● 曰く。 強さとは美しさである。 余分な動きを削ぎ落とし、洗練された技のひとつひとつ。 その技を常に最高の水準に保つ為に、筋の1本1本まで磨き上げ、鍛え上げた己が肉体。 それは彼らにとって誇りであり、終わりの無い夢だった。 「な、なぁ今のどうだ? 特に腕の角度に拘ってみたんだが」 「やべえよすげえよ! 個人的には今の!!肩の隆起具合がマジ好みだわ!」 きゃっきゃうふふ……と言うには余りに野太いと言うか何と言うか。 道場とでも言えばいいのだろうか、板張りの床の上で、男達はその瞳を爛々と輝かせて語り合っていた。 「じゃあ次俺! 見てろよ、一瞬だからな!」 振り抜かれる脚。ぴんと伸びたそれが産み出す鎌鼬が、既にぼろぼろになったサンドバックを完全に叩き折る。 着地も完璧。体操選手さながらぴたりと止まって見せた男に、再び男達からの賞賛を込めた拍手が響き渡った。 「あああまじやべえな!!! 何今の。芸術? あれが芸術か、ほんとやばいわー俺の胸が熱く震えちゃうわー」 魅せ合い、語り合い、高め合う。 まるで青春の一ページ、学生時代の運動部とも言えばいいのだろうか。 和気藹々と、しかし真剣に技の鍛錬に取り組む彼らの一日は、未だ始まったばかりだった。 ● 「……はい、今日の『運命』。フィクサードと遊べ。以上」 じゃ、解散。人数分の資料だけ置いて。 疲れ切った表情の『導唄』月隠・響希(nBNE000225)は、そんな一言と共に素早くその場を立ち去ろうとしていた。 いやいやいや意味分からない。もっと詳しく。 そんなリベリスタの静止に心底嫌そうな顔をしたフォーチュナは、しかし諦めた様にモニター前に戻り話を始めた。 「剣林所属の、小規模フィクサードグループが居る。彼らは、己の技を、そして肉体を磨く事に全てを賭けてるのよ。 まぁ、何て言うの。体育会系? フィクサードの割にまともで、その腕を競う以外に無駄な戦闘を行わない。 仁義、って奴なんじゃないの。仕事もあるだろうけど、それにも絶対に、無関係の人間を巻き込まない事を信条としている集団なのよ。 で。……そいつらが、アークにコンタクトを取ってきた」 曰く。 「『己が技と肉体を競い合わないか!』だそうで。……そのまんま過ぎて面白くないわよねー。もうちょっとセンス欲しいわ。うん。30点。 まぁそれは置いておいて。要するに、あんたらにそこに行って欲しいのよ。喧嘩と言う名の遊びって事で一つ。 因みに、相手はこっちと同じく8人。全員鍛えてるだけあって中々の腕前みたいね。 デュランダル2人、ソードミラージュ、クロスイージス、破界闘士2人、クリミナルスタア、ホーリーメイガスかな。詳細はこっちの資料見て。 そして、今回の特殊ルール。 ……識別名『男の誇り』。チャンピオンベルト型アーティファクトで、これの効果内に含まれた人間は全員、己の技とか、武器とか、信念への拘りを込めないといけない。 っていうか込めないと攻撃にならない。あのデッドオアアライブも女の子のビンタ以下になる。怖いわねー。 逆に、その想いって言うの? そう言うのが強ければ強いほど、攻撃も強くなる。だからこそ、向こうは強いわ。 まぁ簡単に言えば、誇りを賭けて格好良く喧嘩してくれれば良いのよ。喧嘩だからルールも無し。 そんな感じで。……あたし、体育会系じゃないんでよく分かんないけど。拳と拳で語り合う、って言うのも面白いのかもね」 じゃ、宜しく。 始めよりは幾分すっきりした顔で。語り終えたフォーチュナは、ブリーフィングルームを後にした。