●全ての『魔』へ捧ぐ ある日、目が覚めたらいつの間にか一枚の招待状が届いていた。 「今夜は『魔法の夜』。魔を扱いし者は遍く集え」 それは異世界の者からの招待状。魔法を愛してやまない『それ』からのラブレターにしてファンレター。 色々な魔法が見たい。そう思った『それ』は世界中の『魔を扱いし者』を集め、あるイベントを開催する事にしたのだ。 それこそ、『魔法大戦』。 正しくは魔法大戦『ごっこ』か。魔法と呼ばれるものなら何でも使って互いに戦い合う。 勿論、『ごっこ』なので負傷や死亡は存在しない。 ただただ、招かれた者は『魔』を使って心行くまで戦えば良いのだ。 手元には招待状。 行くか行かないかは、貴方次第。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:ガンマ | ||||
■難易度:VERY EASY | ■ イベントシナリオ | |||
■参加人数制限: なし | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年10月08日(火)22:33 |
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■メイン参加者 34人■ | |||||
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●こんばんは 招待状は鍵代わり。 始まりの挨拶も程々に。 幕を開けるは、魔法の夜。 吹き抜ける、魔力の風を切り裂いて。刃に氷を。義衛郎が三徳を鋭く振るえば、時を刻む零度の霧が周囲を舞った。 己が使える『魔法』はこれだけだけれど、逆に全力で使える良い機会だ――尤も、『後ろ』を気にしている時点でそうじゃないかもしれないが。 れーちゃん、と名を呼ぶ『彼女』。義衛郎の背中に護られる嶺は気糸を巧みに操って周囲の魔法使いを穿ち、或いは絡め捕ってゆく。超集中状態。魔術的な頭の回転。四方八方敵だらけだと、複数攻撃が捗る捗る。 「私は何をやってもひとまず魔法っぽくなりますね。派手なエフェクトも何もないただの糸ですが……」 「まあ細かい事は良いんだよ」 「ですね。では、回復の神秘!」 リンクする二人の意識。同調、増幅、二人の力。最中に義衛郎は己の身体のギアも引き上げる。 「魔法で反応速度を強化しました」 厳密には『物理』だけれど言った者勝ち。繰り出される気糸の間隙を、舞い躍る。 ところがどっこい。 「三十路のおっさんには、朝までぶっ通しで戦闘続行するのは辛いな……」 「私も、まだ若いつもりでしたが疲れがドッと……」 一度参加したのならば抜けられぬ、今宵の宴は始まったばかり。 「神秘スキルな! 烈風陣って神秘なんだよな! たまに忘れるけど! 任せろ!」 俺以外は敵だ。動く奴は敵だ。動かない奴はよく訓練された敵だ。そう言う訳で竜一は宝刀露草をその手に構え戦いの渦中へと臆す事なく吶喊する。いつもは仲間を巻き込まぬよう気遣っているが今回は別だ。 「今ここに開かれる、無双アクション・竜一無双! やってやるぜ! 戦鬼烈pぎゃー」 意気込み虚しく魔法の地雷を踏んでぶっ飛ぶ竜一であった。 「魔法ですか! それではわたしはこの両の銃にて力を示すとしましょう」 ジャキーン。あばたが構えるシュレーディンガー&マクスウェル。対バケモノ用バケモノ銃。どう見ても物理。 「緻密に計算され組み上げられた術式より得られる成果を魔術と言うならこの二つの銃型アーティファクトは正に魔術の成果ですし、人の理で理解しきれぬ不可思議なる事柄を魔法と呼ぶならこの革醒した肉体がその通りです。何か問題でも?」 言葉のマジック。魔法だからOK。そう言う訳で。 「誰ぞ狙い撃ちに自信のあるものはいるかあ!」 既に入っているビール1リットルの勢いに任せて大声を。応えたのは魔弾使い。正真正銘の魔法銃。 「あれだあれ、このビールの空き缶をぽんて前に投げるから、地面に落ちたら撃つ! 早い方が勝ち! とか!」 「良いだろう、勝負だ」 「B-SS――否。Sharpshort-Blaze(シャープシュートブレイズ)。SS-B、精密乱射とも言うべきわたしの修練の成果をお目にかける時がきたようだな!」 そして放られるアルミ――銃声が、響く。 