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ジュラシック・アタック

●闇に肉を食らう巨大な肉食竜
 グチャ、グチャ、グチャ、グチャ――
 闇に何かが肉を食らう音がしていた。
「おい、そこにいるのは誰だ?」
 外の見回りを行っていた研究所の警備員が懐中電灯を照らす。施設の周りは鬱蒼とした林に囲まれており、時折野生の肉食獣が近くに姿を現した。
 研究施設は動物実験を主とする生物実験研究所だった。めったに人はこないが、動物の死骸を扱うために、その血の匂いを嗅いで野犬や熊などがやってくる。
 もちろん、施設が野獣に襲われないようにするために、こうやって常駐の警備員が毎日のように警戒を行って見張りをしていた。
 だが、その闇に紛れた動物は灯りに照らし出された瞬間、ガオオオオオと大きな音を立てて吠えた。なにかがおかしかった。野犬にしては図体がでか過ぎる。
「助けてくれっ! こっちに来るなああああああああああ――」
 懐中電灯の灯りを上に向けた瞬間、警備員は絶叫した。
 巨大な肉食獣が鋭い牙で人間を食らっていた。そこには太古の昔に滅んだはずの肉食恐竜がいた。目の前で人をガムのように噛み砕いている。
 T―レックスだった。
 白亜紀に生息していた最強の肉食獣。
 そいつが目の前で人間を玩具のように弄んでいる。
「ぎゃああああああああああああ――」
 警備員は逃げようとして鋭い鍵爪で容赦なく身体を引き裂かれた。
 ブシュウウウウウ――――
 辺りには血が飛び散り、無残にも胴体が抉り取られる。
 警備員の姿をしていた物はもはや形も残らずT-レックスの口へと消えていった。

●血の匂いを嗅ぎつけて
「今夜の深夜零時に人里離れた生物実験研究所に恐竜型のアザーバイドが現れる。やつらは血の匂いを嗅ぎつけて近くの開いたD・ホールからやってきたようだ。このままでは研究所にいる研究員や警備員たちが根こそぎ捕食されてしまう。そうなるまでに何とかして奴らを倒してきてほしい」
 『駆ける黒猫』将門伸暁(nBNE000006)が予期した情報を手短に説明した。一刻を争う状況にブリーフィングルームに集まって話を聞いていたリベリスタたちも唾を飲み込む。あまりの非常事態に言葉を失ってしまう。
 もちろん、現れたのはタイムスリップしてきた本物の恐竜ではなくて、パラレルワールドからやってきたアザーバイドの肉食獣である。だが、そいつらは口から火を放つことができて、研究所を焼き払うことができた。施設の中には薬品が置かれており、もし火に撒かれてしまったら大爆発が起きて中に居る人たちが巻き添えを食らってしまう。
「現れたのは、ティラノサウルスとトリケラトプス、さらには空からプテラノドンにブェロキラプトルが10匹だ。やつらはやっかいなことに研究所の四方八方から同時に襲ってくる。すでにD・ホールは閉じてしまっており、それ以上増える心配はないが、なにせ図体のでかい獰猛な奴らだ。くれぐれも喰われないように気を付けて行って来てほしい」


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:凸一  
■難易度:NORMAL ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2013年05月26日(日)22:40
こんにちは、凸一です。

