●極寒の水着美女 周りは見渡すばかりの凍土に覆われている。草木もなく僅かに苔が生えているのが見られるだけの銀世界。最低温度が氷点下マイナス70度になるという極寒のツンドラ地帯だ。 凍てつくような風に体の芯までが凍りづけにされてしまうような感覚。 鈍色の海には流氷が重なってどこまでも続いていた。 防寒対策をしなければ寒さに凍ってしまう気候である。草木はともかく動物や食料を探すのも困難でとても人の住める場所ではないはずだった。 「ハロー、イケメンボーイズはどこにいるのかしら?」 そんな誰もいない環境の中で水着姿の美女軍団が現れた。彼女らは全く寒さを気にすることもなく周りを元気に走り回る。 どこかの世界からやってきたナイスバディの金髪碧眼の美女達は男を探していた。元の世界で婚期を迎えた彼女たちはイケメンボーイズを探しに逃げてきたのだった。 だが、彼女たちが降り立ったのは奇しくも極寒のシベリア地帯。 誰も滅多に訪れない秘境だった。 ●乾布摩擦でコサックダンス 「シベリアに水着美女のアザーバイド軍団が現れたわ」 『Bell Liberty』伊藤 蘭子(nBNE000271)が、おもむろに口を開けてブリーフィングルームに集まったリベリスタ達に説明を続ける。 D・ホールを通してやって来たのは場違いな金髪碧眼の美女たちだ。彼女らは元の世界で婚活に追われていて偶然にこの世界にやってきた。 もちろんシベリアの極寒地帯で婚活をするなんて無謀だった。怒った彼女たちは腹いせにブリザードを巻き起こして環境破壊をしながら暴れた。このままでは数少ないシベリアの生態系が彼女らによって壊されてしまう危険性がある。 「そこで優秀でイケメン揃いのアークのリベリスタが要請を受けることになったの。貴方達なら今までの豊富な経験を活かして彼女たちを上手くあしらえるはず」 蘭子は褒めながらにこやかに言った。彼女たちを上手く惹きつけて倒すなり向こうの世界に説得して追い返すのが今回の任務だった。 ただ、彼女たちは特に寒さに負けない逞しい男性が好みだという。何とか逞しいところを工夫して見せつけて彼女たちを逆に魅了してその隙に戦う作戦を蘭子は提案した。 「ただし、彼女たちのメガネに敵わなければ、目からの光線ビームで容赦なく攻撃されてしまうわ。その光線に当たると衣服が裂けてしまう。おまけに魅了されると乾布摩擦をしながらコサックダンスを踊らされてしまうわ。そうならないように気をつけてね」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:凸一 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2014年01月18日(土)22:42 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●極寒の地で婚活 極寒のシベリアは見渡ばかりに氷の大地で覆われていた。草木はほとんど見られず僅かに苔が生えている程度だ。当然のように他には何もない。 立っているだけで凍り付いてしまう程の寒さだ。息をするだけでも苦しく鼻水は凍てついてすぐに氷柱になってしまう。 流氷の上では場違いな異世界から来た金髪美女達がセクシーポーズを取っている。彼女たちは不運にも誰もいないシベリアの地で婚活しようとして失敗した。婚期が遅れてしまうとヤケになった彼女たちは暴れて環境破壊を行っていた。 「なんともシュールな光景だ。水着で極寒の地でコンカツとはご苦労なことだよ。彼女らに付き合わされる私達も、だけどね」 防寒ジャケットのフードを頭からすっぽり被ったエイプリル・バリントン(BNE004611)が思わずため息を吐いた。