●あたしゃすんげーわるだぜ 「それでは今週の集会をはじめるー!アークへのリベンジーいぇあ!」 「YKS! いぇあー!」 とある都市の郊外、廃墟となったその場所でで一人の少女と複数の男の言葉が上がる。段ボールの上に立つセーラー服で金色の竹刀を構えたスケバンスタイルのちんまい少女とソレを囲み三角座りの男達&女性方、なんかどこかで見たことある気もするが怪しい雰囲気である。 「風が私に囁いている、アークへのリベンジの時が来たと……。あの辛い修行の日々が私達を強くしたと」 「YKS!」 そう少女がいうと同時に廃墟を風が吹き抜ける。演出感はばっちりである。後ばさばさ揺れるスカートからは皆さん目を逸らす紳士達である。 「あの雪山での修行、アマゾンの秘境でアザーバイドと戦った我々、その努力が今こそ報われようとしているのだ」 「YKS!」 熱弁を振るう少女、ばさばさ吹く風。拳を握りしめ少女は突き上げる。其処に込められた意志は固い。そしてそれに答える周囲の男女の声も大きい。 「更正したと思ったか、あたしゃ悪だからな、裏切っちゃうんだぜー! というわけでアークにお手紙出してきたから多分こっちにくるんで、みなよろしくいぇあー!」 「YKS! おっしゃあああああいぇあー!」 一同の士気は高い、傍目に見れば異様な集団、だが少女を中心にその統制は取れている。……アークへの反抗を企てるフィクサードの一団が、今此処に脅威となろうとしていた ●というわけで 「ちまいチンピラを強引に強烈に熾烈に粛正してきて」 『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)が、絶対零度かつ非常に不機嫌そうにリベリスタ達に告げる。情報を聞いたリベリスタ達はそこまでイヴが冷え冷えとしている理由は分からなかっただろう。 「相手はフィクサードの集団、頭目の少女とその取り巻き。ぶっちゃけ一回更正のために粛正させた相手。それが今回アークへのリベンジと称して手紙を送ってきた」 ああ、一回ぶちのめしたのに立ち上がってきたのがそんなにしゃくに障ったのかとリベリスタ一同も納得する。更正したのならば大人しくしていればいいのにと。 「曰く、背景アークのリベリスタ様方、今朝は庭に霜が降りていましたが、貴地の寒さはいかがでしょうか。いつも何かとフィクサードにエリューションにアザーバイドにお心にかけて下さいましてありがとうございます。我々も修練を積み、そちらに対抗できるだけの戦力を身につけさせて頂いたと自負しております。 つきましては前回と同じ場所にてお待ちしておりますのでふるってかかってきやがりくださいませ、敬具。だって」 イヴが読み上げた手紙は無駄に丁寧であった、一カ所出鼻に誤字があったがご愛敬である。なお読み上げた後手紙はイヴの手によって床にたたきつけられ、踏みにじられたことを此処に追記しておく。 「かつてはチンピラ志望だった少女だけど今は純粋にアークに挑むために修練を積んだようね、取り巻き共々前回戦ったときよりも力を付けているみたい」 成る程それなら気合いを入れて相手をせねばなるまいとリベリスタ一同も真面目な顔になる。イヴの先ほどのリアクションについては誰も触れない、触れてはいけないのだ。 「加えて今回は新たに加わったメンバーまで居て、結構な大所帯との戦いになる。乱戦になるし、後衛まで押し込まれる可能性もある、十分注意して」 相手の実力は一人一人はアークのリベリスタで言えば中堅からそれ以下程度の練度だが、その分数で押してくる面があるから、油断しないでと。 「戦った場所は手紙の通り、まぁ前回も戦った廃墟、知らない人も居るだろうから説明書するけど、遮蔽物になるようなものも撤去され、綺麗に掃除された場所、まぁその分視界も良好で床がすっぽ抜けたりもしない」 非常に安定して戦えるから、まぁ蹂躙してきてとイヴはにこりともせずにさらっと言ってリベリスタを送り出す。今度は二度目慈悲はない、多分無い、いや合っても良いんじゃないかな。 ところで先ほど連呼されていたYKSってなにかと問うリベリスタ、ソレにはイヴが答える。 「やっぱり・金平ちゃんは・すっげーかわいいや略してYKS、だって」 ずっこけたりべりすたたちをイヴはスルーする、彼女は何時だってクールなフォーチュナであるのだから。