●攻撃は最大の防御 ラ・ル・カーナ橋頭堡防衛戦……リベリスタ達はバイデン等の猛攻に屈し敗退した。ボトム・チャンネルまでの撤退を余儀なくされたリベリスタ達であったが、囚われた仲間達を見捨てて撤収出来るほど大人しい者達では無かった。戦略司令室の判断を早期に大きく動かしたのはリベリスタ達の熱烈な意見――それは即座にラ・ル・カーナに進撃するべしという強硬論であった。 戦況を優位に導き為、ある程度の誘導が可能な防衛戦に比べ、敵の攻撃力が高い場合の野戦での総攻撃は不利は否めない。確実な勝機は無い。無いが、時村沙織はこの局面に一つの『追加戦力』の投下を決断する。『万華鏡』によるバックアップの無いラ・ル・カーナにおいてアークのフォーチュナの能力は限定的なものに留まる。最も危険に晒してはならない存在を最前線に投入するのはある意味でのギャンブルに違いなく、リターンが多く望めないならばリスクヘッジを考えねばならぬのは必然だった。しかし、彼には一つの考えがあった。『フォーチュナは戦闘能力を持たないが故に最前線に投入し難い』。ならば、『戦闘力のあるフォーチュナが居たならば』。そしてそのフォーチュナが『万華鏡に頼らずとも高精度の予知を可能とするならば』。全ての問題はクリアされるのだ。本来ならば避けたい『借り』を代価に『塔の魔女』アシュレイはラ・ル・カーナでの作戦従事を了承する。そして黙っていられないのはアークのフォーチュナ達も一緒だった。苦笑いする沙織も、もう止めない。フォーチュナ達は己が『微力』を振り絞り、危険も厭わずに異世界の地を踏みしめる。剣を持たぬリベリスタ達の戦い、そして剣持つリベリスタ達の戦い。まさに今、憤怒と嘆きの荒野を血に染める復讐戦の幕は切って落とされようとしている―― 昼だというのに荒涼とした光景がどこまでも続いている。或いは別の景色がこの世界にもあるのかもしれないが、それはここを突破しなくては知る事が出来ない。多くのリベリスタ達は前回の戦いにも増して準備を整え、開戦を待っている。彼らの前に敵は必ず撃って出てくるだろう。自らの力に圧倒的なまでの自信を持つバイデン等が小賢しい戦術を繰る必要はない。橋頭堡を守るつもりもない。おそらくは真正面からリベリスタ達を粉砕し撃破してこそ戦場の華を思うのだろう。頭の先から骨の髄まで戦闘で戦い、勝利を得る事を最優先事項とする戦闘民族であるのだろう。 もちろん、リベリスタ達が彼らの流儀に合わせてやる必要はない。だが、如何なる策を使うとしても正面突破してくるだろうバイデン等の刃を受け止める力が必要となる。真っ向から戦う敵にこちらも真正面から戦う。それがこの部隊の本分であった。ここで互角の戦いをする――そうしてこそ様々な作戦は生きるだろう。なにより、彼らの後方には戦う力を持たないフォーチュナー達が決死の覚悟で参戦している。突破されれば彼らが生還する確率は格段に減るだろう。 つまり、作戦の合否を握る部隊だと言っても良い。 「敵の動きを止める? 互角の戦いをする? そうではなく、倒してしまってもいいのだろう?」 誰かが冗談の様に軽口を叩く。 「攻撃は最大の防御と言うからね」 「目には目をじゃ足りないよ。目には目と歯を……で、丁度良い」 先の負け戦を雪ぐにはただ勝つだけでは足りない。必ずバイデン等に圧勝し、仲間を取り戻し橋頭堡を奪還し……そしてこの世界に次なる1歩を刻む。リベリスタ達の士気は高まっていた。 そして戦いが始まる。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:深紅蒼 | ||||
