● ぼうっと、なんともなしに空を見上げることが好きだ。 雨の日も曇りの日も雪の日も、空は空だけれど、やっぱり晴れている空はいい。 青い青い空がいちばん好きだ。空を好きになった理由は、ちいさい時に読んだ本の影響だと思う。 違う星からやってきた王子様のはなし。家庭教師だって空から降りてきた。太陽に憧れて落ちた英雄もいたっけ。例を上げようとすればきっとキリが無い。 けれど、その中でもいちばん好きだったのは冒険する少年とりゅうのはなしだった。 それは物語で、作り話で、空想で、実在なんてする訳がないけれど、すごくすごく好きだった。 だから。目の前にそれが落ちてきた時、驚きよりも恐怖よりも喜びのほうが勝ったのだ。 「名前はなんていうの?」 それは鋭い牙を見せて唸りながら、硬いコンクリートの地面を爪で抉りながら、こちらを見ている。よく見ればそれは、体中に傷を負っているようだった。 「……大丈夫、敵じゃないよ。痛いことなんんてしない」 笑顔を見せればそれは少しだけ大人しくなった。一歩、また一歩と近づく。手を伸ばせば届く距離。恐る恐る額に触れる。体を覆う体毛のようなそれは、するりとした手触りで、ひんやりとしていて気持ちいい。 「元気になるまでいればいい。それまで、俺が守ってあげるから」 そうしてそれが元の世界に戻っていったのなら、それはきっと物語のような現実になったのだろう。 けれど、それがもう戻る方法が無いことを、彼も、それも、その時は知らなかったのだ。 ● 『駆ける黒猫』将門 伸暁(nBNE000006)が集められたリベリスタたちを迎える。 「叶わないからこそ、届かないからこそ、捕まえたくなるものだろう? そう、例えばあの子のハート」 とびっきりの気障なセリフと笑顔とともに。そんなのはいつものことだ。リベリスタたちは次の言葉を待つ。伸暁は資料を手渡すと、すこし真面目な顔つきで説明を始めた。 「どうやら、アザーバイドが迷い込んだ、……逃げ込んだ、と言うべきかな」 伸暁がモニターを操作すれば、まるで物語の世界の生き物、りゅうのようなアザーバイドが映し出された。どうやら、元の世界で傷を負いこちらに逃げてきたようだ。 ひとりのリベリスタが問うた。Dホールは?と。伸暁は静かに、首を横に振る。 「……残念ながら、もうDホールは閉じている。だから、討伐してきてくれ」 例え害を与えるつもりが無かったのだとしても、帰る方法が無いのなら、倒すしかないのだ。アザーバイドは招かれざる客で、居るだけで世界を崩壊させてゆくのだから。 体も大きく、あの爪で引っ掛かれでもしたらそれだけで深い傷を負うことになりそうだが、りゅうも手負いの体である。油断は禁物だが、討伐することは難しい話ではないだろう。 それから、とモニターに映る映像の一部分を拡大して見せた。人がひとり、りゅうの傍に、立っている。 「彼は中塚 志郎。一般人だ。……どうやら落ちてきた場所に偶然居合わせたようでね。 彼はそのアザーバイドを傷が癒えるまで見てやろうと思っているようだけれど、現実は物語のように、とびっきりにスイートな結末とは限らないものさ」 このまま放っておけば、志郎も危ない。彼自身が革醒する可能性もあるし、他のフィクサードに目を付けられれば、巻きこまれて死ぬ可能性だってある。 「お前らだって、誰もハッピーになれないバッドエンドなんかブレイクして、せめてトゥルーエンドくらいにはしてやりたいと思うだろう? ヒーロー&ヒロイン、後は任せたぜ」 伸暁はすこし悲しげに笑ってからウィンクをひとつ飛ばすと、ブリーフィングルームから姿を消した。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:あまのいろは | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年05月23日(木)23:20 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● それはきっと、物語のような出来事だったのだろう。 その生き物が無事に傷を癒し、お別れをすることが出来たならば、の話ではあるが。 それはまるで、挿絵のような光景だった。この世に存在しない生き物と、人間の少年が寄り添う姿は。 ひどく神秘的な光景で。だからこそ、許されないことだとリベリスタたちには分かっていた。 『運び屋わた子』綿雪・スピカ(BNE001104) が、ゆるゆると視線を降ろして笑む。 思い描くおしまいは、とびっきりに甘くて、優しい。