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:今宵楪 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年12月28日(土)22:16 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●Qリベンジマッチはいかがですか? 「弟が前にお説教(物理)したと言っていましたが……やはり元が元だけに……改心や更生とは無縁のようですわ」 そうのほほんと語るのは黒い垂れ耳と長い尻尾がチャーミングな『ODD EYE LOVERS』二階堂 櫻子(BNE000438)その人。 「一度叩きのめされたなら大人しくしておけば良かったんだ。だというのに雁首揃えて再来とはね……」 その恋人『アウィスラパクス』天城・櫻霞(BNE000469)もまたクールに断ずる。相手が子供であれ向かってくるというなら迎撃するまで。邪悪ロリだのチンピラだの、俺からすれば実にどうでもいい、そう言い放つ。ただそれでも、三度目の正直なんて、次がないことを祈りたいと一つ溜息をついてはいたが。 そんな溜息とは無縁そうなのが自称ごく普通のか弱い吸血鬼こと『魔性の腐女子』セレア・アレイン(BNE003170)さん。前回のお仕置き時も参加していた彼女の顔には明らかににやにやが浮かんでいる。楽しそうなことこの上ないようである。その本性は後ほど明かされる、あな恐ろしきはサドメイガス。塔の魔女の秘技の伝承者。 「前のシメ方がヌルかったか?ヌルかったんだろうなぁ。笑っちまう、楽しくなってきやがったぜぇ」 同様に前回もご参加為された『悪童』藤倉 隆明(BNE003933)もノリノリで鮫のような笑いを見せるチンピラ上位種(隠語)な彼である。チンピラごっこをしめあげた本職さんであるが、今回こうして立ち上がってきた、ならばもう一度締め上げる、其処に容赦は、無い、合掌。ツッコミ体質なのだが別の意味の突っ込みに見えるから不思議である、まぁ前衛職なので突っ込むのもアリだとは想われる。 「頑張る方向を間違えすぎだ、馬鹿」 そう呆れて今回のフィクサードを評するフィティ・フローリー(BNE004826)嬢である、百歩譲ってフィクサードとして道を貫くにしても、アークを倒すのを目的にしてどうする、好き勝手するのに邪魔になるアークに勝てる程度の力をつける、なら理解できるけど……と、そう思わずには居られない。悪の組織も戦隊ヒーローを倒したくて戦うことなど無いだろうに。だが、まぁアークにも変わり者も多いからそう言うモノかとも納得するフィティであった。 ともあれ、そんなこんなで戦場、レッツゴー! ●すたんどあっぷTHE陣地作成 「悲鳴を上げて転がり回る用意はできた?死んだ方がマシな経験の心の準備はできてる?痛覚の度が過ぎると頭が真っ白になって何もできなくなるから、準備は大切よ?」 「いよっしゃきたなってうわああこないだのやつだああああああ!」 突入早々のセレアさんのノリノリの一言、ついでにその姿を見て藤が悲鳴を上げる、だって前回がトラウマだもん♪ 「それじゃ、逝きましょうか♪ レディ・ゴー!」 そのひとことと同時に陣地作成をポンである。 「この空間、割と怖いわよ。貴方達の力がだんだん弱まって、逆に痛覚だけ敏感になってくるから」 「ひいいいいやだあなにそれえええ!」 「お、おちついて藤ちゃ-ん!」 セレアに曰く(EX)サディズム空間です(大嘘です陣地作成にそんな効果はありません)が、前回のトラウマも含め藤にとっては効果は絶大だった。取り乱して旋風がスカート所でなくばさばさしていた。そしてそれに続くのもまた冷徹。 「わたしの得物は見ての通り、手加減ができる類のものではありません。それに貴殿らはアークとの交戦経験があり、数も多い。従って手心を加えるつもりも余裕もわたしにはありません。 ……まあ要するに。高くついたぜってことだよ。病院送りで済んだら御の字と思え」 そういって構えた『クオンタムデーモン』鳩目・ラプラース・あばた(BNE004018)の獲物は剛砲魔改造の二丁拳銃、どう見ても手加減できるモノではない、うん、一寸まぁ、無理ですよね。お前らはプロを舐めた。殺虫剤にケンカ売った虫けらだ。アークはお前らの玩具でもなければケンカ友達でもないと知れ。そう言いながらあばたはホーリーメイガスの女性を遠距離ギリギリの射程にもかかわらず正確無比に撃ち抜いていく。