●ギリギリを攻め合うPLとSTによるバトル(仮) 「くるぉえりゅめーうえうおー!」 アイワ ナビ子(nBNE000228)が振り向きざまになんか言った。 コントで被ってそうな金髪ロングのウィッグを装着しているから、なんかのマネなんだろうなってのだけかろうじて……かろうじてわかる……そんなきわどい仮装だった。 仮装。つまりハロウィン的遊びである。 ハロウィンっていやぁ『菓子か死か』みたいな強請を全国の子供がはたらく一大イベントだって聞いたが、昨今の日本じゃ合法的にコスプレする日でもあるそーな。 「でもねえほら、BNEっていうのはね、著作権に対してとても誠実に対応する紳士的なゲームだからね、そういう名前は一切出さないんだ。だよね? 知ってる分かってる」 ナビ子はうまいって書いてあるチクワ状のスナック菓子(コーンポタージュ味)をサクサク食いながら言った。 「だから……挑戦しようじゃないか。限界(リミットダンス)によ……」 急にリーゼントのかつらを被って目元を暗くしつつ自動車のハンドルを(単品で)握りしめるナビ子。 そして、『祭』がはじまった……! |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:八重紅友禅 | ||||
■難易度:VERY EASY | ■ イベントシナリオ | |||
■参加人数制限: なし | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2014年11月07日(金)22:07 |
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■メイン参加者 13人■ | |||||
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●ハロウィンイベントの様子をご覧頂いただきましょう 選ばれしハロウィンイベント会場には、選ばれし者たちが集う。 えぐれたトラックの周囲にドライアイスのようなスモークがたかれていた。 「だだんだっだだん……」 自分で何かを口ずさみながら、スモークの中から顔を出す『無銘』熾竜 ”Seraph” 伊吹(BNE004197)。 「だんだっただん……」 伊吹は膝立ち姿勢からゆっくりと立ち上がった。 全裸だった。 斜め読みしている人のためにもう一度言う。 伊吹は全裸だった。 キュっとカメラ目線になる伊吹。 「全裸ではない。俺はサングラスをしている」 「はいはい全裸じゃない全裸じゃない」 脈絡もなくスチールデスクの引き出しから這い出てくる『少女には向かない職業』戦場ヶ原・ブリュンヒルデ・舞姫(BNE000932)。 「……おい」 「ぼーくーみら・しょこーびっちーぃ」 「おいふざけるな。お前のそれはどう見ても」 「なんだってぶき太くん、小学生女子の入浴を覗きたいって?」 「言っていないしその呼び方をやめろ」 「ちゃららちゃっちゃちゃー……きーんぞーくばっとー」 舞えもんがお腹のポケットから金属バットを引っ張り出した。 真顔のまま高速で素振りしはじめる。 「これを頭にフルスイングしてクズの家系を絶ってやるんだ」 「おい、待て。話がみじんもつながってないぞ」 「未来のお嫁さんだから風呂を覗いていいってそれ完全にパラノイアストーカーだよ。五キロ圏内への接近を法廷から禁止されるレベルだよ」 「そこだけ繋げてくるな。っていうか舞姫、ミラになるって言ったよね? かすってすらいないよね?」 「未来から来たロボットキャラが被ってるんじゃゴラァ! 死ねやァ!」 「かぶせてきたのお前だろうが!」 こうして、第一次ロボット戦争が幕を開けた。 ●ハロウィンイベントの様子をご覧頂いております 『第一話 SYUGOSHIN ALBUM』 学園祭を一ヶ月後に控えた秋のある日、『デイアフタートゥモロー』新田・快(BNE000439)の所属する軽音部のなり損ないは美少女ボーカル『腐敗の王』羽柴 いちなり(BNE002639)の貧乳によって崩壊の危機をむかえていた。