※このシナリオはエイプリルフールです。実際の人物団体とは一切関係ございません。 また、これは夢オチENDです。全ては夢で嘘です。 ●ロボ/ヤクザ/元ヤクザ/ヤクザ令嬢/親衛隊/鳥 ヤクザバッカジャー、メカブルー! 強いぞ僕等のロボマシン! 予知の力と科学の力が合わさって最強に見えるのですぞ! 真空管は割っちゃらめぇ! ヤクザバッカジャー、ゴクドウブラック! マジ8931000%! 必殺技は海に沈める! 歩く893、ていうかマジ893、ホンマモンだ! ヤクザバッカジャー、シツジレッド! 三度の飯より何もしたくない! 執事だったけどその堕落生活には定評があるぞ! ヤクザバッカジャー、キチピンク! 恋する乙女、オッサンばっかの中で唯一無二の女子力だ! SAN値直葬バケモノ好きのマジキチレディー! ヤクザバッカジャー、ナチイエロー! ヤクザじゃねえよ軍人だよ、イエローってかグリーンだけど体型的にイエローだ! つかイエローはジョンブル語だ! ヤクザバッカジャー、トリレッド! まさかのレッド二人目! それはそうと殺す! 「六人揃ってヤクザバッカジャーですぞ!」 「……実際、複雑だぜ」 「私はもう道具ではないが早くも帰りたいです」 「アローアロー! 今日も良いお天気ですわ」 「負ける奴ぁ死ね、勝った奴が正義だ!」 「死ね」 ジャジャーンと思い思いの決めポーズでリベリスタ達の前に立ちはだかる謎の六人衆。 リベリスタは世界の秩序と平和を護る為にこの六人衆をどうにかせねばならない。 そう、どうにかせねばならないのだ! 別に殺しあわなくてもいいけどどうにかしないといけないのである!! |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:ガンマ | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ EXタイプ | |||
■参加人数制限: 10人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2014年04月16日(水)22:11 |
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■メイン参加者 10人■ | |||||
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●1日過ぎたけどここからずっと1日な 「うんだいたいわかった、そういうことだな!」 「コレは夢なんだよな? もう一度確認しておく。コレは夢なんだよな? OKOKじゃあいこう」 全く同時に『覇界闘士<アンブレイカブル>』御厨・夏栖斗(BNE000004)と『元・剣林』鬼蔭 虎鐵(BNE000034)が頷いた通り、今日は4月1日です。え? 4月中旬……聞こえんなぁ。はい舞台は何処にでもありそうな平和な公園。ヤクザと人外のヤクザバッカジャーがその辺にいる。 あ、突然だけど今から虎鐵×マツダな。 虎鐵がカオスシード(意味深)をシツジレッドことスタンリーの口にぶちこんでいるぞ♂ 「オラオラさっさと食えよ。テメェの大好きな種子さんだぜ?」 「ぐ、ッうァ……! やめ、っも、飲めな、……!」 「素敵な狂気の夢を見られるなんて羨ましいじゃねぇか……あ?」 「げほっ……う、苦い、」 「オラオラ!! へばってんじゃねぇよ!! このクソメガネ!! その綺麗なメガネをぶっ壊して破片を食わせんぞ!」 BNEはよいこのゲームです。カオスシード(意味深)だからセーフですセーフ。いやぁー、虎鐵さんはフリークスで破壊神だなぁ。マジジャガーノートがパッションファンタズムだわー。 ふぅ。 