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アザーバイドよ、これが日本だ!

●勘違い外国人、もとい異世界人の襲来
「ヘイ、ジョニー。ここが日本だな」
「そうさ、マイク。神秘とゲイジュチュの国、ジパングだYO!」
 あからさまに怪しい、カラフルな忍装束。
 そして、頭巾を被らず頭にチョンマゲ、腰に挿すは打刀。
 肩にド派手な番傘担ぎ、ちょっと発音怪しい二人。
 フジヤマ、ハラキリ、ニンジュチュ、ゲイシャ!
 盛大に、勘違いした日本感を持っていると思わしきこの外人、実はアザーバイドなのだ!
 他国で聞いた、日本の幻想。
 それを抱き、日本人に警戒されぬ様、姿をガイジン風に変え、自分たちの一方的な日本観にてチョイスした怪しすぎる衣装をチョイス。
 観光客なら、飛行機で降り立つだろうと妙に律儀に国際線を乗り継いで、日本にやってきた二人であったが……
「ノー!? ドウイウ事ね、マイク! これ、まるで、アメリカンと同じネ!」
「ジョニー、落ち着くよ! きっと、これは敵の目を欺くニンジュチュよ! あの、気の良さそうな紳士に聞いてみるね!」
 まあ、勘違いした日本観が日本の全て、と思っていれば、現代日本なんて絶望するに決まっている。
 ビルディング、狭苦しい道を行き交う車、通勤ラッシュのサラリーマン。
「に、日本人らしい日本人も見ないネ。そこの人、チョットイイ?」
 お年を召した、恐らく退官してから警備員として働いているであろう男性に話しかけるマイクとジョニー。
 間違った日本観を語った二人に、その男性は懇切丁寧、優しく今の日本の説明と、間違った日本観だと説明を。
 そういった、特定の施設や伝統を重んじる古都に向かえば、きっと日本を味わえますよと説明をするが、マイクとジョニーにとっては日本がイメージと違う、というのが大変な問題だったらしい。

 数分後、空港周辺に幾つかのクレーターを残し、開いたホールへと消える、二つの人影が確認される事になるのだった……

●惨状阻止する作戦を
「少し、面倒な事になったわ……」
 小さくため息をつき、真白イヴ(nBNE000001)が未来に起こりうる惨状阻止を依頼する。
 彼女が察知した惨状、それは間違った日本観をどこかで入手した2人のアザーバイドが来日、イメージと違ったと八つ当たりで街に被害をもたらす未来だ。
「2人の戦闘力は異常、戦って無理に抑えようとするとかなり厳しいわ。もし、戦ったら戦闘の余波で、接触しなかった時より被害が大きくなる可能性もあるのよ」
 たった2人で複数のリベリスタと互角以上に戦える相手を止めろとは、彼女も酷な事を言う。
 どうやればいいんだ、と誰かが呟けば、それに対しての答えはすぐにイヴから返される。
「別に、戦う必要は無いのよ。先も言ったとおり、2人は間違った日本観を持ってて、それと現実が違ったから暴れるだけ。
 つまり、事実を説明した警備員より先に彼らに接触、満足してもらえば2人は元の世界に帰るみたいなの」
 間違った日本観、その期待に応じる様に、接待をすれば彼らは満足し、そのまま帰還のお願いにも応じてくれるという。
 だが、その期待に応じるのは些か困難。
 何せ、ハラキリ、ゲイシャ、とか言ってる連中だ、どれだけぶっ飛んでるか分かったものではない。
 文字通り、体を張って、彼らの期待に応える必要があるといえよう。
「もし、期待外れだったら彼らは、フラメンコのソウルを宿した、メキシカン忍術を使うわ。何それ、みたいな顔をされても、彼らが言うから仕方ないじゃない」
 使う技すら名称チャンポン、混ざりまくっているが、彼らの主張なのだから、否定するのも無粋だろう。
 ただ、間違った日本観とはいえ、完全にこうだ! という確証が無いという事が、今回の依頼難易度を引き下げる。
「彼らは、あやふや、だけどすごい、という感覚でやってくるわ。つまり、少しおかしくても強引に納得できる理屈、理由を見せれば納得するの。ま、あなた達の一存で、彼らの世界における、日本観が決まるかも、って所かしら?」
 困ったような表情で、残る情報を纏めるイヴ。
 面倒で危険、だけどうまくやれば問題ないと、アザーバイドとの接触へ、一行を送り出すのであった。