■難易度:HARD | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年08月27日(月)22:55 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●戦塵 まだ敵の姿は見えない。荒涼とした風景を渡る風にはまだ生臭い血の臭いも硝煙の匂いもない。けれど、既にこの異世界から安寧たる『日常』は消えていた。空気にはピリピリとする何かが潜み、渡る風には目に見えない死に神の鎌が宿っているかのように身を斬りつけつつ吹き抜けてゆく。大昔の剣客や戦に赴く武士ならば、馴染みあるこの雰囲気をそれをなんと表現しただろう。あと数刻後には多くの命が露と消えているのだろう。まだ敵の姿は見えない。けれど、戦いはもう始まっていた。 「見えたよ!」 双眼鏡を投げ捨て『クロスイージスに似た何か』内薙・智夫(BNE001581)が言った。敵は物凄い速度で迫っているらしく、すぐに裸眼でも視認出来る程になる。戦いに必要のない物を持っていてはそれこそ命取りになりかねない。ほぼ同時に『ネメシスの熾火』高原 恵梨香(BNE000234)も敵の接近を感じ臨戦態勢に移行する。 「敵は全員……来たわね」 「やっと来たか。待ちくたびれていたところだ。さぁ、やるぞ……バイデン!」 異なる輝きをたたえる双眸に物騒な愉悦を浮かべつつ『アウィスラパクス』天城・櫻霞(BNE000469)は迫る敵のシルエットを見つめる。白皙の頬に珍しく仄かな赤みが浮かぶのは戦意の高揚によるものだろう。集中力を極限まで高めた状態で見る世界はどこまでクリアで広大に感じられる反面、その彼方までも感知出来そうな万能感を与える。 「此処で倒してしまってもいいんだよな?」 『chalybs』神城・涼(BNE001343)はあと10年以上経たなければ似合わない様な片頬だけの笑みを刻み仲間達に問いかける。勿論、答えなど期待しているわけではない。ただ、どうしてももう一度言っておかないと……的な気分だったのだ。その証拠にいらえを待たず、最適化済みの全身がもう迎撃の姿勢を取り、輝く金色の前髪の下で瞳が明るく輝いている。 「ここは彼等の世界なんだし、しょうがないわね。そちらの流儀に合わせて……叩き潰してあげるわ」 『鋼脚のマスケティア』ミュゼーヌ・三条寺(BNE000589)は肩から羽織ったコートを猛禽の翼の様に背に広げ、古式ゆかしく同時に優美な愛器を構える。おそらくこの戦いでも負けを喫すればその射線の先には誰よりも腰に布袋を下げているバイデン――サーガがいる。石つぶてを多用するというからには互いに遠距離シューター同士の勝負となるが、負ける気はしない。 「怖い」 吐息の様な小さな声音で智夫は微かにつぶやいた。それは本音だけど、退けないと思う気持ちも本心だからやや右寄りに立ち位置をシフトし敵将の左を走るデーンを見つめる。 「先に出ます」 ごく簡潔にそう告げると浅倉 貴志(BNE002656)は前に出る。敵陣の中央を走る、最も大きく最も速く最も激しい気を放つ敵、エイリークを抑える為だ。ほぼ智夫と同時に敵の接近を感知していた貴志は既に流れる水の如き戦いの極意を体現している。漆黒の瞳には驕りも高ぶりも怯懦もなく、明鏡止水の心がかいま見える。 「いいえ、お待ちになってくださいませ、浅倉さん」 涼やかで優しい、澄んだ銀の鈴の様な声が貴志を呼び止める。風になびく銀糸の髪、戦場にあってなお優しい可憐な微笑みと異相をなす蒼き瞳と紅の眼。 