そういう訳で一通りノックダウン(意味深)させたスタンリーをヤクザキック(※虎鐵の素の物理攻撃は1120)で蹴り転がしておき、今度はナチイエローことブレーメにニヤニヤゆらりと振り返る。 「お、ホモイエローじゃねぇか!」 「お前にだけは言われたくねえわマジでそう思うわ」 「今日は上官殿は一緒じゃねぇのか?」 「あの上官殿……? アルトマイヤーの事か……アルトマイヤーの事かーーーッ!!」 どわぉーとスーパーアーリア人になったのでとりあえず暗黒をぶっぱしておいた。残像ひゅんひゅんで躱しやがるスーパーアーリア人。 ===突然ですがあらすじここから=== フォーチュナーを人工的に生み出すプロジェクトによって作られた、真空管型未来予知演算器のβとα。 覚醒者にも劣らない予知機能を期待されていたのだが、心ない人々の仕打ちとかタンスの角によってパリーンと何度も壊されてしまった。 怒りを覚えたβとαは暴走し、ハッキングの末に妙にガタイの良いプロジェクトメンバーの1人を捕獲した上で、己達の自己防衛兼移動用ユニットに改造してしまった。 βとαを凌ぐγ、後のメカブルーの誕生である。 ===あらすじここまで=== 戦闘用フォーチュナ。メカブルーことメルクリィ。 己が動きを読まれるやも、と『もそもそそ』荒苦那・まお(BNE003202)は思った。故に無心。これなら読まれぬ。無心無心無心無無無……ぼへー。気の抜けたと言うか寝る寸前。 (はっ、これでは何も進みません) お顔をぶぶん。まおは戦いに来たのではない。先ずはメカブルーにご挨拶。 「こんにちは、まおです」 「こんにちは、メカブルーですぞ」 「まおはメカブルー様とお友達になりたいと思いました」 「構いませんぞー!」 という訳で、一緒に斧素振りの練習だ。 「あ、まおのは斧はゴム製なのでパリーンは心配しないで下さい」 「では合わせて参りましょうぞ。1、2、3、斧!」 「ワン・ツー・スリー・アックスー」 フラグかと思ったがそんな事はなかった。二人とも爽やかな笑顔、平和な時間。 たくさん運動して汗を流したら、スポーツドリンク片手にブランコで休憩。とてもほのぼの。前半のアレが嘘のよう。 「メカブルー様、まおはとっても楽しかったです」 「こちらこそですぞ!」 だが平和とは無残にブチ壊されてナンボである。 (突然ですが、あたし、狙撃手なんです) ジャングルジムの天辺、伏せた体勢で狙撃銃を構えていたのは『ラビリンス・ウォーカー』セレア・アレイン(BNE003170)。 (ちなみに射程は65535mを超えます、革醒者スキルだけど) なのに物凄い離れたビルの上ではなくジャングルジムなのは、割と目立たなくて空気になる事を未然に防ぐ為だ。プロ意識()。 (そして威力はというと、確実にガラス1枚なら割れる程度です。弱くない? というのはツッコミ禁止、というか今回の任務にあわせて選んだので問題ありません。 ああ、任務についてですが、とある大国の首脳筋より「あの肩についてるガラスを割ってくれ」という依頼があったんです。報酬もスイスにある銀行に振り込まれています) 実は日本の銀行のスイス支店とか、さっきからの謎モノローグとか、気にしない方向で。 という訳でさっきからセレアはじっくりねっとり集中を重ねている。具体的に言うと虎鐵とスタンリーのほもくるしいシーン辺りからだ。全ては確実にあのガラスをブチ抜く為だ。 (目標をセンターに入れてスイッチ、目標をセンターに入れてスイッチ、目標をセンターに 入れてスイッチ……) 集中開始から結構な時間が経っているのに未だに撃っていないのは、実はちょいちょいカオスな光景にツッコミを入れてたら集中が乱れちゃったからだ。集中切らしたくないのに、そんなの誰も許してくれないですよね。 (でもあたし知ってるんですよ。