下記よりログインしてください。
ログインID(メールアドレス)

パスワード
















リンクについて
二次創作/画像・文章の
二次使用について
BNE利用規約
課金利用規約
お問い合わせ

ツイッターでも情報公開中です。
follow Chocolop_PBW at http://twitter.com






【LKK団】 さらに! 震える! 大山脈!/ドキッ! 水着だらけのアザーバイド! ポロリもあるよ!

●タイトル48文字
 天使は歌う。その声に魔力を込めて。
 天上から響くような歌声は、ありとあらゆるものを癒し生きる活力を与え、そして戦士を戦場へと導く。
 おお、素晴らしきかなその姿。あどけない純粋な笑顔。幼さを残す純真な顔立ちと、母性を示す大きく柔らかな乳房。幼さと母性の融合はミスマッチだが、それゆえに神秘の頂点を示すといってもいい。交わらぬものが交わる。これ以上の神秘があろうものか。
 その肉体を包み込む白の水着もまた素晴らしい。簡素な作りゆえに肉体のラインが浮き彫りになり、白が与える純潔のイメージが幼き顔とあいまってさらに美しさを増す。背中の白い羽根が羽ばたくたびに舞い散る羽毛は、陽光を浴びてやわらかく彼女を見るものを魅了していた。――いや、BS的な意味ではなく。
 そう、その天使に魅了されている者たちがいた。彼女を守るように、水着でポーズを決めるものたち。
「さらに!」
「震える!」
「大山脈!」
 かの天使にやられて運命を失い、しかしそれでも天使に付き従うモノ。神秘の世界ではノーフェイスと呼ばれる、運命なく我欲に生きるものたち。なぜか半裸。
「イエス・アリス! ノー・ロリータ! バニッシュメント・イン・ロリババア!」
 彼らの名はLKK団(ロリババアコノヤロコノヤロ団)。幼女を愛で、遠くから見守り、しかし年齢12歳以上の女性は女性と認めず見た目がロリっぽくても許さぬと豪語する団体である。同じ団体でも様々な派閥が存在し、それゆえに撲滅が困難なフィクサード団体である。こっちも半裸。海パンである。
 ちなみに彼らは『アザーバイトロリ愛好派』である。アザーバイドがこの世界に来たときを0歳とし、実年齢は問わない派閥である。
 そして赤いブーメランパンツを穿き、メガネのブリッジを押し上げながら一人の男が手を掲げる。
「クックック、これも全て計算どおり。ボトムチャンネルへようこそ水着の天使。さぁ、その芸術を思う存分堪能させてもらおう! 具体的にはポロリトかのイヤンイベントで!」
 彼はアーティファクトと呼ばれる正12面体の石を掲げる。熱気があたりを支配し、アーティファクトの条件に合わないものを次々と地に伏していく。
「水着以外の存在は、全て戦闘不能になるがいい!」
「先刻承知! おっぱいは我等が守る!」
「我等がアリスは至高の存在。誰にも奪わせはしない!」
 三者三様の主張を混ぜ、天使を奪う戦いが始まった。

 天使は歌う。彼女に悪意はない。
 だがその純粋さゆえに、彼女は常に争いの渦中にいた。

●アークのリベリスタ
「と、言うあらましだ。アンダスタン、おまえ達?」
『駆ける黒猫』将門伸暁(nBNE000006)は集まったリベリスタ達に向かって、そんなセリフをはいた。リベリスタ達は頭を抱えるか、モニター内の天使の胸に釘付けになるかの二種類だった。
「いろいろカオスだが、状況をまとめよう。要約すればアザーバイドの所有権を巡って三つの勢力が暴れているわけだ。
 理由はともあれ、このままだとこの地域に甚大な被害が出る」
 腐っても彼らは革醒したものたちである。思いのままに暴れさせていてはただではすまない。
「先ずはノーフェイス。全員フェーズ1だ。元々はデュランダルだったらしく、剣と盾をもっている。それなりのパワーファイター。これが三人」
 さすがにデュランダルのスキルは使わないがね、と告げてから画像が移り変わる。
「次、一部の人にはおなじみのLKK団。こっちはソードミラージュ三人の構成だ。個人の強さはたいしたことはないが、連携をきっちり取ってくる」
 ま、それでもおまえたちなら大した障害にはならないが、と言う言葉と共に画面が移る。
「最後、フリーのフィクサード。アーティファクト『赤風界』を使い、周囲の気温を上げている。特定条件下でない存在の体力を一気に奪う効果がある。その条件と言うのが――」
「水着でなくちゃいけないとかそういうのか」
「ザッツライト。そしてアザーバイド。この世界のフライエンジェに似たアザーバイドだ。笑顔で抱きついてきて、背骨を砕いてくる」
「幼女なのにパワフルだな、おい!?」
「おいおい。見た目でジャッジするなよ。おまえ達戦闘のプロだろうが。
 目的は……まぁこの馬鹿げたフェスティバルを止めてきてくれ。方法は任せる」
 投げっぱなしジャーマンである。指令書を見せてもらったら、本当にそう書いてある。なんつーいい加減な。
「少し早いが水着のショウタイムはに丁度いいんじゃないのか?
 クールに決めてきてくれよ、レディスアンドジェントルメン?」
「水着だけどな」
 諦めたように嘆息し、リベリスタ達はブリーフィングルームを出た。


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:どくどく  
■難易度:NORMAL ■ ノーマルシナリオ EXタイプ
■参加人数制限: 10人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2012年08月03日(金)22:29
 どくどくです。
 混ぜるな危険、と言う言葉を思い出しました。

●成功条件
 争いを止めること。穏便にだろうが、物理的だろうが。
 天使アリスを倒せば、仇とばかりに一斉に三勢力が襲い掛かってきます。それをボコってもよし。

●敵情報
 天使アリス
 アザーバイドです。フェイトは得ていませんので、世界に影響を及ぼします。
 曰く、白スクロリ巨乳天使です。銀髪おかっぱアルビノです。驚きの白さです。言葉は『タワー・オブ・バベル』がないと通じません。
 なにもしなければランダムで誰かに抱きついてきます(敵含む)。攻撃されると泣き出します。Dホールに連れ込もうとしても泣き出します。

