● とある男が肝試しでいかがわしい事をする系の廃ホテルへ来た。 何でもそこは何かが出るとか出ないとか。 出あった男はミイラとなって死ぬとか、出あった女もミイラとなって死ぬとか。 眉唾だろうと男は思いつつ友人との賭けに負けた罰ゲームで行ったのだが。 噂としては出てくる幽霊の問いに答えると絞りつくされて死ぬらしい。 ちなみにどんな問いかというと。 「貴方は誰がタイプ?」 そうそうそんな、と男は頷き、持っていたライトを落として固まる。 ホテルのとある一室に入ったと同時に、目の前に三人の女性が現れる! 一人は黒髪ロングの少し大きい目が特徴的なロリっ子。可愛い。日本人形的な可愛さがある。着物で、前髪ぱっつん。ひんぬー! いえーい! 一人は金髪のショート。目元にある黒子が印象的なお姉ちゃん系。すごい美人。きょぬー。ばいんばいーん! 一人は青い髪のセミロング。クールな視線にこっちの心もズキューン! アニメや漫画に出てくるようなミステリアスな魅力である。ふ、ふにゅー? 女の子は胸で決まらないよね! 男の頭は大混乱。いきなりこんなところで美女と美少女と美幼女に出会ったら興奮もとい混乱するのも仕方ない。 「ねぇ、貴方は誰がタイプ?」 さてはて。噂話ではどうだっただろうか。いや、どれも結果は同じだが。つまり、これは。 「全員タイプじゃぁぁぁああああ!」 頭の臨界点は大突破。頭以外の臨界点? 楽しい事になってるんじゃないでしょうか。 出あった時点で死ぬなら豪華な方がいいよね。という事で男は死んじゃうのでした。 見つかった時のミイラは凄い幸せそうな顔をしていたとかなんとか。 ● 「えっと。……そういう事件が起きたの」 少しだけ困ったような顔で『運命オペレーター』天原和泉(nBNE000024)が言葉を閉める。 聞いたリベリスタたちの反応はさまざまなのは言うまでもないだろう。 一部は少しだけ羨ましいと内心で思っているのかもしれないが、けしからん話である。 「敵はフェーズ2のE・フォースが三体。時間は夜で、出現するのはホテルの部屋に入った時みたい。だから、そのホテルの一番大きな部屋に入るといいんじゃないかしら」 人は来ないし、内部が壊れても問題ないから気にしないでいい、と和泉が言う。 どうせ更地にする予定があるのだから、という意味なのかもしれない。 「ただ四人以上が入ると出ないみたいなの。出現した後なら問題ないみたい」 最低でも部屋の外に出ていないと現れないという。 「攻撃手段は三者三様。共通しているのは誘惑している所ね」 そこまで言ってから最後に溜息を吐いて和泉は念を押すように言う。 「倒す事が目的よ? だから余り、その、羽目を外すような事はしないようにね?」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:文丸 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年06月24日(日)23:43 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● 「こういう場所には昔に仕事で駆り出されましたねえ。セーラー服のおっさんが出てきた覚えがあります」 先頭を歩きライトで内部を照らしながら歩く『俺は人のために死ねるか』犬吠埼 守(BNE003268)が過去を口からもらす。そんな彼の顔はやや赤い。 それは別におっさんの姿を思い出したわけではなく、単に純情なだけである。 「想像するだけで気分が悪くなるわね……。出てくるエリューションで口直しするしかないわ」 暗闇の中でも目を惹くような白いシスター服を着た『』桜乃 彩音(BNE003884)が無表情に自分の唇を舐めながら呟く。 いやだが、それも仕方がない。 