あのガラスが割られると世界のバランスが一気に崩れ去って一気に世界が混沌になるんです。だから最後はそこの悪の戦隊を正義の戦隊に洗脳もとい恭順させて正義のために戦えばいいと思いますよ。だって実はあたし、狙撃手にして女司令官なので。失敗した部下には電撃つき鞭でビシバシ叩いちゃうので! おーっほほほほとか言いながら! すごい正義っぽいわよ!!!) テンション上がっちゃったら引き金引いちゃった。 ばきゅーん。 「…… !!」 そこには衝撃の光景が広がっていた。 絶対、ぱりーんってなって*<|;´w`|>∩ <ウッギャアアアアアア ってなると思った。だがならなかったのだ。 まおが、その身を呈してメルクリィを庇い、護ったのだ。 スローモーションの様に、まおがどさりと倒れこむ。 「ま、まお様ーーーーーーーー!!」 倒れた少女に、駆け寄るメルクリィ。抱き起こした。か細い吐息が、まおのマスク越しに聞こえた。 「し、しっかりして下さい! どうしてあんな事を!」 「メカブルー様の痛いことや悲しいことを、まおはちゃんと分かりたいです」 にこり、弱弱しくも微笑む少女。 「それが、お友達、の……第一歩、です……よ、ね……?」 がくんポックリ。 「まお様ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」 正義って何だ。 「正義って……何だ……!!!」 セレアもジャングルジムの上で涙を禁じ得なかった。 どうしてこうなった。 「真空管の貯蓄はOK? ですぞっ!」 そんな時、「折角だし」という理由で夏栖斗がログイン。メルクリィの真空管を背後から狙う。すかさず狙う。 だが倒れた筈のまおが更にそれを庇う! ぶちゃけオーバーキルだ! いたいけなょぅじょが! 貴重なょぅじょが! 「ぐふっ、なのです……」 「ままままお様ーーーー! 畜生! アンタそれでも人間かーーー!」 「完全同意ーーーー!」 メルクリィ、セレア、怒りのツープラトンラリアット。 「ウワアアアアアアアアアア」 無敵要塞じゃなければ死んでいた夏栖斗であった。 ●ホニャララに変わってオシオキヨー 「白昼堂々平和な公園に変態が! あ、黒い人は除く、ね」 バッサリ切り捨てたのは『愛情のフェアリー・ローズ』アンジェリカ・ミスティオラ(BNE000759)である。 (きっと皆お腹がすいて疲れてるんだね。美味しい物を食べれば馬鹿な事は止めるに違いないよ) 少女は決意する。ここは今まで隠してきた己の本当の姿を見せるしかあるまい。 何処からともなく取り出した魔法のバトンをさっと一振り、そうすればアラ不思議! 2012年03月31日公開のB夜YうVCのエイプリルフール2012シングルピンナップの『目指せ!あいどる』の格好に大変身だ! 「実はボクの正体は歌って踊れるパスタの国のお姫様、プリンセス・オブ・パスタだったんだよ! カムヒア、マイマイク!」 掛け声と共にその手を翳せば、空から飛んできたマイクをはっしと受け取り。 「ライブショー、開始だよ!」 そんな掛け声と共にミュージックスタート。ポップでキュートな音に歌を乗せ、ダンスも加え。あいどるあいどる。 解説せねばなるまい。 プリンセス・オブ・パスタは歌って踊る事で某変わるわよのお姉さんのように空気中にあるあらゆる元素を自在に結合させ、どんなパスタでも作り出す事が出来るのだ! 「いくよっ。ラビオリ、ペンネ、マッケローニ、それから色んなパスタ達!」 歌と一緒にそんな不思議な声をかければ、その声の通りの料理達がヤクザバッカジャー達の前に並べられた。 「さぁ、食べてみてよ!」 ワーイいただきまーすと皆もぐもぐ。おぉ、平和平和。だがその中で咬兵は特別だった。アンジェリカが彼の前に立っている。ミートスパゲティを持った皿をその手に、頬を薄紅に染め上げて。 