今回は、映画でもおなじみのあの生物達との迎撃戦です。
巨大で獰猛で危険なので、くれぐれも注意して戦ってきてください。

それでは、以下は詳細となります。
よろしくお願いします。


●任務達成条件
アザーバイド「恐竜」の全滅


●場所
深夜の人里離れた生物実験研究所の施設周辺。周りは鬱蒼とした林に囲まれており、視界が悪くどこから恐竜が襲って出てくるのかわかりづらい。


●敵詳細/アザーバイド「恐竜」×13
それぞれの恐竜たちは口から火炎放射をはなって攻撃することができる。図体が大きくて攻撃の回避が苦手だが、その分持久力や攻撃威力が高い。
また、互いが連携するように敵の弱点を見つかるとそこに集中的に数を投入して突破口を開こうとして攻撃をしかけてくる。また、噛まれると大量の出血と麻痺を同時に食らう。
・ティラノサウルス・レックス×1/全長15メートル
巨大で獰猛な肉食恐竜。動くものなら何でも襲う習性がある。鋭く大きく曲がった牙に一度噛みつかれるとそこから逃げるのは極めて困難。
・トリケラトプス×1/全長10メートル
巨大なサイのような恐竜。頭に三本の大きな角が生えており、猛突進して相手を突き殺す。頭が鎧のように頑丈にできて盾の役割を果たし、斬撃では傷をつけられない。
・プテラノドン×1/全長8メートル
翼竜で空から急降下して獲物を鋭い嘴で突き殺す。一度相手を咥え込むとそのまま上空に上昇して高い空の上から地上に突き落として攻撃する。
・ヴェロキラプトル×10/全長2メートル
小型の肉食獣。足に鋭く曲がった鍵爪があり、これを敵に突き刺して攻撃する。とくに集団で固まって群れをなして対象の一体に集中的に攻撃をしかける。知能が高く逃げ足がかなり速い。


●その他補足
深夜の零時頃、長方形をした研究施設の四方八方から、ほぼ同時にそれぞれの恐竜が施設にむかって突然林の中から襲い掛かって出てくる。
参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
ソードミラージュ
閑古鳥 比翼子(BNE000587)

波多野 のぞみ(BNE003834)
マグメイガス
シェリー・D・モーガン(BNE003862)
ホーリーメイガス
テテロ ミミミルノ(BNE004222)
ミステラン
ファウナ・エイフェル(BNE004332)
クロスイージス
ティエ・アルギュロス(BNE004380)
スターサジタリー
鹿島 剛(BNE004534)
ソードミラージュ
グレイス・グリーン(BNE004535)

●混沌とした戦場
 研究所に向かう道のりは平坦ではなかった。道路が狭い上にすぐ傍まで木々が迫っていて視界が見づらい。足元にも藪が生い茂っていて非常に歩きにくかった。
「映画でもあるまいし、生の恐竜を拝めるとは……流石は今噂の日本、ってとこか?」
 トラックを運転している『G.G.』グレイス・グリーン(BNE004535)が後ろに乗っている仲間に向かって思わず呟いた。今回が初仕事になるだけにさすがに緊張しているが、それでも運転姿は様になっていた。
「自衛隊に居る間は怪獣なんて一度も来なかったのに、辞めて民間に来た途端にこれかよ!」
 『遊び人』鹿島 剛(BNE004534)も思わず突っ込んだ。それを聞いたグレイスも苦笑いを浮かべる。初対面だが、なんとなく二人は気が合いそうだ。
「恐……竜。この世界にも、その昔には今その名で呼ばれるこういう生物が居たそうですけれど。更なる異世界の生物にも、こういうものが居る。……聞いて思い出すのは、巨獣。何処にも……居るものなのですね」
 『風詠み』ファウナ・エイフェル(BNE004332)は自分の故郷のことを思い出していた。まさか自分が巨獣を相手にするとは思ってもみなかった。
「そうだな。やはり故郷の巨獣を思い出すが、白銀の鉄の塊で出来ているナイトが負けるはずがない。一般人に被害が出る前に骨になってもらう」
 『白銀の鉄の塊』ティエ・アルギュロス(BNE004380)も同胞のファウナの意見に強く頷いた。すでに戦闘準備はできている。
「妾はドラゴンや巨人を相手にしたことがある。あの時の絶望感と比べれば大したことはない。何せ本能のみで知能の低い輩が相手なのだからな」
 みんなの意見を聞いていた『破壊の魔女』シェリー・D・モーガン(BNE003862)がしずかに呟いた。もちろん知性がない分、獰猛で危険であることも十分承知している。用心に越したことはない。
「さ、さぽーたーみならいミミミルノですっ。このいらいもがんばってみなさんをさぽーとするのですっ! いつかはきっとおねーちゃんみたいにパーフェクトサポーターをめざしてがんばりますです…っ!」
 『さぽーたーみならい』テテロ ミミミルノ(BNE004222)がきょどきょどしながら決意を語った。まだ戦いには慣れていない。でも、お姉ちゃんのミーノみたいに頑張りたかった。そのために修行を積みに来たのだと自分に言い聞かせる。
「研究所の人はこんな時間までお疲れ様だなー。罪なき研究者とか警備員とかその他を襲わせるわけにはいかない。蹴っ飛ばしてやる」
 『デイブレイカー』閑古鳥 比翼子(BNE000587)が、しゅっ、しゅっ、とその鳥になってしまった手でシャドーボクシングを始めた。
「さあ、混沌とした戦場にいざ参らん、ってね」
 『混沌を愛する戦場の支配者』波多野 のぞみ(BNE003834)が冗談めかして言った。
 すでに辺りは真っ暗でほとんど視界が見えない状態だった。いつ敵が襲ってくるかわからない。ようやく研究所に着くと入口にトラックを止めてバリケードを作る。
「みなさんにつばさをさずけますっ、い、いっきにいきましょうっ!」
 ミミミルノが仲間に翼の加護を施す。それぞれが、対処する恐竜のために施設の屋上や周辺へと散らばって行く。
「救助に来たぞ! だが凶暴化してる野生生物が周囲で暴れてる、駆除が終わるまで建物から絶対に出るな! 外から見える窓際も駄目だ、奥に隠れててくれ!」
 剛が拡声器で中に居る職員に向かって呼びかける。すぐに中の方で混乱が起きたようだ。人々が慌てて奥の方へと移動し始めていた。
 シェリーは屋上に上がって周囲の林を見渡した。奥の方の木々がなぎ倒されている部分がよくわかった。間違いなくその方向からティラノサウルスかトリケラトプスがやってくる。シェリーはすぐにティエにそちらに移動するように連絡した。
 さらに閃光弾を放ってラプトルの動向を仲間に探ってもらう。どうやら反対側から集団で動く気配がしたらしい。そちらにラプトル班を向かわせる。
 自身はトリケラトプスがやってくるだろう方向に急いだ。地上に降りてすぐに、林の奥からなにか巨大な生物が研究所に向かって突進してくるのがわかった。

