●暑い日にこそ熱いもの食えとか言う貴様にアスファルト上ドラゴンスクリュー オッサンがいた。名前は知らん。 今日も彼は趣味の我慢大会を終え、ダッフルコート姿で街を練り歩いていた。 「いやあ、今日もいい汗をかいたなあ! 夏はやっぱりサウナだな! あ、そうだ鍋うどん食べよう! そして熱さと苦しみを甘受しよう!」 なんて、どう考えても変態としか思えないような台詞を大声で言いつつ裏路地へと入って行く。 もうお分かりだろうか。 そう、お決まりのパターンである。 『ヘイそこのタフガイ!』 ぽん、とダルマストーブが後ろから肩を叩いてきた。 ダルマストーブである。 あの、昔中学校とかによくあった、あの触ったが最後酷いやけどに見舞われるという灼熱のストーブである。 オッサンは歓喜の表情で目を見開く。 だが現実は……いやダルマストーブは厳しかった。 『だが甘い。その程度は我慢の内に入らんんんんっ!』 ダルマストーブはオッサンに連続で腹パンを入れると、そのまま一本背負いで熱いアスファルトに叩きつけたのだった。 言うまでもなくオッサンは死んだ。 ●熱い+だるい+うざい=だづぁーい 「だづぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃぃ」 アイワ・ナビ子(nBNE000228)はデスクの上ででろーんとしていた。 放って置いたらこのままスライム状になって流れていくんじゃないかってくらいでろんでろんだった。 胸元を開けて一生懸命風を仰ぎ入れているが、さほどの効果も見込めていない。 仰いでるぶんだけ余計熱いってなモンである。 リベリスタたちが揃っているのを確認して、ぴくりと顔を上げる。 「あのですねえ、某所裏路地にエリューションゴーレムがでじゃぼヴェばぁ……」 そしてナビ子は溶けた。 「あのー、なんかー、うちの学校、冬になるとぉー、ダルマストーブとか、置いたんですよー」 ナビ子の説明によれば、とある裏路地にエリューションゴーレムが出現したらしい。 しかもなんと、ダルマストーブのゴーレムである! このクッソ熱いのに! 「それでぇ、給食の甘食とか焼いたりしてたんですよ、よくー。コッペパンなんてもう順番待ちってくらいでぇ」 しかもヤツは高い戦闘能力を持っているらしく、普通に戦ったらかなりヤバいだろうと思われる。どうヤバいのかはちょっとよくわからんが、とにかくヤバいのだそうだ! だが……そんなヤツを弱体化させる方法があるとしたら、どうする? 「でも一番使ってたのがぁ、ジャージの上着とかあっためておくことだったんですよー。着る時すごいぬくくて、いいなーって」 そう、奴はタフネスなヤツ……それも熱さに堪えるタフネスにはめっぽう弱いって話だ。おおっと炎無効とか痛覚遮断とかそういう話じゃないぞ! ヤツはそう……凄まじく熱さ我慢をして挑むと、弱体化するのだ! 「それで一度、ストーブの上にかぶせるみたいにすれば、すごい温かくなるじゃんって思ってぇ、やってみたんですよお」 裏路地を通る時がアピールタイムだ。 君の熱さ我慢ぷりを発揮しまくり、ダルマストーブ男を弱体化させてやろう! 「まあ、溶けたんですけどね」 こんな依頼を遂行できるのは、君しかいない! 頼んだぞ、勇敢なるリベリスタよ! |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:八重紅友禅 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年08月06日(月)23:50 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●依頼の為なら炎天下でストーブに抱き着くことも厭わない。