「これ、ボクが作ったんだ……食べてみて」 「へぇ、美味そうじゃねぇか」 ドキドキしながらアンジェリカが見守る先で、咬兵はミートスパゲティをもぐもぐ食べてゆく。 「……ん。美味ぇな」 「!」 念入りに作ったものだからこそ、嬉しくて照れ臭くてボフンと顔が真っ赤っ赤。そんな顔を隠すようにアンジェリカは更に彼の皿にミートスパゲティを盛りながら、 「お、おかわりもあるからね」 「おう、ありがとよ」 そんなこんなでアンジェリカは歌って踊る。他の5人も美味しそうにパスタを食べているようで何よりだ。 (正直ボクはブラックさんが満足してくれたらそれでいいんだけどね!) それは思うだけにして。きっとお腹が膨れたら眠くなるし、そのまま寝てくれたら問題解決だね! その一方で。 「プリティーで! きゅあーな! 乙女なん!」 きゅあーのきゅあーはオートキュアーのきゅあーなのでセーフですという事で『もうだめ駄狐いつ』明覚 すず(BNE004811)(自作衣装に身を纏った美少女戦士81歳)が公園に参上。おばあちゃん無理すんな。ちなみにメインカラーは情熱の赤だ。赤いキツネって言うなよ! 絶対言うなよ! 言ったらシャイニングウィザード(凄いフラッシュバンの方ではなくプロレス技の方)からのチョークスリーパーだ! そんなこんなの赤いキツn……すずの眼前には。 パスタうめーしてるヤクザバッカジャー。 「こ……これは! 世界平和のために襲撃……いや撃退せな!」 あれ世界の敵なのかな、まぁ細かいことはええんや。ええんや! 「すずちゃんツンデレビームで行くっ」 スーパーロボットですぞ大戦的ななんちゃらなふいんき。技名は気にしない。あんたツンデレだったのかってのも気にしない。べ、別に気にしてなんかないんだからねっ! で、件のツンデレビームであるが、陰陽・氷雨だ。でもビームだ。親方、空からビームが! やったなコイツ! よくもこんな陰陽・氷雨を! そして全体攻撃で全部を標的にしているので ああ、パスタが! パスタが! 無残、ビームで粉砕玉砕大喝采されたパスタ達。特に好物のミートスパゲティを破壊された咬兵の怒りは計り知れない。咬兵は激怒した。必ず、かの81歳をやらねばならぬと決意した。「パスタ達が……」としょんぼりするアンジェリカの頭をそっと撫で、極道はメルクリィに命令を発する。 「往け名古屋、分裂攻撃だ!」 「「「ですぞー!」」」 メルクリィがすげぇいた。いつの間にかメッチャ居た。(相手にされてない敵が誰も居なくて うちがぼっち化する未来がちらっと見えた気がするんやけど)というすずの孤独を感じ取った結果だよ。やったね! 「そんなに分裂して……あたしに乱暴する気でしょう! 薄い本みたいに! 薄い本みたいに!」 そんな言葉を発しながら手近なメルクリィにパロ・スペシャルを決めるすず。更に胴体もねじ切っちゃう。でもびーえぬいーは全年齢なのですぷらったーな無茶はいけませんと思うので分裂させてあげてくださいという温情につき分裂して更に増えるクリィ。 小癪な、こうなったら結界縛で遅くして星儀で逃げ場を潰してから美味しく捻り潰してパリンしてやる。 「夢かどうかなんて関係あらへん、面白ければ全力で戦うんや。帝都の平和のために! ……違う、アークのリベリスタとして!」 印を切りながら、すずはメルクリィ達へダッと駆け出した。 俺達の戦いはこれからだ! ☆ご愛読ありがとうございました! すずさん(81)の次回作にご期待下さい。 ●みぃやぁべぇのぉみぃやぁあああ と愉快な仲間達 諸々から時は遡り。 (ハッ……夢?) お布団の上で『消せない炎』宮部乃宮 火車(BNE001845)は目を覚ました。時計を見た。 (ヤベ遅刻す……うーん眠い) よし、こんな時は病弱レッド見習ってフレックスだし寝るムニャ。 