 攻撃方法 
 笑顔で抱きついてくる 物近単 きゅ、っと背骨を折ってきます。致命、必殺。
 駄々っ子パンチ    物近単 泣いているときのみ発動。ぽかぽか殴ってきます。連。
 飛行         P   常に飛行状態です。
 痛いの……      A   泣き出します。次の攻撃対象が危害を加えてきた人になります。物攻UP。

・ノーフェイス(×3)
 アリス(おっぱい)に魅了されて抱きしめられて、フェイトを全て失った革醒者です。
 
 攻撃方法
 強打 物近単 持っている剣で思いっきり殴ってきます。
 猛攻 物近範 アリスが泣いているときに発動。無茶な動きで敵を討ちます。反動50。

・LLK団 
 LKK団に関しては、田奈アガサST、カッツェSTの【LKK団】をご参照下さい。

 攻撃方法
 「ハイスピード」「ツインストライク」「スペシャルギア」を活性化しています。
 アリスが泣いていると、全力で泣き止まそうとします。(3割ぐらいの確率で泣きやませれます)
(EX)ロリを語る:神遠全 ロリータの素晴らしさを語り、相手の心を折ります。ブレイク。ロリを愛する心がなければ、ラーニングはできません。

・『ポロリこそ正義』黒野秀樹。
 ジーニアス×プロアデプト
 フリーのフィクサードです。水着が大好きなフィクサードです。水着を見るために、それようのアーティファクトを購入したと言うほどのです。頭がいいように振舞うアホです。一人ですが、それなりには強いです。
 幼女が泣く様はちょっと困った顔をします。ですが手は緩めません。

 攻撃方法
「ピンポイント」「ピンポイント・スペシャリティ」「スーパーピンポイント」「スキルマスター」
(EX)黄金射撃:P 水着の紐を的確に狙います。「ピンポイント」で攻撃時に『崩壊』を追加で付与。他スキルには何もつきません。

『赤風界』
 ポケットに入る大きさの石です。半径30メートルいないで水着を着ていない人がいたら、戦闘不能にします。
 戦闘開始時、既に発動しています。

◆いつも以上にはっちゃけたい人へ
 プレイング一行目に【覚悟完了】と入れると、STはノンブレーキでそのキャラをギャグに走らせます。
 
◆場所情報
 街中の広場。強結界は既に張られています。明りや足場などは問題なし。
 リベリスタ到着時、三勢力が一塊になって殴り合っています。5メートルはなれたところに天使アリスが。
 Dホールは少し離れたところに開いています。


 まぁ、ぶっちゃけネタです。フェイトの残量によらないネタキャラ化の可能性があります。ご参加の際はその辺を考慮のうえでお願いします。
 よーく考えよー。LPは大事だよー。

 皆様のプレイングをお待ちしています。 
参加NPC
 


■メイン参加者 10人■
覇界闘士
御厨・夏栖斗(BNE000004)
クロスイージス
新田・快(BNE000439)
デュランダル
石川 ブリリアント(BNE000479)
ソードミラージュ
神城・涼(BNE001343)
デュランダル
楠神 風斗(BNE001434)
ナイトクリーク
黒部 幸成(BNE002032)
ソードミラージュ
リンシード・フラックス(BNE002684)
クロスイージス
ヘクス・ピヨン(BNE002689)
★MVP
ダークナイト
一条・玄弥(BNE003422)
レイザータクト
伊呂波 壱和(BNE003773)

●劇場予告!
 夏を護るべく、熱いヤツらが帰ってくる!

「まあまて、おっぱいは最高だ! おっぱいはすばらしい!」
 ――――ポロリレッド<配役:『イケメン覇界闘士』御厨・夏栖斗(BNE000004)>

 異世界より迷い込んだ天使アリス。彼女の純白を護るため――

 「俺は! おっぱいに埋もれるまで! 死ねない!」
 ――――ポロリイエロー<配役:『chalybs』神城・涼(BNE001343)>

 三組の強大な敵に立ち向かい、彼らは苦戦を強いられる 

「オレは謎のリベリスタ、ポロリシルバー! 女子のポロリを防ぎ、破廉恥男の首をポロリさせる! それが使命!」
「夏を彩る女子の水着を護るべく、ポロリブラック推参!」
 ――――ポロリシルバー<配役:『折れぬ剣《デュランダル》』楠神 風斗(BNE001434)>
 ――――ポロリブラック<配役:『影なる刃』黒部 幸成(BNE002032)>

 しかし心折れることなく戦士たちは、今立ち上がる!

「そのポロリは間違っている!」
 ――――ポロリグリーン<配役:『デイアフタートゥモロー』新田・快(BNE000439)>
 
 戦え飛去来器戦隊ポロリスルジャー!(爆発)

「しもうた~。新田をふっとばしてもた~」
 ――――葉っぱ隊<配役:『√3』一条・玄弥(BNE003422)>

 劇場版『飛去来器戦隊ポロリスルジャー! ―【LKK団】 さらに! 震える! 大山脈!/ドキッ! 水着だらけのアザーバイド! ポロリもあるよ!』
 
 同時上映は『ひんにうびにう鉄壁わんわん! ロリっ子たちの大奮闘!』
 ――――ひんにうちゃん<配役:『エリミネート・デバイス』石川 ブリリアント(BNE000479)>
 ――――びにうちゃん<配役:『鏡操り人形』リンシード・フラックス(BNE002684)>
 ――――絶対鉄壁ちゃん<配役:『絶対鉄壁のヘクス』ヘクス・ピヨン(BNE002689)>
 ――――わんこ番長<配役:『番拳』伊呂波 壱和(BNE003773)>

 映画館でキミを待つ!

