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とおりゃんせ

●七つのお祝いに捧げましょう
「――全ての眠れる子等よ、今はただ安らかにお眠り」
 どこからか、声がする。
「この子守歌に抱かれて、ただ静かにおやすみ……」
 それは女の声だ。
 薄暗闇の中、声は妖艶に響く。
 ――とおりゃんせ、とおりゃんせ。
 それは懐かしき童歌。
 ――ここはどこの細道じゃ。
 その声は、誘蛾燈のように。
 ――天神様の細道じゃ。
 何も知らぬ男たちを引き寄せる。
 ――ちぃっと通してくだしゃんせ。
 その先に何が待つかも知らずに。
 ――御用ないもの、通しゃせぬ。
 ぴちゃん。歩く度に水の音が聞こえる。
 ――行きはよいよい。
 粘つくそれの正体に気がついた時にはもう遅く。
 ――帰りは怖い。
 目の前には血塗られた女が立っていた。
 ――この子の七つのお祝いに。
 見渡せば、暗闇に隠れた位置に無数の人が積み重なっている。
 ――お札を納めに参ります。
 それが何かを、本能が理解する。逃げなきゃいけないと理性が警告する。だけど体は恐怖で動かない。
 ――怖いながらも
 女がゆっくりと近づいてくる。その手には華奢な女の体躯に似合わぬ無粋な斧。
 ――とおりゃんせ、とおりゃんせ
 振り上げられる斧に、男は自らの死を覚悟する。
 最後に見た光景は、女の悲しそうな表情と、その瞳から流れる涙。
「あぁ……綺麗だな」
 それが誘蛾燈に誘われた男の、最後の言葉だった。

●赦されざる悲劇
「知ってる?とおりゃんせの2番目の歌詞って意外と怖いのよ」
 童歌を歌っていた『リンク・カレイド』真白・イヴ(nBNE000001)が、静かに語り始める。
「今回のエリューションは、その歌声で人をおびき寄せ襲っているわ」
 場所は、とある郊外の寂れた場所。
 日が暮れれば一時間に一人通るか通らないかといった道の路地裏。
「女性は常に涙を流しながら、童歌を歌っているわ」
 それはまるで我が子の死を悼むように。
「彼女にしてみれば……その行為は、もしかしたら供養のつもりなのかもしれない」
 7つになる前に往ってしまった我が子に捧げる為に、人々を襲い続ける女性。と、イヴは呟く。
「でもどんな理由があれ、これ以上悲劇を生み出すのはダメ。あなたたちには彼女を倒してきてほしいわ」
 彼女が現れるのは常に黄昏時。
 今から向かえばちょうど出会えるだろう。
「元から人通りも少ない場所だから、必要以上の人払いは考えなくていいわ。ただ、周囲には街灯とかもないから明かりは持っていった方がいいかもしれない」
 それだけ言うと、イヴがちょこんとお辞儀する。
「私が見たのは過去の光景……だからあの男の人は助けられないけど、これ以上の被害は出させない」
 それが、私たちの役目だから。
 よろしくね、と。
 イヴはリベリスタたちを見送った。


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:葉月 司  
■難易度:EASY ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2011年04月19日(火)23:43
 行きはよいよい帰りは怖い。
 はじめまして、葉月司というものです。
 今シナリオよりSTを担当させていただきます。以後お見知りおき頂ければ幸いです。
 さて、早速ですが詳細情報の開示をば。

【戦域情報】
 人通りの殆どない薄暗い路地裏です。
 よほどの騒音を撒き散らさない限り、人目につくことはないでしょう。

【敵情報】
 女性のエリューションが一体です。
 攻撃方法は以下のとおり。
・歌:OPの男性のように動けなくなります。近接範囲に麻痺(ダメージ無)
・毒斧:投げてきます。遠距離単体に毒+小ダメージ
・振りかぶる:読んで字の如く、斧を振りかぶって攻撃します。近接単体に大ダメージ

 ちなみに、男性を中心に攻撃をしてくる傾向にあるようです。
 きっと怖い帰り道を守ってもらいたいのでしょう。

 開示情報は以上です。皆さんでこの悲劇を止めてあげてください。
参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
スターサジタリー
新田 頼義(BNE000641)
ナイトクリーク
ジェイド・I・キタムラ(BNE000838)
インヤンマスター
焦燥院 ”Buddha” フツ(BNE001054)
プロアデプト
言乃葉・遠子(BNE001069)
インヤンマスター
龍泉寺 式鬼(BNE001364)
マグメイガス
アーゼルハイド・R・ウラジミア(BNE002018)
マグメイガス
間宵火・香雅李(BNE002096)
マグメイガス
レナード・カーマイン(BNE002226)