「ニン(↓)! ジャ(↑)! 拙者は魔法使いにあらず。忍者でござるよニンニン!」 唯我独尊に腕組み仁王立ち、リシェナは「魔法使いごときに負けてられないでござる」とドヤ顔るが。その頬をチュイーンと、あばた達の弾丸が。 「あ、うそ。皆強くて頼りになるでござるよ」 「ところでリシェナの魔法はあのぽよぽよゆれるおっぱいだよね」 颯爽とせくしゃるはらすめんとにかかる辺り夏栖斗は伊達じゃない。だがリシェナは隙有りと言わんばかりに、 「忍法煙玉!」 ※フラッシュバンです。 「忍法呪飛刀!」 ※カースブリッドです。 「忍法ガマ変化!」 ※水着に着替えます。 「忍法……えーと、二刀飛苦無!」 ※ただの神秘攻撃です。 やるな、と夏栖斗が口角を吊る。折角だ、楽しもう。そもそも自分は体を動かすのは好きなんだ。トンファーを構え、今度はこっちの番。 「トンファービーム!」 ※虚ロ仇花(魔法)です。 「忍びの修行を積んだ拙者にはこの程度、きゃー!」 「トンファーキック!」 ※斬風脚(魔法)です。 「左目の魔眼を解放すれば魔法とて斬れる……無理でござったー」 「トンファーなにもしない!」 ※超魔法() 「これは質量を伴った残像……即ち本体! きゅー」 楽しそうでなによりです。 そう、楽しまなければ損。 「降りゆく雪に照らされて、魔砲少女ヒナ華麗に参上~!」 キラキラ、満天の星空から陽菜に降り注ぐのは雪の結晶。包まれて、私服から純白ドレスにメイクアップ。原理は魔法です。と言う訳でサジタリアスブレードを構え、天に向けて放つ星屑の弾丸。魅せ用。次はマジ。放つ、彗星の弾丸。 それが、岬の腕を掠める。だが彼女は平然と、 「昔の偉い人が言った言葉があるんだよー。『高度に発達した科学は魔法と見分けが付かない』。つまり一見違うギジュツタイケイでも突き詰めると一緒ってことだねー」 少女は続ける。何でも、もっと新しいモノに『多面的魔術理論』――鍛えた躰と技術で魔術と同じ結果を再現出来るならそれは魔術と同一、なんてものがあると。 「著者はドクターつっても『長ネギの茎に潜む霊的脅威』という論文で医学博士を取得したつーから正直胡散臭えーけどなー。でも最近は傍論も多いんだよなー」 曰く、「レベルを上げて物理で殴ればいい」。 曰く、「何事も暴力で解決するのが一番だ」。 「正直魔術とか馬鹿兄ィみたいでせせこましくて狡っ辛えーから、いつも通り行くよー」 ゆらり、振り被るのは大火の邪斧『アンタレス』。禍々しい目が戦場を舐め、荒々しいまでの力を燃え上がらせてゆく。 「ピッチャー返しだー、アンタレス! 轟、振り抜く一閃。脅威的な力を以て、放たれる流星を切り裂いた。真正面から。 何処も彼処も馬鹿騒ぎ。嗚呼ヴァルプルギスナハトの様だとルクレツィアは真紅の唇をうっそり笑ませた。けれど沢山の人と踊れる程、パーティには慣れていない。だからと言って壁の花でいるのも退屈。 どなたか良い方はおられないかしら? 見渡した。折角なら、どうせなら、自分など相手にならないほどの強い人。くすくす笑んで、オペラグラスを覗いて探して、わたくしの『初めて』。目が素敵な殿方なら、尚いいわ――嗚呼、ああ、貴方、貴方がいいわ。 「ごきげんよう。良い夜ね」 ごきげんよう。返事をしたのは高貴そうな雰囲気の漂う異人の男。 「わたくし、デビューしたての魔女なのだけれどお相手下さらないかしら?」 「光栄です、美しい魔女様」 「うふふ。運命等意味なさぬ夜なのだから熱情のままに踊りましょう」 宴に華を。誘う様に掌を差し出し、炸裂させるのは紅蓮の火柱。 その脇を駆け抜けるのはさざみ。前衛型魔法使いなんて自分以外に居るんだろうか。思って、探して。見付けたから。展開させる数多の魔法陣。魔陣甲で武装した拳に込める魔法の力。高ぶる闘士と魔力。に、魔法の剣を作り出して戦う近接魔法使いが振り向いた。 「アナタみたいなのを探してたの。一夜の饗宴、御一緒してくださらない?」 まるでダンスを申し込むかの如く、優雅にお誘い。情熱的、強く地を蹴り、振り上げる拳に魔曲を練り込み四連ジャブ。冷気の剣で受け止めた魔剣士が飛び下がる。逃がすか、彼の退路を断つ様にさざみは唱える呪文で火柱を生み出して。 「一分でも長く、一秒でも長く、この時間を楽しみましょう?」 微笑んだ。応える様に魔剣士も笑った。踏み出す同時。