●戦闘開始。その前に。
「きょうのせんじょうはHENTAIのすくつでした」
 何かを諦めたようにポロリシルバーは気合の抜けた口調で戦場を見る。ロリ巨乳白スク水天使。おっぱいスキーノーフェイス。LKK団。ポロリフィクサード。そして――

「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン! ポロリイエロー参上!
 って待て待て待て。何処かで見た顔がなんでこんなに揃ってんの?!」
 ポロリイエローは集まった面子を見て驚きの声を上げる。アザーバイドがロリ巨乳で、フィクサードがポロリスルスキルを持っていると聞いてやってきたのだが、まさかの男子率。そしてまさかの再会率。
「歴史は繰り返してしまうのか。ポロリスルジャー再結成だなんて!」
「まさかこんな形で再結集するとは思わなかったよ」
 ポロリグリーンはかつて飛去来器戦隊ポロリスルジャーとして戦った仲間が集まったことに歓喜し、そして女性陣を見た。ひんにうちゃんとびにうちゃんと絶対鉄壁ちゃんである。
「味方はポロリするとBNEの倫理が厄介なことになりそうな子ばかりだし」
「最大火力で叩き潰す!」
 ひんにうちゃんの水着はスク水(旧式)である。紺の下地が陽光を受けて光り、胸にある名札にはひらがなで『ぶりりあんと』とかかれている。スレンダーな体型にぴったり合う水着は、見る人をノスタルジックに浸らせる。時の流れに消えて行った、あの夏の思い出を。
「おっぱいの大きさでしか人の貴賎を測れないんですか……だからDTなんですよ」
 びにうちゃんの水着は黒い水着、リボンの飾りつきである。元々ゴシックな服装を好む彼女は、要所要所にも自らの趣味を主張していた。乙女心である。
「知ってますか、守護神? 素の防御点ならヘクスの方が高いんですよ?」
 絶対鉄壁ちゃんの水着は、中古で買った物をつぎはぎしたものだった。経費節約。それが彼女の信念だ。お金は大事だよ。ええ、そうですとも!
「ぐふっおばっぐはぁ!? 違うんだ、数値だけがキャラの強さじゃない! 特化型はドベネックの桶のような危険性をはらんでいる。力に驕るものは力によって全てを失うことを忘れるな!」
 ひんにうちゃんのデッドオアアライブとか、びにうちゃんの冷たい視線とか、絶対鉄壁ちゃんのステシとかでポロリグリーンは地に伏した。
「葉っぱ! 葉っぱ! 葉っぱ!」
 葉っぱ一枚でポーズを決める葉っぱ隊。手を振り腰を振り、葉っぱを前面に主張しながらウザく踊る。一人だけど葉っぱ隊。しかし侮る事なかれ。ポロリした人に葉っぱを重ね、隊員を増やすつもりなのだ!
「夏を彩る女子の水着を護るべく、ポロリブラック推参!」
 ポロリスルジャー新顔のポロリブラックは黒地の水着を着ていた。男の水着の説明はこの程度でいいや。だれも求めていないし……え、需要あるの? 恐るべきはBNEである。
「そうとも。おっぱいは僕が護る! あと僕のポロリも護る!」
 ポロリレッドはキッと鋭い瞳で天使アリスを見る。たゆん。飛行のたびに翼を羽ばたかせるたびに、胸が揺れる。その動きに合わせて、ポロリレッドの瞳も鋭くなる。
「あれはいいものだ」
「ロリ巨乳に興味無いんだよね。何せバランスが悪い」
「黙れ! 雇われ野鳥の会!」
「大切なのは盛り、揺れ、そして柔らかさ! アリスたんの胸に埋もれたかった……!」
「くっ! まさかのポロリスルジャー仲間割れ! 劇場版だしこれはこれでありか」
 楽しそうにやっている仲間達をみながら、わんこ番長は戦場の方を指差した。女性用のスクール水着を着用し、水着の中にさらしを。その上からガクランを羽織っていた。曰く、ここまですればポロリしませんよ! である。フラグ。
「あの、相手さんが待ってますよ。わざわざ戦闘の手を止めて」
 なんだか申し訳なさそうに震えながらわんこ番長は、天使アリスとノーフェイスとLKK団とポロリフィクサード黒野を指差した。指差された人たちは、律儀に戦闘の手を止めて問いかける。
「えーと、こっち続けてOK?」
「あ、じゃあ決めポーズだけしますんで」
「そうですね。じゃあ定型句を――貴様達、何者だ!」
 黒野が指差した瞬間、ポーズをとって喋りだすポロリスルンジャーたち。
「おっぱい! ポロリレッド!」
「BNEの倫理を護るため、浮沈の盾が皆を護る! ポロリグリーン!」
「でも胸とか足をガン見するのは許してね。ポロリイエロー!」
「三高平の風紀を護る忍び。ポロリブラック!」
「女子のポロリを防ぎ、破廉恥男の首をポロリさせる! ポロリシルバー!」
「五!」「人!」「そ!」「ろっ!」「て!」
 葉っぱ隊が後ろで火薬を用意し、ポロリグリーンの後ろに回りこむ。
『飛去来器戦隊ポロリスルジャー!』
「しもうた~。火薬の量を間違えて新田をふっとばしてもた~」
「シュゴシン!?」
「グリィィィン!」
「大丈夫だ。BNEのネタ依頼において、戦う前から死にそうになることなどよくあること(どくどくST限定?)。
 こんなこともあろうかと『エフィカのチョコ(プレミアム)』をポケットに忍ばせておいたのさ」
「さすがグリーン! 我等が守護神!」
 爆発に巻き込まれて、何故それで助かるのか? それはエフィカの愛……などではなく、単に頑強シードの賜物である。
「まさに紙一重だった」
 何処がだ。ともあれ立ち上がったポロリグリーンは武器を構え、戦闘隊形に入った。
  