数時間後。 (……おっ15時か良い時間だな) 寝起きの目をぐしぐし擦りながら火車はようやっと起床した。くわぁ~っとデカい欠伸をしながら、さぁ病弱レッドの茶ぁ飲みに出勤すべ。いくらヤクザバッカジャーの基地がゆるゆるだからって仕事は仕事。 という訳で事務所に着いたら――あ、あれは! あの黒塗りベソツに三高平5910ナンバーは! 「御苦労さんス 今日もシノギの方済んでまスんで…… ええハイ 了解です」 さも出迎えましたと言わんばかりに後部ドアに頭を下げ、ゴクドウブラックに挨拶一つ。おう、と応え再出動する彼を見送った。 (女に優しいっつーか 尻に敷かれ……いや) まぁいいか、公園行こう。 「スタンリー! スタンリィイーー!」 「クッ」 今日も今日とてキチピンクこと紫杏にこき使われて苛々しているスタンリーが見える。あらまぁ可哀想、と傍観していると……アレに見えるは褐色銀髪重童貞少年……あれ銀髪じゃなかった? 黒髪? もうハゲでいいか。あっハゲはドイツポテトと被るわ。もういいわ何でもいいわ。 「よっしゃ! いくぜ! ぼっち戦隊リベレッド御厨夏栖斗だ!」 大体こんな感じだろう、と夏栖斗が紫杏の前に現れる。 「アローアロー! 三高平の正義を守るために、ぜひラッキースケベをかまそうとキチピンクに突貫する所存です! 勝てば官軍、女子力なら負けないぜ!」 「はいぱーぴんぽいんと!」 紫杏のハイパーピンポイント(ただの目潰し)がバスゥと夏栖斗に突き刺さる! 「グワアアアア」 それでも負けないリベレッド。用意するのはティーセット。両目を押さえながら手作りプチケーキを紫杏に献上。 「どうよ! 紫杏とこの執事も顔負けの出来じゃね?」 「あら、美味しいわね。評価して差し上げますわ」 「フフフ、三高平のパティシエとは僕のことだ」 ゴムヘラと泡立て器を構えてビシッと決めポーズ……あれ? こういうのじゃないような気がするけど、だいたい四月馬鹿の所為だ、大丈夫だ問題ない。 「なんつーか、君の彼氏に関わる、女子ってとことん不幸になる運命背負ってるよね、あいつなんなんだろうね! その癖に妙にモテて勝ち組だよね! フィクサードなのに!」 「すーぱーぴんぽいんと!」 ざくぅ。 「グワアアアア」 アグレッシブ目潰しにもめげない夏栖斗。執事よろしく紅茶をいれながら、しかしラッキースケベのタイミングは見逃さない! 「さあ、こい! ラッキースケベ! へいへいへい!」 欲望が口に出ちゃうレベルの純情少年。 「キチピンはああ見えて モチぷにお肌の美少女だ お願いすればワンチャンあるかも分からんで?」 そう今年こそ水着が、と顔を出したのは火車である。「出たわねドスケベマン!」と紫杏の目の敵にされている火車である。 「まさか腹周りの肉が気になんスか?」 「メタフレ重量を含めてもアタクシは健康体ですわ!」 「あ? なんか気に触りましたか失敬! それはそうとキチ姫様お手を拝借」 なんて言いながら紫杏の二の腕をたふたふたふ。労働なんて一切していないのでもっちもち。 「いやあ! 猛烈な女子力スよ!」 「ぷろじぇくとがんま!」 ぶすぅ。 「どわぁああ」 そんな火車の一方で、夏栖斗の顔面はアンドラスのもふもふ雄っぱいに埋まっていた。やったね夏栖斗君、ラッキースケベだね! 「いや、からあげさんレッドホットチリペッパーバードさんのラッキースケベはいらないですもふもふとか求めてないんです僕の運命的にそっちに行きそうな気はしないこともなかったけどコノヤロウバカヤロウ」 そんなこんなで、虎鐵とくんずほぐれつガチ(ムチ)バトルを繰り広げていたナチイエローに火車は何となくその辺の雑草を毟り取って投擲してみる。たんぽぽでも食ってろポテト野郎。 