さざみは収穫の呪いを刻んだ渾身のストレートを。魔剣士は五つの剣から繰り出す武舞を。炸裂。迸る火花の中で、合う視線。 「アナタ名前は?」 「ミドリ。君は?」 「さざみ。よろしく」 夜は長い。 苛烈に熾烈に続く戦闘。 を、虎鐡はひたすら応援している。主に咬兵の戦闘を。 「頑張れー! 咬兵! そこら辺のヤワな奴等に負けるなでござる」 ブブゼラぶおー。その騒音に手近な魔法使いへヘッドショットを決めた咬兵が振り返る。何とも言えない顔。 「何やってんだ虎鐡」 「拙者魔法のまの字もないでござるから……」 「細けぇこと気にしてねぇでお前もやれよ」 「仕方ないでござるな……まずはウォームアップでござる!」 のそのそ、ブブゼラから斬魔・獅子護兼久に持ち変えて。轟と振るったそれは魔法からかけ離れた圧倒的物理破壊。だが、今夜に限っては『風魔法』だ。それから破壊の気をその身に纏い臨戦態勢。 「咬兵、勝負でござる。どっちがより多くぶっ潰せるのか!」 「いいぜ。乗ってやる」 やるからには燃えてきた。勝負事となれば負けられない。勝ってやる。絶対に。 火花が激しく舞い踊る。 「――壮観ですね」 ボトムは異世界の者にとって集まり易い所なのだろうか、と想いを馳せつつ。悠月は周囲を見る。見入っている。面白い催しだ。この世界の知らない術、異世界の未知の魔術。目が幾つあっても足りない。 「ゆづちゃんはかわいいよー!!! 勝てる気がっ! しない!」 われらがアークの魔王がきてますよ! と夏栖斗の言い逃げが突然割り込むが、刹那に箒に乗った魔女の爆破に吹っ飛ばされて。そのまま彼女が、悠月を見る。宣戦布告の笑み。 「では、私も手札を一枚」 魔陣展開。翳す掌。唱え、構築する術式。 「氷の華を、咲かせましょうか」 それはまるで白鷺が羽ばたくが如く。降る、舞う、白い氷刃。白鷺結界。 数多の世界、数多の魔道。それに限らないようだけれど、何が見れるのか。学べるのか。 「この特別な夜――まさに神秘探求の場に相応しい。存分に、楽しませていただきましょうか」 沸き上がるその気持ちを『歓喜』と言わずして何と呼ぼう。 知的好奇心。 数多の技術を学べるチャンス。 鬼人と影人を傍に控えさえ、綺沙羅は軽快に自作PC用キーボードのタイプ音を響かせる。魔術知識をフル活用。 「アーク所属の綺沙羅っていう。ちょっと遊んでよ」 答えた男は日本語ではなかった。けれど魔法空間だからか、意味は通じた。香港マフィアの方だそうで。 インヤンマスター。その本場は中国とかあの辺り――だと思っていた綺沙羅にとっては丁度良い。日本の革醒者が知らない様な秘奥義とか知ってるかも。 楽しませて貰おう。 綺沙羅が投擲する閃光弾。炸裂する光。それを切り裂き、符鳥の襲撃。綺沙羅を庇う影人が啄ばまれてゆく。 ならばお返し。綺沙羅が放つのもまた烏、黒い羽ばたきが響いて行く。 最中。陽菜の放つ必殺の一撃、スターダストブレーカーが唸りを上げて戦場を駆ける。数多を標的とすれば、必然的にその数多から標的にされ。ドカーンチュドーン。覚悟完了だったけど、陽菜はまだまだ終わらない。 「究極召喚魔法、ぬこ召喚!」 それは愛猫5匹を召喚し自身の周囲で可愛く鳴かせて動揺を誘い攻撃し辛くさせる上に攻撃したらしたで観客からの罵声までを意識した究極召喚魔法である。尚、一回しか使えない。 が、瀬恋の目の先に居るのは猫ではなく『蛇』で。 「よう、マムシのおっさん」 「よう坂本。お前も来てたんだな」 「まぁ、ここんとここういうのはご無沙汰だったからな。ちょうどいい機会だ、ちょいと付き合えよ」 言下の否に刻む、血の誇り。使えるのが魔法だけというのがちと不満だが――いや待てよ? 「魔法って精神が云々かんぬんで使うアレだろ? ってことは、だ。根性据えて相手をぶん殴る無頼の拳も魔法って言えなくもねえよな? いや、言えるわ間違いねえわ」 「っはは! お前のそういう所、好きだぜ」 「そりゃどーも。最近前線に出てねえみてぇだけどなまっちゃいねえだろうな?」 「俺の名を言ってみな」 蝮原咬兵になまるもにぶるもあるものか。来いよと言わんばかりに見得を切る。そちらが拳ならこちらも拳で。無頼の拳。 踏み込む同時。瀬恋に対し手加減は侮辱だと咬兵は分かり切っている為に容赦のない、鉄拳。瀬恋の胴に決まったそれ。 「ぐふ、……ッはは!」 