●アリスの抱擁とノーフェイスたち
 リベリスタの作戦は、天使アリスを放置して他三勢力を叩いて無力化する作戦である。
 おっぱいノーフェイスにはひんにうちゃんとポロリイエローが。LKK団にはびにうちゃんと絶対鉄壁ちゃんとわんこ番長が。ポロリフィクサード黒野にはポロリグリーン、ポロリシルバー、ポロリブラック、葉っぱ隊が。
 そしてポロリレッドは――
「ここにはポロリするようなおっぱいは天使ちゃんだけだ! というわけで、僕は天使ちゃんを守りぬく!」
 くわっ、と集中線が入る程気合を入れて、棍を構える。そう、彼はその身を賭してアザーバイドを護ると誓ったのだ。母親を目の前で殺された彼は、目の前で命が尽きることに耐えられない。このアザーバイドが彼らの手に渡れば……まぁ、命の心配はないだろうけど拘束されて自由を奪われるだろう。そんなことは許されない――
 たゆん。
「おっぱい!」
 それはそれとしてポロリレッドは両手を広げて、アリスを受け入れようとする。具体的にはその胸に飛び込んだ。
 小さな身体にミスマッチな双丘がゆれる。羽根の動きに少し遅れる動きは、ボリュームを感じさせる動き。わずかに上に動いたかと思えば、重量を示すように大きくしたに動く。やわらかさを思わせる跳ねと、形を維持しようとする力が同士に作用し、形を崩すことなく胸は揺れる。白の水着で包まれたそれは、純白な天使の証。
「見るがいい人の子よ、美を示す黄金比を。知るがいい人の子よ、静謐さを示す白銀比を。天使アリスはその両方を兼ね備えた幼女なのだ!」
「LKK団キモい」
 そんな主張はともかく、天使アリスはポロリレッドを力強く抱きしめる。ふわっ、とやわらかく温かい物が押し付けられ高と思うと、背骨にまわされる手。その手は、
「あぐおおああああああ! キツイ! ちょ、マジキツ!?」
 結構な威力でポロリレッドを締め付け、ダメージを与えていた。
「なにっ! あいつ、アリスを独り占めか!」
 ポロリグリーンがアリスと抱き合っているレッドを指差し、けしかけた。嫉妬と怒りの視線が、ポロリレッドに集中する。
「ふぅ。これでレッドに攻撃が集中して他が楽になる」
「待てぇぇ、相棒! やけにあっさりアリスに向かわせてくれたと思ったらそれが狙いか!」
「お前のエロスとタフネスを信じる。頼むぞレッド」
「可能ならアリスたんの胸に埋もれたかったが……スペック的にレッドが適任だ!」
「てめぇイエロー! こっそり他の水着をガン見する気だろうがァ!」
「いいじゃないか。おっぱいに埋もれただけ!」
「よくねぇぇ! これよく見たらデッドオアアライブを参照にしてるじゃねぇか! ボクでもきついわ!」
 致命とか必殺とか。
「はっはっは。きつかろうきつかろう」
 経験者であるノーフェイスたちは笑顔でポロリレッドを見た。なんていうか仲間を見る目で。
「くそう、おまえ達もおっぱいに埋もれたのか!」
 そんなノーフェイスたちに怒りを覚えるポロリイエロー。現在進行形で埋もれているポロリレッドも含め、殺意が広がっていく。運命を歪めるほどの気迫。
「俺は! この夏も! きっとそういうのはない! 俺から見ればお前らはリア充だ! うわぁん!」
 高速で繰り出す剣がノーフェイスを切り刻んでいく。
「おっぱい。それは人類の希望。そして我が手でつかむ夢」
 瞳を赤く輝かせ、ひんにうちゃんが 『Dreihänder』と銘打たれた太刀を抜く。抜刀の音すら小さく。無駄のない動作でノーフェイスに向かって構える。
「そこなノーフェイス3人組! 敢えて今は同胞(はらから)と呼ぼう」
「何……? フェイトを失った我等を同胞、だと?」
「然り。我等、共に同じ志を持つもの。即ち、おっぱい!」
 カッ! と瞳をあける。怒号を思わせるほどの声でひんにうちゃんはノーフェイスたちに告げる。その言葉に、はっとなるノーフェイスたち。
「かの双丘を愛する心を持った貴様達に刃を向けるのは心苦しい……だが!」
「運命は皮肉だな。アンタとはいい酒が飲めそうだと思ったがな……だが!」
「だからこそ、私の手で討ち奉る!」
「あのおっぱいを手にするために!」
「たとえ志を同じくしようとも、想いが通じたとしても! 道を違えている者同士、我々は死合わねばならない!」
「天使アリスのおっぱいは二つ。古来より雌雄を決する手段は常に武力。答えなど、出会った時から解っていた!」
「無限機関、アクティベート! 戦斗機動(コンバットマニューバ)!」
「その身に刻め! あのおっぱいに運命を捧げし剣士の決意と意地を!」
 理由がおっぱいでなければ、それなりに熱い展開なんだけどなぁ。
 ともあれノーフェイスサイドはこんなものである。

●幼女たちとLKK団。この時点で勝敗とか見えてるよね。
 時系列的には少し前になるが。
「なにっ! あいつ、アリスを独り占めか!」
 ポロリグリーンのセリフにLKK団も反応はしていた。
 しかし彼らはアリスに向かって移動することはなかった。
 びにうちゃんと絶対鉄壁ちゃんとわんこ番長いう神々しい壁が行く手を阻んでいたからだ。LKK団的に、神々しい壁が。
「こんにちわ、お兄さん……ちょっと、私達のお手伝い、して欲しいな……」
 びにうちゃんは他のLKK団の事件にも関わっていた為、彼らの扱いは手馴れていた。上目遣いで見上げ、水着の胸元を少し開けながらお願いした。あざとい。
「LKK団って、つまり小さな女の子を助ける紳士な人たちなのですよね?」
 子犬のように小首を傾げて問いかけるわんこ番長。性別は不明だが、そのしぐさに思わず胸きゅん。恐るべし性別不明。開けるまで解らない未知の箱。
「なら、アリスちゃんを泣かせるような黒野さんを放って、ポロリを期待するような事は、しませんよね?」
「そうですとも!」
 どの道アイツは敵だしな、と息巻くLKK団。
「でも今回のLKK団は思い通りに動かないでしょうね……なんせ0歳と比べられるわけですから。おおよそ十年分多く歳くってますしね」
 絶対鉄壁ちゃんは『万華鏡』で知ったLKK団の嗜好を思いだし、ため息をついた。事実、LKK団は黒野と一緒にリベリスタ達を敵と認識している。
「……ち」
 舌打ちするびにうちゃん
「あうあうあう。私たちはか弱い乙女ですよー」
「乙女なの?」
「……秘密です」 
 ぽろぽろと円らな瞳から涙を泣きながら、わんこ番長が言う。
「私たちに興味がないのはよくわかります。
 ですが、聞いて下さい。私はおおよそ二年前に覚醒しました。それより前の記憶は全く持ってありません。つまりは生後二歳とほぼ変わらないわけです。皆さんの価値観で言うなら十年若返りました」
 絶対鉄壁ちゃんはジェスチャーを交えて、LKK団に説明を開始する。
「えーと、さすがに無理があると思いま――」
「なるほど!」
「ええええええ!?」
 絶対鉄壁ちゃんの説得に同意するLKK団たち。驚くわんこ番長。
「さらに、ここに居るリンシードも同じくたしか記憶喪失です。正確な年数は知らないですが、まぁ、三年ぐらいじゃないですか?
 つまり、二歳児と三歳児なわけです。0歳児一人と二歳児+三歳児の二人となるわけですが……LKK団の皆さんはどちらの方が魅力的ですか? やっぱり若い方が好きですか?」
「決まっておろう。全て大事だ!」
「では私たちを守ってください。ポロリとかから」
「いいですとも!」
 LKK団はろりーず達を庇う体制に入った。
「……バカばっか」
 ぼそりと呟く青髪無表情幼女。容赦ない。だがそれがいい。

