●究極の二択 「スク水の上にブルマーを履くのか、ブルマーの上にスク水を履くのかそれが問題だ」 漢は眉間に皺を寄せながら部下に呟いた。もちろん、若い婦女子が着用する服装の好みのことを言っているのではない。自分が履くのである。 まさか自分たちが着るとは夢にも思っていなかった部下たちは顔を真っ青にした。慌ててリーダーに考え直すように進言したがどうしても言うことを聞かない。 漢達は女子校の寮に忍び込む計画を立てていた。名家の淑女で上品なお嬢様が多く通っているという世間でも評判な学校である。おまけに漢達の根城からはすぐ近くにあってターゲットにするにはこれ以上ない学校だった。 「でも、どうして俺達がスク水やブルマーを?」 「何を馬鹿なことを言っている! 女子校に忍び込むにはまずバレないように変装しなければならぬ。これぞ忍術の基本中の基本ではないか!」 馬鹿なことを言っているのはリーダーの方だと思ったが、部下は口を噤んだ。 リーダーの影村貞男は甲賀のある忍びの一族の子孫だった。幼い頃から厳しい修行を重ねてきたため異性と関わる機会がなかった。異性に関して倒錯した妄想を膨らませることでつらい修行を耐えてきたが、ついに禁欲生活に我慢できずに忍術の修行を放棄した。 だが、修行を止めたからといってすぐに妄想が現実になるわけではない。 考えた末に影村は逆転の発想を思いついた。今まで修行してきたすべての技が使えるのではないか。忍者の家系の末裔として忍びの術はお手のものだ。今までのつらい修行が報われるかもしれない。 影村はついに道を踏み外してしまった。 ●組み合わせは自由 「女子校の寮に変態のフィクサードが忍び込もうとしている。このままでは清純で可憐な乙女たちが被害にあってしまうわ。そうなるまでに貴方達が何とかして彼らの暴挙を食い止めて来て欲しい」 『Bell Liberty』伊藤 蘭子(nBNE000271)がこめかみに指を当てながらまるで絞りだすように言葉を発した。ブリーフィングルームに集まっていたリベリスタ達もなんて破廉恥な奴らだと思わずため息を吐く。 リーダーの影村を筆頭とするフィクサード達は女子寮に忍び込んで、悪事を働くつもりでいた。しかも彼らは元々修行を積んでいた忍者の家系である。戦闘はもちろん忍びこむことや盗みやら盗撮などはお手のものだ。 「修行の成果をそんないかがわしいことに使うなんて許せないわ。今回は何としても奴らを懲らしめるために貴方達が囮になって誘き出す作戦を取る。女子寮の子たちを事前に避難させておくから代わりに貴方達が変装して乗り込んで欲しい」 目には目、変装には変装をという敵を欺く作戦だ。向こうが忍びの技でやってくるならこちらも上手く彼らを騙せればいい。それに女子寮の子たちを事前に避難させることもできるので被害を未然に防ぐ意味でも一石二鳥だった。 「ただし、代わりに狙われるのは貴方達だから十分気をつけて。ここに人数分の純白のセーラー服を用意しといたわ。彼らは警戒心が強いから上手く演技してね。ちなみにセーラー服が物足りないという人は女子校のスクール水着とブルマーも用意しといたから。これを着れば効果は絶大ね。組み合わせは貴方達に自由に任せるから後は頼んだわよ」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:凸一 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2014年01月24日(金)22:13 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●ブルマーとスク水の冒涜 名家の淑女が多く通っている女子校は華やかだ。通りすがる女子生徒の誰もが気品に満ちていて美しい。まるで秘密の花園中に迷い込んだかのようだ。 テニス部員が合宿している寮は学園の隅に位置している。校舎からは離れたところに位置していて変態の忍者たちが狙うには格好の場所にある。 「まともな忍者、はいないのだろうか……。アーク、のを思い出してふと、思ってしまった。まとも、に戦えば楽しそうな相手なのに、ね。ま、引っ張り込んで、楽しむだけ」 長い髪を掻き上げながら『無軌道の戦姫(ゼログラヴィティ』星川・天乃(BNE000016)は思わず呟く。