●シノビバーサス! 「ふむ、異世界か」 ディメンションホールを越えて、運命を持たぬ異邦人がやってくる。黒装束に身を包む五体の人型の存在。徒手空拳だが、その眼光は鋭く荒々しい印象を受ける。 「そこのアザーバイド! この水無瀬夕子が相手してあげるわ!」 鎖でつないだトゲトゲ鉄球を手に、一人のリベリスタが名乗りを上げる。五体のアザーバイドはリベリスタを見て、 「乳力……たったの5か。ゴミめ」 鼻で笑った。 「アンダーとトップの差が小さすぎる。所詮最下層の種族」 「もはや成長の見込みもない。見るに耐えんな」 「あ、あなた達何かひどい事言ってない!? そりゃ、その、あるとは言わないけど……!」 胸を隠すように自分を抱きながら、夕子が叫ぶ。その一瞬の隙を突いて、剣を持つアザーバイドが戦場を駆け抜けた。風が駆け抜けるように手刀が一閃する。 「速い……! 実力は伊達じゃな……って何で脱いでるのよあなた達!」 わずか一瞬。その隙にアザーバイドたちは水着に着替えていた。アザーバイドは人型で男女混合のため、筋肉から巨乳まで色とりどりである。 「脱いでいるのは我等だけではない。おぬしもだ」 「へ……? きゃあああああああ!」 気がつけば、夕子の服は細かく切られ、布切れとなって地面に舞っていた。ぼろぼろの下着だけの姿となり、泣きながら脱兎の如く走り去っていった 「うわあああん! もうやだー!」 ●アーク 「イチニイマルマル。ブリーフィングを開始します」 録音機にスイッチを入れて、資料を開く。『運命オペレーター』天原和泉(nBNE000024)は集まったリベリスタたちの顔を見ながらこれから起こるであろう神秘の説明を始めた。 モニターから聞こえるリベリスタの悲鳴。それを聞きながら和泉はにっこり微笑んだ。 「女の敵を退治してきてください」 和泉の声はいつもと変わらぬ平坦な口調だ。だが付き合いの長い人間は声に怒りの感情が含まれていることに気づいている。怖ぇ、ガチで怒ってる。 「アザーバイドの数は五体。初撃は私達の感知できない速度で服を切り刻み、同時に自らも服を脱ぐことが確認されています」 「何故?」 「分かりません。しかしそうすることで彼らは戦闘状態に移行するようです。防御力もプロテクターをつけている程にあるようです。 致命的な一撃を繰り出すナイトクリークのような戦い方をするようです」 ああ、脱いでアーマー値が上がったり、素手でクリティカルするのね。多少年齢の高いリベリスタはなんとなく納得した。 「なお、普通の服を着ていると下着までぼろぼろに切り刻まれるようですが、水着を切り裂くことはできないようです」 「……何故?」 「分かりません。このアザーバイドのルールのようです」 ルールって言うかBNEは全年齢だからアウトっていうか。 「目的は敵の殲滅です」 「え? 連中がやってきたDホールは?」 「殲滅です」 和泉は笑顔のままである。だがそこには有無を言わさぬ迫力があった。 「またこの敵を見て、強く戦いを志願された方がいます」 和泉の言葉と同時に扉を開けて入ってくる一人のフュリエ。挨拶のために手を上げれば、ぽよんと形のいい胸が揺れた。 「脱いで強くなる。これぞニンジャの技でござるよ!」 『クノイチフュリエ』リシェナ・ミスカルフォ(nBNE000256)が元気よく挨拶する。……よくわからないが、やる気は十分のようだ。 痛む頭を押さえながら、リベリスタたちはブリーフィングルームを出た。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:どくどく | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 2人 |
■シナリオ終了日時 2013年04月22日(月)23:18 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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■サポート参加者 2人■ | |||||
