●てぅるりらてぅるりら……魔法少女になあれv 「あたしの魔法少女になってよ!」 それは言った。 ……気がする。電子音だった気もする。唐突過ぎて、一瞬状況がわからない。 ごくごく普通の高校生である御手洗・端午(みたらし・たんご)18歳はピンク色のそれ――【魔法騎士けみかる☆リリィ】の変身ステッキを眺めた。 (「さ、酒井ェーーーーーーー!」) 端午は心の中で叫んだ。 賭けで負けたらバツゲームはお約束。それがこれらしい。 悪友の冗談が本当だったことに奥歯を噛み締めた。 「あたしぃ~の、魔法少女になってぇてぇてぇーって、言ってるでしょおおおおおおう!」 隣に転がった水色のそれも、また言った。こっちも変身ステッキだ。 五月五日生まれのせいで端午なんて名前をいただいてから、立派な男子になるべく剣道もやった彼に、そいつらは【魔法少女になれ!】と命令してくる。 (「そんなン、お断りに決まってるだろおお!!」) 怒りと気持ち悪さに、端午はそいつを窓の外からブン投げようと立ち上がった。 妙なハウリング音をさせてしゃべるそいつに嫌悪感を抱いた。 「ちっくしょー! こんなもの送りやがって!」 負けたら深夜に廃工場でコスプレ写真。そう言い出した親友を思い出しながら呻く。 「やっぱ、叩き返してやる!」 端午は思い切ってそれに手を伸ばした。 その瞬間、ピンクのステッキと端午のバックに閃光が弾けた。 「てぅーーーーーるりら、てぅるりら……魔法少女になあ~~~~~~れ☆ 魔法騎士けみかる☆リリィ! 撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺、 おッ仕置きよお"お"お"!」 端午は制服を脱ぎ捨て、姉貴の部屋に走りこみ、クロゼット漁って衣装を探し出す。ついでにウィッグも探し出す。タイムはジャスト20秒。 あっという間に、もじゃ毛にパンスト、ふりふりミニスカ魔法少女に変身よ! 端午はピンクのステッキを木刀のように振り回し、水色のステッキを持って夜の街に飛び出した。 ●変身? 「……というわけなの」 『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)は言った。 つとめて表情はいつも通りであった。 「破界器――変身ステッキは、あと一つ。【けみかる☆リリィ】は三人チームだから、友達三人で撮影するつもりだったようだけど……それって、楽しいの?」 それはいただけない話である。 イヴは話を続けた。 「三高平市の郊外にある廃工場に向かってるわ。他の友達も変装……ぎ、犠牲者になったけど。その人は柔道部よ。それと、御手洗さんは火属性の魔法少女なの。ううん、少年? かしら」 イヴはしばし悩んだ。 「酒井さんは風属性の近接格闘タイプね。御手洗さんが持ってる水色のステッキは水属性だけど、誰か知らない人を引き摺り込む予定みたい……来る予定だった子は、コスプレがイヤで逃げたの」 それはそうだろう。撮影とは黒歴史過ぎる。 御手洗の家は郊外に近い一軒屋で、暗い住宅街の奥にある。幸いにして目撃者は少なくて済みそうだ。努力すれば、こんなゲテモノを見せなくて済むかもしれない。 「増殖性革醒現象が起きる前に阻止してね」 つまり、イヴの意味ありげなセリフが文字通りが展開していくと、魔法少女な男の娘を強制的に増やしていくということになる。 可愛い子たちならパラダイス。そうじゃないなら目潰ししたくなる光景が予想される。 それはともかく。大人数でエリューション化など冗談ではない。 最初の犠牲者は、余ったステッキを手渡される生贄の子羊。助けなければ、自分たち(の目)が危険だ。倒さねばなるまい。 「廃工場は立替予定の場所だから、ちょっと壊れても問題ないわ。でも、あんまりうるさくしないで」 イヴはそう言って、皆を送り出した。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:黒織肖 | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 4人 |
