●新しい世界へ 中学校の運動場に突如としてブルマーの大群が現れた。 「きゃああああ! こっちに来ないで!」 色とりどりのブルマーたちが空を竜巻のように踊りまわっている。 体育祭の準備をしていた女子生徒たちが悲鳴をあげた。ブルマーは急降下してきて女子生徒たちに襲い掛かった。周りは悲鳴とパニックに包まれる。 この異常事態に真っ先に校長先生が血相を変えて駆けつけてきた。 「校長先生助けてください! ブルマーがみんなに襲ってきて――」 女子生徒は校長先生の姿を見て助けを求めた。だが、校長の田辺睦夫の様子はいつもと違う。ようやく気がついた女子生徒は顔を真っ青にした。 そこにいたのはハゲて太った眼鏡のいつもお馴染みの校長の姿ではなかった。 睦夫は頭から紺のブルマーを被っていた。足を通す部分から両目を露出させてまるでその姿は覆面のレスラーのようだ。さらに睦夫は下にもブルマーを履いていた。 「我はもう校長先生という肩書ではない。ブルマー神だ」 「――ブルマー神?」 「そうだ。この世のすべてをブルマーで満たすために私は啓示を得た」 脚の付け根まで薄黒い太腿が露出している。毛むくじゃらの脛毛が風に靡いている。もはやその姿は校長ではなくただのとてつもないヘンタイだ。 女子生徒たちは今度こそ絶叫した。騒ぎの原因が他ならぬ校長先生であったことにショックを隠しきれない。一刻を争うように女子生徒たちが睦夫から逃げる。 堕ちていた誰のものとも知れないブルマーを睦夫は偶然に見つけた。すぐに周りを確認して誰もいないことを確かめると睦夫はブルマーを取りあげた。 睦夫はそのブルマーを被りたい衝動に突如として襲われた。子供の頃からブルマーについて並々ならぬ欲望を抱いていたが、最近はめったにブルマーを見ることはなかった。 久しぶりに見たブルマーに欲求を抑えることができなかった。気がつくと睦夫は頭からすっぽりとブルマーを被っていた。その瞬間に睦夫は頭を惑わされたのだった。 「君たちは実にケシカラン。ブルマーの機能美。フィット性。太腿とブルマーから覗くハミパンの魅力を一つも理解していない。なにも恥ずかしがることはない。私がそうしているようにブルマーを頭から履けば新しい世界へ飛び立てるよ」 ●魅惑のブルマー姿 「私もブルマーを履いてみようかしら?」 『Bell Liberty』伊藤蘭子(nBNE000271)の言葉にブリーフィングルームに居合わせたリベリスタの誰もが絶句した。蘭子は年齢より若く見えるとはいえ、すでに立派なアラサー女子である。蘭子のブルマー姿は想像を絶するものがあった。 「中学校の運動場にアーティファクトのブルマーに操られた男が現れたみたいね。校長である田辺睦夫はブルマーの魅力に取りつかれてしまった。空を飛び回るブルマーとともに女子生徒達に襲いかかろうとしている。はやく現場に行って睦夫たちを何とかしてきて」 操られた睦夫は自分が神から啓示を得たブルマー神だと勝手に思い込んでいた。今やこの世の全てをブルマーで満たすことだけを夢想していた。 女子生徒たちの履くハーフパンツを切り裂いて、さらに自分の持っているブルマーを頭に執拗に被せようとしてくる。 「睦夫はとくにブルマーを履いている人に気を取られるわ。女子生徒を襲わせずにこちらに注意を引き付けるためにはブルマーを履くことが望ましい。頭に最初からブルマーを被って同類をアピールしながらブルマー愛を語るのも効果的かもしれない。まあ、何はともあれいろんな意味で無事に帰って来れるように心から祈っているわ」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:凸一 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年09月16日(月)23:38 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●ブルマーの気持ち 中学校の校庭にブルマーが飛び交っていた。