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:麻子 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年07月09日(月)23:13 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● 速さは、誇りだった。否、『幸せの青い鳥』天風・亘(BNE001105)にとってはその背に負う蒼い翼が。幸せを届け、誰よりも早く空を舞う力が、誇りだった。 ルール無用。初手は誰にも譲らない。自分は風だ。最速の頂を目指す、風なのだ。 銀色が煌く。ふわり、軽く振るわれた刃が光の飛沫を溢れさせる。 叩き込んだ先には、ほぼ同時に動き出したソードミラージュ。 「――ふふ、一緒に踊りましょう!」 さあ、早く。積み重ねた力と誇りを、ぶつけ合おうじゃないか。 亘と坂口の刃を交えた音が、『喧嘩』の始まりを告げれば、『狂気と混沌を秘めし黒翼』波多野 のぞみ(BNE003834)は戦闘を楽しむ様に笑みを浮かべ、頭を下げて見せる。 「よろしくお願いします。楽しいバトルをしましょうね♪」 女でも、信念を込めた一撃が出来る事を証明してみせる。そう意気込んで。 集団戦でこそ真価を発揮する戦場の指揮者は、その能力を生かさんと即座に全体へ己が持つ防御の術を味方へ伝える。 「さて、敵の信念に対して私の防御効率はどれぐらい通じるか……楽しみです」 不敵な笑みが浮かぶ。戦線を支え切らんと、のぞみは次の行動へと備える。 それを突き動かすのは羨望であり、欲望だった。 「おいで、全部盗ったげる」 『Trompe-l'?il』歪 ぐるぐ(BNE000001)は笑う。楽しくて仕方ない。目の前の敵の一挙一動瞬きひとつからその呼吸の仕方まで。 彼女は模倣する。出来なくともやる。失敗してもやり続ける。殴られた。殴り返した。目に入った血を同時に拭った。 己が得た技は何一つ使わない。敵の技は盗めない。出来っこない。勝てっこない。分かっている。分かっているけれど、止めたくなかった。 磨き上げられた一閃が、肩を裂く。嗚呼痛い。同じラインを描いたスパナで殴り返して、それでもぐるぐは笑っていた。 一撃が重い程に。込められた信念が輝く程に。憧れは止まない。欲しい。欲しくて欲しくて堪らない。 『君』を体現する技を、存在全てを盗み出してやる。『ボク』は『君』に憧れ、『君』より『君』になって、成り代わるのだ。 それは誇りではない。矜持ではない。それは羨望で、欲望だ。輝いているものは欲しくなる。自分も出来たらと羨む。 なら。 「――やっちゃえばいいんだ。出来るようになればいい」 だって、それが歪ぐるぐのはじまりだ。踏み込んで。敵とほぼ同時に、拳を繰り出した。 「ふふふ……球体は神秘、よ?」 己の体内に、取り込んだ魔力を巡らせて。『嗜虐の殺戮天使』ティアリア・フォン・シュッツヒェン(BNE003064)は心底楽しいと笑い声を上げる。 さあ、かかってきなさい。そう目を細める彼女の前では、田村が展開した魔法陣から聖なる矢を放つ。 同じ癒し手。ぶつかり合う視線。 「……オレの信念は、仲間を倒れさせない事だ」 だから、絶対に負けない。そう、決意を込めて呟いた彼はしかし、微かに表情を歪めたのみのティアリアに驚愕の表情を浮かべた。 全力の一撃。それは確かに、届いているのに。 ティアリアの前衛顔負けの鉄壁さがそれを易々と軽減する。彼女は笑う。大した事無いと首を傾けて見せて。 