脳裏には黒のサングラスをかけてスク水を連呼しているあの男が思い浮かんでいた。彼を先に討伐する依頼を出すべきではないかと少し本気で考えてみる。 「乙女には秘密がいっぱい。それを盗み見ようなんて許せないよ! まったく、こんな奴らにはきついお灸をすえてあげないとね!」 大きな目を潜めてブリブリと『愛情のフェアリー・ローズ』アンジェリカ・ミスティオラ(BNE000759)は可愛らしく口唇を尖らせる。頭を振るたびに制服の大きなリボンが揺れて可愛らしかった。純白のセーラー服から白い脚が覗いていてよく似合っている。 「フフッ女子校でオイタするフィクサードをお仕置きしちゃうわ。こんな変態さんは滅多に出て来ないでしょう、希少種って奴ね。風紀が乱れるから学校の先生としてはしっかりしておかないとね」 『ハンドリングマスター』杜若・瑠桐恵(BNE004127)は両手を腰に当てて制服の下でぱっつんぱっつんに膨れた胸を強調していた。まさかまた着ることになるとは思っていなかったが満更でもない。横からアンジェリカが羨ましそうに瑠桐恵の胸を凝視している。 「女装と羞恥を悦とすることに、何の矛盾があるというのだ」 『ラビリンス・ウォーカー』セレア・アレイン(BNE003170)が某慢心王風に言った。シンプルな白のブラウスにタイトスカートの教師姿に扮している。流石にこの年でセーラー服を着るというのは自分でも自重した。その代わりにセーラー服を着れない憂晴らしの意味を含めて雪白 桐(BNE000185)を弄る。 「変態を倒す為に私も女装しないとですか。仕方ないですね。何時ものことやんとかお約束は言わなくていいです。で、セレアさん、それを着れということですか……」 桐はセレアが持っているスク水とセーラー服を見てため息を吐きつつも、それをきちんと受け取って足早に更衣室の方へ向かっていく。 「う~ん、純白のセーラー服かぁ。確かに清楚って言葉がピッタリな雰囲気だよね。こういうの着れるんだから役得役得♪ それにしても……ブルマとスク水を重ね着? なんて言うか冒涜? 着るんならどっちかにしないと! 服に対して失礼だよ」 幼い容姿をした『エゴ・パワー』毒島・桃次郎(BNE004394)が舌を出して怒ってみせる。長い髪にさくらんぼの髪留めをした姿はとても危険だ。見た目のロリロリの可愛さに騙されて桃次郎の本当の性別を見失なう恐れがあった。横で不敵な笑みを浮かべて巨乳を張り出している『究極健全ロリ』キンバレイ・ハルゼー(BNE004455)もある意味で危ない。栄養がある部分に偏りすぎてしまった小学生はいつもまともな服を着ていない。今回は突拍子もないことを企んで心の中でニヤついている。 「現役JKのあたしが自分で言うのもなんだけど、女の子の私生活なんか覗き見ても幻滅するだけだと思うんだけどな……」 偽物が多い中で今回本物のJKである『マジカルナード』六城 雛乃(BNE004267)の絶対領域は目立っていた。本人は至って謙虚であるが、もじもじと自信なさげに太腿をこすればこするほど周囲の視線を釘付けにさせてしまう罪な娘である。 寮内はすでに生徒たちは事前に避難させてあり、リベリスタたちは囮になるためにそれぞれの待機場所へと入って行った。 ●脱いだら勿体無い 「伊藤蘭子17歳! 悩殺セクシーポーズよ」 キンバレイが怪盗でフォーチュナの伊藤蘭子に扮した。本人が見聞きしたら卒倒するに違いない格好で見えぬ敵に向かって足を開脚したポーズを取る。 スク水の上からセーラー服を着込んだ怪しい姿だ。ちなみにスカートはもちろん履いていない。キンバレイは喜々として、念写で蘭子17歳の微えろポーズをノーパソに叩き込むという鬼の所行に勤しむ。天井裏で誰かがずっこける音が盛大に聞こえる。 天乃は騒々しい部屋の仲間には意に介さずだらだらしている。ステルスを用いて警戒心のない一般人を装っていた。セーラー服から着替えただぼだぼTシャツの下は当然のごとく何も身につけていない。時折裾の下から彼女の幼い身体のラインが浮き出て見える。 「そろそろ寝る支度使用かな」 セーラー服を着込んだ桃次郎もスカートに手をかけて脱ぎ始めてみる。隅っこで恥ずかしそうに髪のリボン外して、タイを外して次は靴下と一枚ずつ、露出度が上がらないところから焦らすような感じでやってみる。 教師に扮したセレアは部屋でだらけていた。