●誰そ彼時に逢いましょう
 太陽が地平へと沈む頃。人が闇へと入れ替わる逢魔が時。
 人通りの絶えた道を、8人のリベリスタ達がゆっくりと歩を進める。
「涙ながらに童話を口ずさみ、斧を振り上げる女性……。まるで物語の中のよう……です」
 緊張しているのか、それとも生来の人見知りのせいか、僅かにおどおどした口調でそんなことを呟いたのは『ルーンジェイド』言乃葉・遠子(BNE001069)だ。
「物語、でござるか……。ならばその悲劇はココで止めさせて頂くでござるよ」
 そう力強く返すのはやや古風な口調が特徴の男、『もののふスナイパー』新田・頼義(BNE000641)。
 その言葉に、遠子もこくりと頷く。
 運命に愛されなかった彼女の、歪な夢。ここで終わらせてあげなければ……。
『~~♪』
 横断歩道から流れる、古い童歌。
「お、ここはとおりゃんせが流れるのか」
 剃髪の頭をかるくさすりながら、焦燥院・フツ(BNE001054)が今はほとんど使われることのないどこか物悲しいメロディーに耳を傾ける。
「オカルト研究会のメンバーとしては、とおりゃんせと聞いたら黙ってはいられねえよな」
 それに同意するかのように、一人の少女が口ずさむ。
「逝きはよいよい……甦(かえ)りは怖い。様々な意味を含む童歌じゃが、わらわには間引きの歌に聞こえるのう」
『鬼出電入の式神』龍泉寺・式鬼(BNE001364)だ。
 彼女はそのフレーズを口ずさみながらどこか遠くを眺め、自身と重ねるように思いを馳せる。
「逝きはよいよい……甦(かえ)りは怖い」
 ――如何に贄を捧げようと、神は我が子を還しはしまいて。
 ぽつりと零れた呟きは、誰の耳に届くともなく風に溶けて消える。
「とおりゃんせの2番目は近代の創作……かどうかはわからないけど。まぁ、あの歌があったとして、贄で払う供養なんてないさ」
 間宵火・香雅李(BNE002096)が肩を竦めるように言い、
「そうだな。普段なら気が済むまでやってくれと言いたいところだが……今回のはちと度が過ぎるな」
『チープクォート』ジェイド・I・キタムラ(BNE000838)がその言葉に頷く。
「あ、そうだ。……はい、アーゼルハイドさん」
 香雅李が、やや後方を歩いていた『自称アカシャ年代記』アーゼルハイド・R・ウラジミア(BNE002018)へと振り向き、懐中電灯を手渡す。
「あぁ、すまないね」
 適度に手に馴染むそれを受け取りながら、アーゼルハイドは何度か電球を点けたり消したりを繰り返し動作を確認した後、伊達眼鏡をかけ直す。
「深い情が彼女を人の楔から解き放ったのかもしれんな。最も誰にとっても得がなかったわけだがね?」
 その眼鏡の奥。瞳の更に深奥に知を探求する者としての色を湛えながら、そこへ至ってしまった女性をそう皮肉る。
「泣きながら歌う女性が今回のエリューションか。女性に手を挙げるのは心苦しいけどま、仕事なら割り切らないといけないわよねん」
 『居場所無き根無し草』レナード・カーマイン(BNE002226)がその口調とは裏腹に、数本先にある路地裏への入り口を鋭く睨みつける。
 その路地裏からは、先ほども聞いたメロディーを言紡ぐ女性の声がかすかに響いていた。