「小さな翼を、皆様の背に……」 そっとつぶやく言葉が呪文の様に力と同期し『プリムヴェール』二階堂 櫻子(BNE000438)の力は全ての仲間達の背に言葉通りの翼、飛行能力を与える。 「いってらっしゃいませ、皆様。そして櫻霞様……」 対の魔具を持つ者へと櫻子の視線が動く。 その間も敵は急速に接近し、一瞬前までは地平線を揺るがす小さなシミの様だったシルエットはもう武器防具の違いさえも判る程にハッキリと視界の中央で揺れている。 「我に続け! いと弱き者には破格なれど、滅びも誉れを与えるのだ!」 「エイリーク!」 「エイリーク!」 「勇者エイリークに贄の血をささげん!」 「……」 風にのってバイデン達の声が遠く小さく響く。 「おん、きりきり……」 密教などで用いられる真言を唱えながら『下策士』門真 螢衣(BNE001036)は複雑な形の印を両手で結び、守護の結界を発動させる。今回こそは必ず勝つ、勝って先の戦いでの汚名返上したいという強い思いが螢衣の胸を熱く焦がす。 「アタシはアークの戦士。与えられた任務は必ず果たすわ」 それがアタシのなすべき事だから……恵梨香は力ある言葉と共に力が身体中を駆け巡ってゆくのを感じながら思う。後方には戦う力を持たないフォーチュナー達がいて、その向こうには多くの同胞達が暮らす『自分達の世界』がある。守るために、どうしても負けられない戦いだ。ただ血の色を映しただけの瞳の色は、今はどことなく燃えさかる炎の様な激しさと輝きを感じさせる。自他共に認める程冷静で感情の起伏が乏しい恵梨香だが、本当の恵梨香はもっと熱い人物なのかもしれない。 あっと言う間に敵が彼我の間合いを詰める。 「我の戦斧に倒れる誉れ、くれてやろう!」 小山の様にごてごてと筋肉で覆われたエイリークの巨体が無骨で重い戦斧を軽々と振り回し、振り下ろす。風の唸りをあげて叩きつけられた刃と地面の間に貴志がいる。 「全力で戦います!」 ビルの基礎工事現場ににょきにょきと生えていそうな鉄骨にも似た無骨さと巨大さ、そして強大さを誇るくろがねの戦斧を頑強な貴志の格闘装甲が迎え撃つ。 「ぐっ……」 完璧に受け止めたのに、凄まじい衝撃が身体を走り地面へと抜ける。一瞬おいて貴志の周囲で細かい土塊が美しい円を描いて宙に舞う。砕けた破片が砂粒となって風にのり砂塵となって飛んでいく。 「ほう。我が刃を受け止めるか」 エイリークは楽しげに視線をさげ、刃を押し戻した貴志が構え直すのを見る。 「エイリークの勲を立てる邪魔はさせぬ」 加勢しようとしたのか駆け寄るデーンをエイリークの視線が止める。 「……承知」 デーンの獲物を探す若い狩人の様な視線の先に智夫が映る。 「簡単に突破はさせないよ」 「こざかしや」 デーンを牽制し刃をかわしながらも智夫はやや後方にいるサーガの挙動にも目配りする。遠距離からの攻撃を後方に通さない為、射線を塞ぐつもりだからだ。 「即決めさせてもらう……!」 「……はぁ? 貴様、寝言ならば寝言らしく、戯れ言ならばそれらしく言え! 道化のつもりか!」 バイデンの基準でやや小振りな戦斧が両手から次々に涼へと繰り出される。連続技ながらも重い一撃の連続攻撃だ。 「クソバカ力か! 脳筋野郎め!」 たった2撃で両手がジンジンと肘まで痺れ、続く攻撃は刃を合わせながらも体を入れ替え力を受け流す。 「誰にしようかな?」 サーガは腰に下げた小袋を指で探りつつ獲物を物色する。そこへミュゼーヌの張りのある声が響く。 「貴方達が投げれば石も苛烈な凶器となり得るわ。でも、それは私も同じ。この筒……銃はそれを凌駕するわ!」 