新メンバーを集めるべく奔走する守護神だったが自分はキングボスの口の中から出てきたのだと主張してやまない『囀ることり』喜多川・旭(BNE004015)のなぁーん口調に巻き込まれてしまう。そこで出会ったのはミス貧乳のエントリーを辞退しようとしている『無軌道の戦姫(ゼログラヴィティ』星川・天乃(BNE000016)だった。 「宇宙一ナンバーワンアイドル、羽柴いちなりだよ~! みっそにっこみー☆」 いちなりが伝説のヘヴィメタ野郎ことロニー・ジェイムス・ディオみたいな手つきで腰を振り始めた。そんなに振っても胸は揺れませんよ。 「え、歌の途中だけど瓦を割って欲しい? しょうがないわね~、じゃあ――」 世界のHASIBA先輩がツインテールを振り上げたところで、カメラがもろにパンした。 具体的にはお菓子をめっちゃ頬張りまくる旭を大写しにした。 「あーこのお菓子最高においしいなぁ~ん。でもなんでこれパイなの? パイじゃないよね」 「天使さんだから仕方ない」 「天使じゃ仕方ないなぁ~ん」 「ちょっ! なんでスルーするの!? っていうかそのなぁーんってもしかし――」 「ぱんぱかぱーん!」 床から『ラビリンス・ウォーカー』セレア・アレイン(BNE003170)がドロップした。 青っぽい重巡洋艦をイメージした服を着たセレアがドロップした。 『第四話 KYONYU OF DESTINY』 ようやくメンバーのそろった軽音部じゃない何かは学園祭にむけて練習を開始する。そんな綱渡りなスケジュールのなか、『相反に抗す理』リリ・シュヴァイヤー(BNE000742)は一番の不安要素である守護神の作詞センスを鍛えるためある秘策を用意する。特訓のかいもあってついに一曲目『Let's MAMI Ceria』を完成させるが……。 「だ、大丈夫なはず……フェイトを使えば首のひとつや二つ、切り落としたって……」 「やめてください! 死にますから! 一回死にますから!」 虎バサミを頭上に掲げてぷるぷるするセレアを一同は羽交い締めにして拘束していた。 「人手が足らない。おい竜一、見てないで助けてくれ!」 「えっ?」 ごっつい赤バイクに乗った『はみ出るぞ!』結城 ”Dragon” 竜一(BNE000210)が振り返った。 スマホをポケットにしまう。 「ああ、大丈夫。今超理想幻想ドラゴンナイトさん呼んだから。三分で来るって言ってたから」 「それ動き出したらダメなやつだろ。なんで普通に電話できてんだよ」 その時、アーク経由の通報メールが鳴った。 見てみると、チベットで信仰されていた偶像がエリューション化して日本に向けて移動を開始したからチベット戦士たちが必死で押さえているというメッセージがあった。 「…………」 「…………」 「責任とりなよ、竜一?」 「さんをつけろよ童貞野郎!」 「急にそっちのネタに巻き込むのやめて!?」 ●ここで一旦CMです 「あーお腹すいちゃったなー。なんか手軽に食べられるものないか――あ痛てっ!」 壁を突き破って『かれーの女』春津見・小梢(BNE000805)が飛び出してきた。 「腹が減ったら小梢カレー! 飯も一緒に入ってるぜ! 作り方も簡単、水を入れてレンジでチン! ナビ子ちゃんもびっくり!」 「マジビックリナンダケドォ」 「ほらほらどうだぁうまそうだろぅ!? 四つの味から選べるぜ、博士もびっくり!」 「たまげたぁー」 「簡単美味い小梢カレー!」 後ろをターザン風に通過する伊吹。 「ター」 「兄さん!」 「今日の飯はカレーダゾー!」 「うぅわやったぁー!」 小梢は宇宙へ飛び出し月面着陸の末両ジャスティスとか言いながら手を広げた。 以上である。意味は無い。 小梢さんとは関係なく、『覇界闘士<アンブレイカブル>』御厨・夏栖斗(BNE000004)がのんびりと道を歩いていると、リュックを背負ったナビ子にばったり遭遇した。 「おやパ厨さん」 「僕は確かに半人半妖の変態高校生の格好をマネているし軽くパクってもいるが僕の名前は御厨だ」 「すみません、噛みました」 「ちがう、わざとだ」 「かみまみた!」 「わざとじゃない!?」 「神谷見た?」 「中の人の所在をなぜ今確認した!? あとたぶんだけど、僕の中の人その人じゃないと思う!」 するとそこへ真顔で眼鏡をかけたサポ子が歩いてきた。