●デデーン すっげえわるい『葱』が、夕暮れの商店街を我が物顔で歩いてた――そんな☆トワイライト☆ 肩で風切って、なんかもう憎たらしいドヤ顔で歩いてた。 万引きをするのだ――やべえ、悪い。 だけどそこはシャッター街だったから、盗る物なんてなかった。 葱は泣いた、とても泣いた。心の底から泣いた。葱だから涙腺はない筈なのに。 営業中の店なんて一件もなかったのだ。 いい気になっていたのに。 そもそもなってる事が可笑しいけど。 頭にきた葱が、落ちていた缶を蹴り付ける。すげえ、葱って脚あるのね! その上、無造作に煙草を捨てた。道端に、である。 こいつは悪だ。しかも葱だ。 もう一度言おう、こいつは悪だ。しかも葱だ。 葱は分身した! 頭に来たから。悪だから。 30体に分裂した。学名 Allium fistulosum!!!!! ←やばい、読み方わからない。 ●つまりは葱です。 「ものすごい悪い葱がいたの。まじで悪いの、わりとマジでわるいの」 ワリとマジなのよと『恋色エストント』月鍵・世恋(nBNE000234)は言う。 何故かガッツポーズを決めた中学生みたいなフォーチュナ(23)は神妙な表情をしていた。 「そんなに悪いのか」 「ええ、とても悪いわ。何故って葱だから! 学名 Allium fistulosumだから!」 因みにこの葱分裂している。中々強い。かなり強い。葱だから。 「……その葱は何なんだ」 「エリューションよ、しかも分裂してるのよ、そして4種類に分かれたわ」 「そうか……仕方ないな、エリューション(葱)なら……」 「ええ、仕方ないのよ……悪いエリューション(葱)なのよ……」 しかも分裂前の親葱(どの種類か分からない)を見つけなければならない。 見つけない限りは一定時間ごとに葱は増えて行く。悪いから。悪いから。 見つけてポキッとしてやればいい。見つけるまでが強いのだ。悪いから。悪いから。 「頑張ってきてね、応援してるわ。すっごい悪い葱よ」 取り敢えず倒せば解決なのだった。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:椿しいな | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年07月27日(金)22:54 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● 夕暮れ時のシャッター街。すげぇ悪い、マジですげぇ悪い葱の存在するそんな――そんな☆ 商店街☆ 『マッハにゃーにゃーにゃー!』加奈氏・さりあ(BNE001388)は白スク水というマニア受けする格好をして寂れたシャッター街に存在していた。 ――そう、時は幕末でも何でもないけれどオンリーNEGI! なシャッター街……。 それでは参りましょう! 「第一次ネギ戦争の勃発なのにゃー!」 どんどんぱふぱふ。やってまいりました、第一次ネギ戦争。 場所は寂れたシャッター街。人はいない、そんなオンリーNEGIの街。 うまー! と鳴き声を上げるはいぱー馬です号に跨った『あほの子』イーリス・イシュター(BNE002051)さんから開会宣言がなされるようです。 「なんと! 葱なのです! ――そんな☆ トワイライト☆」 彼女はどうやら夕方に行われるという事を宣言(意訳)した。 目の前に居る葱を見て、殺意の炎を燃やすさりあと愛を語るイーリス。 葱。どちらかと言うと植物と言うか食物と言うか何と言うか、ともかく葱なのだが。 「ねぎねぎねぎねぎねーぎねぎ」 ネギ語を口走りつつも全力で駆け寄ってきたネギ娘――ではなくフォルティア・ヴィーデ・アニマート(BNE003838)女史。 