●襲撃の前 5人の男たちが、森の中で何かを窺っていた。 全員が迷彩のマントを纏い、身を低くし、いつでも動ける態勢で……ある者は周囲を警戒し、ある者は小型の双眼鏡を手に、ある者は耳を澄ますようにして……静かに、動かず、機を窺う。 時間にして、どれほどが過ぎたのか? 1人が片腕の手首から先を、そっと動かした。 2人が何かを指し、2人が頷く。 そして、猟犬たちは静かに動き出した。 ●先制迎撃 「E・ゴーレムの撃破に向かうリベリスタチームを、フィクサード達が襲撃しようとしています」 マルガレーテ・マクスウェル(nBNE000216)はそう切り出した。 フィクサード達とは、バロックナイツの一員であるリヒャルト配下の親衛隊員たちである。 「みなさんには、この迎撃をお願いしたいんです」 このままではE・ゴーレム達と戦うリベリスタのチームが、戦闘終盤や終了直後の消耗した状態で襲撃を受ける事になる。 襲撃が行われればそのチームは、大きな被害を受ける事になるだろう。 そのような事態は何としても避けねばならない。 「フィクサード達は、リベリスタ達とE・ゴーレムの戦いが行われる地点からある程度距離を取って、戦いの様子を覗っているようです」 攻撃を仕掛けさせすれば、こちらを無視してすぐに襲撃という訳にはいかなくなるだろう。 「森の中での戦闘となりますので、樹木や茂み等によって視界は悪いですし、移動や戦闘も不便な部分があると思います」 もっとも、リベリスタやフィクサードが全力で戦えば、障害物の多くは短時間で消失することになるだろう。 「……今回はそういった部分に配慮する余裕もありません」 敵を撤退させる事を最優先してほしい。 そう言ってフォーチュナの少女はフィクサード達について説明し始めた。 今回戦う事となる親衛隊員たちの数は、全員で5名。 「リーダーらしき人物はレイザータクト。部下にスターサジタリーが2名、そしてクロスイージスとホーリーメイガスが1名ずつです」 5人は20代から40代くらいの男性のようだ。 気付かれる事や襲撃等も考慮に入れてか全員一塊で隠れ、襲撃目標を偵察する2人以外は周囲を警戒しているらしい。 「武装はスターサジタリーの1人が大型の重マシンガンらしき物を装備していますが、それ以外の者は銃剣付のライフルみたいです」 もっとも、それぞれが扱いやすいようにカスタマイズされているようだ。 「詳細までは分かりませんでしたが、リーダーは支援や援護、クロスイージスとホーリーメイガスの2人も支援や回復を重視する感じで、スターサジタリーの2人が主戦力、チームの火力担当という感じでした」 そう言って説明を終えると、マルガレーテはリベリスタ達を見回した。 「彼らを阻止できなければ、エリューション撃破に向かったチームの皆さんが……大きな被害を出す可能性もあります」 敵は強力ですが、どうか宜しくお願いします。 フォーチュナの少女はそういって、リベリスタ達に深々と頭を下げた。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:メロス | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 6人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年06月11日(火)23:14 |
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■メイン参加者 6人■ | |||||
