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不倶戴天の速度狂

●狂速の『補』食者
世界で最も生存に適しているのは、最強の捕食者ではなく最悪の『補』食者である。
自然界に於いて常にバランサーたりうる悪食を備えた彼らには、常に最優先で食す対象、物体が見えている。即ち、彼らの悪食は常に、最も過多な捕食者へと向いている。
――形状や棲む位階がどうあれ、その姿をした『彼ら』に与えられたルールはひとつ。
「常に最速で」「底辺を喰らい尽くす」、それだけである。

 かどうかはさておき。そんな存在が下水を有らん限りのスピードで駆け抜ける最速決定戦など誰の得なのか。むしろでかいし。怖いし。
 下水を通り抜けた跡はドブネズミ一匹残しやしねえ。斯くして、下水はクリーンなんだか汚れきってるんだかわからないまま闇に落ち――

●人類の敵っぽいので。
「アザーバイドを」
「「「勘弁してください」」」
『リンク・カレイド』真白 イヴ(nBNE000001)が言い終えるのを待つことなく、リベリスタ達は90度の最敬礼。断れないが言わせてほしい。そんな感じだ。

「頑張って解像度下げたのに……」
 圧倒的に無駄な気遣いだが、幼女マジエンジェルと賞賛を述べずにはいられない。げんなりとした顔をするリベリスタ達に、イヴは更に言葉を紡ぐ。

「アザーバイドは、大きくて黒いの3体。光の具合で多少カラフルに映るかもしれない」
 いりませんそんな見映え。
「ボトム・チャンネルの『同種』を従えることもできるみたい。このまま下水から上がって、最終的に人を襲うのは明白。出来るだけ速やかに」
 ――潰してきて。
 前言撤回。今日の幼女、マジデビル。



■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:風見鶏  
■難易度:NORMAL ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 2人 ■シナリオ終了日時
 2011年05月25日(水)22:59
 人類の不倶戴天の黒いアンチクショウのお時間です。
 そんな異界ほしくありませんが上位チャンネルですから。仕方ないね。

●エネミーデータ
 七色速度狂(便宜名):人類の大敵な形状をしたアザーバイド、3体。速度は現存リベリスタを軽く越えるくらいには早いです。回避とか高いです。
 当たり前ですが脳なんてなさげなので、意思疏通は無理だと思います。しなくていいです。

スキルは
・毒無効
・面接着/ハイバランサー
・ダブルアクションLv1
・駆け抜ける(物近単:中・不吉付与)
・補食行動(物近単:大・猛毒付与・HP回復小)
・飛んでみたいの(全:無・混乱付与)
・下位種召喚(物全:小・ショック付与)
 といった感じです。
 尚、光の具合でマジで七色に見えるとか。

●戦場
 下水道の一角。通路は中央を水が流れ、左右のスペースは各3人程度が横に並べる程度です。
 中央の水路は流れは早くないですが異臭があり、落ちた場合はアザーバイドの攻撃優先順位が少し上がります。
 極端に固まったり同一線上に並んだ場合、「駆け抜ける」で巻き込まれる可能性もあります。
 リンクチャンネルは見当たらないため、意識不要です。

 相手の無駄な空間機動に注意しつつ、残さず駆除をお願いします。

参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
ナイトクリーク
星川・天乃(BNE000016)
クロスイージス
アラストール・ロード・ナイトオブライエン(BNE000024)
ナイトクリーク
四鏡 ケイ(BNE000068)
ホーリーメイガス
霧島 俊介(BNE000082)
デュランダル
宮部乃宮 朱子(BNE000136)
デュランダル
雪村・有紗(BNE000537)
★MVP
プロアデプト
鬼ヶ島 正道(BNE000681)
プロアデプト
酒呑 ”L” 雷慈慟(BNE002371)
■サポート参加者 2人■
クロスイージス
深町・由利子(BNE000103)
ホーリーメイガス
シエル・ハルモニア・若月(BNE000650)

