● それはいつ生まれたのか誰も知らない。 あえて言うのなら、5月5日をその指標とすることは出来ようか。 暗い音のない世界で目覚めたそれは、分かれて増えていき、1つの帝国を成した。 彼らはもちろん、人間ではない。また、動物でもない。 そのブナ目ブナ科の葉とうるち米から出来た体の中には、小豆の餡が隠されているのだ。 「カッシーワ!」 「モッチー!」 「モッチー!」 「モッチー!」 「モッチー!」 「カシカシ、カッシーワ!」 「モッチー!」 「モッチー!」 「モッチー!」 「モッチー!」 この生き物、それは人間になれなかったかしわもちである。 ● ようやく暖かくなってきた5月のある日。リベリスタ達はアークのブリーフィングルームに集められる。そして、リベリスタ達に対して、『運命嫌いのフォーチュナ』高城・守生(nBNE000219)は事件の説明を始めた。元々、不機嫌そうな表情を浮かべることが多い少年だが、本日は仏頂面である。 「これで全員だな。それじゃ、説明を始めるか。あんたらにお願いしたいのは、E……ゴーレムの討伐だ。進撃してくるかしわもち帝国を止めてくれ」 凍り付くリベリスタ達。 一部の冷静なものは回復系スキルの準備を始め、またある者は救護室への連絡に立ち上がる。 「俺は冷静だ! ともかく、これを見ろよ!」 守生がどう聞いても冷静じゃない台詞と共に機器を操作すると、スクリーンが白と緑のコントラストに染まった。 柏の葉が7、白い餅が3であった。 「こいつらはこれでもれっきとしたエリューションだ。フェイズ2のエリューションに連れられた群体って所だな」 どうやら廃棄された柏餅が革醒を果たしてしまったようだ。そして、人類の大量消費社会に反旗を翻し、「かしわもち帝国」を名乗って暴れ始めたのだという。そして、住宅地を目指して、荒野を進撃中だ。何かしらの本能に惹かれたのだろう。流行とか。 「正直、相手するのも馬鹿馬鹿しい外見の相手だとは思うんだけどな。数は多いからそれなりに強敵だし、かしわもち帝国の領土にされても困る。色々大変だと思うが、よろしく頼む」 放っておけば質量やら何やらを無視して、数は増えて行くのだという。24時間で銀河を埋め尽くすほどの増殖率ではないが、放っておくことも出来ない。 「一応、食べられるのが救いなんだか、なんなんだか……って所だな。説明はこんな所だ」 説明を終えた少年は、疲れたような表情で、リベリスタ達に送り出しの声をかける。 「あんた達に任せる。無事に帰って来いよ」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:KSK | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年05月25日(土)23:27 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● 『白銀の鉄の塊』ティエ・アルギュロス(BNE004380)はボトム・チャンネルに降り立つ前に、多少の勉強をしてきたつもりだった。この世界はあらゆる上位世界の影響を受ける。対象に法則性は無く、如何なるものもエリューション足りえるのだと。 「やはり学ぶことへの謙虚さも失ってはいけないな、うむ」 平原で遠くを眺めてティエは頷く。 「全てを知ったつもりだったが、まだまだ甘かったようだ、柏餅なだけに」 別に上手いことを言ったなどと得意げな顔もせずに、あくまでも謙虚な態度を示すティエ。 その目が見る遥か先からは、ゆっくりと無数の柏餅が進撃を行っていた。 古くはアッシリア帝国に始まり、無数の帝国の興亡が繰り返されてきた。そして、いずれもその版図を広げるために、他の国への侵略を行っている。そして、この「かしわもち帝国」もまた、その例に漏れず侵略を開始したのだ。 そんな腰砕けになるか、真面目な顔をするか悩む状況にあって、『大食淑女』ニニギア・ドオレ(BNE001291)が浮かべる表情は……満面の笑顔だった。 「わあっ、おいしそう……。中身、何かしら……」 ニニギアの目にはこの恐ろしいエリューションの群れも、おやつ食べ放題の時間とさして違いはない。口元からよだれを垂らしたりしないのは、淑女の嗜みと言うものだ。 「私、柏餅って好きよ。あのもちもちとした食感の中に隠された甘い餡子、絶妙な和の調和だわ」 対して、『禍を斬る緋き剣』衣通姫・霧音(BNE004298)は表情一つ変えずに淡々と答える。