●子供の歩みを導いて リズミカルな手拍子が闇間に響く。何かを導くようであり、また、同時にその雰囲気に似合わぬ存在感を感じさせる。 少なくとも、このような夜中に、屋外で聞こえるはずのないリズムだ。聞こえるなら、もっと明るい時間帯の屋外か、或いは光量十分な家庭内か。 赤子を導くために跳ねるリズムを前にして、闇に蠢く個体……幼体と見えるそれはのそりと蠢く。辿々しい動きだが、しっかりと音源にむかって歩いて行き。 「私は夜だ。心ない夜だ……」 「はい、はい、はい、はい! 暗喩がじょーず、あーんゆーがじょぉーずぅー!」 地面が、波打つ。文字通り「しぶきを上げた」その土塊は、現れた海洋生物を迎え入れるように鳴動して、また波打つ。 手拍子の主は、嬉しそうだった。何でかは、知らない。 ●メタファー(しろめ 「…………なにこれ」 「メタファー。俗に『暗喩』と呼ばれるものですね。『~のようだ』というものではなく、例えば『人間は考える葦である』とかそういう」 「いやそっちじゃなくてね!?」 流石に画面に表示された一連の流れに思わずリベリスタも全力のツッコミだ。いや、何この、なに。 「アザーバイドみたいですね。人型、親子連れの。情操教育か何かでしょうか」 「でしょうか、じゃねえよ! 分かってる範囲で説明しろよ! なんだよ『暗喩が上手』って! あとこれ! 鮫かよ! 『暗喩がジョーズ』とかそういうダジャレか!」 「……全部説明してくださったじゃないですか」 肩をすくめる夜倉に、がっくりと肩を落とすリベリスタ。ちなみに全て事実なのが困りどころだ。 「一応ですね、彼らにとっての歩行に等しい行為、呼吸のように自然に出来ないと行けない行為がこれ(暗喩)だそうで、単に彼らはそれをボトムでやってるだけ、なんですが」 「が?」 「それが神秘に干渉するが為に、彼らがフェイトを得るわけではないが為に、こうして我々としても……その。丁重にお引取り願いたいなって、思うわけでして。鮫とか陸に上がられたら大惨事じゃないですか」 「人襲うのかよ」 「そりゃもう」 リベリスタは頭を抱えた。 「詳しくは資料に纏めました。一応、その……彼らは敵性アザーバイドではない、のですが……やってることがやってることなので結局は痛い思いしてもらわないと帰ってくれないと思うんですよね……」 「死なないの?」 「死ぬより前にちゃんと逃げると思います」 「……そういうもん?」 「そういうもんです」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:風見鶏 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年11月11日(月)22:24 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●「(検閲削除)のメタファー」つったか? オ? 「共に死ぬことも厭わない者たちに、大空を舞うことすら能う力を……」 「…………?」 戦場に身を踊らせたリベリスタ達が、親子が反応するより早く先手をうてたのは僥倖という他なかった。なかったのだが、『局地戦支援用狐巫女型ドジっ娘』神谷 小夜(BNE001462)の言葉にリベリスタ陣は「何いってんだこいつ」と言いたげだ。 フォーチュナに対し既に堪忍袋を温めていた『レーテイア』彩歌・D・ヴェイル(BNE000877)の瞳には、光がない。与えられた力の形を理解するより早く、足は空を駆けていた。理解したくなかった。 「木漏れ日浴びて育つ清らかな新緑――魔法少女マジカル☆ふたば参上!」 遺伝子は残酷だ。『魔法少女マジカル☆ふたば』羽柴 双葉(BNE003837)の血筋は斯くも残酷な運命を血縁者に課したというのか。彼女の肢体を目にして、諸人揃ってそう述べたことだろう。本文章に猥褻もハラスメントもない。 「暗喩か。親馬鹿だな? いや、馬鹿な親か?」 ボトムが安息の地になる、とまでは思っては居なかったろう。戯れに降りただけの世界で、戯れに子供の成長を眺めるだけだったかもしれない。だが、どちらにせよ『普通の少女』ユーヌ・プロメース(BNE001086)にとっては凡百のアザーバイドに等しく、身勝手な思想が自らを破滅に追い込むタイプにしか見えなかっただろう。 「……まぁ、どんな教育をしようと知ったことではないが、迷惑なのは戴けない」 むしろ。子供の躾のために危険を冒しているのが好ましくなかったのかもしれない。 『ライトニング・フェミニーヌ』大御堂 彩花(BNE000609)は、沈黙し眉根を寄せ、黙考に耽っていた。 