だが、ネギ語は常人には理解できない。ネギ語で綴ろうとしたが、やっぱり嘘、そんなのウソだと彼女はすげぇ悪いネギに向き合う。 「えーと、頭に来たんだ? ねぎなのに?」 ネギ、頷く。 「……そもそもねぎの頭って何処?」 ネギ、指差す。 「ていうかなんでたばこ吸えてるの! 脚とかの前に腕どこ!?」 ネギ、腕を振る。 「どのへんから生えてるのコレ!?」 ――ネギ、脇を指さす。 フォルティア・ヴィーデ・アニマート女史、神秘の中で生まれ運命に愛されてきたがそれよりもネタに塗れた神秘に混乱が隠せない。 「わ、悪いのカー」 そんなフォルティアとネギの様子を遠目から見ていた『盆栽マスター』葛葉・颯(BNE000843)は呟く。増えるのか、はい。増えます。 目の前でひょこひょこしてる葱を見ては、まさかの反応。可愛い――いや、待て、葱だぞ。 「かわいらしくて、困る……ネ? 学名アリウム・フィツロサム(ワル)」 学名 Allium fistulosum!!!!! ←今知らされる衝撃の真実。読み方はアリウム・フィツロサム。 寂れた商店街、治安維持を行う為に目撃者が少ないのは助かる事だが、治安維持……目の前のすげぇ悪い葱で治安が随分悪くなってますよ! なんたって! 増えるから! 葱だから! 「アリウム・フィツロサム!!」 必殺技の様に叫ぶ『蒼銀』リセリア・フォルン(BNE002511)は愛用の剣、セインディールを構える。青みがかった細身の刀身のその剣は葱へと向けられる。 彼女が叫んだのは必殺技ではない、ただのラテン語の葱。要は葱、ネギ、NE☆GIだ。外国語と日本語の違いは偉大だ。 「――ものすごく悪い葱よ、贖罪の時間です」 リセリアと葱の間に、風が吹く。まるでそこに神聖なる戦いが行われるかのような、そんな―― 「その身を以て食材とし、葱料理の露と消えるが運命」 リセリアさん。食材と贖罪っていうギャグですか。カッコいいです、姉さん。銀の髪が夕陽に照らされ揺れる。すぅ、と目を細めた彼女は葱へと言い放つ。 「罪の証たる分け身諸共、我等が断罪の刃にて斬られるが良いのです」 罪深きNEGIと少女騎士の戦いは今、始まる――!! 「まあ、リベリスタ三分クッキング(物理)なのだけどネ」 ● 増える葱。その短い腕で殴ってくる九条葱をハニーコムガトリングでぼっきりぼっきり折りながら『さすらいの遊び人』ブレス・ダブルクロス(BNE003169)は殺意を燃やす。 「おい、何で沸いて出てくんのが葱なんだよ」 出てくるのがスライムであれば、粘着性のある何かで有れば、むしろ触手で有れば―― そうは思いはするものの目の前に居るのはすげぇ悪い葱。ただの贖罪――ではなく食材であった。 「お前ら程度じゃ集まった女の子のエロスを高めれねーだろ!」 「なんと! ネギがエロスなのです!」 うまー! はいぱー馬です号の蹄から臭う葱の香り。例え勇者がその葱をエロスだと言っても、この商店街に集まった美少女リベリスタ達のエロスを高められない。 残念ながら、よくあるエロエロで(ピー)で(ピー)で(ピー)な光景は葱には期待できないのだ。 「即・殲滅」 哀れ葱……。その身から出すのが硫化アリルではなくエロエロな物質であれば、扱いはもっと良かった、のかもしれないのに。 放たれた閃光弾に葱が驚きを隠せないで手をばたばたとさせる。放ったフォルティアは口元に笑みを浮かべて彼女お得意の旋律を奏でる。 「ネギ調理第一楽章! 収穫準備! りゅ、りゅーかあり、なんとかかんとかより僕の方が効くもんね!」 刺激で涙がぼろぼろ零れるのは葱の特権ではない。硫化アリルに匹敵するくらいの眩しさ。 