■シナリオ終了日時 2011年04月18日(月)23:46 |
||
|
||||
|
■メイン参加者 5人■ | |||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
■サポート参加者 2人■ | |||||
|
|
●あなたのハートをずきゅんきゅん☆ 「おとこ……漢が魔法少女なんてゆるせねぇ。許されるのは男の娘までだ」 『うめももFC(非公認)会長』セリオ・ヴァイスハイト(ID BNE002266)は言った。 「本当にな。日本男児の行く末はどうなってしまうのだ。全く嘆かわしい」 横から言ったのは、『「Sir」の称号を持つ美声紳士』セッツァー・D・ハリーハウゼン(ID BNE002276) 。 サムライスピリッツをもう一度思い出して欲しいと願うものの、アーティファクトの魔力(魅力)の前ではそのような気概も無に等しい。 「ばあさんの和服をきて、東洋の魔法少女にワシはなるんじゃ!」 そんなハリーハウゼンの思いもそっちのけで、『元特殊部隊教官/特殊部隊隊員』サイド・ウッドホッグ(ID BNE000067)は拳を握って力説する。 「はぁ? 何でだよ」 頭にひよこを乗せた、『むしろぴよこが本体?』アウラール・オーバル(ID BNE001406)は呆れたような声を出した。 「家内が死んだら、一日その家内の服装を着というワシの田舎の風習をやりそこねた。だから今やるのじゃ!」 「えぇ!? なんだそりゃ?」 「や る の じ ゃ ー ☆」 ウッドホッグ爺さん、楽しそうである。 「とっても楽しいものが見られそう」 『箱庭のクローバー』月杜・とら(ID BNE002285)はウッドホッグ爺を焚き付ける。 (「魔法少女か、私は騎士道一直線。そのようなものに憧れなど、憧れなど……ない」) 『自称騎士娘』天音・ルナ・クォーツ(ID BNE002212)は皆の様子を横目で見ながら思った。さて、本心は? 「まあ、世の中なんとかなるもんでございますし、がんばりましょう」 『静かなる鉄腕』鬼ヶ島 正道(ID BNE000681)はその姿に似合わぬ丁寧な言葉遣いで言った。 「じゃあ、作戦どうするの?」 「わしが……」 「はいはい、もう聞きました」 「そこらへんの作戦はサイドに任せよう。乗り気なようだしな。その前に、三人目が出ないほうが大事なことなんだぞ」 敵は少ないほうが良いと、ヴァイスハイトがアドバイスする。 「仕方ないな、俺も爺さんと行くぜ」 「あったしも行くー♪ あれやこれや……ククク」 とらの黒いオーラが漂ってきそうだ。 「じゃあ、端午少年と接触する予定の人間はそっちへ。俺は廃工場に先回りする」 「OK♪」 とらたちはイヴに教えられた端午少年の家の方角へと向かった。 ●接触? 「ここだな」 アウラールは言った。 場所は、御手洗端午少年の自宅前。 端午接触班は、ウッドホッグ爺・アウラール・とら・ハリーハウゼンの四人。 廃工場に先回りしているのは他の三人である。 ウッドホッグ爺は奥さんの着物――振袖を着ていた。 「うほっ☆ イイ女じゃろ?」 「裾を捲るなああ!」 「魔法少女はミニスカなんじゃよ」 「却下」 爺さんは言われて渋々諦めた。 「おや、何か騒がしいですよ?」 ハリーハウゼンが物音を聞いて顔を上げた。 建物の二階あたりからドタバタと音がする。 しばらくして音は止んだ。 「もしかして、変身中?」 「正確には、変装中だな」 ハリーハウゼンが言った。 「かも、ね……わぁッ!」 とらが言った瞬間に、端午少年の家のドアが凄い勢いで開き、何かが飛び出した。 