●フィクサード黒野のパーフェクトポロリ
「LKK団……。まさかリベリスタの味方をするとは。この黒野の目をもってしてもみぬけなんだ!」
 ダメ軍師なセリフをはきながら、黒野も相対するリベリスタ達をみる。
「行くで御座るぞ、楠神後輩改めポロリシルバー!」
 影を纏いしポロリブラックが舞う。
「意図的にポロリを狙うなど、断じて許せん! 共にこの男を倒しましょう、ポロリブラック!」
 銀のマスクのポロリシルバーが剣を振りかぶる。
「ポロリグリーンだ。大人しくするならよし。そうでないなら、相応の傷を覚悟するんだね」
 ポロリグリーンが防御の構えを取りながら、前に出る。
「くっくっく。オマエも葉っぱになれぇ~」
 葉っぱ隊がウザく踊り始める。
「愚かな……ポロリは夏の海において避けることのできぬ事象(イベント)! それをコントロールすることは人類の夢なのだ。それが何故解らぬ!」
「お前は何も分かっちゃいない! ポロリはな、運命の悪戯が引き起こす奇跡の一瞬だからこそ価値がある!」
 ポロリグリーンが黒野の言葉に割り込むように立ちふさがる。
「それを人為的に起こした紛い物にすり替えて、一体何の意味がある!」
「まがい物。偽物。なるほど正しい。
 だがそれを言ってしまえば全ての科学は自然の解析、そして模倣! 人為的に自然現象を起こそうとすることもまた人の業なのだ!」
「詭弁だ! 例えその業が認められたとしても、踏み込んではいけない領域がある!」
「何故認められぬのだ、ポロリはいいものだと! 乙女も柔肌、身体のライン! 神が人類に与えた至高の芸術! 運命を覆し、奇跡を起こすのが革醒者ではないのか!」
「それが偽者の奇跡だと何故気付かない! 注いだ理想が本物でも、歪んだ想いでは正しい奇跡は起こらないんだ!」
 黒野の言葉に、ポロリグリーンは一歩もひくことなく叫ぶ。拳を握り、相手の心に自らの心をぶつけるように。
「それこそ詭弁だ。歪み狂い捻れ、それでもポロリと言う事実は変わらない。『正しくない奇跡』であることに何の意味があるというのだ」
「これがリベリスタとフィクサードの差か……!」
 しかし相手には通じない。歯軋みし、ポロリグリーンは顔を背ける。言葉では通じない。ならば力で止めるしかない。その事実が、悲しい。この力は、誰かを護るための力なのに。
「ふっ、そこで大人しく(ポロリを)見ているがいい。そうすれば貴様も私の理想が理解できる」
「黙れ! 今回は女性の仲間も3.5人参加しているんだ、彼女らに恥をかかせはしない!」
「さんてんご?」
 ポロリシルバーはわんこ番長を指差す。確かに女性にも見える。男性にも見える。誰に分かろうか?
「判らぬなら、剥いてしまえばいいではないか。判ってしまえば気分も楽になるぞ」
「……ぐっ! いや、それはそれだ!」
 性別不明にはいろいろ思うところがあるのか、ポロリシルバーは一瞬たじろいだ。
「確かにそれはそれ」
 ポロリブラックがゆら、と揺れるように黒野に斬りかかる。
 殺気なく忍者刀を抜き放ち、風に木の葉が舞うようにゆらりと迫る。揺れるような動きをしながらも、重心は一定。故に斬撃にブレはない。わずか一瞬で胸、ふともも、そして首筋を切り刻む一閃。
「真に水着好きであれば女子がそれを着用している様を楽しむもの。にも拘らずポロリを狙って出そうなどと、水着好きの風上にも置けぬ所業!」
 黒野はそれを糸で凌ぐ。オーラを通わせた糸で受け流し、弾き、ブラックに襲い掛かる。ブラックはそれを避け、忍者刀で弾き、間合いを詰めていく。
「天才とは常に理解されぬもの。だがしかしいずれ時代が追いつく。そのときにこそこの偉業が――」
「大体名前が似ているせいで、自分にまで風評被害が及びそうで御座るし!」
「怒る部分、そこ!?」
「風評被害だけならともかく、フレンドリーファイヤーされそうな流れで御座る! 仲間同士だろうとリベリスタ容赦ないで御座るよ! だから本気でやるでござるよ!」
「しらねーよ! そんなこと気にしてシナリオ組んでられねーよ!」
「しなりお?」
 一斉に首をかしげるリベリスタ。
「間違えた。名前が似てるとかで邪魔するなよ!」
「末代まで呪い殺してくれよう。ここで滅せよフィクサード!」
 わりと問答無用のポロリブラックである。
「あっしはポロリ歓迎ですぜぃ。葉っぱ手裏剣、標準装備でさぁ」
 葉っぱ隊は黒野に近づき、耳打ちする。ポロリ+葉っぱ。新ジャンルに黒野の瞳に光が走った。
 その間にシルバーとブラックは黒野の射線を塞ぎ、女性陣からポロリを守ろうとする。
「さあ、本命のポロリを見たければまずオレの命をポロリさせるしかないぞ! さもなくばオレがお前の首をポロリさせる!」
「たとえ己がフェイトを燃やしてでも、絶対にポロリさせぬでござる……!」
「ぬぅ……! ならば知るがいい。運命に愛された革醒者が十分な覚悟や信念を発揮した上で、運命の寵愛が必要な局面に直面した時、フェイトを代償に強力な奇跡を顕現出来ることを!」
「それは……まさか!」
「歪曲運命黙示録……!? こやつそこまでの覚悟をしているでござるか!」
 黒野を中心に渦まく力の流れ。静かだが、それゆえに恐ろしい圧力を感じる。半身に開いた足が、ゆっくりと動き出す。
「行動は移動プラス攻撃。斜め後ろ横に五メートル移動してロリっ子たちへの射線確保。スキル宣言はピンポイント! パッシブの黄金射撃も発動!」
「おおおおおい!」
 まぁ、難易度ノーマルですから。そもそも彼にそんな覚悟なんてあるはずもなく。
「行くぞ葉っぱ隊。葉っぱの貯蔵は充分か?」
「いや~ん。黒野さんのえ・っ・ち」
 さぁ、皆さんお楽しみのポロリタイムだ!

