●プライド 始まりは単なる意地の張り合いだった。弱虫と言われ、それに対抗するために、彼は穴の中に飛び込んだ。 年の頃は十代半ば頃だろうか。日焼けした褐色の肌に、独特の模様の刻まれた仮面。部族の証である紋章が彼の胸には刻まれている。 友人たちと出かけていて、森の奥で、彼らはその不思議な穴を見つけたのだった。明らかに異質なその穴を前に、少年たちは言葉を交わす。やがて、彼らの会話は、煽り合いの喧嘩へとヒートアップしていった。 そして彼は、自分のプライドを守るため、その穴へと飛び込んだ。 彼の飛び込んだ穴は、どこの世界へ通じるかもわからないような、いわゆるDホールと呼ばれるものであった。 果たしてたどり着いたのは、灰色の建物と極彩色の看板、装飾に溢れたコンクリートジャングル。その中にある、小さな公園である。 「ここは……?」 しばらく周囲を観察し、彼は植え込みの影から公園内へ移動。彼を見た公園の利用者達が驚いたような顔をする。 「なんだ? どこか、ちがう国なのか?」 そうつぶやく彼の周りに、十代後半〜二十代前半程度の少年、少女が集まってきた。遠巻きに彼を取り囲み、言葉を投げつける。 現代社会に置いて、明らかにどこかの部族然とした格好の彼は異質な存在だった。へらへらとした笑み。だが、言葉が分からない。 そのうち、その中の1人が彼の背中を蹴飛ばした。地面に倒れ込んだ彼をみて、他の少年たちが笑う。何を言っているのかは知らないが、バカにされていることは分かった。 彼らは敵だ。その事だけはよくわかった。 そして、ここで不運がひとつ。 果たしてこれは、どちらに対しての不運だっただろうか。 彼はプライドを最も大事にする。プライドを傷つけられることをひどく嫌う。 そして彼は、時としてそのプライドに心を支配され、理性を失う質だった。 感情を増幅させる。それが彼の持つ能力である。 「何かおかしいか?」 仮面の奥の瞳が光る。素早く突き出された彼の手刀が、男の足首を突く。 パキリ、と奇妙な音がした。男の足首が折れた音だ。 それにしては、音が軽い。 「なんだ、もろいな」 仮面の奥の瞳を細め、彼は男にそう吐き捨てた。 ● 大切なものを守るため 「異世界から来たアザーバイド。名前は(プライド)とでも呼んでおくけど」 モニターにプライドの姿を映し『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)はそう言った。 白い髪がイヴの頬を滑り落ちていく。 「彼の近くでは、抱いている感情が増幅してしまう傾向にあるみたい。冷静な人はより冷静に、好戦的な人はより好戦的に」 自身の能力の影響を受けて、プライドは、自尊心を傷つけられて感情を暴走させているのだ。 「それから、触れた対象、部分を(弱く)する能力に気を付けて。弱体などのBSに注意が必要」 モニターの中で、少年、少女たち相手に大立ち回りを繰り広げるプライドの身のこなしは、非常に軽く、無駄がない。 格闘技のような、無駄無く華麗、力強い攻撃を繰り出す。 地面が砕け、骨が折れる。彼に触れられ弱くなったから。 「彼がこの世界に来て10分程。あと5分もしないうちに、Dホールを通ってプライドの友人たちが援護にかけつける」 Dホールへ飛び込み、なかなか帰って来なかった友人のことを心配しての行動だろう。援護に来るのは全部で3人。プライドと同様に、身体能力は高いだろう。 「送還、討伐、説得などやりかたは任せるけど、Dホールの破壊は忘れないでね」 様子を見てから行動に移ることももちろん可能だ。ただし、人死には気をつけてもらいたい。 プライドによって、彼をからかった少年達が今もボコボコにされている最中なのだからか……。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:病み月 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年11月08日(金)18:24 |
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■メイン参加者 6人■ | |||||
