●山小屋 表面がざらついた木の床に三人は座っていた。 「それにしてもヒマだな」 白いニットの帽子を被った青年が言った。隣りにいた臙脂のダウンジャケットが反応した。 「何か言ったか?」 「だから、ヒマなんだって!」 「ああ、そうだな。確かに、そうだ。そんなに怒鳴らなくても」 「こんなの怒鳴るうちに入るかよ。俺の本気は知ってるだろ」 壁のトタンは激しい風雪のせいで鳴りやむことがなかった。必然と会話の声も大きくなる。 「あのさ、ちゃんとケータイで連絡した?」 赤茶けたショートの髪の女が呆れたような顔で訊いてきた。上半身を反らすような軽いストレッチに黒いスウェットスーツが寒そうな音を立てる。 ニット帽の青年は小難しい顔を突き出して、すぐに話を横に振った。 「ケイスケ、したよな?」 「え、俺はユウタがしたと思っていたんだけど」 少しの間のあと、二人は媚びるような笑いで、だそうです、と女に報告した。 「……こんなところじゃ、笑えないコントね」 女の深い溜息を受けて二人はポケットをまさぐる。そして各々がケータイに向かって絶望的な声を上げた。真っ暗な画面は電池切れを伝えた。 「あんたらはケータイを使い過ぎなんだよ。その点、あたしは安心だね」 胸ポケットから取り出したそれに女は固まった。口の端を無理にひん曲げた笑顔で二人に見せた。ケータイの画面は稲光のような筋で割れていたのだった。 暗い表情を隠すかのようにケイスケが朗らかに笑う。 「まあ、そんなこともあるよね」 「んだよ、アミも俺らと同じかよ。胸がないのにうつ伏せで寝るから――」 ユウタの言葉を爆発音が遮った。アミのケータイは本人の青白く光る拳で床ごと打ち砕かれた。 「ごめん、よく聞こえなかったんだけど」 慌てて謝るユウタに何故かケイスケも付き合った。アミは気のない声で二人を許した。 やけにトタンの音がうるさい。外は本格的に吹雪いて嵐を思わせた。 「あたし達、どうしちゃったんだろうね」 アミの呟きに二人は聞き耳を立てるように身体を傾けた。 「ヘンな力もそうなんだけど。お腹が空かないんだよ。たぶん、何日か経っているのにね」 「それは俺もだ。ケイスケもそうだよな」 考え込むような顔付きで、ああ、と短く答えた。 「あとさ、寒さも感じないんだよ。こんな状況なのにさ」 「遭難ですか」 「ユウタ、悪いけどそのダジャレは寒いわ」 「アミの言う通りだね」 三人は薄暗い小屋の中で共に笑った。 ●判断 万華鏡に映し出された映像は奇異なものではなかった。三人の大学生が他愛ない話をしているに過ぎない。 「この三人なんだけど、冬の間は立ち入りを禁止されている山に、遊び半分で入ったの。それで遭難だよ」 オッドアイの翠瞳が強調されるかのように『リンク・カレイド』真白 イヴ(nBNE000001)は淡々と語った。 集められた一同の表情は硬い。アークに持ち込まれる依頼の大半が敵を斃すことにあった。 「二人はエリューション化しているの。アンデッドの類いだけど、寒さが身体の保存状態をよくしているのかな。思考は普通の人間とあまり変わらないみたい」 一人の生存者がいることは喜ばしい。しかし、依頼としては難しい要素が介入することになる。手放しで喜ぶ者はいなかった。 「生存者はケイスケだよ。友達の異常性を認めながらも離れられない。問題の二人はおかしい自分に気付いているから、進んで下山しようとしないのかも」 なるほど、と相槌を打つ声がした。 「会話を駆使して、最後はリベリスタとして正しい判断でお願いだよ」 少し熱を帯びたイヴの声で赤眼は輝きを増した。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:黒羽カラス | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年01月22日(火)23:22 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●山小屋を目指して 四WDの車内は、ゆさゆさと揺れていた。大波に翻弄される小舟のような状態が三十分を超えて続いている。『回復狂』メアリ・ラングストン(BNE000075)は鼻歌交じりで運転をしていた。金色のツインテールを左右に振りながら、時に下がるサングラスを中指で押し上げる。 助手席に座った『外道龍』遠野 御龍(BNE000865)は咥えた煙草を上下に動かし、時にハンドルへと目を向けて落ち着きがない。