●PRRタイム!
「おおっと待ったぁ! この子達のポロリは俺たちが護る!」
 びにうちゃんと絶対鉄壁ちゃんとわんこ番長に向けられた黒野の視線を受けて、LKK団たちが庇う。さすがLKK団。幼女の事になれば、男である。
「彼女達はアザーバイドではない。この世界の存在だ。おまえたちが命をかけて護る必要があるのか!」
「うっ!?」
 葛藤するLKK団。追い討ちをかける黒野。
「幼女のポロリ。無垢な娘が恥らう姿。見たくないか?」
 両者の間に走る沈黙。動いたのは、黒野。
「じぇい・えくすぷろーじょん(えあ)」
「うわー、とーばーさーれーたー」
「今スキル使ってないよね! 口で言っただけだよね!?」
 突っ込みも空しく、幼女たちへの庇う行為を放棄して後ろに下がるLKK団。さすがLKK団。幼女の事になれば、男である。性的な意味で。
 そして黒野の邪な糸が飛ぶ。
「ひゃっ……ちょと……!」
 びにうちゃんの水着の紐が切れる。はらり、と重力に負けて落ちる布。それを押さえるには間に合わず、成長途中の少女の胸が晒され『葉っぱ!』。
「けっけっけ。モンゴルの大平原ですなぁ」
 葉っぱが倫理に抵触するところを隠さなければ、戦闘不能だったぜ。ST業務的に。ありがとう葉っぱ隊!
「いやぁ……見ないでください……!」
 水着がこれ以上落ちないように必死にに押さえながら、涙目で訴えるびにうちゃん。これはBS崩壊の描写です。けしてやましいことなんてない(キリッ)。
「ナイスポロリ!」
 思わずそちらをガンミするポロリイエロー。
 良心の呵責に苛まれたか、LKK団が慌てて謝ろうと近づき、
「これが終わったら……覚えていてくださいね」
 ぼそり、と呟くびにうちゃんの声に謝ろうとした口が凍りついて止まった。
「え? こっちにも来るんですか? こんなこともあろうかと学ランを上に羽織ってるから水着に視線は通らないはずですっ!」
 わんこ番長が脚を震わせながら、胸を張る。準備は万端。
「じゃあ部位狙いで学ランの肩部分。たぶんその下辺りに水着の紐があると思うからそこ破って露出させる」
「何でそんなに冷静に射撃するんですかぁぁぁぁ!」
 二度の射撃(きちんと2Tかけました)により、わんこ番長の水着もはらりと落ちる。学ランがある程度隠していた為、衆人の目にポロリが映ることはなかったが、真正面にいた黒野は胸元の隙間から、薄紅色の輝きが見え『葉っぱ!』。
「そうか。キミの性別は――」
「ボールドコンバットォォォォォォ!」
「ぼべらぁ! ……ハッ! 記憶が飛んだ!」
 そしてその映像は、わんこ番長の一撃で消え去った。学ランを締めて天岩戸を閉じ、涙目で威嚇する。
「見えなかったけど、これもナイスポロリ!」
「ははぁ~ん。角度によっちゃ、モロでしたなぁ」
 ポロリイエローと葉っぱ隊が慰めるんだか追い詰めるんだか、そんな言葉を吐く。
 ポロリブラックが外套をかけてやり、ポロリした女性たちを慰める。その隙をついて、ポロリシルバーが剣を振り上げた。
「この世界からHENTAIを放逐し、アザーバイドにはお帰りいただく! うん、いつもと変わらない!」
 可能な限りポロリした女性たちを見ないようにしながら、大上段に剣を振り上げる。そこに飛ぶ、黒野の糸。
「男のポロリは見たくないが仕方ない……何!?」
「ふ、このようなこともあろうかと思って全身水着着用の下にトランクス、さらにその下に競泳用ブーメラン! 備えあれば憂いなし!」
 全身水着の下から現れたトランクスの姿に驚愕する黒野。その隙をついてポロリシルバーの生死を問う一撃が、振り下ろされた。
「水着重ね着とか、ないわー。腰がぱっつんぱつんのもっこりやわー。自分、蒸れるでー」
 そんな呆れたような悲鳴と同時に、ポロリシルバーの剣で崩れ落ちる黒野。
「なん……だと……!? これは戦略上重要なことで――」
「ないわー」「ぱっつんぱっつんやわー」「蒸れるわー」「気ぃつけや。痒くなるでー」「感染るから自分近づかんでー」
 その場にいたリベリスタとかLKK団とかノーフェイスとかから総ツッコミが入った。アリスは喋れないけど、なんとなく視線が冷たく感じた。って言うか何故関西弁?
 ともあれ三すくみの一角は崩れた。あとは――
「先ほど水着の件忘れてませんよ……?」
「あ、庇ってくれないのなら用はありません。死んでください」
 びにうちゃんと絶対鉄壁ちゃんにフルボッコにされるLKK団。なにやら幼女に攻められて、キラキラした表情で一方的に殴られる彼らであった。こっちは放置してもよさそうだ。
 ぶっちゃけ、攻撃当たらないダメージ通らない。なにこの二人。