厚い防寒着を重ね着して準備は万端だったが、動きづらい。まるでその姿は着ぐるみの怪獣のようだ。 「まったく、困ったお嬢ちゃんたちだな。理想が高いのは悪い事じゃねえが、折り合いをつけるバランスってのも大事なことだぜ。悪くはねえが、人様に迷惑はかけちゃいけないもんだぜ。しっかりと俺が叱り飛ばしてやる」 『気焔万丈』ソウル・ゴッド・ローゼス(BNE000220)が金髪美女たちを睨めつけながら言った。その筋肉隆々のマッチョな身体は防寒ジャケット越しにも分かるほどだ。 「って、寒っ!? シベリアってこんなに寒かったっけ!? ぶっちゃけ今では日本での生活の方が長くて、物凄く久し振りの帰郷なわけだが……し、死ぬ……!?」 『リング・ア・ベル』ベルカ・ヤーコヴレヴナ・パブロヴァ(BNE003829)は先程から騒がしく喚いていた。あまりの寒さに耳が小刻みに震えている。久しぶりの帰郷でシベリアの寒さを甘く見て軽装できてしまったのがいけなかった。すでに鼻水が凍っている。 「視界がさむいよう……! なんで水着なの? なんでこの寒さのなか平気そーなの? アザーバイドさんだから? それでも目の毒だから服着よーよう……っ。おんなのこは身体冷やしちゃだめなんだよ!」 ふるふると身震いしながら『囀ることり』喜多川・旭(BNE004015)も文句を述べる。水着美女たちを見ているとこっちまで寒くなってしまう。旭は防寒着を着込んでもこもこに膨れ上がっていたがそれでも寒いのは寒かった。 「馬鹿ですか? 馬鹿ですね。頭がお粗末すぎるから、相手をいつまでも作れないんですよ。まったく、暴れるなら故郷で暴れて略奪でもすればいい物をそれとも悪評が祟って向こうではお相手が無しですか?」 『落ち零れ』赤禰 諭(BNE004571)はいつもの着流し姿だ。足元は安全靴で必死に耐えていたが、それでも言葉が震えて早口に喋る。なるべく空気が肺の中に入らないように平静を保つ努力するなどいつもの冷静な余裕がなかった。 「ハラショー、ハラショー、張り切ってまいりましょう」 赤い覆面を防寒ジャケットの上から付けて異様な姿をしているのは『足らずの』晦 烏(BNE002858)だ。弱冷気魔法を使用しているので余裕の態度である。昔演芸会で披露したコサックダンスを思い出していた。煙草をもみ消して新しいのに火をつけようとしたが、その瞬間猛吹雪によって掻き消されてしまう。 「やばい寒い水着寒いシベリアヤバイ」 『デイアフタートゥモロー』新田・快(BNE000439)は叫んでいた。到着するやいなや何を血迷ったのか着ていた服をすべて脱ぎ捨てた。 ソウルにも負けず劣らずの筋肉美が披露される。下は黒のブーメランパンツを穿いていたが肝心の部分は寒さに震えて縮こまっていた。 周りにいた仲間たちもあまりの寒さに守護神の頭がおかしくなってしまったのかと冷ややかな視線を投げて周囲の温度を一層下げた。 「さぁてと……いたずらっ子にはキツイお灸をすえてやら無いとねぇ。アンタ達ちょいと寒いところだけど気にせずいくよっ!!」 『遺志を継ぐ双子の姉』丸田 富江(BNE004309)はそんなことには全く動じずに言い放った。手に持った武器の冷凍マグロが快のモノとは反対にさらに固くなっていてテンションが上がっていた。裸の快の背中を思いっきり叩いて戦場へと容赦なく送り出す。 ●華麗なステップ セクシーポーズの婚活美女の前に現れたのは遥々日本のアークから派遣されてきたトップレベルの優秀なリベリスタたちだ。 だが、そのリベリスタたちも彼女たちに劣らず異様な格好をしている。一目見たアザーバイドのセクシーギャルたちも驚いて一瞬声に詰まる。 