●通常の牛 「モーモー」 ●アブノーマルな牛 「ブモオオオッホオオオオォォォォォォォオオオオオン!!」 ●ミディアムレア 珍しく食堂に呼ばれたかと思ったら、テーブル席の一角にナイフとフォークをすちゃっと構えた『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)がいた。 紙ナプキンまで装着して。 手元の熱した鉄板の上でハンバーグがじゅーじゅー美味しそうな音を立てて焼けている。 「ブリーフィングを開始するわ」 その知らせを受けてやってきた訳だが脂が焼ける匂いが気になる。 「事件発生現場は牧場。三高平市外だけど、静岡県内だから割と近くね。そこは退役したアークの元戦闘員がセカンドライフで運営しているのだけれど、どうやら飼育していた牛が揃って革醒したみたい」 つまりはそいつらの始末をしてくれ、という次第らしい。 静岡は自然豊かな土地なので畜産業を行うのにも不備はないだろう。まあそこは分からないでもない。 「敷地は広いから何不自由なく活動できると思う。赤身の肉質を良くするために、たくさん運動できるよう小屋じゃなくて外で放し飼いにしていたみたいだから」 イヴは陶器に入ったソースをかけながら言った。 「それと、牛の屠殺が終わったら食べてもいいそうよ。もったいないからって」 説明事項を伝えつつナイフを入れると肉汁がドバドバドバっと、決壊したダムのように溢れ出した。 一口大に切り分けたハンバーグをフォークに突き刺す。 「ちなみにこれはサンプルとして送られてきた牛肉よ」 解説するイヴの目がきらんと光る。 で、食べる。 とても幸せそうに。 「牧場内にはバーベキューセットが用意されてるって聞いてるから、現地で処理できると思うわ」 口をもごもごさせながら語るイヴ。 「そういえば闘牛って赤色じゃなくて単純にひらひらしたものに反応しているらしいわね」 世間話が始まったので、多分ブリーフィングはこれで終わりなのだろう。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:深鷹 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2014年08月08日(金)22:38 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●なお、この章は本題ではない 早朝の牧場は、その字面から受ける長閑な印象とは些か乖離した、剣呑な雰囲気に包まれていた。 革醒の影響で凶暴化した牛の数は総計二十頭。 対して、アークから派遣されたリベリスタは八人。牧場職員を含めれば、数の上ではほぼ互角になる。 とはいえ、兵数はこの際問題にはならない。 狩る者と狩られる者の明確な差がそこにはあった。 異貌どもが如何に猛り狂おうと、所詮は烏合の衆。統率も無ければ理性も無く、ただ闘争本能だけを頼りに暴れているようでは、戦略的な眼識を持つリベリスタの敵ではない。 農夫達が身を呈して牛を囲むバリケードを作ると、その密集地点に放たれたのは『三高平の悪戯姫』白雪 陽菜(BNE002652)の『インドラの矢』。的確に敵味方を識別し、E・ビーストの群れだけを燃焼させると、その炎に焚きつけられたかのように血気盛んに進み出た『きょうけん』コヨーテ・バッドフェロー(BNE004561)もまた、灼熱の深紅の焔を纏った剛腕を振り回す。限界寸前まで滾らせた気迫から繰り出される乱舞の威力、効果範囲たるや絶大であった。 他方、同じく火を用いてはいるが『血に目覚めた者』陽渡・守夜(BNE001348)は単体を対象とした『業炎撃』での各個撃破を目論む。前線で燃え盛る拳をE・ビーストの眉間に叩き込む彼の傍ら、『T-34』ウラジミール・ヴォロシロフ(BNE000680)は赤い布を揺らし、一頭を誘引。そして。 「『挨拶(プリヴィエート)』だ」 猛進してきたところを受け止める。自然生じた衝撃にも、頑健極まりないウラジミールの鋼体はびくとも動かない。転じて、攻勢。神性を帯びたコンバットナイフで縦横に傷を入れ、黒血の十字を描く。 同様に、眼前まで寄ってきた牛への対処を迫られていたのは『愛情のフェアリー・ローズ』アンジェリカ・ミスティオラ(BNE000759)である。 「E` la gratitudine a Dio che diede cibi meravigliosi!」 食材を与えてくれた神への謝辞を述べ、複数体の突進を軽やかにステップを踏んで回避すると、背丈ほどもある大鎌を巧みに操って、飛燕の速度で寸断、さらに解体。