けれど、世界は物語のようには優しくないのだ。 だから。夢見がちな少年の儚い夢として終わりにしようと、『鋼脚のマスケティア』ミュゼーヌ・三条寺(BNE000589) が澄んだひとみを、ひとりといっぴきに向ける。 そんなリベリスタたちに、少年より先にりゅうが気付く。リベリスタを見つめる硝子のような瞳には、リベリスタたちへの警戒心ありありと現れている。威嚇するような低い唸り声も聞こえてきた。 りゅうの異変に気付いた少年、――― 中塚 志郎も、りゅうの視線を追うようにしてリベリスタたちに視線を向けた。 志郎は驚いた顔をしたと思えばすぐにりゅうへと視線を戻すと、りゅうに囁くように何かを告げている。 りゅうに何かを告げた志郎は、リベリスタたちに声を掛けることはせず、様子を伺うようにリベリスタたちを見つめている。彼はたまたま神秘に触れただけの、ただの一般人である。予想外に現れた人たちに、なんて声をかけていいのか分からないのだろう。 (だいじょうぶ。ちゃんとつくれるわ。お父様、お母様。どうか優しいあのひとをまもって) こころのなかで深呼吸。『blanche』浅雛・淑子(BNE004204)は、ふわりと柔らかい笑顔を作る。 「突然御免なさいね。その子の事でお話があるの」 「オレはフツ、焦燥院フツだ。お前の名前は? それにしても綺麗な目をしてるな、この竜」 精一杯声を張り上げて声を掛けた淑子に続き、『てるてる坊主』焦燥院 ”Buddha” フツ(BNE001054) も志郎とりゅうへ、声を掛ける。戸惑っていた志郎も、おずおずと口を開いた。 「………俺は、中塚志郎です。ええと、その。コイツ、何も悪いことはしませんよ」 志郎の不安そうなその声に、その言葉に、黒埜辺・枯花(BNE004499)の胸がつきりと痛んだ。 (――――嘘。そうね、私はこれから嘘を吐く。人の世界と神秘の線引きを守る為の嘘) 感情に任せてこの場を見逃していたら、救われるものも救われなくなってしまう。枯花とて、よく分かっている。 (世界が本当は優しくない事なんて、夢見がちな少年は知らなくていいのよ) 分かっていても胸が痛むのは、また別のはなし。 『紅蓮姫』フィリス・エウレア・ドラクリア(BNE004456) も、その端正な表情を僅かに歪めた。 空に憧れを持った者と、異世界の住人の邂逅。引き裂かれる運命しか残されていなかったとしても、出会った意味は果たして、あるのだろうか。 フィリスは思うのだ。きっと何か意味があるのだと。それが例え彼女の願望であり、感傷でしか無いのかも知れないと、分かっていても、だ。 ● リベリスタたちと志郎は、言葉を交える。言葉を交えるうちに、志郎の警戒心は消えたようだった。 「声が聞こえ難いから、あなただけでも此方へ来て来て頂いて良いかしら?」 淑子の言葉に、志郎がりゅうの側を離れようとする。しかし、りゅうは志郎をぐるりと囲むようにしたまま、志郎をリベリスタへ近づけようとしない。りゅうの警戒心は、未だ強く残っている。 志郎は困ったように笑ってりゅうへと掛けた言葉は『大丈夫』。笑う志郎を見て、りゅうは心配そうに鳴いたあと彼の頬へと鼻先を擦り付けた。 志郎とりゅうの距離が開いた。リベリスタへと歩み寄った志郎を、笑顔で迎えたフィリスの口元から見えるは、人のそれよりも鋭く尖った牙。 「御伽噺や、伝承として伝わっている物があるだろう? あれらは、私達の様な者達の実際の行動がモデルとなったりもしているのだ」 「貴方のお友達、とっても警戒心が強いのね。でも仕方ないわ、迷子って心細いもの。 わたしはね、その子みたいな迷い子を元の場所へと運ぶ……『運び屋』よ」 「これまで、何度か似た様な案件を扱って来た事もある。腕前は保証しよう」 スピカとフィリスと少年の姿を見た『夜色紳士』ダグラス・スタンフォード(BNE002520)は、ちらりとフツを一瞥すると、ダグラスが志郎へと声を掛ける。 ドラゴンの背に乗って大空を飛び回り冒険をする。そんな少年ならではの夢。けれどこれは、夢ではなく現実の出来事。 「………まあ、フィリスと同じくヴァンパイアの私が言うのも、説得力ないかもしれないが。 そのようなドラゴンは、やはり物語の中だけの物だ。夢見る気持ちは分からなくもないけれど……」 フツがそれを作り上げるための時間は、十分だった。 ダグラスの言葉が終わるすこし前。ばちんっ、と。電撃が激しくぶつかり合い弾ける音がした。 志郎がその音に気付いて振り向くより先に―――――― 「余計な犠牲者出さない為です、……ごめんなさいっ!」 