暗喩。日本語には非常に馴染み深い表現体系であり、比喩表現の中でも特に奥ゆかしいものである。その表現しか使えない、という縛りは流石に存在しないにしても、使わない場面が少ないものであることは間違いない。 美しい表現であると思う。だが。 「暗喩がジョーズ……」 ブリーフィングルームのやり取りを口ずさんでみた。まあ暗喩でも何でもなく駄洒落、日本のコメディの以下略。 「……吹き荒ぶ秋の風のような寒さを感じますね」 秋の風? 知らねーなァ! 秋の風に雪や礫がまじりますか? おかしいと思いませんか? あなた。 「そっちが暗喩ならこっちは直喩で勝負だ!」 ゆったりと、猫……否、斯様な足運びをこなす『てるてる坊主』焦燥院 ”Buddha” フツ(BNE001054)が宣言する。自らを鼓舞するための文言だが、脳と直喩を直結させた彼の思考体系は、既に止められるものではない。 「そう、今や猫ではなく、オレは深緋色の雀のようだ――」 静かに中空を滑らせたステップから、静かに口にし おいもうカメラ止めろこれ。 「メタファー……暗喩って、奥ゆかしくて素敵です。でもそれだけに、詠み手の心や意図が正しく伝わらない事もあるんでしょうね」 心優しき折片 蒔朗(BNE004200)にとって、今回の件は行き違いだったのだろう、という意識はあった。正しく意図が伝わらなかったが故の行き違いである、相手は豊かな心を持つ種族なのだろう、と。 単にそういう言語回路なだけな気がするが、いいのだ。相手の善性に賭けるやり方であれば伝わるだろう。彼なりの真っ直ぐなあり方だったのだろう。 「そう思うから、おれは説得もします。直喩で」 別に直喩縛りにしなくてもいいじゃねーか! 何なんだ今回のリベリスタ! 無駄な覚悟完了だけはきっちりできてるとかやめてくれよ本当! 「子育て……か。するな、というのは無理だろうが、場所が悪かったな」 教育を想定していたのしてはあまりにも場所と状況とやり方がよろしくない。『谷間が本体』シルフィア・イアリティッケ・カレード(BNE001082)は一介の教師として、状況の不味さは重々理解していた。 因みに、日本人ではない彼女にとって暗喩は馴染みがないばかりか、好みでもないようである。機会があるから慣れてみよう、と思っても、飽くまで口にするのではなく耳で覚えようと考えていたらしい。 ……ところで。授業のことを考えるのも、苦手であることをクチにすることもいいとして、気もそぞろというに程がある彼女の精神状態をして、さて何が為せるのかは甚だ疑問であろうが……別問題なのだろうか。(反語) 「世界を私に染めよう、気分良く……」 口の端を歪めた少年……『メタファルチルド』が静かに指先を掲げた。リベリスタの初撃が届くより早く紡がれた言葉は、地面を波立たせ、鮫のような存在の出現を促した。 どうやら「自分好みのやり方で楽しもう」って言ってるんだと思います。あれこれ一々解説すんの。しなくていいよね。 ●※喩えの比率は諸々依存です 「上手、じょう……ず?」 「帰って頂きます」 全身で子供の成長への喜びを表現する親の側のアザーバイドは、彩花の接近に反応するには子供に熱を向けすぎていた。 十分な魔力を以て放たれた一撃は、彼女の得物に輝きを与え、異界の相手には理解の及ばぬ威力を叩き込まんとする。軽く身を引いたつもりだろうが、それでも遅い。 全身を打った衝撃の度合いに、ペアレントの表情も緊張の色を濃くした。 「オレの全てを叩き込むかのように、やらせてもらうぜ」 すでに直喩に全てを委ねたフツの言動に一切の躊躇いはない。修羅の如くに立ちはだかった彼から放たれた式は、その表情を反映させたかのように親子、そして鮫の身に降り注ぐ。 地上が即ち巣である鮫レベルならクリーンヒットになるか否かで済むだろうが、人型であり人の常識の範疇に生きる彼ら親子には慮外の打撃を与えることだろう。 それに追随する形で彩歌の気糸が伸び、ペアレントを穿つ。僅かな気の回りに感じる違和感は、恐らく自身でも気付いているだろう。チルド側へ届かなかったが、脅威を伝えるという意味では十分すぎる成果だ。 だが、彩歌の「口撃」は止まらない。 「その発言の意図を説明してください」 「その言葉、迷宮よりも度し難い……」 チルド側へ向き直り、放たれた言葉に彼は戸惑いの色を交え、返答する。何言ってんのか分からねえな。お前のそれのが度し難いよ、とか彩歌は思ったに違いない。ハイライトは消えないにしても、なんか眼の色が明らかに違う。あ、革醒してるんだから当然か、そうかそうか。 「さて遊ぼうか? 