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【座布投】エアッポー

●空港占拠事件
 鳩は平和の象徴である。
 日本的にも、世界的にも、愛玩鳥類としての認識は濃く、その知名度は高い。
 だからこそ、彼らを信頼する人間も多く、それらを『隣人』として認識する者もまた、多いのだ。

 ……で、話変わって某空港。
 この日、地域空港として周辺の交通網の拠点であったそこは、全便欠航に追い込まれていた。
 理由は、簡単といえば簡単。
 大型の――口にするのも馬鹿らしい程度の大きさの『鳩』が、滑走路を占拠していたからである。
 彼らが破壊行為に勤しんでいればそりゃあ危険な敵だったんだろうが……彼らが何をしているかといえば、
 地面をつついて、
 羽を手入れして、
「エアッポー」
 こんな感じで鳴いて……いや、おかしい。

「エアッポー」
 おかしい。

●平和の象徴なので
「……というわけで。空港が運行されていない深夜帯に滑走路にてエリューションの撃破が任務になります」
「鳴き声おかしくねえ?」
 冷静を装って説明を始めた『無謀の予見士』月ヶ瀬 夜倉(nBNE000202)に対して、リベリスタは素直な感想を口にした。
「まあ、空港ですし」
「いやその発想はおかしい」
「でも、彼ら平和主義なんで積極的な攻撃行動にでないんですよ」
「倒しやすいってことか」
「いえ、実際問題対象をとらないというより、『その場の全てが対象』みたいな行動をするそうです」
「だいたい全部全体攻撃何じゃねえか!」
 最低すぎた。


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:風見鶏  
■難易度:EASY ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2012年10月08日(月)22:07
 椿しいなSTと深夜テンションが全ての元凶。

●達成条件
 E・ビースト『エアッポー』全撃破

●エネミーデータ
『エアッポー』:E・ビースト、フェーズ1。数は3体。
 基本的に攻撃行動、反撃行動を行わない。
 しかし、スキルは全て全体属性(だが敵味方を問わない)を持つ。
・ふつうになく(ダメージ小、怒り):「くるっぽー」って鳴く。大体普通の鳴き方。でもちょっとムカつく。対象を定めてないので大体全部対象。
・空気読んだ鳴き方(ダメージ小、混乱):「エアッポー」って。AIR PORTだから、らしい。ちょっと何言ってるかわからないです。
・みだれなき(回復):神秘的な鳴き方をする。なんでか回復する。

 平和の象徴だから仕方ないよね。
 ご参加、お待ちしております。
参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
デュランダル
雪白 桐(BNE000185)
ソードミラージュ
須賀 義衛郎(BNE000465)
クロスイージス
アウラール・オーバル(BNE001406)
ナイトクリーク
荒苦那・まお(BNE003202)
レイザータクト
テテロ ミミルノ(BNE003881)
覇界闘士
日下部・あいしゃ(BNE003958)
スターサジタリー
アリシア・ミスティ・リターナ(BNE004031)
クロスイージス
斎藤・和人(BNE004070)

●ぽっぽー
 空港、と聞いて誰がどんなイメージを持つか、はある程度絞られてくる。
 来るべき旅に対して胸踊らせる者、単純に人ごみを厭う者、そこに集う経済のあり方を考える者……様々だ。

「あーうんそうだよな、夜なんだからスッチー、フライトアテンダントだっけ、居ないよねうん」
「なにエロな暴走妄想しまくってますかこのエロおやじさんは」
 ので、雪白 桐(BNE000185)のゴミクズを見るような目に晒されても、残念そうに周囲を見渡す『住所不定』斎藤・和人(BNE004070)の意思は変わらない。
 年齢に沿わぬ軽薄な格好をして、女性の姿を探す彼の姿はいっそ見上げた根性とも言えようが、何というかこう、周囲の理解は得られないだろう。哀しい話ではあるが。