どの部位を切り取るべきかは、後方にて控える『ホリゾン・ブルーの光』綿谷 光介(BNE003658)がその観察眼を武器に適宜指示を送る。 せめて苦しむことなく、一撃で。屠殺の時に面した農夫はしばしばそのような心境に至るという。『一人焼肉マスター』結城 "Dragon" 竜一(BNE000210)が対に構えた刀剣で斬り伏せたらば、『みにくいあひるのこ』翡翠 あひる(BNE002166)は『ジャッジメントレイ』の清浄なる光を浴びせる。痛みに悶える瞬間さえ与えず即死させてやるのは、彼女らに唯一出来る、せめてもの優しさであり、また、命への感謝の表れだった。 全ての家畜が息絶えた後に漂う荒涼たる気配は、噎せ返るような死の臭いよりも、連鎖する生命の儚さが強く胸に刻まれたせいかも知れない。 ●ここからがとても長いぞ! てな感じのことをバーベキュー場の椅子に座って報告書にしたため終わると、陽菜は小さくガッツポーズをした。机の上には紙皿、紙コップ、割り箸と、明らかに準備が食事に臨む時のそれである。 時計の針は正午少し前。既に屋外炊事場では料理自慢の光介&アンジェリカがウラジミールや従業員らの協力の下、手の掛かる料理の仕込みを進めており、風に乗って運ばれてくるスープやら香辛料やらの良い匂いが空腹を刺激しまくってくるので、否が応にも期待が高まっていた。 エリューションの駆除は完了したが、牧場に集まったリベリスタ達にとってはここからが本番。 本番というか、本編というか。 肉を食べる。 肉を。 そう、肉。 『すみません、こっちにテールくださーい』 思い返せば光介の指示もダイジェストになる前はこんな感じだった。どう見ても料理人だった。 「疲れた~! ごはん、ごはん! やっとごはんにありつけるよ」 ぶっちゃけた話遠距離から範囲技を撃ちまくるだけの簡単なお仕事だったので、そんなに苦労してない。しかしお腹は空くわけで。お肉いっぱいあるわけで。食べていいよって教わってるわけで。 「よし! アタシもたまにはまともな料理を皆にご馳走してあげよう!」 「本当か? どうせまた変な調味料入れるんじゃないのか?」 竜一が疑惑の目を向ける。何せここには正体のよく分からないスパイスまで色々用意されている。 「ダイジョブ! ちゃんと真面目に作るよ! 野菜も持ち込んできてるし。ただし! 牛使わない料理を注文したらフォークの『1$シュート』飛ばしちゃうからね!」 にこやかに言う陽菜。 「サジ剣に装填して!」 どうやら殺傷力があるらしく、注文する側も真面目一択。 「あっ、生乳は絞っておいたから、ソフトクリームも用意できるよ!」 なんとデザートまで。陽菜の本気が窺える。 「お肉、久しぶり……! おなかいっぱい食べられる……!」 解体が済み、部位ごとにカットされた牛肉を、アンジェリカのイタリア料理を手伝う傍ら夢見るような心地で眺めているのは、たくさん食べるために昨日から食事を抜いて今日に備えていたあひるだ。 程よくサシの入った新鮮な赤身肉は『赤』というよりも桜色をしていて、目にも美しい。 「もう、ツナで我慢しなくていいんだ……!」 ほんのり鉄の臭いが染みたマグロの味を思い出す。で、その後で綺麗な牛肉の味を想像する。もうそれだけで嬉しくなって頭が爆発しそうになる。 さて。 いよいよ祭の舞台は整ったとばかりに、ガス火の鉄板と、炭火の網が設営される。 そして大皿数枚に乗って運ばれてくる、正気を疑うレベルの量の肉。カルビ・ロースは当たり前、ハラミ・サンカク・タン・ザブトン、分厚く切られたヒレ・サーロイン、ミノ・ハツ・マルチョウのホルモンまで。 「こ、こいつはもう完全に牛肉祭りでヒャッハーな有り様じゃないか!」 割り箸片手に驚嘆する守夜。 エリューションと化した牛は二十頭いたが、損傷の激しい部分は流石に食することが不可能なので、実質的にはそれよりも大分少ない。それでも、この人数で食べ切るには多すぎるくらいなのだが。 「旨い肉でも、ひと手間。これが肉を最大限にうまく食べる方法さ。薄く切るか厚く切るかだけでも、違った味わいになるからな。両方味わってもらおうじゃないか」 肉のカットを担当した竜一が称号に恥じない焼肉のプロっぷりを発揮すると、先陣を切ってトングで厚めに切られたロースを一枚網に乗せる。なるべく肉には触れず、じっくりと旨味を閉じ込めるように焼き、僅かにレアな部分が残る程度まで火が通ったら、すっと紙皿に上げる。そして持参の特製自作タレを垂らす。 「こっ、これは!」 