トラック運転手の性なのだろうか。 他の面々は静かに座っていた。窓外の雪景色に黄色い声を上げる者はいない。顔は少し俯き加減で複数が唇に力を入れている。強く瞼を閉じた者などは苦行の最中にいるかのようだった。 その中、突然に停車して全員が速やかに降りた。綿毛のような雪が降る状況で数人は深呼吸に勤しんだ。 「ここからは歩きじゃのぅ」 メアリは懐中電灯を取り出しながら言った。 狭隘な山道を遮断するのは金網のような作りの扉であった。冬の間は登山客の身の安全を守る為に閉じているのだろう。しかし、一同には関係ない。それらしい格好でいながら次々と三メートル強の障壁を乗り越えていった。 最後の一人、シュスタイナ・ショーゼット(BNE001683)が軽やかに舞い上がり、無事に着地してシャギーの毛先を整えた。背筋を伸ばし、凛々しい目が一同に向く。 「初めての実戦になるかも。よろしくね」 不安な気持ちを和らげる温かい声が周囲から送られた。言葉は一同の士気をも高めたのか。各々が決意を秘めた表情で山に挑んだ。 雪を踏みしめながら歩く。足元から苦しそうな声にも似た音が重なり合った。秘められた石が靴底を突き上げるかのように何人もの上体を不安定にさせた。 先頭を行く者が右手の轍を見つけて入っていく。情景が白から黒に変わった。雪は密集した木によって受け止められていた。枯葉や枯れ枝が一歩ごとに足に擦り寄る。構うことなく引き抜いて歩を進めた。稀に脅しをかけるような音がした。一部が雪の重みを支えきれなくなったのかもしれない。 頂上は近いと誰もが思ったに違いない。巨漢の木々はやせ細り、薄幸の女性のような姿に変わり果てた。黒かった地面に浅く白い雪が降り積もる。 寂しい景色の中に山小屋はひっそりと建っていた。建築現場の片隅に積み上げられた廃材のような外観であった。迷いのない足取りで『不機嫌な振り子時計』柚木 キリエ(BNE002649)は近づいていく。 少し引いた位置で離宮院 三郎太(BNE003381)は山頂の方角に目を向けていた。細い木々を越えた先に白銀の大質量が見える。眼鏡の中心を人差し指で押し上げて、いけませんね、と呟いた。 薄汚れた木材の引き戸と対峙したキリエは一気に開けた。山小屋にいた三人の視線が集中した。 「君達、そんな装備でここまで来たの? 驚いたよ、いつからここに」 「え、ええっと、二日くらい、かな。ユウタ、どうなの?」 「俺に振るなよ。あれだ、三日ってところじゃないのか」 話が纏まらない間にキリエは臙脂のダウンジャケットを目で確認した。ケイスケの体調は良好に見えた。 「まあ、こんな場所で立ち話は酷ですよね。皆さんも、どうぞ」 ケイスケの言葉に甘える形で一同は山小屋に入っていった。 ●密やかな戦い 「ここ寒いですね」 シュスタイナは自分の身体を抱き締めて適当なところに腰を下ろした。 「そう、かもね。俺はケイスケって言うんだけど。こっちのニット帽がユウタで、俺達は寒さに強い方なんだよ。アミは女性だから厳しいかも」 「あたしは平気だよ。でも、ちょっとは寒いかな」 視線を下げたアミが両手を重ねる。僅かに擦るような動きを見せた。 「座ってるだけで凍りそう」 シュスタイナは身震いを交えて言った。三人がそれぞれに視線を交わして苦笑いを浮かべた。 その遣り取りを尻目にキリエは持参したコンロの準備に取り掛かる。紙コップは重ねて床に立てた。側にはレトルト食品を広げて、最後に注意を引くように軽い音で水筒を置いた。ケイスケの目は食品の一点に引き寄せられ、唾を飲み込むような動作を繰り返す。 「湯煎するのに雪を代用しますね」 取っ手の付いた鍋を持ってキリエは立ち上がる。近くにいた『放浪天使』伊吹 千里(BNE004252)に通り際、何かを囁いて外へ出た。 頼まれ事を実行するかのように千里の口が微かに動く。最後にそっと息を吐き出すと、ケイスケの唇に仄かな赤みが差した。 「ねえ、今のはなんなの?」 アミが不審な目を向けてきた。千里は少し迷った様子で、おまじないです、とはっきりした声で言った。 「雪は調達したからお湯にするよ」 白いご飯を盛ったような鍋を片手にキリエが戻ってきた。 「いやーなんか、キャンプみたいになってきたね」 ピンクの頭に相応しい陽気な声で『死刑人』双樹 沙羅(BNE004205)が応じた。 「お手伝いをしたいので、私が飲み物を配ります」 キリエの微笑を受けて千里は紙コップに水筒の中身を注いだ。緑茶の白い湯気が周囲に甘い匂いを漂わせる。 