色とりどりのブルマーが校庭で体育祭の準備をしていた女子生徒達に襲いかかっている。中には顔面に張りつこうとして執念深く生徒を追いかけまわしているブルマーもあった。 まるで現代のショートパンツを恨んでいるかのようにしつこく付け回す。助けを呼ぶ女子生徒は反対側からやってきた校長の姿を見てさらに腰を抜かしてしまった。 「馬鹿野郎! ブルマは女子が履くからいいんだろうが! 女子が! 履くから! いいんだろうが!」 幻視で女子になった『てるてる坊主』焦燥院 ”Buddha” フツ(BNE001054)が深緋を構えながら叫んだ。大事なことなので敢えて二度協調して言う。すでに坊主頭の眉間に血管が浮き出ている。『フツ、ちょっと落ち付きなさいよ!』と深緋の心の叫び声が聞こえたがすでにフツの耳に念仏だ。 「あの下半身のラインを強調するフィット感は素晴らしいです」 幼い容姿をした『永遠の隠しボス』灰森 佳乃(BNE004526)がしきりに笑顔で頷いている。彼女が言うと何だか卑猥な感じがあるが、こう見えても立派なアラサーで主婦をしていたのである。ブルマーについて当然詳しかった。 「ブルマ大好きさんなんだね。ヘーベルの学校ではブルマーはなかったなぁ……。今回は斗夢もいるし、校長さんもちょっとは嬉しいのかな」 『◆』×『★』ヘーベル・バックハウス(BNE004424)は少し困った苦笑いを浮かべながら喋った。先ほどから後ろにいる仲間の意気込みのオーラーがびんびん伝わってくる。敢えてへーベルはそちらに顔を向けないようにしていた。 「いたいけな女の子達にブルマを強要なんて許せないね。そりゃァ動きやすいし絶滅したけど、ブルマは本当はそんなことは望んでないよ! でももう安心この鉄腕斗夢が来たからにはみんな助けてあげるよ!」 紺のブルマーを履いた『鉄腕斗夢』亞 斗夢(BNE003144)がブルマーの気持ちを代弁して答えた。さすがは正義のブルマー戦士だと仲間から賞賛の言葉を貰う。セーラー服にマント、ブルマー姿は校長先生と匹敵するほどの格好だった。 「わー、ブルマーとかなっつかしい。うちが小学生ん時の低学年くらいでハーフパンツに切り替わっちゃったんだよね。まさかこの年んなって穿く事になるとは思わなかったけど……にひひ、自分で言うのもなんだけど、中々のモンっしょ」 『呪印彫刻士』志賀倉 はぜり(BNE002609)は体操服に紺ブルマーという斗夢とは違い正統派の姿である。自分で自慢するだけあってとてもよく似合っていたが、はぜりはすでに二十歳を大きく超えていた。 「実はオラもブルマさ穿いた事ねっがらブルマの良さはあんまわがんねーだな。だども古きよきなんとかは大事だー。校長はそういう文化好きだったんだなー」 『かぼちゃ』廻 ぐるぐ(BNE004595)は他の人とはやはり観点がズレていた。箒を持ちながらぼけっと飛び回るブルマーを見つめている。 「飛んでるブルマーがなんだっての! 誉様にかかれば余裕だ! ……大丈夫、よね?」 『えらいつよいすごい』神堂 誉(BNE004703)は今回のブルマーが初依頼だった。金髪を靡かせながら腰に手を当てて仁王立ちする。だが、一瞬その緑眼に不安がよぎった。実は強気の時に限ってよくボロが出るからである。 「っていうか、ブルマーって廃止になったんじゃないの? どこにあったのかしら……。もしかして校長自身が隠し持っていたとか? それなら校長が取り付かれたのも納得がいくわね」 『重金属姫』雲野 杏(BNE000582)が疑問を口にする。この推測がもしあたっていたならと思うと明日の朝刊が楽しみで仕方がないとひそかに笑った。 すでに校長はエスカレートして何やらわけのわからないことを絶叫しながら校庭を走り回っている。リベリスタはすぐに現場へと突っ込んで行った。 ●ブルマーは高貴なもの 「はいはい、皆。ちょっと体育祭の準備は中止ね。