●もっちもち 祝! 金剛稲荷神社改築記念おもちつき大会! ――と、金魂(こんこん)はごんぶとい尻尾に墨汁をつけて大きな和紙に一筆入魂する。 「うむ、妙案であるゾ」 金魂は、金剛稲荷神社を守護するえらーいお狐様である。 ちっこい体にでっかい態度、ふさふさの体毛にツンツンの気性が売りだ。 「お餅をぺったんぺったんこ、されば賽銭がっぽりどっさり! 正月に神社で餅つき大会を開かば、まさに千客万来なるゾ!」 ●ぺったん 「残念。現実は非情なりけり」 『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)はあくまで無表情のままつぶやく。 1/1金魂ぬいぐるみ(アーク購買部にて販売交渉中?)がテーブルに置いてある。 「運命に従えば、こうなる」 イヴは1tと記された木槌を振り上げ、よろめく。 「や、やめたげてよぉー!」 「それは無理」 ドスンッ。 1/1金魂せんべい(食べられません)の出来上がりである。 幾人か、リベリスタ達の悲鳴が聴こえたのを無視し、イヴは淡々とつづける。 「金剛稲荷神社で餅つき大会が開催、色々あって金魂はぺろんとまったいらに」 「イヴちゃんの胸みたいに?」 ドスンッ。 1/1リベリスタせんべい(食べてはいけません)の出来上がりである。 イヴは冷笑し。 「金剛稲荷神社の守護獣、金魂はダイアモンド級の頑丈さ。このように杵でぺったんされても死ぬことはまず無いし、自力ではロクに戦えないけど回復は得意だからうまくおだてれば役立つはず。 今回の作戦の目的は、エリューションの撃滅と一般人の保護。 餅つき大会に先んじて一般客の来ないうちに撃滅対象を排除してもらうわ。詳細は資料を」 そう、何事もなかったかのように説明をつづけた。 ●白玉うさぎ 「しかし、誰に杵と臼を借りてくれば……むー」 金魂は本殿の板間でごろごろ転がり思索するうち、ふと閃いた。 「そーじゃ! 白魂(しらたま)のを借りてくればヨイ!」 ――餅つき大会、当日。 「……あ、ありえなくなーい?」 金魂の旧友、白魂。因幡の素兎っぽい何かである。 自宅の納屋に「杵と臼を借りてったゾ。お礼に餅をごちそうしてやる、喜べ」と置き手紙があったので、やむなく返却してもらうついでに遊びに来てみれば――。 神社の境内は、まさしく混沌の坩堝にあった。 「もっちー」 「うさもっちー」 ぴょんぴょこ跳ねまわるウサギっぽい何か。白玉だんご、あるいは南天の実と葉っぱで目と耳を形作る雪うさぎ。そんなゆるーい造形の、もちもちとした弾力に富むウサギが跳ねている。 白玉うさぎの舞いの中心に、白魂印の杵と臼。 「かがみもっちー」 杵を握り、白玉うさぎに餅コメをこねさせ、突く。 はいほいはいほいとテンポよく突いてはこねる、その突き手もまた白玉ウサギ。しかも三段重ねみかんつき。 「き、キング白玉!?」 戦慄する白魂。 元凶の姿をあわてて過ごすと、今まさに蒸し器でふかされた金魂が臼の中へ。 「そなた、どうしてそうなった!?」 杵は天へ昇り、太陽を隠す。 「……餅米、ケチって古いのを」 ぺったん。 「き、金こぉぉぉぉぉぉぉんっ!!」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:カモメのジョナサン | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2013年01月15日(火)22:45 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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