せり上がる胃液を抑え込み、踏み止まり、少女は笑んだまま拳を繰り出した。躱される。構わない。寧ろほいほいボコボコに出来る様な奴は『相模の蝮』なんかじゃない。 「上等! 満足するまで付き合って貰うぜ……!」 「言ったな。途中でへばるんじゃねぇぞ?」 「アタシの名を言ってみな!」 そんなヤワなタマだと思うか。夜明けまでで満足できるだなんて思えないけれど。今は、今は脳を空っぽに拳を振るい続けていたかった。 ●VIP観戦席 「ひうっ! ひゃあ! なになに!? 神秘界隈の戦闘ってこんななのか!?」 一方でクリスは圧巻の戦闘風景にプルプルしている。神秘世界には入ったばかり、見学だけれど震えが止まらず。 「オレ、やっていけっかなぁ……決めた、オレは戦闘になっても絶対誰かの後ろに居る!」 ドーンとドヤ顔。そんな観客席。 「あ、どーも名古屋さん。可愛くてかっこいい幻影の魔法使いこと鳳黎子ですよ。紅茶飲みます?」 「こんばんはナイスでブリリアンスな黎子様! お言葉に甘えてー」 観客席。そんなやりとり。黎子とメルクリィ。紅茶の香り。 「色んな世界の魔法が見られるというのは、その筋の人にとってはたまらないでしょうねー。私にも招待状が来ましたので自称魔法使いが他称になったのは良いのですが、戦闘用ではないので参加しても逃げまわるくらいしか……」 視線の先の魔法大戦。なんて思っていたけれど、仲間達を見る限りそうでもなさそうで。苦笑を一つ。メルクリィも「折角の機会ですぞ」と微笑むので。 「じゃー私も混ざっちゃいますかねえ」 「いってらっしゃいませ~」 見送られ、己に翼を施して、不条理のルーレットも呼びだしたなら、飛び込み乱入。 「さあ、ジョーカーが配られるのは誰でしょうか」 不敵に笑い、その手に生み出すカードの嵐。笑え踊れ、死の運命。飽きたら幻影の壁でも作って遊ぼうか、なんて。 「メルクリィ!」 そんな黎子を見送った機械男の膝の上に、よじよじ上って座るのは陸駆。最近は色々あった。リヒャルト、キース、立て続けのバロックナイツ。 「大忙しだ、僕らは! ふんす! たまの休暇ぐらい休ませるのだ」 「うむうむ、お疲れ様ですぞ陸駆様」 えらいえらいと機械の掌が少年の頭を優しく撫でる。 その感触。陸駆は思う。記憶を持って一年と少し。記憶の中の羊はもうすっかり静かなもので、何を訊いても答えるものは何も無くて。 「メルクリィ、貴様は生きていて幸せか?」 「ええ、勿論ですとも!」 「何よりだ。僕もな、生きているのが楽しい、たとえ忙殺されたとしても。それもまた人生。この年でこんなに物事が起こるのをみるのは些か情報処理に手間取るが僕は天才だからな」 詮無い話だ。けれど、いつもメルクリィは陸駆を微笑んで見守るのだ。その目を、見返し。 「なでていいぞ。いっぱい慰労するのだ! 僕は強いリベリスタだ。この先も楽しく生きるぞ」 「人生のコツは楽しむ事ですからな! これからも応援しとりますぞ~」 イイコイイコ。なでなでもふもふ。 それらを、戦いを、遥か頭上のマモノは平等に見守っている。 火車は光の姿をしているアザーバイドを見上げた。割と見かける穏やかなタイプらしい。ゴキゲンな野郎だ。中々奇妙奇天烈な趣味持ってんなぁ全く。 「……まぁなんだ 同じ世界同じ星同じ文明圏ですら 良く解らん奴ばっかだしな」 呟いた声は戦いの音に消えてゆく。心行くまで戦え。それは負傷も死もなければ失うモノも得るモノも何も無い――そう、火車は解釈していた。つまり『興が乗らねぇから見学』である。 「悪ぃんだけどよ ごっこ遊びで披露するようなモン ねぇんだよなぁ」 「火車様は物理アタッカーですしねぇ。尤も、堂々と物理しておられる方もいますが」 傍に座っていたメルクリィが苦笑する。火車はそんな彼に視線を遣り、 「メルクリィはなんだ、能力披露はどうすんだ?」 「……応援という名の魔法?」 「ふーん。あそこでバトってる連中 未来視できたりすんだっけか? どんなモンなん?」 「そうですねぇ。カレイドが無いので正確ではありませんが……ああ。後で、新田様がバリアーになります」 「ははぁ……なるほどだな」 頭の後ろに手を組んで、背凭れに体重を預けて。今一度、遥かのマモノを見上げた。 「ところで『マモノ』だっけ? 上で見てねぇでこっち来いよ 話聞かせろって」 その誘いに、きらり。