●暴力の宴 深夜、人気の失せた工事現場。暗闇に包まれたそこへ、突如として灯る、強い照明の光。 今宵もまた、己を最強と信じて疑わない決闘者たちが、ここで、戦いの饗宴を繰り広げるのだ。 集うのは、過酷な建設作業に従事する、荒々しくも逞しい男たち。泥にまみれた彼らは、しかしそれ故に、ひどく美しい。 地を丸く照らし出すスポットライトの中へと進み出る、決闘者たちの、威風堂々たるこの姿。 さあ、宴を始めよう。戦いのゴングを鳴らせ。 熱狂の夜は、まだ……始まったばかりだ。 ●鋼の魂 「男たち……とは言ったものの。なあ」 『駆ける黒猫』将門伸暁(nBNE000006)は、ぽりぽりと頭をかきつつ、モニタを操作し、深夜に熱い魂をぶつけあう喧嘩屋たちを映し出す。 まぶしいスポットライトの中に現れたのは……一台の、ショベルカーだった。 それだけではない。対峙する相手は、ブルドーザーだ。 「革醒した建設機械たちが、夜な夜な、工事現場でストリート・ファイティング……重機マニアには、ちょっとたまらないシチュエーションかも知れないな。たぶん」 適当なコメントを付け加えながらも、伸暁は、今回の任務について説明する。 とあるマンションの建設現場で、毎夜、E・ゴーレムとして革醒した重機たちが、格闘の祭典を催しているというのである。周囲は住宅地であり、周辺住民からは、いつまで作業してるんだ! という不満も出始めてはいるものの、まだ工事を担当する会社へ、具体的なクレームとして伝わるには至っていない。 そんなタイミングでの、アークの介入となるようだ。 「コトが作業員や、近隣住民の皆さんに知れ渡るのは、ちょいとばかりよろしくない。今夜にでも乱入して、はた迷惑なマシーンどもを黙らせてきてくれ」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:墨谷幽 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2014年04月12日(土)22:21 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●イントルーダー 『クオンタムデーモン』鳩目・ラプラース・あばた(BNE004018)が透視能力を用いて中を見通せば、建設現場は、まさに鋼鉄の決闘の真っ只中。大型の重機同士が真正面からぶつかり合うたび、重厚な金属音があたり構わず鳴り響き。確かにこれでは、近隣住民の皆様としては、たまったものではないだろう。 「まったく、どこで製造されたものやら。お行儀の悪い子たちですこと」 ぐわんぐわん、と空気を震わせるほどのやかましさに、『ライトニング・フェミニーヌ』大御堂 彩花(BNE000609)は思わず顔をしかめる。重機械工業を扱う企業の社長令嬢である彼女のこと、その手の重機も見慣れたものではあったが。さすがの彩花も、殴り合いのケンカを始めてしまう機械を見るのは初めてだったろう。 「でも、働く車に、格闘戦だなんて。こう……見事に、男子のツボを突く感じではありますよね」 「同感だ。そいつを今から壊さなきゃならんと思うと、正直、気が重いがな」 『贖いの仔羊』綿谷 光介(BNE003658)と『終極粉砕機構』富永・喜平(BNE000939)が、どこかきらきらとした顔を見合わせてそんなことを言う。働く車、ブルドーザーにショベルカー。そんなものに、男の子は、いつまでも心惹かれるものなのかもしれない。 とはいえ。 そうこうしている間にも、重機たちの格闘がもたらす金属音は激しさを増し、周囲への被害も広がっていくばかり。 「ねーっ。