●ぷるん、ではなくゆさっ。弾力と張り、そして形なのです(キリッ 天使は歌う。その声に魔力を込めて。 天上から響くような歌声は、ありとあらゆるものを癒し生きる活力を与え、そして戦士を戦場へと導く。 おお、素晴らしきかなその姿。 背中まで伸びる亜麻色の髪は極上の絹のように風になびき、羽根は純潔を示すように汚れない白。 飾りなきワンピースは飾りがない故に彼女本来の美しさを際立たせ、なによりもその母性的な胸は全てを包み込むように大きい。 そう。胸は全てを包み込むように大きく、歌うたびに揺れて見るものを高揚させていた。胸は全てを包み込むように大きいのです。大切なことだから二度言いました! 「揺れる!」 「二つの!」 「大山脈!」 そして沸きあがる歓声。そして高く掲げられる武器。それは戦の前の鬨の声にも似て、 「あの揺れ幅は88以上確定!」 「90はあると見た!」 「張りと弾力があって初めてできる究極の揺れだ!」 「お胸様のためなら、俺たち死ねまーす!」 男って馬鹿だよね、と思わせるほどの馬鹿らしさを含んでいた。 しかしまぁ、こんなんでも彼らはエリューションであり、人類の敵である。彼らが武器を向ける先を考えると、無視もできないよなー。ため息をついてフォーチュナはリベリスタ召集の為にコールボタンを押した。 ●敵はおっぱい。いろんな意味で。 「敵はおっぱい」 『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)は集まったリベリスタたちに向けて淡々と説明を開始する。って何を言ってるのこの少女フォーチュナ。 「おっぱいアザーバイドに指揮された男ノーフェイスたちが街を襲う」 「すみませんイヴさん。きちんと説明してください」 「討伐対象はフライエンジェに似たアザーバイドとノーフェイス。ノーフェイスのフェーズは1」 ああ、ようやくまともになった。 「アザーバイドはホーリーメイガスに似た技を持つ。士気を高めたり、傷を癒したりする」 支援型か。戦闘の思考に写ったリベリスタ達はノーフェイスの後ろで回復に徹する天使型アザーバイドの姿を想像し―― 「あと近づいておっぱいで抱きついてくる」 「なんだそれはー!」 「ノーフェイスはおっぱいに魅了されてる。後ろからおっぱい論議をしてこちらの気力をそぐ」 「そっちが後衛なの!?」 「放置すればこのアザーバイドとノーフェイスは街を襲う。そして新たな犠牲者が出る」 あ、それは無視できませんね。 「近くにDホールがある。戦闘が終わったらでいいから塞いで」 幻想纏いに送られる敵データ。アザーバイドの写真を見て、『これはいいものだ』と頷く一部男子。怒りゲージを溜める一部女子。 「作戦はみんなに任せる。油断したり、おっぱいにうつつを抜かしたりしないでね。 その末路が、あれだから」 イヴは画面に映るノーフェイスたちを指差した。はい、タイトルコール。 「揺れる! 二つの! 大山脈!」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:どくどく | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年06月07日(木)23:13 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● たゆん。 人体はただ立っているだけでバランスを取り、様々な力の移動が発生する。ましてやアザーバイド『エクルベージュ』は低空飛行をしている。重力に逆らい浮く為に翼を使い、ただ立つ以上に力がかかっているのだ。 たゆん。 翼が羽ばたくたびにたおやかな胸が揺れる。重力に従うように下に落ちたように見えれば、形を保つように振るえ、翼を羽ばたかせ浮き上がる力で引っ張られるように上に。低空飛行で微動だにしないようなエクルベージュだが、その胸だけは上下に揺れていた。 たゆん。 薄絹一枚に覆われたその胸は、遠目から見ても質量ある物体の動きだった。軽く上に動いて、大きく下に。そして質量に振り回されるように震えたかと思うと、美しい曲線の形に戻る。質量に負けて垂れるのではなく、質量がありながら垂れることなく形を維持する。それは即ち、大きさだけではなく肌の質もいいということだ。 たゆん。 加えて言うならば、母性を感じさせるその微笑みも素晴らしいと言えよう。包容力を感じさせる優しい微笑み。