それがアーク! 蝉大合唱の夏本番。土地によっちゃあ地面で卵焼き作れるくらいの猛暑が続くってぇ噂のアスファルト砂漠に、リベリスタたちはどっか嫌々な顔で集まってくる。 「……ハッ……ハッハッ……」 ベンチの上で仰向けにでろーんとなった『リング・ア・ベル』ベルカ・ヤーコヴレヴナ・パブロヴァ(BNE003829)がベロ出したままひたすら粗く呼吸していた。人によってはストライクなエロさだったが、今のメンバーでマトモに反応してくれる人なんて『重金属姫』雲野 杏(BNE000582)くらいしか居ない。 「ようはぺろ我慢ぺろ大会ぺろすればぺろいいぺろのよねぺろ」 「舐めるか喋るかどっちかにせぇ……」 目をぐるぐるさせてキマッちゃった顔で振り返る艶蕗 伊丹(BNE003976)。 「開始前から無限機関フル回転のオーバーヒートだヨ!?」 「日本語で喋んなせぇ……」 たやすく行われる変態行為をフルスルーする『√3』一条・玄弥(BNE003422)。 玄弥はよれよれの煙草にマッチで火をつけると、煙の上がったままアスファルトに捨てた。 「あっしんちにはエアコンも冷蔵庫もありやせん。銭がかかるってんでぇ、どうしてもってぇ時の為に氷箱がある程度でさぁ」 「氷……箱……?」 いまいちよく分からずに首をかしげる『祈りに応じるもの』アラストール・ロード・ナイトオブライエン(BNE000024)。 氷箱。正式名称だと冷蔵庫だが、木でできた二段構造の箱で、上の所にデカい氷を入れることで冷蔵作用を持たせると言う、いわゆるクーラーボックス的なものである。もはや博物館に置かれるレベルの物品だが、今時知ってる人いるのかしら? 氷屋さんに氷取り替えて貰ったりする光景とか。 「ま、銭溜めるためなら生命も削るのが商人でさぁ」 「商人ではないですが……ええと、あれ? さっきまで何を考えていたのか忘れてしまった……」 目を瞑って首をかしげるアラストール。 本当はオッサンが生きてるか死んでるかについて考えていたのだが、正直あのオッサンが最後のオッサンとは思えないので考えること自体をやめた。 隣でぐっと汗をぬぐう『甲虫戦士』クウガ・カシミール・ファーブル(BNE000788)。 「しっかし……暑い! だがこれくらいでリベリスタは死なねえから大丈夫だ、大丈夫だよな!?」 「……多分」 「と言うか俺達ってどこまでアツかったら死ぬんだ? 流石に太陽とかに突っ込んだら死ぬと思うんだけど」 「暑くなれば働かなくていいってことだけは分かりました香夏子」 『第28話:あつはなつい』宮部・香夏子(BNE003035)がぼへーっと空を見上げながら呟く。 「今日のために、冬場に着ようと思ってそのまま忘れてたカイロジャケットの出番ですね。オフシーズンに安く買ったのはいいけど本番に出し忘れて押し入れに詰め込まれたまんまみたいな……」 「あぁ、あるある」 ジャケットに袖を通そうとしてこれヤバいって顔をする香夏子。 そんな彼女等をよそに、アルフォンソ・フェルナンテ(BNE003792)はさんさんと輝く太陽を見上げた。 「自虐趣味は無いのですが……ここは我慢しなければ。では、行きま」 「よし、一本行ってみ……ぎにゃーピン熱っつぅー! ベロがー私のベロがー!」 手榴弾のピンを咥えたかと思うといきなりのた打ち回ったベルカを、アルフォンソは優しくスルーした。 「……行きましょう」 ●熱中症をゆっくり言うと『ねえ、チュウしよう?』に聞こえると本気で思えてきたら多分熱中症の前触れ ここに一つの卓袱台がある。 更に、スプーンが四つある。 お皿も四つあり、真ん中におひつ(電子ジャーから電子が抜けたやつ)とお鍋が置かれ、クウガ、アルフォンソ、香夏子、玄弥の四人は今から切腹でもするかのようにスプーンを手に取った。 