「ケイスケさん、どうぞ」 「あ、これはどうも」 渡す時に指先が触れた。他の二人にも同じように渡して千里は目に力を込める。 「ケイスケさんの手は温かいけど、他の二人は冷たいですね」 「だったらなんだ。冷たいといけないのかよ」 ユウタは受け取った紙コップの中身を一気に飲み干して、決まりが悪そうに顔を背けた。 「そんな時には、ほれ、お酒じゃ」 メアリは洋酒の小瓶をポケットから取り出した。目敏く見つけた沙羅が笑顔で手を上げる。 「はい、はーい。ボクにもくれよ」 「未成年はお茶で身体を温めるのじゃ!」 メアリの一喝に合わせて千里が沙羅に紙コップを差し出す。わざとらしい舌打ちで受け取ると、盛んに息を吹き掛けておちょぼ口で飲んだ。 その様子にメアリは満足げに頷いてユウタの横に座った。しな垂れ掛かるような格好でサングラスを少し下げる。 「アンタよく見ると、ええ男じゃのう」 「そ、そんなことないって」 上目遣いで微笑むメアリに目が泳ぐ。真摯な声の響きにユウタは動揺を隠せなかった。 「ようやく温まりました」 キリエはプラスチックのスプーンで平たい容器を湯から取り出した。表面のビニールを剥ぐと出来立てのカレーが露わになった。 「どうぞ、お腹すいてるでしょう?」 キリエの言葉にケイスケが四つん這いになって手を伸ばす。他の二人は全く反応しなかった。その様子が視界の隅に入ったのか。不自然に動きを止めて元の位置に戻った。 「……ごめん」 ケイスケは視線を下げて消え入るような声で言った。二人は沈鬱な顔で黙っていた。 「――寒さを感じない。緑茶の熱さにも動じない。空腹も覚えない」 三郎太は時系列の順に淡々と語る。そこで一呼吸を置いて言葉を繋ぐ。 「常人を超える力が出せる」 その言葉にアミが両手の力だけで後方に跳んだ。トタンを背に握った拳が微かに震えている。 「なんでよ? 力を見せてないのに」 言葉を発した直後に視線は周囲に飛んだ。 「理由はわからないけど、全員が知っているんだね」 アミの声にユウタも立ち上がる。どうして、とケイスケは定まらない視線で口にした。 「全てを話す」 『破邪の魔術師』霧島 俊介(BNE000082)が歩み出た。無邪気な一面は抑え込まれ、まるで泣き腫らしたかのような赤い双眸を二人に向けた。 ●避けられない運命 ユウタとアミは肩を並べて引き戸とは正反対の壁際に立っている。ケイスケはへたり込んだ姿で二人に縋るような目を向けた。両脇を固めるのは俊介と咥え煙草の御龍であった。 「俺とアミはなにもしてない。それでも、おまえらはやる気なのかよ」 「何度でも言う。俺たちは戦いたくは無いって。できるなら……生かしたいって」 俊介は声を絞り出した。最後に、でも、駄目なんだ、と唇を強く結ぶ。 「ふざけんじゃないわよ。運命に愛されなかったから、なんだって言うの。そんなことくらいで殺される身に、なりなさいよ」 アミの全身が震えた。その表情は泣いていた。しかし、頬には一筋の涙も流れてはいなかった。徐々に人間らしさが失われているのかもしれない。 「二人は生きている。ちゃんと話だってできる。このままでいいじゃないか」 ケイスケの懇願に御龍が否定の意味で顔を振った。 「はっきり言うよぉ。そのオニーチャンとオネーチャンはねぇ、もうこの世の人じゃぁないんだよぉ」 「でも、だけど……変わらないんだよ。以前と同じあいつらなんだ」 御龍は首元のジッパーを半ばまで下ろす。開いた部分を両手で広げると巫女装束が覗いた。 「元巫女のよしみで、ちゃんとあの世に送ってあげるからさぁ、安心しなよぉ」 「……勝手に話を進めるな」 アミの突き上げた拳が青白く光る。一同は身構えた。ケイスケの周辺と引き戸に人数が集まる。 小屋が揺れた。腰の回転が効いた一撃は背後のトタンを打ち抜いたのだ。 吹き込む雪の中、新たな出口に二人は続け様に跳び込んでいった。 「死んでくれ……この世界のために死んでくれ!」 俊介は叫んで後を追う。そこにキリエとメアリが続いた。 「なんで、こうなるんだよ」 嘆くケイスケに鬼神へと変わりつつある御龍が言った。 「これから起こる事を主は見ても見なくても良い。ただ、主の友人が消されることは確かだ」 「こんなことが許され――」 ケイスケの首元に巨大な刃が当てられて、言葉は半ばで斬り落とされた。 「ただし、邪魔立てするならば我は主も叩き切る」 御龍は冷酷とも言える言葉を残して戦地に赴く。 避けられない運命が動き出した。 細い木々を抜けた先で二人は走るのをやめた。踵を返して駆け付けた俊介と相対する。 