● もふんっ、もふんっ、もふんっ! 毛玉が転がってた。 やたら大きなその毛玉は、見た感じ全長5mくらいはあるだろうか。 見た目、どう見ても毛玉。 触ってみた感じ、どう形容しても、もふもふ。 ところどころ、静電気パチパチ。 そんな毛玉が、山奥にちょっとだけある野原を楽しそうにもふんもふんっ。 「なんだ、あの毛玉」 その様子を、ピクニックに来てた家族が見てた! 「こっちに来たよ、父さん!」 しかも、潰そうともっふんもっふん転がってきた! 「ちょ、ま、潰れ――」 もふんっ。 「――あれ?」 潰れてなかった。 接触した一瞬、やたらとふかふかもこもこの感触を感じたかと思ったら、そのまま向こうへもっふもっふ跳ねてった。 「あー……何だアレ? ……ま、良いか。ただの毛玉だし」 「ねぇねぇ、写真撮ろうよ!」 しかもその家族、何事も無かったかのように毛玉の写真を撮りはじめた。 ● 「っていう毛玉」 以上、説明終わりって感じで『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)は話を切り上げにかかる。 いやいや、他に何かないの? 「うーん……毛玉?」 それはわかってる。 「パチパチ静電気が起こるよ」 そりゃ毛玉だから、静電気くらいは起こるよね。 「攻撃をしたら、萎んで硬くなるよ。攻撃をすればするほど、ガッチガチに硬くなる」 一番それが大事じゃない? 要は、そういうエリューション・ビーストが発生したらしい。 ちなみに元は羊だったとかなんとか。 「これ、資料だよ。それじゃ、頑張ってね」 ちょっと投槍気味に言っちゃったイヴ。見るからにふわふわもこもこだったせいか、触ってみたかったようだ。 「じゃあ、ボクが行くよ」 そこへ現れたのは、ルーナ・アスライトというリベリスタの少女。 過去に色々あったけど、今はアークに身を寄せているマグメイガスの女の子である。 「……もふもふ、触ってみたいし」 どうやら、イヴの代わりに彼女がもふもふを堪能しにいこうという事らしい。 「あ……でも、気をつけてね。その毛玉、硬くなったらマジメに危ないから」 それは最初に言ってください、イヴさん。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:雪乃静流 | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年01月21日(月)23:34 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●もふもふ日和 もふーん、もふーん、もふーん。 決して耳にそんな音が聞こえてくるわけではないが、きっと効果音はこんな感じ。 そんな音(?)を立てて飛び跳ねるのは、ふかふかもこもこの毛玉。 「羊は神の使いと申しますが、なんともはた迷惑な遣いをよこしやがったもんですよ」 とはいえ、その毛玉はただの毛玉ではなくエリューションなのだから、『ヴァルプルギスナハト』海依音・レヒニッツ・神裂(BNE004230)だと思うのも当然だ。 しかも、羊の――である。 「未年はまだ先だってのに、気の早い。でも巳年なのにって思うと、得した気持ちになれるわね」 と『薄明』東雲 未明(BNE000340)が言うように、今は巳年。新年早々から蛇ではなく羊と言うのは、確かに気の早い話だろう。 「無害そうなので見逃してあげたいですが……。影響が出る前に倒すしかないです……」 そしてもふんもふんとただ跳ねている毛玉は、攻撃さえしなければ静電気をパチパチ起こすだけの無害なE・ビースト。 可能ならば倒さずに済ませたいと考える風見 七花(BNE003013)ではあるが、 エリューションであるために放置しておくわけにもいかない。 もふーん、もふーん、もふーん。 そんな彼女の思いを知ってか知らずか、無邪気に野原を跳ね続けている。 あぁ……、ならばこうしよう。 「なら、せめて存分にモフモフした後に討つ! モフモフー!!!」 どうせ倒さなければならない存在には違いないが、それならばやる事はやってしまえと四条・理央(BNE000319)は抱きつきモフモフする気満々だ! いや、ここにいるリベリスタ全員、そうするつもりですよね! そのために集まったんですよね! 「いち早くもっふもふしにいくのですぅ。あ……ちがうのですぅ。みんなが合流して戦闘準備が整うまで、毛玉たちをひきつけて逃がさないようにするための作戦なのですぅ!」 「このわらわにもふれぬモノ無し! いざ推してもふるのじゃ!」 地の文にそうだ! と答える程に『ぴゅあで可憐』マリル・フロート(BNE001309)と『巻き戻りし残像』レイライン・エレアニック(BNE002137)のやる気は十分だ!