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エリューションスポーツ ~超銀河大次元サッカー~

●ロボットとかと戦争しても別に不思議ではないサッカースキル
「ぐあああああああああっ!」
「リ、リーダーッ!」
 リベリスタサッカーチーム黄色なんちゃらの人達が緑の芝をごろごろと転がった。
 彼の前に両腕を開いて立ちふさがる少年。
「やめろ、こんなのはサッカーじゃない!」
「フッ、綺麗ごとを。サッカーとは勝つこと。サッカーとは殺すことだ! 死ねええええええ!」
 肌がやけに黒紫な少年が両手両足を広げ、ついでに漆黒の翼を広げた。っていうか飛んでた。
 眼前にサッカーボールというか漆黒オーラに包まれた凶悪な物体を浮かべると、両手から(両手から!)漆黒の閃光と共に撃ち出した。
「シュヴァルツ・リヒト・シュウウウウウウト!」
「負けないっ、今日の為に僕らは特訓をして来たんだ……金剛アーム!」
 腕を顔の前でクロスさせる少年。全身を高質化させ、ギラギラに輝き、あと謎のオーラ的なもので謎の鎧的なものが謎の装着をし謎の力で謎の浮遊を初め謎のドリブルで謎のシュートを放った。
「くらえ、虚空シュートッ!」
 目にも止まらぬ蹴りで虚空を切り裂き、対象を『飛翔し貫通する蹴撃』で強襲します。(マニュアルのコピペです)
「うおおおおおお!?」
 謎の光に包まれる黒紫の男。
 が、しかし。
「クククククク……こんなものか?」
「そ、それは!」
 晴れた光のその中に、男は悠然と浮いていた。
 全員を解放した漆黒の武具で包み込み、凶悪で尖っててあとなんかすごく凶悪そうなフォルムをしている。
「漆黒アーム。このモードを出させたことだけは褒めてやろう……だが死ねえ!」
 何処からともなくマテリアルライフルを取り出すと、少年に向けて連続発砲。
「ウ、ウワアアアアアアアアア!!」
 死屍累々となったコートの中を、ボールがてんてんとはずんでゴールへと転がり込んだ。
「ククク、リベリスタチーム……口ほどにもない!」

●世界とか支配しても別に変じゃないサッカースキル
「サッカー、しようぜ!」
 『駆ける黒猫』将門伸暁(nBNE000006)が変なこと言い出した。
 いや、変なこと言うのは別に今に始まったことじゃない。つまり彼的には普通の事を云っているのだ。
「フィクサードサッカーチームが市民の癒しの場であるサッカースタジアムをサッカー(球技。暴力的なものをさす)によって占拠してしまった。取り返すにはサッカーで勝負せよとの挑戦状が……アークへ来た!」
「アークへだって!?」
 とりあえずノリに乗っとく一同。
「11名の選手を送り込み、この超銀河デーモンズをサッカーで殲滅してほしい!」
「サッカーでだって!?」
 ノリに乗りそこなう一同。
「大丈夫だ。今まで数々の困難を乗り越えてきた……俺達になら、できる!」
 キラーンと光るNOBUの前歯。
 一同はなんとなく『おう!』とか言って扉を押し開き、明日に向かって走り出したのだった。


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:八重紅友禅  
■難易度:NORMAL ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 9人 ■サポーター参加人数制限: 2人 ■シナリオ終了日時
 2012年09月20日(木)23:00
八重紅友禅です。
サッカーしようぜ!

●超銀河デーモンズ
小規模フィクサード組織で、全員ダークナイトです。
11人いて、強さはバラバラです。強い奴になると中級スキルを網羅してたりしますが、でもそれがこの試合と一体どんな関係があるというのかしら?