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●親衛隊 (横合いから殴りつけるのは楽しいな? 仕事は楽な方が良い) 「その点では親近感が持てるな」 『普通の少女』ユーヌ・プロメース(BNE001086)はそう言ってから、いや残念と呟いた。 これから、博物館物の遺物を潰す。 「黴臭い思想の脳味噌は貴重だな、価値は全くもって無いが」 いつもと変わらぬ淡々とした口調で、少女はそう言葉を締め括った。 「こちらが疲弊した後にやって来るって、効率はいいかもしれないけど……ものすごーく卑怯くさい気がするよね」 対して『尽きせぬ想い』アリステア・ショーゼット(BNE000313)の表情と言葉には、彼女の想いや感情が滲んでいる。 (そうそう相手の思い通りにはさせないんだから) 「皆で頑張ろうね」 そう言って少女は仲間たちに視線を向けた。 (丁度よかった) 「こいつ等には後手に回ってばっかりだったから、一泡拭かせてやりたかったところなのよ」 応えるように頷いて、『薄明』東雲 未明(BNE000340)が言葉を紡ぐ。 「他の面子が襲撃を受ける前に親衛隊の動きを察知出来たのはマルガレーテちゃんの手柄だな」 鷲峰 クロト(BNE004319)もそう言うと、視線を森の彼方へと向けた。 「この頑張りを無駄にしない為にも、次は俺達が頑張って追っ払わないとな」 ●戦いに向けて どうせ今回もハニコで即片付けるつもりなんでしょう? そちらが終わってもし暇があったらこちらに来て手伝いなさい。 こちらが終わったら連絡するわ。 敵の位置を知らせるから適当にハニコ撃ち込んでいいわよ。 『ライトニング・フェミニーヌ』大御堂 彩花(BNE000609)がそんな調子でモニカへと連絡を取ったのは、少しばかり前の事である。 連絡を終えた後の彼女は、いつもと変わらぬ態度に戻っていた。 彩花が先刻のような態度で呼び捨てで話すのは、少なくとも今の処はモニカ一人のようである。 それが良い事なのか、悪い事なのか……判断するのは当の本人だけで充分だろう。 彩花はもう気持ちを切り替え、今回の敵についての考察を行っていた。 疲弊したところを狙ってのゲリラ的展開。 「戦略としては悪くないですが、アークの神秘探知能力を甘く見すぎでしたね」 難しい処ではあったのかも知れないが、少なくとも今回は事前の察知に成功したのだ。 (せいぜい今のうちに狩人の気分を味わっていて下さい) 「すぐにその立場は逆転する事になりますから」 毅然とした口調で、彼女はそう言い切った。 リベリスタ達は、慎重に索敵を行いながら森の中を進んでゆく。 アリステアは僅かに地面から離れた状態で、千里眼とESPを併用する形で。 クロトは、イーグルアイと暗視を併用して。 未明とユーヌの2人は能力によって聴覚を強化することで敵の位置を探り、奇襲を警戒する。 「千里眼で位置が判れば楽だが」 ユーヌは呟きつつ、小声で状況を確認し合った。 彩花も超直観と暗視の能力を使用して、敵の捜索に協力する。 アリステアはアクセスファンタズムを使って、気付いた事などを小声で皆へと連絡した。 「さて、ゲリラ戦は俺の得意とする所でもあるのだがな」 索敵を行う者たちから提供された情報を統合しながら『Dr.Tricks』オーウェン・ロザイク(BNE000638)は敵の位置を推測する。 それほど時間は掛からなかった。 能力を活用して6人は、標的である親衛隊フィクサード達の姿を、森の中に発見する。 ある程度離れた状態で発見できたこともあって、敵はまだリベリスタたちの存在に気付いてはいないようだった。 事前に聞いたように手分けをする形でフィクサードらは周囲の警戒と標的の観察を行っている。 つまりはその視線の先に、ゴーレム達か別班のリベリスタ達の姿があるのかもしれない。 ともかく、敵が動き出す前に発見することはできた。 次は戦いの開始について、である。 できるだけ物音を立てぬように注意しながら、リベリスタ達は障害物を利用してフィクサード達との間合いを詰めてゆく。 (こうやって近づくのは、ちょっとしただるまさんがころんだだな) 木陰に隠れながらクロトはふと、そんな事を考えた。 真剣な行為というのは離れて客観的に観察すると、そんな風に見えたりする物なのかも知れない。 ユーヌは備えとして式符で影人を創り出し、アリステアの後方に伏せさせた。 リベリスタ達は慎重に距離を詰めていく。 とはいえフィクサードの側でも、充分に周囲は警戒していたのである。 戦闘距離に入る前に、フィクサード達もリベリスタ達の姿を発見した。 クロトは即座に戦闘に入るべく突撃を開始し、あらゆる可能性の並列演算を行っていたオーウェンも、物質透過を使用しての潜伏を行おうとする。 索敵時から周囲の魔力を取り込んでいたアリステアも、持続時間を考慮してスキルを再度使用した。 自分たちに対して戦闘態勢を整えるフィクサード達を、未明は冷静に判別する。 1人は大型のマシンガンらしき物を構えていた。 これがスターサジタリーの1人なのは間違いないだろう。 自分たちを標的とするように狙いを定め、もう一人も同じような動きをした事から、その2人がスターサジタリーであろうと推測された。 アリステアと同じように魔力を取り込み始めたのが、恐らくホーリーメイガス。 戦いの意志を鼓舞し、皆に加護を与えたのがクロスイージス。 防御のネットワークを素早く構築したのがリーダーであるレイザータクトだろう。 これで、5人全員の判別ができた。 両者はそのまま距離を詰める。 迫る戦いに何かを感じながら、それを抑え込むようにして。 「さっさとお帰り頂かなくっちゃ」 強い意志を籠めて、アリステアは小さく呟いた。 ●搦め手vs正攻法 フィクサード達の陣形は、回復役以外はほぼ前衛という極めて攻撃的なものだった。 対峙する事よりも圧倒することを目的とした編成という事なのだろう。 もっともやはりというべきか、クロスイージスはホーリーメイガスのフォローに回っている。 前衛に位置を取ったユーヌは、カスタマイズされた小型拳銃(おもちゃものどき)を、そちらに向けた。 神秘の力を高めてはいても、その攻撃の力は敵のクロスイージスにとって文字通り玩具のようなものである。 だが、精確なその攻撃が命中した瞬間、信じられない程の斥力が男の体を後方へと弾き飛ばした。 「羽根のようだな。欧州の砲火は軽いのか?」 ユーヌの攻撃に一瞬驚きの表情を浮かべはしたものの、すぐに事態を悟りフィクサード達は表情を引き締める。 「にしても、仕事の後に襲ってきやがるなんてビビッてるのか慎重なのか、こりゃぁ 俺らの実力を認めてるって事か……なぁ独逸の親衛隊さんよーっ」 同じく前衛に立ったクロトは、敵の意識を自分に向けるべく牽制するように攻撃を仕掛けた。 「……そうだ。アークは規模・実力共に決して油断のできない力を所持している」 リーダーの男が端的に表現する。 クロトに続くように彩花が、間合いを越える投げ技で敵の癒し手を狙う。 ホーリーメイガスの青年はそれを避け切れずに地面に叩き付けられ、体勢を崩した。 同時に、周囲から彼に注がれていた魔力の流れも遮断される。 「今頃になって戦争ごっこでもしたいの? いい迷惑だよ。勝手に人の住んでるところまで乗り込んできて」 敵に狙われ難いように木陰などを利用しながら、アリステアは言葉を親衛隊員達へと向けた。 「とにかく。絶対あっちのチームのところには行かせないんだから」 羽ばたきと共に生み出された魔力の奔流が、フィクサード達に襲いかかる。 もっとも、フィクサードたちは機敏な動きで直撃を回避しダメージを軽減させた。 そしてそのまま一気に攻勢を仕掛けてくる。 防御に続いて攻撃のネットワークが形成され、2人のスターサジタリーがその銃口をリベリスタ達へと向けた。 ライフル銃を構えた男が素早い動きで無数の光弾を発射し、重マシンガンから嵐のように、業火を帯びた銃弾が発射される。 圧倒的な破壊の力が、リベリスタ達の存在する空間に叩き付けられた。 