(主にもふもふの方面で) 「普通の羊でももふり甲斐あるのに、こいつはどんな……。よし、実際にもふって確かめる!」 「今、この時の俺はリベリスタならぬもふリスタ……。即ち、もふもふする事が俺の使命にして正義!」 何時の間にか誰も入ってこないようにと看板やらロープやらを張ってきた『銀狼のオクルス』草臥 木蓮(BNE002229)もアーサー・レオンハート(BNE004077)も突撃する準備は整っている! 「ルーナさんもれっつもふもふですぅ!」 そしてちゃっかり同行していたルーナ・アスライトにマリルが声をかける。 「思う存分もふりたいんじゃろう? ならば共に参ろうぞ!」 続けてレイラインも、ハイテンションでルーナの手を引っ張る。 さぁ、果たして普段から『くーる』な彼女は、はっちゃけてもふりに行けるのか!? 「もふもふー……」 ……表情と声だけじゃ、わからなかった。 「もふリスタの道は険しく厳しい道だ! そんなんじゃ、立派なもふリスタにはなれないぞ!」 「てことで、突撃! モフモフー!!」 そんなルーナにアーサーが己の『もふリスタ道』を説いたところで、最早我慢できない! と突撃をかける理央。 始まれ! レッツ・モフモフターイム! ●包み込む毛玉! ぴょんぴょんと飛び跳ねる毛玉は、野原を縦横無尽に跳ねまくって何やら楽しそうだ。 しかし、下手をすればどこかにそのまま飛んでいってしまう可能性だってある。 「まずはこれから、だね」 そこで毛玉がある程度まとまっているタイミングを見計らい、陣地を作り上げて毛玉を中へと閉じ込める理央。 実際のところは、あられもない方向――即ち、今彼等がいる場所から遠く離れたところへ毛玉が飛んでいくことは無かったのだが、そういった対処を行ったとしても問題は全く無い。 「これで高いところからダイブとかもできるんじゃないですかねぇ。ご存分にたのしんでくださいな」 一方では海依音が仲間達に翼の加護を与え、一時的ながら飛べない者も飛べるようにと、そして上からのダイブも楽しめと言う。 「上から、下から……これはいっそもう、埋もれてしまいたい……」 ならばそのリクエストに応えようと、上から落ちるように飛びついたのは未明だ。 ふかふか~……。 もこもこ~……。 自由落下に任せてみても、毛玉の羊毛は彼女を優しく包み込み、その落下をふんわりと受け止めていく。 「これは、これは……!」 言うなれば、羊毛の海を泳ぐようなもの。 実際に泳いでいるわけではないが、えもいわれぬ不思議な浮遊感を感じ、もふもふの感触を未明は全身で感じているようだ。 「なるほど……ああいう楽しみ方もあるんだね」 もこりと毛玉の中から顔を出した彼女の、誰が見てもすぐにわかる程の幸せそうな顔に、ルーナも「よし、やってみよう」と飛び込む構えを見せている。 だが、気をつけなければならない。 いかにふかふかもこもこではあっても、冬という季節もあって静電気はパチパチしているぞ! 「ふにゃぁぁぁぁ! しびれるですぅ!」 ありったけの静電気をその身に受けたマリルは、漏電したメカかと思うくらいスパークしていた! 「あの静電気が厄介だな……しかし!」 そんな彼女の痺れ具合を見れば、毛玉にダイブしようとしていたアーサーも流石に少し戸惑ったようではあるが――、 「厄介な障害を乗り越えた先にこそ、達成感というモノは存在するんだ!」 戸惑いはしても、躊躇は一切しない! それが、彼の『もふリスタ道』である。 ある種の電気ショックを受けようとも、その結果で体がビリビリ痺れたとしても、そんなものは彼にとっては乗り越える壁なんだっ。 「よし、ならばわらわも、その障害を越えてみせるかのぅ」 そして壁が高ければ高いほど(全くもって高くはないが)、レイラインは一層燃えてくる気配すらある。 「ぁ゛~……こりゃたまらん、ふかふかなのじゃ~」 時折ビリビリ来る静電気で痺れたとして、それが彼女にとって何の障害となるだろうか。 否、ならない! 彼女は後に語る。 「ビリビリしても飛び込んだ理由じゃと? そこに、もふもふの毛玉があるからじゃ」 ――と。 もふーん! ふと、1匹の毛玉が大きく跳ねた。 と思いきや、ふわふわと軽くバウンドしながら転がり始めた。 「――来るんですねっ!?」 その先では、「おいで」と言わんばかりに手を広げている七花の姿がある。 潰される態勢は十分だ! とはいえ、ペチャンコになるような事は『今のところ』決してない。 ふわり……。 包み込まれた七花の全身を、そんな感触が襲い来る。 多少の重量感はあるが、重たいと言うわけではなく――むしろ、柔らかい羽毛布団が上に乗っかったような……、 「……それにしても、家の布団とよりももふもふです。