大食いは趣味ではないが、美味しいものを食べるのは嫌いじゃない。 「漉し餡こそ至高だと思うのだけど、どうかしら?」 「私も漉し餡がいちばん好き。でも粒餡、ずんだ餡、味噌餡、洋風のアレンジのものまでなんでも来ーいなのよ」 霧音の問いに余す所無く己の欲望を垂れ流すニニギア。 「つるんとした表面、あまみ、歯ごたえ、柏の葉の香り……」 その勢いは止まる事無く、ニニギアは柏餅の魅力を語り続けるのだった。 「それにしても壮観だね」 「あぁ、凄い数だな」 迫り来るエリューション達の姿を見て、ポツリと呟く『愛を求める少女』アンジェリカ・ミスティオラ(BNE000759)。『Brave Hero』祭雅・疾風(BNE001656)も思わず頷いてしまう。敵の数が圧倒的多数という戦場は、別にこれが初めてと言う訳でも無い。しかし、軍勢を為して敵がやって来る姿を見れば、いつだってそうした感想を抱いてしまうものだろう。 「柏餅、今年は食べ損ねた。まだ5月終わって無いから子供の日続行でいいよね? キサは子供だからつまりは……」 \キサの日/ 普段はクールな顔に年相応の愛らしい表情を浮かべて、妙にはしゃいでいるのは『K2』小雪・綺沙羅(BNE003284)だ。メンバーの中でも年若く、まだまだ子供と言える年頃だ。ならば、こどもの日は彼女を祝うためにある。端午の節句は厳密には別物な訳だし。 そんな綺沙羅の周りでは召喚された影人が元気に踊っていた。 「柏餅って美味しいもんね。日本に来てから初めて食べたけどボク、大好きだよ」 めずらしくはしゃいでみせる綺沙羅に微笑みを向けるアンジェリカ。三鷹平市中央区の何処かのビルに存在するお菓子好きが集まる場所、通称「かしけん」。その部員としては、たとえエリューション化したとしてもお菓子はお菓子だ。 むしろ、新しいからなお良しである。 「流行に乗って進撃とか柏餅も結構ミーハーだね。何で帝国なんだろ……とか、馬鹿なこと考えている場合じゃないか」 首をふるふると振って、戦場に意識を戻すアンジェリカ。 「ツッコミ所満載な上に見た目がシュールだが、人を襲うとあっては放っておく訳にも行かないな。準備は良いかな?」 敵が近づいてきたのを確認した疾風が仲間達の顔を見渡すと、皆も頷き返す。戦意旺盛……と言えれば格好がつくものの、どちらかと言うと食欲がありありと浮かんで見える。 ニニギアはようやく止まり、顔を少し赤らめていた。 「なんにせよ、古今東西、創作物における帝国は悪役、その運命は滅亡……帝国などと言うノスタルジアを抱えた時点で敗北は決定しているのです」 額に指先を当て、妙に斜めったポーズを決めて、街多米・生佐目(BNE004013)は口元を歪める。華麗な流し目も決まっていた。 「そして、リアルでもまた同じ……ん? これってリアル……?」 気付かんでも良いことに気付き、つい決まっていたポーズを崩してしまう生佐目。 この世界はリアルです。目の前の非現実的な光景に、あなたは我を失っただけです。 「あぁ、そうだ。彼らにも等しく滅びをくれてやろう……フフフ」 中空よりツッコミが入っている内に、進撃してくるかしわもちの群れは、リベリスタ達にいよいよ迫って来た。 「それでは皆さんお手を拝借、ってね。キャッシュからの――パニッシュ☆」 『SHOGO』靖邦・Z・翔護(BNE003820)が両手の指を立てて、両腕をクロスさせるといつものポーズを取った。 そして、珍しく赤い月では無く、陽光の元で、リベリスタとエリューション帝国、食うか食われるかの戦いは始まるのだった。 ● 『来たか、無知蒙昧なる哺乳人類よ。貴様らの大量消費文明もここで終わりだ。これからは、我々かしわもちが世界を制するのだ。決起せよ、兵士達! これは聖戦である! カッシーワ!』 「モッチー!」 「モッチー!」 「モッチー!」 「モッチー!」 戦いが始まろうとしたその時、かしわもちの群れの中から何者かが言葉を発した。おそらくは中心部にいるだろう皇帝の言葉だ。そして、それに追随するかのようにかしわもち達も次々と鬨の声を上げる。 「あ、こいつら……喋るの? カッシーワとか、モッチーとか、鳴き声なの? 意味通じるてるの……?」 「皇帝だけは日本語使える……ってことなのかな?」 感心したような呆れたような顔でエリューションの口上を聞いて、顔を見合わせる霧音とアンジェリカ。曲がりなりにも「帝国」を名乗るだけのことはある、ということか。臣民の台詞は多分、バベルとか使えば分かる。 「そんなことを気にしている場合じゃないな。