『それはそれとして。どうしてこうなった?』
「文句言わないでくれ、今回はアリシアが頼りなんだから」
『いや、別にいいが……空港、来るなら特急で着たかったものだ』
「そんな時間的余裕がアークにあればな」
 幻想纏い越しにぶつくさと文句を垂れる『ヤク中サキュバス』アリシア・ミスティ・リターナ(BNE004031)であるが、実のところその手際は鮮やかなものである。電子機器に関して絶対の優位性を誇る能力があるが故の行動ではあるが、監視システムのダウンその他の行動……が、必要だったかはさておくとしよう。
 実は時村財閥が強引になんやかんやすればよかったんじゃないかと言ってはならない。先ず、そんなだったら既にOPに書いていた(メタ発言)。
 そんな彼女に応じつつなだめ、『むしろぴよこが本体?』アウラール・オーバル(BNE001406)が、実はここに赴く前に本体とすら言われる『ぴよこ』を別働隊に預けていたのは余り知られていない。
 そんな死亡フラグを立てなくても今回、死亡するのはアウラール達リベリスタの衣類とかそんなんではないだろうか。
 あと、預ける相手は……うんまあ、いいんじゃないかな!
「滑走路なんて普段入れないから、ちょっとワクワクするなあ」
「……大丈夫、だよなあ」
 非日常が日常であるリベリスタのはずが、何故か気分ざわつく『闘争アップリカート』須賀 義衛郎(BNE000465)が居たりするので、アウラールちょっと心配。

\えあっぽーえあっぽー/
「はぁい、平和の象徴の正反対! ぷち☆でびるのあいしゃなの!」
 ぽっぽーってするといいの! と威勢よく叫ぶ『Halcyon』日下部・あいしゃ(BNE003958)と、何故か鳴き声をして高らかに告げる『くまびすはこぶしけいっ!!』テテロ ミミルノ(BNE003881)の二人の勢いがただごとではない気がするがそれはともかく。
 何故かミミルノがハンバーガーのパティだけ咥えているとか、あいしゃの勢いが既に猫被っているとか、そういうこまけぇこたぁいいんだよ。実にどうでもいい。
「お掃除の人とパイロットさんのためにもまおはがんばります」
 一抱えほどの食パンを持ち、気合を入れた『もぞもそ』荒苦那・まお(BNE003202)がその後ろにいた事はある意味で癒しなのだろうか、そうであって欲しい。
「はやくやっつけないとっ、みんながひこーきをつかってりょこーやおしごとできなくなっちゃう><」
 あ、このくまむすめ(あえてひらがな)割とマトモなこと言ってた。
「あいしゃの心にバードストライクなの、渾身のネタだけど最悪の場合落下するの」
 残念ながらあいしゃは墜落である。座布団全没収的な意味で。

「こんな夜中にエアーポートを占拠して選挙するなんてなんて真面目な鳩さん達でしょう」
 桐お前やめろよ! 予見士をいじめるなって! あんまりにもあんまりだと本当にそんな依頼出さざるを得なくなるだろうが!(メタ発言)

\くるっぽー/
「はとさんってなんであるくときにくびをぴこぴこぜんごするのかなぁ……」
 ミミルノの疑問は尤もである。だが、彼らの目の前に現れた大型の鳩――E・ビースト「エアッポー」は首を振らず歩行している。
 鳩の特性として有名な首振り歩行であるが、実のところ暗闇やベルトコンベアの逆歩行では発生しないという実験結果が得られている。ので、まあ諸説あるがクッソ面倒なので省こうと思う。
 そこより重要なの鳴き声じゃね、っていうのはそのとおりである。

「鳩ってーと下ろしたてのスーツに糞落とされた記憶がな。あれホントムカついたなー」
 懐から豆を取り出しながら、和人は苦い記憶を引っ張りだす。確かに、自慢のそれにフンを落とされて怒らない者は居まい。そりゃ、同情もする。
「糞害に憤慨ってな……あ、ブレイクフィアー要る?」
 要ると思う。氷像と怒りと凶運あたりが付与されてるだろうから。

●ぽっぽっぽー
「凄いのね、でかいのね、鳩のくせに!! 鳩のくせに!!」
\くるっぽーくるくるっぽー/
 リベリスタらの頑然に現れたエアッポー達は、たしかに大きかった。全高三メートル、といったところか。大きいってレベルじゃねえ。
 当然、あいしゃやミミルノら純粋(?)な者達にとってそれは驚愕とともに興奮を呼び起こすものであり、何となくだが親近感を感じさせなくもない。エリューションと仲睦まじい様が果たしていいのかは置いておくとして。
 全員総出でなぜ餌付けをしているのかというと、アリシアの進言に基づき空き倉庫での戦闘を想定してのものである。
 ……そこまで考えなくてもほら、ハトがエアバス潰しちゃうなんてそんな、そんな。

「エアッポー」
「真面目に讃えていた私の純情を返してください!」
 あるかもなあ。主にエアッポーに踊らされたリベリスタのせいで。

「まおごとがぶりは……嫌です」
 何故かまおが言い知れぬ恐怖に身を捩らせているようだが、まあ可愛いからいいんじゃないですかね(適当)