これから待ち受ける色々な意味で凶悪なエリューションたちの事を考えれば、色々な部分が振り切れそうになるのは道理だ。 「余り羽目を外しすぎないようにしてくださいね。特にそこの方々」 『Lost Ray』椎名 影時(BNE003088)がそわそわと楽しそうに、もとい緊張しているような面々に凍った視線を向ける。 これから冷たい視線を受ける前の予行演習のようなものだと思えば、きっと向けられた面々は辛くない。 むしろ喜べる。 「……すまない。一つだけいいか?」 目的地である部屋の前へ着き『正義のジャーナリスト(自称)』リスキー・ブラウン(BNE000746)が真剣な顔で皆を見回す。 何事かと思って彼へと視線を集中させれば彼は、言う。 「おにーさんは魅了に抗える気がしない!」 「俺もだ!」 ハイタッチを交わして『さすらいの遊び人』ブレス・ダブルクロス(BNE003169)が同意を示す。 その二人を横目にする影時が「豚野郎共が……」と底冷えするように呟いたのは誰も聞こえなかった。 聞こえなかったのだ。怖くても、やらなきゃいけない時って、あるもの。 「それじゃあ中に入るから。準備してね」 楽しそうな二人を尻目に『レーテイア』彩歌・D・ヴェイル(BNE000877)が最初にドアを開く。 「出たら早く入って、って言うまでもないわね」 気合十分な他の面子を見てからヴェイルはドアの中、E・フォースをおびき寄せるための部屋へと入る。 「それでは先に遊んでいるでござる。あ、にははは。仕事でござるね」 一瞬だけ本音を覗かせてしまった『女好き』李 腕鍛(BNE002775)が次に入り、更に『最弱者』七院 凍(BNE003030)が残った皆へニヤリとした笑みを浮かべてドアを閉める。 三人が入った後に悔しさと羨ましさから壁を殴り付けたブレスが居たとか居ないとか。 ● 「貴方は誰がタイプ?」 三人が入り部屋の真ん中あたりに着いた時、妖艶な母性溢れる声が響いた。 目を向ければ、一番後ろには黒髪ロングのロリっこ。大きな瞳には早くも熱が篭っており準備完了ってかおいおい! 何の準備かは知りません。 前に立っているのは巨乳の金髪女性。ぼいんをたぷんと揺らして慈愛溢れる笑顔がなんか誘ってるようでああもういやらしい! 胸に顔を埋めたいとか言いません。 その隣に立っているのはクールな表情の空色の髪を持つ少女。持っている本から視線を外してメガネの奥から冷めた視線で三人を見つめる! 正直もう色々したいなぁ! 「出たぁ! 拙者はロリっ子!」 「キミかな? 巨乳の女と口の悪い女は好きじゃないんだ」 腕鍛がAFに向けるように声を上げて嬉しそうな顔でロリっ子の所へと走り、凍は冷静にどこか不機嫌そうな顔をして歩く。 自分を指名されて嬉しいのかロリっ子は恥ずかしそうに照れていたり。 「私は、貴女かしら」 たわわに実ったメロンを、いやスイカを、もしかすると大きさ的にはドラゴンフルーツレベルのそれを殺意の篭った、いや私怨の篭った視線で射抜きヴェイル。 なんかエロい事をする気のない視線にお姉さんも軽く引くが、それでも慈愛のこめられた笑顔で歩き。 「……獲物、じゃあないみたいね」 手持ち無沙汰だったクールちゃんがぽつりと呟けば。 「正解」 ヴェイルが単語と共にお姉さんのドリアへと論理演算機甲「オルガノン」を装着した腕で殺意の篭る一撃を与える! 世の中には巨乳が敵という人も居るのです。 胸への愛撫、もとい攻撃を与えた事でクールちゃんも臨戦態勢に――エロ的な意味でなく――入り、後ろのドアが大きく開き複数人の足音がE・エリューションの耳に入る。 「あら、あら。こんなに沢山……。私壊れちゃうわ」 先ほどの一撃が大した事ではないようにお姉さんが呟き入り口の方向を見れば追加で五人。 ちなみにその五人が最初に注意を引かれたのはお姉さん! ではなく、クールちゃん! でもなく。 「ロリっ子で和服って僕の好みとは外れてるんだよ! 