あ、ちなみに彼女、今回のために邪悪ロリを取得たそうです(23才)、素敵ですね、邪悪ロリバトル。 「痛い痛いちょっと痛い所じゃなく痛い!? ああでもロリちゃんになら幸せ……」 「あたしな、皆のこと傷つけたくないん」 そう、何かアレな傷ついた女性を含めたフィクサード達へ向ける冬のある日の乙女の切なげな表情、プライスレス。 「だけどフィクサード退治するんはリベリスタの仕事やから、堪忍してな……?」 そんな『もうだめ駄狐いつ』明覚 すず(BNE004811)の右手に緊縛用ロープ、左手に蝋燭、背中には鞭。……はいちょっとまった切なげな表情キャンセル、もうだめ駄狐いつの名に恥じ無い装備ですよお嬢さん。流石にこう、ボンテージファッションは色々問題あるやんなので黒レザーのキャットスーツでキメていこうかねぇ。なんて本人が言っていましたがこう、そう言う問題ではないと思います。そうこうしながら彼女は凍れる雨を呼ぶ、フィクサード達へと降り注ぐ痛みの雨を。 「えーと、まぁ、なんですか、フォーチュナーに心労かけるのはよくないのです。だから倒させてもらいますね?」 今回OPでじたばたしていたイヴさんの心労を察して申し訳なさそうにしながらもしっかりとフィクサード達を見据え、破壊神の如き神気を纏うのはショタでもすずのんの好物でもない雪白 桐(ID:BNE000185)ウィズまんぼう君(マンボウをそのまま薄くしたような桐愛用の巨大な剣、グッドデザイン)である。けしてショタではないのである、夏はスカートだってはくスペシャルな人種である。 「う、うぅ! よくきた! アークの強者共! 我々の本気を見るがいい!」 セレアのトラウマから立ち直った藤が風邪をはためかせ、一斉に配下に号令を掛ける、彼女の勝利への執念、それを部下達へと伝播させ、その攻撃力を高める。 「YKS! よっしゃこらぁ!」 そうして高まった攻撃力と物量でフィクサード達はリベリスタ達へと殺到する。各々の実力で言えば一対一なら互角以下の者も多いだろう、されど、数と、藤の支援でソレを補う。そしてその数故に攻撃は後衛にまで届く。 「ッ!」 そう、後衛で回復を担当する櫻子もまた、例外ではない。されど冷静に傷を受けた櫻子は、櫻霞の後へと、櫻子は一旦下がる。そして、それは一つのトリガーでもある。 「ほう? ……自分から逆鱗に触れるとは、いい度胸だな」 櫻霞、クールに激怒である。そっと寄り添う櫻子とはためからみてもいちゃいちゃである。 「な、なんだおまえらいちゃいちゃしやがって、リア充爆発しろ!」 「……最優先で鉛弾をぶち込んでやろう、無論全員にだ」 嫉妬たっぷりなフィクサードの言葉を聞き流し、群峰んもような銃弾を雨あられとフィクサードへと櫻霞は浴びせていく、出来る男は強いのだ。そして出来る男はまだまだ居る。 「久しぶりだなぁ、俺のこと覚えてっか? あんだけ苛められてリベンジたぁその根性は評価するぜ。だけどよ俺ぁ言ったよな? あん時確かに言ったぜ、次はねぇってよ。だってのにコレはなんだ?ええ?ふざけてんのか?」 「ひいいいいいいいいご、ごめんなさいいってまけるかああうわあああああああ!」 隆明の全力の恫喝に思わず藤も悲鳴を上げるが許されない、戦いはもう始まっているのだから。認めよう根性も、だがその上で隆明は締め上げるのだ、次はないと言ったからには! フィクサードの一団へと隆明は突っ込み、大蛇の如く暴れ回る、拳を叩き込み、振り抜いてその動きすら奪う一撃をもって周囲を威圧する。 「舐めたことしやがってよぉ……もう容赦しねぇぞゴルァアアア!!」 「うおおお男にやられるのは嫌だあああ!?」 言葉に偽りなく、周囲を巻き込むその大嵐は留まるところを知らずに荒れ狂う。 「痛めつけるのが仕事、というのはあまりいい気分ではないけど。それが抑止力になる、というなら仕方ない」 他のアークの先輩方程の戦力にはなれないだろうけど、全力で槍を振るおう、そう決意を込めたフィティの槍は弱ったフィクサードへと向けられる。高速機動からの一撃離脱、死角を貫き穿つは熟練された槍の一撃。戦場に絶対はない、それでも、だからこそ、殺しはしない、そんな優しさも込めた上での一撃だった。 「ロリでないのが……惜しい」 そうして独りのフィクサードを葬る、いや死んでないけど、口惜しそうにするのも勿体ない話である、美人に倒されておいて。 