「出た! じゃなかった、来た!」 「よっしゃ、待ってたぞい。そこな、少年!!」 ウッドホッグ爺は端午少年らしき人影に言い放つ。そして、その人影が振り返った。 「なぁに~ン☆」 うっふん、キュートなアタシは現役高校生よお”お”お!!的なド迫力の笑顔。眩しい白い歯が、これまたキモい。 ぷりぷりヒップは漢女の桃尻の証。お生パンスコは恥じらいを隠す、無敵の盾なの♪ 「ぐげぇ……」 アウラールは衝撃に意識が遠のきそうだった。 「わしも、まほーしょーじょになりたいんじゃ!」 「魔法はぁ、乙女にしかかからないのヨぅ。見た目がアレね。ロリババなら許すけど。むしろ推奨だけど」 端午は難色を示した。 「し、しかたないな……じ、実は俺、ロリバb……ンなわけねーだろうかよ!」 人生経験の足りないアウラールは我慢ができなかった。達観なんかできない。 (「日本の男子どころか、リベリスタが……」) ハリーハウゼンは溜息を吐く。 「まあ、アナタたち。きっと、敵よね。さぁ、素敵な戦闘シーンを繰り広げなくちゃいけないワ。ウッフフの腐~♪」 端午は、「さあ、いらっしゃいませ」と廃工場へと走っていく。 ウッドホッグ爺たちの作戦は華麗にスルーされたのであった。 ●接触 「ちょーっとおおお! アタシィ~の邪魔しないでくれますウ?」 端午は言った。 リベリスタたちは廃工場まで追いかけてきただけなのだが、時折、通りがかった人は端午やウッドホッグ爺の姿を見て逃げ出していった。その為、魔法少女端午は三人目の仲間をつくることができなかったのだ。 「だから、三人目になってやると」 「お断りなのーう。抱きしめたくなるほど可愛い子がイイワ」 ここは廃工場の手前にある公園。端午は追っ手を振り切ることができず、ここに辿り着いたのだ。 「じゃから、ワシが」 「ロリババはちっちゃくってチッパイが基本なの。ムキマッチョは論外だワヨ」 端午は自分の姿を省みず、爺にビシッと指を突きつけた。 「こだわりがあるのよ~……あ、岡野♪」 端午は誰かを見つけたらしく、その名を呼んだ。 「「「「あ?(え?)」」」」 「おっかのーーーん♪ あっそびましょー」 端午はルンルン気分で走り寄る。そこには塾帰りらしき子が、自転車を押して歩いていたところだった。 不意に呼ばれ、岡野は端午を凝視する。 「え、え、え、? 御手洗くん!?」 ピンクのパーカーにジーンズ姿。困り顔が妙にそそる子であった。 「お、女の子が! いけない、巻き込んでしまう!」 ハリーハウゼンは焦りを隠せなかった。 「いかん!」 ウッドホッグ爺はシャドウサーヴァントを用いて端午の動きを封じた。 「いやぁン☆」 端午は悲鳴を上げてステッキを取り落とす。自分のステッキはかろうじて落さずに済んだが、三人目のステッキは手から零れ落ちていった。 「御手洗くん! 大丈夫!?」 驚いた岡野は思わず自分の足元に転がったステッキに手を伸ばす。 「それに触っては!」 「あ……え?」 注意を促した時には遅かった。もう、岡野はステッキに触れてしまっていた。 「あ、あ、ああっ!」 岡野の体に電流が走る。岡野はステッキを握り締めると、くるくるとダンスのように回り始め、いきなりパーカーを脱いだ。 「「「「おお!?」」」」 「ら、らめぇ~~~~~ン☆」 背後からは水色のビームがシャワーのように溢れる。なんと豪華な演出の破界器であろうか。 岡野はアニメの魔法少女の変身シーンのようにひとしきり踊って、ポーズを決めながら、今度はジーンズに手を掛けた。 「ちょっ、おまっ」 「あはーん、我慢できなーい♪」 「むしろ、我慢しる!」 「おにゃのこの写メは……だめだよね?」 「ああん、溢れちゃう♪」 ぴーぴーぴー。 溢れたのは、ただのビームであった。 そして。 「お、男の子だったなんてよ……」 「充当にいけば、そういう展開じゃのう」 「そうか、お約束展開。