「ふふふっ……♪ なぁに、その程度? 半端ものねえ……」 その手に握った鉄球の鎖が、ちゃり、と高い音を鳴らした。 ● 「俺は業炎撃しか使わねえからな」 たった今振るった、業炎纏う拳を翳しながら鳳珠郡 志雄(BNE003917)はサングラス越しの相手へ告げる。 お互い一発ずつ、交互に殴り合い倒れた方が負け。シンプルでありながら、どんな方法よりその強さを示す事を可能とするそれに、タイマンの相手、佐藤は快く応じていた。 「なら、私が使うのは魔氷拳のみです」 力いっぱい。振るい返された拳が、志雄の顔を跳ね飛ばす。血が飛んだ。目の奥が痛む。 けれど。彼はその膝すらぐらつかせない。確りと地を踏みしめ直して、腰を入れる。拳を叩き込む。 交互に響き続ける、鈍い音。言葉は無かった。お互いただ只管に殴り合うだけ。装備なんてものは無い。頼れるのはこの拳と、志のみ。 血反吐を吐いた。膝が震えた。けれど、折れない。折れられない。 言葉は要らないと、思っている。男はその背で、拳で、己を伝えるものだ。だから、拳を振るう。意識が遠のいた。身体が倒れようとする。 運命を削る。踏み止まってもう一発。後ずさった男を見据えて、志雄は眉を跳ね上げる。 技だ肉体だを鍛えるのはいいだろう。けれどそれは、仲間内で誇示し合うものではない筈だ。 男の拳は、魅せるものじゃあない。自分の意思を伝える為のものじゃあないか。 「文字通りヤキ入れてその事教えてやるよ!」 殴り返された衝撃で折れた歯を吐き出して。男の中の男と言うべき彼は再び、拳を握り直した。 デッドオアアライブ。その名は、駆け出しの頃から『紅炎の瞳』飛鳥 零児(BNE003014)の心を掴んで離さない。 使いこなせばきっと大きな武器になる。自分が、求めていた形。しかし、それは容易い道ではない。だからこそ、それだけを目指した。それだけに全てを費やした。 何かを望むだけなら簡単だ。けれど、本当に大事なのは。 「理想を叶えようと実際に努力することだろう?」 血の滲む様な鍛錬の成果は、この一撃が示すだろう。既に枷を外した肉体から、凄まじい闘気が迸る。 それに反応する様に大斧を振り上げたデュランダルが、楽しげに笑った。 此処に篭るのは誇りだ。自信だ。この一撃こそ、リベリスタ飛鳥零児の生き様だ。 握り締めた柄が、軋みを上げる。威力のみを追い続けたソレは、無骨で、決して器用ではない。けれど、自分の求めるもの以外が他の誰に劣っていても構わなかった。 「――俺は一撃の威力に全てを賭けてるんだ。そこだけは負けられるわけないだろ?」 ほぼ同時。全身の力全てを込めて武器が振り下ろされる。風圧で土が舞い上がる。地面が、抉れる。 恐らく、その一撃の威力だけならば零児の圧勝だっただろう。しかし。まさに容易く生死を分かつ程の威力を秘めた筈のそれは、誰もその刃の下に沈めては居なかった。 鉄塊にしか見えない大剣が、地に落ちた。続いて倒れ伏した零児を目で追ったデュランダルは、呆然と己の手元へ視線を落とす。 人を切った感触。なのに、自分は傷のひとつも負っていないという事実を飲み込んで。その表情が一気に怒りに染まる。 「……当てない、何て情けのつもりか!」 怒気篭る声。無論容赦無く、目の前の敵へと全力を振るった男は、屈辱に震える。 「命だって何だって、俺は全て賭けたんだ。なのに、これは……これ以上の屈辱など、ありえない……!」 刃を交えれば敵わぬ相手なのだと思い知らされた上で、勝ってしまうなど。怨嗟すら感じる声を遠くに聞きながら。零児はゆっくりと意識を手放した。 只管、拳を振るう。