光の雫が落ちてきたかと思えば火車の隣、輝きの塊、マモノ。 『では沢山話します。貴方も、私が話したら沢山話して下さいね』 脳に直接響く声。何処か嬉しそうに、マモノは様々な世界で見てきた様々な魔法について語り始める―― 「どうも、放送席から解説の魔法使い(DT)です」 ……。 「ってコレ出落ちじゃねえかよふざけんな! 誰が魔法使いだ!」 大きく声を張り上げる快(DT)。その傍らでは数史(彼女いない暦=年齢)が真顔である。 「何故か俺のとこにも招待状が届いたわけですが。未来視を魔法と判断されたってよりは、何か微妙に嫌がらせっぽく思えるのは気のせいですかね……」 いや、その、深い意味は無いんですよ? うん。 気を取り直して。 「頑張れよー」 知った顔には応援を、数史は眼下の戦場に手を振る。怪我も死もないとなれば心配はなく、安心して見ていられそうだ。そんな彼の応援に、目が合ったスタンリーが軽く会釈を返―― 「ミスター・スタンリィィィィィッッ!!」 ――しかけたが舞姫のタックルに吹っ飛ばされる。 「おぉーっとスタンリー様ふっとばされたー」 「松田ァー!」 実況のメルクリィと数史に見守られ、ときめきトゥ熱海見参。 「ピンクの魔女参上☆ やっほースタンリー、ごきげんいかが? いい夜ね」 吹っ飛ばされたスタンリーに手を貸すのはウーニャだ。「どうも」と答えた懐刀は眉根を寄せてずれた眼鏡を直している。に、ウーニャはくすりと微笑んで。 「ほらほら、こんな夜は楽しまなくちゃ損でしょ」 「そんな隅っこにいたら、ハートが体育座りしちゃうよ! ここは、派手に共闘といきましょう!!」 「いえす共闘。熱海が君を呼んでいる」 「それじゃいっくよー!」 「ええ、いくわよ舞姫ちゃん」 スタンリーの返事は聞かない言下の刹那、稲妻を纏う舞姫が颯爽と躍り出た。 「乙女の神秘☆アッパーユアハート!」 それは卓越した女子力が齎すなんかアレ。あいては『怒』る。更にウーニャとチ■ーチュー■レインで幻惑しウザさフルマキシマム。当然ながら降り注ぐは大量の魔法攻撃。その最中、ウーニャは邪悪な笑みを浮かべていた。彼女はひっそりと舞姫を盾にしていたのだ。盾にしながらバムロアどーんなのだ。 「ククク、生き餌に群がる雑魚が」 「……ウーニャ様」 「うーにゃん避けるの苦手だもん」 呆然と見守っているスタンリーの言葉にこのドヤ顔である。一方で猛攻撃の矛先が向く舞姫であるが、 「範囲攻撃の雨あられで爆心地みたいだ!?」 と言いながらもそれらの多くを躱し、往なし、受け流し。 「1+1は2じゃありません。わたしたちは1+1で200です! 10倍ですよ10倍!!」 「舞姫ちゃんその計算はおかしいわ。10倍なら20でしょ。でもスタンリーもいれて1+1+1なら200ね」 「ひゃっはー! 逃がさないぜ☆スタンリー、今夜はずっと貴方の傍でアッパーユアハート♪」 ずきゅーん。そんな相変わらずのテンションに、スタンリーは圧倒されながらも少しだけ口角を緩ませる。ここで糞真面目に物申すのも無粋か。返したのは一言、「そうですね」と。 「スタンリーはバムロアできないの?」 「出来ますよ、ウーニャ様」 「一緒にやろうよ」 「仰せの儘に」 言下に構える掌二つ。そこに灯るは滅びを示す紅い色。鮮烈、二重に歌う月の光。 「紅蓮の月光よ――ヒャッハアァァきもちー」 「関係ないけど、メルクリィィィ! とスタンリィィィ! って、ちょっと似てますね! 大発見だ!!」 「……お嬢様方が楽しそうで何よりでございます」 こんな夜だからだろうか、楽しいだなんて思うのは。その最中にスタンリーと名前を呼ばれ、振り返る。夏栖斗が得物を構えている。 「戦ってみたかったんだ! こい!」 「ええ――では、舞姫様とウーニャ様を掻い潜ってからですね」 眼鏡を押し上げ言い放つ。その前方には、某トレインで翻弄してくるときめきトゥ熱海。 ●まじかるらじかる 華麗なる神秘の力を存分に披露する絶好のチャンス。ホーリーメイガスであるそあらは普段は回復が主な仕事だけれども、卿は夜明けまで『攻撃』を心ゆくまで楽しもうじゃないか。 「ぴゅあなそあらさんの神秘的な甘酸っぱい香りでメロメロにしてやるのです。でもそあらさんにメロメロになってもいいのはさおりんだけですからねっ」 矛盾している気がするが細かい事は気にするな。