彼等の恰好はまさに戦装束と言うべきか、いやむしろ純粋にアホと言うべきか、この真夏日だってぇのにドテラだのチャンチャンコだのセーターだのマフラーだのカイロを内ポケットに仕込んで真冬もぬくぬくジャケットだの、どう考えても夏に着ちゃいけないタイプの服をもっこもこに着こんでいた。 「いいか? 行くぞ……」 「はい……」 「どうぞ……」 息をのむ香夏子とアルフォンソ。 二人の視線は今もガスコンロでコトコト加熱されたお鍋に注がれている。 クウガは目を瞑り、まるでパンドラの箱を空ける少年のように、鍋の蓋を振り上げた。 大量に登る水蒸気。 そして目を焼くかのごとき唐辛子臭。 「こ、これが百倍辛いカレー……」 「カレーなのか? 俺、煮込み過ぎたトマトジュースに見え……ぐほあ!? 息吸っただけで辛!? なんだこれゲッホゴッホ!」 「上等じゃないですか」 キラーンと香夏子の目が光った。 一日に三回以上は『働きたくない』『カレー食べたい』を発言していそうな少女香夏子である。 まるで辞世の句でも読むかのように、頭上にテロップ流しながらスプーンを振り上げた。 「目の前に、カレーがあるなら、いただきます!」 「行った……!?」 「新党失脚すれば火もまた辛し!」 「二重に間違えとるがあえて突っ込まんでぇ」 スプーンにカレー(と言うかペースト状になった唐辛子)を乗せ、顔の前まで上げる。 額から頬にかけて幾筋もの汗が流れ、顎から滴った雫がぴちゃんと膝を打った。 絶対に辛い。 そして絶対に熱い。 しかし香夏子は、カレーと言うものを食べないわけにはいかなかった。カレーを食べない香夏子は香夏子ではなく、働く香夏子は香夏子じゃない可能性が微粒子レベルで存在している。 頭では駄目と分かっていても、唇は自然と開き、舌か勝手に伸びる。 カレーの熱か香辛料の刺激か、呼吸は荒く不規則で、湯気がたつような熱い吐息を漏らしていた。 息を、そしてスプーンを、なによりカレーを咥えこむ。思わず口の中で味わい、刺激が電撃のように全身を駆け巡り、身体をほてらせた。 「か、かひゃ……!」 背筋をびくんと震わせ、赤く染まった顔からは夏だと言うのに湯気がたった。 目尻からはほんのりと涙が流れ、喉の奥につまりそうになったものを、こくんと無理に飲込んだ。 ちなみに無駄にエロいのは仕様である。 新ジャンルエロカレーとか出てないかと期待してのことである。 「うーむ、立派な食いっぷりやなぁ……ちゅーわけで山葵と黒胡椒追加しとくわ」 「これ以上はやめてえええええええええええええ!」 「しるかぁ!」 玄弥はチューブ山葵(十割本山葵)と黒胡椒瓶(十割胡椒)を鍋の上でスパーキング。 問答無用でお玉を突っ込むと、『だーるまさんがころんだぁ!』と叫びながら十回近くぐるぐる回した。完全に混ざったとみて間違いない。 「や、やめろ! こんなもん食べたら速効で……」 「やかましい。さっさと食えい!」 アルフォンソとクウガの皿にでろんとカレーを盛り付ける玄弥。 辛さと言うものには種類があり、大雑把にいうと舌先・喉・鼻で感じる辛さとされ、唐辛子・胡椒・山葵はその代表格だと言われている。 つまり辛さのジェットストリームアタックである。 「…………」 「…………」 アルフォンソとクウガは一度顔を見合わせ、スプーンを手に取る。 互いに探り合うように、そしてどこか求め合うように視線を交わしながら、ゆっくりとスプーンでカレーを救った。 どっちが先にするか。それを図り合っているのだ。だがいつまでも食べなければ本来の趣旨と外れてしまう。 二人は呼吸を荒くし、自分の……そして相手のスプーンをじっと見つめた。 この世界には自分と相手のスプーンしかないような錯覚が産まれ、背後で玄弥が『ガチムチパンツレスリング温泉編』とか流し始める。 