皇帝覚悟! 進撃はここまでだ! 変身ツ!」 『カシワー!』 疾風はアクセス・ファンタズムを起動させると、青を基調とした騎士鎧を連想させる外骨格が、彼の身体を包んでいく。対して、皇帝の号令一下、エリューション達も一斉に躍りかかって来た。 「モッチー!」 「モッチー!」 「モッチー!」 「モッチー!」 牙と言うか柏の葉を剥いて、雨霰と襲い来るエリューション。 緊張感の無い光景ではあるが、一定量を超えた数と言うものは往々にして質へと変化する。 小さき者の群れは巨人をも倒し得るのだ。 「い、いつまでも、眺めている場合じゃないわね。大好きだって容赦はしないのよ。放っておいたら大変なことになっちゃうものね」 しかし、それは巨人の質が数の生んだ質に劣れば、の話である。リベリスタと呼ばれる巨人達の「質」は決して、数などに負けるものではない。 冷静さを取り戻したニニギアが仲間達に癒しの息吹を吹かせる。美味しいものを好み温厚な性格をしてはいるが、エリューションと第一線で戦ってきた女性と言うのも彼女の側面なのである。 そして、仲間の支援を受けて、生佐目と疾風は敵陣の真っ只中でそれぞれの武器を振るっていた。 疾風が雷の如き速さで武技を披露すれば、生佐目は極小のD・ホールを生み出して異界から何かを呼び込む。 「何か」と言う表現になるのは……ほら、敵がアレだから色々と仕方ないのである。 「所詮は食品衛生法における生菓子、廃棄された残りもの。そのようなこと、気にするまでも無い。まとめて亡びるが必定」 こっちは気にするの。 「子供に優しいらしいのは良いが、子供を作る世代も大事にしないと駄目なんじゃないのか?」 『子供でない貴様らに、遠慮することなど何一つ無いわ!』 疾風がふと浮かんだツッコミを入れると、律儀に皇帝は返してくる。どうやら、「成長」という概念に対する理解が希薄な模様。まぁ、第一世代だし、生まれて間もない訳だし。 「だったら、キサは子供だよ? ところでさ……柏餅は子供の日に食べる物で、つまりは子供の物だよね……? キサ、おなか、すいてるんだけどな……?」 影人を盾に物欲しげな顔でエリューション達を見る綺沙羅。 すると、行儀よく一部のかしわもち達が並んでしまう。本能には抗えないのだ。 「僕の顔をお食べなナイスな事してくれないかな? かなー?? ……無理だよね。じゃ、ゴメン!」 「そうか、リアルで僕の顔を食べなよを見ることは叶わないか。残念だがたまに良くあることだ」 綺沙羅が神秘の閃光弾を動きの止まったエリューション達に向かって投げ込んだ。そこへ光と闇が合わさって最強に見える剣を振りかざす。 霧音もまた、妖刀・櫻嵐を抜き放ち、敵陣の真っ只中でひたすらに刃を振り続ける。 「深い柏の葉に包まれた相手だろうと、破壊力ばつ牛ンリーガルブレードッ!」 「食べ物は粗末にしたくないけれど、仕方無いものね……吹き飛びなさい!」 「モッチー!」 「モッチー!」 「モッチー!」 纏めて吹き飛ばされるエリューション達。 そして、アンジェリカは綺麗に並んだエリューション達へと狙いを定める。 「お菓子相手に負けられないよ!」 アンジェリカの小柄な体から、赤い光が溢れ出す。 それは空中で凝り、赤い月を作った。 空の色を問わず輝く、偽りの赤い月。目の前に広がる冗談のような光景と等しく、「常識」ではあり得ない絵面だ。 しかし、その「あり得ない」を実際の景色に変え、世界の在り方を変えてしまうものこそ、神秘の力の本分なのである。 ● 戦端が切り開かれてから、どれ程の時が流れたろうか。 かしわもち帝国の2週間ちょいという歴史の中で、これ程の長い戦いは無かった。 リベリスタ達にしてみても、倒しても倒しても何処からともなく増援が現れるのだ。如何に範囲攻撃が豊富と言えど、全てを潰し切れるものではない。 エリューション達は、圧し掛かり、リベリスタ達を文字通り潰しにかかる。 リベリスタ達は刃を振るい、魔力の雨を降らせ、エリューションを弾丸で穿つ。 一進一退で戦いは繰り広げられる。 しかし、じわりじわりとその軍配はリベリスタ達へと傾いて行った。それは食うものと食われるもの、その意識の差がもたらしたのかも知れない。 かしわもちの海を進むリベリスタ達の瞳は、いよいよその中心部にて部下達に檄を飛ばす、一際巨大なかしわもちの姿を捉えた。 「視認さえできれば、こちらのもの……叩き斬ってあげるわ、柏餅皇帝!」 言うが早いが、霧音は白銀の刀身を納め、素早く抜き放つ。