山小屋の再現のように思えた。いや、それよりも危険度は遥かに高い。二人の背後には巨大な雪の大地が迫り出していた。 「どうしたよ? やるんじゃないのか?」 ユウタは鼻筋に皺を寄せた。キリエとメアリの姿を目にして大仰に頷いた。 「そうか、そうか。仲間を待っていると。いいぜ、まとめて相手してやるよ」 「すまない!」 俊介は両膝を折って前に倒れ込んだ。雪の大地に額を押し付けて、すまない、と言葉を重ねた。 アミは一足飛びで距離を詰める。青白い拳が俊介の後頭部を直撃した。それは連打となって叩き込まれた。微かに呻く声で赤い髪は鮮血の様相を帯びた。 「お、おい、アミ」 怯えを含んだユウタの声にアミは目を見開いた。駆け寄って頭を小刻みに振る。 「違う、そんなつもりじゃ。だって、身体が動いて。殺されるんだよ。イヤでしょ、そんなの」 「まあ、な。俺だってやりたいことは、まだまだあるし」 遣り取りの間隙を縫って三郎太がユウタに突っ込んだ。右手にハンカチを握り締めている。 「遅いんだよ」 実際に動きで三郎太を上回った。右手で相手の口を狙ったが巧みに上体を反らされた。 「うじゃうじゃと集まりやがって」 ユウタは深く息を吸い込んだ。胸が急激に肥大化して止まり、一気に前方に解き放った。衝撃で広範囲に雪煙が舞い上がる。 等しい暴力が吹き荒れる中にはケイスケもいた。瞬時の判断で千里は覆い被さった。 「あなたは必ず守ります。いえ、守らせてください」 千里は健気に笑って見せた。その辛そうな笑顔にケイスケは、ごめん、と小声で言った。母親に許しを請う子供のように何度も口にした。 「ケイスケ、なんで。違う、そうじゃない。俺は、俺を止められなかった。おい、なんだよ、これ」 ユウタはアミに戸惑う気持ちを吐き出した。わかんないよ、と情けない声が返ってきた。 「これでわかったでしょ。エリューションは死刑にしちゃうよ?」 沙羅は全身に浴びた雪を払いながら言った。受けた衝撃によるのか。その手は少しぎこちなかった。 半ば雪に埋もれていた俊介が、ふらりと立ち上がる。 「お前達を敵だって認識したくない」 無防備で攻撃を受けながらも頑なに戦いを拒否する。その姿勢に一切の揺らぎはなかった。 「人として生きてきたんだ、人として終わってくれよ!」 「……そうね。今なら、いいかな」 アミはユウタに視線を送った。しっかりと受け止めて、そうだな、と朗らかに笑った。 「君がこんな無謀な山登りについてきたのは、伝えたい想いがあるからだよね?」 キリエはアミに優しく問いかける。少し考えるような間を空けて、忘れちゃった、と明るい声で返した。そう、とキリエは一言で終わらせた。 「皆に翼を与えるのじゃ」 メアリは高らかに宣言した。リベリスタの背中に仮初の小さな翼が宿る。 アミは静かに目を閉じた。ユウタは横目で見届けてから頂上と向き合った。気だるげに右手を振って見せる。 それが合図となって各々が上空に飛び立った。千里はケイスケの翼になって懸命に羽を動かした。 間もなく大津波が大地を襲う。砕けた雪の波頭が細い木々を薙ぎ倒していった。沸き起こる轟音は全ての音を飲み込んだ。ケイスケは泣きながら何かを叫んでいる。純粋な悲しさをひたすらに叫んでいた。 ●ありがとう 白く変わり果てた大地に一同は降り立つ。 キリエは周辺を歩き回って、終わったよ、と任務の完遂を告げた。 御龍は二人が消えた場所で煙草に火を点けた。一服してからフィルター部分を雪に刺す。少し苦みのある線香に黙祷を捧げた。今だけは俊介もそれに倣う。 千里は心配そうな顔でケイスケの側にいた。虚脱した彼は雪の上にしゃがみ込んでいる。目にしたシュスタイナは足早に来て言った。 「私たちを責めてもいいよ」 ケイスケはゆっくりと顔を上げた。充血した目で緩慢に頭を振る。その場の全員を見やって、ありがとう、と口にして倒れ込んだ。呼ばれるまでもなく、そこにメアリが素っ飛んできた。 「張っていた気が緩んだのじゃ。そろそろ帰るかのぅ」 ケイスケを運ぶ役は沙羅が買って出た。 「死体を運ぶのと大して変わらないし」 邪悪な物言いに慈悲が垣間見える。一同は微笑みながらも聞き流した。 ――いつの間にか雪はやんでいた。荒れ狂った大地は束の間、二人の静謐な棺となった。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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