一方でクロスイージスは回復役を庇うように位置に戻り、ホーリーメイガスが癒しの息吹を具現化させる。 接近を妨害される形となった未明は、そのまま前衛で結果としてスターサジタリー達と対峙する形となった。 「最近よくお世話になっているからね、ちょっとご挨拶しに来ちゃったわ」 お礼参り、というやつよ。 そのまま攻撃を行いつつ、いつでも庇い役が剥がれ次第割って入れるように。 未明は戦いながら機を窺う。 その頃……透視を使用して状況を確認しながら、オーウェンは急ぎ反対側へと回り込んでいた。 そのまま地上へと出現し、即座に敵へと奇襲を仕掛ける。 もっとも彼は、相手が易々と不意を打たれるとは考えていなかった。 能力を使用せずとも警戒する手段は幾らでもあるのだ。 強襲となる事も充分に計算に入れ、タイミングより位置取りを重視して。 「挟み撃ちだ。どう対応する?」 圧倒的な思考の奔流を、彼は物理的な圧力へと変換した。 「さて踊ろうか?」 ユーヌが更に挑発を行い、敵の陣形を乱そうとする。 警戒した敵のリーダーは、攻撃よりも回復役の防衛を重視した。 撹乱で主導権を握ろうとするリベリスタ達と、圧倒的な火力で蹂躙しようとするフィクサード達。 その戦いの結末は……まだ、誰にも見えていない。 ●其々の全力 「喧嘩売った以上、当然腹は括ってるんでしょう?」 攻撃の手を緩めくことなく前線を圧しながら、未明が斬撃を叩きこんだ。 デュランダルとして修練を重ね、剣を振るう技術においても達人の域に達していると言っても過言ではない彼女の攻撃は、特別な効果は無いものの……圧倒的な破壊力を持っている。 未熟な者であれば直撃でなくとも致命傷を負いかねない程に。 充分な実力を持つ親衛隊フィクサード達とて、回復が無ければ耐える事は不可能だった。 「俺の彼女は凶暴なのでね」 傷の痛みを表情に滲ませず、寧ろ冗談めかした態度で。 オーウェンが最愛の恋人を自慢する。 既に彼は運命の加護を受け戦いを継続している状態だった。 敵の攻撃力も勿論だが、アリステアの癒しの力の及ばない場所に一時的とはいえ身を置いたのも大きかったと言える。 すぐに起き上がらずに不意を打とうとしたものの、敵の射撃手たちは確認の為にか彼も範囲に収めるようにして銃弾の雨を降り注がせてきた。 合わせるように気の糸で反撃しながら、オーウェンはかろうじて残った残骸のような障害物を利用して味方の許へと移動したのである。 クロトと彩花は一撃離脱の強襲と間合いを無視した投げ技で、回復役を守ろうとするクロスージスとレイザータクトを抑えていた。 アリステアは詠唱によって高位存在の力の一部を癒しの息吹へと変換し、仲間たちを包み込む。 癒しの力が身を焼く炎を消し去り、みなの傷を癒してゆく。 その癒しを脅威と判断したのだろう。 彼女に向かって……サジタリーの1人が照準を合わせた。 周囲諸共薙ぎ払うのではなく、アリステア1人だけに狙いを定めた攻撃。 銃声が響いたのとほぼ同時に、少女の華奢な身体が大きく揺らぐ。 貫通力を増した銃弾によって貫かれた傷口から血が流れ出し、周囲から彼女に流れ込んでいた魔力の術式が打ち砕かれた。 続いたもう一人が、燃える銃弾の嵐で周囲を薙ぎ払う。 直撃を回避したものの、ユーヌの肉体も限界に近付いていた。 膂力を爆発させた敵イージスの一撃を、逸らすことで半減させたものの……破壊の力に、足元が揺らぐ。 それを運命の加護で堪えぬき、表情すら変えずに、少女は前衛に立ち続けた。 庇われた敵のホーリーメイガスは機を見て再び魔力を取り込み、聖神の息吹で味方を癒そうとする。 それをカバーしようとするイージスとリーダーを切り崩そうと、クロト、彩花、未明らが前衛から攻撃を加え、ユーヌとオーウェンが遊撃、撹乱に回る。 その5人を支えているのがアリステアの癒しだった。 