●襲い掛かる獰猛な牙
「来たようじゃな。だがな、妾は簡単にはやられまい。それじゃ、行くぞ!」
 シェリーは現れた巨大なトリケラトプスの前に立ちはだかる。すぐに敵も小柄な彼女の姿を見つけて火炎放射を放ってきた。
 後退すれば研究所に火が付いてしまう。シェリーは炎に捲かれながらも、ぐっと身体を張って耐えた。さらに近づいてくるトリケラトプスを引き付けて、シルバーバレットを遠距離からぶっ放す。
 トリケラトプスは強力なシェリーの攻撃を避けることができなかった。体中にダメージを食らって方向転換をする。その隙をついてシェリーは横からトリケラトプスに襲い掛かって行った。魔陣を展開させて立て続けに四色の光で持って敵に攻撃する。
 身体が麻痺して苦しそうにもがくトリケラトプスに、シェリーは再びシルバーバレットを巨大な身体に容赦なく撃ちこんで敵を倒した。
「――早めに発見できなければ私の心臓がストレスでマッハなんだが」
 ティエは来るはずのレックスに緊張していた。他の場所ではすでに仲間が交戦に入ったようだ。激しい戦闘の音がティエの元にも伝わってくる。
 なかなか現れない敵に次第にティエは落ち付かなくなりつつあった。いっそのこと持ち場を離れて仲間を援護しにいこうかと思った時だった。
 ティエはかすかに林の奥で気配を感じた。その瞬間、獰猛な牙を持つティラノサウルスが彼女に向かって襲いかかってきた。
 かろうじてティエは牙を避けることに成功する。その代わりに、アッパーユアハートで攻撃を試みた。見事に命中して敵は怒りを持ってさらにティエに向かう。
 なるべく研究所から離れるようにティエはレックスを誘導した。だが、敵もかなりのスピードを誇る。ついに腕を噛みつかれてしまった。
「くっ! こんなことでは負けたりしないぞ!」
 ティエはリーガルブレードを頭に叩きこむ。ようやく敵の鋭い牙から逃れることに成功したが、すでに出血がひどくなっていた。
「よし! 見つけた! あたしの出番だね」
 イーグルアイで辺りを警戒していた比翼子はプテラノドンをすばやく発見していた。まだ敵は自分のことを見つけていない。比翼子は迎撃に飛び立った。
 ソードエアリアルで横から敵に襲い掛かる。プテラノドンは奇襲されて、満足に回避することができない。攻撃を食らって苦しそうにもがく。
 比翼子はさらに鬱陶しくプテラノドンの周りを飛び回った。あきらかに嫌そうにする敵は火を放って攻撃をしかけてくる。
「くっ!!」
 比翼子は猛烈な火炎放射に捲かれて地上に落下し始めた。だが、落下を制御してふたたび迫ってくるプテラノドンに剣を構える。
 大きな口を開いてくる敵にむかって蹴りを食らわすと、その勢いを利用して空中で反転した。トップスピードで相手に突撃する。
「所詮恐竜なんて大昔に絶滅した動物! この世界じゃ時代遅れだ!」
 比翼子は集中して力を込めた。剣で相手の首根っこを掻っ切る。
 ギャオオオオン!
 プテラノドンはそのまま地上へと墜落して息絶えた。