「待て、落ち着けよ? お前ら空気読めるんだろ? あどけない顔してるけど、一度にたかられたらこっちだってヤバイんだから……」
「ぽ?」
 あどけない顔でアウラールにゆっくり近づいていくエアッポー。だが待って欲しい。「ゆっくり」はあいつら感覚だ。全高三メートルの奴らが接近してくる緊張感は並のものではないのだ。
「落ち着け、な?」
「ぽ」
 通じたらしい。

 因みに。
 戦闘が始まるか否か、ミミルノがディフェンサードクトリンの発動を始めた辺りではあれど、未だアリシアはハッキング中。
 ほら、いろいろあるじゃん。戦闘よりそれ以外が重視される系だから仕方ないよ。(メタ発言)

「それより鳩って食べれるの?」
「そういえば鳩って食べれるのですよね? このサイズだと食いでがありそうですが」
 あいしゃの問いに、思い出したように桐が応じる。応じると言うよりは、明らかに口をついてでた言葉、というのが正しそうではある。
 というか。あいしゃ自身は食べる気がなかったわけで。アウラールなんかは食うわけがなかろうと高をくくっていたわけだが。

『食べるに決まっているだろう? 何を言っているんだ』
「よーし、シメるか」
 幻想纏の向こうから漏れたアリシアの超えやら、明らかに食べるために血抜きしましょうみたいな義衛郎の言葉とか、既に食べる気まんまんな彼らをして取り敢えずどうすればいいんだ。

「はとむねもふもふです」
 おい、まおがこう、
(*。非。)←こんな顔して幸せそうにエアッポーに寄りかかってるからあんまり生々しい話はやめろよ。
 まあ、その実デッドリーギャロップってるから純粋なんだかどうなんだかいまいち分からねえけれども。
「エアッポー」
「どうしてエアッポー様は英語をしゃべれるのですか」
 もうだめだこれ。可愛いとかそういうレベルじゃねえ。

「絶対に怒りなんかに負けたりしないのよ! ぷちでびるナメんじゃないわよ!!」
 はい、あいしゃさんからフラグいただきました。

●ぽぽっぽー
「くるっぽー」
「エアッポー」
「ぽっぽぽるるっぽー」
 本当になにがなんだかわからない。
 リベリスタ達も、無駄に怒りを蓄積させ混乱し、でもちゃんと戦闘にはなっているというカオスの極みみたいな状態だった。
 そういえば、耳栓を装備しないの? みたいな話があったらしいが、
「……なんかそれをするとこの間の抜ける鳴き声に精神的に負ける気がして嫌だったのです」
 と桐。つまりは強がりだったみたいです。

(この怒りは、鳩のくせにくるっぽーとか鳴いて! みたいな、そんな理不尽なやつなんだろうか?)
 アウラールはそんな中でも一切ノリが変わらない。
 でもさ、ハトって大体くるっぽーじゃね。それで怒る日本人は少なくね。確かに理不尽な怒りである。
 ……フィンランドの表現? 知らんよ。

\ミミルノをみるといいのっ/
 気合の入ったミミルノの挑発(神秘)を前に、エアッポー達は一斉にミミルノに頭を向けた。でも、首を傾げた。
 敢えて何に対して恨む、攻める、という概念がない彼らをして、怒りによる意識の誘導は難しいらしい。
 というか、混乱してようが怒ってようがあいつら大体全体攻撃なのだ。
 ミミルノに近づいて行ったりするけど、別に彼女を狙おうというわけでもない。
 そのうち一体に抱きつきつつ首をきゅってしてるまおも一緒に近づいているわけなんですけれども。

「ふふふふ……どっさいなの! ほーら楽しいでしょ!!」
 あいしゃ、怒りに囚われた。
 さっきまで数発ほど業炎撃をがっすんがっすん打ち込んでいたものの、やっぱり苛立ちは勝てなかったよ……。
 これぞ即堕ち二ターンである。
「あいしゃ、キレイゴト大好きなの。でも,痛いのも怖い事も嫌いなの。だから,鳩さん……ごめんね」
 三段ドヤで締めくくるこの小娘渾身のドヤ顔。きっとこいつはドヤ顔ダブルピースが似合うに違いない。逆凪ならスカウト来るで!