●其は器を被る者、むしろ骸を被る者
 その名前の語源が「器を被る者であるというのは、有名な話である。こと旧時代に於いては、有機的な器が多かったことも災いし、器すらも齧られ、被害を被ったのである。現代に於いても、人間の生理的嫌悪を全力で刺激するその外見から、「人類の敵」だの何だのと散々な扱いを受ける昨今である。
だって害虫だし。
「彼らは、活動によって発生する一般的な尿成分を体内細菌の働きによってアミノ酸に変えているそうです。自らの老廃物から栄養素を得るとはこれぞ正しく無限機関……」
 遠雷のように下水道を蹂躙する不快な反響を捉え、『静かなる鉄腕』鬼ヶ島 正道(BNE000681)は誰にでもなく、そんな知識を口にした。人類がフェイトでも得ない限り獲得できない特性を既に獲得している。その時点でもう尋常ではない。尤も、今回の相手はアザーバイドなので、そこまで同じかは不明なのだが。
「台所の守護者として不倶戴天の敵を退治しに来たわ!」
 あらん限りの気合いと殺気を身に纏うのは、皆の味方掃除のおばさん……もとい、『サイバー団地妻』深町・由利子(BNE000103)。しかし、何が恐ろしいと聞かれても、如何にも野暮ったい服装であるに関わらず、彼女がそれを着ると途端に凄まじい魅力と化す辺りだろうか。
「う~ん……殺虫剤も持ってきたほうが……よかったんでしょうか……」
 正道のやや後方を歩く『コドモドラゴン』四鏡 ケイ(BNE000068)には、その反響がより立体的に、より恐ろしく聞こえるのだからたちが悪い。
 彼女の発達した聴覚曰く、互いに競いあうように移動してきている。だが、サイズがサイズの為、左右、天井で一体ずつである。
「……事情は理解した。元々過酷な現場で立ち回っていた経験もある、大した事ではない」
 正道達とは水路を挟んで反対側、左側の通路の中心を位置取る『生還者』酒呑 雷慈慟(BNE002371)は、眉も動かさずに同意の旨を告げている。少なくとも、一度以上相見えていれば、本能で理解するというものか。
「……所詮虫なのに、そこまで言うほどおぞましい見た目な……わけがない」
 左側通路にて前衛を務める『消えない火』鳳 朱子(BNE000136)の言葉は、雷慈慟とは別のベクトルで冷静だった。黒い悪魔、主婦の不倶戴天の敵、名前を読んではいけないアレ……相手は所詮虫である。そんな生物が居るわけがないではないか。そう、自分は大丈夫、寧ろ自分だけは大丈夫。だと思いたい。