包まってお昼寝とかしてみたいなぁ……」 どうやら、彼女の普段使っている布団よりも柔らかかったようだ。 「しかし……これはレベルの高いふわふわ感……! これをうちの商品で再現したいなぁ…!」 その柔らかさは木蓮も認めるレベルであったらしく、彼女の商品開発の参考にもなりそうな気配である。 果たして、このふわふわもふもふ感を再現する事は出来るのか? 今後の彼女の開発手腕が問われるところである。 「出来たら、ボクは買うよ」 等とルーナが言う辺り、その開発に期待は寄せられているぞ! まだ、理央が陣地を作成してから60秒程しか経っていない。 しかし全力で毛玉を追い、あるいはふわりと潰され(てないが)、その感触を楽しむリベリスタにとっては「え、もう1分経ったの?」と感じられる時間かもしれない。 そして陣地を作り、さらに結界を張り――毛玉を逃がさないように、逃がさないようにとする動きは何かに似ている。 「まったく、羊飼いの気分ですよ」 そう言った海依音の『羊飼い』が、まさにそれだろう。 彼女が羊飼いとするなら、残ったリベリスタはさしずめ牧羊犬といったところだろう。 「そろそろ、ワタシも行きましょうかね」 ここまで毛玉が逃げ出さないかを警戒していた彼女ではあるが、どうやらそれは懸念でしかなかったようだ。 「そういえばワタシアレルギー体質なんですけど、アレルギー大丈夫でしょうかね」 問題があるとすれば、海依音がどうやらアレルギー体質だと言う事らしいが、 「でも、抱きついちゃいます。はっくちゅん!」 くしゃみをしながらも、やはり抱きつき方は全力そのものだった。 「うわぁぁっ、これは、痺れるっ!?」 「ふわふわに包まれながら電気ショック……電気療法のような感じすらっ……」 バチバチとスパークする静電気に包まれながらも、木蓮と理央はそれでもふわふわを楽しむ気持ちに一切の陰りは無い。 むしろ理央に至っては、 「この程度の痺れ、気合で跳ね返してみせるっ! 待てっ、毛玉ぁぁっ!」 強引に痺れを吹っ飛ばして、毛玉を追いかけ始めてすらいた! 「このふわふわ、たまらないんですぅ……」 一方ではマリルは、あまりの気持ちよさに眠りそうな感じである。 「しばらく夢心地で……ふわぁ」 「……zzz」 いや、本当に寝かけてますけど、ルーナに至っては本当に寝てたけど! そうじゃない、そうじゃないだろう、リベリスタ達! 「ナレーション、うっさい!」 あぁこれはスイマセン、アーサーさんって、そうじゃない! 「決して全身で堪能しようというわけではないのよ本当よ?」 ダイブしてしっかりともふもふの毛並みに包み込まれた未明とか見ると、本来の目的を忘れてませんか!? 「え? あー……そういえば……」 「倒さなければならないんじゃったのぅ……」 七花とレイラインが、やっとそれを思い出したようだっ。 そう、この毛玉はエリューション――倒さなければならないっ! 時は既に、5分を刻もうとしている。 それは、夢心地の時間の終わりなのだ――! ●もふもふ狩りが仕事です。 「さあ、毛狩りのお時間じゃよ!」 攻撃宣言をレイラインが出した時、もふもふタイムは終わった。 「……って、これ一応仕事だったわよね。今思い出した」 そう、それが本来の仕事なんです、未明さん。 陣地が解けた頃、やっとリベリスタ達は本来の目的に向かう決心を固めていた。 「最後までもふもふ堪能してやるですぅ」 何故かマリルだけは1匹の毛玉にくっついたまま、離れずに他を攻撃しようと画策しているようだが、攻撃するのならばそれもありだろう。 まず最初にリベリスタ達は1匹に狙いを付け、 「このもふもふっぷりを全身で堪能できた俺は……幸せだった!」 「久しぶりだわ、攻撃するのがこんなにつらいなんて」 アーサーも未明も――否、誰もが少々攻撃し辛そうではあるが一斉に攻撃を開始する。 もふーん……もふん……もふ……カチン……。 『攻撃をしたら、萎んで硬くなるよ。攻撃をすればするほど、ガッチガチに硬くなる』 出撃前のブリーフィングで、イヴが言っていた言葉。 その言葉の通り、攻撃を受けた毛玉は一気にその羊毛を鋼のように硬くさせ、さらには目を吊り上げて凶暴化すらもしていた。 「刺せば刺すほど硬くなる毛玉って、ニードルフェルトのお人形さんみたいなのですぅ」 確かにその姿は、マリルが言うように『羊毛を針でツンツンし、繊維同士が絡み合って縮まる』、ニードルフェルトのそれに近い。 だが硬くなるにも程度があるというのではないだろうか。 「そろそろ大きさが半分ですねー、気をつけてくださ……はっくちゅん、はっくちゅん。アレルギーの薬もってきてましたっけ?」 「こっちでも確認したわ。