これから校長先生が体と立場を賭けて体育祭当日でやるパフォーマンスの予行演習するから遠くへ行って、こっちを見ないで居てもらえるかしら?」 杏が逃げ回る女子生徒たちの前に立ちはだかって問いかけた。突然現れた謎の女に疑問を投げかけられて戸惑うがさらに杏は畳みかける。 「それとも、アレ見たい? 見たい子が居たらアタシはどうかと思うわ」 「えっ、いやそんな――」 「はい! いいからさっさと行きなさい! 行かない子はアタシが大人の世界を見せてあげてもいいのよ?」 杏の言葉に急かされて一斉に女子生徒たちがその場から離れて行く。 「さーさ、みんな逃げて逃げて。ありゃただの悪い夢だから!」 はぜりもブルマー姿で避難誘導を行う。杏は頃合いを見計らって強結界を使用してこれ以上一般人が入って来られないようにする。へーベルはマイヒーローに翼の加護を使用し誉は守護結界を施して戦闘準備を整えた。 「そこの変態……じゃなかった校長先生! 僕もブルマは履いてるけど趣味思考が全然違うよ! ブルマはもっとこう高貴なものなんだ!」 斗夢が胸を張って校長に啖呵を切った。睦夫はゆっくりとこちらを振り向いた。現れた斗夢の姿を見て眼鏡をズラしてしまう。 「何だ貴様のその格好は――ってブルマじゃないかっ!! セーラー服にブルマーの組み合わせ、実にスバラシイ。君、イカシテるねえ!!」 校長は興奮して眼鏡を荒い吐息で曇らせた。後ろにいる体操服のはぜりを見てさらに興奮が絶頂に達して行く。すでに校長は挙動不審だった。頭に被ったブルマーがズレ落ちそうになるほど頭を左右に激しく揺り動かしている。 「そんな下衆っぽい勧め方じゃぁブルマの伝道師が泣くよ!」 斗夢がそう言うやいなや校長がこちらに向かって鼻息を荒くしながら近づいてきた。この間に逃げ遅れて腰を抜かしていた女子たちをへーベルや斗夢が一緒になって安全な方へと誘導する。 「急いで、ここにいると危ないよ。早く逃げよう?」 へーベルは途中で将棋倒しで傷ついた生徒に回復を施した。その隙にはぜりが呪符を取り出して式神で襲ってくるブルマーを狙い撃つ。 狙われたブルマーがはぜりの元へ飛び込んでくる。風刃を巻き起こして辺り一面を切り裂いてきた。はぜりは防御しつつ宙に浮いた呪印彫刻刀を振りまわす。 「はいはい、近寄ってきたらざくざく斬り刻んじゃうよ!」 襲い掛かってきたブルマーに刃を突き立てて切り刻んで行く。ブルマーも逃げ惑いながらさらなるターゲットを選んで次々に急降下してくる。 「しかし、まさか、ブルマ相手に焦燥院の奥義を使うことになるとは思わなかったぜ……いや、ブルマに見えて、敵は敵! 気合入れていこう!」 フツは深緋を構えて、緋色の朱雀を召喚する。 「せめて彼女(ブルマ)達に美しい最後を――焼き尽くせ、緋雀(あけすずめ)!」 女の子の姿をしたフツが叫ぶと同時に朱雀が火炎を纏わせながらブルマー達を巻き込んで一気に放り去る。辛うじて逃れたブルマーに今度は杏が横から行く手を遮って立ちはだかった。 「ねえ、フツ。新しい力を手に入れたのはいいんだけど、アタシと被ってんのよね、その朱雀っていうの? 淫乱マスターのくせに生意気よね」 杏が横で深緋を振いながら奮闘するフツに向かって挑発する。 「こちとらずっと全体攻撃でやってる意地があるのよね、どっちが多く倒せるか勝負しましょうよ。その槍で激しくアタシと突き合おうじゃないの」 「望むところだ。俺だってこの深緋があれば絶対に誰にも負けないぜ」 杏とフツは競い合って互いに襲い掛かってくるブルマーを倒しにかかった。杏はチェインライトニングで一気にブルマーを電撃に巻き込んでいく。その一方で他のブルマーたちは佳乃の姿を見つけて一気に間合いを詰めてきた。 「ブルマーは急に雨が降ってきても布の面積が少ないからハーフパンツのように重くならないですしね。ハミパンは男の下心を擽るには十分な破壊力を秘めています。しかし、ハミパンは『して』はならないんです。『気付いたらなってた』、こうでなくてはならないのです!」 