さりとて独り一人の技量に劣る牙故に、全体攻撃をぶちまけるリベリスタ達と単体特化で押し込もうとするリベリスタ達のせめぎ合い、熾烈で苛烈。お互いにぶつけ合うのは意地と意地! 「ロリコンはよくないですよ? や、その為にフィクサードしてるのかもしれませんが。後、パンチラは注意しましょうよ」 「ロリコンで結構! 我々は真摯で紳士だ! あと見ないようにしているから良いのだ!」 桐のまんぼう君のまきおこす烈風にしびれながらも別のフィクサードの一撃が真空の刃で桐を切り裂いて行く。乱戦乱戦、故に抑えきれない敵の攻撃もあるしかし……・それでも、リベリスタ達の攻撃は、伊達ではないのだ。 「あたし、わりと戦闘は苦手なか弱い乙女だから」 勢い余って殺っちゃっても許してね? リベリスタのお仕事って辛いわー本当に-。そう呟くセレアの声には感情がこもってない、明らかに棒読みであった。 ●フィクサードを焼き尽くす黙示録のふぁいやー 「ぎゃ、ぎゃふん!」 「これでタイマンでもいけそうですね、ぶちのめしてやる!って方はどうぞ」 倒れたフィクサードの屍(注死んでません)を乗り越えながら桐は手招きする。そう、フィクサード達はそれほどに減らされていた、ソレもこれもリベリスタの戦法のせいである。徹底的な物量作戦に抵抗するのは徹底的な全体攻撃と行動阻害。 麻痺に氷結何でもござれのこのメンバー、今回の敵にはぴったりなのである。かくもイヴも良きメンバーを集めたモノであります。 「……櫻霞様、邪悪ロリってなんなのでしょうか?櫻子もなった方が良いですにゃ?」 そんな押せ押せの状況の中、櫻子は可愛らしく小首傾げて櫻霞に問いかける。 「邪悪ロリは無理だな、そもそもならなくていい」 とまぁ当然に櫻霞が応えるも当然である、櫻子の雰囲気は邪悪ロリと言うよりは素敵淑女であるのだから当然である。邪悪さとか無いのである。 「ともあれ降りかかる火の粉は払うまで、血を見る覚悟はしているんだろう?」 そう言いながら櫻霞は藤を撃ち抜く。動く針穴すら撃ち抜くというその精密射撃は正確に一撃を見舞う、先ほどから時折こうして牽制し続ける櫻霞に藤も業を煮やしていた。 「か、覚悟なら手紙を送ったときから完了してるんだってば! 私の本気、みさらせー! イメージだ、私!」 そういって自身の持つ最強をイメージする藤! イメージしろ最強の自分を何者をも凌駕する盤上最強のコマを! 巻き起こる風、はためくスカート、高笑いする藤。 「ふ、ははははは!」 「笑ってるところ悪いけどよなんか俺に言うべき事があるんじゃねぇか?ああん?」 「ほえ?」 高笑いしていた藤は気付かなかった。その、フィクサード達……全滅、してました、死屍累々。いえ、正確にはマグメイガスの女性が残っているのですが。 「あたしをお姉様と慕うなら助けてあげるわよ?」 とか笑いながらセレアさんが楽しく戯れていました。腹パン脇腹蹴り上げ指折りの虐めコンボからの動けないところを首筋を甘噛みとかされてました。今回も嫌っとかだめっとかいやんであはんな人です淫靡な雰囲気を醸し出しております。この人アークにおいとくより六道のどこかの方が燃えるんじゃないでしょうか、浪漫なのですが! 「みんなあああああああ!?」 「で?言うことはねぇのか?」 「本日はお日柄も良くリベンジ日よっぷぎゃあ!」 それはともあれ自信満々の所に思いっきりこの上なく真っ直ぐ拳が放たれた。ジャパニーズYAKUZAの一撃である。まさにGOKUDOUなのである。 「アークとの戦闘で生き残った金平を待っていたのは、また地獄だった。戦闘の後に染みついた欲望と暴力。フィクサード狩りが生み出したソドムの街。正義と嗜虐、討伐と虐待とを、コンクリートミキサーにかけてぶちまけた、ここは日本の修羅場。今回も、アークの面々と地獄に付き合ってもらう」 ナレーション風のすずさんお疲れ様です。そう、修羅場……ここからが本当の地獄だ。 「アークには残虐行為手当があるんよ? 一罰百戒、フィクサードに惨たらしいことして抑止力にする、って趣旨やね」 しれっと大嘘つきましたこの人、アークは健全な組織ですからそんなモノ出ません! 前回のセレアさんと同じボケをかまさないでください! 「じゃから、こう……死なない程度にぶっ殺しちゃる、ってやつ?」 「にゃあああ!?」 だがそんな大嘘でもにやりとわらうすずにびびる藤には効果絶大で、鞭とろうそくでびしばし痛めつけられていた。