●我が子の為に捧げましょう
 太陽が沈みきり、闇が勢力を増して世界を覆う。
「……結界、完了だよ」
 女はまだこちらに気づかない。
 香雅李の言葉にリベリスタ達は頷き、暗闇と歌声が支配する空間へと飛び込む。
「ちぃっと通して くだしゃんせ……あぁ、また来てくれた。貴方達も迎えに逝ってくれるのね……?」
 走りながらある者は頭部につけたヘッドライトを、またある者は手にした懐中電灯を点灯させ路地裏を照らす。
 女はようようと体を動かし、その明かりへめがけて斧を振り投げようとし――
「させぬでござるよ!」
 頼義の一声がそれを阻む。
「悪しき念を祓うべく……いざ!」
 ヘビーボウから放たれた無数の光の矢。
 それは女に直撃こそしなかったものの、牽制としては十分な役割を果たした。
 その隙にリベリスタ達は女への接近に成功する。
「作戦内容を確認します。敵エリューション1体の撃破。作戦を開始します」
 各自が戦闘体勢を整える中、最も顕著にその様子を豹変させたのが遠子だ。
 まるでスイッチが切り替わったかのようにその声からは感情が抜け落ち、鋭利なものへと変化する。
「明かりを用意しておいて正解だな、こりゃあ……!」
 移動を邪魔するゴミを蹴り退かしながら、フツが素早く印を切って守護結界を展開。
「わらわも忘れてもらっては困るのう」
 いつの間にか女の背後に回り込んでいた式鬼が更に守護結界を重ね、戦域全体をカバーする。
「我が子の為に歌う人間らしさ……そういうのは嫌いじゃねぇ。嫌いじゃねぇんだがね」
 その全身から気糸を放ち、女に絡めつけながらジェイドはだが……と続ける。
「お前さんはもう引き返せねぇ所まできちまった」
 ――だからこっから先は俺達が道を塞いでやる。
 心の中で呟き、気糸を縛り上げるジェイド。
「引き返せない……? いいえ、まだ引き返せる……貴方達を迎えに逝かせれば、きっと引き返せるわ……!」
 女は慟哭しながら、気糸を引きちぎる。服がわずかに破れ、そこからは血が滲むが致命傷にはほど遠い。
「贄で払われた供養に喜ぶ子供なんていないよ。……それに気がついていれば、こんな悲しい事にはならなかったかもね」
 香雅李が手にした杖を一振りし、魔法陣を展開させる。そして詠唱とともに魔力弾がミサイルの弾道を描き、女へと放たれる。
「くっ、想像以上に速い……ね」
 ゆらりと揺れる女の体は柳のようしなやかに魔力弾をいなし、その後方の壁を削るだけにとどまる。
「一撃でダメなら連続でってねぇ」
 そこへレナードが追い打ちをかけるように続けてマジックミサイルを打ち込む。
「……ぁ、あぁ………!」
 辛うじて斧の側面で受けきる女はしかし、その衝撃までは殺しきれずうめき声をあげる。
「ふむ……素早くなかなか捕らえにくいが、反面防御は脆いといったところかね?」
 冷静に状況を確認しつつ、アーゼルハイドは深呼吸を繰り返し自らの体内の魔力を高める。
 そして見つめるその先で、ついに女が動き出す。
「――とおりゃんせ とおりゃんせ ここはどこの細道じゃ」
 大気を震わせる、優しいソプラノの音。
 ともすればあっという間に意識をその声に委ねてしまいそうになる、甘美な響き。
「ちっ……皆、気をつけろ!」
 その声に危うく引きずられかけながら、ジェイドが声を荒らげることで自らを強く持つ。
 前衛を構成する面々がジェイドの叫びになんとか持ち直す中。
 女を観察し続けていたアーゼルハイドがその歌声に。そして潤んだ女の瞳に魅入られて――囚われてしまう。
「………っ」
 硬直する体。
 女の表情が嬉しそうに、そして一層悲しそうに歪む。
「まずは貴方が迎えに逝ってくれるのね……?」
 振り降ろされる斧に誰も反応できない。
「その身を捧げて……その細道をとおりゃんせ」
 鮮血が舞う。
 女の服を彩り、その温かな飛沫がアーゼルハイドの意識を数瞬奪う。
「アーゼルハイドさん、気をしっかり……」
 遠子が駆け寄り、頬を叩き気付けをする。
 そして容態をさっと確認し、視線を再び女の方へと向ける。
「残酷なようですが……今は敵エリューションの撃破を優先します」
 回復手が著しく欠けた戦闘。オートキュアーをかけるよりも女の撃破を目指した方が生存率は上がる。そう判断したが故の行動だった。
 ピンポイントで放たれた遠子の気糸が女の斧を持たぬ腕に絡まり動きを阻害する。
「合わせるぞえ!」
 式鬼がフツへと視線を交わし、二羽の鴉の形を成した式神が女を前後から襲う。
 それぞれを象徴するような、菫を溶けこませた黒の翼を持つ鴉と邪念を清める白の鴉。
 二羽が幾度も交錯するように交われば、その隙間を縫うようにジェイドの気糸が女を更に追いつめる。
「今度こそしっかりと当てるよ……!」
 先ほどよりも大きな魔法陣から溢れるように吹き出る魔力が女を直撃する。
 どん、と。低く地面を揺らすほどの衝撃。
 だが女は倒れない。
 腕からは自らの血を滴らせ、顔を苦痛に歪ませながらも、諦めない。
「私が倒れたら……還ってきたあの子を迎える人がいなくなってしまうから……倒れられない。だから貴方達を送って、私は立ち続けないといけないの……!」
 一歩。また一歩。歩みをやめない女の足をレナードのマジックミサイルが穿つ。
 だけど女は倒れない。その心はまだ折れない。
 血反吐を吐きながら、壮絶な声にならぬ叫びを伴って、その凶刃が再びアーゼルハイドを狙う。
「――いざ、ご喝采。五文銭の穴をも通す一射でござるよ!」
「――させないよっ!」
 しかしその攻撃に頼義と香雅李が反応する。
 まず頼義の1$シュートが凶刃の軌道をずらし、アーゼルハイドと女の間に割り込んだ香雅李のメイジスタッフがそれを完全に受け流す。
「邪魔を、しないで……っ!?」
 髪を振り乱し、赤く血走った目で香雅李を睨みつける女。
「ふふ……ボクなんかに気を取られてていいのかな?」
 だがそんな女に対して不敵な笑みを浮かべる香雅李。
「なん……っ!?」
 疑問を浮かべる女は、香雅李の背後で動く影に気がつく。
「――やれやれ、俺としたことがとんだ無様を。この借りはしっかりと返さないとだね?」
 女の戒めを振り解き、アーゼルハイドがゆっくりと動き始めたのだ。
「さてはて、お立会い。一つの悲劇が終わりを告げる物語だ……!」
 自らの血を指でなぞり、喉元に這わせながら凄絶な笑みを浮かるアーゼルハイドが、その自らが持つ最大火力の詠唱を始める。
「さあ、共に華やかに踊ろうではないか?」
 それは4色の光を放つ魔光。
 そこへ自らの血の祝福を与え、女へと捧げる一撃とする。
 目も眩むほどの光に包まれて、女はついに膝を突く。
「今だ……全員、全力を叩き込め!」
「そうだねぇ。せめて、楽に終わらせてあげましょうかねん……!」
 ここが好機と踏んだフツの怒声に、レナードの同意が合わさり、全員の動きが自然と重なる。
 二羽の鴉がヘビーボウの矢とマジックミサイルに乗って突撃を行い。
 狙いを澄ました気糸が斧を絡め取り。
 そして最後に破滅的な黒い影が女を喰らい――女は、ついに倒れ伏す。
「あぁ、ごめんなさい……ごめんなさい………」
 仰向けに倒れたその瞳を静かに降ろし、女は震える声で懐かしき過去を奏でる。
 ――とおりゃんせ とおりゃんせ
 もはや魔曲としての体を為さぬ童歌。
 掠れた声は途絶え途絶えで、お世辞にもうまいとは言えなかったが……何故だか、胸を打つ歌。
 ――こわいながらも  とおりゃん……せ………
 それが我が子の帰りを心から待ちわびる一人の女親としての、最後の子守歌だった。