しっかりとした歯応え、噛むほどに溢れ出る赤身の旨味、体温で溶けて広がる脂の甘味、鼻腔を突き抜ける肉特有の野性的な香り。それらが渾然となって云々かんぬん。 「……ンまァいッ!」 先にコヨーテが叫んでいた。あっちでも焼いていたらしい。 「自分でブチ殺した肉の味は格別だぜ……リベリスタで良かったーッ!」 負けじと竜一も肉をじゃんじゃか焼いて皆に振る舞う。 「脂身の多い部位にはワサビもいいぜ。たくさん乗せても大丈夫、脂が辛さを包み込んでくれる」 「おいマジかよそりゃァ……何てウマそうなンだッ!」 辛い物には目が無いコヨーテは、朗報とばかりに薄切りカルビに擦った本ワサビを山盛り乗せ始める。 大体『肉の厚み:ワサビ山の標高=1:9』くらいの割合。 「竜一殿、辛党の自分が言えた義理ではないがあの量は本当に問題無いのか」 「脂の包容力を信じるっきゃない!」 もっとも、脂のポテンシャルを信じるまでもなくコヨーテは余裕綽々な顔で平らげてしまった。 その豪胆さにううむと唸るウラジミールであったが、元々の用事である運んできていたドリンクのことを即座に思い出し、竜一によく冷えたヴァイツェンの瓶を手渡す。 「お疲れ様だな」 「おう! ウラジのおっちゃん、飲もう飲もう!」 それにしても肉と酒のタッグ相性は史上最強すぎて震えてくる。よく焼いたマルチョウを口に運ぶ。白ビールのキレのある炭酸が脂を洗い流す。スッキリしたところで別の肉をもう一口。うまい。無敵。勝てない。 「大人は酒、子どもはジュースだ」 手伝いを終えてやってきたあひるには果実のジュースを、コヨーテには希望通り炭酸水を。守夜に関しては、焼肉のおかずに焼肉を食べて、焼肉の合間に焼肉で喉を潤すような状況だったので、ドリンクを差し挟む余地はなかった。 「しっかり焼くぜ!」 というか頭単位で食べる勢いである。供給が追いついてないので自ら発した炎で肉を焼き出すくらいに。 本当の意味で火力発電所だった。 その喧騒を抜けて、ウラジミールはガスの火元に立ちヘラを握る。 熱した鉄板の宇宙へと飛び込んだのは、分厚いサーロインのステーキ肉。 活発な男性陣がやんやする中でも、牛脂が焦げる臨場感溢れる音は耳朶をしっかりと貫いていく。 零れる肉汁の芳香が煙と共に鼻先をくすぐり、徐々に突いていく焼き目は視覚を喜ばせる。 ペッパーミルで黒胡椒を挽き、岩塩をひとつまみ。 ナイフで一口大に切ると、すっとその刃は素直に入っていくのだが、しかし確かに弾力も感じられる。この手応えだけで、賞賛に値する肉牛の品質が伝わってくる。 あらゆる感覚に肉の素晴らしさが訴えかけられる中、最後に、舌で楽しむ。 切り分けた一片を口に運ぶと。 「これは良い肉だ」 表情を変えぬまま、しみじみと呟いた。かなりダンディズム度が高い。流石のロマンスグレー。 軍人が静かにステーキを噛み締めている一方で、夢見る乙女もいた。 「あひるは、どうしてもやりたい食べ方があるの。薄く切って、三秒炙り……!」 夢を現実のものとすべく、あひるはサシの多い上質な薄切りカルビを箸先で抓んで、直火で三秒。 仄かに色が変わっただけの極レア。溶けた脂が朝露のようにぽたりと落ちていく。 で、軽く塩をぱらぱら。 「脂が乗ってて、キラキラしてる……! まるでダイアモンドを散りばめたかのようや~!」 テンションの上がり切ったあひまろさんは一口でぺろりといってしまった。 舌に乗せただけで肉がほどけていく。最早歯さえも必要ない。 「あっという間に、お肉消えちゃった……ほっぺ落ちちゃう……美味しすぎて倒れそう……」 惚けたようにぽやぽやした表情で、『口の中でとろける』という表現の的確さをを身に沁みて実感。 「倒れたらちゃんとフェイト使わなきゃ……」 重傷判定ケアも万全である。 「すっげェリッチ! オレもやりてェ! こンだけあッから、色んなモン作れそォだなッ!」 コヨーテが興奮気味に語っていたところに。 「色んなもの、作りましたよ」 調理場から寸胴鍋を手にした光介が颯爽と登場。ネギと生姜が香り経つ鍋の中には、徹底的なアク抜きによる澄み切ったスープがなみなみと注がれている。 「テールスープです。焼肉の合間に啜れば胃も落ち着きますし、香味野菜の香りで食欲が増しますよ」 「こいつはありがたい!」 飽きか来ないよう全ての調味料を試していた守夜も、この趣向変えは大歓迎。あと喉が渇いてるから何かしら汁気のあるものが飲みたかったのもある。 これだけではない。光介の後ろから、二人掛かりで大鍋を担いだ牧場職員が姿を見せる。 「もう一品。脛肉のビール煮です。