「よーハゲ芋ーアレやってくっさいよ手ぇ広げて机に置いて、ナイフで隙間カンカンって奴」 「机ないじゃん、ベンチでしろってか?」 「はぁ出来ないんスかメチャ臆病スn」 「うろたえるんじゃあないっ! 親衛隊はうろたえないっ!」 「マジすかヤベー! レジャーっスわー!」 まんまとベンチでカンカンやり始めたのでベンチに業炎撃ばーん。ざくーーーってギャグみたいな擬音と共にギャグみたいな大量出血。まぁこれギャグなんスけどね。 「うぅうううわぁああああああああああああ!! おま お前 お前ぇえええええ!!!」 「いえ 知らんス 言いがかり勘弁して貰えまス?」 腕を押さえてのた打ち回るブレーメに火車はしれっと応えておいた。その傍を、胸に夏栖斗を埋めたままのアンドラスが通りかかる。 (はっ尊敬する鳥レッドさん!) 因みに夏栖斗は窒息状態です。それはさておき。 「仕事しといたス! 不和! サイコーっス!」 「うむ。不和こそ真理。死ね」 「うっす! おいっす! うぇっす!」 そんなこんなで(二回目)すずとの激しい戦いでボロボロになったメルクリィがぐったりしていた。彼のメンテは火車の役割である。 「なんでオメ 全員乗り込めるデカさねぇのよ ……オイルでも飲む?」 「油は胸焼けしちゃいます……トシですかね……」 という訳でスタンリーと一緒に3人で、スタンリーの淹れた珈琲でブレイクタイム。 ああ、今日も病弱レッドのコーヒーは苦いなぁ……なんて思いながら、ブランコを漕ぐ火車であった。 ●終わらない、エイプリル。 「見つけた……やっと見つけたぞおとうさん……いや、トリレッド!!」 ざっ。地面を踏み締めるトリレッグ。『終わらない4月1日』閑古鳥 比翼子(BNE000587)が強く強く見据えるその正面には、トリレッドことアンドラスが彼女を見遣っていた。二羽が、父と娘が、こうして相対するのは実に何年ぶりだろうか。 「おとうさんが三高平に引っ越す為に株投資で纏まったお金を作ってくれたのが八年前。味を占めて博打で貯金溶かして蒸発したのは七年前だったね。久々に帰ってきたと思ったら俺のギターで世界を驚かせてやんぜ! とかぬかしてアメリカに飛んだのは六年前だったかな? 今はそんな悪魔崇拝系デスメタルに音楽性が変わってたとは知らなかった。ていうかいつトリビスハになったの? 原型ないな……顔しか」 「いつからビスハだと錯覚していた? おとうさんな、魔神として地獄の大侯爵にジョブチェンしたのだ。死ね」 「『ジョブ』とか言って無職じゃんアンタ! 無職にジョブチェンのクソもあるか! ……じゃねえ! 貴様のせいで母はターキー、妹はグレた! あたしは貴様の残した借金のせいでこのザマだ!! もう、ついに、堪忍袋の緒が切れた!!」 「それでも我は夢と浪漫を追い続けていたいのだ。殺す」 ギターぎゃいーん。それに負けじと、比翼子は「うるさい!」と叫んだ。もう「仕方ないね、自分の夢を信じて」なんて言えなかった。おかあさんはそうやって、死んだのだから。 ビシ、と指を突きつける。おかあさんのやつれた笑顔を思い出し、込み上げる涙と怒りを感じながら。 「何もかもきさまのせいだ!! お前がギターで警官殴ってる間、あたしは1万のたわしを抱えながら身を切って(物理)家族を支えてきた……! 怒りだ! もう怒りしかない!」 「くくく、憤怒など不和の一部! やはり我の子か……殺す!」 「殺してみろ、殺せるものなら! 見せてやる……魔神と鳥類のバスタードの力……!」 ゴゴゴゴゴ。比翼子のオーラが真っ赤に燃える。父を倒せと轟き叫ぶ。 「くらえ!! 星と太陽と銀河に宇宙最強の名と絶対勝利の力を約束された我が最終奥義、その完全なる極地!! もはやあたしの名は要らない! あたしはそれそのもの……暗き夜を切り裂き、全てを照らす始まりの火の力!」 ピヨォォオオオオ。