●あなたの悲しみに寄り添いましょう
 刹那を永遠へと変える命の応酬を終えた後、結界が解けるまでの時間をリベリスタ達は暫しその場で過ごした。
 完全に日が落ちた中、微かに鈍色に輝く斧。
「童謡を歌う時に、斧はいらねぇよな」
 女の傍らに転がるそれを一瞥し、フツが式神を作り出し斧を破砕する。
「……あの世で静かに歌っておくれ」
 南無三、と呟きそっと手を合わせる。
「子供に供える歌なら、童歌より子守歌。手向けには贄よりも華がいいと思うのさ」
 その横でしゃがみ込む香雅李が、ユリとリンドウの花をそっと供える。
「死後の世界があるのかは知らねえが……向こうで子供に会えればいいな」
 その姿を少し遠くから眺めるのはジェイド、頼義、レナードの三人だ。
「……そうでござるな」
 今は亡き子と親の邂逅を願い、三人もまた静かに黙祷を捧げる。
「こういうのは、おいちゃん達の柄じゃないんだけどねぇ」
「違いねぇ」
 三人で苦笑を浮かべながらも、その表情にはどこか確信めいた共感が浮かんでいた。
「これで、とりあえずの応急手当は大丈夫……かと。でも、あまり無理はしないでくださいね……?」
「すまないね、言乃葉嬢。大分楽になったよ」
 遠子から応急処置としてオートキュアーを受けていたアーゼルハイドが立ち上がり、「さて、そろそろ結界も切れる頃合いかね?」と皆を促す。
「彼女の物語はこれで終わり。また違う、未来へ向かう人間の愉快な物語を観測しなければね?」
「愉快な物語……か。そうじゃな」
 ころころと鈴の音のような声で小さな笑みを浮かべて式鬼が歩き出す。
「あ、空に……」
 一同が見上げた夜空に流れ星が一条、きらりと光って消えた。

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
 皆様、お疲れ様でした。
 初めは回復手が殆どおらず、大丈夫かなとはらはらと相談ルームを眺めていたのですが、いざ蓋を開けてみれば仲間を思い遣る皆様のプレイングに感動させていただきました。
 皆様の中には、これが初めての依頼という方もいらっしゃるでしょう。
 そんな方々の中に、この『とおりゃんせ』を通して何か一つでも遺せるものがあったなら幸いです。
 それでは、皆様の行く末に幸があらんことをお祈りしつつ、これで失礼させていただきます。