「貴方達一体ここに何をしに来たの?」 エレーナはやって来たリベリスタ達の格好を見て呟いた。自分たちの目的を忘れて思わずその異様な姿の人間たちに問いかけた。 「さぁて、お嬢ちゃんたち。悪いがこのブリザードを止めてくれねえかね。おかげで葉巻に火がつかねえ」 持参した酒で暖を取りながらまずソウルが金髪美女に詰め寄った。逞しい身体を魅せつけるようにさりげなくアピールしながら話しかける。 逞しくて強い男性が好みなエレーナが最初にソウルを値踏みした。筋肉など外見の男らしさは申し分ない。だが、それだけでは結婚相手にはなれなかった。 エレーナは強烈なブリザードを巻き起こしてリベリスたちに襲いかかった。烏が守護神の後ろに隠れつつ銃口を突きつけて反撃の火を噴く。戦闘が開始されてすぐにエイプリルも翼の加護を仲間に施して支援した。 ベルカが敵の動きを封じるために閃光弾を投下する。 金髪美女達は攻撃を交わそうと必死になって流氷の大地の上を駆け巡る。 幼女のミーシャがぶりぶりしながら迫ってきた。身体をモジモジさせながら上目遣いにリベリスタを見て魅了しようとしてくる。そこへやってきたのは覆面を被った烏だった。 「覆面だが、渋さを理解できるなら覆面越しにも渋さを理解できるというものさな。理解できぬならその、渋さへの愛は偽物に違いあるまい」 ミーシャはいきなり禅問答を繰り出してきた烏に動きを止めた。何を言っているのかいまいちよくわからないが烏が只者ではないことはわかる。 果たしてその覆面に隠された素顔とは一体何なのか。ミーシャはすっかり烏のことで頭がいっぱいになってしまった。すぐに烏の顔面にビームを放つ。 覆面にビームがヒットして烏は仰け反った。赤い覆面が剥がれてしまう。その素顔が初公開されてしまうと――敵はともかく味方までもが固唾を飲んだ時だ。 下から現れたのはもう一枚の同じ小さな覆面だった。 「覆面の下に覆面って――マトリョーシカ?」 「危ない危ない。寒いから替えの物をすでに着込んでおいてよかった」 澄ましたように言って烏は弾丸の雨を至近距離からお見舞いする。ショックで動転していたミーシャは為す術もなく反撃を食らって倒れた。 レイラがミーシャのお返しばかりにムチを放ってくる。 旭が敵の懐に飛び込んでブロックした。だが、レイラは邪魔者は消えろといわんばかりに目から容赦なくビームを放つ。 正面からビームを浴びた旭は着ていた服を破られてしまう。だが、旭は分厚い防寒着の下に可愛らしい花がらのビキニを着込んでいた。 「やぁあん! さむいよう、中腰つらいよう……!」 旭は後ろに手を回して乾布摩擦をしながら腰を低く落とした。足を交互に出しながら華麗なステップを踏む。演芸会でその昔コサックダンスを披露した烏も思わず感嘆するほどのリズミカルなステップさばきだった。 旭はただ一人シベリアの地で華麗なコサックダンスを踊り続ける。 ●根性のタフガイ 華麗なステップを踏み続ける旭に魔の手が忍び込む。レイラがバラの棘のムチを放ってきて旭を雁字搦めにした。その刺の切っ先がビキニの紐に当たって切れそうになる。 エイプリルが横から瞬時に迫って双鉄扇でレイラをなぎ払う。敵が他のことで気を取られているうちがチャンスだ。エイプリルが力一杯の攻撃でバラの棘のムチを叩き切る。旭は間一髪のところで逃げ出すことに成功した。 「男の子と恋したいなら、攻めるばっかりじゃだめだよ。わたしが大和撫子の心得をおしえてあげる」 解放された旭はレイラの目を覗きこむ。 「男の子を立てて、一途に尽くすこころが大切なの。条件付けじゃなくて、そのひととなりをみてすきっておもう気持ちを見つけようよ。