■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:プロスト  
■難易度:NORMAL ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2013年05月23日(木)23:21
 こんにちは、プロストです。
 OPどおり、今回はコメディで参ります。
 情報は以下の通りに。

マイク&ジョニー
何処かの異世界からこの世界へ来訪
アメリカあたりで、間違った日本観に触れ、感銘を受けて来日する
代表的日本、的なモノに結構憧れてるとかいないとか
衣装は怪しく、しかしながら実力はとんでもない、はず
満足したら、勝手に元の世界に帰っていくでしょう
不満足、何らかの攻撃をされたりしたら、フラメンコのソウルを宿したメキシカン忍術(自称)で大惨事、かもしれません

場所
どこかの空港
飛行機から降り立ち、何の変哲も無い地方都市の遠景を望むような場所です

 とにかく、それっぽく主張して感銘させればOKです
 体を張って、アピールしても良し
 それっぽい仕込みをしてみるも良し
 見た目はこうだが、実は世を欺く為にうんたらかんたら、と理論展開しても良し

 強引に納得させちゃってください

 その為ならば、たとえ仲間同士、血で血を洗う展開になろうとも、ワシは一向に構わん!
 ニンジャスレ……みたいなことになろうが、亀ニンジャだろうが、銀色の武者みたいになろうが、OKです。
 思う存分主張して、異世界に間違った日本観を刷り込んでしまう結果になってもいいんじゃないでしょうか?


 では、ご縁がありましたら、宜しくお願いします。
参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
クロスイージス
ソウル・ゴッド・ローゼス(BNE000220)
マグメイガス
雲野 杏(BNE000582)
デュランダル
斜堂・影継(BNE000955)
ナイトクリーク
五十嵐 真独楽(BNE000967)
プロアデプト
柚木 キリエ(BNE002649)
ナイトクリーク
北条 真(BNE003646)
ナイトクリーク
三藤 雪枝(BNE004083)
ホーリーメイガス
キンバレイ・ハルゼー(BNE004455)

