●続、パンツをはぎとられたら負けのルール 太陽のまぶしい秋の日。 オレンジ色に滲んだ夕日を大胸筋で照り返しながら屈強なマッスルがパンツ一丁で公道を歩いていた。略してマッツリー状態である。 なんで捕まらないんだろう。それともつかまる直前なんだろうか。 「フーハハハ、今日も人々から浴びる視線が気持ちイイぜフッフゥー! 帰って臀部の筋肉を重点的に鍛えようかな」 などと人とは思えぬ呟きを漏らしつつ裏路地へと入っていくマッツリー。 が、そこへ! 「ガチ!」 「ムチ」 「パァァァァァンツ!」 「「ファイッ!」」 どこからともなく現われたガチムチ体型のマッツリー男たちが彼を取り囲んだ。 そこからはもうガチムチ夜の尻祭りである。 全年齢向けのゲームでもお楽しみ頂けるようにサウンドオンリーでお送りするとこうである。 「ヴァァァァァッ! ヌゥハ!」 「ヴェエエエイ!」 「コオオオオォ――メコォッ!」 「アァーッ!」 「ヤッパァリナ……」 「アーッ! アーッ! アッアアアッー!」 「いいのかい、俺はパンツだってもぐもぐ食っちまう狼なんだぜ」 「クンカクンカスーハースーハー、ハッフッハッフ! パンツを通して味方の力が伝わってくる! もう何も怖くないぜよ!」 「ホイホイチャーハンッ!」 「アーッ!」 「アアーッ!」 「ユッガミニェーナ!」 「オァーオ!」 「アッァアー!」 「アァー!」 「ハウドゥユゥドゥーイング!」 「このままじゃ収まりがつかないんだよな……ところでこの業炎撃を見てくれ、こいつをどう思う」 「ユガミネェナッ!」 「ソウナッタァオゥ!」 「アアアッー!」 こうしてマッツリー男は間接を極められるわ尻をドラムのように連打されるわパンツを尻ホールの辺りかを中心に引き裂かれるわそのまま担ぎ上げたのち微妙にゆっくりと落とされるわやりたい放題されたのち、最後はパンツをはぎ取られてうち捨てらたのだった。 ●より強力になって帰ってきたガチムチパンツファイターたち 「ようみんな、このフィクサードを退治して貰う。逃げようとしても無駄だ」 ブリーフィングルームの出口扉をパンチ連打するリベリスタたちへにこやかに語りかける『駆ける黒猫』将門伸暁(nBNE000006)の姿があった。 容赦なく進む説明。そして容赦なく流れる『尻祭2012』なる参考動画ファイル。 荒ぶる兄貴映像を背に、NOBUは数枚の写真を並べていく。 「これは今回戦うフィクサードの写真だ。全員フィクサードだぞ」 彼らの容姿は色とりどりである。 シンプルガチムチから始まり、虎頭、狐頭、狼頭、運送屋風、クール眼鏡、脱ぎかけのツナギ男である。 アレ、これアークの人じゃねえかって? そんな筈は無かろう。れっきとしたフィクサード組織『ガチムチパンツファイター』の構成員だ。 「彼らは巧みなガチムチパンツファイティングを得意とし相手のパンツを巧みに力強くそして美しく奪い取ることを得意としている。彼らを倒せるのは……そう、アークのリベリスタだけだ」 NOBUはなんか綺麗に締めたような顔をして、ひとり部屋から逃げ出したのだった。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:八重紅友禅 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年10月11日(金)23:08 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●なんだか元気が無い? よし分かった、これを見てみろよ! 「アァーッ!」 四つん這いにされた『人狼』武蔵・吾郎(BNE002461)に狼男が組み付き、股間の幻影剣をメガクラッシュした。 そして始まる回想シーン。 埠頭の出っ張ったやつに片足を乗せた吾郎(狼男)はパンイチのボディを潮風に晒していた。 『小さな布に詰まった男の、ロマン』 パンツから取り出したパンツ煙草(誤字ではない)を口にくわえ、ニヒルに一服する。 『布越しの中身を想像する、探究心』 遠くから聞こえる『アァーッ』という汽笛。 『対面する相手とそれを奪い合うという充実感。はぎ取ることで得る充足感。中身と対面する緊張感。そしてさらけ出された羞恥心と開放感、まさに――』 こちらを振り向いた吾郎は、親指を立てて言った。 『あえていうなら、トップスピードにのったソニックエッジ!』 