こんな面白いの、見てるだけじゃつまんないよ。早く乱入しようよー?」 ぱたぱたと翼を羽ばたかせて浮かびあがり、現場をぐるりと囲うフェンスの上から様子を伺っていた『Nameless Raven』害獣谷 羽海(BNE004957)が、待ちきれないといった様子で仲間たちを促す。 「あー、確かに。そろそろ何とかしないと、マズイ感じですねこれ。早いとこ、人が来る前に終わらせちまいましょう」 あばたがひとつ、こくりとうみへ頷くと、彼女は内側から入り口を開くべく、軽々とフェンスを飛び越えていく。 やがて、簡素な金属製の仕切り扉が開くと。 リベリスタたちの前には、コンクリートのリング、鉄錆とオイルにまみれた、冷たくアツいリングが広がっていた。 屈強なアームを振り回す、燃える男の赤いショベルカー。ドーザーブレードをかざして突撃する、クールな青いブルドーザー。 周囲を取り囲み、車体を沈み込ませては跳ね上げ、ランプを明滅させて応援……しているらしい、小型の重機たち。 「さて、では速やかに、依頼を遂行するとしますかのう?」 「ああ、放置するのは不味いだろう。行くぞ、変身ッ!!」 どこかのんびりと言う『怪人Q』百舌鳥 九十九(BNE001407)に、『Brave Hero』祭雅・疾風(BNE001656)も頷き。アクセス・ファンタズムを起動し、各々の装備を纏うと、それぞれに強化技能を発動して己を高めつつ、今宵の戦場を見据える。 じゃり、と足元を踏みしめ。首元になびく赤いマフラー。にっ、と剥き出した、照明にきらりと輝く鋼鉄の歯。きっと、今回の依頼を最も楽しみにしていたのが、彼だろう。 「楽ンのしそォなコト、してるじゃねェかよォッ! へへッ。挑戦者ッ! ブラックコーナー、オレッ!!」 怒号のような名乗りをあげる、『きょうけん』コヨーテ・バッドフェロー(BNE004561)。 乱入者たちに気づき、小型重機たちが車輪を回し、くるりと車体をこちらへ向ける。 「さあ、ブチ壊してやンぜッ!!」 ●カタいやつら ところが。 小型重機たちは、新たな見学者が現れたとでも思ったのだろうか。車輪を器用に動かして脇へ避けると、リベリスタたちのために場所を開けてくれたりした。 どうやら彼ら、本当に純粋に、決闘を楽しんでいるらしい。 とはいえ、どうあれ、放っておくわけにもいかず。光介はひとつ苦笑いするとカバンを下ろし、用意してきた『深夜工事のお知らせ』と記された看板を据える。喜平が先ほどから人払いのための結界を展開してはいたが、加えて、念のための措置だ。 「決闘の邪魔をして悪いが……そろそろ、カーテンコールの時間だ!」 真っ先に飛び出したのは、疾風。稲妻のごとき一撃を小型重機に加えては、次々に標的を移しつつ、ブレードを叩き込んでいく。がつん、がつんと硬質な音が響き、色とりどりの金属片がばらばらとコンクリートへ散らばる。 彼らが観覧希望でやってきたわけではないことに思い至ったのか、わたわたと、慌しく車体を動かし始める小型重機たち。中央で決闘に興じる二台は、未だそしらぬ様子で、熱いタイマン・バトルを続けてはいたが。ともかくそれが、本格的な戦闘の幕開けとなった。 建設中の建物へと射線を通さないよう意識しつつ、小型重機たちへ、喜平が散弾を撃ち込んで行く傍ら。 「私が青いほうを……九十九さんは、あちらの赤いほうをお願いします」 「心得ましたぞ」 九十九と示し合わせ、彩花が挑発の言葉を投げかけると、どうやら通じているらしい。青いブルドーザーが、もくもくと黒煙を吐き出しながら、初めてぐるりとこちらを向く。 「くっくっく。機械で有りながら、意思を持ってしまったその弊害……突かせて頂きますぞ?」 