しながら言葉を続けた。 「そろそろリベリスタにキツイお灸据えられるわよ!」 「穴に埋められて謎アイス食わされるのはお灸のレベルじゃないのか?」 「アタシのは悪戯だからいーの」 超絶楽しそうな笑顔で陽菜は答える。 さて問題の啓太君だが、説教など念仏の如く聞き流し、首の角度を横に向けて上を見上げていた。 スカートや着物の下から中を見上げるように。 「すげー。確かに見えそうで見えないのもなんかドキドキする!」 「うむ、ロマンだろう。少年」 「きっ、ああああ! ……お姉さまにも、見せたことないのに……」 説教するために啓太の間近に迫っていた久嶺は着物の隙間を押さえてしゃがみこむ。心に重傷を受けて、そのまま泣き出してしまった。ごめんなさいお姉さま。私けがされました。夕子さんの気持ちが、今理解できました。 「ヘクスの鉄壁の守りの前には下から覗いても見えません。しかしここまで来るといっそすがすがしいですね。ヘクス的に尊敬に値しますよ。そこまで一本通せる人はなかなかいないと思いますから。 そして久嶺……今後見せる予定もないのに泣かないでください」 ヘクスは鉄壁のガードでスカートを守りながら、泣き崩れる久嶺に言葉をかける。マジ泣きしている久嶺はそれに答える余裕もなく泣き続ける。 「穴に埋めると被害が拡大しそうなので、香夏子は別の罰を与えたいです。 香夏子こんなこともあろうかと女の子の洋服用意してきました」 香夏子はバックの中からスカートと女性用の上着を取り出す。近くの柱を指差して。 「啓太さんにはこの格好で柱か縛り付けられて香夏子のスカート捲り修行100回に付き合ってもらいます」 「ええー!? やだよボク!」 「大丈夫です、香夏子的にはすごくご褒美です。香夏子頑張ってスカート捲りのルール覚えて帰ります」 キリッ。 スカートめくりの師匠である竜一は『男のスカートを捲るなど誰得か』と思いつつ弟子の急成長を見守る為に啓太を着替えさせ、柱に縛り付けた。 「相手は選んで悪戯しなきゃいつか地獄を見るよ? 今も見てるかもだけどね~!」 けたけたと笑いながら陽菜はスカートがめくられる啓太を見ていた。 「酒の肴には……なりそうにないねぇ」 佳代は酒瓶を片手にその様子を見ながらお猪口に酒を注いだ。 その後―― 大場啓太が女性に対してスカートめくりをすることが全くなくなった。 子供が大人になるにつれて悪戯しなくなった……と言う訳ではなく少し女性に対して恐怖心を感じるようになったという。子供心にちょっぴりトラウマを残してしまったが、それもまた人生。この経験をバネに、彼は立派に育っていくだろう。 そして水無瀬夕子だが。 「特務機関『アーク』のリベリスタ! 私の告白を邪魔したあんたたちを私は許さなーい!」 坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。夕日に向かって叫ぶ彼女の姿があった。 きっと彼女も今回の経験を糧に、強く生きることだろう。あと縞々パンツはやめたらしい。ちっ。 なにはともあれ、めでたしめでたし。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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