眼鏡を外して立ち止まる。 「夏栖斗様、私にブラとパンツだけな上、ネコの耳やしっぽをつけさせるだなんて、変態なんですか?」 「そっちじゃない! ホワイトの方! 僕が言ったのホワイトの方! いますぐ三つ編みにして、三つ編みに!」 「仰せのままに……」 サポ子は一旦引っ込んでから、学生服と三つ編み眼鏡の委員長フォームで戻ってきた。 頷く夏栖斗。 「そうそれそれ。サポ川はなんでも知ってるなあ」 「なんでもは知りませんよ。夏栖斗様が買った成人指定本のありかだけ」 「やめて!?」 ●CMあけました 『第十一話 フェイトが解け、そしてフェイトが増えるまで』 リリさんが隠れ巨乳であると知ってしまった守護神は、今更の告白に激しく困惑しながらそれでも自分が一番隙だったお酒が今年も無事おろされていることに喜びを隠せなかった。 だから『そこはらいおんちゃんで行きましょうよ』という言葉をつきつけ去ろうとしたリリさんに、許されない行動を起こしてしまう。 「あ、どうも。秋茄子です」 『ミサイルガール』白石 明奈(BNE000717)が茄子に包まれてあらわれた。 「ふふ、いつも秋茄子と呼ばれ来たわたしはついに秋茄子の妖精になってしまったのです。もう名前を間違われても問題ないんですよ、茄子だし」 艦隊のアイドル明奈ちゃんは乾いた笑いと共に空を見上げた。 「でもね、ひとつね、問題がね、あるんだ。唯一にして今世紀最大の問題がね……ねえ部長」 「や、やめよ? これは流石に怒られるから、やめよ? ね?」 柱の影に隠れ、『From dreamland』臼間井 美月(BNE001362)がぷるぷる震えていた。 胸からぶら下がったプレートには『美月井間臼』と書かれていた。 光の無い目でつぶやく式神のみに井間臼さん。 「あれですね。昔の読み方で、右から読むんですね。でもそれに慣れて無くて名前の部分だけ順序がそのままになっちゃったんですね」 「そ、そうなんだ! ハハッ! 画像に残らなければセーフ……セーフだよね? だ、大丈夫だよね?」 「…………」 超銀河アイドル明奈ちゃんは、しばし真顔を貫いたあと。 「アウトだよ!」 『最終話 届かない参加人数』 30人は余裕で入れる旅館の宴会場をたった13人で占有することになったリベリスタたちはもういっそやりたい放題やったらいいんじゃないかという誰かの提案により、軽いカオス状態へと発展していった。 ご当地非公認アイドル明奈ちゃんは急に『言うことナース!』とかどや顔でキメはじめ、宇宙から帰ってきたと主張してやまない小梢さんは黄色い着ぐるみごしにカレーをひたすら食べ続け、いちなりさんが『これもアイドルとしての仕事なんだよね』と言いながら爆乳音頭を泣きながら熱唱し、その間竜一が電話で『さっきの冗談だから、来なくていいから、ほんと大丈夫だから』と必死に呼びかけ、そんな彼の頭を舞姫さんが金属バットでガッとやり、そんな彼女を伊吹ネーターさんが溶鉱炉と名付けた熱湯風呂に蹴落としつつ自らも飛び込み、夏栖斗はこの場に妹が居なかったことを心から安堵し、リリさんは豪快な打鍵でピアノをぶったたきながら『モロに彼女がいる男に片思いをしている私ってホントどうなの?』という趣旨の歌を熱唱。その後ろで美月先輩は両手に輪っかをつけられて引きずられていき、旭は旭で両手に綱をつけて北海道行きの車に乗せられた。そして彼女らを見送るようにたたずむ、虎バサミでマミったセレア(割と無傷)。天乃は喉の調子を整えて、『大好きな男の子に片思いしてる時間がせつないので分かって欲しい』という趣旨の歌を守護神ガン見しながら熱唱した。そして守護神は……。 「俺、もう25なんだけどな……」 ほろ苦い涙を、ひとすじだけ流した。 こうして小規模ながらやりたい放題やったハロウィンパーティーは幕を閉じ、おのおの思い出やら傷やらを刻み、秋の夜を過ごしていった。 再来月はそう。クリスマスが待っている。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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