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●開幕直後の服破り乱舞 一陣の風が吹きすさぶ。 衣服が花弁のように舞い散った。はらはらと散る布が晴れるころ、リベリスタたちの姿が露になる。 「シノビ! ヴァーサーッス!」 と、妙なテンションで叫ぶのは元気系アイドル候補生の『ミサイルガール』白石 明奈(BNE000717)。その姿は黒のスイムスーツ。露出の露の字もない全身を覆う黒いスーツである。てめぇ、この依頼でそれはねぇだろうが(血涙)。 「いつも惜しげなく肌を晒すと思ったら大間違い、だッ!」 フラグフラグ。 「シノビと聞いては、ニンジャであるこの拙者が出ぬわけにはいかぬであろう!」 腕を組んで 『ニンジャウォーリアー』ジョニー・オートン(BNE003528)が立ち尽くす。鍛え上げられた肉体を誇示するように直立し、『FUJIYAMA』とかかれた赤ふんどしをしている。 「ふ、服を脱がすために一手番費やさせる。これぞニンジャメソッドでゴザル!」 ところが今回事前付与なしなのでどっこいどっこいなのでした。 「脱いで強くなる忍者がどこの世界にいるのよ……」 げんなりとした顔でため息をつくのは『碧海の忍』瀬戸崎 沙霧(BNE004044)だ。狭霧は黒の紐ビキニでその体を包んでいた。すらりと長い足は女性的な魅力と同時に、武術的な鋭さを持っていた。日本刀のような、美と武の混合。 「……もう、パンスト破れたじゃないの」 敗れたパンストを見ながら、不快な顔をする狭霧。 「あっしの暴れん坊が火を吹くでぇ」 コテカと飛ばれる民族衣装を腰につけた『√3』一条・玄弥(BNE003422)がアザーバイドの前で踊る。コテカってなに、と思われる方は検索を。腰からサイのツノが生えているような玄弥の格好。貴様、ギリギリまでやる気か、いいだろうどくどくその挑戦受けた! 「くけけけけけけっ」 ごめん。負けでいいわ。 「何が乳力だ! 何がぷるんぽよんたゆんだ!」 ピンクのビキニを着た『ポロリするものが無い』斎藤・なずな(BNE003076)が手に炎を宿しながら怒りの火を燃やす。胸の形を強調するビキニは、たしかになずなの胸の形を強調していた。即ち、つるんすとーん。 「べっ、別に揺れ弾む胸が羨ましくなんてないんだからな!」 ものすごい羨望と怒りの眼差しでアザーバイドを睨んでるんですけど、なずなさん。 「まさかこの水着の封印を解く事になろうとは……もう絶対に装備しないと心に誓ったはずなのに」 自らを包む白いスクール水着を見ながら『鏡操り人形』リンシード・フラックス(BNE002684)が呟いた。えっちくないけどその筋の人にはえっちな水着。彼女もまたなずなとおなじ業を背負っていた。びにう。 「全ての駄肉を駆りつくす」 駄肉いわない。 「まったく、持たざるものの僻みって言うの? みっともないから止めなさいよ」 黒のVフロント水着を着た『重金属姫』雲野 杏(BNE000582)がなずなとリンシードをなだめる。……が、プロポーションのいい杏がそれを言うのは、まさに火に油を注いだようなものだった。 「出来ることならあげたいぐらいだわ。でも運命は変えられないの」 だが運命を歪曲するほどの想いをこめれば……難易度NORMALなのでご愁傷様でした。 「こんな時期に砂浜で水着って寒くないのかな?」 人払いの結界を張りながら、『月奏』ルナ・グランツ(BNE004339)が首をかしげる。ボトム・チャンネルのことはまだよくわからないが、『水着は夏着るもの』と本で読んだことがある。でも色々気合が入ってるみたいだしいいや。ワンピース水着のルナはそう納得した。 「いろんな意味でお姉ちゃんは心配です」 風邪とか社会的な立場とかパーティアタックとか。 「脱ぐと強くなるのが忍び……?」 理解できない、とばかりに口を開くのは『蒼き祈りの魔弾』リリ・シュヴァイヤー(BNE000742)だ。少なくともアークの知り合いの忍者はそんなことはない。頭だけかくして水着というのは、変態に見える。 「えっちなのはいけません」 そんなリリの格好は白いワンピースにパレオ。豊満な体が動くたびに躍動する。本人は自覚がないのだが、むねがおおきい。 「問答無用で着てる服をズタズタのボロボロにされちゃったら、ショックだもんねー」 服を切り刻まれて旧スクール水着(名札付)の姿になった『へっぽこぷー』メイ・リィ・ルゥ(BNE003539)が納得したように言う。