●それはロマン 災害によって、破棄された施設というものがこの国にはいくらか存在する。 この幼稚園も、その破棄された施設の1つであった。かつては数十名の園児でごったがえし、喧々諤々と喧しいことこのうえなかった施設であるが、今は見る影もない。 建物の半分以上は土砂に埋もれ、半径数キロに人は住んでいない。 ゴーストタウン。まるで時代に取り残されたかのようだ。 そんな中に……。 ただ黙々と、動き続ける巨大な影が3つだけ……。 降りしきる雨にメタリックボディを濡らしながら、モーターの駆動音を響かせながら、土砂を掻き分け、瓦礫を退け、幼稚園をかつての姿へ戻そうとしていた。 巨大な影の正体は、3つの大型重機である。 1つはショベルカーであった。 1つはロードローラーだ。 そして最後に、ドリルである。 それぞれ、黄色、赤、緑と3色。重厚な外観と相反する、妙に安っぽい色と雰囲気。 それもその筈。 それら3体は、もともと唯のおもちゃなのである。 幼稚園に忘れ去られた、子供向けのおもちゃ。3体のマシンが合体し、巨大ロボットに変形する。そんなおもちゃだった。 置いていかれたおもちゃはこの日、E・ゴーレムとして動き始めたのである。 誰も帰ってこない幼稚園を、悲しいおもちゃたちは掘り起こしているのだ……。 ●合体ロボット 「E・ゴーレム(トイロボット)が3体。元は小さなおもちゃだけど、E化したことによりそのサイズは実物大まで巨大化している」 幸い、周辺に人がいないこと。充分な場所がとれる幼稚園であることなど、こちらにとっては都合がいい。そう告げて『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)は溜め息を零す。 「悪さをするわけでもないし、見逃してあげたいのだけど」 そういうわけにもいかないのだ。存在するだけで、世界の崩壊を進行させてしまうのだから。 モニターに映った3体のロボット、ショベルカー、ロードローラー、ドリルである。現在は重機の状態であるが、なんでも変形、合体することができるそうだ。 「それぞれ人型へ変形、その後に3体で合体し大型ロボットへ……。合体することで強化されるのは、お約束、というやつね」 ちなみに、脚部はロードローラー。右腕と胴がショベルカー、左腕と頭部がドリルである。 現在は3体とも幼稚園を土砂から発掘する作業中。 分散させて地道に倒すか、合体させて一気に押しきるか。 「攻撃力が高いので、気をつけて。現場は雨が降っているから視界もあまり良くないみたい。なにはともあれ、おもちゃはおもちゃのままで……。行ってらっしゃい」 そう告げて、イヴは仲間達を送り出した。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:病み月 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年09月12日(木)22:39 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●雨の中 雨の音に混じって、低いモーターの駆動音が響く。土砂を崩し、半壊した建物を掘り出す作業を続けるのは、まるでマンガかアニメから飛び出して来たような、カッコイイデザインをした重機である。 ドリルとショベルカーとロードローラーと。 掘り出しているのは幼稚園だ。しかしもう、とっくの昔に誰も居ない。 いくら土砂から発掘しようと、子供達が戻ってくることはないだろう。しかし、重機たちは発掘作業を止めようとはしない。 忘れ去られたおもちゃたちは、何を想うのか……。 雨に打たれながら、ただ黙々と作業を続けるだけだった。 ●おもちゃの理由 「なんとなく親近感の湧く相手だなぁ、見た目的に……」 機械化した左腕を開閉しながら『選ばれしバーコードバトラー』鯨塚 モヨタ(BNE000872)が重機たちへと近づいていく。瞬間、彼の全身が眩く光った。発光のスキルによって、夜闇を吹き飛ばす。 「今でもロボは好きだ。特撮番組の撮影に関わっている身とすれば巨大ロボには縁はあるし……」 タン、と地面を蹴飛ばして『Brave Hero』祭雅・疾風(BNE001656)が飛び出した。握った拳を稲妻が駆け抜ける。夜闇の中に雷光が瞬いた。スパーク。重機達を照らす。 常ならぬものを感じたのか、流石に重機達の動きが止まった。土砂を掻きだす手を止めて、重機がこちらを振り向く。 