どっかんどっかん、あっちにこっちに炸裂させるはいちごばくだん。甘い香りが満ち満ちる。 「夜明けまで悩殺し続けてやるのです! 敵同士魅惑の世界でやりあうといいのです! うふふ、回復で自分をたちまち元気にできるあたしこそ最強! 最後に勝ち残るのはあたしです!」 ちゅどーん。爆風の中で。 「……あれ? バトロワではないのです?」 その通りです。 それでもお構いなしに宴は続いてゆく。 「オレが四弦の琵琶で紡ぐのは歌と音の魔法だ!」 「うちのギターで贈るのは、声と旋律の魔法や!」 べべーん。ぎゅいーん。響く弦の音。琵琶を持つフツに、ギターを持つ珠緒。 「オレ達は」 「うちらは」 「「この戦いを音楽で彩る!」」 激しい戦い、穏やかな戦い。 閃光の応酬、息詰まる棋譜の様な指し合い。 観客にも。戦う者にも。 共に盛り上がり燃え上がる演奏を! 「見ている人は拍手をしてくれ。きっと楽しいぞ」 「応援で得る力も、一種の魔法やね」 「魔法を使おうぜ。戦うためでなく、讃えるために。全力で戦い、楽しんだ自分達を讃えよう。その思いを魔法に乗せて!」 「そう、ひとりやない……音楽で繋がれば! みんなの魔法。うちはそれが見たい! さぁ、最後の1フレーズまで。一緒にどうや?」 たくさんの人の様々な想いが一つになる。それは珠緒に得も言われぬ熱狂を与えてくれる。 (ワクワクが止まらんやん!) 奏でるのだ。汗を散らし、心を込めて、歌うのだ。 「ヘイ」 音楽を紡ぎだしつつ、フツはマモノへと視線を送る。 「オレ達の魔法とセッションしないかい? きっと珍しい魔法になるぜ。セッションのテーマは、Love&Peaceでサ」 『是非とも』 マモノのその声と直後、降り注ぐ光が戦いにいっそう花を添える。 その中でうねる影の大蛇。それを従える瑞樹が掲げるは、純白の短刀。視線の先では優希が拳を構えている。魔法バトル。楽しい趣向だ。楽しみだ。 「さあ、優希。派手にいくよ!」 「行くぞ瑞樹。打ち倒す心算で全力で来るがいい!」 開戦の合図と言わんばかり、瑞樹が天に生み出すは滅びの赤い月。それを交差した手で防御しつつ、優希は体内の気を高めてゆく。 「覇界闘士が宿した力は魔法に通じるものがある。木火土金水――即ち五行!」 金。即ち金剛陣。その力は光り輝く鉱物の如く。 へぇ、と瑞樹が薄笑った。影の大蛇を蛇の群の姿に変えさせ詰める間合い。 「当たりはどーれだ?」 密やかに、滑り込む毒の様に、繰り出す気糸。それは優希の身体を雁字搦めに締め付ける。自由を奪われた彼であるが、裂帛の気合と共にそれを引き千切り。 「木、土――之即ち弐式鉄山!」 振り上げた優希の拳は地面へと。どんと地響くその衝撃に舞い上がる土が木葉が、瑞樹の視界を妨害する。その隙を突き優希は一気に地を蹴って、 「右手に炎、左手に氷。その身に刻め! 奥義・魔炎氷撃掌!」 迫る拳――で、あったが。瑞樹は敢えて目を閉じていた。己の感覚を信じる。彼の熱を探す。覚えている。忘れる筈がない、見誤る筈もない。 (だって、大切な人の温度だもの) 細く、細く、気糸を意識を尖らせて。 「……一意専心、穿ち抜く」 開く瞳。打ち出す一糸。蛇の影を纏う極細の一閃は真っ直ぐに、優希の顔――ではなくその横の空間を通り過ぎて。優希の拳もまた、寸止めだった。 目が合って、笑い合う。本気だけどごっこだから。大切な人を傷付けるだなんて、楽しくなくなる事はしない。 それとは、対照的に。 「行くぞ! プレインフェザー!!」 「ああ。負けた方が勝った方の言うこと一日何でも聞くなんてどう? ……なんてな」 向かい合う喜平とプレインフェザーの目には『本気』。 こんな夜だからこそ。傍に在れと願う互いを体感できる良いチャンス。 (魔法っぽいモンならあたしに分があるし、勝つのも夢じゃねえかな) 魔法使いには全然見えねえけど。思い、魔力を練り上げるプレインフェザー。問題は当たるかどうかだけど――視線の先、己の身体のタガを外す喜平の姿。リミットオフ。身を焼き尽くさんばかりの彼女への想い、そんな魔法。 知りたいのだ、もっと深く。 感じたいのだ、更に強く。 受け、撃ち、凌ぎ、返し、駆け。 時には互いに見惚れたりして。 同じ場所からでは見えないモノを見る為に。 故に、妥協はしない。 (……格好良くて、やっぱり大好き) 愛しい彼の戦う姿。