ちなみに性別不明。女の子かもしれないし、男の娘かもしれない。そんな11歳のひんにう。 「自分たちも脱ぐって事は、服に相当な恨みとかでもあるのかな?」 「分からぬなら教えてやろう。これがニンジャというものなのだ!」 「なのだ!」 何故か敵アザーバイドと一緒に力説する『クノイチフュリエ』リシェナ・ミスカルフォ(nBNE000256)。動くたびに緑のビキニがゆれて、ぽよんとなる。 「リシェナさん、そいつ敵だから」 「うむ、では参る!」 誰かの突っ込みとそれに同意するアザーバイド。 気温的に社会的に寒くて早く終わらせたい戦いが、今幕を開けた。 ●戦えアーク! 「特務機関アーク、これより武力介乳を開始するわ!」 宣言と共に動いたのは狭霧だ。誤字じゃないよ。 狭霧は皮の紐を手に巻きつけ、青頭巾のアザーバイドに迫る。そのまま相手の真正面で深く沈み、跳ね上げるように体を上げて体当たりをするように体を押し当てた。ずくん、と衝撃が青頭巾のアザーバイドを吹き飛ばず。 「……やるな」 頭巾の奥で笑みを浮かべる気配。狭霧は速度を落すことなく前に出る。ローキックからハイキックにつなげる連続蹴り――をフェイントにして皮の紐を頭巾の首に巻きつかせる。その攻撃を膝をかがめて避ける青頭巾。隙を突いて手刀を突き出そうとするアザーバイドの前を、暴風が薙ぐ。動きの止まらない狭霧の足技だ。 「定期的に沸く水着変態と思ってたけど、なかなかやるわね」 空中での回転が止まり、着地する狭霧。少し遅れて黒ビキニに包まれた胸が揺れた。 「無論。だが水着が好きなのも事実!」 「威張って言わなくても」 「見よ、この鍛え上げたニンジャマッスルを!」 ジョニーは赤頭巾に迫り、自らの筋肉を誇示する。息を吸うと共に筋肉を弛緩させ、呼気とともに力をこめる。首、肩、胸、腕、腰、足。全ての筋肉が膨らみ、そして硬くなる。努力の末に生まれた芸術的な肉体美。 赤頭巾のアザーバイドもジョニーに対抗するようにポーズを取る。こちらは背中を見せての背筋を見せ付けるようなポーズ。ジョニーの筋肉が全身を鍛え上げた鎧なら、アザーバイドの筋肉は細い体に凝縮した鋼の芯。互いにそれを理解し、にやりと笑みを浮かべた。 「……やるな」 「どうやら防御が高いらしいが、拙者の土砕掌を防げるでゴザルか!?」 「ちょ、それ酷くね!? だがこちらもクリティカルがでれば同じ事」 「ニンジャとしてココで負けぬわけには行かないでゴザルよ!」 互いに筋肉を誇示しながら至近距離まで近づいていく。拳を振れば当たる距離。 動いたのはどちらが先か。ジョニーとアザーバイドの腕が交差する。互いの拳が、互いの顔を殴打していた。衝撃によろけたのは一瞬。ほぼ同時に次の拳が飛ぶ。 「肌を晒すのは恥ずかしいですがこれも任務……っ!」 肌を晒すことに慣れていないリリは、自分の格好を自覚しながら銃を構える。腋をしめて膝をゆるく曲げて衝撃に備える。突き出した腕をアザーバイドに向け……形のいい胸が体の動きに合わせてたゆんと動いた。ぽよん、ではなくたゆん、である。 「……やるわね」 「前の二人とニュアンスが違う気がします!」 赤ビキニアザーバイドに驚嘆されるリリ。思わずツッコんでから相手の動きを注視する。高度な訓練と集中があらゆる視覚情報をコンマ刻みで分析する。相手の動き、挙動、足の向きは言うに及ばず、風向き、湿度、敵味方の士気などが頭の中に伝わり―― 「私は神の魔弾。ぽろりとかありません……!」 無自覚にフラグを立てた。いろいろ空気読んだ結果といえよう。 リリの弾丸が天罰の炎となって戦場を荒れ狂う。侵略の炎がアザーバイドを焼いた。 「んとねー、とりあえず」 メイは戦闘開始と同時に後ろに移動して精神を集中する。呼吸のたびに名札付きのスク水に包まれた小さな胸がリズミカルに上下した。メイの体内にあるマナが回転し、循環し、輪となって踊る。まどろみからさめるように、瞳を開けるメイ。 「まとめて回復するよー」 メイの声と共にリベリスタの傷が癒えていく。いままで水着の描写だったり胸が揺れたりマッチョだったりだけど、きちんと戦闘はしてるんですよ。メイはみんなの傷の具合を見ながら、神秘の歌を奏でる。メイ自身は体力が低いため、明奈の後ろに隠れている。 