そのひとじゃなきゃだめって、そういう気持ちだいじだよ」 レイラは旭の言葉を受けて俯いた。本当は男の子と仲良くなりたいのに女の子としか喋ることができない彼女に取って耳が痛い話だった。 自棄になってレイラはもう一度ムチを放とうとするが、旭は察知して避けた。代わりに腕に纏った地獄の業火で辺り一面を薙ぎ払う。 灼熱の炎に巻かれたレイラはついに根を上げて倒れこんだ。 「さっさと帰るか、死んで帰るか選んで下さい。ああ、選ばなくても強制的に選ばせますが」 アレクサンドラとマリアンナに諭と富江が対処した。影人で砲台を増やして四方から一斉に火を放って足止めをする。マリアンナは毒ガスを散布してきたが、影人の一体に自分を庇わせて巧みに位置を取りながら諭は反撃を未然に防ぐ。 頃合いを見て諭はエナジースティールを放って血を吸い取った。 「不味いですね。甘ったるくてお脳の軽さで売れ残ったんですか?」 マリアンナは急に力を失ったようにその場に倒れこむ。何とか反撃を試みようとアレクサンドラが諭の背中から迫ったが、富江が横から割って入ってブロックした。 「どぉぉぉぉおおおおぉぉぉっっせぇぇぇぇぃいいぃぃ!!!」 富江は巨漢を震わして吠えた。冷凍マグロで思いっきり敵の頭を殴りつけた。いきなりマグロで殴られたアレクサンドラはわけが分からずのたうち回る。 「ん? 気付いたのかい? このマグロ見た目ほど痛くないだろう? 確かに物理的な攻撃力はさほどでも無いさ、だがね……このマグロは状態異常を引き起こすんだよ、混乱っていうねっ!!」 富江の言うとおり冷凍マグロは混乱を引き寄せる代物だ。だが、すでに異常を来しているアレクサンドラの耳には何も聞こえていない。混乱してビームを放ちながら必死になってその場から逃げようとする。 「ふっ、任せろ。本場シベリア生まれの私だぞ。絶対コサックダンスの誘惑になんか負けたりしない!」 ベルカは敵の攻撃を交わすと凍りつく最高の眼力で撃ちぬいた。アレクサンドラは為す術もなくその場に突っ伏して動けなくなる。 「貴方達がどれほどタフガイなのか見せてもらおうかしら」 両手を翳してエレーナは猛吹雪の嵐を降らせる。あまりの激しい攻撃で周りの視界が見えなくなるほどだった。今までこの猛吹雪を耐えきれた者はいない。エレーナは必死に抵抗するリベリスタたちを見てほくそ笑んだ。 だが、ソウルは頑丈な絶対者としての身体を武器にして耐えていた。巨大なバイルバンカーを振り回して攻撃を何とか食い止める。これにはエレーナも舌打ちした。目からビームを放って追い返そうとした。ソウルの服がビリビリに破れてしまう。さすがのタフガイもあまりの寒さに顔を顰めた。 「さすがに冷えるな。けれど、俺のハートはそんな吹雪じゃ凍らないぜ!」 同じく絶対者の快が後ろから必死の形相で迫った。裸にブーメランビキニ姿の快がラガーマンのように真っ直ぐに突っ込んでくる。エレーナはブリザードを放ったが、快は寒さで一度倒れこんだもののまたすぐに起き出した。鉄拳を繰り出されて海に突き落とされても快は這い上がった。何度も何度も倒れては起き上がる快にもしかしたらこの裸の男が私の捜し求めていた一生の伴侶なのかもしれないとエレーナは思い始めた。 「美しい人だ。まるで氷原に咲く高貴な薔薇のように」 快はついにエレーナのもとにたどり着く。膝を着いて彼女の手に自分の手を合わせて親愛なる者へ敬意を表してプレゼントを渡した。 渡されたエレーナも顔を赤らめて快からの贈り物を受け取る。ようやく長くて苦しい婚活生活に別れを告げられたと思った瞬間だった。 「けれど、エレーナ。俺達の心は、別の『エレーナ』に既に奪われてしまっているのさ」 快が渡したのは一枚の写真だった。