こちらはアークのリベリスタチームとして対戦します。
勝敗? 相手を全滅させたら勝ちじゃなかったんでしたっけ?
でもそれだとただの殴り合いなので、限られた時間内に最も多くボールを相手ゴールへ叩き込んだ方の勝ちってことにします。負けたら投降コースです。また。
内2名程サポート枠で入っていますが、この2名に関しては以下のサポート描写則に準じます。
サポート描写則『メイン参加者がプレイングに裂いた割合分、当人の描写量を付与。ゼロである場合一行程度に収まる』

……え、サッカーのルールを知らない?
この試合にそんなものがあるとでも!?
参加NPC
 


■メイン参加者 9人■
デュランダル
十凪・創太(BNE000002)
ナイトクリーク
五十嵐 真独楽(BNE000967)
デュランダル
桔梗・エルム・十文字(BNE001542)
ソードミラージュ
玖珂・駆(BNE002126)
ナイトクリーク
宮部・香夏子(BNE003035)
ホーリーメイガス
ティアリア・フォン・シュッツヒェン(BNE003064)
クリミナルスタア
阿倍・零児(BNE003332)
覇界闘士
五十鈴・清美(BNE003605)
クロスイージス
セルマ・アルメイア(BNE003886)
   
■サポート参加者 2人■
ナイトクリーク
星川・天乃(BNE000016)
クリミナルスタア
禍原 福松(BNE003517)

●殺苛阿(サッカー)しようぜ!
 さあついにこの時がやって参りました黄色い町をサッカーで支配してしまった超銀河デーモンズに対抗すべく結成されたアークのリベリスタチーム。
 今、11人対11人のE能力選手たちがコート内に終結したのだった!
「ククク、まさかアークチームと戦えるとはな。だが今の俺達の前に出たのが間違いだった」
「然様、屍を新たに11体増やすだけのことよ」
「さあ名乗るがいい、貴様等のチーム名を!」
「フ……」
 服をバサァって早脱ぎし、ユニフォームに着替える『トランシェ』十凪・創太(BNE000002)。
「待たせたようだな!」
 シャキーンとフェイスカットインが入った。それに続いてしつっこいくらいにカットインしまくる仲間たち。
 具体的には。
 キュピンと目を光らせる『ビタースイート ビースト』五十嵐 真独楽(BNE000967)!
 振り向いて鋭い視線を向けてくる『インフィ二ティ・ビート』桔梗・エルム・十文字(BNE001542)!
 びしっと親指を立てる『ウィンドウィーバー』玖珂・駆(BNE002126)!
 スプーン咥えてぼーっとしてる『第28話:あつはなつい』宮部・香夏子(BNE003035)!
 優雅に紅茶飲んでる『慈愛と背徳の女教師』ティアリア・フォン・シュッツヒェン(BNE003064)!
 無駄に画面の真ん中に割り込む『Average』阿倍・零児(BNE003332)!
 眼鏡を右から左にキラーンと光らせる『委員長』五十鈴・清美(BNE003605)!
 やたら高い所で自己主張に勤しむ『フォートプリンセス』セルマ・アルメイア(BNE003886)!
 シルエットだけになって画面端に割り込む『無軌道の戦鬼(ゼログラヴィティ』星川・天乃(BNE000016)と『糾える縄』禍原 福松(BNE003517)!
 彼等は一斉にポーズをきめ、全員集合カットで移り込んだ(と思って頂きたい)!
「「俺達はッ――!!」」
 各自一言ずつ持ち寄ったという、いわば魂の集合体ともいえるチーム名が雄々しいフォントで画面上部にスライドインした。

 『鉄壁のセクシー、働かないワイルド、BL好きなフリーダム、害獣谷と愉快な仲間達蹴』!