 下水での戦闘が初めてでは無い者も、また存在する。『ゼログラヴィティ』星川・天乃(BNE000016)などが、それに該当する。彼女が陣取るのは、中央。丁度、下水道の上部に位置するポジションへと貼りつくことで、敵の三次元的な機動に対するストッパーとして機能することを目的としていた。……敢えて穿かない彼女が担うポジションかどうかは兎も角。
「その速度、追いつけるか……ちょっと、楽しみ」
 戦いに心を馳せる彼女の瞳には、既に些か凶暴な光を感じることができた。
「生命という者の底力を感じる気がします……が、倒すのであれば同じことです」
 そんな風に呟くのは、『祈りに応じるもの』アラストール・ロード・ナイトオブライエン(BNE000024)。騎士然としたその佇まいから放たれる緊張感は、これからの激戦の予感を感じさせる物でもあった。勿論、来るべき混乱についても。
「さてはて、さっさと終わらせないとね。大丈夫、私は出来る子。うん」
 向かいで自己暗示に躍起になっている『サマータイム』雪村・有紗(ID:BNE000537)の顔は、こころなしか青ざめている。戦闘補助として、回復を引き受ける『節制なる癒し手』シエル・ハルモニア・若月(BNE000650)の気遣う視線を前にしても、大丈夫と告げるだけで明確な反応を示さない。平時、治療する側として他人と接している彼女からすれば、有紗の状態に感じるものがあったかもしれない――尤も、多少大型の個体を見たことがある彼女には詮のない話かもしれないが、それでも敵は敵、なのだった。
「冗談じゃねえ……こんな敵っ、アザーバイド討伐と言う名の害虫駆除じゃねぇか……」
『Gimmick Knife』霧島 俊介(BNE000082)の声などは、心なし震えているようにも感じられるだろうか。帰りたい。なんていうかあっさり倒して終わらせたい。全身から立ち上る鬼気迫る気配は、そのまま依頼の成否に直結しそうな勢いだった。
「俊介さん……危なくなったら助けてくださいね……」
「誰がなるか!」
 向かい側からか細く聞こえるケイの言葉を、俊介はにべもなく切って捨てる。だが白状と言う事なかれ、ケイの手元のスケッチブックには大きく「盾になれ」と書いてあるのだから、そりゃ反抗だってするというものだ。だが、そんなやりとりも一瞬。スケッチブックを素早く隠したケイは、殊更強く響く「その音」を耳に捉える。各人がライトを足元に放り、或いは音源に向けて――その存在感に、息を呑んだ。
 大きい。距離があり、広くを照らすように拡がった光ですらその全身を捉えきれないそのサイズ。全長は大凡、成人男性の半分から三分の二。「カサカサ」ではなく「ガサガサ」と、下水道に足音を反響させる。
「まじもうゴキブr……」
 俊介がその名前を紡ぐより早く、悲鳴より凄惨に、その戦端は開かれた。

●絶叫と悪意の饗宴
 カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ。
「ギャァァアアアアア! カサカサいってるううううううううう」
 俊介の悲鳴を背後に聞きつつ、朱子は眼鏡を外していたことを神に感謝し……ようとしたが、結局のところ距離が近いので同じことだった。恐るるに足らずと思っていた。少なくとも、意識を保ってられるだろうと思っていた。だが、アレは何だ。光っている。油などではなく正真正銘七色に。走ってくる。見たことの無い速度で。
「だめだ私の本能がこの生物から離れろと叫んでいるこれは人間と共存できない生き物だ」
 おっと、一息に恐怖を口にする余り息してない。
 天井を、左右の通路を、速度狂は駆け抜ける。だが、彼らとて単純だが不感症ではない。前方に障害があれば、本能で効率よく排除しようと考える。
「……、く」
「うわ、きた……い、いやいや、大丈夫。かかってこーい!」
「成程、これは――疾い!」
 必然として、前衛から巻き込むことをせず、僅かな挙動でその背後を狙うことを選択。天井の天乃はもとより、左右で柔軟に動くことを想定したアラストール、及び有紗が標的となったのは必然であった。だが同時に、そこで彼らが方向転換し、リベリスタ達を敵として認識したことは、幸運と思わざるを得ない。
「ここは、一時停止。止まって」
「うぅ……これは玉虫、巨大な玉虫……」
 その一瞬を狙い、天乃とケイは気糸を放出し、至近の速度狂の捕縛を試みる。速度を捉えられないなら、捉えられるように落とすまで。だが、そう易々とかかってくれるのであれば「速度狂」は名乗れまい。紙一重の差をもって、両者の気糸はするりと抜け、縛り上げるには至らなかった。
「速やかに目標を削除、状況を修正する」
「や、やっぱくんなぁー!?」
「台所のGと同じ在り方なれば……貴方達に明日はありません」
 雷慈慟、有紗、シエル。三者三様の自己強化の気配を身に纏い、次の一手がどう出るかを図ろうと身構え……その直前、眩い光が下水道を覆った。
「冗談じゃねぇええええええ!」
 俊介の神気閃光。厳然たる意思というか、最早一刻も早くこの場を収めたいという悲痛な感情を下地としたその光は、駆けまわる速度狂の動きを鈍らせるには十分すぎる光量を誇っていた。