敵の総火力はアリステアの癒しの力を上回っていたが、それは親衛隊の火力を担当する2人のサジタリーが消耗を厭わず攻撃を行っての事である。 実際のところ戦闘が始まってから実質数分も経過していなかったが、フィクサード達の消耗は大きかった。 特にサジタリーの2人は、恐らく数度掃射を行うだけで力の限界が見えることだろう。 とはいえアリステアの方も……強力な癒しの力を揮い続けたことで、大きく消耗していた。 前衛に回復が届く位置を維持しているため、ダメージも確実に蓄積されてゆく。 それでも、運命の加護で攻撃を耐え抜き、絞り出すように得た力を癒しの息吹へと変換して、彼女は仲間たちを癒し続けた。 傷付き消耗したアリステアを守るため、未明は前線から後退し少女のフォローへと回る。 いざという時にアリステアを庇わせる為に影人を伏せさせ、場合によっては自身もカバーに回る事も考えていたユーヌは、未明の動きを確認するとそのまま敵の撹乱を続行した。 挑発攻撃による引き付けだけでなく、呪いに似た不吉な力を対象へと向け、纏わり付かせる。 「安定の大凶か」 年季の入った落ち目に祟り目。 それにより、対象の動きそのものが鈍る訳ではない。 だが、本来なら起こりえないような、些細な不運が積み重なり蓄積し……あり得ないような失敗を引き起こされる可能性があるのだ。 それが、勝敗決するような事もある。 クロトは幻惑の動きから連続で高速斬撃を繰り出し、スターサジタリーの2人を薙ぎ払った。 彩花は雷牙に冷気を纏わせ癒し手を庇うイージスの動きを封じるべく突きを放つ。 アリステアは唯、全ての力を費やすように高位存在の意思に心を傾け、詠唱と祈りによって仲間たちを癒し続けた。 そして彼女を庇うように、いつでも庇えるように。未明は位置を取る。 隙あらば強襲する態勢を崩さずに、である。 リベリスタ達を切り崩すことは、極めて困難である。 フィクサード達は、そう判断せざるを得なかった。 未明がアリステアを守るために後退した事で直接的な攻撃力はやや下がったものの、総合的な耐久力は上昇している。 アリステアは消耗していたが、その前に、火力の要である味方サジタリーの方が限界を迎える可能性が高い。 イージスの方も隊長と連携することで回復に専念するメイガスを守りつつ、何とか散発的に異常の解除を行っているという状態である。 当初の目標を攻撃するのはもちろん、目前の相手を撃破するのも難しかった。 寧ろ戦いがこのまま長引けば、自分たちが劣勢となる可能性も高い。 1人でも倒れれば、そこから一気に攻め落とされる。 例えここで敵戦力を減らせても、こちらに被害が出ては結果としてマイナスとなる。 長であるレイザータクトは、そう判断した。 彼は知らなかったが、実際にユーヌや未明らは敵を倒せた場合や余力があった場合の敵戦力漸減を考えていたのである。 業火を纏わせた弾丸が射撃手たちの銃口から放たれ、それを利用するように親衛隊員達は固まって後退した。 リベリスタ達は警戒を緩めず、戦闘態勢のままフィクサード達の様子を覗い、彼らが向かおうとする方角へと気を配る。 彼らはそのまま後退し、当初の目標……別班のリベリスタ達の方へと向かう事なく撤退していった。 消耗した力を取り込み、あるいは回復させていた一行は、それを確認し漸く一息を付けたのである。 戦いが終わってから少しばかりの時を経て、6人はそれを実感できたのだ。 「……仕方ないわね、私の方から手伝いに行ってあげるわ」 彩花の呟きに同意するように。 リベリスタ達は最低限態勢を整えると、仲間たちを援護すべくフィクサード達と反対の方角へと移動を開始した。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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