「…………」
「…………」
「…………」
「…………あの、すみません。もう一回名乗り直していいですか?」
「あ、ああ……」
 慌てて円陣を組む一同。
「おい何だコレ、何なんだよコレ!」
「序盤から中盤まで殆どキャッチフレーズじゃねえか!」
「それ除いたら俺達ただの害獣谷だぞ!」
「所でさっき二人ほど仕事してなかったんだが、ティアリアか?」
「叫ぶのとかキャラじゃないわ」
「じゃ、じゃあこうしましょう!」
 零児が腕をぶんぶん振りながら声を張り上げた。
「僕が平均的な所をとって名乗り直すという形でどうですか」
「ついでにさっき仕事してなかったティアリアさんにも手伝ってもらう方向で」
「プレート掲げるだけなら手伝うわよ。半分ね」
「い、いいでしょう……あ、皆さん、今から名乗り直しますから撮影よろしくお願いします!」
 ティアリアと零児が大きなスクロールを広げていく。
 こほんと咳払いする創太たち。
「そう、俺たちは――!」

 『†三高平アークリベリスターズ†』

「……ふう」
「……やりきったわね」
「タイムタイムタイム!」
「おいティアリア何でダガー記号入れた!」
「機種依存文字だぞこれ! 一部のご家庭ではハテナマークに表示されるんだぞ!」
「まあ皆さんそう怒らずに」
「零児も零児で全然平均してねえじゃねえか! 大体なあ――!」
 喧々諤々の論争を始めるアークリベリスタ一同。
 彼らの30分の議論の末、例年通り『アーク以下略』と表記されることになったという。