●来日しました
「ママー、変な格好の人がいるー」
「こら、人を指差しちゃいけません!」
 頭はチョンマゲ、赤と青の忍者装束、刀を腰に差し番傘担いだ外国人。
 とっても目立つそのお2人に、子供が興味の目を向ければ、母親がそれを諌める。
 そんな母子のやり取りなど何処吹く風、憧れの日本へ来たんだとその二人は感慨深げに周りを見渡し……
「ノー!? ドウイウ事ね、マイク! これ、まるで、アメリカンと同じネ!」
「ジョニー、落ち着くよ! きっと、これは敵の目を欺くニンジュチュよ! あの、気の良さそうな紳士に聞いてみるね!」
 数日前、万華鏡によって予測された物と同じセリフ、同じ反応。
 いけない、このままでは、間違った日本と現代日本が違う、とショックを受けて、予測どおりに暴れてしまう!
 警備員を目指し、歩を進める2人であったが、そこへ割り込む影二つ。
「お静かに、忍ぶから忍なのでございます。このままでは奴等に気づかれてしまいます。さあ、急いでこちらへ!」
「静かに! 気をつけて。忍者はそこら中にいるよ。迂闊に口にしたら……!」
 サッとマイクの手を取ったのは『不機嫌な振り子時計』柚木 キリエ(BNE002649) と『ビタースイート ビースト』五十嵐 真独楽(BNE000967)
 真独楽がシーッ、と人差し指を立て、声を潜めるよう促せば、そのまま手を引き人気なき物陰へ。
 そこに居たのは一人の少女……いや、うん、女子制服を着た可憐な人だから少女に間違いない『おとこの娘くのいち』北条 真(BNE003646) が立っていた。
 性別について何か疑問がある方は、是非とも検索してみよう!
 それはさておき、突然物陰に引きこまれたマイクとジョニー。
 普通だったら怪しんだり、手を振り解いたりしそうではあるが、先に言われた忍者がそこら中に潜んでいる、なんて事を聞かされてたのでアッサリ付いてきていたのだ。
 勘違いって凄い。
「いやはや、危ないところだったでござる。一般大衆がどう変わろうとも忍びや侍は滅んではござらん。時代に合わせて忍ぶのが忍者でござる」
 懐から手裏剣を取り出し、マイクとジョニーに語る真。
 2人の視線が忍者道具に注がれた瞬間、彼女は即座に衣装をチェンジ。
 空気が変わったことを感じた2人が顔を上げれば、そこには既に忍び装束の真が居たのだ。
「Oh! グゥレイトォ! 凄いね、ジョニー、早着替えYO!」
「気が付かなかったNE! マイク、やっぱりニンジャはミー達の想像以上だったネ!」
 アッサリ信じた。どうやらこのガイジン、もといアザーバイド、イヴの話し以上に色々と信じ込ませやすい様である。
 だが、そんなほのぼのとした空気を断ち切るよう、素早く真が地面に伏せれば肩耳を当て、何かの気配を感じ取る。
「ちっ……追っ手がこちらへ向かってるでござる」
 念の為入っておきますが、実際に地面に耳を当てて気配を感じたわけでも無く、打ち合わせどおりの展開です。
 集音装置でタイミングを合わせただけです、あしからず!

●登場、悪の忍者軍
「忍者を探してるって御仁ってーのはあんたらかい? あんな目立つ場所で探りを入れてくるたぁ、度胸が据わった兄さんたちだ」
 和服にキセル、大胆不敵に歩いて搭乗、悪の忍者『気焔万丈』ソウル・ゴッド・ローゼス(BNE000220) が一同の前へと姿を現す。
 新しい忍者の登場に興奮するマイクとジョニー、その前に進み出て、守るように立ちはだかる真独楽、キリエ、真。
 明らかに、揃ってる面々の空気が違うがソウルは構わず続けてく。
「はははっ! その様子じゃ何も知らないらしい。どうだい、兄さんら、こっちにつかねえか? 掟に縛られたそいつらより、こっちについた方が楽しめるぜ」
 山吹色のお菓子、もとい小判に見えるナニかを取り出し交渉するソウル。
「マイク、これ、世に言うA・KU・DA・I・KA・N?」
「ノ、ノ、ノ。ミー達が受け取るから、ジョニーがA・KU・DA・I・KA・Nで、アッチの人がE・TI・GO・YAヨ!」
 やっぱり2人はずれていた。
 というか、普通にそのまま受け取りそうだ、この人達。
「その者の甘言に耳を貸してはなりません!」
 動揺していたマイクとジョニー、両者に平静を取り戻させるべく放たれたのはキリエの叫び。
 その一言で2人は平静を取り戻し、ソウルと自分達を保護した3人のやり取りを見守る事となる。
「はっはっはっはっは! ジャマが居るようだ、それでは交渉は出来んよ」
 そんな中、マイクとジョニーを庇う3人、其れを見つめるソウルという緊迫した空気をぶち壊すバカわら……もとい高笑い。
 その声の在りかに皆の視線が定まれば、床からぬめりと姿を現す『影の継承者』斜堂・影継(BNE000955)
「我が名は『斜堂忍軍』のニンジャ=マスター『シャドウショウグン』。貴様らをブラッディフェスティバルのクモツとするために参上仕った、闇の始末屋!」
 大太刀構え漆黒の忍者衣装、しかしその頭には「影」の文字を金箔で飾った兜を被った、忍ぶ気が全く感じられないシャドウショウグンだ!
 いきなりの将軍登場、これは強敵だが、闇の忍者軍団は将軍一人にあらず。
「貴様ら抜け忍の処分はただ一つ! クビキリあるのみ! ツキジにしてやります!!」
 物陰から飛び出し跳躍、空中で華麗に一回転を決めて着地したのは『』キンバレイ・ハルゼー(BNE004455)
 その衣装は、勘違いした忍び装束……というか。
 スクール水着(5-2 きんばれい と書かれた名札の縫いつけ完了済み)に、水色の小さいはっぴを縫合。
 殆ど体を隠せてない衣装だが、これにはふかーい、ふかい訳がある。