『バイト君』宮部 春人(BNE004241) が志郎の身体へと、スタンガンを押しつけた。電流が志郎の身体を走り抜け、彼は抗う間もなくその場に崩れ落ちる。 大きく見開かれる、硝子のようなひとみ。りゅうが咆える。びりびりと身体に響く地響きのような咆哮。 「おっと、そうはいかねえ!」 即座にフツが作り出した陣地。魔女によって与えられたそれは志郎の元へ飛び立とうとするりゅうを捉え、りゅうの目に志郎を見えなくした。 「ごめんなさい、彼にこれ以上酷い事はしないわ。 ……いえ、これ以上酷い事をさせないで、と言った方が良いかしら」 「おまえがこの世界に存在し続けると、あの子に悪影響が出る。彼のためにも身を引いてくれないか」 月のように淡い蒼白の輝きに加護されたミュゼーヌが、りゅうの前に立つ。ダグラスが放った真空刃が、りゅうの体を刻んでいく。 異世界の生き物に、明確な感情があるのかどうかは分からない。けれど、今のりゅうの感情を表すと言うのなら間違いなく『怒り』だろう。 爛々と光る目をぎらつかせ、自身が傷ついていることも気にする素振りすら見せず、リベリスタたちの前に立つりゅうは、目の前で友人が傷つけられたことを怒っているようだった。ごうと遠慮無く口から吐き出された炎の熱が、リベリスタたちを犯していく。 炎のなか、すこし苦しそうに眉根を寄せて。スピカは幻想纏からヴァイオリンを取り出した。 「運び屋わた子……『物語の終焉』、お届けに参りました」 スピカのひとみが、真っ直ぐにりゅうを見据える。終わりの始まりを告げるうつくしい音色が、陣地内に響き渡っていった。 「世界に存在する、四元素のマナよ。今こそ、その力を束ね我が前に立ち塞がりし敵を打ち倒せ!」 りゅうをブロックするリベリスタたちの背後から、自身の魔力を高めたフィリスの攻撃が、何重にもなってりゅうに襲いかかる。りゅうの大きな体に攻撃を当てることは難しくない。けれども、りゅうの動きを阻害するまでには至らなかった。 心優しい少年は、りゅうの上げる苦しそうな咆哮に心を痛める。けれど、そうすることで救われることもある。春人は心を鬼にして、りゅうを見つめた。 まだ回復が必要ないと判断した彼は、フィリスに続いてりゅうへ攻撃を仕掛ける。魔法陣より放たれた一本の矢が、りゅうの体に突き刺さる。 「ごめんなさい……。返してあげられないから………、……こうするしかないんです……」 もがきくるしむ、りゅうのこえ。これしか方法は無いのだと、もう一度自分に言い聞かせる。 「逃げ延びた先でまた命を狙われるなんて、哀れだとは思う」 りゅうがぎょろりと動かしたひとみが、枯花のひとみ交わる。けれど、その言葉とは裏腹に、枯花の手には大振りな太刀がしっかりと握られていた。 「けれど、お前と共存する術を私達は持っていないの」 細い身体には不釣り合いなそれを枯花は軽々と振り被ると、ばちりばちりと電気が激しく暴れる。 そのままりゅうの体へと振り下ろせば、電気を纏った一撃がりゅうの体を切り裂いた。 「……そうね。あなたは、何も悪くない。でも、ごめんなさい」 「悪いな、恨んでくれて構わねえからよ」 淑子が持つ斧も、枯花同様不釣り合いな大きさだ。けれど、やはり淑子もそれをしっかりと握りしめ、りゅうの体を横薙ぎに切り裂いた。 続いてフツが放った攻撃が、りゅうの体を氷で包んでいく。りゅうの大きな体が傾いた。実際なら木々を圧し折っているだろうが、ぐるりと世界は歪むだけ。 りゅうの爪が地面を抉る。それから叫んだりゅうは、その鋭い爪でリベリスタの体を切り裂く。 狙われたのは、ダグラス。抉られた傷が脈を打つたびどくどく熱い。思わずその場に倒れ込んだ彼だったが、このまま倒れる訳にはいかない。彼は運命を燃やして立ちあがった。 「このドラゴンのようなアザーバイドの血は、どんな味がするのか。楽しみだ」 鋭い牙で、りゅうへと食らいつく。ごくん、鮮血が喉を潤せば、彼の傷をすこしだけ癒していく。 「……分かって。貴方がこの世界にいると、彼さえ排除されるべきモノへと変貌しちゃうの」 ミュゼーヌが駆ける。まるで空を舞う様に、彼女はりゅうの前へと躍り出た。りゅうに言葉が通じるかどうかは分からない。けれど、志郎がりゅうを大切に思う様に、りゅうも志郎のことを大切に想っていることは、容易に察することが出来る。 りゅうは、志郎が傷つくことを望むだろうか。きっとそんな筈がない。ミュゼーヌもそうだ。自分の大切なひとを自分が傷つけるなんて、そんなこと。どうして望むだろうか! 