●『小中学生でこれだったらプロとかどうしてんの?』という当然の疑問
 チーム名を名乗るだけで尺の三割を使うと言う前代未聞の超次元サッカー。
 ホイッスルの音と共に零児と駆はドリブルを始めた。
 若干粗削りながら年相応の元気なサッカースタイルを見せる駆。
 その一方で零児は平均的ながら堅実なバランスの良いスタイルで駆をフォローしていった。
「良い調子だな零児!」
「さっきからバックラーとナイフ握ってるのがおかしいですがそこはスルーしましょう!」
 彼等の綺麗な連携スタイルは超銀河デーモンズの守備陣を華麗に抜きつつゴールへと突き進んでい――。
「これ以上は行かせん、死ねえええ!!」
「「死ねえ!?」」
 ディフェンスの選手が駆と零児にグレネードランチャーを連射してきた。
 芝ごと派手に吹き飛ぶ駆。
「おいこれサッカーだよな!? 今爆破されたけどサッカーでいいんだよな!?」
「ちょと黙ってて下さいバランスとるのに忙しいので!」
「お前もやっぱ変だぞ!?」
 絶対に倒れるものかと言いながら脚ですちゃっと着地する零児。
 その横をデーモンズがドリブルして行った。
「しまったボールを取られた! ティアリアさん!」
 振り向きながら叫ぶ零児。
 同じく振り向いて日傘をくるりと回すティアリア。
「え、わたくしがサッカーなんてするの?」
「この期に及んで!?」
「面倒くさいわねえ、これでいいでしょう」
 ティアリアは何処からともなく鉄球を取り出すと、デーモンズ選手の顔面へおもむろに叩き込んだ。
「ヘヴン!?」
「偶然鉄球(身体の一部)が相手に当たってしまったわ」
 椅子とテーブルをいつのまにか用意して紅茶タイムに戻るティアリア。
 審判は顔がべっこりへこんだ選手を検分してからこっくりと頷いた。
「(死んでないので)セーフとします」
「よろしい」
「よろしくねえ!」
「そうですよ、ちゃんと足を使って下さい!」
 清美はそう言うと、ボールを拾って攻撃を続けようとする選手目がけて突撃した。
 低い前傾姿勢をとり、スカートの下(スパッツを着用しています)から二本の義足(義足!)を取り出すと、顔の前でガションと接続した。
「燃え尽きなさい! 灼熱の、右足ぃー!」
 ヌンチャクスイングで相手選手の顔面に業炎撃(義足)が炸裂!
 キュピンと光る眼鏡。
「更に――凍りつけ、極寒の左足ぃー!」
 淀みない回転運動で脛へ魔氷拳(義足)が炸裂!
 振り切り姿勢のまま片手で眼鏡を直す清美。
 その後ろで選手がもんどりうって転倒した。
「このように足を使えばセーフでしょ?」
「そんなわけ……」
「セーフ!」
「セーフ!?」
 審判を二度身する駆。サッカーに『セーフ』と『アウト』がある時点で既に突っ込みどころである。
「なんでやねんです! じゃなかった、香夏子の出番です! ライアークラウン!」
 魔力で破滅を予告する道化のカードを作り出し対象一体に投げつけます(マニュアルからのコピペです)。
 血を吹き出してぶっ倒れる相手選手を横目にボールを奪取。
「なんとかボールを奪えました。あとはゴールを目指すだけですね。バッドムーンフォークロア!」
 全身のエネルギーを解き放ちます。呪力で生み出された擬似的な『赤い月』は本物と同じく対象全てに真の不吉を告げます(マニュアルからのコピペです)。
 ばたばたと相手選手が駆逐(駆逐!)されていく中を悠々とキャットウォークする香夏子。
 だがしかし……!
「アウト!」
 ホイッスルを鳴らす審判。
「なんでですか!? 香夏子手ぇ使ってないですよ!」
「選手が二人ほど死んだのでツーアウト(二死)とします」
「そんな! これは戦争じゃなかったんですか!」
「サッカーだよ!」
 香夏子が『退場組』と書かれたダンボールに入れられてドナドナする中、デーモンズ達が反撃に出た。
「失った仲間たちのため……必ず貴様等を冥府の果てへ送ってやる! スケルフィトンシュート!」
「「うわあぁー!」」
 そういう役割があるのかという程テンプレ体勢&セリフで蹴散らされる駆と零児。
 意地でも脚から着地する零児をよそに、真独楽と十文字がざざっと(ポージング込みで)敵の前へ立ち塞がる。
「いくよぉ! 『ガールズウェポン』!」
 軽く飛び上がりピンクの糸みたいなものを螺旋状に放つ真独楽。
「説明するわ! ガールズウェポンとはまこにゃんのセクシーさで相手をしびれさせボールを奪う必殺技で――」
「おい誰だこいつ摘まみ出せ!」
 観客席のおじさんたちががやがやしているのを背景に、真独楽は相手選手を気糸で縛り上げた。
「まこのセクシー効果だね!」
「えっ今気糸で」
「まこのセクシー効果だね!」
「じゃあ……」
 無表情なままキランと片目を光らせる十文字。
「桔梗ソニック!」
 武器を鋭く抜き放ち真空刃を生じさせ対象一体を切り裂きます(マニュアルからのコピペです)。
 これをくらった相手選手は激しい血を吹きあげきりきりと回転した。
「今のは疾風居合い斬」
「桔梗ソニック」
「でも」
「桔梗ソニック」
 零児に鋭い視線を送る十文字。
 更に大剣をバットの様に振り上げると。
「バスターバッティング!」
「ぎゃあああああああ!」
 全身のエネルギーを武器のみに集中させます。対象一体をエネルギーの球を溜めた武器で一閃します(マニュアルからのコピペです)。
 きりもみ回転しながら観客席へとぶっ飛んでいく相手選手。
「おい今のどう見てもメガク」
「バスターバッティング」
「誤魔化されるか! って言うかサッカーなのにバッティングってどういうこ――」
「バスターバッティング!」
 相手選手をもう一人くらいついでにかっ飛ばしていく十文字。
 彼女がやり遂げた顔でキラキラしていると、創太がボールを拾ってゴールへと突き進み始めた。
「行くぜ、止めて見な……ボーラーソウル!」
 全身に破壊的な闘気を漲らせ、攻撃能力を向上させる創太(マニュアルからのコピペ改変です)。
 無駄に翼を広げるとボールと共に飛翔。
「くらえ、ゴッドシュゥゥゥゥト!」
 ボールを足の先に留めたまま裂帛の気合と共に全身の闘気を爆発させ相手選手一体に爆裂する一撃を加えます(マニュアルのコピペどころじゃありません)。
「く、負けるか! 今まであえて温存した、漆黒アーム!」
 両腕を漆黒の闇で覆いつつボールを受け止める(受け止める!?)デーモンズ選手。
 が、その時初めて誤りに気付いた。
 守備陣がばたばたと倒れているではないか。
「こ、これは……!?」
「かかったな。俺が派手に暴れてる間に、今回異常に影が薄い天乃に守備陣を皆殺しにしてもらってたのさ!」
「謀ったな、アーク以下略……!」
 ギリッと歯軋りするデーモンズ選手。
 天乃がダンボールに入れられてドナドナすると同時に、試合はハーフへと突入したのだった。