「う……ホントに七色に光ってる……」
 七色に燦然と輝くその様を前に、ケイが呻く。まあ、普通はビビる。

「はあああッ!」
 乾坤一擲、アラストールのブロードソードが振り下ろされる。閃光に動きを鈍らせた相手を切り払うには絶好の好機だった筈だが、しかし紙一重の差を以てその切っ先は空を切る。素早く構え直し、意識を集中。飽くまで冷静に、しかし全力で。姿に左右されないだけあってか、その意識は明瞭であった。
「早く早く一秒でも早く排除しないと駄目だこれは無理だ倒さないと」
 他方、初めて見た台所の敵がこんなものであった朱子は、虚ろな声を響かせ、全力でジャベリンを突き込んでいく。人間、意識したことのない相手にこそ免疫が弱く、また意識を持って行かれやすいものなのである。南無三。
「俊介殿の一手は有り難いものですが……このインパクトはなかなか、強烈で御座いますな」
 呆れたような響きを乗せて、正道の一撃が速度狂を貫く。内面へと貫通するようなその衝撃は、彼の与えうる攻撃としてはかなりの痛打となり、優位に立つに相応しい状況を生み出す。同時に、彼の超直観が告げるのは――

「お気をつけ下さい、これは飛ぶ予兆であります!」
 正道が叫ぶか否かのタイミングを以て、通路に散開していた二体の速度狂の羽が、重々しく開く音が響き渡る。同時に、ゴムを摺り合わせるような響きを天井の一体が上げ、闇が更に濃くなっていく。由利子がシエルへと駆け出すのが早いか、その準備は実行に移された。
 免疫のない者たちには、もう、悪夢でしかなかった。

●その勇気に賞賛を
「と、飛んだ――! いやむしろいっぱい来た――!」
 速度狂の一瞬の羽ばたきと、全員に馴染みのある本来の「アレ」の群れ。これは最早悪夢でしかなく、ケイの絶叫も致し方なしというに相応しかった。尤も、彼女と天乃に関しては、不利益を被るどころか全て避けてみせるという神業により、無事である。それどころか、絶対の意思を以て放たれた気糸が、二度目の正直とばかりに互いの標的を縛り上げ、猶予を与えたのも確か。
(早く、一刻も早く決着をつけなければ……!)
「これはアザーバイド、これはアザーバイド、これはアザーバイド…(ぶつぶつ)」
「ひぃぃぃぃゃぁああぁああア!!」
「俺は、正義……だ」
 当然というか何と言うか、阿鼻叫喚。直近の脅威が全て「それ」に見えるほどの恐怖。精神を揺さぶる恐ろしい敵。速力に優れたメンバーが混乱を来さなかったのは幸運であったが、それでも多少の同士討ちは免れない。幸いにして、アラストールが無事だったこともあり、ブレイクフィアーをかけられたものの、それでも混乱が解けない者は存在した。頑強な精神を持つもの、圧倒的速度で回避に成功した者などを除いて行動が止まったことは、痛手であるとも言えた。
「ですが、飛んで下さったのは幸運で御座いますな!」
 その混乱の中でも、正道は冷静に基本を繰り返す。むしろ、彼の狙いは飛び立ったタイミングにおける無防備なその腹部だ。彼の直観から生み出されたその一撃が大きく速度狂を後退させ、戦列の復帰を促そうとする。
「このままでは……いけませんね。皆様を癒して差し上げないと……」
 アラストールの尽力で混乱から立ち直ったシエルは、大きく息を吸い込み、それを流麗な歌として吐き出した。彼女の歌は光となり癒しとなり、多少の苦痛は、瞬く間に元の状態へと癒していく。
「皆、落ち着いて! 目の前の相手にだけ集中すればいいのよ!」
 由利子の檄と共に、今度こそ混乱が完全に取り除かれる。天井の敵を一人で引き受けている天乃を思えば、少しくらいの恐怖感を跳ね返して余りある。全員の力を以てすれば、勝てない敵ではないはずなのだ。