「あれ、そー言えば今回も『何故か』ビデオカメラ持って来てるんだっけ」 繰り返して言うが、メイは後列にいてしかも庇ってもらっている。リベリスタが後ろにいるメイの行動を感知できなくても仕方ないことなのだ。 なので撮影開始。 ●REC 「ワタシという盾がいる限り、回復の嵐は止む事無し。どんな攻撃であろうとこの身体で受け止めて、あ、見せるぜぇ!」 と見栄を切ってメイを狙う攻撃の矢面に立つ明奈であった。クロスイージスの本懐ここにあり。 「あっごめんやっぱそんな集中攻撃とかやめッ!? ノー! アイドルは脱いだらキャリア的に終わっちゃう!?」 回復を守る盾をどうにかしたいという戦略的なものか、全身真っ黒のスイムスーツに対する怒りか、明奈の水着は攻撃に晒されてびりびりと破れ、 「実はスイムスーツの下にはビキニ水着を重ね着していたのだ! あー、暑かった!」 破れた下から健康的な明奈の褐色肌が現れる。これはこれで。 「ところでさー。全裸とガチガチの全身鎧のACが同じ位なのは納得行かないんだけど!」 ACってなんですか、明奈さん。 「ふっふっふ。レベル220ぐらいまでいくと戦車並になるでござる! AC-100でござる」 お前も乗るな、スク水アザーバイド。 「豊満な人がエロい目に合うのは仕方が無い事なんですよ」 そのスク水アザーバイドに向かってリンシードの剣が煌く。あわわ、と声を上げて避けるアザーバイドの胸がそれの合わせて揺れ動いた。その動きがさらにリンシードの怒りを沸きたてる。バッドステータスとかじゃないけど。 「さっきからちらちらゆらゆらと……!」 「え? 女性なら誰でもついてるんじゃないの?」 「私はまだ十二歳です……成長段階なんですよ。どうみても小学生なのに高校三年生なずなさんよりまだ未来があります」 「誰が未来のない大平原胸だ!」 怒りのなずなフレアバースト。爆風がリンシードとスク水アザーバイドを巻き込んだ。 「ちっ、避けたか!」 「ちょっと、なずなさんなにするんですか!」 「避けると信じてたからな」 「思いっきり舌打ちしてましたよねっ!」 アザーバイドと切り結びながら口喧嘩をするリンシードとなずな。呆れたアザーバイドがため息と共に小ばかにしたような言葉が出る。 「胸の薄い人同士で仲間割れかしら?」 「薄くなどない! 燃やしてやる……巨乳を重点的に何もかも……!」 「薄いとか言われても悔しくなんか、ないんですからね……くっ!」 その言葉に炎を燃やすなずなとリンシード。 「びにうのびは美のび、です!」 「そしてひんにうのひは火のひ、だ!」 「言ってて空しくない?」 「「ないっ!」」 びにうリンシードとひんにうなずなが同時に叫ぶ。それはフェイトを使用してドラマ判定を成功させたときのような気合の入りっぷりだった。運命燃やせ乙女達。 なずなの炎が白ワンピースのアザーバイドに放たれる。炎が仲間を巻き込むときは魔力を稲妻に変え、時には回復をする。なずなは戦局を見定めながら臨機応変に魔力を行使して―― 「乳がでかいのがそんなに偉いのか? 乳カーストとでも言うつもりか? ああん? 真っ直ぐ私の目を見て答えてみろぉ!」 「え? 別に大きいからえらいだなんて言ってないよ」 「その上から目線はなんだ! そこに座れ! くそう、座った動きでゆれるとか反則だろうが! このエセ忍者どもが!」 えーと、まぁ。割と私怨込み込みではありますが。 「大きな胸なんて滅びろなんて思ってないぞ! 悔しいけど仲間だから回復してやる!」 仲間の回復もしてますよ。 「お前らさっさと元の世界に帰れ! 街への侵入など許さんわ!」 どっかんばっこん。 「ちちしりふとももはポイント高い!」 そんな戦いを後ろから見ている玄弥は、戦う片手間に水着戦を眺めていた。玄弥自身の体力を削りながら、闇の波動を相手に叩きつけながら、敵味方のちちしりふとももを鑑賞していた。手にはビデオ。敵味方関係なく、玄弥のビデオはポロリの瞬間を逃すまいと牙を剥いていた。 「そこの者、これでも食らえ!」 「いやーん」 アザーバイドの攻撃が玄弥のコテカに当たって割れる。あわや社会的戦闘不能か、と思いきや。その下から姿を現すのは真っ赤な天狗面。 「ぬぅ、面妖な!」 さらに攻撃が飛んで天狗面が割れれば『打ち止め』と書かれた札が一枚。 