「へぇ」 サーガの投げた小石は凄まじい速度でミュゼーヌへと迫る。来るとわかっていて回避しても、すぐ脇を駆け抜けた衝撃が風をはらみミュゼーヌの背を追おうコートを吹き飛ばし、頬に赤い跡をつける。 「はずしちゃったか」 バイデンは子供っぽい仕草で肩をすくめる。 「名誉ある一番乗りは我のものぞ」 最も小柄なバイデンが同胞とその攻撃を受け止めたリベリスタ達の脇をすり抜け迫ってくる。後衛を狙うつもりなのか。 「我らとの戦に血と悲鳴を供せよ!」 ノルドの戦斧、その切っ先が向かうのは恵梨香や櫻子のいる方角だ。 「何ぃ!」 櫻霞が身を翻すが間に合わない。 「……わたしがいます」 ノルドの攻撃は最後方の2人には届かない。螢衣がその間に立ち止めていた。だが、止めきれない圧力に押されて2メートルほども後方に押しやらてしまう。 「さすがに堪える強さですね」 両腕は痺れ、美しい黒髪が風に激しく振り乱されていたけれど、ごく普通の声音で螢衣が言う。 「外しはしない……必ず当てる」 最も突出し、同時に孤立したバイデン、ノルドへと櫻霞の魔銃口が向く。美しき美術工芸品の様な外観に似合わず、それはまさに武器であった。大空の猛禽が翼を広げて地上の獲物に迫るように正確無比な櫻霞の攻撃がノルドの眉間に命中する。 「ぎゃあ」 びっくりするほど情けない悲鳴がノルドからあがり、同時に羞恥と憤怒で顔色が変わる。 「集中攻撃といきたかったが仕方ないな」 レイフの動きと移動を封じながら、離れた場所にいるノルドを攻撃しにいくわけにはいかない。涼の幻惑を技は目の前で対峙するレイフへと向けられ、ミュゼーヌの連続攻撃がサーガへと襲いかかる。 「螢衣さん、ありがとう。後は私が!」 「そうですね。お願いします」 螢衣はノルドの正面をミュゼーヌに任せ、更に後方にさがってゆく。 「もうちょっとあっちに近かったら良かったかもしれないけど、しょうがないよね」 敵の人数は少ない。序盤で更に人数を減らせておけば戦いを有利に展開出来るかもしれない……智夫もまたデーンを抑えつつノルドの集中攻撃に加わりたかったけれど、それが出来る状況ではない。この場を離れればデーンの進撃を許してしまうからだ。仲間達を信じ目の前の敵に氷の闘気をまとった拳を叩き込み、続けて強打に全身が軋むような貴志渾身の蹴撃が炸裂し、生み出された真空の刃はエイリークへではなく、つぶてをさぐるサーガの腕をザックリと切り裂き、血煙が風と一緒に吹き抜けていく。 「いてーーーー!」 サーガは血の吹き出る腕を逆の手で押さえてのたうち回る。 「浅倉さん、よくぞお待ち下さいました。今、治して差し上げますね……」 櫻子の、その名の花にも似た淡く色づく唇が開き、高く低く、独特の抑揚で言葉が広がる。清らかなる存在へと呼びかけの言葉に誘われた優しいそよ風には癒しの力があり、それはただ貴志の身体だけを吹き抜け、全身の奥底から甚大な痛みをぬぐい去ってゆく。短い礼の言葉が貴志の唇を動かし、それを見た櫻子がふわりと笑う。立派な黒い尾がそれ自体生き物の様に動くのは櫻子の感情を表しているからだろうか。 「内薙さん」 「僕は大丈夫」 「では、神城さんを……」 「俺もまだいけるぜ。かすり傷だ」 敵の押さえをミュゼーヌと代わった螢衣は貴志の次にダメージを受けている智夫と涼へ声を掛ける。 「わかりました」 言葉通りではないにしても、皆にはまだ余力がある。螢衣は行動を攻撃にスイッチし、式神の鴉を飛ばしレイフへと差し向ける。 「フレアは駄目……なら、とっても素敵な曲をプレゼントしてあげる」 味方を巻き込む攻撃を止め、恵梨香は属性の異なる4つの魔術を組み上げていく。