子供のお遊戯程度の戯れに」 鮫が過剰に暴れるのをメンバーが何とか抑えているのを横目に、ユーヌは指を軽く振るった。護符を編んだ手袋がほのかに光り、鮫とペアレントとの脳に怒りの意識を植え付ける。 淡々と口の端に言葉を載せるそのテンションは、確かに……今まで何度も繰り返されてきたやりとりそのままに、彼女へ強い敵意を向けざるを得ないものであったのは頷けよう。 「そういえば、古文でも『射干玉の夜』とか暗喩があったな……」 魔力を練り上げ、シルフィアは勘案する。古文教師がフランス人というのもなかなか奇特な話だが、随分とよく知っているものだとも思う。教師だしな。 暗喩は遡れば聖書にも存在するぐらいなので、人間の発想力と表現の幅は斯くも広く深いもの、なのだろう。 ……さて。 この戦いに於いて、割と一方通行気味に思われがちな現状ながらも撃滅されない鮫とか暴れる鮫とか自分どうでもいいけど回復はしておくペアレントとか、割りと面倒な状況が進む中で回復役に目を向けたいと思うのですが。 「私は根っこですから、人や獣に踏み荒らされることに怯えず、咲き誇る花たちやその花の周りに緑の彩りを与える葉っぱたちに水を、養分を、送り届け、枯れないようにするのです」 うん、何言ってるかわかるけど全然分からねえよ! 何だこれ! 何だこれ! 意訳するなら『チームの要たる自分がダメージを恐れてはいけない。世界を守るべきリベリスタへ癒やしを届けなければ』みたいな感じになると思うのだが、無粋なのでこのまま続けます。 死の印を鮫に刻みながら、蒔朗はペアレントを見据え、淡々と口にする。奥ゆかしい言葉遣いは素晴らしいが、持って回った言い回しで伝わらなければ意味が無い。 「あなた方が留まる事は、この世界にとって災いとなります。おれはこの世界を守りたいんです」 「表面に傷がついた程度、直せない世界じゃないんだろう……?」 「いいえ、桃のようにナイーヴです。傷がついたら、そこからどんどん悪くなります」 言い得て妙な喩えだった気がしないでもないが、喩えとしては相手に通じなかったらしい。別チャンネルだしな。そんな説得想定してないもんな蒔朗。 「貴方達は言わば世界と言う名のお皿に入ったヒビ。放置すれば割れる原因になるんだ」 続けざまに、双葉が言葉を紡ぐ。言葉を主体とする魔術師として、喩えは自らを鼓舞する祝詞の一種足りうるものだ。暗喩に注力して目がぐるぐるになっているが、彼女が言いたいことは正しく伝わっていると思いたい。伝わって、それを実行するかは別問題なのだが。 「……よく、分からないけど。僕の息子の『成長』に手を加えられるのは嬉しくないね。退いてくれないか」 「無理です。けど、おれはあなた方を殺したくもない」 「命のやりとりは怖いな。だが、僕もはいそうですかとは行かない……残念だね」 その言葉は、自らを鼓舞する鍵だったのか。彼の存在感は、突如として勢いを増す。無論、彼へ向けてリベリスタたちの攻撃もそれなりに集中しているが、深手になり過ぎない程度には身を捩り、致命打を避けている。 目の前に右手をかざし、指を捻る。フィンガースナップの構えから放たれたそれは、無論自らに怒りを植えつけたユーヌを見据えている。だが、それだけに収める気は毛頭ないと見えた。 バチリ、と皮膚同士のクラップ(爆ぜ)が響いたと同時に、彼女らの空間にクラック(罅)が入る。空間の歪みが前後不覚を生み、攻撃の方向性を乱す。 シルフィアの指先に集積された魔力の束が行き場を誤って跳ね回り、彩歌は狙いを違わぬものの、その衝撃に軽く頭を振った。効果は無い。無いが、意識を逸らしたらすぐ出遅れかねない。 『論理演算機甲χ式「オルガノン Ver2.0」』――彼女の論理を妨げない武装は、変わらず敵を見据えている。問題ない。 ●暗喩が多すぎる。見識が広がる思いだ 「美しい言語であっても、そればかりでは胸焼けがするというものです。理解を求めない暗喩なんて面白みもありませんよ……あなたの技と変わらず」 彩花の身から爆ぜた誇りが、凱歌に形を変えて味方を賦活する。非情なまでに寒気のする冗句を聞かされて呆れかかっているだろうが、彼女は飽く迄真摯に向きあうことを余儀なくされた人種なのである。何というか合掌。 戦いへの意思は一切折れず、感情を殊更に爆発させることも無く、周囲に因を求めることもせず、淡々と戦闘の役割を果たす彼女の姿は表現が別れよう。或いは機械か、或いは精巧なる神の手か。 同じ神でも、恐らくは戦神に近いだろうが。 「緋は火。緋は朱。招来するは深緋の雀。これぞ焦燥院が最秘奥――」 緋の槍を以て呪を為すフツの目が、鋭く光る。