まるで神々が降臨したかの如き神々しさを放ったフォルティアは仁王立ち。さあ、泣け、泣くがいい、そう葱を指さした。 ふらり、覚束ない足取り。まさに息子が逮捕された現場に現れた母親の様な――親御さんが悲しんでますよ! という場面。 涙をこらえてハンカチを目尻に当てた『節制なる癒し手』シエル・ハルモニア・若月(BNE000650)は葱に対して涙を流す。決して玉ねぎを剥いて目がやられたという訳ではない。 「葱……悪い葱……」 すげぇ悪い葱(30体)がシエルをじっと見る。葱とシエル。葱と、シエル。 「でも……はたしてこの世に初めから悪い者たちがいらっしゃるのでしょうか……」 「多分、ちょっと悪いコトしたかったんだネ。小学生みたいに」 はい、颯さん。其の通りです。ちょっとチャーハン作ろうとして葱がなかったからイラついて非行に走ったとか、きっとそんなものです。 「否……葱には葱しか分からない苦労があったのだとお察し致します」 「オーイ、モシモーシ」 「赦しましょう……全てを」 言いながらのまさかの神気閃光。お母さん!? 葱さんが、葱さんが!!? 「葱が万引きしたら、後からそっと代金を支払いたい……」 万能葱さんが万引きする前にその身を香ばしくしちゃう! 「葱が煙草を吸いそうなら神気閃光で気絶させてそっとタバコチョコに代えておきたい……」 シエルさん、其の侭だと香ばしくなっちゃうから! 変更したって二度と吸えない。葱の命も尊いものである。 「ええ! 葱は悪であれ善であれ『是』。認めましょう……全ての葱を。讃えましょう……あらゆる葱を」 楽園乃小枝を握りしめたシエルはそこで目を見開く。 だって――葱は食べて美味しければ其れで良いのです-シエル・H・若月- 本音だった。紛れもない、本音であった。 その気持ちは正義の味方の様にも見える間違った日本文化に傾倒した忍者だって同じだ。 「葱! それは! 焼いて良し! 刻んで良し! それはそれは素晴らしい食材なのでゴザル!」 赤い布をはためかせ『ニンジャウォーリアー』ジョニー・オートン(BNE003528)は葱を殴りつける。悪いから。 「だがしかし! すげぇ悪いと聞いたからには、この正義の忍者! ジョニー・オートンが、そのひん曲がった根性、叩きなおしてくれるわ!」 ブレスの放った殺意の籠ったハニーコムガトリングの後、後方ではびこっていた葱を蹴りあげる。悪いからには蹴られたって折られたって仕方ない。 親葱は大事な筈。ならば、後ろに居るのでは、と戦略的に考えた結果であった。早く親葱を倒さなければ増える。ものすごく悪いから増える。 圧倒的にまともに戦っている筈なのに迸る食欲、葱への歪んだ愛情。 「第二楽章! 下ごしらえ!」 次いでと言った感じに味方を強化するフォルティア。余裕そうな葱の様子が頭に来たからギャク切れしちゃうもんね! と笑う彼女の精神無効。 恐ろしい、可愛らしい癒しだと思っていれば、奏でるのはデスメタルか。某バンドの一見クールなボーカルとセッションして欲しいとすら思える。将来有望な少女である。 「目標多数のネギ! 奴らはワルだ! 正義的に滅ぼせ、以上ゥゥ!」 ズビシッ、と葱を指さしたツッコミ(二重くらいの意味で)の颯は葱の元へと突っ走っていく。 「ネギ! 最初に言っておく、小生はツッコミダ!」 その言葉の通りネギに突っ走っていった颯の笑顔は輝いている。平穏を愛している筈なのに、この笑顔。基本的にやる気がない筈なのに、この笑顔。 それほどまでにこのネギは敵なのか。 「ネギはネコの敵なのにゃー!」 猫が葱を食べると赤血球が破壊されて其れは恐ろしい事に為る。絶対に食べちゃダメだとお友達が欲しかったりする15歳猫少女さりあ。 憎くて堪らない。だって、さりあ、猫だもん。 