現実にもどる。 吾郎は再び立ち上がると、狼フィクサードと互いのパンツを握り合ったままぐるぐると回転を始めた。 二人の速さは見る者の目には捕らえられない程に高まり、超高速の世界の中で吾郎は相手を強引に引き倒した。 相手と上下逆になるようにマウントをとると、両足を腰に回してのアクロバティックかつダイナミックなパンツクラッシュを仕掛けたのだった。 「ボディマスキュラリィ!」 パンツを握った両腕を掲げ、雄叫びのように叫ぶ吾郎。 そうこれが――ガチムチパンツファイティング! ●今思い出したんだけどこれ戦闘する依頼なんだね 「ソニック――」 『まごころ宅急便』安西 郷(BNE002360)。 ジーパンをはいた足を鋭く上げ、スニーカーの踵で風を切り、高角に向いた帽子のつばから褐色の目が覗いた。 両腕をコマのようにねじり、全身の筋肉を連動させ、鞭の先端がそうであるように、つま先が超高速で振り込まれた。 ケツに。 「マワシゲ――」 「エキサイティイイイイインッ!!!!」 両手の指とつま先を地に着けて仰向けになっていた運送屋風フィクサードは滝のように涎を垂らしながらアへ顔で絶叫した。絵面で想像すると超こわい。 「おまえっ! どうして運送屋風になった! 俺への当てつけとしか思えないだろうが! こうなったら何をしてでも……何でもしてでもお前を殺すッ!」 「今――」 そこからきもいワンモーションで立ち上がると、がっしりと郷の肩を掴む運送屋。 「何でもするって言ったよね」 「おいやめろ。本格的に俺のアイデンティティをそっち方向に持って行……お、おいやめろ! やめ、や……ヤマトオオオオオオ!」 運送屋は郷の無限機関を服の上からラ・ミラージュすると流れるような手つきで左右に引き裂いた。あまりの勢いに左右に千切れ飛ぶ布。 郷はすぐさま一点集中で防御を固めた。 相手も当然それは分かっている。 素早く郷の後ろに回り込む運送屋。 「無駄だぜ。見ろよ、俺のセンスフラグがアル・シャンパーニュするさまをよぉ!」 「さ、させるかああああ!」 あえて四つん這いになった郷は馬のような後ろ足蹴りを繰り出した。 無理矢理組み伏せようとしていた運送屋にとって重大な隙だったのだろうか。 彼の蹴りは見事にヒットし……。 「お、俺のセンスフラグが……折れた、だと……!?」 運送屋は膝を突き、泡を吹いて気絶したのだった。 「フラグに頼るばかりじゃダメだ。俺だって成長してきたんだ。この一年……ずっとな」 ●定期的にバケモンを挟み込んでいくことで読者の脳に深刻なダメージを刻み込む作戦 「パンパカパンパンパン!」 虎頭のバケモン。じゃなくて『縁側で微睡む猫』岩月 虎吾郎(BNE000686)がむき出しになった胸を平手で叩いていた。 「パンパカパンパンパンパンツ!」 相手の虎頭フィクサードも180度反転し、青いビキニパンツの尻部分をリズミカルに叩き始めた。 きっと戦いの前の儀式とかだとおもう。もしくは流水の構えだと思う。だとしたら全国の覇界闘士さんに謝らなきゃいけないと思う。 「ビキニパンツを最も魅力的に見せるのがこのビキニパンツ。それを奪い合うパンツファイティングはつまり……フッ」 互いに向き合い、腕をひょいひょい繰り出して牽制をはじめる二人。 「オォウッ!」 そこで示し合わせたかのようなタイミングできまる張り手。ゆるやかに倒れた虎吾郎のビキニパンツを後ろから掴むと、虎頭は勢いよく引き上げた。 「オーケイレッツゴゥ――ォォォォォォウ!」 「うおおおおおおおおあ!」 無理矢理突き上げられた尻を執拗に土砕掌してくる虎頭。そして足を掲げると、上下逆さにした状態でパンツを無理矢理はぎ取ってしまった。 だが小五郎とて伊達にリベリスタをやってきたわけではない。 放り捨てられたパンツを握りしめると、自らのしっぽを内側に丸めて見せた。 「まだまだ終わらせんぞ。わしの『パンツ』はまだあるからのう」 そう言うと手にパンツを巻き付けた。 掴みかかる虎頭。流れるようなスウェーでかわし背後へ回る虎吾郎。 「貰った!」 「アァンヒドゥイ!?」 虎吾郎はパンツの拳を叩き込んでバランスを崩させると、そのまま首に引っかけて釣り上げ、尻から地面にたたき落とした。 「さあ、折檻の時間じゃ!」 うつぶせの虎頭に馬乗りし、引きはがしたパンツと己のパンツをそれぞれ両手の拳に巻き付けると、高速のドラミングを始めた。 虎吾郎秋のパンツ祭り開催である。 ●よく偉い人がいう『文章だからできる表現がある』っていうのはつまりこういうことだよ 「うーっ、スパッツスパッツ」 今スパッツを履いて全力疾走してる僕はどこにでも居る『猫かぶり黒兎』兎丸・疾風(BNE002327)。しいて違うところをあげるとするなら、いつもプレが六割程度に収まってるところカナ。 ふと見ると、公園前のベンチにツナギを着た男とシンプルなガチムチがいた。 「ウホッ、いい男!」 「や・ら・な・い・か」 「「ハァイッ!!」」 舞い散るミラーボールの乱反射。 舞台を舐めるいくつものカラースポットライト。 サイリウムの海を前にして、疾風は全身を限界まで捻りきったポーズを繰り出した。 舞台両脇から『ウッハッ! ウッハッ!』のリズムに併せて悠然と歩いてくるツナギ男とガチムチ男。 舞台の役者はそろったかと思わせたその時、激しい花火のスパーク噴射に合わせて舞台下より『OME(おじさんマジ天使)』アーサー・レオンハート(BNE004077)がせり上がってきた。 彼の前にはスタンドマイク。 ニヒルに煙草の煙を吐いた彼にオーディエンスは爆発寸前だ。 マイクを強くしかし優しく包み込むように握りしめ、彼は言った。 「それでは聞いてくれ、『どうして俺がここにいる』」 『どうして俺がここにいる』 詞:例の人 歌:OME 振り付け:HAYATE、TUNAGI、GATI-MUTI 今日も裏路地で繰り広げられるガチムチパンツファイティング。 男と男がパンツを奪い合う世界に俺はひとり迷い込んだ。 (スパッツオンリーで腰を振り続ける疾風。その左右でおもむろにツナギや皮スーツを脱ぎ始める男たち) 理解できない頭と身体を容赦なく蹂躙する男たちの手! 足! タワー・オブ・バベル! ココならどんな相手とでも通じ合えるのか? 通じてるのは別の部分だろうが! 誰が貫通しろと言った! 誰かが汚れずに生きていけるなら、俺はどれだけ汚れてもいい。でもこれは別問題だ。 抵抗するほか道は無い。死ぬ気で繰り出すギャロッププレイ!(コーラス:どう考えてもそういうプレイ!) そしてさりげなく敷かれている布団!(コーラス:枕は二つ) (亀甲縛りで釣り上げられたツナギ男や疾風たちがステージ上へと飛び上がり、様々な汁を散らしながら右へ左へと飛び交っていく) 俺は確かに油断していた!(ホイホイチャーハン!) 全年齢だから大丈夫だと!(ドウモキヨシサァン!) ただのおっさんである俺を隅々まで描写するはずがないと!(すごく、おおきいです) (アーサーから生えた翼で大空へと舞い上がる。ギャロップ縛りプレイの男たちと共に空へ) 全て描写された! 首から吹き出る汗が硬い胸板に流れ、まるであみだくじでもするように下へ下へと伝っていく滴がやがて下腹部を通り過ぎ、天使の森へしみ至るさまを! 森の中に立つ天使の塔を支配せんと企むツナギの男がその手を塔の頂上からゆっくりと峰へおろしていくそのさまを! やがて組み伏せられた俺! 開かれるヘブンズゲート! これ以上はまずい。そう思った俺の最後の抵抗! そう、俺は決めた。生きて帰ると。 そう、俺は繰り出した。最後の秘策。 ソニックエエエエエエエエエエエエッジ!! 「「アアアアアアアアアアアーッ!!」」 ●ミッドナイトマッドカノン(意味深) 銃口から放たれた深夜の悼ましい悪夢の如き黒い影が対象を圧し潰し喰らい尽くします。(説明文をコピペしています) 「パンツファイト、うけてたつぜよ!」 狐頭のバケモンと狐頭のバケモンがシェギャアーみたいな声と共に飛び上がり、空中で交差した。 要するに『人生博徒』坂東・仁太(BNE002354)と狐頭フィクサードである。 二人は目をカッと見開くと、両手を顔の左右で翳すように開いた。 「「瞬撮――プロストライカー!」」 途端、彼らの世界がコマ送りへと落とし込まれる。 相手の防御をくぐり抜けるように繰り出される腕。仁太の拳は相手の顔面に命中しのけぞら――間になんか乳首を甘噛みするエロイズムあふれるカットが挟まった気がした――せたが相手は先読みしていたかのように膝蹴りを繰り出し仁太の脇腹へとめり込ま――仁太と狐頭が上下逆に組み合ってパンツを食いちぎりあっているカットが挟まったきがした――れた。 拳と膝が互いに交差し、弾かれるように地面に転がる二人。 よく見ると狐頭のはいていたパンツは大きく下がっていた。 一体いつのまに! 