修羅のように心を尖らせた彼の、意思そのものをたたきつけるような一撃は、逃げも隠れもしそうに無い相手を前にして、修羅のように振る舞わねばと覚悟した上だろう。 ペアレントの癒やしを以てしても、彼の火力を叩きこまれればスリップダメージは尋常では無い。最初に召喚された分を含め都合二体の鮫は、幾ばくか跳ねたあと、動かなくなった。 「命は羽ではない。金貨だ」 「金貨は価値の分からない世界では羽と一緒なの。乱暴な真似はしたくないから、帰ってくれないかな」 「金貨とわかって羽と同じように散らすのは無粋ではないのか?」 自らを守る檻に篭もろうとする少年に、双葉は声を嗄らして説得を試みる。だが、自らに比して大きく傷を増やした父を見て、少年の心が和らぐかといえば中々に疑問だ。 均等に傷を作るのも難しく、一点集中の案は悪くなかった。ペアレントが、ただ異常に意固地なだけである。不幸にも。 「……っ、この炎を以って浄化せん、紅蓮の華よ、咲き誇れ!」 双葉には、それに応じる言葉はない。もう少し、あと少し。彼も、その父も魔力や体力は無尽蔵ではない。ただ自分たちよりは幾ばくか底が深いだけで、慮外でもなければ膨大でもない。 愚直に自らの魔力を紡ぎ、勝利という一旒の旗を織り上げる為に、彼女は魔力と、再動への意思を積み重ねる。 「私は磁石のS極、アザーバイトさんはN極ですから。近づけばそれだけ摩擦が起きるのです」 小夜の表情は真面目だった。真面目な顔でアレやってるとかそういうのではなく、心の底から『そう』思っていなければできない表情だ。 つまりは、アザーバイドとの衝突を心から忌避している、と言っているのだ。自らの感情という糸を、運命の愛を成就させ繋ぎ止めることは、今の彼女には過ぎた力だ。 ――彼女には運命など生温い。世の主と愛されるべき物語が、彼女が立つことを望んでいるだけだ! どれほど傷を作っても、リベリスタは倒れない。立ち上がるからだ。心全てを折るまでは、彼らの炎は火にすらならぬ。 「古来より、拍子抜けしたり張り詰めたのが緩むのを『気が抜ける』と言いますが、その気がどこに行ったかと言うと」 「…………!」 ペアレントのフィンガースナップを幾度か受けても、彩歌がその勢いに気を抜くことなどあるまいに。意識をまっすぐ保ちながら放った糸は、しかし 「――今、丁度貫いてるわね」 綺麗に、ペアレントの正中線を貫いていたりもする。なかなかうまい表現だった。座布団。 「ジョーズ自体は無様だな。言葉選びのセンスが悪いのか? 遠回しなダメ出しか?」 仲間の支援に回ったユーヌは、自らを狙うペアレントの攻撃から射程を逸らす為、細かく動きまわっていた。たまたま触れたジョーズの出来が(彼女の中では)あんまりにも悪かったので、笑ってしまったくらいだった。それだけだ。彼女の言葉に悪意はない。真意しか無いのだから。 「私達はただ、あなた達と違う形で逢いたかっただけなんだ……」 「……そうか。私の教育は」 双葉の絞りだすような言葉と、幾度となく叩きこまれた魔術や神秘の最奥を経て、ペアレントはひとつの結論に達していた。否、認めたというべきか。 「邪魔くさい。生ゴミにして転がす趣味はない、子供を連れてとっとと去れ」 「未だ背を伸ばす余地はある、未だ……」 「いいんだ。……いいんだ」 ユーヌが生み出した影人に抱え上げられたチルドが抗弁するが、ペアレントは何もかも悟ったらしく、首を振る。もういいんだ、と。 バグホールへと歩いていくそれらに対し、ふと思い出したようにフツが疑問を投げかけた。どうやら、相当気になっていたらしい。 「なあ、お前さんたちの知り合いに、アンユ・マンリっていないか? 暗喩以外は絶対的な悪! とか言うような、そんな神様のようなやつ」 「……どうかな。寝物語にも出てこないさ」 「いや、聞いたことないならいいんだ」 彼なりのジョークだったのか、はたまた記憶にあったのか。応じたペアレントは全くと言っていいほど知らないようだったが、それを聞いたフツは表情を難化させ、仏のように笑ってみせた。 果たしてこの男、王道楽土に辿り着くまでどれほど徳を積み上げるものか。 次元の間に消えた親子にしばし視線を送り、彩花はゲートを叩き壊した。 「間髪いれずにまくし立てるのって、ダメよね。こういうのは、『間』が大事なんだから」 これが抜けると、と言いかけてやめた彼女の真意は推して知るべし。抜けた人間は、戦場には立っていられないだろうから。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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