 数日前
「ステイツで思われてるような忍者の格好した女の子ってどんな感じかな?」
 父に対し、そんな疑問をぶつけたキンバレイ。
 そっと手渡されたレトロゲームに搭乗する、アメリカ出身の忍者キャラを見て、こうなんだ、と感じた彼女は自作したのだ、頑張って!
 どんなゲームか、そしてどのキャラか、は。
 世界各国から、その地域の代表が出場して、トーナメントを行い優勝者を決めるもの。
 トーナメント途中にCPUの乱入演出が入ったりするゲームの、やたら背の高くたくましいスタイルの、忍ぶ気が感じられない女性忍者(アメリカ出身)で調べれば分かるんじゃないかな!

 と、こんな事情があったのだ。仕方ない。

「ふふふ、あくまで歯向かうか。だが、この国の秘密に近付いた貴様らは、我ら闇のダークNINJAの人別帳に名を連ねた!」
 マイクとジョニーの名前が書かれた巻物を取り出し、シャドウショウグン、もとい影継が2人を笑う。
 巻物がある限り、この原本に名前が刻まれている限り命を狙われ続けるのだと高らかに宣言。
 えっと、それってつまり、その原本さえ無くなっちゃったら、大丈夫ってことですよね、影継さん。
「ジョニー、ここはミー達のニンジュチュの出番ネ!」
「マイク、しっかりオンガエシね!」
 命を狙われ、そして守られるならば自分たちも戦わねば、と奮起したマイクとジョニー。
 己が忍術、フラメンコのソウルを宿したメキシカン忍術。
 それは、カスタネットを取り出し情熱的なダンスとラテンアメリカのノリで繰り出される恐ろしい忍術だ!
「手出し無用、ここは本物の忍びである拙者達に任せるでござる」
「そーだよ! 忍者は、里でとぉ~っても厳しい修行をして忍者免状を貰わなくちゃなれないの。免状もないのに戦ったら、ハラキリさせられちゃう!」
 やる気になってしまった2人を諌めるは真と真独楽。
 忍び同士の戦いに部外者を巻き込むわけには行かず、更には免状を貰ってないなら無免許忍者、罰則にハラキリで応じなければ成らないと説明を。
「ええ、あなた方のお力を借りるわけには参りません。忍には命を賭しても守らなければならない、掟があります」
 そこへ追い討ちとばかりにキリエが進み出、自分たちで始末は付けると説明を。
「そっちの話しはついたみてぇだな。それじゃ、始めるとするか」
「うむ、どうやら逆らうつもりの様子……ならば、セイバイツカマツル!」
 ソウル、影継が言葉を交わし、戦の始まりを宣言する。
 ここに、マイクとジョニー、来訪した忍者を巡っての戦いの火蓋が切って落とされるのであった。