その微笑みが胸を前に緊張した身体をほぐし、リラックスした状態で柔らかな胸に触れることを可能とする。 たゆん。 その触感も見事の一言。張りのある肌が瑞々しさを感じさせる。優しく触れば優しく返し、強く揉めば強く返す。そしてボリュームのある脂肪がその弾力を増す。手のひらを満たす暖かさと重量。どれだけ強く揉んでも手を離せば元に戻るそれは、全ての暴力と理不尽を受け入れる母性そのもの。 たゆん。 ● 「揺れるッ! 二つのッ! 大山脈ッ!」 揺れるエクルベージュの胸を前に、『怪力乱神』霧島・神那(BNE000009)が叫ぶ。拳を振り上げ、自らも胸を揺らす。なるほど素晴らしい。だがそれに負けじとばかりに胸を張った。エクルベージュの胸が清らかなる大山脈なら、神那の胸は荒々しい大自然の山。ここに頂上対決が始まるのである! これにはノーフェイスたちも大興奮。アークの本気を垣間見たと、おっぱいコールが湧き上がる。 「おっぱい! おっぱい!」 「紳士たるもの『おっぱい、おっぱい』とか騒がないものなのだよ」 腕を組み 巴崎・M・木市(BNE003867)が真剣な瞳でツッコミをいれる。女性にはやさしくあれ。そんな信念を持つ木市は叫ぶ男たちとエクルベージュの胸を見て表情を崩さずに言葉を続ける。 「真の紳士たるこのオレが我を忘れて胸に引き寄せられるなど。あるはずがないだろ? あるはずがない。あるはずがないんだ」 あ、フラグだ。 「何だお前等! おっぱいがでかけりゃエラいのか!?」 そんな男たちの様子を見て激昂する『夜翔け鳩』犬束・うさぎ(BNE000189)。確かに胸の動きに一喜一憂する様は痛まれないものがある。体つきで人を判断し、優遇するなど―― 「偉い! 偉いのだ!」 優遇してもいいらしい。手のひらをあっさり返すうさぎ。そして揉む気満々の手の動き。 「何、このおっぱい。強調しすぎなんですけど」 『森羅万象爆裂魔人』レナ・フォルトゥス(BNE000991)はアザーバイドの揺れる胸を前に殺意のようなものが湧き上がるのを感じていた。あと、後ろで叫ぶノーフェイスたちにも。ビーグル犬のマーチを戦場から遠のくように指示を出し、手のひらに魔力の炎を宿す。 「ここは……デストロイといきましょう!」 「つーか乳にやられてフェイトをなくすとかどういう事だよ! アザーバイドこええ!」 『ミサイルガール』白石 明奈(BNE000717)はノーフェイスたちの経緯を思い出し、そしてエクルベージュの胸を見て戦慄が走る。思わず口をつむぎ、このアザーバイドを放置すれば被害者が続出することは難くないと結論付ける。 「ていうか放置したらこれアークでも犠牲者一杯出るよね……殺るしかねえな!」 チェーンソーを構える明奈。割と本気である。それは一体どうなんだ。 「大丈夫。アークはロリ、ロリコンが多いんだからね!」 なんだかいろいろ警察が事情徴収に来そうな発言をする『なのなのお嬢様なの』ルーメリア・ブラン・リュミエール(BNE001611)。それもどうなんだ。 ルーメリアはエクルベージュの胸を見る。そして自分の胸を見た。大丈夫、まだまだ自分は成長期。希望はある、と納得させて……。 「天使の指揮ってなんなの! ルメも胸大きくなったら戦闘指揮Lv3になるの!?」 「落ち着けー!」 未来は誰にも分からない。ルーメリアの胸がどうなるかも、スキルがどう伸びるかも。 (――――) 無心。 『すもーる くらっしゃー』羽柴 壱也(BNE002639)は戦いを前に心は無であった。目の前にいるのはアザーバイドとそれに従うノーフェイス。大切なのはそれを如何に殲滅するか。それ以外の関心など何もない。 「ふ、ふふ、ふ。あははは」 「……あの、羽柴さん。なんていうか、黒い笑い声が、その、漏れてる」 「え、大丈夫。別に怒ってないから全然怒ってないから。戦う前から怒ってるわけないじゃん」 そんな彼女のお胸様はひんにう。幻視による幻覚でもない。 「ま、あれだ。愛なんて物で全てを救えるなんて思わないし、救おうなんて思わない」 『紅乃月夜』夏月 神夜(BNE003029)はコートを撫でながら戦場を見た。エクルベージュが全てを包む愛で行動すると言う。それで全てを救えるのならあいつは―― 首を振り、思考を戻す。今日の自分は気に入らないから壊すと言うフィクサード。今来ている黒いコートはその時に着ていた服。フリーのフィクサードとして戦う決意を込めて、神夜はサングラスをかけた。 「ふ、貴様たちもこのおっぱいに平伏すがいいわ!」 