仮面の下で、にやりと笑みを浮かべつつ。九十九の挑発に、一方の赤いショベルカーも、ヘッドランプをぱかぱかと明滅させ、アームを勢い良く振り上げる。 二台とも、一対一の正々堂々たる決闘へ水を差されたことに、どうやら憤慨している様子だ。熱いハートを手に入れた重機たちは、リベリスタたちへとその暴力の矛先を向ける。 「へへッ。いいねェ、お前ェら、なかなかイカしてンじゃねェか! でもよォ……オレらの方がッ! もっと強くて! もっとかっけェッ!!」 負けじと、帯びた熱もそのままに、コヨーテは豪炎を纏った腕を薙ぎ払い。重機たちを、熱と衝撃のダブルパンチで叩きのめす。 乱入者たちの突然の仕打ちに、小さな重機の観客たちも、黙ってはいなかった。彼らはこぞって車体を並ばせると、リベリスタたちへとめがけて一斉にヘッドランプを点灯し、視界を真っ白に染め上げる。 「はわわ……まっまぶしいっ」 正面から強烈な光を帯びたうみが、思わず目を覆う。小型重機たちは、大型の二台のような直接的な攻撃に加わるつもりは無いようだが、放置しても面倒なことになりそうではある。 あばたは、通す射線を探って移動しつつ、水晶のようなきらめく瞳で、戦場を観察、分析する。 「ふむ。やはり、状況から判断するに……先に狙い撃つのは、あの青いほう」 戦況、仲間たちと敵の立ち位置。予測される攻撃と被るダメージ。建物への影響など、諸々の情報を加味しつつ、あばたは最適解を導き出していく。 未だ、建造物へのダメージは許容範囲内に収まってはいたが、成り行き次第でどうとでも転びそうな、際どい状況。 「ま。つまり、外さなければ良いのでしょう?」 二丁の大型拳銃を携え、あばたは涼しい顔で、青いブルドーザーへと狙いを定める。 ●ハードパンチャー 「えーい、うるさーいっ! 近所メーワク、騒音はんたーい!!」 ぶーぶー、ぱらぱらとけたたましいクラクションを鳴らしまくる小型重機、その最後の一台との壮絶な力相撲の末に、うみは何とか打ち勝ち。頑強なボディを弾くと、助走を加えた強烈な一打をぶち込み、破壊する。 「……ふう、すっきり☆」 周辺へ及ぼす騒音公害の一端を摘み取り、ほっと息をつくうみ。小型とはいえ重機だけあり、彼らを戦闘不能へと追い込むには、リベリスタたちといえど骨が折れたものの。なんとか片付けることができた……ところで。 背後で響いた重厚な破壊音に、うみが首を巡らせれば、がらがらと鉄骨が折れ曲がって倒れ、もうもうと粉塵が舞い上がり、そこら中に立ち込める。青いブルドーザーが、自慢の最大の武器たるドーザーブレードを高々と掲げ、リベリスタたちを豪快に弾きながら突撃した末に、建造中の建物の足元へと、真っ直ぐに突っ込んだのだ。 「……まだ、大丈夫なはず。でも、もう一度あれほどの衝撃を与えたら……」 「なら、阻止するまでだ……ッ」 あばたの分析報告に、突進をもろに受けて傷を負いながらも、喜平は建物を背に、手にした巨銃をブルドーザーの正面、零距離でぶちかまし。轟音の共に吹き飛んだ巨体が、もう一方の赤いショベルカーへと激突し、派手に絡み合って地を滑る。 「……しかし。連中、昼間に、ガッツリ使われた後だろうに。まあ元気な話だよ」 喜平が思わずぼやくのも、無理はなく。ショベルカーは元気にアームを振り回し、ブルドーザーは身を震わせながら排気筒から黒煙をたなびかせ。機械だけに、人のように体力を消耗して疲弊する、ということも無いのだろう。燃料が尽きればぱったりと動かなくなるのだろうが、どうやら、それを待つのは現実的な選択では無さそうだ。 「おわァッ!?」 ショベルカーが、アームを器用に操り、ショベルでコヨーテをすくい上げると。