仕方がないから妥協して君を選んではみたけどね! その和服じゃ人を魅了するなんて出来ないんだ、だからほら、これを着なさい」 「着替えるのなら手伝うでござる。にははは、いやそれにしても髪が綺麗でござるな。梳くともっと綺麗になるでござるよ。よしよし」 七院が鼻息荒くどこからか取り出したメイド服をロリっ子の前に突きつけ、腕鍛は若干困惑しているロリっ子をいつの間にか膝の上に乗せて頭をなでている。 どこかテンションが振り切れている二人に全員(お姉さんとクールちゃんも含む)の視線が集まるのは当然だろう。 しばらくその光景で場の時間が止まり、着替えを手伝おうとしていた腕鍛の手が止まり、和服を脱ごうとするロリっ子の動きが止まり、凍だけはテンションが続行中。 「おーねぇーたまー♪ 顔を埋めさせてー!」 凍った時間を間違った方向、いやある意味正しい方向になのだろうか? どっちでもいいか。 とりあえずどっちかの方向に砕くブレスの声が部屋に響き色々な意味で苛烈な戦いが火花を上げた。 ● 「調子が狂っちゃうけど、こんばんはミステリアス。君の心の中、抉らせてもらうよ」 影時が黒い光を放ちながらクールちゃんへ動く。狙い違わず頭部へと伸びたソレをクールちゃんは首を少し動かして避ける。 そしてお楽しみの時間を邪魔し、自身へと向かってくる四人へと視線を飛ばす。 背筋が痺れるような、そっち系の趣味の方にはたまらん視線を受けての反応は様々。 影時は逆に相手を凍らせるような極寒の視線で睨み返し、ヴェイルは涼しい顔。 「あら。心地よい視線ねゾクゾクするわ」 軽口をたたきながら彩音は顔を顰め、身体に痺れが巡るのを感じる。 動けはしないが、と思いながらも彼女の脳裏ではこれを口実とばかりにクールちゃんに色々な事をする想像の情熱を内心で静かに燃え立たせた! 「たまらない! もっとおにいさんの事を見下した目で見てくれていいんだよ!」 麻痺したのは確かなのだが、していなくても同じ事を言いそうな勢いでキラキラとした目で更にと要求するリスキー。 前者と後者の温度が違う? いえいえ、まったく気のせいですよそれ。 「早い所あっちに行きたいから、一気にいかせてもらうわよ」 糸が弱点を狙うためにクールちゃんへと伸びる。向かう先は、耳。何でそこが弱点か? まぁ見ててくださいよ。 「ひゃっ。ぅ、あ……っ」 先ほどまで無表情だった顔に羞恥と他の色を混ぜた赤が混ざる。つまり、そういう事である。 執拗に耳を狙う光景に三人が顔を向けるも、そういう意図はなかったとヴェイルは首を横に振った。 何はともあれ、クールちゃん攻略を進める四人。そして他の四人は。 「拙者、あまり女の子は傷つけたくないのでござるが、悪いでござるな」 申し訳なさそうな顔をして、これ以上の感情移入はしないようにと名残惜しそうに腕鍛が冷気を纏う拳を突き出す。 知り合いの子に似ているからやり難いのだろう。さっきまでしてた事は、遊びだからで済ませよう。 小さな声を上げてロリっ子が防ごうとするが、先ほどまで脱ごうとしていた服に引っかかってその拳が直撃、身体を凍らせた。 どうにか動いて氷を割ろうとしても割れる気配は見えず。肌に氷が当たって涙目になるロリっ子へ救いの手が! 「お困りかなロリ少女。さぁ、着よう。万事解決だよ?」 例えそれがどのような道でも、突き進む事が出来るのならば。 ――信念を貫く姿は、漢として正しいのではないだろうか―― 見ほれそうな信念を体現する凍へロリっ子は涙目で微笑み。 「えっとその、そういうふくにがてで……」 じゃあしゃーねぇや。 悲しみと嘆きと怒りにその場で膝を折る凍の足元から影が浮かび上がり肩を叩いた、ような気がする。 楽しそうな三人はさておき、お姉さんの方はというと。 「あらあら。寂しいの? でも他の子の相手もしないといけないだけれど……」 胸の弾力を味わいブロックという名目で顔を埋めるブレスの姿があった。 