高く鋭い嘶きが天を貫いた。比翼子の羽は今や黎明の如く燃え上がる白き炎となっている――紛れもなく、それは比翼子の生命、そして魂の輝きである。 おかあさん―― 黒羽(妹)―― 鳩(妹)斑鳩(妹)燕(妹)雀(妹)秋沙(妹)鶫(妹)花鶏(妹)鷺(妹)隼(小惑星探査機)―― 閑古鳥家のみんな、力を貸してくれ! 『今こそ決着をつけてやる――デイ……ブレェェェェイク!!!』 身内に小惑星探査機が居るとかメルクリィの真空管も割ったりとかそういうのはさておき。 「な……この力は!? ぐ、ぐわあああああああああっ」 それは全てを焼き尽くす。こんがりと。燃え尽きる中、比翼子はずっと出来なかった行為――父にぎゅっと、抱き付いた。 「あたしは……憎かったわけじゃない。ただ……おとうさんに帰ってきてほしかった……そして家族に顔を見せてあげて欲しかった……あとうちにお金を入れて欲しかった……ただ、それだけ、だっ……た、のに ……」 おかあさんの絵(届かなかったプレゼント)が、ヒラリと――黄色と赤の羽と共に、空の彼方へ飛んでいった……。 「それはそうとカラアゲは美味しいし、ひよこもどんどんからあがるといいよ。この晴れた空みたいにカラっとね!」 夏栖斗のこの台無し感。そしてこのドヤ顔である。 ●以下略 「ヨォヨォ素敵な夢にご招待ありがとうな? 吐き気がするぐらいの悪夢だぜ? テメェもそう思うだろう? ブラックよ」 「夢? メタい事言うなお前は。メタ系にキャラ変えしたのか?」 ジャガーノートを発動し相対する虎鐵に、咬兵はさも不思議そうに答える。 まぁいい。何であろうと虎鐵は今からどんな事になろうが全て『夢オチ』でありフィクションであり実際の人物団体には関係ございませんな事を知っているのだから。故に言いたい放題やりたい放題。 「そろそろ結婚して身を固めた方がいいんじゃねぇか? 少なくとも俺はお前の幸せを願ってんだぜ……?」 「同じ事をお前に返すぜ、虎鐵。そこの鳥とでも付き合ってみたらどうだ?」 虎鐵がぶん回す刀を往なしながら咬兵が笑う。鳥とは即ちトリレッド。比翼子共々こんがりカラアゲになっているが。 「カラアゲレッドは絶対に食べたくないんで俺は放置させてもらう」 「好き嫌いは良くないぜ」 「そーですよ」 同意の声。スタンリーだった。復讐に燃える男。その手には件のカラアゲ。 「積年の恨み! サンチチョクソウ!」 「むごぉっ!?」 カオスシードの仕返しとして、虎鐵のお口にカラアゲをシュート。超エキサイティン。 「戦隊モノとか超カッケーっ!」 そんな時、目をキラキラさせて現れたのは『暁』富士宮 駿河(BNE004951)である。 「あ、でも流石にあの面子はどうかと思うんだよなー。子供に対して流石に厳し……え、言ったら駄目? そもそも目的が違う? ……なら、仕方ねーな!」 そうだね仕方ないね。 そんな駿河の傍らに控えているのはメイドの『月虚』東海道・葵(BNE004950)である。 (この目の前のひょろい執事はなんでしょうか) 同業者にしては愚鈍な様子が見受けられる。ふむ、と一つ頷いた。 「おや、目の前に丁度良いガキ……いいえ、わたくしの駿河坊ちゃまがいらっしゃいます」 「オイ、待て葵今ガキとか言って」 「成程、躾の時間でございますね」 「って唐突に躾とか止めろよっ! それで毎回酷い目に合ってる俺の事も少しは考えてくださいマジでっ!」 「此方も戦隊を組めば良いのでしょうか」 「……え、何だって? ……俺達も戦隊? よっしゃ、レッドは任せろ! 俺の富士宮ボルケーノが火を吹くぜっ!」 ジャキーンと決めポーズをとった駿河は軽くスルーして、葵はスタンリーに視線を向けた。そんな事より気になるのはあの執事だ。 「ふむ、シツジレッド……わたくしの坊ちゃま、スルガレッドがお相手いたしましょう。