●おっぱいにかける一撃
 残る勢力はノーフェイス達である。正確には天使アリスとノーフェイスだ。
「俺は! おっぱいに埋もれるまで! 死ねない!」
 ポロリイエローがフェイト復活する。そう、イエローはノーフェイス相手に命を懸けて戦っていた。その様子を時間を巻き戻して描写しよう。
「くらえ! ソニックエッ――!」
「ひゃ……水着が……!」
「うおおおおお! ポロリゲット!」
「背中ががら空きだ!」
「ぎゃー! ……しかし脳内保管は完璧だ!」
 親指を立てて勝利を告げるポロリイエロー。
「これでトドメだ! 幻影k――!」
「見ないでくださぁい!」
「胸を押さえている分、脚のガードが甘くなってる! この隙に……!」
「オマエが隙だらけだ!」
「ぐふぅ! 肉を斬らせて骨を絶つ。ただで傷を受けたわけではないと、知るがいい!」
 そんな感じでイエローはポロリがあるたびに隙を見せ、ノーフェイスに攻撃されていた。しかし彼はそれで満足だ。命をかけるからこそ、見えるポロリもある。
 そしてアリスに抱きつかれてボロボロのポロリレッドは、ノーフェイスと友情を結ぼうとしていた。具体的にはこれ以上攻撃されると、マジ戦闘不能になる。
「まあまて、おっぱいは最高だ! おっぱいはすばらしい。けれど、安易なポロリは美しくない、そうじゃないかい」
 必死になってノーフェイスたちを説得するポロリレッド。HP的にやばいので、できれば別の人を相手してほしいところである。しかしアリスは庇う。ヒーローとは辛いものである。
「そうだ! あの天使の抱擁を守るんだ! あのはちきれんおっぱいを守るために僕らは生まれてきたんだおっぱ――ぐぺっ!」
 ノーフェイスの攻撃からは逃れたものの、天使の抱擁で力尽きるポロリレッド。だがおっぱいへの愛か、はたまたおっぱいへのエロスか。それともおっぱいへの執着か。もしかしたらおっぱいの独占欲か。限界を超えたダメージを前に立ち上がるポロリレッド。
「ヒーローじゃなくても、おっぱいは守れる。人はそんなに弱くない!」
 いろいろ決め台詞台無しです。ごめんなさい。
「かの双丘を我が手に!」
「生き残ったものがあの胸を好きにできるのだ!」
 ひんにうちゃんは最初から熱く戦いあう。おっぱいのために。目標をしっかり見据える。大事なことはおっぱいへの思い。それが共に同じなら、雌雄を決するのはどれだけ思いを剣に込めれるか。
「天使のおっぱいよ、我を立たせ給え! 胸なき人の明日のために!」
「生命の根源は母なり! そして母性の象徴こそおっぱい! 即ちおっぱいこそ生命の求めるものなのだ!」
 互いに防御を捨てた剣戟。相手の攻撃を受けるはこちらの攻撃。破界器を打ち合わせるたびに伝わるおっぱいへの思い。硬く、強く、そして激しく。退く事なんて考えない。手を抜くことなんてありえない。それは信念。そして相手に対する敬意。これはおっぱいを愛するもの同士の会話。
 そしてアリスは傷つき弱っているポロリレッドに再度抱きつこうとする。が、それに割って入るわんこ番長。
 臆病な自分を変えたくて、アークにやってきたわんこ番長。かつて出会った番長に背中を思い出す。その瞬間、身体は自然と動いていた。ポロリレッドとアリスの間に入り、両手を広げて幼き体を受け止めようとする。
「番長たるもの、度量が肝心なのです。気合で受けます」
「わんこ番長ぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
 ぽきっ。タフネスに秀でるわけでもないわんこ番長は、その抱擁でかなりの体力を奪われる。だが、まだ立てる。
「柔らかい気持ちいけど窒息するとか背骨の音は、この際覚悟の上……です」
「畜生! やっぱり柔らかいのか気持ちいいのか!」
「あれ? 反応するところ、そこ!?」
「諸行無常でござるな」
「……違うんだ……防御を重ねるのは基本なんだ……蒸れるとかそんなことは……」
「何をやっているシルバー! 心折れている場合じゃないぞ!」
 黒野と戦っていたポロリグリーン&ブラック&シルバーが合流すれば、ノーフェイスへの攻撃が加速する。
「ここまでか……だが後悔はない。最後にもう一度、あのおっぱいに顔を埋めたかったぜ……」
「へっ。もう一度でいいのか。オレは勝って二度も三度も埋めるぜ」
「俺たちの運命は尽きたけど、おれたちのおっぱいはそこにある!」
 敗北必至を悟り、しかしそれでも剣を納めないノーフェイスたち。走馬灯のように何かを思い出しながら、闘気を膨れ上がらせる。
「おまえ達は漢だったぜ。たとえ心を通わせてもノーフェイスは倒さなければならない運命。リベリスタは辛いぜ……忘れないぜ同志」
「この一戦、その魂、確かに私の心に刻みました。その夢破れるとも、おっぱいへの愛は私が引継ぎましょう!」
 ポロリレッドとひんにうちゃんが、戦士として彼らを認める。志を同じとする、と書いて同志と呼ぶ。ここで力尽きても、志は消えない。ノーフェイスたちはそれを悟り微笑んで――
「ノーフェイスはころそう」
「俺だっておっぱいに魅了されたいよ! 抱きしめられたいよ! 畜生!」
「ぎゃー!」
 空気読まずに、ポロリシルバーとポロリイエローがノーフェイスの首をポロリと落とした。
 そして残るは、LKK団だが……。
「アリスちゃーん!」
「お兄さん達には……私が、いるでしょ……?」
「ヘクスのこと、キライですか?」
「うぉ! 幼女に抱きつかれてふじこふじこ!」
「「だぶるじゃーまんすーぷれっくす」」
 LKK団に抱きついたびにうちゃんと絶対鉄壁ちゃん。一瞬の隙をついて相手の背部に移動してLKK団を持ち上げた。二人の背中が綺麗なアーチを描く! 三日月を思わせる円弧。肩と首を強打すると同時に、ホールドするこの世で最も美しきホールド技だ! カウント! 1! 2! 3!
 カンカンカーン! 何処からともなくゴングの音が聞こえた気がした。地に伏すLKK団のコメントは『勝負には負けたが……幼女に抱きつかれたのでLKK団的には勝ちだ!』だそうで。
 びにうちゃんと絶対鉄壁ちゃんは手を上げて観客席に勝利をアプローチ……しようとして白スク天使を見た。
 天使アリス。今回の騒動の原因とも言うべきアザーバイド。さてどうするか。