焦った俺が悪かった」 「写真写真♪」 ぱちりと、とらは魔法少女岡野の写真を撮り始める。 まだ変身し終わってないと、岡野は主張していた。口上を述べ続けている。 「二つのおまたのふくらみは~」 妙に楽しそうだ。鬱憤でも堪っていたのだろうか。 (「なんでもできる証拠でなくていいデスヨ」) 皆はそう思っていた。 「おっかのーン☆ やっぱり、可愛い♪」 「みたらしだんごちゃんも、似合ってるよ」 「やっぱり、魔法少女っていいワヨね~」 「ねえねえ、みたらしだんごちゃん。ボク、戦いたい気分なの」 「やっぱりそうこなくっちゃね! 敵サンはそこよ」 「めっちゃくっちゃの、グチャクチャにしていい?」 「もちろんよォ。アタシたちの愛で、レッツ・リフレッシュソウルよ☆」 ギラリと二人はアウラールたちを見た。 「「てぅーーーーーるりら、てぅるりら……魔法騎士けみかる☆リリィ! 撲殺撲殺撲殺撲(以下略)、おッ仕置きよお"お"お"!」」 岡野と端午はステッキを振りかざし、アウラールたちを狙った。 「廃工場に逃げ込むのじゃ!」 ウッドホッグ爺は叫んだ。 ここでは通りがかった人間に見られてしまう。廃工場に行けば、セリオ・ヴァイスハイトが結界を張って待っていてくれるはずなのだ。 ウッドホッグたちは走り出した。それに釣られ、端午たちも廃工場へと走っていった。 ●魔法の夢にかかりし、漢女たち。廃工場へ 「イケメンの敵はお約束。相手に不足は無いワ!」 魔法少女酒井は言った。 ややげんなりしているのはヴァイスハイトである。 (「こんなのってない……」) ヴァイスハイトはすでに混乱していた。さて、次の攻撃はどうしようかと悩む。近付きたくないのだ。 「酒井ェーーーーーーー! お仕置きお仕置きおしお……あら、イケメン敵発見♪」 ウッドホッグたちを追いかけてきた端午は言った。 「セリオ! やっつけるぜ!」 「ああ、そうだ……な」 「酒井くんはどこ?」 「……そこだ」 「え?」 「撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺撲殺!! アタシの愛はチラリと見えるビッツ!」 意味のわからん言葉をほざいて、酒井少年はフロントバイセップスのポーズを取った。 むきょきょ☆ 筋肉は異常に盛り上がっている。アーティファクトの所為だろう。重量級もあっと驚くマッチョぶりだった。 「索敵必殺! 一撃悩殺! まっちょぱわ~!」 酒井は走りこんできた。 「ぐぁっ!」 吹き飛ばされる、ヴァイスハイト。 「お兄さん素敵~ン♪」 「寄るなあ!」 ヴァイスハイトは叫んだ。ブレイクフィアーを使いたいが、この状態では使えなかった。それよりも攻撃と、堪えてヘビースマッシュを決める。 「いけえ!」 「アナタのブロードソード、大きいワ~」 「黙って倒れろ!!」 そこをウッドホッグ爺が走りこんでくる。 「ワシも魔法少女じゃぞーい!」 酒井が素敵なユニフォームで混乱させてくるというのを聞いていたウッドホッグは、それなら『ワシも負けん!』とお互いに素敵なユニフォーム対決を望んでいた。 しかし、酒井の方が一枚上手であった。 「じゃあ、ユニフォームたい……尻(ケツ)!」 「うぎゃあああああああ!!!」 ウッドホッグ爺は悩乱した。 戦う相手はアミタイツ。なまなまぱんすこ、生履きよ。ほーら、ボンレスボンレスボンレスハム子♪ じっくりアタシを味わって。むっちりもっちりキュートなアタシは現役高校、雑巾ダンス部柔道部。レッツ・お素敵スメルふわ~り。あなたもアタシも夢の世界に逝きましょう…… 「ア”~~~~~~~~」 「爺ちゃん!」 「だめだ! 酷すぎる! ここは三人目からいくぞ!」 「「おー!」」 とらとアウラールは掛け声をかけた。 「戦闘はスピードが命!」 天音・ルナ・クォーツはハイスピードで速度を上昇させる。