外国人があえぐ声を背に受けつつ、二人はぶっといスプーンを受け入れるべく口を開けた。 赤く膨らんだカレーが徐々に口へ近づく。やらされている、強いられているのだと言う気持ちとは別に、これを咥えこんでしまったらどうなってしまうのかという好奇心や、身体が刺激を求めようとする直接的な欲求が混ざり合い、頭が徐々にぐらつき始める。 しだいに彼等の頭には、自分の口と、舌と、その先のカレーしか見えなくなっていく。 自ら食らいつくようにスプーンを咥えこみ、スプーンの裏側を舌で舐める。 その瞬間、脳を貫くような、心臓を握られるような、身体を内側から押し広げられるような、かつてない衝撃が襲った。 今からこの物体が俺の中を通るのだという恐怖と好奇心。そして強すぎる刺激への抵抗感と、ほんの僅かな悦びが、彼の脳を支配した。 そしてやっぱり無駄にエロいのは仕様であった。 「へっへ、あと善哉もあるからのぉ。金のためならこの程度の熱さはへっちゃらや!」 カレーをこれみよがしにかっ込みつつ、玄弥はげらげらと笑って見せた。 汗がそれほど出てないのは、歳より故のものと……思いかけてやめた。 さて、クウガ達が熱さと辛さの二本立てに苦しめられているその頃。 「ハァッ……ハァッ……アッ……ハ、ァッ!」 ベルカは自らに無理矢理せまる太くて熱いものから顔を反らしていた。 しかし相手は無情にもベルカの唇を抉じ開け、強引に中へと捻じ込んでくる。 内側から流れでてくる熱いものが喉を焼き、食道を通って胃へと落ちていく。 「だめ、そこは……そこにいれちゃだめなのおおおおおお!」 ……と言う感じで。 ベルカと伊丹は二人羽織でおでんを喰っていた。 ガンモやハンペンは適当に掴んで適当に突っ込めばいいと言うヤケクソ感が出るので楽だが、一番の難関はまさかのチクワだった。 箸で掴もうとしてうっかり穴に箸の片方を通してしまい、腕担当の伊丹が『もうこのままでいいや!』とばかりにぐりんと手首を返した所でソレは予測できていた。 普段棒を横から摘まむようにして食べるチクワだが、こうして穴に箸とおして食べると必然的に咥えこんだまま喉まで突っ込まれると言う非情に無情な状態になるのだ。嘘だと思うならやってみるがいい! むせっ返って死ぬかと思うぞ! 「げっほごほ、同志ツワブキよ……チクワは、チクワはやばい……」 「そ、ソウ? ごめんネ!? でも大丈夫、このトキの為にイメトレしてきたから。次行くヨ! このぶよっとした袋状のものは何ダロ?」 「そ、そそそれは餅巾着と言って神戸の老舗おでん屋が開発した開いた油揚げに餅を入れることでジューシーな味わいとぶにょんとした独特の食感を出アヴァアアアアアアア!?」 今のベルカの気持ちを正確に知りたいなら、アツアツの餅煎り巾着を一口で食べてみると良い。 死ぬから。 「……はぁ……はぁ……は……」 白目をむく一歩手前みたいな表情で天を仰ぎ、口の端からおでんの汁を流すベルカ。 杏が『ヒャッホウこいつはご馳走だぜ!』みたいな顔をしてダルマストーブを引きずってきた。 「ほらアツアツのカレー焼うどんよ。ダルマストーブの上に置くから直接食べてね」 「エッ、でもそれ一歩間違ったらストーブに手を突っ込むかもヨ!?」 「……そのドキドキ感、イージャナイ」 「ドSがいるヨォー!」 伊丹が羽織の内側で首をぶんぶん振った。 今頃泣きながらお鍋を手探りしていることだろう。手つきが凄まじくおっかなびっくりしていた。稲川淳二が『箱の中身はなんでしょか』を現役でやっていた頃の手つきにちょっと似ていた。 ハッとして目に光を戻すベルカ。 「同志雲野、まさか、ここにも……」 「ううん。唐辛子なんて入れてないわ」 「えっ」 「辛い成分は味覚じゃなくて痛覚。