●ニンジャバトル勃発
「そんな……杏。ずっと友達でいたかったのに……」
「何をいってるの、まこにゃん。アタシの事、大事だって、好きだって言ってくれたでしょ? アタシもまこにゃんの事、大好きよ」
 いきなりクライマックスだった。
 善忍3人、悪忍3人の争いに、割って入ったのは新たな悪忍『重金属姫』雲野 杏(BNE000582)
 忍び装束、しかし腕は振袖状。腰から下は、大胆なスリットの入ったロングスカートからなる姫忍者衣装で色気を出し、真独楽に艶やかな視線を送る。

 ここで、分からない人達の為に説明しよう!
 雲野 杏と五十嵐 真独楽
 2人は同じ里で修行を積んだ忍者同士。
 杏は街で成功すると大志を抱き上京したが、働くうちに暗黒の力に触れ、そしてそのまま堕ちてしまったのだ!
 それから、杏は自らが愛する真独楽も同じ暗黒面に堕とそうと画策するも、愛するが故、傷つけまいとするが故、全力を出せずにいるのだ!
 そんな、2人の葛藤の物語である。

「LA忍術、不動山!」
「シャドウ流忍術、影走りの術!」
「くっ、何て素早い」
「怯む事は無いでござる! 静と動、組み合わせに惑わされぬ様に!」
 同刻、すっげぇ戦ってた。
 不動の構えで攻撃を受けたり、暗黒のオーラを出して駆け抜けたり
 糸を飛ばして髪の毛を散らす程度のダメージを与えたり、壁、天井と飛び回って抜刀したりと、互いの力をぶつけ合う。
 そんな中、マイクとジョニーの後ろから、不意に声がかけられた。
「ドーモ、マイク=サン、そしてジョニー=サン」
 アイエェェェ、とか、ニンジャナンデ、等の単語が飛び出しそうな口調で天井から姿を現すは『名状しがたい忍者のような乙女』三藤 雪枝(BNE004083)
 満を持して登場した彼女は天井に足を着け、逆さ状にて腕を組み言葉を続ける。
「実は私は、彼らのどちらとも違う忍者組織の者……言うならば、忍者の戦いを監視し、間違った方向に向かう事があれば是正する、いわば審判のような存在、と言えば分かりやすいでしょうか?」
 忍者は善悪二つにあらず、その争いを監視し、道を外れぬ為、道を守る存在がある事を語る雪枝。
「我らは道を護る為の守護者、その名もニンジャ・ソウル・クラン! そして、護ると同時に許される範囲で、その魂を広めるのも私達の使命。マイクさん、ジョニーさん。2人が、忍者の事を知ったように、です」
 自信満々、堂々と語って反論させぬ様押し込む雪枝。
 明らかに適当言ってるが、天井から出てきたり、それっぽい理論を展開したので疑われていない。
 すごい、口先だけでアザーバイドを説得できたよ!
「堂々と忍者を探す、それほど武勇に自信のある貴方方にとって、一見次元が低い戦いに見えるかもしれません!ですが、それは残念ながら間違いなのです」
 曰く、上位の忍者同士の戦いは見える攻撃一発の合間に、見えぬ闘気のやり取りが百度前後に渡って繰り広げられる。
 それ故、不用意に大技を繰り出せず、牽制しあい互いの技を潰した先、残された技で互いを削りあう。
 その選択を誤れば、即、死が待つという戦いだと!
「マイク、ミーはニンジュチュを侮ってたネ……本場の忍者、オソロシーネ」
「全くダネ、ジョニー……助太刀しなくて正解ネ」
 あ、完璧に騙された。
 そんなこんなで、雪枝が洗脳とかしちゃってる間に戦いは佳境に。
「ククク、その程度の忍術がこのシャドウショウグンに……グワー!?」
「しまった!? 人別帳が……任務に失敗した忍者の末路は一つ……南無三!」
 攻撃を受け止めていた影継、被弾により人別帳破損!
 作戦の失敗を悟ったキンバレイが切腹を行い果てれば、同時に煙と闇が広がり残る忍軍も撤退に移って行く。
「おのれ! だが再び闇に近付くなら、次こそ命はないと思え!」
「くっ、やっちまったか。仕方ねぇ、とっとと撤退だ」
 影継が煙を生み出し、ソウルがキンバレイを担ぎ一目散に撤退を。
 その中で、1人残った杏が真独楽へ言葉をかけていた。
「また、一緒に来てくれないのね。でも、アタシの命……これは、貴方のモノだから、貴方が奪って……」
 悲しみを湛えた目で真独楽を見つめた後、杏も踵を返し駆けて行く。
 ここに、忍者同士の熾烈な争いは幕を下ろしたのだ!