プレインフェザーは心が言い得ぬ気持ちで満ちるのを感じながらも、気を抜いたらやられてしまうと不敵に笑う。 「喜平、手抜くなよな? 油断してるとぶちのめしちゃうぜ。それに……本気のあんたは凄く格好良い」 そんな一番好きな人の、一番ゾクゾクくる表情を、この手で引き出すその為に。 好きだから、本気。繰り出す気糸。その気持ちに応える様に、喜平が繰り出すのは破滅の大砲。何者とも変え難い滾る熱情。 好きな人と、好きなだけ。持てる全てを曝け出し叩き付ける、なんと甘美な夜だろう! 「……こいつはヤミツキになりそうだ」 微笑む傍には、いつだって。 「魔法大戦……なにそれ超ロマン満載な響き……!」 「っしゃー! 俺の腕がなるで!!」 「わたし達魔法使いにぴったりなアレよね、俊介!」 「俺魔法嫌いだけどな、っていうのは言わないでおき! でも馬鹿騒ぎは嫌いではないんだぜ!!」 心の底からはしゃいでいるのはスピカと俊介。 「いいわね、売られた喧嘩は倍返しが相場! 魔法使いの名にかけて、レッツふるぼっこ!」 「おうとも、いくぜわた子!! ……ってもう既にいない!!」 俊介を残し、お先にとスピカは羽をばさばさ翻して敵勢突撃。曰くつきヴァイオリン『ドルチェ・ファンタズマ』を颯爽と構えて、 「さぁ魔法使いの皆々様、いらっしゃいませ。……よし計算どおり」 奏でる音色は雷神の鼓動。迸る稲妻が周囲を照らす。ヴァイオリンを振り上げるスピカも照らす。 「そしてそのまま死ね☆」 物理魔法、バイオリンで殴る。 「ヒャッハー! 魔法の力は世界一イイイイイ! こんな幸せな気持ちで戦えるなんて、もう何も恐くない!」 どこのメタルバンドですかというレベルでたのしそうなえがおを浮かべてヴァイオリンをブン回す。テラ物理。あと死亡フラグ。 「あっ、もう物理で殴っ……っている……んじゃなくて いやいやいや、あれは神秘だったな! そうだな物理という名の神秘だな」 うむ、と俊介は納得する。そのまま抜き放つのは白金の一振り『花染』だ。 「よし! じゃあ俺も、いくぜ花染!」 地を蹴った。間合いを詰めた。いざ! 「あ、無理、刀の振り方わかんない!! ええい!! そぉおい!!」 クールジャパン、カタナマジック。ジャッジメントレイ。いやあ、いい仕事したわ。やっぱりこれが十八番だわ。 「いやー、楽しく可憐に魔法使い(?)しちゃったわ」 ヴァイオリンが返り血に染まっているスピカがふぅっと満足気に息を吐く。 「でもちょっと疲れちゃったー、俊介ー回復してー」 とてとて、駆けて行く。おうと応えた俊介だったが、ふと視線を感じて上を見上げてみれば。マモノがこっちを見ている気がして。 「よぉ、マモノ! 俺も回復手伝うからさ、安全に無難に戦争しようぜ!! んじゃいくぜー、これぞ回復手の真骨頂! デウスエクスマキナーッ!!」 魔法大戦。オカルト好きな椿にとっては無二の機会。 (さて、うちが使える魔法……っぽいスキルは……) ギルティドライブ:自分を撃ち抜く事で、対象を食い破る魔弾を放つことが出来ます 絶対絞首:自分を撃ち抜く事で、影の鎖を召喚し対象を縛り上げます 極道拳:なんか凄いオーラ纏って殴ります 「……以上やな!」 最後が究極に物理だが気にしない魔法。絶対絞首で縛っては殴り、縛っては殴り、縛っては極道拳。極道拳。なんか凄いオーラ纏って殴ります。取り敢えずどつきます。 「え、それ殴ってるだけやないかって? ほら、ちゃんとオーラ纏ってるから! 黒い感じの纏っとるから!! なんなら絞首の鎖もおまけで巻きつけとくから!!」 ノワールでオルール。見た目は神秘的だけど物理だ。圧倒的に物理だ。 「魔法合戦が見たい……つまり魔法少女好きとかそんなものでしょうか?」 それっぽいから、とボーダーライン制服で身を包んだレイチェルは脳回路を超集中状態に高めながら戦場を見渡した。まぁなんだ、お遊びなんだ、軽い気持ちで楽しもうじゃないか。 「ではお披露目させていただきましょう。魔法で生み出した無数の糸を操る魔法。マジカル・ピンポイント・スペシャリティ!」 うねうねにょろにょろ。大量の気糸。相手を縛り、引き裂き、貫き、攻め立て。的確に狙うは弱い部分。ここが弱いんですねと攻めて貫き、深く刺し。悔しそうにしている表情を、動けぬ彼等を、静かに見返す。 「この私からは、逃れられません」 口唇に微笑。