佳乃は叫んだ。斬風脚で一気に斬り裂こうとしたが、交されたブルマーたちに顔を覆いかぶされて逆に電撃ショックを与えられて伸びてしまった。 誉が助けに行こうとブルマーを何とか狙い撃とうとして集中を込めた。 「くっ……全然当たらん……生意気な布めぇー」 誉はなかなか命中しない式符・鴉に嫌気がさしてもう一度集中して狙い撃つ。今度こそヒットして誉は狂喜乱舞した。だが、それもつかの間だった。怒りを付与されたブルマーが誉に向かって突っ込んできた。 「ちょ、ばっ! こっちくんな! こないでー!」 誉は次に敵がしてくる行動まではうっかり考えていなかった。ブルマーが風刃を巻き起こして一気に辺りを切り裂いてくる。 「何アレめっちゃこわい。たたたたすけてぇ~~~!」 誉は全力で疾走しながらブルマーから逃げ惑う。 ●正義のブルマー 「なんで校長はブルマ下から穿かねーだ?」 ぐるぐは校長と対峙していた。頭にすっぽり被ったブルマーの外にも校長はちゃんと下からもブルマーをよく見たら履いていた。これにはぐるぐも、もう一度確かめてびっくりする。敵は究極のヘンタイだった。 深淵で相手の存在を覗きこんだ。心の中から身体の外まですべてブルマーに支配されているようだ。もはや人ではなくブルマーそのものの神であると信じて疑っていない。魔術知識で見ると弱点は頭部のブルマーを破壊することの他に意外にも下に履いたブルマーを裂くことも有効だということがわかる。 「我が名はブルマー神。校長などという肩書ではないと言ったはずだ。君はブルマーを履いていないようだ。ならばひと思いに殺してくれる!!」 校長は手に持ったブルマーをぐるぐに投げつけた。とっさに顔を覆われてしまって前が見えなくなってしまう。そこを校長にめった切りにされた。 ぐるぐは身体を斬られて突っ伏しそうになった。それでも何とか顔に張り付いたブルマーを払って意識を集中させる。マジックアローを頭部に放とうとした。 「あら、マジックアロー撃てないべさ。どうするべ? もしかしてスギルを間違えてしもうたべさ――」 もう一度撃とうとして逆に校長にブルマーを投げつけられて校舎の壁に激突させられてしまう。校長はその隙に猛ダッシュで戦場を駆け巡る。 「がんばって、マイヒーロー。ブルマーなんかに負けないで」 へーベルが傷ついた者に回復を施してさらにインスタントチャージで補給を試みるも後衛陣を積極的に狙って連携を図るブルマーに苦戦した。 「悪いブルマには負けないよ! ボクは正義のブルマだからね!」 斗夢が何とかしてこれ以上犠牲を出さないためにもハニーコムガトリングでブルマー達を狙い撃ちにしてこれ以上前へとは進めさせない。 そこへ校長がやってきてブルマーを投げつけてくる。自由自在に動き回る校長を止められずに斗夢はブルマークラッシュを叩きつけられて後退した。 「俺のコレクションに手を出す奴は誰であっても許さん」 校長が暴れながら誉を追い駆け始めると堪らずはぜりが前に立ちふさがった。 「しっかしまぁ……ブルマー姿のおっさんとか、想像以上にきっついなぁ。そーいうのはうちら美少女に任せといて、見るだけにしときなよ」 はぜりはそう言いながらおもむろに自分の履いていたブルマーに手を掛けた。そうやって履いていたブルマーを脱ぎ捨て前にかざすと校長が動揺した。 ブルマーを脱いでパンツ姿になった。まさか脱ぐとは思っていなかった校長は当惑してどうしたらいいかもわからない。 「このヘンタイ! このブルマーが目に入らぬか!」 自分の履いていたブルマーを校長に向かって投げつけた。校長は投げつけられたブルマーを必死につかみ取って頬ずりしてくる。 その隙をついてはぜりは放った無数の符を鳥に変化させ、頭部のアーティファクトに襲撃を食らわした。ふら付いた校長はすぐさま後退する。なおも追いすがろうとするはぜりにブルマーを投げつけて逃亡しにかかる。 フツは逃亡を阻止すべく対峙していたゴーレムから離れて校長の前に立ちふさがる。呪符を取り出して動きを封じに掛った。 