大きく開けた脚によってタイトスカートの裾がめくれ上がってしまっている。太腿の奥にはセレアの下着が角度によっては見え隠れしているように伺えた。 「んー、ちょっと暖房効き過ぎかしらー」 セレアはそう言いながらおもむろに指を胸元にかけてみる。少しずつ胸元を開きながらレースのブラがブラウスの下から覗いた。 「もう少しきちんとしてください」 セーラー服に身を包んだ桐がやんわりとセレアの足を閉じさせた。不意に天井の方で何やら騒がしい物音がしたがセレアは気がつかない。桐はそちらの方を見ないように何気ない振りをしながら洗濯場へと向かった。 「小さいなぁ、大きくならないかなぁ」 桐は自身のぺたんこの胸にしくしくと泣いてみせる。しばらくしておもむろにスカートを捲り上げてブルマーを少しずつズリおろして見た。 ニーソも脱ごうとして不意に背後にぬめるような視線を感じた。 「きゃあっ――」 後ろを振り返るとそこにはスットッキングを被った男がいた。ブルマーのからセーラー服を着込んだ文字通りの変態だ。影村は桐のその美脚に心を奪われてついに隠れていた天井から降りてきて後ろから抱きつこうとしていたのである。 「なんてことをするんだ! 脱いだら勿体無いじゃないか!!」 影村はいきなり桐を叱りつけた。だが、容赦無く桐は大胆にもその美脚を振り上げると思いっきり踵落しを食らわした。短いスカートがめくれ上がって影村は一瞬判断に遅れて、顔面に叩きこまれてしまう。そのまま影村は鼻血を出しながら逃走した。 ●魅惑の絶対領域 「あ、ボクちょっとお花を摘みに……」 アンジェリカは部屋を出てトイレに向かっていた。廊下の先にある扉を見つけるとすぐに中に入って腰を下ろす。スカートの下からパンツに指をかけた。 天井の上には覗き穴が空いている。先程から息を飲むような音が聞こえていた。アンジェリカは意を決して縞パンを足元までズリ下げる。以前にDTが送りつけてきた黒と白のセクシーな柄だ。アンジェリカのスカートの中身はギリギリの所で隠されていた。上からではよくわからない。もっと見たいと目を穴に近づけた時だった。 「よければもっとスカートまくろうか?」 アンジェリカは天井を見上げてにっこり嗤った。覗き穴越しに目があってしまった甲賀は慌ててその場から逃げ出す。アンジェリカはすぐに部屋にいる仲間に連絡をしてトイレから出ようとした。 「あっ、パンツはちゃんと上げないと」 まだパンツがずれ落ちたままになっていた。慌ててパンツを上げようとした時、目の前に釣り竿を持った甲賀が先回りして待っていた。 「よっしゃ――黒と白の縞パンゲットォォォォオオオオ!」 釣り竿から伸びた釣り針によって一瞬のうちにアンジェリカのパンツは甲賀の手に渡っていた。アンジェリカはあまりの羞恥で顔が真っ赤になってしまう。 「ボクのパンツを返せえええええ!」 アンジェリカは涙目になりながらノーパンで廊下を走る。 「ふー沢山運動しちゃったわ、もう汗びっしょり……♪」 瑠桐恵は脱衣場でセーラー服を脱ごうとしていた。あまりに窮屈なセーラー服が胸に当たってなかなか脱ぐことができない。天井裏が騒がしく動いてカメラのレンズが伸びる。そんなことはお構いなしにようやくセーラ服を脱いだ。そこにはなぜかスク水を着ている。焦らされた敵は興奮度でハイテンションになっていた。瑠桐恵がお風呂場に入るのと同時に稲葉も天井から降りてきてこっそりと扉を開けて中に進入する。 中は白い湯気がすでに充満していた。先に中に入っていた雛乃が浴槽から出ようとしていた。もちろん雛乃は一糸まとわぬ姿である。 傍らにはナイスバディの瑠桐恵がいて雛乃は恥じらっていた。自分のほうが貧相なような気がして自信が持てない。それにヲタクの自分が変態に需要あるのかも心配だ。 だが、稲葉は限りなく稲葉は目を充血させていた。白い湯気が邪魔して肝心な部分が見えない。長い髪が胸をちょうど隠しており下は湯船との境界線と絶妙な角度で見えない。 雛乃の魅惑の絶対領域に変態は虜になっていた。 稲葉はもっとよく見ようとして足を滑らせて転んでしまう。 「出たわね、この痴漢!」 瑠桐恵が稲葉に気がついて大声で叫ぶ。だが、敵もカメラを用意してすぐにシャッターを切ってきた。正面でフラッシュを浴びてしまってその場に釘付けになる。 稲葉は猫じゃらしを脇の下に入れて動かしてきた。 「いふやあああ、ふあああ、ひやああああん、あああんんっ!」 