「まだ幼い身の上で、見事な覚悟……お分かりですか、忍びの道とは、かくも険しいものなのです」
「厳しい現実を見せてしまったでござるが、お二人に怪我が無くて何よりでござる」
 安全を確認、キリエと真がマイクとジョニーへ言葉をかける。
 自分達の想像以上の展開に、興奮冷めやらぬ2人であったが、十分に日本、というか忍者というものを体験できたのは明らかである。
「ね。隠れてるけど、忍者はそこらじゅうに居るんだよ? 今日の事は、二人とみんなだけの秘密! けど、忍者のコト、忘れないでね?」
「イエース、イエース、忘れるなんて出来ないですYO、ジョニー!」
「全くダネ、マイク! ミー達はとっても幸せネ!」
 真独楽が言葉をかければ、マイクとジョニーが興奮して頷き約束。
「よかった。それじゃ、忍者のお約束、お風呂も体験していってね~♪」
「オー、ジャパニーズ、オンセンネ! とっても熱くて、気持ちイイって聞いてるYO!」
 そんな、微笑ましいやり取りがなされていた……

 所変わって、こちらは撤退した悪の忍者軍達の集会所
「アザーバイドというより、外国人客だったな」
「ハッハッハ。アザーバイドの観光みたいなもんだろ、あの様子じゃ」
 影継が苦笑し、豪快に笑いながら今回の任務を振り返るソウル。
 LAに居た頃も、似たような印象だったとソウルが語る。
「いや、まあでも……未だに侍や忍者の存在を信じてる奴が居たこと、っていうか、それよりもアザーバイドにこのボトムチャンネルの、日本という国が知られてた事の方が驚きだわ」
「……そうですね。ステイツの日本感も大概ですが、ここまで酷くはありませんでしたよ? そもそも、全く忍んでないうえに、ゲームとかの女のニンジャって露出度高いですよね?」
 どうして知っていたのかと驚きを隠せない杏。
 彼女の衣装と、自分の衣装を交互に見、ゲームやアニメのニンジャを思い出し、呆れた様に呟くキンバレイ。
 そんな4人は一足先に、任務は終わったと引き上げていくのであった。 


 そんなこんなで、色々あって、無事に温泉も体験し、帰還の途につくマイクとジョニー。
 見送りに来た面々へ別れの言葉と共に、ゲートを開放。
「HAHAHA、神秘の国、ジパングはスバラシーネ! きっとまた、遊びに来るYO!」
 おい、お前ら、また来るつもりか!
 誰が言ったか分からない、ツッコミと共に、ゲートは閉鎖されるのだった。


 語ル事、此レ以上ハ無ク。
 此レニテ、一巻ノ終ハリ也。

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
 参加者の皆様、お疲れ様でした。
 忍者や侍で攻めて来られましたが、典型的日本人、と称して
「七三分け、眼鏡、出っ歯、スーツのサラリーマン」
 とかの変化球で攻めて来ても、強引に納得させた、今回の様な熱弁があったら大丈夫だったんじゃないかな! と思う今日この頃です。

 コメディ系統のシナリオは初めてでしたが、ご満足いただけたでしょうか?

 それでは、また、ご縁がありましたら宜しくお願いします。