何故男は胸に顔を埋めるのか? 彼は今ならこう答えるだろう。 「ここに山があるから――!」 彼女が浮かべる何もかもを受け入れる魅力的な微笑みをはねのけ、ある意味ではかかっているのかもしれないが、ブレスは胸の感触を顔と手と全身を使って胸を味わいまくる。 そして光に身を包ませた守もまた、圧倒的なまでの魅了をはねのける。 「くぅ……。俺もその身で包まれたい。いや、ダメだ。でもここまで好みの女性なら……」 近寄って思う存分甘えたいと叫ぶ本能というか煩悩を理性で抑え込みつつ麻痺にかかった二人へと光を浴びせ麻痺を抜き去る。 この二人、脆いように見えて鉄壁である。あ、守さんは回復を終えた後に抱きつきました。 確実にブロックの役目を果たす二人。動くのを防いでいるんだから何をしても問題なし。 そんな四人が確実にロリっ子とお姉さんを抑え込んでいる間にクールちゃんの体力は削られる。 縛って吊るす方が好みと影時の呟きを聞き逃さなかったリスキーが見事なまでにトラップネストで縛り上げる。 「女の子へ攻撃するなんて……えろい!」 でもこの縛りって、いや何でもないです。内心でハァハァしてるのが表にも出てるような気がするけどそれも気のせいです。 更に縛られたクールちゃんへ糸が責めかかり、更には。 「頂きます」 艶かしく輝く赤い舌と小さな口から覗く八重歯が、縛られたクールちゃんの唇へ襲いかかる。吸血行為です。手が動いてるのも必要な事なんです。 ちなみにお味は? 「もう一回欲しいけど。ダメでしょうね」 縛られ、息を漏らすクールちゃんから名残惜しそうに離れる際にメガネを奪いロザリオにかける。 すでにクールちゃんは虫の息。うん。虫の息。ほら、体力的にね。 それのトドメに初見で避けられた黒いオーラが彼女の顔へと襲いかかり。 「やっぱり。空色の髪には――血が栄える」 最後に小さく嬌声、いや断末魔を漏らしてクールちゃんは消え去った。 ● 「あら、あら。これは不味いかしら?」 クールちゃんがやられたのを見てお姉さんが少しだけ眉を下げる。 ブロックのためにいる二人は幾ら微笑みを向けても何故か、本当に何故だか魅了を突破するため障害となりロリっ子を助けに行く事は適わない。 そして胸やら身体全体を堪能していた二人も助けに行かせぬようにと前に立ちふさがる。 顔に『まだ抱きついてたかった』という字が透けて見えるのは置いておこう。 「くっ、犬吼崎任せる」 脱ぎ捨てたコートを回収に行くため僅かな間だけお姉さんに自由を作らせてしまう。そうして、もしも他の皆へと魅了を振りまかれれば大惨事だ。 特に男連中が。場合によっては女性陣も。 「任せて下さい」 柔和な笑みで頷いた守はそう言ってお姉さんの前に立つ。 先ほどまで触れていた柔らかい身体と、何よりもこうして相対しているも溢れる慈愛。 うーん、巨乳って素晴らしいですね。いや違う。 「お願いだからそこを退いてくれないかしら」 無造作とも言える動作で近寄り、小さな仕草でこつん、と守は叩かれる。 なんかいっそこれも幸せだよなぁと思えるような重い一撃を、耐えた。 お姉さんからこつんとやられる機会ってあんまりないからその幸せ分で耐えられたのだろう。 「困りましたねえ。申し訳ないんですが通すわけにはいかないんですよ」 十字の光を叩きつけながら攻防を繰り広げ、お姉さんへ後ろから雷撃の一撃が叩き込まれた。 涙を流しながら立っているのは勿論、ブレス。更にクールちゃんの対処が終わったことからヴェイルが糸を放ち援護を行う。 強力な一撃を受けてもなお、お姉さんは揺るがず騒がす、究極の母性をもって三人へと相対する。 あ、揺るがずって言ってもエレベストは絶えず揺れまくりです。男二人さっきから目が釘付けです。 そしてロリっ子は。 上目遣いで皆を見ていた。 