瑠桐恵は悩ましく切ない声を漏らし続けて発狂した。終わりなきくすぐり攻撃に笑死にしてしまうのではないかと身体をよじらせる。 雛乃は何とかしようと後ろから四色の魔光を放つ。攻撃を食らった稲葉はようやく手を動かすのをやめた。 「くっ! 私はこんな事に決して屈したりしない!」 脱走する稲葉を足止めしようと瑠桐恵は追いかけた。さらにバスタオルを一枚だけ纏った雛乃も慌ててその後から付いていく。 ●女の子を舐めると怖い 変態の忍者たちは次々に大部屋の中に追われて逃げ込んできた。 セレアはすぐに扉を閉めて陣地の詠唱を始める。影村がその隙を狙ってリベリスタたちに迫ってきた。追いかけてきた瑠桐恵はアッパーを放って敵を惹きつける。続いてバスタオル一枚の雛乃が血の鎖の濁流を放って変態忍者たちを巻き込んで苦しめさせた。 「よくもスク水とセーラーを冒涜してくれたな、許すまじ!」 影村は身を捩らせながら叫んだ。 冒涜しているのはどっちだと桃次郎は思ったが、影村は容赦無く辺りをダンシングリッパーで中にいたキンバレイや天乃を巻き込んできた。 「いやぁぁっ! やめてください!」 キンバレイはいやいやをするように髪を振り乱して暴れる。制服のスカートや胸元が破れていて下着の下から肌が際どく零れ落ちそうになった。 「そんな……蘭子誰にも肌なんて見せたことがなかったのに……おねがい……もうやめて……」 自称17歳の蘭子は上目遣いに忍者を見つめる。だが、キンバレイは言葉とは裏腹にもっとやれと思っていた。すでに蘭子に成りきっているため、所詮自分ではないと割りきっていたからである。 甲賀は釣り針で桃次郎のスカートの裾をめくろうとして来た。桃次郎は絶対にそれはさせないとライフル銃をぶっ放して近づけさせない。 弾丸の雨で撃たれた甲賀と稲葉は苦痛と悦楽の混じった表情を浮かべていた。 「あああっ、気持ちイイ、もっともっとやってよ桃ちゃんっ!!」 これには桃次郎も気持ち悪いと思わざるをえない。流石に変態はどこまでいっても変態だった。この隙に怒りを込めてやってきたアンジェリカが背後から迫る。 「女性の敵は成敗させてもらうよ!」 カメラを避けつつ、アンジェリカはエナジースティールで体力を奪う。その隙に桐が大きくまんぼう君を振りかぶって背中から叩きつけると稲葉は伸びてしまった。 「えっちなのはきらいです」 桐の美脚に蹴られて満足そうに稲葉は目を閉じる。 甲賀は釣り針を振りかざしてきたが、今度はセレアの黒鎖に巻き込まれてしまって武器を手放してしまう。そこを後ろから瑠桐恵が閃光弾を放って怯ませた。 釣り針を踏んづけてそのままヒールで踏みつぶした。 「貴方達の釣り竿もこうしちゃうわよ?」 これには甲賀も観念して降参せざるをえない。 天乃は残っていた影村にだぼだぼTシャツが切り裂かれていた。もちろん下には身につけていないため、際どい足の付根のラインが露わになってしまっている。 「この、下衆が」 天乃は吐き捨てて正面から飛び込んで顔面を切り刻んだ。やたらと増えていた幻影の気持ち悪い影村を音で見分けながら本体に向かって突っ込んで鋭い一撃を放つ。 「お、俺のスク水が――」 変態忍者が最後に服を破かれて崩れ落ちた。桃次郎は最後にトドメを刺すべく影村達に近寄っていて自分と桐が男であることを暴露する。その証拠に桃次郎が短いスカートの裾を広げようとした時にもっこりしているのを見て影村達はついに再起不能になった。 「女の子を舐めると怖いよ!」 アンジェリカはまだそれでもパンツを取られた恨みが消えない。三人を裸に剥いて甲賀のカメラで何度も執拗にシャッターを切っている。 瑠桐恵達が変態をいじめている間にセレアはセーラー服に着替えてそのまま喜々として帰宅して行った。すでに取り繕うこともなかったが、その年甲斐のない格好を後でアークのリベリスタたちが見て顔を真っ青にするだろうと桐は嘆息した。 「12歳ほど若返ってみました!」 キンバレイは念写で自身の姿をUSBメモリに保存する。後で報告ついでに伊藤蘭子本人に送りつけるつもりでピースサインでほくそ笑んだ。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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