そのうち1体。ショベルカーの眼前に鉄扇を構えた『立ち塞がる学徒』白崎・晃(BNE003937)が飛び出した。鉄扇を一振り。ガツン、と鈍い音が鳴る。 「今日も神秘は理不尽だ」 零すように、そう呟いた。 「ロボッ!かっけェなッ! しかも変形に合体とかロマンありすぎンだろ…もォ巨大ロボのフルコースだなッ!」 泥を跳ねながら、喜々として駆け出す『きょうけん』コヨーテ・バッドフェロー(BNE004561)。向かう先は、晃に殴られバランスを崩しているショベルカーである。炎を纏ったコヨーテの拳が、高々と振りかぶられた。 「男の子、あぁいうの好きですよね」 呆れたようにそう呟いて『銀の腕』一条 佐里(BNE004113)が1歩前へと足を踏み出した。佐里の指先が赤く光って見えるのは、そういう仕様の装備だからだろうか。 視線は真っすぐショベルカーへと向けられている。 「さっさと終わらせましょう」 雨に濡れた緑髪を掻き上げて蔵守 さざみ(BNE004240)は佐里達とは別の相手、ロードローラーへと向かっていった。展開される魔方陣。溢れる魔力に警戒してか、ロードローラーが変形を始める。 巨大な鋼鉄のローラーを脚部とし、後輪を肩に、車体後部を上半身として人型を形成。土砂を撒き散らし、さざみへと迫る。 「これがぼくたちのおしごとデス。なすべきことをなしましょう。かんしょうにひたるのはあとからです」 後衛に立つ『不倒の人』ルシュディー サハル アースィム(BNE004550)がダメージを受けた仲間の回復に備え、そっと胸の前に手を翳す。手の平に灯る淡い燐光。傷を癒す、回復の光だ。 「遊び相手は多い方がいいでしょう?」 逆方向から迫るドリル。迎えうつのは無数の影人。それらを召喚したのは『落ち零れ』赤禰 諭(BNE004571)だ。自身も重火器を片手にひっさげ、轟音と共に大口径の弾丸をドリルの鼻先へと叩き込む。 次に変身を始めたのはドリルとショベル、どちらが先だっただろうか。 或いは、同時だったかもしれない。敵意を感じ、危険を感じ、目的の邪魔になるのだと判断したのか、瞬時に変形。人型へ。それぞれ、左腕と右腕に、ショベルアームと、ドリルを付けている。 重心の偏った不格好な姿だ。しかし、それぞれのシンボルが強調されたおもちゃらしいデザインでもある。なるほど、元が玩具なだけはある。 旋回するドリルが影人を弾き飛ばした。地面を削り、土砂を撒き散らす。 そこに割り込むモヨタであった。重厚な剣を振りあげ、突き出されたドリルを受け止めた。 「元のおもちゃに戻ってもらうぜ!」 飛び散る火花。ドリルが弾かれバランスを崩す。一方でモヨタは衝撃を受け止めきれずに地面に倒れる。 モヨタを庇うように飛び出す影人。 「やれやれ、子供の玩具だけあって頑丈ですね」 右腕のドリルを集中して、銃弾の雨を浴びせにかかる。流石に巨大なだけはあるが、何発も大口径の弾丸を受けては、ノーダメージとはいかないようだ。僅かによろけ、後退。防御姿勢を取った。 ショベルに駆け寄る疾風であったが、その足元をロードローラーが駆け抜ける。両腕を伸ばし、疾風の脚を掴んだ。バランスを崩す疾風を受け止めたのはさざみである。 眩い閃光が軌跡を描く。ロードローラを撃ち抜く4色の魔光。その隙に、疾風はロードローラーの頭部へと駆けあがった。その様子たるやまさに稲妻。 「玩具に戻れ! 変身!」 高速で振り抜かれる拳。ロードローラーの頭部を捉えた……かに見えたその瞬間、ロードローラーは再変形。重機の状態へ変化した。空ぶりに終わる疾風の攻撃。急発進したロードローラーが、疾風とさざみを弾き飛ばした。 「残念。どれだけ掘り起こしたとしても、貴方達の望んだ時はもう戻りはしないというのに」 口の端から血を流し、さざみはそっと、そう囁いた。 「へへッ、楽しみィ。トイキングに会えッかなッ!」 火炎に包まれたコヨーテのラッシュ。ショベルの腕をガンガンと殴りつける。金属音。衝撃。地面が揺れる。火花と火の粉が飛び散る中で、ショベルもまた機械的に凶器と化したアームを振り回す。 「……個人的には合体してほしいし、本音を言うなら三体合体が見たいところだが」 コヨーテを襲うショベルの腕を、晃は鉄扇で受け止めた。ギシ、と骨の軋む音。 歯を食いしばり、顔を歪める晃である。元が巨体なだけはある。 なんとか受け流したショベルアームが、土砂を撒き散らしながら地面に突き刺さった。 