「ネギ増やしてどうするのにゃ! ネコはネギダメだっていってるのにゃ!」 ダメなものを増やされてはイラつかない訳がない。彼女のもその点ツッコミだった。二重の意味で。 ネギを蹴散らす為に命を掛ける。葱はそれほどまでに罪作りだったのか。べしべしと彼女はねこぱんちを放つ。 「ネギは全滅コースなのにゃ! 一本残らず散らしてやるにゃ!」 あまりの言われように葱はふるふると震える。やーい、やーい、猫! 俺なんて夜更かししたんだぞーなどと小学生の様な悪いこと自慢。 だが、彼女は耳を揺らして胸を張る。 「徹夜したうえで更に授業中ずっと眠りっぱなし位の悪い事してみろなのにゃっ!」 悪い。これは悪い。葱はたじろぐ。葱は夜中の三時くらいまで起きていたらやばい、悪いことしたなーなんて思っちゃうようなピュアな葱なのだから、徹夜だなんて悪い事は出来ない。 ミミと尻尾をキリッとさせ自慢したさりあに葱はショックで立ち直れない。そこに与えられるのははいぱー馬です号に跨ったイーリスからのデッドオアアライブ――ではなく。 「食らうです! いーりすねぎすまっしゃー!」 いーりすまっしゃー改め、ねぎすまっしゃーであった。うまー! とはいぱー馬です号が鳴く。 人と猫が居て、馬が居て、葱がいる。もはやこの場所は寂れたシャッター街と言うより博覧会であった。 「ふみあらせ!」 うまー! 「何でうまー! って鳴くんだョ」 なんて二重ツッコミの颯さんが振り向くものの、ゆーしゃならしかたないのです! とばかりにスルー。 馬だって、そう鳴きたいお年頃なのだ。なんたって、はいぱーだから。仕方ない。とても、仕方ない。 「焼き葱にしてやるでゴザル!」 放つ業炎撃。ただし曲がり葱には大雪崩落。姿勢って大事って言うもんね。背筋はピンッとしなきゃね。 殴るニンジャと折られる葱。世は戦国時代――ではなく、葱時代である。 悪いことしたもんね、と自慢する葱に対してはリベリスタ達は何故か容赦ない。 「へーんだ、僕の方がよっぽど悪いもんね!」 なんて胸を張るフォルティア嬢。 「しょーもない!」 凄い勢いで掃射していくブレス。悪いことするならもっとエロエロであればよかったのに。 「学名の読み方も! 分からないのです!」 分からないなら倒すしかない。悪い。分からないかた悪い。理不尽な怒りに葱も困ってしまう。 葱とリベリスタと、時々馬と……。第一次葱戦争と言うなら第二次葱戦争もあるのだろうか。 「て言うか攻撃が涙目に為るとかいらっとするとか姑息過ぎるわ!」 ツッコミ役の言葉むなしく放たれるのは硫化アリル。華麗なる連携を見せるNEGI。 「くっ、硫化アリルで目潰しを食らった! 野郎限定に誤射するかもしれない!」 「野郎は拙者ヒトリでゴザル」 葱と忍者に向けて発射される(何で葱エロくないの、お前ふざけんなよとかそういう)ハニーコムガトリング。 ぽっきりぽっきり折れて行く葱達の中で優雅に弾を避けて舞うニンジャ。時々当たっては悲痛な表情をする。 「全てのネコの為にー! じーくにゃんこ!」 ネギのくせに、ネギのくせに! ばしばしと殴りつけるさりあ。これは戦争だ。ネギに殺られるか、ネギを殺るかのガチ・バトルだ。 「なんで四種類もいるのにゃー!」 「四種類いるなら、全てを別の調理をするのです」 下仁田ねぎは短冊切りに、九条葱はみじん切りに、万能葱は千切りに、曲がりねぎは厚さを残して斜め切りに…… 彼女の剣戟は何時の間にネギ専用の調理技になったのか。 「彼らにはふさわしい最後の形がある気がします」 最後の形――それはあるべき調理方法。減っていく葱。増えて行く食材。 増えるのは本体からでしょう、とじっと彼女は目を凝らす。 