「フツ、下のブルマーさ斬り裂くべさ!」 ぐるぐの声にフツは頷いた。深緋を構えて校長の股間に向かって一直線に突き刺して抉りに掛る。その瞬間、校長は絶叫していた。 「ぎゃああああああああ―――――――」 「次に生まれる時は、ちゃんと女子にはいてもらうんだぜ――」 校長が苦しんでいる隙にフツがアーティファクトを奪おうとした時だった。ブルマーが突然光線ビームを放ってくる。 「うわっ、まぶしい! 目が目があああ――っ!!」 フツが叫んでいる最中に後ろから危機を救うべく他のブルマーゴーレムが後頭部を襲ってフツを遠くに蹴散らした。杏が血液の黒鎖の濁流で巻き込んで撃ち落とす。だが、校長も反撃するリベリスタ達の心の中にブルマー愛を執拗に語りかけてきて困惑させてきた。戦うどころではなくなったリベリスタ達が頭を抱え込む。へーべルがなんとかして回復させようとして奮闘した。 その隙に一体のブルマーゴーレムがすでに用なしの校長に近づいて頭に被っていたアーティファクトを奪った。傷ついたリベリスタ達もこれには成すすべがない。 敵を上まわる連携プレイを見せたブルマーたちはアーティファクトのブルマーを連れて空の彼方へと悠々と飛び去って行ってしまった。 ●ブルマーに罪はない ブルマーが飛んで行ってしまったあとには、フツによって下に履いていたブルマーを裂かれて見るも無残な校長の姿が残されていた。 「あれ、私はいったい、ここは――?」 正気に戻った睦夫にへーベルが怪我の回復を施す。ようやく痛みが消えた校長は自身の下半身を見て卒倒しそうになった。もうこんな姿を見られたからには校長先生としてやっていけない。威厳や尊厳を失われてしまったと意気消沈する。 「ブルマさ好きでも校長は辞める事さなっちゃいげね。信用を取り戻すのは大変だげっちょ校長さなれる人だったら大丈夫だとおもうべな」 ぐるぐは睦夫を慰める。正直あんな姿を見られて校長としてこれまで通り続けられるかどうか疑わしかった。だが、それでも睦夫は一般人だ。いくらブルマー好きだとはいえ今回のことは睦夫に全面的に非があるわけではない。 「大丈夫だよ。校長先生。さっきへーベルが女子生徒たちに実は正体は謎の不審者でした! 不審者はすぐに逃げて行ってしまいました! みたいな幻影を作ってみせておいたから。だから元気を出してね」 へーベルがそう言うと睦夫は弱弱しく頷いた。もちろん他ならぬ睦夫にもこの後同じようにして後処理を施す予定だ。逃げてしまったブルマーは何とかアークの別の班によって討伐してもらえるはずだった。 「怖かったね。みんなもう大丈夫だよ! 変な言い方だけど、ブルマに罪はないからね……」 斗夢が呟いた。正義の味方として任務を完了できなかったのは残念だったが、それは仕方ない。それでも愛するブルマーには罪はないと信じていた。 「そうだよ。うちもこの通りだしさ。最後だから言っとくけど……うち、ブルマーよりスパッツ派なんだよね。にひひ」 パンツ姿のはぜりが同じく無残な姿の睦夫を慰める。杏が横から呆れたような表情で近づいてきた。「シコシコやるなら学校でじゃなくて家でやりなさい」と忠告を放って杏はその場を後にする。フツと深緋はまだ最後に言い合っていた。 『むき~~~っ!! もう今日という今日は我慢ならない。よりにもよってあの汚い股間を突くなんて! この間のケツと言いもう許さないんだからッ』 「悪かった、深緋愛してるぜ」 『そんな手には乗らないだからっ。――ねえ、その言葉は本当? あの女――あひるよりも愛してる?』 「ああ……愛してる愛してる」 フツは適当に愛槍のご機嫌をとってほっとした。それにしても今日の依頼は色んな意味でツカレルものだったと溜め息をつきながら。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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