「あっ何か鳴き声聞いてたら腹立ってきたわー。おいコラ誰の何が豆鉄砲だ! 大事なのはテクニックだろうが!」
 ああ、うん。豆鉄砲みたいな威力でも急所狙えばちゃんとなるよね。
 うるせえよ。そういうことじゃねえからやめろよ。ホラハトが豆鉄砲食らった顔してるだろうが。この豆鉄砲が!

「しかし平和というより、緊張感がないな……」
 アウラールはジャスティスキャノン打ち込んだりブレイクフィアー放り込んだりして役割を全うしているものの、戦闘として緊張感が在るか否かと言われればかなり微妙である。
 だがちょっと待ってほしい。鳩が平和の象徴というのは割と欧米の価値観からであり、日本だと割と戦的なイメージが強いのだ。
 軍鳩なんてのも昔は居たからな。グダグダな戦争時代にはぴったりだぜ!

「昔はあれが鳩の鳴き声だって気付かなかったんだよなあ……」
 エアッポーの一体が回復を齎したのを眺めつつ、義衛郎はしみじみと呟いた。
 ラジオ体操に行く道すがらに聞いた記憶が蘇り、あれが鳩だったなんてと想起する。
 本当、あいつらは奇想天外だよなあと。
「でも憎めないのはエアッポー様だからだと、まおは思います」
 そうな(肯定

「いっけぇぇーーっ!! ミミルノくまぐろぶぱーーーんっち!!」
 一気に間合いを詰めたミミルノが、計算された角度からくまぐろーぶを叩きこむ。
 そういえば、白スクなんだけどもっとやれ。
「しかし鳩って良いよな。あんな首揺らして歩いてポッポー泣いてりゃ餌もらえるもんな」
 俺も鳩になりたい、と和人が呟く。なんか桐の視線が恐い。鳩のように首をすくめた彼の表情に、しかし反省しているような素振りは一切感じられなかった。

「さあ、そろそろ主役の出番といったところか!」
 まだシステムいじってたのか、と突っ込んではいけない。一応重要な役回りだったアリシアがようやっと戦場に参戦である。
 勢いに乗って銃を構え、一気に間合いを詰めてエアッポーの首筋に銃を突きつける。
 遠距離戦闘に持ち込んでもよかったんだろうが、攻撃がそれて倉庫を破壊したくなかったらしい。
 
「ばかっぽー! これじゃアベックがアハン☆ になっちゃうの……むきぃっ!! 鳩の癖にィ!!」
 最早何に向けて怒りを顕にしているのかわからないあいしゃが居るわけだが、彼女は普通に楽しそうなので放っておこう。ぷちでびる()

 もうなんて言うか、あらゆる意味でグダグダになっているが大体意味は通じるので大丈夫かもしれない。
 そして、エアッポーも順当に倒されていくので大体大丈夫だと思う。

 すっげえ倉庫内外が汚れてるけど。

●あとしまつ。
「ふ~これでひこーじょうのへいわはまもられたの~」
「あ……鳩、食べたい奴いないよな? 居るんだっけ」
 誇らしげに勝利宣言をのたまうミミルノの傍ら、アウラールは心配そうに周囲を見るが……実は食べようとしてる奴がやたら多いことが判明する。
 中国では食用だけどさ! 病気とかの心配しろよ!

「制服のあのお堅い感じと身体の線を強調する感じが堪んねーよなー」
 きせかえとかのご褒美はねーの? と首を傾げる和人だが、そんなことよりも掃除をすべきではないだろうか。
「大きいだけあって羽毛の量が半端ないのです」
 当然だが、既に桐と義衛郎が掃除にとりかかっている。羽毛の量も多いが、食べるなら羽毛むしりとるから更に多くなると思うぞ。

「所詮は鳩ね! この鳩!」
 あいしゃはそういう事言うのやめろよ。鳩が可哀想だろ。

 因みに。
 掃除が終わってからホテルに泊まった面々が居たとか居ないとかあったけど、そのあたりは個人払いならいいんじゃないですかね(適当)

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
 酷い話であります。

===================
レアドロップ:『エアッポーのはね』
カテゴリ:アクセサリー
取得者:雪白 桐(BNE000185)
須賀 義衛郎(BNE000465)
アウラール・オーバル(BNE001406)
荒苦那・まお(BNE003202)
テテロ ミミルノ(BNE003881)
日下部・あいしゃ(BNE003958)
アリシア・ミスティ・リターナ(BNE004031)
斎藤・和人(BNE004070)