「ならば足を狙いましょう」 低姿勢で、這うように駆ける佐里であった。長い髪が風になびく。赤い指先。擦れ違いざまに、ショベルの脚に刻印を刻んだ。駆け抜ける魔力がショベルを襲う。 片膝を付いたショベルの胴を、コヨーテと晃が殴りつけた。 「みなさん、ウシロはまかせてください」 片言の日本語。ルシュディーが叫ぶ。飛び散る燐光は、戦場を照らす。優しい光だ。蛍のように降り注ぎ、仲間達の傷を癒す。 回復役のルシュディーは、雨に打たれながらもただただ回復術を練り続けるのであった。 ロードローラーが駆け抜ける。ドリルは地面に潜っていった。振り回されるショベルアームが、周囲の味方を弾き飛ばす。 それを見ながらルシュディーは思う。 戦況が変化するなら、そろそろではないだろうか、と……。 最初の異変は、地面の底で起きた。 土砂を撒き散らし、飛び出して来たのはドリルであった。ガタガタと変形する形状。下半身を仕舞い込んだ、不格好な姿であった。 と、次の瞬間、ドリルの真下へロードローラーが滑り込んだではないか。胴の中へ頭部が収納される。胴の上に、ドリルが合体。 下半身はロードローラー。上半身はドリルのロボットへと姿を変えた。合体のプロセスを見逃さないよう、思わず1同、変形シーンから目を離す事は出来なかったようだ。或いは、そこまで含めて技なのかもしれない。 合体、変形は邪魔されないのがロボットアニメのセオリーである。 プロトトイ・キングとでも呼ぶべきか。しかし、2体での合体。サイズも先ほどまでに比べると2倍ほど。安定した鋼鉄ローラーの足元と、高速回転するドリルの腕だ。迫力も桁違い。 ショベルカーが合体に加わっていないのは、晃、コヨーテ、佐里の3人が必死で張り付いているからか。 戦況は変化した。ルシュディーの勘は的中したことになる。 ローラーを回転させて前進。影人数体を纏めて踏み潰す。諭の弾丸をドリルの腕で弾く。ドリルから放たれた雷撃が、さざみと疾風を貫いた。 雨の中に朱が混じる。疾風の吐いた血液の朱色だ。焦げくさい臭い。肌の焼ける嫌な臭いだ。眉間に皺を寄せたまま、モヨタがトイ・キングの背後へ周る。 「鬼ごっこ……というにはちょっと荒っぽいけどな」 大上段から振り下ろされたモヨタの1撃が、トイ・キングの肩に食い込んだ。 ぎゃりぎゃりという音がする。電気を撒き散らし、悲鳴に似た音を鳴らすのはトイ・キングのドリルである。 モヨタの剣が、更にトイ・キングの肩深くへと突き刺さるが……しかし。 「う、おぉ!?」 あと1歩、というところでモヨタは振り払われた。回転するドリルと放たれた電気がモヨタを撃つ。落下するモヨタを受け止めたルシュディーは、治療を施しながら戦線を離脱。 入れ替わるように、諭と影人が前へ出た。 突かれたのは一瞬の隙。僅かに生まれた油断の隙間だ。 空中に飛び上がった姿勢で、コヨーテが見たのは自分の真上に降ってくる鋼鉄のアーム。その影だった。視界が黒に染まって見えた。鉄の黒だ。錆の臭いが鼻をついた。それはアームの錆なのか、それとも、コヨーテ自身が流した鮮血の香りか。 頭部に走る衝撃と激痛。一瞬の後、コヨーテの意識は途切れ、その身は水飛沫を撒き散らしながら、地面に伏した。 倒れたコヨーテを無視し、ショベルカーが急発進。めちゃくちゃに振り回すアームに阻まれ、包囲網は崩された。一時後退する晃と佐里を尻目に、ショベルカーはアームでその身を持ちあげる。 変形。人型へ、ではない。トイ・キングへと変化するための形態だ。 ショベルアームがトイ・キングの左腕へと合体。左右の腕にショベルとドリル、脚部はローラー。サイズは悠に18メートルを超えるだろうか。 そんな巨体から繰り出される鋼鉄のラッシュが、リベリスタ達を襲う。 「あしば、わるいですからきをつけて!」 ルシュディーが叫ぶ。鋼のラッシュから仲間を守る為、回復術を発動しっぱなしだ。いい加減疲れてきたのか、肩を上下させて荒い呼吸を繰り返す。 飛び散る燐光が、仲間達の傷を癒す。回復があるからこそ、辛うじてトイ・キングの猛攻と渡り合えている。正面切って戦えば、体格差や重量の差が戦力に関係してくる。 仲間の安否を気遣って、しかし彼の瞳には強い意思が宿っている。 ルシュディーの治療を受けながら、さざみは手元で魔方陣を編む。展開したのは4色の陣だ。 「この場所はすでに終わった場所。その執着、断ち切ってあげるわ」 解き放たれた4色の魔光。吹き荒れる魔力の奔流が、さざみの髪を舞いあがらせる。 