読者諸君の中に近代パンツファイティング史を研究している方がおられようか? その方々ならばもうお気づきかもしれない。 全てはぎ取るとエロさが下がるという理由で膝の上あたりで微妙にとめておくという高等技術。それを攻撃の間に繰り出したのだ。タツジン! 「お前はあの頃のわしににとるなぁ……けどな? 今のわしには決定的な違いがあるぜよ。そう、わしは管狐。穴や筒にはいっとるあやかしや。せやからわしは、お前の中に――!」 突如暗転する画面。 そして始まる。 ミッドナイトマッドカノン! ●最後くらいに女の子がビクンビクンしてるとこ書けばいいわけが聞くんじゃ無いかって 「ひゃあっ、あっ、あっ、だめ、そこだっ……へあ、ら、らめえっ! 気持ちよくっ、気持ちよくなっちゃうからぁああああっ、あっ、ああああっあああっあ!」 『骸』黄桜 魅零(BNE003845)が尻尾んところ(あえて詳しく書かない)を掴まれて身体をよじよじしていた。 「わかった、わかりましたからっ! するから、じぶんでするから抜いてぇ! なんでもよくなっちゃう、どうでもよくなっちゃうからあ!」 尻尾んところを握られたくらいでここまで言えるみれーちゃんには正直おじさんもどん引きだよ五行くらいしか書いてないのに女の子のエロを書くライターだとか噂されたらたまんないよもうって、本当なら思うところだが。 「魅零、お前はおれのものだ。さぁ、存分に啼け」 とか『神速』司馬 鷲祐(BNE000288)が眼鏡クイッてやりながら言っちゃうもんだからもう止まらない。もうどうにもとまらない。リンダ・ヤマモト的な意味で。 みれーちゃんもはじめは『ホモとか興味ないし蝶☆面白いしおすし』みたいなこと言ってたし『欲望のままにヤってもいいのよガチで興味ないから私マジで興味ないからフリじゃないから』みたいなことも言ってたのでそこから描写すればまだ健全だったのかもしれないが、しばちゃんがおもむろに彼女の大事な所を鷲掴み(鷲祐掴みの略)して『俺のカキタレになれ』みたいなことを……あ、違うわ『俺の盾になれ』とか言ったので、遅かれ早かれこうなってたんじゃないかと思われる。 「さあ放て、恍惚と共に!」 「ひぃぃぃぃんっ! めざめちゃうっ、不滅覚醒してスケフィントンの娘でちゃいまひゅうううううううううう!」 眼鏡フィクサードの胸板に顔を押しつけ、衣服を噛みながらふーふーと荒い息をするみれーちゃん。 しかししばちゃんは容赦なくみれーちゃんの大業物をアル・シャンパーニュしちゃうものだから自然とみれーちゃんの目も上を向いてしまうもの。 体温を逃がそうと舌を出すみれーちゃん。しかし閉じる暇の無い口角から唾液が漏れることには気づかない様子。笑顔なのか苦悶なのか判別のつかない中間的な顔で叫んだ。 「らめぇぇぇぇぇぇええええっ底力が起死回生してバリアシステムテリトリーオブダークロードしちゃうのおおおおおおお!」 「それイけ魅零! システムジャノサイド!」 「システムジャノサイドオオオオオオオオオオオオ!」 吹き出る暗黒。 空を舞うアーサーと疾風。 パンツを頭上で回して応援する四人組ユニット虎吾郎・郷・吾郎・仁太(コゴロージンタ)。 白黒に染まる景色の中で、彼らは確かな明日を見た。 そう俺たちの未来はここから始まったばかりだ。 絵画塗りに変わるカット。 遠のいていくカメラ。 始まるエンディングのギターソロ。 小気味よいドラムの音と共にクールなボーカルが入った。 アスファ――。 「と、思っていたのか?」 なんかに覚醒したスーパー魅零3がシュオンシュオンと暗黒闘気を漲らせ全身を屈強な肉体へと変貌させた。 「さっきの光景(濡れ場)を見た全員、ジャノサイドしてやるうううううううううううああああ!」 高速で繰り出された手がシバシュンの頬にめり込み、作画崩壊レベルに歪んだ彼は眼鏡を粉々に散らしながら吹き飛びどっかの岩に激突。放射状にヒビがひろがりやがて崩壊した岩を背に、魅零は『ズッキャズッキャ』みたいな足音をたてて去って行ったのだった。 砕けた岩の間から、青く遠い空を眺める鷲祐。 「俺は、お前らが……嫌いだ」 ほろりと落ちたのは、そう。 きっと悲しみの滴だったのだろう。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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