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●プライドの重さ 旋回する足刀。空気を切り裂き、それは少年のこめかみを打ち抜く。短い呻き声を漏らした少年は、白目を剥いてその場に倒れ伏した。 青年を蹴り飛ばしたのは、仮面を被った少年だ。どこかの部族のような奇妙な出で立ち。コンクリートジャングルの真ん中にあるちっぽけな公園には、ひどく不似合いだった。 『-----------!』 仮面を付けた少年(プライド)が何かを叫ぶ。しかし、言葉は分からない。怒っているのだということは辛うじて分かるのだが、言葉が通じないのでは宥めることもできない。 プライドは、着地と同時に宙へと跳ねた。彼が追いかけまわしているのは、先ほど彼を侮辱した柄の悪い少年達である。 踊るように、しかしそれでいて無駄のない最短の動作で、彼は公園を縦横無尽に駆けまわる。 その光景を、ある者は美しい、と評価するであろう。 プライドの動作は、それほどまでに流麗であった。 だが、このまま放置というわけにもいかない。 「ミミルノさんじょうっ!」 プライドの眼前に、小さな影が飛び出した。『くまびすはさぽけいっ!!』テテロ ミミルノ(BNE003881)であった。プライドの蹴りを受け止めたテテロが、地面に叩きつけられる。 その光景を、逃げまどう少年達は、ただ茫然と眺めていた。 ●自尊心の守り方 地面に倒れたテテロに向かって、プライドが駆け出す。ジャンプと同時に足を振りあげ、踵を叩き落すようなアクション。まともに受けては、骨の1本や2本、簡単にへし折れるだろう。 それを阻んだのは、1発の銃弾だった。 「ご機嫌よう、異界の勇敢なる戦士よ。誇りを不当に汚され、お怒りはご尤も。私としても、この世界の品格を貶める様な同胞の行いを謝罪するわ」 謝罪の言葉を口にしつつも『鋼脚のマスケティア』ミュゼ―ヌ・三条寺(BNE000589)の銃口はプライドを捉えたままだ。 プライドは恐らく、銃を知らない。しかしそれが危険な物であるということは直感で分かったのだろう。素早い動きでテテロから離れると、体勢を立て直す。 「自制の上に成り立つプライド、つまり矜恃や誇りは正しき力となり得る。だが格下に貶された程度で暴発し、己を失うようなプライドは害悪でしかない。人、それを虚栄と言う」 新島 桂士の声が響く。怯えた表情を浮かべる少年達を誘導し、公園の隅へと集めていた。彼らを守るように立ちはだかり、まっすぐにプライドを見つめている。 「怒ってばかりの君達じゃぁ、プライドも何も守れんのや。メイビー」 魔力杖を構え、桂士の傍に控えるのは明覚 すず(BNE004811)である。プライドの怒りの対象は、彼の自尊心を傷つけた彼らだ。しかし護衛が2人もついている。それに加え、起き上がったテテロやミュゼ―ヌの銃口もプライドの方へと向いていた。 プライドは構えをとる。見慣れない構えだが、恐らくそれが彼の使う武術の構えなのだろう。動くに動けず、膠着状態が続く。 「他者を馬鹿にするは褒められた行いではありません…因果応報です」 溜め息混じりに翼を広げ『節電天使』シエル・ハルモ二ア・若月(BNE0006509)が燐光を放つ。舞い踊る淡い光。暖かいそれは、気を失った少年達へ降り注いだ。先ほどプライドに攻撃を受けた者達だ。 自業自得、とはいえ、これはある種の不幸な事故だ。さすがにこのまま放置とはいかない。 シエルの役目は、癒すこと。それが誰であろうと、彼女はただ、癒し続けるだろう。 さて、と心の中で呟いて『蒼碧』汐崎・沙希(BNE001579)は思考の海へと浸かる。 先ほどから感じている緊張感。確かに相手はなかなかに強い。それでも6対1。これほどまでに緊張を覚えるほどだろうか? と。確かに慢心は良くない。けれどなにかがおかしい。 恐らくは、プライドの持つ『感情を増幅させる』という能力のせいだろう。 それならば、と沙希は頭を切り替える。臨戦態勢から、交渉体勢へ。 『こんにちは。私は汐崎沙希、この世界の住人。貴方、勇敢ね』 プライドの脳裏に、沙希の声が響く。それも彼に通じる言葉でだ。今まで通じなかった意思が疎通できるようになり、プライドの瞳が同様に揺れた。 タワー・オブ・バベル。異界の者とでも意思の疎通を可能とさせるスキルである。これを活性化していることにより、沙希はプライドとの交渉が可能となっている。 『でも勇敢な異世界の隣人よ、落ち着いて相手を観てほしい。貴方に不愉快な気持ちを齎した人達(一般人達)はどうなってる? 勝敗はついている。もう充分じゃないかしら』 そう問いかける沙希に対し、プライドは指を突きつけ叫ぶ。 『そうはいかない! そいつらは、いきなり我を侮辱した! 言葉は通じなくとも、悪意は分かる。侮蔑の言葉を投げかけられたのも理解できた! その償いをさせねばならぬ』 怒りに任せ、プライドは喚き散らす。拳を振りあげ、足を振りあげ、地面を叩く。どれほどの力で足を振り下ろしたのか、公園の地面に小規模ながらクレーターが生じる。 