「……」 にょきり。 「なんと! 増えたのです!」 「ヒャッハー! 収穫ダー!」 増えてきた九条葱に噛みついた颯。別の意味で運命が削れる気がする。火を通してない生葱にがぶりとしたのだ。 「辛い! 辛い!!?」 高級感溢れる葱の味をお楽しみに――なんて言ってられない。増えた葱はふんぞり返っている。 るるるー。歌でも歌ってしまう。からくって、つらくって。脳裏に浮かぶのは盆栽。嗚呼、葱相手にするより軒先で盆栽弄ってた方がよっぽど有意義だった。 「!!!!」 ちょっと悪いだろうと自慢でもする様な、戦闘員を戦わせてふんぞり返る怪人――否、怪葱。 「小生は一昨日お年寄りに席を譲った訳ョー!」 葱が顔を隠す。良い事を言われると恥ずかしすぎる。すげぇ悪い癖にうたれよわい。すげぇ悪いのに! 「聖なる光……世の理外れし悪い葱達を……香ばしく焼き払って!」 シエルさんの目が据わっている。これこそ彼女の本気なのだろう。焼けば美味しいでしょう、と笑う。ある種ヤンデレより怖いというのはこういう状況だろう。 目の前に居るのはネギなのに。歪んだ葱への愛情がBADENDを齎そうとしている。葱へ。 はいぱー馬です号で親葱へと道を切り開く勇者。 「私ごと狙ってくださいです!」 「イーリスくん!!」 感動の場面が、何故かそこにはあった。うまうまと鳴くはいぱー馬です号に跨った勇者と葱にドヤ顔を向けるネギ娘。 「ネギ!!」 「ねぎねぎ!!」 2人の気持ちが通じ合った―― 「じーくにゃんこおおおおおお」 「「あ」」 突貫してきた猫が其の侭はいぱー馬です号にぶつかる。 その頭上を飛んで行ったのはジョニーの大雪崩落。曲がり葱の生まれつきひん曲がっていた姿勢を正すためのその一撃は、根性からひん曲がっていたすげぇ悪い葱の親玉にぶち当たり――食材と化した。 嗚呼、哀れなり葱。 「……数が多くても食べれませんし、ね」 さあ、回収、とリセリアは拾い始める。 「……これは葱尽くしの予感」 今晩は葱の××だとかそういう名前の献立がずらりと並ぶのだろう。 ● 静まりかえったシャッター街。居るのはオンリーNEGI……ではないリベリスタと馬。 「酢ーぬーたー」 じゃじゃーん! フォルティアは片手を大きく掲げる。葱を討伐――ではなく、調理することに心が躍る。 「私、取れたてを焼いたのが好きなのです!」 甘くなるのです。学名 Allium fistulosumだけど、とイーリス(とはいぱー馬です号)は楽しげに言う。 「葱料理……っていうけど葱はなんていうか! 主人公もだけど!」 「ええ、お料理にはかかせませんもの」 脇役としてもいい感じだよね。薬味とか、と彼女は笑う。葱も泣きたい。幸せである。万能NEGI。 「よって、茹で葱とソーメンの薬味の刑に! 処すよ!!」 「ふふ…今日は緑の即席蕎麦とお湯をAFに入れて持ってきたのです」 粗末には扱えませんものね、とシエルは微笑む。葱、大好きですと先ほどまで高ダメージの神気閃光を葱にぶっ放していたとは思えないほどの輝く笑顔を浮かべる。 「頂きます」 ――お味の保証はしないけれど。 盆栽趣味のヴァンパイア、颯はここで一句。 「実際鴨が葱しょってきても処理に困る」 まあ…… 鍋にしたらいいんじゃないですかね、全部まとめて。 正義の忍者は腕を組む。葱に背中を向けて、沈みかけた夕陽をその背に背負う。 「なお、この戦いで倒れた葱は、その後、スタッフ――リベリスタが美味しく頂きました」 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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