●赤い憤怒の巨獣
 直に見てみると、本当に似ている……。
 ――赤い憤怒の荒野に現れた巨獣。
「……やらせません。今の私達は、あの時のままではないのだから――」
ファウナは突然林の中から現れたラプトルの群れに向かって、攻撃の体勢に入った。エル・フリーズで敵を足止めに成功する。
「うわ、ちょっと! 小型っても実際見ると結構デカいなおい!? しかも多いよ!」
 グレイスも驚きを隠せない。それでも敵をかく乱するために縦横無尽に戦場をただがむしゃらに走り回る。ラプトルも数体がグレイスを追い駆けた。
 だが、敵も火を放ってきた。そばに突っ立ていたのぞみが火に捲かれてしまう。すぐにミミミルノが回復にむかったが、間に合わなかった。
 ラプトルの群れが容赦なくのぞみの身体を食いちぎる。
「仲間になにするんだ! 離せこの野郎!!」
 剛がハニーコムガトリングをぶっ放す。肉を貪ることに夢中だったラプトル達は不意をつかれて攻撃を食らってしまう。そこにグレイスがのぞみを助けに割って入って行った。
「ぐはあああっ!」
 噛みつかれてグレイスも思わず顔をしかめる。だが、手刀で敵の喉を狙った。瞬間苦しそうに敵は掴んでいた獲物を手放す。その隙にのぞみを助け出した。
「だいじょーぶですっ! ミミミルノがすぐにげんきにしますっ」
 ミミミルノがすぐに回復を施す。なかなか起き上がろうとしないのぞみを抱えてミミミルノは戦線の安全なところへ後退した。
 グレイスは極限にまで敵を引き付けた。ようやく味方の攻撃の射程範囲まで戻ってくる。グレイスは目で仲間に向かって合図した。
「悪く思うなよ? あたしもまだ死にたくないからさ……お前が死ね!」
 グレイスがそう言うと同時に、急に道を開けた。そこにはファウナとミミミルノと剛が並んで一緒に待ちかまえている。
 ファウナが渾身のバーストブレイクを放った。続いてミミミルノもマジックアローさらに剛もハニーコムガトリングを一斉に解き放つ。
 ギャオオオオオオオオ――――
 激しい攻撃にラプトルたちは巻き込まれた。ついに残りの全てのラプトルを駆逐することに成功する。
「くそっ!! このままではっ!!」
 ティエは一人でレックスをガードしていた。だが、すでに身体のあちこちを抉られて満身創痍になっていた。このままでは身が持たない。
 そこに他の敵を倒した比翼子やシェリーたちがいち早く駆けつけてきた。まずお見舞いに比翼子がソードエアリアルを食らわし、さらにシェリーがうしろからシルバーバレットで援護した。
 レックスは雄叫びをあげた。だが、火を再び放ちリベリスタを攻撃する。火に捲かれたシェリーと比翼子が木に激突して血を吐く。
 ミミミルノが仲間の元に向かってすぐにまた回復を施す。忙しく立ち回る彼女もすでに汗びっしょりになっていた。息もあがってなかなか思うように動けない。
 それでもミミミルノは頑張ってみんなはサポートした。お姉ちゃんのようなワンダフルサポーターになるなるために。その甲斐もあってシェリーや比翼子たちは元気を取り戻すことに成功していた。
 レックスは再びリベリスタに向かって襲ってくる。大きな口を広げて一気に全員を飲み込む気でいるようだった。だが、そうはさせない。
 剛は狙いを澄ましていた。銃を構えて狙いをつける。十分に敵を引き付けたと思ったところで片腕をまっすぐに敵に向かって伸ばした。
「世界一、怪獣と戦ってる組織の出身者なめんな!」
 剛の放った弾丸は見事に目に命中した。レックスは目を抑えるようにその場でもがき苦しんだ。ティエはそれを見逃さなかった。
「トカゲに古代からいるナイトが遅れをとるはずは無いッ!」
 ティエはレックスの懐に飛び込むと、大きく飛翔した。敵も気配に気が付いて火炎放射を放つ。ティエは跳躍によって華麗に火を交わした。
 まるで火の上に乗るようにして、大きく剣を振りかぶる。
 ガアアアアアアアアアアアア―――――
 ティエの剣が心臓を突き破った。
 レックスは大きな絶叫を残してついに地面に突っ伏して動かなくなった。