それを見て、少年達は尚更怯えた表情を強くする。プライドの能力により、恐怖の感情が増幅されているのかもしれない。 やれやれ、と溜め息を零す沙希。交渉はどうやら上手くいきそうにない。 いつプライドの仲間達がやってくるかも分からない状況で、これ以上膠着状態を保つのも如何なものか。 持ってきたお菓子とジュースをどうするか。そんなことを、彼女は思う。 沙希の懸念を他所に、動き出したのはプライドだった。力強く地面を蹴飛ばし駆け出した。瞬時に反応したミュゼ―ヌが弾丸を放つが、当たらない。 『うっ!?』 急接近、そこから繰り出される素早い突きが沙希の喉を突いた。血を吐き、地面に叩きつけられる沙希。 追撃を加えようとさらに腕を旋回させるプライドだったが、それを阻むべく弾丸が撃ち込まれた。ミュゼ―ヌによる援護、さらに氷の雨が降り注ぐ。突然の氷の雨に対し、驚愕し動揺が隠せないプライド。 氷の雨を降らせたのはすずであった。 「下手な鉄砲を数撃ってEP切れ、は勘弁や」 深追いはせずに、すずはすぐさま攻撃の手を止めた。雨に追われ後退するプライド。その隙に沙希が立ち上がる。 『全く…箱舟の依頼は割に合わないわ』 血でべっとりと汚れた口元を拭い沙希は言う。割に合わない、といいながらもその唇は僅かに緩んで、笑みの形に歪んでいた。 「命までは奪うつもりはないわ」 マスケット銃を構えながら、ミュゼ―ヌが告げる。 ミュゼ―ヌの弾丸に追われながらプライドが駆けまわる。急接近と後退を繰り返しながら、着実に距離を詰めて来る。どうやら狙いは、未だに彼を侮辱した少年達へと向いているらしい。 恐らく、自身の能力によって怒りの感情が高められている結果なのだろう。 「自制無く暴れているとしたら、プライドではなくヒステリーじゃないか……」 迎え打つのは桂士であった。踊るような激しい連続攻撃を刀で捌きながら、隙を突いては銃底で殴りつける。プライドの仮面に罅が入り、木端が散った。 それでもプライドの攻撃は止まらない。地面を這うような足払い。回転の勢いを殺さないままに繰り出される手刀、足刀。刀で皮膚が切れようと、攻撃を続ける。 「う……っぐ」 全身全霊を込めて放たれる銃での打撃。プライドの胸を叩く。ギシ、と骨の軋む音。たしかな手応え。それと同時に桂士の胸にも激痛が走る。 ごぼ、と音をたてて血泡を吐く。プライドの突きがその胸を刺し貫いていた。 「癒しの息吹よ……」 シエルの声が響き渡る。同時に吹き荒れる柔らかな光。あたたかい蛍のようなその光の粒子は桂士の元へ収束。その傷を癒していく。 回復役のシエルと沙希、それからすずに少年達の護衛を任せ、ミュゼ―ヌ、桂士、テテロの3人は前へ。まっさきに飛び出していったのはテテロだ。 テテロの進路を切り開くのはすずの降らせる氷の雨。雨に紛れて、テテロはプライドの眼前にまで接近していた。 「説得が最良……と、思っていたのですが」 残念だ、とでもいうようにシエルは呟く。その声はむなしく、虚空に溶けて消えた。 至近距離で突きつけられた魔砲杖に、プライドはギリ、と奥歯を噛みしめた。回避、間に合わない。迎撃も無理だ。咄嗟に防御の姿勢をとった。閃光が杖の先端に集中する。 それが放たれる、その直前。 『---------!!』 『--!! ----!!』 テテロの背後に、眼前に、駆け寄る3つの影があった。 「っ!?」 悲鳴をあげる暇もない。鋭い突きがテテロを襲う。その動きは、プライドと同様の武術のものだ。それを理解した瞬間、テテロの全身を激痛が襲う。 戦場に乱入してきたのは3人の男だ。皆、プライドと同じく仮面を付けている。しなやかな筋肉で盛り上がった身体をフルに活用し、テテロの攻撃からプライドを守る。 テテロの手から魔力杖が離れた。地面に転がるそれを拾いあげるより早く、テテロの胸を手刀が叩く。呼吸が詰まる。息が出来ない。 激痛と、呼吸器へのダメージによりテテロの意識はそこで途切れた。 地面に倒れ、動かないテテロをそのままに3人の戦士とプライドは何事か、言葉を交わす。 『どうやら、帰還するようプライドを説得しているみたいね』 漏れ聴こえて来る会話から、事情を把握する沙希。どうやら怒り狂っているプライドと違い、後から来た彼の仲間達に戦闘の意思はあまりないらしい。 それでも、腰に短刀や鉈を下げている辺り、戦の用意も出来ているようだが。 プライドの仲間が現れたことで、背後に庇っていた少年達に動揺が広がる。ざわつき始めた彼らを一瞥し、沙希は小さく溜め息を零す。 「天の国への扉は狭きもの…努々忘れてはなりませんよ?」 そう告げたのはシエルであった。