「……あれっ!? セルマちゃんの出番がまだない!? あ、今の内に目立たなきゃ!」
 ゴール前でぼーっとしていたセルマはカメラが向くタイミングを見計らってポージングした。
「さあさあ今回もやってきたよぉ血沸き肉躍る過酷にして華麗なオーヴァーユニヴァースグレイトディメンションフットボゥ! 迫りくる凶弾をこの身に受け止めセルマちゃんは今こそ勇者となるのだ! さあ撮れ、もっと撮っておけぇーい!」
 ここぞとばかりに映り込むセルマ。
 彼女が活躍するのは、この数十分後となる。

●必殺技や超人選手が紀元前からいても別に驚かない近代スポーツ
「ダブルシールド展開! こんなボールひとつ、とぅるーぶるーで押し返してやるううううううううわあああああ!?」
「セルマァー!」
 青いバリアみたいな盾がパリーンしてセルマがひたすら派手に吹っ飛んでゴールネットを突き破ってコートのグシャアっと壁に激突した。
「今こそあちきの底地からを見せる時! 身体のどこかに当たってくううわあああああ!?」
「セルマァー!」
 もっかい盾パリーンからのネットズバーからの壁グシャア!
「やってみる価値はありますぜ! アークの鉄壁と呼ばれたセルマちゃんのおおおるわあああああ!?」
「セルマダイィーン!」
 またもっかいパリーンからズバーからのグシャア!
 出番が大変なことになっていたからか、後半戦が始まって少し経った頃にはセルマがもう死にそうになっていた。
「やめろセルマ、これ以上は……!」
「止めてくれるな。これはギャグ回だから壁グシャしても次のシーンではケロッとしてる!」
「メタ発言すんな!」
「このゴールキック、これだけはやらせておくれよ。これで……人生最後にするからさ」
「重いよ!」
「ボールを相手のゴールへシュー! 蝶(ちょう)えきさいてぃーん! あっコレ別のゲームの売り文句じゃねええええうわあああああ!?」
 ボールを盛大に空振した所へ大量の手榴弾を投げ込まれセルマは爆風と共に宇宙の彼方へ飛んでいきキラーンとお星さまになった。
「せ、セルマアアアアアアアアアアア!!」
 一方そのころ場外。
 クレーンゲームのアームみたいなのに釣られてダンボールへ落ちてくるセルマの横で、香夏子と天乃がカレーを分け合っていた。
「疲……一仕事終えたので香夏子はカレーエネルギー吸収です。皆さんの活躍を見守っていますからね。本当ですから。あ、ココイチの新作まじ美味いですこれ」
「スタジアム前にある所為で……凄い特需だよね、あの店」
「セルマちゃんも頂こうではないか!」
「あなた達…………」
 基本的に仕事をする気が無い(と言うか退場している)三人を、零児はどこまでも冷めた目で見つめていた。