脅威なる魅力的な瞳。四人の人間に囲まれるという自体は初めてなのだろう、今にも涙がこぼれそうになる瞳で、皆を見上げる。 可愛い。ロリっ子が目をうるうるさせながら見てきたらそんなん我慢できん! そんな罠に引っかかったのは当たり前のようにリスキー。 「おじさん、何でも言う事聞いちゃげふっ」 目をハートの形にしかねない勢いで叫んだリスキーは、嫌そうな顔をしている影時が放った一撃によって地に伏した。 危険は去ったのだ。何度でも立ち上がりそうだけど。 腕鍛は魅了を意識の外に外して集中。そして拳を放つ。余り乗り気でないのはご愛嬌。子供に対してってやり難いもの。 彩音も腕鍛とは違った意味で気乗りしないようだが、これも次の犠牲者を防ぐため。強いては早くお姉さんの血を吸いたいがために攻撃を行っていく。 そんなロリっ子もあと一歩の所まで追い詰められ、しかし最後に残るお姉さんのため渾身の一撃! 一撃? 誘惑! 「お姉ちゃんにもいけない事、するの?」 破壊力抜群の攻撃。避けられるはずのない、トキメキの一撃。これを受けて凌げるような奴はいないだろう。 そう、本来ならば。 「言う事を聞いてあげたいが、彼女にも叱られたいんだ!」 女性を口説く事が礼儀と広言するリスキーが幸運を引き寄せ間一髪の所で避ける。そしていかにもやりたくないという素振りを見せながら優しく攻撃を行う。 小さくささやかな一撃でそのままロリっ子は落ちた。 攻略成功である。 そして皆がその場で残るお姉さんへと振り返れば。 すでにそちらの戦闘もまた終わりを迎えようとしている。 「俺は! もっと! 顔を埋めたかった!」 そういえばブレスは戦闘開始してからそれしか言ってないような気がする。いや違う、きっと気のせいだ。 心からの言葉が口から駄々漏れしてるだけだ。 傷だらけになり、うっかり本心が漏れる合間にもしっかりと雷撃が迸る一撃を叩き込む姿はどこか、そう悲しみを背負った歴戦の勇士を思わせる。 しかしお姉さんもさる者、この状況でよろけながらもブレスを小突く。 重い一撃、今までのダメージが蓄積されたブレスは倒れる。 否。倒れそうになる、だけだ。 「一秒でも記憶を無駄にはできるかぁあああ!」 煩悩と気合とその他なんやかんやの力でブレスは倒れる事なく一撃を見舞った! 凄いぞ! 格好いい! 「んっ……!」 僅かに漏れる吐息に守が顔を赤らめる。いやだって、表情もなんか気持ちよさそうで目に毒なんです。 攻撃で服が所々破けてるのもポイントが高い。更に糸のおかげで胸が強調されてエベレストが空まで届きそうな勢いだ! そのまま小突く彼女の一撃を受けたのは守。彼は己の信念のために踏み耐える。その名の如く人々を守るため、そしてこのお姉さんともうちょっと一緒に居るために! 「すみません。これで終わりです」 悲しそうな顔で守の一撃がお姉さんへと放たれる。 そして彼女もまた、先の二人よりも大きな声を上げて静かに消滅したのだった。目の前にいた二人は消える寸前にポロリと飛び出した胸を見た、と言うのは蛇足だろうか。 激戦を終えた皆は一瞬だけ視線を交わして帰路へ着く。 ある者たちはお姉さんとも戯れたかった、あるいは巨乳だけはこの手で葬りたかった、と思ったり。 ある者は自分もいつかはあんな風になれるんだからっ、と思ったり。 更にある者たちは、もっと楽しく話したり揉んだり着せたかったと色々な事を悔やんだり。 ホテルを出る際に彩音が振り返り、皆にか、自分にか、それとも他の誰かにか、一言だけ呟いた。 「ばいばい、いい夢を」 そして私はいい夢が見れそう。と付いた事に半数以上は同意したのであった。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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