●穏やかな風に吹かれて
 恐竜をすべて倒したリベリスタたちはほっと一息つく。すでに満身創痍で動けなくなった者もいたが、どうにか全員命は無事だ。
 懸念されていた研究所の施設も職員も大きな被害はでなかった。なんとか研究所の方に敵が向かうまでに引き付けることができたおかげだ。
「ミミミルノはミーノおねえちゃんみたく、てきかくなせんとーしきは、できなかったけど……でも、ミミミルノはホリメとして、みなさんをいやしてえがおでぜんりょくサポートできたかな?」
 ミミミルノは不安そうに呟いた。まだ慣れない戦闘にまごついてしまったところがある。もうすこしちゃんと動けていればよかったかもしれないと思った。
「ミミミルノは十分頑張ったと思う。だから元気をだすのじゃ」
 シェリーが優しくミミミルノの頭を撫でて上げた。その優しい言葉にミミミルノもすぐに元気を取り戻す。彼女の笑顔にシェリーも思わすはにかんだ。
「恐竜の肉ってどんな味がするのかな? やっぱトカゲとかに似てるんだろうか」
グレイスが興味深そうに倒したレックスを眺める。もし食べれるのなら食料として持ち帰ってみたいと密かに思う。
「やめとけよ。こいつらごつごつしてて多分マズイんじゃないか? アザーバイドだから何が成分になってるかもわからんし――」
「いやだって、めっちゃうまそう」
「ダメダメ! あとでアークが来るんだからそのままにしておけよ」
 グレイスと剛が言いあいを始める。ともに相手をけなし合いながらも、本人達はどこか楽しそうだった。もともとお互いに気質が似ているからだろうか。なかなかのいいコンビになりそうだった。
「――じゃあ、あ・た・しを食べて♪ こう見えても鳥肉だよっ」
 冗談っぽく比翼子が身をくねらせて言った。あくまでも笑いを取るための行為だったがそれを聞いたグレイスと剛が目を光らせる。
「――おいしそうね」
「いっそのこと、今日は親子丼にするかっ!」
 グレイスと剛が仲良く武器を持って比翼子に向かってくる。「やめてええええ」と一目散に比翼子はその場から逃げ出した。それを見たファウナが優しく笑みを浮かべる。
「私はあの頃から少し成長できたでしょうか――ううん、それは今は考えないでおきましょう。たぶんこれからもきっとこの世界は危険が襲ってくる。こちらの世界で頑張ることが私の使命。いつか胸を張って故郷に帰れるように」
 ファウナはどこからか吹いてきた穏やかな風にその長い髪を手で掻き上げた。

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
みなさま、お疲れさまでした。

今回は、太古の生物との対戦いかがだったでしょう。
敵も多く、しかもどこから襲ってくるかわからない不利な状況下の中で、役割分担をしながら効率的に敵を倒すことができたと思います。

私自身は、もちろんレックスも好きですが、ラプトルが一番のお気に入りです。知能が高く何よりもあの鍵爪がかっこいい。あと、今回は出ませんでしたが、ステゴザウルスも結構好きだったりします。
みなさんは、お気に入りの恐竜とかあるでしょうか?

それでは、暑くなってきましたが、体調には十分お気をつけて。
今後の皆さんのご活躍を祈りつつ、またお会いしましょう。