ふふ、得意料理なんですよ」 黒ビールが持つ有機酸の作用でタンパク質が分解し、トロトロになった牛脛肉。ホップの苦味と砂糖の甘味がポイントだ。ブックカフェを実質的に切り盛りしているだけあって、料理の腕は抜群である。 「肉とビールが一緒に味わえるだなんて、最高じゃん!」 「アルコールは飛んでいる。風味が活かされているのみだ、竜一殿」 マジレスされた。 「脛肉料理ならボクも作ってみたよ……」 長い黒髪を緑の風に揺らして、配膳皿を両手に現れたのはアンジェリカ。 「ペポーゾっていう、トスカーナ地方の脛肉の赤ワイン煮込み……胡椒が決め手だね」 「作ってたの、これだったんだ……! 美味しそうな匂いっ!」 アンジェリカ謹製のイタリア料理をあひるが物珍しそうに覗き込む。 「煮込み料理はまだあるよ……。こっちは第四胃を煮込んだランプレドット……今、農夫さんにテーブルに置いてもらったのが、ハチノスを使ったトリッパっていう料理だよ。イタリアだと、モツはよく食べるからね……。世界でも一番なんじゃないかな……」 説明を聞きながらコヨーテが一口。 「うめェ! フレッシュな内臓ってこんなうめェんだなァ……」 「モツって苦手だったけど、煮込みにするとこんなに美味しいんだぁ」 あひるも賛同する。下処理が完璧に施された内臓は、赤身とは違った深い味わいもさることながら、部位ごとに異なる独特の食感が心地よい。 「それに、いい匂い……! これだけで白いご飯が食べられちゃう……」 「お米もいいけど、バゲットもいいよ……。煮汁を浸してサンドイッチにすると、絶品だからね……」 それにしても、絶好のバーベキュー日和だ。清々しい晴れ空に、アンジェリカは改めてそう思う。 「アンジェたん! これ、食べてみなよ!」 そう言って竜一が振る舞ったのは、ミスジと呼ばれる、肩甲骨の下辺りの稀少な肉。皆に均等に行き渡らせていたのだが、自分自身の分をアンジェリカに贈った。 「いいの……?」 「いつもお世話になってるからね。お兄ちゃんと呼んで慕ってくれても構わないんだよ!」 素敵な笑顔。ガチ妹が聞いていたら多分二晩くらいは問い詰められるだろう。 「ありがとう……でも太って『黒姫』が着られなくなっちゃったら困っちゃうな♪」 貴重な部位の味に舌鼓を打っていると、嬉しい悲鳴も上がるというものだ。 気付けば、手料理を振る舞っていた光介もどんどん肉を焼き始めていた。一仕事――そういえば二仕事だった気もするが――片付けた後は腹が減る。 「に、肉汁が創世の大洪水……!」 まさに箱船。わたまろさんの所謂アークジョーク。 「牛肉100%! 辛味大根たっぷり、おろしポン酢の和風ハンバーグ出来たよ!」 揚々とハンバーグの乗ったプレートを翳した陽菜はその出来栄えにご機嫌な様子だった。本来、ハンバーグは牛ミンチで旨味を、豚ミンチで油分を補うのだが、これだけの物量があれば高価な霜降りの部位を惜しみなく投入できるので、牛肉だけでも十分にジューシー、かつ、旨味も倍増。 「辛味大根! 聞いてるだけで涎が出ちまいそうだッ」 「はい、コヨーテさん、あーん」 フォークに刺して差し出す陽菜。猫好きが極まりすぎててねこっ毛にもセンサーが反応するらしい。 「牛骨で取ったスープでシメのラーメンも作る予定なんだ。やみつきになるよ~♪」 炊事場の寸胴鍋から湯気が立ち上っていた。なお持参野菜のほとんどがここで消費されている。 つまり、リベリスタ達が食べてきたのは大半肉である。凄い。素晴らしい。 従業員も一緒になって肉を食べる。どんどん牛のストックが減っていく。 そんな中。 (ふっふっ……牛の美味しさは存分に広められたみたいですね) 若干悪い顔の羊系男子がいた。 (同志よ……北海道やニュージーランドの羊さん達よ……ボクは羊肉の需要減に貢献できたでしょうか) 人知れず物思いに耽る光介をよそに、アンジェリカが皆に新しい料理を出す。衣を付けて高温の油で揚げた、何かのフライのようだ。試しに食べてみると、濃厚な味に加えて、何とも不思議な感触。 「ふふ、実は牛の脳のフライだよ。白子みたいな感じだね……」 悪戯っぽく微笑む。 「マジで!? でも、まったりしてて中々美味いな!」 「脳の料理は欧州だとメジャーだよ……。イタリアだと、羊の脳のフライが一番ポピュラーだけどね……」 野望の終着点は、遠い。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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