●天使アリスが帰るとき
「ゲートはこっちでっせ~」
 葉っぱ隊が腰を振りながら、ゲートの近くで踊っていた。ゲートを見るなら、必ず目に入るだろう場所で立って葉っぱを見せ付けるように腰を振る。いろいろウザい。
「とりあえず――ちょっと埋まらせてー」
 ひんにうちゃんがアリスに向かって跳躍し、その胸に顔を埋める。飛び込んだ衝撃を受け止めるほどの柔らかさと弾力。温かさと柔らかさが身体をリラックスさせ、心を癒していく。だがその数秒後、アリスの抱擁により背骨にいやな音が走った。みし、とかそんな感じの音。
「無理矢理にでもゲートに押し込むか?」
「はっは~ん。グリーンさんは幼女のいろいろな所を触りながら、無理やり拉致るっていうんやねぇ~」
「それは違うぞ、葉っぱ隊! オレはロリ巨乳興味ないし。
 柔らかいものが腕に当たっても動じないし! 動じないし!」
 最後を重ねなければ説得力あったのになぁ。
 喧々囂々と論議した結果、わんこ番長が持ってきた洋菓子と猫じゃらしで誘導するのが一番ということになった。ゆらゆらとねこじゃらしを揺らしながら誘導するわんこ番長。そのままアリスをゲートの近くまで移動させて、
「オチをつけるために死んでくれぇ、レッド!」
 葉っぱ隊がポロリレッドをゲートに押し込もうとする。それに耐えながらレッドは叫んだ。
「なっ! 葉っぱ隊め裏切ったな!」
「元々味方だったか、といわれると微妙だけどなぁ」
「向こうの世界は、おっぱい天使の世界だとヘクスは予想します」
「なん……だと……?」
 この一言で、我先にとゲートに飛び込もうとする者達が押し合い始めた。
「うぉおおおおお! 押すなよ、絶対押すなよ!」
「レッドにばかり危険な目はあわせない!」
「おっぱい! おっぱい!」
「益体もないね。ところでロリじゃない巨乳もいるのかな? バランスがいいアザーバイドは」
「ここでHENTAIたちをゲートに押し込んだほうが、三高平は平和になるのではないだろうか?」
「シルバー、本音出てるで御座る」
「……これだから三高平のDTは……」
「あわわわわわ。ブレイクゲート!」
 これは危ないと思ったわんこ番長が、アリスをゲートの中に誘導した後でDホールを閉じた。
 静寂が訪れる。戦いの後の静寂が。ようやく安堵の息を吐くことができる。
 ――だがそれは大きな誤りであったことに、彼らはまだ気付いていない。排除すべき存在は、まだ存在していたのだ。

「ふぅ、これでひと段落か」
 汗を拭おうとしたシルバーの手に渡される布。葉っぱ隊から手渡されるそれを、何の疑いもなく受け取り汗を拭いていると、
「楠神、何でふいとるねぇん?」
「何でって、この布……は……」
 水を弾きそうな素材の布。何かを千切ったようなそれは、何処かで見たことがある。そう。誰かが着ていた水着の切れ端のような……びにうちゃんとわんこ番長の視線が怖い。冷えるような感覚が背筋を走り、
「待て! これは何かの間違いだ! って言うかこれを渡したのは一条さんで――」
 問答無用、とばかりにグーパンチ(×2)が飛んでポロリシルバーは地に伏した。
「さらばシルバー! お前の勇姿はきちんと動画にとってあとで笑ってやるからな」
「なに自分は圏外的なこといってますねん。あんたらもほぉれ~」
 葉っぱ隊は破界器を使って次々と水着を裂いていく。
「しまった……!」
「これも定めか」
「大丈夫! 大事な部分はアーク青銅勲章が守ってくれる!」
「ひゃうぅん!」
「男のポロリ?誰も得しないじゃないですかー。やだー」
 上から順番に、ポロリグリーン、ポロリブラック、ポロリレッド、ひんにうちゃん、ポロリイエローである。カメラワークスと逆光により大事な部分は全てガードされるが、だからと言って怒りが消えるわけがない。
「ぽろりとオチが付いたところでほな、さいならぁ~。く~けっけっ~」
「逃がすかー!」
 ここに、葉っぱ隊VSリベリスタの追撃戦が始まるのであった。

 ――かつて、戦いがあった。
「待てー!」
「ははぁ~ん。こっちよぉ~ん」
「くっ! あの動き、うぜぇ!」

 ――夏の平和を乱す戦いが。
「拙者、見なかったで御座るよ。だから犬に噛まれたと思って忘れて――」
「思ったより……」
「大きくないんですね」
「もしもし!? 何の話でござるか1?」

 ――しかしその戦いは正義の拳により終わりを告げる。
「蒸れない……そう、大丈夫。少しごわごわするだけなんだ……」
「いいからそっち回り込め、シルバー!」
「酷い話だと思うよ。女性の割合が多ければマシだったんだけど」

 ――そう、平和は彼らの手により守られたのだ。
「男のポロリとか誰得なんだよー!」
「後で……男性の……記憶を消しますから。斜め45度の殴打で」
「昭和のおばちゃん思考!?」

 ――戦えリベリスタ! 人知れず平和を護る彼らこそ、真のヒーローだ!
「ぎゃー。だーいーへーいーげーん!」
 吹き飛ばされて、葉っぱ隊は星になった。無茶しやがって!

 夏の太陽が、水着の彼らを照りつけた。彼らが守った平和な夏。
 さぁ楽しい夏が、待っている。


■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
 どくどくです。
 ……全員覚悟完了ですか。そーですか。
 よかった、EXで。文字数がハンパねぇ。

 MVPは一条様へ。いろいろブッちぎってましたので。
 ともあれ、天使は無事送還されてHENTAI達は全て倒れました(一部リベリスタ含む)。お疲れさまです。水着の夏を楽しんでください。
 会話がメタっぽいところもありますが、いいじゃないですか! どうせネタシナリオですし! ……うん、やりすぎました。
 
 それではまた、三高平市で。