――来るわよ、痛いのが!」 目視で毛玉のサイズを測りながら、アレルギーでくしゃみが止まらない海依音と、毛玉の状況をスキャンしていた理央から同時に注意の声が飛ぶ。 攻撃を受けて羊毛が高質化した毛玉……今はもう鋼の毛を持つ羊のエリューションだが、先程と同じように体当たりを仕掛けてくればどうなるか? 「硬っ!? これは痛いっ!!」 「もふもふ感が完全になくなってしまったのぅ……!」 吹き飛びはしなかったものの、襲い掛かる激しい衝撃を受けて尻餅をついた木蓮とレイラインの姿を見れば、それが凄まじい威力だと言う事は良くわかる。 「まともに受けたら、危なそうだなぁ……」 それはルーナにとっては、一発でやられかねない程の一撃。 彼女がその一撃を受ける前にエリューションを仕留める事が、何より大事と言えるだろう。 「だが……ずいぶん格好良くなったではないか、ここからが本番じゃな!」 最早ふかふかの羊毛ではなく、鋼の鎧に身を包んだエリューションに、そう言い放つレイライン。 「毛刈りをしてる気分ですね……はっくちゅん! まあ、刈った毛はなくなるわけですけど」 などとくしゃみをしながら海依音は続けて言うものの、このエリューションの毛は無くなっているわけではない。硬く縮んでいるんだ! 「本当、こういう存在に限ってフェイト得てくれないんだから!」 一方で未明は、もしも毛玉達が単なるエリューションとしてではなく、フェイトを得て現れていたらと、 「おまえがアザーバイドなら、もふもふのまま別世界に返してやったのに残念ですぅ……」 そしてマリルは毛玉がアザーバイドだったならばと、攻撃を受けていない毛玉に身を寄せながら、そして戦う運命を悔やみながらも攻撃を加えていく。 「なるほど、そういう手もあったのかっ」 攻撃をしながらもふもふをまだ楽しむマリルの行動に頷くアーサーだが、無傷な毛玉は2体。 下手をすれば、近寄った直後にその毛玉が攻撃対象になる可能性もある。「真似したいが……」と歯噛みするものの、戦いが始まっている以上、彼に出来るのはぐっと堪えることだけだった。 「危ないと思ったら庇いますから、安心してくださいね?」 そんなちょっと精神的に辛い戦いの最中、ルーナを守ろうと近くに陣取ったのは七花だ。 「うん、ありがとう。助かるよ」 礼を述べながら寄り添うルーナを何時でも庇える態勢を取り、彼女の魔法の弾がエリューションの硬くなった体を穿つ。 『め゛ぇ~……』 この時、初めてエリューションが鳴いた。 それまでの『もふんもふん』といった効果音ではない、普段から耳にするあの羊の鳴き声だ。 「く……なんともやりにくい……! だがっ、その姿は一般人には刺激がつよすぎる……!」 まだ、もふもふの感触は木蓮の手に残っている。 しかし討たねばならない――倒さなければならない、そんな思いで、彼女はライフルの引き金を引く。 「集中攻撃すれば、倒せるようね……だけど」 1匹目のエリューションが沈黙した事を確認し、スキャニングをしていた理央は、その大体の強さを知ったらしい。 と同時に、彼女は気付いていた。 エリューション達は集中攻撃をすれば倒せる容易な戦いだが、それまでもふっていた事もあるせいか、精神的な意味ではハードな戦いだと。 優しく全身を包んでくれた毛玉を、時折その静電気で痺れさせてくれた毛玉を、リベリスタ達は涙を飲んで討ち果たしていった――。 ●天に昇ったもふもふ 厳しい戦いだった。 時間にしては1分も経っていないが、リベリスタ達にとっては厳しい戦いだった。 「まだ、目を閉じたらあの音が聞こえる感じがするわ」 目を閉じ、耳を済ませた理央に至っては、まだあの『もふーん、もふーん』という効果音が聞こえてきそうな気がするらしい。 「いい、もふもふだったね」 ぽつりとルーナは言う。 「そうだったなぁ。シャンプー変えたら、龍治の尻尾も今よりもふもふになるだろうか。試す価値あり、だな……」 その言葉に応えた木蓮は未だに手に残る感触を思い出し、恋人の尻尾がもふもふにならないかと模索し始めているようだ。 もふもふの感触は彼等の手に、体に、しっかりと刻み込まれていた。思い出そうとしたなら、何時でもあの感触は思い出す事が出来るだろう。 ふと、リベリスタ達が見上げた空。 空を泳ぐ白い雲が、どこかあの毛玉のようにも見えた。 『もふーん、もふーん』 『め゛ぇ~……』 耳を澄ませば、先程理央が言ったように、またあの音や鳴き声が聞こえてきそうだ――。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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