魔光は真っすぐ、トイ・キングの脚部を撃った。ローラーの回転が僅かに鈍る。魔光は四散して消えた。 動きの止まったトイ・キングへと仲間達が駆け寄っていく。 「ドリルに合体!ロマン満載だ」 疾風が腕を伸ばす。虚空を掴む動作。ギシ、と軋んだ音がして、ドリルの腕が持ち上げられた。 「あぁぁァぁァぁァぁァぁア!!」 雄叫びと共に、疾風はトイ・キングを地面に叩きつける。土砂が飛散り、豪雨の如く降り注ぐ。大きく揺れた地面を削り、雷が迸った。トイ・キングのドリルから放たれたものだろうか。雷が疾風の腹を貫いた。地面に膝を付く疾風。その真横を、モヨタが一気に駆け抜けて行く。 「来いよ。最後にオイラたちが遊んでやるぜ!」 全身から迸るオーラ。気迫と共に、それら全てを剣に込め、モヨタは大きく飛び上がった。地面に倒れた姿勢のままに、トイ・キングがショベルアームを持ちあげた。真下から振りあげられるアームと、大上段から気合い一閃振り下ろされるモヨタの剣が衝突。 鳴り響く金属音と、吹き荒れる衝撃。 アームが地面に叩きつけられる。地面に大きなクレーターが刻まれた。クレーターの端には、モヨタが倒れている。額から血を流しているものの、意識はまだまだ途切れていない。 剣を地面に突き立て、モヨタが立ち上がった。 その時だ。 「へへッ、お前ェら強ェなァ…それに、やっぱカッコイイぜッ。でも、まだまだ遊び足りねェや」 ふらふらと、身体中から血を流しながら、満身創痍のコヨーテが前へ出て行ったのは。 ●雨に濡れて……。 地面を揺らしながら移動するトイ・キング。鋼鉄のボディを雨に濡らして、走りだした。ロードローラーが地面を削る。進行方向にはコヨーテの姿。 このまま踏み潰すつもりだろう。しかし、そう上手くはいかない。割って入った諭の影人が、その身を呈してコヨーテを庇う。 「可動範囲狭かったり、案外不格好な動きですね。大きくなると」 轟音。閃光。1発の弾丸が、トイ・キングの腰へ命中。丁度、合体の結合部に当たる場所だ。衝撃で、トイ・キングの腰がずれる。 鋼鉄のボディを持つ巨体とはいえ、元は玩具ということか。 トイ・キングの動きが止まる。 横薙ぎに振るわれるショベルアームが地面を削る。そこに飛び込むのは、鉄扇を振りかぶった晃だ。 「さぁ、本番と行くか! 無駄にエネルギーだけはある! とことん付き合ってやる!」 手にした鉄扇が閃光を放つ。フルスイングで振り抜かれたそれが、鋼鉄のアームと激突した。吹き荒れる衝撃波。雨水が飛び散った。ギシ、と軋んだ音。晃の腕と、アームの両方から聞こえてきた。 一瞬の空白。停止したアームにコヨーテが飛び乗る。拳に業火を纏わせて、コヨーテはまっすぐ、トイ・ロボットを駆けあがっていった。 「おもちゃ片手に、無邪気に笑ったり大声あげて走ったりじゃないですけど存分に、遊んであげましょう」 ドリルの腕を掲げるトイ・キング。回転と同時に、稲妻が迸る。 飛び散る稲妻の隙間を縫って、佐里がトイ・キングへと飛びかかった。半分ほど掘り起こされた幼稚園の屋根を足場に、トイ・キングの肩の位置まで上がっていたのである。 面接着を駆使した安定した移動。 赤い軌跡が宙に描かれる。左腕の接合部。ドリルを回避し、稲妻の隙間を縫って急接近。トイ・キングの行動パターンや攻撃の癖を完全に読み切っての攻撃である。 連続して放たれた佐里の拳が、ドリルの進路を僅かにずらした。 「おぉぉぉ!!」 雄叫びと共に、トイ・キングの頭部目がけてコヨーテが跳んだ。 「待ってろよォ、オレがおっ死ぬ前に、お前ェらのほうブチ壊してやッからさッ」 血の滴が飛び散った。燃える拳が、トイ・キングの顔面を捉えた。硝子が砕け、火花が散った。業火がトイ・キングの頭部全体を包み込む。 ギギ、と鈍く軋む音をたてて、トイ・キングの体から力が抜ける。 結合部が外れ、パーツごとに落下していく。 しかし、地面に落ちるその前に、トイ・キングのパーツは元の玩具へと戻っていった。炎に焼かれ、玩具のロボットは溶ける。 それが、トイ・キングの最後だった。 焼け焦げ溶けた玩具の残骸を、さざみがそっと拾い上げた。 土砂に埋もれた幼稚園と、溶けた玩具を見比べて、彼女はそれをそっと懐に仕舞い込むのだった……。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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