暑苦しいのは好きではない。けれど、負けたくは無い。そう思う内に、『リグレット・レイン』斬原 龍雨(BNE003879)は戦闘へ没頭していた。 互いの信念を問うなら尚の事。一対一、同じ技持つ男と相対し、殴り合い続けた龍雨は、刃のついた手甲を確りと構え直す。 一族より受け継いできたこの力。戦えなくなった親から授かった、この刃。 それが矜持だ。誇りだ。だから彼女は迷わない。いくら己を研鑽したとして。心が折れたら、それは無意味だ。再び、振るった火炎の拳。 敵の顎が跳ね上がる。返しとばかりに飛んで来た鎌鼬に、抉られた傷から血が溢れた。でも、まだいける。今の自分は、一人ではないのだ。 「……命を賭して導いてくれた者の為にも、私は絶対に迷わない!」 叩き込んだ、拳。膝が震えた。けれど耐えた。代わりに、倒れるのは目の前の男。 そっと、息を吐いた。さあ、次に行こう。己の傷を癒して、龍雨は集団戦を繰り広げる仲間へと目を向けた。 武器は持たずに。振り抜かれた足を受け止めて、『復讐を誓うもの』早瀬 莉那(BNE000598)は荒く息を吐いた。 剣林だろうとなんだろうと、自分に喧嘩を挑むなどいい度胸だ。 遂げたい事があった。だからこそ、アークに身を置く彼女と坂口の戦闘は、一種異様なものとなっていた。 喧嘩、と武器を手放した莉那に対して、坂口は己の剣を手放さない。 ――信念。それは、磨いた技だけに限ったものではない。それの媒介となる武器もまた、彼らにとってはそれの一部なのだ。 とは言え、互いに満身創痍。特に、光の飛沫散る一撃で一度運命を削り取られた莉那の状況は、決して良いとは言えなかった。 回復を拒む彼女と、仲間の信念に応え、その回復を受ける坂口。その状況を打破せんと、彼女は一気に踏み込む。 繰り出すのは、昔から同じ反則技。繰り出したパンチはフェイク。顔を庇った男の足を、己の足で地へ縫い止める。 「言い忘れてたが昔の二つ名は『足殺しのリナ』だ。覚えとけ」 相手の顔面へと、叩き込まれた、会心の一撃。しかし、それでも相手は倒れない。震える足を踏み締め、至近距離の彼女の脇腹を薙ぐ斬撃。 莉那の膝が、折れる。二人の勝負は此処で決着した。 ● 癒し手の矜持。まさに対極とも言うべきそれを抱えるティアリアと田村の戦闘も、終わりが見え始めていた。 叩き込まれたティアリアの鉄球。田村の膝が、ゆっくりと崩れる。 ほぼ傷を負わぬままのティアリアは、表情を変える事無く、地に伏せた男を見下ろした。 重量感溢れる鉄球を楽しみながら、回復を織り交ぜるティアリアに対して。男はその全てを、回復に費やし続けたのだ。 「……たまには全力でぶつかるのも楽しいわね」 悪くなかった。そう漏らせば、彼女は踵を返す。未だ、戦う仲間へと。癒しの術を振るう為に。 血反吐を吐きながら。半ば泥沼化した、しかし何処より男らしい『喧嘩』を繰り広げる志雄は、もう力の入らない拳を何とか、握り直していた。 たかが喧嘩、と笑う者も居るだろう。けれど、それは違う。違うのだ。 「たかが喧嘩如きにもマジに成れねぇで、一体何時何処でマジになれるってんだ!!」 吼える。握る拳に宿るのは、灼熱の業火。本気の喧嘩だ。武器なんか持ち込めない。そこにあるのは、相手への敬意と、本気の心。 振り抜いた。相手の顎が、跳ね上がる。一発一発が全力だ。限界なんてとっくに超えた。次があるかなんて、分からない。 ひびの入ったサングラス越し。敵が拳を構えようとするのが見えた。来るのか、思って身構えた。けれど。 ぐらり、目の前の身体が崩れ落ちる。