これが魔法と呼べるものなのか微妙だが、それ以前に魔法少女の敵方が使ってきそうな代物だけれども。 「うん、まあいいか」 魔法少女の敵方のターンの次は、魔法少女のターン。 「今夜だけはわらわはリベリスタではない。魔法少女・ブラックレイライン、ここに参上! なのじゃ」 ばばーんと参上、レイライン。傍らにはかじかみテリー。 「今日はいつものじゃないんだな」 「これかえ? 前に知人から誕生日プレゼントで貰ってのう、着てみたかったんじゃよ。にゃふふ、アニメのキャラクターになったみたいで楽しいのう♪」 「似合ってるぜ、流石は俺の女」 じゃあ俺も、とテリーはガスマスクを被り直し。一見して魔法少女と悪役な見掛けだが気にしちゃいけない。 高速、猛速、地面を蹴って。 「さあテリー、星空に氷の華を咲かせるとしようかのう!」 「Go Ahead! 合点了解出発進行!」 歌う双扇子。閃くスケートシューズ。ひとつとなったふたつが、絶対零度を纏い霧の刃で時を切り裂く。踊る様に、舞う様に。 「エターナルフォースレイライン あいてはしぬ」 「えっ俺もなんか技名つけたい えーとテリーキャノン」 「にゃらばわらわはマジカルソードレイライン!(※ソードエアリアル」 「いくぜ必殺、THE光る俺!(※ブリッツクリーク」 そんなこんなでキャッキャウフフ、ツイングラスフォッグしたりイチャついたりはぐはぐしたりもふもふしたり。お互いのグラスフォッグが当たっても今回は気にする必要は―― 「あ」 それはテリーのそんな一言。ぶわっと繰り出した蹴撃の霧が、レイラインのおしりの部分のスカートをびりー。 ※説明しよう! 魔法少女・ブラックレイラインの衣装の耐久力は皆無である。破ける的な意味で。 「にゃひゃあぁぁ!? み、見るにゃぎゃー!!」 顔を真っ赤に、レイラインは無差別にグラフォびりばりー。テリーもひっかかれたが、そのガスマスクの下の顔は満足気だったそうな。 そんな攻撃に巻き込まれ、竜一はぐったり地に伏していた。 「うう……後は俺には、魔法少女たちのパンチラシーンを眺めることしか出来ないのか……」 少女ってか還暦だけどね。だが、それでも。 それでも、教えてやろう。 「どれだけ失敗しようが。今回も失敗しようが。諦めない心ってのが、俺たちに残された最高の魔法ってやつさ!」 立ち上がれ。拳を握れ。 「いくぜ、テリー! こいつが俺に残された、最後の魔法だ! 愛と! 勇気と! 必殺の! 腹パン(魔法※自称)だァァァァァ!」 呻る拳が、レイラインとキャッキャウフフしているテリーに迫り――時は少し遡る。 「今回はアレです。観客席の盾です」 今日の快は観客席の守護神。 マモノが観客席には攻撃が飛ばない様にしているが、それでも敢えて狙う奴は 居る訳で。メルクリィの真空管とか。 「おいお前らいい加減にしないとラグナロクぶつけんぞ!」 ラグナロクをぶつけてダメージが与えられるかは知らない。そもそもぶつけれるものなのかどうかも分からない。 そんなこんなで『自分自身』という防御魔法を用いていた快であったが。 突然ワープした。 正しくは、どこぞの召喚師の召喚に何故か巻き込まれて何故か召喚された。バリアーとして。 「新田バリアー(物理)は勘弁! 勘弁! 勘べn――」 ドゴォ。その腹に突き刺さる竜一の腹パン。彼は何故か竜一とテリーの間に召喚されてしまったのだ。でもさすが守護神、100人乗っても大丈夫。 「ラグナロクが無ければ即死だった」 ●朝日が昇る、今日になる 楽しい宴も、お別れの時間。 「やー、楽しかったでござる!」 「また遊んで」 リシェナは戦友達と握手を交わし、綺沙羅は宴に参加していたアーク以外の革醒者達とアドレス交換。アーク以外でのパイプは貴重だ。 そんな中で、響いたのは珠緒が奏でるギターの音。 ――夜明けのシメに、朝日よりも輝く一瞬を。 「今だけの、最高の魔法を! 合言葉は……Love&Peaceや!」 アンコール、魔法や住む世界は違えど、音楽が齎す感動は平等なのだから。 拍手と共に、魔法の夜は終わりを告げる。 『了』 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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