その手が強い閃光を放つ。眩い光を浴びた少年達が、意識を失った。神気閃光。気絶した少年達を一か所にまとめ、回復治療を施すことも忘れない。 危うい気配を感じながらも、どうか素直に元の世界へ帰って欲しい、とそう願わずには居られない……。 「一般人はんは守らないとねぇ」 不穏な空気を肌で感じながら、すずはそう呟いた。戦闘に備えて、氷雨を使用する準備を整える。空中に展開する魔方陣に魔力が蓄積されていく。 そうしている間にも、プライドと戦士達の言い合いが続く。なにやら揉めているようだ。 暫くそうしたやりとりを繰り返した後、話しは纏まったようである。 「くるか」 戦闘体勢を整えるプライドと、それに続く戦士達。穏便に、とはいかなかったようである。 合計4人に増えた敵達相手に、こちらは前衛が足りていない。迎撃の為に放ったすずの氷雨も殺意がないのであれば効果は半減だ。 回避され、防がれる。無傷とはいかないが、雨の隙間を縫って飛び出すプライドと戦士達。血の滴を散らし、しかしそれを気にした様子もない。地面を砕く勢いで蹴飛ばし、飛んだ。 空中に飛び出した戦士の1人を、ミュゼ―ヌの弾丸が撃ち落とす。短刀を振りかざし致命傷は避けるが、その肩を弾丸が貫通。地面に落下する。 「私も譲れない誇り、使命があるの。どちらがより強いか、それを決しましょう」 銃を構えながら、ミュゼ―ヌは前へ。桂士と並んで、仲間を守る壁となる。 鋼鉄の足が旋回。それを受け止めたのは1体の戦士。鉈と鋼脚が衝突し、火花が散った。ミュゼ―ヌの肩を足場に、プライドが飛んだ。 「あまりにしつこく近づいてくるなら、押し戻すだけだ」 桂士の刀と銃がプライドへと差し向けられた。銃の引き金を引こうとしたその瞬間、桂士の腕を誰かが掴む。プライドの仲間、戦士の1人だ。プライドほどの闘志は感じられないが、それでも十分、動きは素早い。 舌打ちを零し、桂士と戦士は激しく攻防を繰り返した。 結局、残ったのはプライドだけだ。血の滴を散らしながら己の身だけを武器に、彼は駆ける。彼の身体は1本の矢だ。地面を駆け、自身の誇りと自尊心を守る為に疾駆する矢。 「あんまし色々考えながら戦っとると疲れるだけやし、シンプルにお仕事達成を目指そうや?」 すずの声。何と言っているのかプライドには理解できなかったが、しかし目の前の女性が自分と似た、単純な動機で動いていることは分かる。 と、その時だ。 プライドの眼前に、1羽の鴉が飛び出した。 『----!?』 驚愕に目を見開くプライド。急停止は出来ない。それならば、と鴉へ向かって飛び込んだ。腕で顔を庇いながら、しかし速度は緩めない。仮面が砕け、木端が散った。精悍な顔が顕わになる。 まっすぐな目をしている。光を湛えた意思の強い目だ。 「貴方様の強さと勇気、そしてプライドは証明されました」 声が聞こえる。鴉が消え去ったその瞬間。プライドの目に飛び込んだのは白い光だった。閃光が彼の目を焼いた。 シエルの声だ。声しか聞こえない。地面に倒れた彼の首に、何かが乗せられる。手で触れてみるとそれはどうやら石のようだ。閃光で目の眩んだプライドには分からないが、それはクリスタルであった。 その中にはクローバーが閉じ込められている。 『私は貴方のような人、嫌いじゃない。だって貴方、勇気を証明する為に未知の穴に飛び込んだんでしょう』 脳裏に直接声が聞こえる。涼やかな声だ。沙希のハイテレパス。どういうわけか、彼女の声だけは意味が通じて聞こえるのだ。 混乱するプライドの身体を、その時誰かが担ぎあげた。 プライドを担ぎあげたのは、彼の仲間の戦士達である。ミュゼ―ヌや桂士との戦闘を放棄し、彼らはプライドの救出に向かった。 3人でプライドを担ぎあげ、そのまま一目散に彼を連れてDホールへと駆けていく。もともと彼らはプライドを救出に来たのである。 「方は一人で私達数人を相手取り、十分に勇敢さを示した。それらの傷は、その勲章と思いなさい」 ミュゼ―ヌの声が投げかけられる。沙希はそれを、プライドに伝えた。 プライドからの返事はない。彼はそのまま、仲間達と共にDホールへと消えていった。 遠くからパトカーのサイレンの音が聞こえて来る。 その音に耳を傾けながら、桂士は「さて」と呟いた。 これからここに駆け付けて来るであろう警官に対し、どう言い訳をするべきか。 荒れ果てた公園を眺め、盛大な溜め息を零すのであった。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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