神速の居合い抜きが生んだ衝撃波は、見事に皇帝の名を持つエリューションの身を貫く。 『まさか……朕に刃を届かすことが出来る者がいようとは……』 皇帝の声に驚嘆が交じる。表情とかは相変わらず白いまんまだけど。 「ところでSHOGO、柏餅は絶対漉し餡派なんだけど。あの王様は漉し餡かな、粒餡かな?」 「フッ、皇帝などと称するロマンチストは、断頭台に送られるが必定。一思いにそのあんこが粒餡か漉し餡か確かめて差し上げましょう」 SHOGOの言葉に生佐目はニヤリと笑うと、手に握る大業物(購買部で購入したもの)を黒く輝かせる。そう言う彼女は粒餡派。 ちなみに、かしわもち帝国は多民族国家。主流は漉し餡族だが、粒餡族、味噌餡族、他にも多種多様な民族が存在する。それを民族の由来にするのもどーだって話だが。そして、それと同列に人間達を語る辺り、大した根性である。 『えーい、ここで我らの野望を潰えさせてなるものか! ものども、かかれー!』 「モッチー!」 「モッチー!」 残り少なくなった兵隊を嗾ける皇帝。 しかし、部下達も数が少なくなってはそう上手くも行かない。かしわもちなのに。 「護ろうとする心意気はナイトだが、かしわもちではなッ!」 迫るエリューションを打ち払うティエ。心の内側に恐怖の念が無いではないが、わざと居丈高な振る舞いをして、無理矢理捻じ伏せる。騎士と言うのはそういうもんだ。 「かし研部員として、キミの味をこの舌で確かめさせてもらうよ!」 「かじられたままで終わるものですかっ」 「これ、キサの。全部は食べれないけどキサのだから」 そして、いよいよリベリスタ達の瞳が食欲にぎらつく。 エリューションの革醒がより深ければ、あるいは「食うもの」への進化を遂げていたのかも知れなかった。しかし、哀しいかな、彼らの進化はまだそこへと至ってはいなかった。 何よりも、腹を空かせたリベリスタとの相性は最悪だった。 「柏餅である以上、キサの遊びにつきあうべきだよ、ってか遊べ」 かしわもちの上を飛び、皇帝との距離を詰める綺沙羅。 レベルを上げて神秘(物理)で殴る。意外と有効な技なんである。 ● 「そういえば食べられるのだろうか。胸焼けしそうでもあるんだけど」 「かしわもちは食べられるようだが、いかせん数と黒死病やらで食の安全確保も不安要素アリだが」 戦後、山と積まれたかしわもちを前に立ち尽くす疾風とティエ。 しかし、その心配は杞憂に終わった。 「柏餅パーティだね。お茶は用意してあるから、早速いただこう! ボクは何故か漉し餡のしか食べた事ないんだけど、粒餡のもあるのかな?是非試さないとね♪」 アンジェリカが皆にお茶を振る舞う。お菓子研究部【かしけん】の名は伊達じゃない。 ついでに、スキルで倒されたかしわもちも、アークの処理班によると危険性は無いとのことだった。色々と長ったらしい説明をされたが、要するに「神秘すげぇ」ということだ。 「全部美味しく頂きましょうね。食べ物を粗末にしちゃいけないわ……案の定、相当な量だけど」 「もとは廃棄された柏餅らしいと聞きました。こんなにおいしいのにね。もったいないし悲しいことだわ」 そして、懸案事項の1つだった「量」についても、それ程問題無かったことがすぐに判明する。 驚きの表情を浮かべる霧音の目の前で、ひょいぱくひょいぱくとニニギアはかしわもちをたいらげていく。その細い体のどこへ入っているというのだろうか。 「大丈夫、私、あなたたちを捨てたりしない。しっかりたっぷり、残さずいただきますっ!」 「その様子なら大丈夫そうですね。普通にお餅が食べたくなったので、帰りに豆大福でも買って帰ります」 そんな生佐目は豆大福の方が好みだった。 実際、持ち帰る気満々のニニギアがいる以上、無理して食べる必要も無い。あえて言うなら、味の気になる元皇帝陛下の柏餅もある訳だが……。 「最初の一口はキサの為にあると言っても過言じゃ無い。後はみんなで残さず食べればいい」 皇帝陛下を抱える少女が1人。まぁ、最年少だし。 そして、みんなで美味しく食べて分かったことだが。 皇帝の中身は漉し餡だった。 ● こうして、ボトム・チャンネルの歴史を塗り替えるべく現れた1つの帝国は滅び去った。 つわものどもが夢のあと。 アークの通ったその後にゃ、ぺんぺん草も残りゃしない。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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