SMですか、BNEは健全なので程々にして下さい、でも文字しかお届けできないのが残念です。 「とりあえず金平さん竹刀の能力使うのやめなさい皆目のやり場に困ってます、見えてるんですよ?」 「ひにゃぶぅ!? な、なにが!?」 「下着です」 「えええ!? で、でも……風格好いいし」 全身全霊のまんぼう君を叩き込んだ後お説教する桐。目をそらす紳士なフィクサード男性人指差しつつ指摘したそれは藤にとって意外だったらしい、桐の予想通りではあるが……風格好いいできづいてなかったのであるBAKAなのです、この子は。 「もう一度敗北の味を教えてやろう」 櫻霞と櫻子の相談がさらに藤を追撃する。この程度と言いながら立つが結構満身創痍である、タコ殴りにされ始めれば当然とも言えるが。それでも其処は鍛えられたフィクサード、しぶといのがE・フォースなんぞとはひと味違うところである。 「ど、っせえええええええ!」 風が巻き起こり、その狭間から不可視の刃が乱れ飛び、リベリスタ達を切り刻む、風凄い、風は凄い、風は凄いが普通のファントムレイザーだ、わりと普通だ、結局誰も倒れてないぞ。 「急所だけは、避けて上げましょう」 そういいながらあばたは気糸で藤を拘束する、見事に縛り上げられた、捕囚いっちょうあがりである。拳をボキボキ鳴らす隆明。まんぼう君を素振りする桐。マグメイガスを堪能し終わったセレア、普通に構えた櫻霞と櫻子、鞭とろうそくを手に目を光らせるすず、槍を備えたフィティ。勢揃いで御座います。 「え? え? ストップじゃすたもーめんとぷりーーーーーず!」 悲鳴のみが残された、合掌。 ●Aもうリベリスタ堕ちしろよ そんなわけでハイパー説教タイム再びである 「しかし、こんな幼い子でもフィクサードになるのね。教育って大切だわ」 「こ、子供じゃない! 中学生!」 逃げ出そうとするフィクサードをツンツンするフィティは藤の返しをしれっと無視する。子供じゃなくても責任は取らねばならないのだから。 「子供は大人しく家に帰って寝ていろ」 「まだお説教しますか?なさるならお手伝い致しますけれど……」 櫻子に終わったならさっさと帰るぞと櫻霞はつげ、その場を足早に去る、子供に裂く時間はないとばかりに。まぁこんな平和なフィクサードばかりじゃないので仕方無いことである、時間は有限なのだから。そして恋人優先の櫻子も共だっていく。 「そんなに力余ってるならアークにくればいいじゃないですか、暴れる場ももらえてそして給料ももらえますよ? 福利厚生も充実です」 「これに懲りたら大人しくリベリスタ墜ちしといで、な?」 そして桐とすずはここぞとばかりに懐柔策に出る。と言うかリベリスタを堕ち扱いは酷いですよすずさん。 「いや、でも、アーク、その、怖いし」 相手が悪かっただけです。 「そぉかそぉかじゃあじっくりオハナシして徹底的に心の底から改心して貰うか。我ながらいい考えだなぁ、そうしようかい…逃がさねぇぜぇ?藤ちゃぁぁぁん?」 「ひいいいい!?」 攫って明らかに洗の、いえ説得しようとしている隆明さんも居るので今回は逃げられそうもない藤である。……カリスマだけはあるので、面倒なので仕方無い。 「で、でもアークは……」 「さて、クライアントからの依頼は「蹂躙せよ」ですので」 そうして逃げようとした藤をあばたががっちりきゃっち。 1かかえこみます。 2けつをむきます。 3延々叩きます、泣くまで。 「痛みを与えても反骨するだけでしょうから」 とびきりの屈辱を、と言うか嫁入り前の娘にとっては一生モノの恥である。無論紳士は皆目を逸らしています。女性はがっつり見てるけど! 「さて、クライアントは貴殿の所業に随分とご立腹の様子でした。写真を撮りクライアントの溜飲を下げる助けとしたいのですが、よろしいでしょうか?」 「ちょ、ちょちょちょむりむりむりこんな姿写真に残さないでどげざするから嗚呼嗚呼アアアアああ!」 そうして藤の涙ながらの土下座で写真は納められて、おわりましたとした、ちゃんちゃん。 へんてこ少女がまともになったと思ったら捻れて帰ってきて、結局終われば平和なモノで。 イヴもその写真で大層溜飲を下げたそうな。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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