「あっしの防御は幾層にもあるで!」 踊るように長髪しながら、玄弥はパンツをはく。その間も撮影はやめないのは、プロの技だ。何のプロかはともかく。 「倒れてもタダでは死なない自爆体質や。戦闘不能になった人は、敵味方関係なくパンツ剥ぎ取るでー」 手をわきわきさせる玄弥。味方のリベリスタは背水の陣に立たされて、攻撃に活が入るのであった。いや、判定に修正が付くわけじゃないけどね。 ●戦闘はダイジェストでお送りします 「危ない! リリちゃんとと狭霧ちゃんがやられるっ!」 「くけけっ。フェイト復活乳ゆれ録画完了や」 「明奈、ずっとボクを庇ってくれてるけど、大丈夫なの?」 「シノビと言えばクリティカルだが、ワタシには首チョンパは効かないのだ。必殺無効だしね」 「ぐぬぬぬ! 庇い役がCT時防御無視キャンセルとかモロシノビごろしじゃねーか!」 「今STの本音が漏れたわ。メタね」 「神よ。不浄を清めたまえ」 「不浄……巨乳スク水とか出す、STですね……了解です」 「潰す。乳力云々言ったSTは潰す」 「このニンジャボディを突破できなければ貴様等に勝利はないでゴザル!」 「そんじゃ、チェインライトニング」 「「「アイエー!」」」 戦闘終了! ●乳揺れて兵だけが夢のあと それにつけてもオチのひどさよ (そういえばリシェナさんも大きいんですよね……) 緑色のビキニに包まれたリシェナの豊満な胸を見ながら、リンシードは剣を納めた。味方相手に切りかかるなどそこまで大人気なくはない。 「リシェナさん……忍者な動き、ですよ」 でも若干ムカツくんで持ち前の素早さを生かしてリシェナの前で反復横とびをした。その素早さにリシェナは感動し、彼女も同じような動きをする。その動きはリンシードの動きには遠く及ばない――横に呼ぶたびに揺れるリシェナの胸の動きも含めて。 「リンシードちゃん、急に膝をついてどうしたの!」 「やはり……私は、感情のない、人形で、生き続ける、しかないですよね……」 「リンシードの精神状態がやばい!? アーク職員さーん!」 そんな騒動をよそに、アザーバイドが通ってきたDホールが見つかった。 「和泉さんは殲滅といっていたけど」 ぐったりして動かないアザーバイドをDホールに押し込むリベリスタたち。 「そこまでする相手じゃないわ」 「トドメはいらないよねー」 「うむ、拙者も同感でゴザル!」 狭霧、メイ、ジョニーがアザーバイドを送り返してDホールを塞ぐ。これでひと段落。心身ともに疲弊したリベリスタに、 「お約束ってやつやなぁ!」 隙を狙っていた玄弥が飛び掛る。しっかり水着の紐だけを狙い、攻撃が一閃した。重力に負けて水着がはらりと落ちる。 褐色の双丘が、色白の乳房が、水着で隠されていた大きな巨乳が、小さなふくらみが、異世界の胸部が、水着の加護を失って晒される。時間にすれば一秒にも満たない時間だっただろう。だが確かにその時間は『存在した』。 「セーフ! アイドル的にギリギリセーフ!」 「このようなこと……あってはならないのです……っ!」 「いやっ……この胸はお姉様の物です。育てて貰うんですっ」 「玄弥ころーす!」 「あひょーん!」 リベリスタの(主に女性陣の)攻撃を受けて、玄弥は春の星になった。きらーん、と輝き、そして消える。 今度こそ、全ての事件が終わったのであった。 その後―― ぼろぼろの下着でそのあたりに隠れていた水無瀬夕子にルナが服を差し出したり、なずなが彼女の惨状に同情を禁じえなかったり、明奈が付き合っている先輩のことを根掘り葉掘り聞いて彼女を赤面させたりしたが、ポロリした人の心境は『今日のことは早く忘れたい』であった。 だが神秘秘匿の目的で回収されたメイと玄弥が記録した映像は、報告書と共にばっちりアークに保存されることになり、陰鬱な気分で彼らは帰路につくことになる。 「またアヤツらと戦いたいでゴザル」 「ござる!」 「「「もう結構です!」」」 ジョニーとリシェナのアザーバイド再戦への願いは、怒りと恥じらいの多数決により却下された。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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