ええ、富士宮駿河と申しますから、駿河坊ちゃま、そしてスルガレッドでございます」 「あれ? 葵は?」 「え? わたくし? ああ、わたくしは後ろで見ておりますから坊ちゃま、いってらっしゃいませ。一人で。お一人で」 「一人の強調に悪意を感じる……。葵は、あれだな、アオイブルー……ぷぷっ、青いとブルーで被ってやが……」 「ふむ、アオイブルー? 葵は戦隊にはなりませんよ? いやですね、何をおっしゃってるんだか……余程甚振られるのがお好きなのですね、坊ちゃま?」 「オイ待て、何だその手に持ってるのこっちに向けるなマジ洒落にならな……あ、ハイ。俺がワルカッタデスモウイイマセンゴメンナサイ」 レイピアで鼻の穴をもう一つ増やされそうになったので、仕方なしにスタンリーへ向く駿河。スタンリーはベンチにだらっと座ったまま面倒臭そうにしている。 「ていうか、、俺一人で行くの? あっちマジモンっぽいのいるよ?」 「大丈夫でございますよ、坊ちゃま(笑)」 「露骨なカッコワライカッコトジだー。これもお仕置きかー、そっかー。……俺、死ぬんじゃね?」 「爆発でも何でもなさってくださいまし。さぁ、さぁ、潔く散るのが男ですよスルガレッド」 「って、大爆発? いや、待って! アレ最終手段だし! 使ったら大切なもの無くしちゃうじゃん! 俺どうなっちゃってもイイの、葵さん!?」 「できない? 躾のなってないおガキ様でいらっしゃいますね。ほら、はやく爆発なさい、さっさと臓腑を撒き散らすのです」 「……くっ、こうなったら使うしかねぇ! これが俺の、大爆発(己の臓腑を撒き散らして相手に精神ダメージを与える)だーっ!?」 ばぬーん。 「スルガレッド……いえ、駿河坊ちゃま、貴方の事は一生……忘れます!」 汚い花火となって公園中にあんなモツやこんなモツを撒き散らして空の星となった駿河に敬礼! 英霊に感謝! 「……ハッ!? あ、何だ夢かマジ死ぬか思っ……って!? グロっ!? 何だよコレマジグロイ……って俺じゃねーかっ!」 なんかもう盲目にして白痴の王みたいな外見のまま喋る駿河。これ漫画かアニメだとモザイクもんでっせ。お喋り臓物。おぉ、ギャグ補正ギャグ補正。 「狂気の沙汰ですな……そしてスタンリー様が気絶しておられる」 白目を剥いてグッタリしたスタンリーを抱えてメルクリィが神妙な顔で首を振る。因みにミートスパゲティを食べていた咬兵も真顔になっている。 「あ、後ろで騒がしいそこの真空管! お黙り遊ばせ、割って差し上げましょう!」 「酷いイチャモンですな!?」 「わたくしが皆様のメイド……そう、皆様の躾をさせて頂きましょう!」 目がマジな葵が何処からともなく電流が流れる特殊警棒(拷問シーンでよく見るアレ)を取り出した。やばい。また汚い花火が公園を飾ってしまうのか。 と思われたその時、葵の動きがふっと止まった。駿河の方をじっと見ている。その頬をポッと染めて。 (……あん? 葵の奴の様子が可笑しい……) 「え? 突然わたくしの坊ちゃまが素敵な主人に見えて……」 「えええええ何突然言い出してんだ!? 俺が素敵な主人……え? あり得ない。あの葵があんな事言い出すとかあり得ない!」 「ああ、錯覚、錯覚で御座います! きっとこれは夢、ええ、夢でございますから。わたくしの坊ちゃまが急に素敵な主人に育つなんて事有り得ません。夢でございます!」 「これは夢だコレは夢だコレハユメダ――何だ、全部夢だったか!」 イグザクトリー、オールフィクション! ちゃんちゃん! 『了』 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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