仰向けに倒れた男の顔に浮かぶのは、酷く満足げな笑顔だった。 何度目だったろうか。殴られた。ほぼ同時に振り抜いていたぐるぐの手はしかし、相手に届く前に動きを止めた。 競り上がる鉄錆味を吐き出す。力が抜けた。音が遠くなる。でも、まだ駄目だ。倒れたくない。倒れない。足に、力を込める。だって、まだ。まだ盗ってない。欲しいものが溢れているのに。このまま倒れるなんてありえない。 運命の囁き声が、遠くに聞こえる。自分は強欲だ。全てを平らげるまで羨み続ける。頂戴。頂戴。全て手に入れるまで、倒れたりなんてしないから。 ほら、ねえ、頂戴。頂戴頂戴、頂戴―― 「しーなーなーいーよー」 運命が、応える。倒れた事すら無しにして。真っ直ぐに立った。口端を伝う血を拭った。 出来る訳ない。普通出来ない。自分には無理。 「倒れねぇか、最高だな!」 でも、ぐるぐには出来るのだ。だって。 「――ぐるぐさんだし」 コピー元。男の足が振るわれるより速く。『模倣』であるはずのぐるぐの足が頭を蹴り抜いた。 ぐらり、傾ぐ大きな体。笑った。最高だった。欲しいものは欲しいって言えばいいのだ。何があっても手を伸ばせ。 だって、欲しいんだから。 ふらつく体を引きずって。ぐるぐは次の『欲しいもの』へ目を向けた。 戦場にも、終わりが見え始める。そんな中で。初撃以降只管に集中を重ねていた亘は、傷つき軋みを上げる身体を気にも留めずに、不敵に笑ってみせる。 飛んで来た澱み無き連撃に、意識が遠ざかる。でも、嬉しい。相手の想いが、誇りが凝縮された一撃だ。喜びと楽しみが駆け巡る。 ほら、構わない。己を愛する運命だって持っていけ。立ち上がった。もう、何をするべきか何て決まってる。 翼が力いっぱい風を叩いた。脆弱な身体だろうと、培ったモノは負けない。じゃじゃ馬だが、何より手に馴染んだ相棒を握り締める。 今までだって本気だった。けれどこれは、更なる高みを目指す為の始まりの一振り。 さあ、魅せよう。これが最後。飛沫が散る。音より、風より優しく。撫でる様に振るわれた刃が齎すのは、美しき微風。 ――あぁ、Aura。今なら君の全てを引き出せるよ。 鮮血が、散った。青い羽根が後を追う様に舞い上がる。倒れ伏した敵の頭の上を通り抜ける、優しい風。嗚呼、最高だ。あれは、間違いなく。 「ふふ、これで自分のすべて……です」 自分の、最速だった。 喧嘩は終わった。そんな中志雄は迷い無く、その身体を地へ伏せた佐藤へ手を差し出した。 「ああ、やっぱ良いな。喧嘩はよ」 引き起こして。微かに浮かぶのは、満足げな笑み。 リベリスタもフィクサードも関係なく。その信念を交わしたのだから。後に残るのは、爽快感だけだ。 お前ら強いな。またやろうぜ。今度はもっと、己を磨いておく。そんな言葉が聞こえてくる。 「……リベリスタ。あなたの名前は?」 歪んだサングラスを調整する志雄に、佐藤が問う。男は、少しだけ考えて。 「志雄だ。……それだけで良いだろ、後は俺の背中でも見て感じ取れ」 言い捨てた。実に面白い、と笑う男に肩を竦めてから、彼は全員に向けて声を張る。 「ゲンコツぶつけりゃその後はダチだろ。……俺の奢りだ、一杯やろうぜ」 勿論、未成年はソフトドリンクで。そんな、気前のいい一言に。各々返事をした革醒者達はばらばらと、その場を後にした。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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