構造的に、そっちには曲がらないだろう……? とも思える強引な投法で、無理やりに投げ飛ばし……コヨーテは建物へと叩き付けられ、また少しばかりのダメージを蓄積する。 「ファイトには、セコンドがつきものでしょう? ……術式、迷える羊の博愛!」 光介の起こす癒しの奇跡が、まばゆい光と共に広がり、仲間たちを奮い立たせる。ファイターたるリベリスタたちを援護する様は、まさに言葉通り、さながらリング際のセコンドのようだ。 あばたが気糸を放って展開した罠へ、赤いボディが真正面から突っ込み、動きを鈍らせたところへ、 「まったく。心を得たのなら……人々に使われる機械としての、その誇りを持ちなさい!」 彩花の神気を帯びたガントレットによる痛打が、十字閃を刻み込む。辛辣な物言いは、人の上に立つ立場である彼女なりの矜持であり、また近しい存在でもある重機たちへの、せめてもの慈悲でもあったかもしれない。 飛び散る赤い破片、青い破片。リベリスタたちの流す血潮。それらがコンクリートの上で、埃にまみれながら混ざり合い。 いつしか場は、孤高の決闘者たちと、無粋な乱入者たちとの構図ではなく。人と機械の、まさしく堂々たる、決戦の様相を呈していた。 ●ファイナルラウンド 「皆さん、決着を……お願いします!」 光介の顕現させる高位存在、それがもたらす癒しの奇跡。大魔術たる治癒の波動に、リベリスタたちは背を押され。 時間も押しており、これ以上長引かせるのは周辺住民の安眠のためにも、考慮される建造物の耐久性にとっても、どうやらよろしくはなさそうだ。 彼らは、最後の攻撃を仕掛けていく。 「今宵がこの祭典、最後の日だ……喰らえッ!!」 疾風のブレードが、迸る闘気と共に翻り。青いブルドーザーへ、刹那の間に、捉えられないほどの猛連撃を叩き込む。 反撃に、繰り出される怒涛のごとき突進を、しかし喜平はあえて身をさらし、巧みに誘導すると。 「おっと……そっちは危ないぞ?」 体をかわし、通り抜けていったブルドーザーは、その勢いを殺さぬままに、対面していたショベルカーへと突っ込んでいく。もともと競い合い、車体と魂をぶつけあっていた間柄だけに、二台の重機にはお互いを気にするつもりは無いようだった。 カウンターで、喜平の巨銃から放たれた光弾が、ブルドーザーの履帯もろともに車輪を吹き飛ばし。 がくりと傾けた車体へ、 「トドメです……ッ!!」 彩花のガントレットが、紫電を纏い。十字の軌跡を描いて、二度、叩き込まれ。 クールな青いブルドーザーは、黒煙をひとつ大きく吐き出し……ぷすん、と、その動きを止めた。 残された、赤いショベルカー。真剣勝負に水を差された上、その決着まで横取りされてしまったことを憤ってか、はたまた、鋼鉄の身体に熱いオイルの血潮を滾らせる彼のこと、しのぎを削ったライバルの沈黙に、固くその仇討ちを誓ったか。 ひときわ激しく明滅するライトの光と共に、猛然と走り出すと、光介へ、怒りのショベルを叩き付ける……が。 「あうっ!」 「っ、うみさん! 大丈夫ですか!?」 飛行しながら飛び込み、光介を庇ったうみ。強烈な打撃で吹き飛ばされるが、必死に翼を動かし、空で踏みとどまる。ぐ、と歯を食い縛り、うみは痛みに耐えながら、そっと地へと下り……た、ところで。 「うう……い、痛いけど……泣かない、もん……」 ぱたり、彼女は小さな身体をコンクリートの地面へ横たえると、気を失った。 「ナイスガッツだぜェッ、うみ! へへッ、やってくれンじゃねェかッお前ェら! けどよォ……!」 炎の弾丸と化したコヨーテの拳が、真っ直ぐに撃ち込まれ、 「オレらのほうが、強ェッ!!」 溢れる運動エネルギーが、空気をもびりびりと震わせる。 