「……だから貴方は、お伽話として終わって頂戴」 ミュゼーヌが大胆不敵に、りゅうへと飛び込む。冷たい機械の、けれどしなやかな足が、吸い込まれるようにりゅうの体へ深々と突き刺さる。 いくら体力があり、攻撃が強かったとしても、りゅうは既に手負いの体だ。何度も繰り出されるリベリスタたちの攻撃に、りゅうは着実に弱っていった。 リベリスタには、心強い回復手である春人がいる。バッドステータスを治す事が出来る、淑子がいる。 苦しそうな唸り声。口から漏れる細い息。 けれども、りゅうのひとみは怒りに燃えたまま。りゅうは、リベリスタたちをぐるりと見回す。 ● それは、ほんの一瞬の出来事だった。 体から大量の血を流し、あちこりに凍傷を負い、思い通りに体を動かすこともままならず。満身創痍のその体。その命が事切れるのは、もう、そう遠くはないだろう。 けれど、ほんの一瞬の出来事だったのだ。 りゅうの尾が、最後の力を振り絞ってリベリスタたちに振り下ろされた。追い詰められた獣の、最後の一撃。その重い攻撃を受けたダグラス、淑子、そして枯花の三人が吹き飛ばされ、地面に膝を着く。 爪で攻撃を受け、既にフェイトを使っていたダグラスは、起き上がることが出来ない。 「……今すぐ、回復します!」 淑子と枯花は、フェイトを使用して起き上がる。春人の聖神の息吹が傷を癒していくが、崩れた隊列をすぐに埋めるには、間に合わない。りゅうの大きな体を抑えるためには、人数が足りない。 ブロックの為に移動するよりも先に、するりとりゅうの体が陣地から離れていく。 「飛んじゃった! ………じゃあ、わたしも!」 魔女の秘術とて完璧では無い。陣地内に上位世界の住人を縛り続けることは、出来なかった。 抜け出そうとすれば、りゅうはいつでも抜け出すことが出来たのだろう。けれどもそうしなかったのは、志郎の身を案じてのことだろうか。 「待て!」 フツは、すぐさま陣地を解除する。唯一飛行する術を持つスピカがりゅうの後を追う。 「貴方はお帰りなさい、貴方の在るべき場所へ!」 「……逃がさないわよ。もう、貴方の逃げ場はないの!」 上昇していくりゅうの体を、ミュゼーヌの放った弾丸が貫く。ぐらりとりゅうの体が傾いて、ぼたりぼたりと血が溢れ出て、けれども。りゅうを落とすことは叶わない。 「此処で、討伐を失敗する訳にもいかない。全力で決めさせて貰う!」 フィリスが放った四色の光が、りゅうをぐんと追い詰める。あとすこし。あとすこしで―――― ! けれど。 りゅうは体をくねらせ、その光を避けた。フィリスの放った光はりゅうに届くことなく、空中で、弾けるように散っていく。 それは、最後のチャンスだった。 りゅうが一度空中に昇り、そして逃げることを選んだのならば、あまりにも不利であることは分かりきっていた。今、りゅうは戦うことを辞め、逃げることを選んだ。 青い空の向こう側に、りゅうの体が遠ざかっていく。 リベリスタたちは、ゆっくりと遠ざかっていくりゅうの体を、見つめることしか出来なかった。 「嗚呼……」 ほらね。優しい結末なんて、と。悔しそうに呟き、りゅうが消えていった方向を見つめるスピカの背後から、力無い声が聞こえる。 「……いってぇ。…………俺に何が起きたんですか。それより、アイツは……?」 意識を取り戻した志郎はスタンガンを押し当てられた際に傷を負ったであろう部分を抑えながら、ぼんやりとリベリスタたちを見つめている。 「あの子は……」 「アレは元の世界に戻った、心配することはない」 思わず口を噤んだスピカの代わりに、よろりと立ちあがったダグラスが志郎にそう告げる。 そう。それが嘘だとしても、それを彼にとって嘘でなくしてしまえば、いいのだ。リベリスタたちは、それを『嘘』でなくする術を、持っているのだから。 さあ。物語を、フィクションをつくりましょう。 志郎に歩み寄った淑子の声が微かに震える。潤んだ瞳が微かに揺れる。 あなたは誰にも遭遇しなかった。 りゅうをひと時看病していると、彼の仲間たちがやってきて傷を治すの。 りゅうはあなたにお礼を言うように鼻先をすり寄せて、そうして飛び立っていくわ。 そして ―――――――― 記憶を操作されてから、もう一度意識を手放した少年は、ひとり雑木林のなかで目を覚ます。 夢のような出来事の最後は、夢として終わっていった。少年は、覚えの無い傷がすこし、痛むだけ。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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