「―――捉えたぞ」
 アラストールの放った十字の光が、殊更強い輝きを放って動きを止めた速度狂を打ち据える。自らへと意識を割り振らせるには十分すぎる威力。そのまま互いの命を削りあう乱打戦に持ち込むには十分すぎ、しかし控える回復の手数の多さにより、痛打をそのまま残すことはない。
「あれは、アザーバイドだから問題ないよ……っ!」
 有紗も有紗で、自己暗示を繰り返すことで意識を保ち、正確に一撃一撃を決めていく。朱子と彼女のメガクラッシュは、戦線の構築を容易にする意味では最善手の一つでもあり、それによって大きな戦線崩壊を回避できているのは確かであった。
「ギィィィィィィィ!?」
「……ああ、聞くべきではなかった」
 雷慈慟は、一見不可能とも思えた速度狂の言語を何とか断片的に知りうることが出来たが……とても文字に書き起こせるような内容ではなかった、ということだけは述べておく。トラウマにこそならないだろうが、背筋は寒くなる。
「癒しに特化した私の力……でも其れを矢にしたら?」
 くす、と小さく笑うシエル。天乃と対峙した一体へ向けて練り上げるその矢の密度は、恐ろしいまでに濃い。
「……正解はこうです♪」
 轟、と速度を上げて放たれた矢は、羽をも貫いて速度狂を天井へ縫い付ける。一所に特化した能力の高さ、恐るべしである。

 そして、この戦闘に於いて伝説を打ち立てた人間が居る。

「まだ、回復はできるけど……このままじゃ厳しいかもしれない……けど、流石に……!」
 俊介だった。シエルと交代で天使の歌を放ちつつ、マジックアローを使いこなしていた彼だったが、長期戦の予感を前にして、精神が持続するか、という命題を前にして脅威を感じてもいたのだ。相当量のダメージを受けている相手を見る限りでは、決着もそう遠くない。けど動きが鈍くならない。なんだあれ。視界の端にスケッチブックがみえたが気のせいだろう。「やれ」とか絶対気のせい。近づきたくない。怖い。

「し、俊介殿!? 今前に出ては……!」
「くそ、………………仲間のためならやってやろーじゃんか!!」
 アラストールが制止する。だが止まらない。止まれない。確かにあいつは怖いけど、役割を果たせないほうがずっと怖い。そうそう、あいつはアザーバイドなんだから。腹は壊すまい。っていうか昆虫だから血は通ってないからきっと大丈夫――

 斯くして、彼の尽力も周囲の士気発揚に大いに成果を残した為、三体のアザーバイドはリベリスタの前に陥落するのだった。お粗末。

●開放
「作戦終了。…やはり地上が一番だ」
 紫煙をくゆらせ、安堵の表情で雷慈慟はそう口にした。そう、戦闘は終わったのだ。彼をはじめ、数名ほどその場に留まってはいたが、女性陣の殆どは早々に銭湯へと足を向けてしまった為、彼も手持ち無沙汰になったというわけだ。隙あらば、などとは考えていないわけではなかったが。
「ところで……正道殿は処理班と何を話してらしたのです?」
 思い出したように、アラストールが尋ねる。単に処理するだけであれば、一任すれば済むことだろうし、と。
「ええ、それなのですが」
 ――何時の日か再び奴らが現れた日の為に、分析してもらおうかと。
 その一言を聞いて、雷慈慟とアラストールの表情が言いようもなく曇ったのは考えるまでもない。

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■

 お疲れさまでした。
 今回の判定を行うにあたり、ネックだったのは速度狂のなまらやばい回避能力です。BS付与などが幸いして序盤からそこそこヒットはしましたが、決定打を撃ち出すにはかなりターン数を消費したのは事実です。尤も、回復もEP回復手段も厚いわ精神無効持ち多いわで捕食行動もかなり減殺された印象がありまして、誰も倒れませんでした。

 MVPは正道さんと俊介君で最後まで迷いました。
 シナリオに合わせたスキルがあることは素晴らしいですが、プレイングの気合いとか想いも大きな要素たりうるのは事実です。あって損はないのですが。

 あ、サイズとかは違うでしょうけれど、このチャンネルとはまた因縁があるでしょう。また会う日まで。