三人目の魔法少女、岡野を狙って素早い動きで相手に追従する。 「きゃーん!」 岡野は転び、スカートが捲れ上がった。 そこに見えるはスキャンティー。白き峰、三角お山の桃源郷。 「はッ!」 クオーツは一瞬怯んだ。 可愛いオトコノコオンナノコが内股で転ぶ姿は艶かしい。そんな趣味は無いと思うのだが、ついふらふらと。ふらふらと。 「あぁ、抗いがたいこれは……」 「ボクの魔力だよ。きゃはっ♪」 翻弄するつもりが翻弄されっぱなしだった。 「これはシャッターチャンスでございます」 鬼ヶ島 正道はしっかりと持参したカメラで各『漢の娘』撮影していた。 (「本部への報告に、今回撮影した写真を添付致しますかね。過酷な戦いをしかと記録して頂きましょう。くっくっく」) 「誰か、岡野を倒せよ!」 「あたしの黄色いビームを受けるがいいわ! 愛、大放出~♪」 「命、キケーン!」 ステッキからバズーカーのように魅了エネルギーの奔流が放たれる。 「あはーん、もっとー♪」 危険を察して鬼ヶ島が動き始めた。 「あ、では自分が」 鬼ヶ島はピンポイントで岡野のステッキや手を狙った。 「痛ぁい!」 岡野はステッキを取り落とす。そこを、ウッドホッグがブラックコードで動けないようにした。 「ふぅ、びっくりしたぞい」 「私の拳は貴女のために!」 ハリーハウゼンは補助に徹するつもりだったが、ウッドホッグが悩乱していたため、マジックミサイルとフレアバーストを併用して戦っていた。 今はウッドホッグ爺は元気だ。しかし、攻撃が開始すればそちらに意識は集中できない。 ハリーハウゼンは端午と戦うしかなかった。 暗い廃工場に明るい炎の光が灯る。アウラールの持って来たランプは必要が無いほどに明るくなった。しかし、周囲に建物は少ないため、人に気付かれずに済んだ。 「おまえ達は何を思い、何を感じてそのような行動をするのだ」 「ぼくぼく、撲殺うう!」 端午は同じようにハリーハウゼンに炎の弾を投げつけた。 「くっ!」 魔法が使えなくなる前に、ハリーハウゼンはメイスを持って走り出す。 「とらも手伝いまーす」 とらはトラップネストの麻痺で無力化を狙う。 「うぎゃあ!」 「やたっ♪」 「グッドモーニングスターァ!!!」 「お空の星ーーーーーー!!!!」 遠くに飛んでく必要は無いのだが、端午はお約束に弱いのか、自分から転がっていく。 「敵ながら、ナイスな攻撃ヨ」 「誉めてくれるなら倒れて欲しいんだが」 「あっそ。つまんないワネ」 そして、気絶した。 「何ソレ!?」 「アタシを忘れないで頂戴」 最後に残った酒井がハリーハウゼンに襲い掛かる。 「いい声ね、アナタ。アタシに囁いてェ」 「貴方に誉められたくない!」 「これでも喰らいやがれええ!」 横からヴァイスハイトがヘビースマッシュを決める。 「素敵よ、アナタのブロードソードーーーーー!!」 「だから黙れ!」 ヴァイスハイトの懇親の一撃が酒井にヒットする。 「昇天☆」 酒井は倒れた。 「き、キケンだ」 再びストレスの溜まった人間が触れれば、再発しかねないと皆は思った。アーティファクトゆえ、それ以前に誰にも触れないようにするのだが。 ともかく、このキケンな魔法少女アイテムはアークに送ることにした。回収したステッキは女性陣に託されたのだ。 そして、鬼ヶ島ととらの撮ったキケンな画像もアークに保管先が決まったのである。 この魔法少女――少年たちはアークに託されることになるだろう。 根が深くないので更生されると予測された。 「今日見たものは酒で忘れよう。そうしよう。朝まで飲むぞー!!」 ヴァイスハイトはやけっぱちになって言った。 鬼ヶ島は日本酒の美味しい店にしてほしいとアウラールに頼む。 そして、二十歳以上のメンバーは繁華街へ出かけていった。 |
■シナリオ結果■ | |||
|
|||
■あとがき■ | |||
|