そこに写っているのはあどけない表情で寝ているエレオノーラ(愛称:愛称エレーナ:BNE002203)だ。ベッドの上で白いブラウスをはだけて悩ましい表情で眠っている天使。 「君は美しいが、俺達のエレーナはもっと美しい。すまないけれど、君の気持ちに応えることは出来ないんだ。だから、ここでお別れにしよう」 快は申し訳無さそうに言った。写真を見せられて別れを告げられたエレーナは呆然として言葉が出てこなかった。身体から力が抜けてエレーナは絶望に膝から倒れこんだ。 ●婚活の恐ろしさ 「こるぁっ!! アンタ達、まぁだこのマグロでぶん殴られたいのかい?」 富江の叱責にエレーナ達は一人残らずD・ホールの中へと消えていった。その後をすぐにソウルとベルカとエイプリルと旭がブレイクゲートして異世界への扉を封じる。 「げんきでねー……はーくしゅん!!」 旭は水着姿でぶるぶる震えながら見送っていた。あまりの寒さに身体を動かしていないと凍えてしまいそうだ。すでに魅了が無くなっているにもかかわらず旭はコサックダンスを踊りたくなる衝動とまだ戦っていた。 「あばよ、お嬢ちゃんたち。反省できたなら、いい女になれるさ。そしたらすぐに相手も見つかるぜ」 ソウルは帰っていく金髪美女たちに声をかけた。戦闘の果てに結局伴侶を得られなかった彼女たちは疲れていたがそれでもソウル達に感謝して別れを告げた。 「それにしても、10歳や14歳で婚姻活動に励まねばならんとはな……。過酷な世界があったものだ」 見送りながらベルカは異世界での彼女たちの苛酷さに同情した。とにかく今回は自分の故郷をアザーバイドから守ることができてよかったと思う。 「向こうの世界から彼女らのように来られても困るからね。それに、シベリアにもう一度とか御免だよ……」 エイプリルは大きくため息を吐いた。もう二度とこんな寒い場所への任務には携わらないと心に誓う。エレーナ達金髪美少女はこれ以上この世界に留まることを諦めた。極寒の地シベリアで婚活をしていてもかんばしい効果は得られない。それに応戦にきたアークのリベリスタたちが予想以上にタフだったこともあった。 「寒すぎて観光する気にもなりませんね。日本に帰って炬燵で熱燗でも頂きたいものです」 諭はすでに変える準備をしていた。着流しがすでに凍り付いてしまっていてさすがの諭でも一刻も早く立ち去りたい気分だった。 「しかし、あれだな。アザーバイドだから婚活はここじゃ無理だったんじゃねぇのかなぁ」 烏がようやく送還作業を終えて煙草に火をつけた。脳裏には知り合いのシスターのことが思い浮かんでいた。今年29才でもうすぐ大台に突入する彼女は、あまりの婚活の必死さにアークはともかく敵のフィクーサード達にも恐れられていた。 世界は違えど婚活の必死さはどこの世界でも同じだと思わざるをえない。 「この寒さだし、少しくらい彼女に暖めてもらってもよかったかな、なんてね」 快は少し名残惜しそうに言った。だが、あの写真を見せた後、エレーナは絶望してそれどころではなかった。もしあの写真に写っているのが、美少女ではなく実は男であることを告白したらもっとひどいことになっていたかもしれない。 今回のことでいつも顔を合わせているフォーチュナーの蘭子の気持ちがちょっとだけわかったような気がした。今頃二人は噂されてくしゃみをしているに違いない。 もっとも大きなくしゃみを連発しているのは他ならぬ裸の快自身だったが――。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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