 さて、そうこうしている内にも試合はどんどん進んでいる。
「フハハハハ! こちらにはいくらでも代えはいるのだ! 数の暴力で攻めるまでよ!」
 豪速と共にコートを駆け抜けるデーモンズ選手たち。
 十文字はディフェンスをかける……と見せかけてすっと道を開けた。
 不思議に思いつつ通り抜ける相手選手。
 と、その時。
「きゃっ……」
 十文字のスカートがひらりとめくれ上がったではないか!
 緊急ターンをかけつつ偶然意図的に仰向け転倒する相手選手。
 観客席のおじさんたちもガタッと身を乗り出した。
 そんな彼らがみたものは……そう。
「スパッツ……だと?」
「男って馬鹿だね……」
 倒れた相手選手へ蔑む視線を送る十文字。
 そんな仕打ちをうけ、相手選手は……。
「残念だったな、そいつはどちらもご褒美だ!」
 余計元気になったのだった。
「わたしのEXスキルが効かない」
「今のEXスキルだったんですか?」
 顔を見合わせる十文字と零児。
 その一方で、ギンギンに走り出すデーモンズ選手の顔面に鉄球が叩き込まれていた。
 もんどりうって倒れる選手。
「あら、ふふふ、ごめんあそばせ?」
 ティアリアは器用にボールを傘の上に乗せるとクルクルしながらゴールへとキャットウォークし始めた。
「傘にボールを乗せた程度で怯むと思うなよ。者ども、生きていることを後悔させてやれぇい!」
「キーッ!」
「キーッ!」
 代わりに配属されたらしい全身タイツのフィクサード達が飛び掛るが、片っ端から鉄球で反撃していく。
「残念だったわね、今のわたくしには浄化の鎧がかかっているのよ。ボールが欲しいならコレ(鉄球)をあげるわ。セーフでしょ?」
「殺してないのでセーフで」
「審判、お前何握らされたんだ?」
「じゃ、あとは任せるわね」
 ティアリアは途中で飽きたのかわからんがテーブルに戻って紅茶タイムを再開した。
 ボールを受け取る創太たち。
「あとはゴールに突っ込むだけだ。いくぜ、ギガクラッシュート!」
「なんの!」
 待ち構える身丈3mもあるデーモンズ選手。
 彼は漆黒解放すると闇の武具でゴールをみっちり埋めてしまった。
「ククク、これでゴールはできま」
「メガクラッシュート!」
「ファヴン!?」
 創太がゼロ距離でボールごと相手選手をゴールに叩き込んだ。
 更に――。
「安西(やすにし)先生が言ってた。諦めたらそこで試合終了だって……そう、私達は正義のために負ける訳にはいかないのです」
「ちなみにこの理屈で行くと、相手の心を折ったら勝ちということに」
「たとえ重傷を負っても、前線にいるみんなに繋ぐんだ! みんなの想いを、人類の未来を!」
 なんかクライマックス的なことを言いながら身構える真独楽と清美。
「女子力ビーム!」
「説明しよう! 女子力ビームとはまこにゃんのウィンク&ピースから溢れるピンク色のエロ勇ましい守護霊的な何かが、あ、ちょっと話しなさいよ今説明して――」
「全てを吹き飛ばせ、ハリケーントルネードキック!」
 色々無視して守備陣を薙ぎ倒しながら突き進む真独楽と清美(義足装備)。
「駆さん、これで最後です!」
「おう!」
 ボールを放られ、駆が高く蹴り上げる。
「福松、出番だ!」
「ああ行け玖珂、音速を越えろ!」
 福松は当たり前の様に銃を抜くとキーパー目がけて乱射。
 物理的に無力化しつつ、駆は高い跳躍からナイフによって突き刺したボールと共にゴールへ突っ込んだ。
「リミットブレイク! 音も限界も突き破るぜ!」
「「合体必殺!」」
「ゲシュペンストイェーガー!」
 ボールと駆はゴールキーパーの腹を貫き巨大な穴をあけ、ゴールネットをも突き破って盛大に芝を抉って停止した。
 片膝立ちのまま、うっすらと目を開く駆。
 薄れゆく意識の中、彼は最後にこう言った。
「お前ら、サッカーに謝れ」

 こうして黄色い街の平和は護られ、デーモンズは駆逐された。
 アーク以下略の勝利という、輝かしい歴史と共に。
 街の皆はこう思っただろう。
 ありがとうアーク以下略!
 そして、もうくんな!

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
サッカーって何でしたっけ。