様々な音色がかなりあって重厚な合奏曲を創り上げる様に、組み上げられ織り上げられた4つの魔光がレイフの全身を苛んでいく。 「ぐああっ」 思わず漏れた悲鳴にレイフの形相が憤怒の鬼の様に変化する。 「虫けらが! エイリークの前で晒した醜態! 許せぬああああぁぁぁ!」 咆吼が空気をビリビリと振るわせてゆく。 「あなたの運命は数刻前に決まっていたのです!」 封縛されたその時に、否……不吉なる影に覆い尽くされた時にこそレイフの命運は尽きていたのだと螢衣は思う。幾千の命を屠ってきた戦斧は無骨な主の手から離れ、地響きを立てて倒れた姿にはもう命の輝きは失われている。既にノルドは力尽きており、これで残るバイデンはあと2体だ。 「強いわね、貴方達……でも、まだこれからよ……!」 力の限界をひしひしと感じつつもミュゼーヌは不敵に笑った。手にした銃を持ち上げる力さえどこから沸いてくるのかわからない。それでも、杖がわりにしたりはしない。銃口は空や地面ではなく敵へと向けられるべきものだからだ。 「何があってもここは通さないわ」 燃えさかる炎が戦場を焦がし、ゆらりと立つ恵梨香はそれでも一歩も退こうとしない。 「さぁ、ここからだぜ。俺達の底力を見せてやるから覚悟しな!」 破魔の力を宿すという琥珀の瞳を煌めかせて涼が叫ぶ。いつだって追い込まれてからが本当の本番なのだ。逆境を跳ね返してこその『俺の物語』ではないか。 「チャージ行くよ」 これが最後の……と、智夫は言わなかった。けれど、受けた貴志もきっと気付いていたのだろう。無言のままうなずく顔にはいつにもまして決意の現れがある。もっとも、喜怒哀楽を大袈裟に表現する方ではない貴志の表情の変化は初見の者が見て取れるほどわかりやすいものはなかったが……。 「勝負です!」 渾身の力を込め、意志を込め、貴志の組み合わせた両手の掌がエイリークへと突き出される。だが、その攻撃は遠く飛びさがったエイリークには届かない。 「止めだ。止めだ」 充分な間合いを取ったエイリークは笑って合図をし、生き残ったバイデン達を呼び戻す。すぐにデーンとサーガの2人がエイリークの側へと駆け寄ってくる。 「正直、異界のゴミどもと侮っていたが、その力量なかなかの剛。我が愉悦のため、今少し時を置き、相対してみたいものよ」 そのために今は自らが退くのだとエイリークは笑う。3人のバイデンは来た時同様、身を翻して去ってゆく。そして、リベリスタ達に追撃の力は残っていなかった。世界からの恩寵を使って再起する力はまだ温存していたが、このまま戦っていればいずれフェイトを使っただろうし、そうしても勝てたかどうかはわからない。 「さ、流石に疲れました……へにょへにょで力が出ませんですぅ~」 その場に座り込んだ櫻子は汗と泥に汚れた顔にホッとした様子の苦笑を浮かべる。 「さすがというか、しぶといというか……バイデンとの戦闘はこれで暫く無しにして貰いたいね」 重い体をもてあます櫻霞も膝を突く。身体中どこを探してももう力の残存はなさそうに感じられる。 「終わった……んですね」 螢衣も恵梨香もミュゼーヌも倒れ込み、智夫と貴志、そして涼がからからの地面に転がる。 リベリスタ達はバイデン達を通さず、後方の仲間達と世界を守り抜き、敵を退けた。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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