当たり所が悪かったか、急に鳴り出したクラクションの音に、 「……静かに、死ろ」 あばたの抜き撃ち、無音にも等しい殺意の銃弾が、操縦席を射抜き。ぴたり、わめき声のようなそれを黙らせる。 ぱちり、と、弾けるような電弧が、欠けた赤い車体の破損箇所を這い。砕け散ったライトは、未だ頼りなげな明かりを灯していたが、やがてそれも、静かに消え行く。 「私たちとの決闘で、満足していただけたなら良いのですが……ね」 九十九の狙い済ました一撃が、車体の隙間を抜き、エンジンを貫き。 奇しくも隣には、あの青いブルドーザーの、ひしゃげた車体。最後にひとつ、ぱきん、とライトを強く光らせてから……赤いショベルカーもまた、沈黙へと沈んでいった。 ●たたかうくるま 「うみ、大きくなったら、重機の免許。とりたくなったよ」 幼いながら、熱い機械たちとの熱い決闘に、何かしら思うところがあったのだろうか。ぱちくりと目を覚ましたうみは、そんなことを言った。 「ねえ、何か言ってた? うみ、武勇伝とか、聞きたかったな」 「いえ……はて、さて。ともかく、これで満足して、安らかに眠っていただきたいものです。彼らも、このような夜を除けば、過酷な建設作業に従事してきたわけですしな」 うみに問われた九十九は、先ほどからテレパスで、重機たちとの最後の交信を試みていたのだが。そこに応えが得られたのかどうかは、彼自身が知るのみだった。 「そうですね……これだけ騒音を、周囲へ響かせてしまいましたし。問題のある一部の業者が、夜間に強引な作業を続けていた、ということにしておきましょうか」 彩花は、自らの持つコネクションを用いて、後日そのように地域住民へと説明がなされるよう、手を回すつもりだった。それは周辺への配慮であると同時に、動かなくなった重機たちへ、彼女なりに出来ることだと思ったのかもしれない。 「建造物へのダメージも、許容範囲内。任務終了ですね」 「ああ、みんな、お疲れ様。無傷とはいかなかったが、上々といったところだろう」 周囲を見回し告げたあばたに、疾風も仲間たちへ笑みを浮かべる。重機の破壊、散らかった資材や残骸など、現場に従事する作業員たちにとっては、唐突で頭の痛い状況ではあっただろうが、 「ま……建設会社のおいちゃんたちには悪いが。そこは、許してもらわんとなぁ」 ため息をつきつつの喜平の言葉に、あばたと疾風もうなずく。発生した神秘が、いずれは決闘に留まらない規模の被害を出していた可能性も考えれば、少なくとも、リベリスタたちが責められるいわれは無いだろう。 コヨーテは、赤いマフラーをなびかせ、鋼の拳を交し合った重機たちへ、にっと歯を見せ。 「へへッ。楽しかったぜ!」 光介は最後に、設置していた人避けの看板を回収しがてら、置いておいたカバンを持ち上げる。 実は彼、カバンの中にスパイカメラを仕込んでおり、今夜の一部始終を写真に収めていたのだ。 「……うん、ちゃんと撮れてる。これ、アーク内で配布したら、人気が出そうです」 ブックカフェに務める彼は、それが、密かに一部で人気を誇るジャンルであることを知っていたのだ。 それに。まぶしいスポットライトを浴びながら、観客を前に、激闘を繰り広げていた重機たちのこと。きっと彼らも、そのほうが喜ぶだろうと思われた。 熱い魂を備えた重機たちの、勇壮な姿。 それらはいつか、巷の神秘界隈で、闘う車の写真集、として楽しめるようになるのかもしれない。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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