そんなの熱さ我慢には必要ないでしょ? それに発汗は身体を冷やすし駄目だと思うの」 「そ、そうか……」 「だから鍋焼きうどんの汁以外水分は提供しないわ」 「ウヴァアアアアアアアア!!」 悲鳴をあげるベルカ。後ろに入っていた伊丹が反応してびくっと手を振り、鍋の淵を思い切り叩いた。 鍋はてこの原理でひっくり返り、空中で60度ほど回転しながらベルカに直撃。無論その後ろに入っていた伊丹にもしるごとぶっかかった。 「アヴァアアアアアアアア!」 「ノオオオオオオオオオオ!」 全身カレーまみれでびくんびくんとのたうつ二人羽織の二人。 それを見て杏がゾクゾクと肩を震わせたのは、何が故だろうか。 熱さ我慢大会なのか依頼にかこつけたサディスティックヴァイオレンスなのかいまいち分からなくなって来た頃……。 「……耐える……耐えられる……まだ私は耐えられる……!」 沈む大きな夕日を背にアラストールがゆっくりと走ってきた。 足取りはランニングのそれに近い。 だが恰好は防寒用ライダースーツであり。内側には貼り式カイロが仕込まれている。 それだけではない。頭上に金ダライを担ぎ上げ、中には大量の焼き石が詰まっていた。 焼肉できそうって言うか、焼き芋できそうな装備である。 だがアラストールの表情はキリッとしたままで、顔中を汗が滝のように流れていても眼の先はしっかりと映っていた。 「クロスイージスだもの、私は盾だもの、頑張ろう……ガンバロウ……」 喋っていることはもはやうわごとだったが、意識はあるようである。 カレーだけじゃ足りないぜとか言ってダルマストーブに抱き着いて大やけどを負いのた打ち回るクウガが、ハッとして顔を上げる。 「これで全員そろったな……イこうぜ、この先へ……!」 彼の目には、なぜかハイライトは無かったという。 ●ここからがバトルパートになります 『ダルマ……ス、ストォブ……』 瀕死のE・ダルマストーブが裏路地の先で横たわっていた。 「夏には熱い物と言うが限度があるわー!」 『ヴァーム!』 アラストールがアツアツのタライを投擲。 「今熱さ我慢を肩っとるんじゃだまっとれぇ!」 「このオデンで遊ぶバン!」 「あなたさえいなければァァァァ!」 玄弥の呪刻剣が炸裂し、投げ込まれたベルカとアルフォンソのフラッシュバンが爆発しまくる。 「フルパージ! 下にスク水着てきたヨー! 涼し……くない!?」 全身から汗をだくだく流しながらその場にコトンと倒れる伊丹。 「ベルカちゃんもふもふぺろぺろ! もふもふぺろぺろ! ぺろぺろぉっ、ぺろぺろお! あっもう面倒くさいわねとりフレ! ペロペロ、ペロ、ペロペロォ!」 ベルカに飛びついて発狂した杏がフレイムバーストし、香夏子とクウガが血相変えて飛び掛る。 「最初っからクライマックスGOですよォー!」 「ダルマ落としにしてやるぜ!」 ライアークラウンがばこーんと炸裂。更にクウガが土砕掌を叩き込み掌を抑えてのた打ち回るというお決まりのコンボが決まった。 『ダ、ダルマァァァァァァァァ!』 E・ダルマストーブはおまえそんな喋り方だっけと思わせながらもしゅおしゅおと消滅。実にあっけなくやられたのだった。 そして最後に残ったのは、アスファルトに横たわるリベリスタたちである。 もはやアツアツのアスファルトがちょっとひんやりして気持ちいいみたいな感じになって来て、彼らは死んだ目をしたままアスファルトに頬をくっつけていた。 「熱中症対策は……ちゃんと……しよう……」 最後の言葉は誰が言ったものか。 それから暫く、彼らはくたばったままだったという。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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