「それは全力で断る!」 「っていうか全力で揉みます」 「あと奪ってラーニングする!」 様々な思いを込めて、戦いは始まった。 ● 「とにかくおっぱい星人にやられてるんだし、さっさと逝ってしまいな」 開幕を告げたのはレナの炎の魔術だった。生み出された炎がノーフェイスたちを燃やす。先祖から代々伝わる魔術。それがレナの武器。爆風がレナの赤い長髪を揺らす。それに弾かれたようにリベリスタは動き出した。 「――倒す」 エクルベージュを押さえる為に壱也が動く。 高い体力と自己再生能力。そして防御力を備えた壱也が前衛に立つエクルベージュをブロックし、神那とうさぎと明奈がノーフェイスを直接攻撃する。神夜とレナとルーメリアと木市は後ろに残って回復と遠距離攻撃を行なう。そういう布陣である。 ノーフェイスを集中攻撃し、エクルベージュには回復を行なわせる。そうすることでエクルベージュの行動を制限し、ノーフェイスに火力を集中できるという作戦だ。 ● 「ファーッハッハッハ! かかって来るが良いわ!」 神那は自分とエクルベージュの胸の大きさを比較し、『あとで鷲掴んでやる!』と決意して、気合を入れた。具体的には爆砕戦気。それに呼応して胸が揺れる。 「あの胸は……!」 「知っているのか、ライライ!」 「一手番を使って威風とワールドイズマインを使用している! 俺たちにワールドイズマインは効かないが、それでも腰に手を当てて威風堂々と胸を揺らす様は姐御といってもいいだろう!」 「この胸は世界で屈指のレベルなのぜ!」 「おのれ世界のお胸様を知らない小娘が! だがその大きさと態度に敬意を評しワイルド山脈と呼んでくれよう!」 「うわ、センス悪ッ!」 そんなMアタック。 「愚か者! 見るだけで、周りに居るだけでどうします! 揉んで何ぼでしょうが!」 うさぎがエクルベージュの揺れる胸を指差し、激昂する。ノーフェイスに向かって力強く力説した。――まぁ、ノーフェイスの攻撃を自分に向けたいという意図もあるのだが。 「それは新雪を踏み抜くようなものだ!」 「そんなのは言い訳だ! 都合も状況もうっちゃっておっぱいに全てを捧げたんじゃないのか貴方達は!」 その言葉にはっとなるノーフェイス。そうだ。俺たちはおっぱいに全てを捧げたのだ。 「まして距離を取る等言語道断! 大山脈と言ったな!? そこに山があるから登る! そしてそこに胸があるから揉むのでしょうが! おっぱい揉め! 揉みしだけ! フィンガーバレットとかコラー! そんなん嵌めてたら直接感触を楽しめねえだろうがー!」 「なるほど! ところでブロックされて殴られてるンですけど。揉みにいけないんですけど俺たち!」 「あ、それはデフォなんで諦めてください」 「ぷぎゃー!」 集中攻撃で力尽きるノーフェイス。 「キミたち! 我々男性が女性の前で胸を語るなど無粋だと思わないかね!」 自らを紳士と称する木市は胸を張り主張する。 「大きな胸も小さな胸もどれも素敵じゃないか。たとえ小さくてもそれはその女性の責任ではないのだ!」 「ほほう?」 なぜかエクルベージュを押さえている壱也が反応した。 「胸を大きくしたいと願っても叶わないことの方が多いのだ」 ぴく、と反応する壱也。 「成長の兆しが見えないまな板のような胸でもそれはその女性の象徴。膨らむことのない胸と一生付き合って生きていかねばならないのd――むぎゅ!」 「やめろ木市! それ以上言うと羽柴の怒りゲージが振り切れる!」 見れば壱也は武器を強く握り締め、ダークナイトもびっくりとばかりの黒いオーラを噴出していた。彼女、デュランダルだよね? 「ふふ、ふ……何がおっぱいなのよ……巨乳がなんだって言うのよ……」 「あえて地雷を踏み、仲間の気合を入れさせるとは……! この紳士、なかなかの策士!」 「っていうかオマエこそ思いっきり女性の前で胸を語ってるじゃねぇか。こっちこない?」 「紳士なので断る! 1$シュート!」 どの辺りに紳士があるかはわからないが、とにかく木市は銃を撃ち、ノーフェイスを傷つけていく。 「小さくてもおっぱいはおっぱいでしょ? 大きけりゃいいってもんじゃないのよ!」 壱也は風の刃をノーフェイスに放ちながら、怒りの声を上げる。 「おっぱ……い?」 「あんたらも目でサイズ測ってんじゃねええええええ見るな!」 「いや、見るほどの大きさ膨らみも……えーと? オレ視力2.0あるんだけど……」 目を凝らしてみるノーフェイス。頭に血管を浮かべて壱也は刃を向ける。神秘の力っていうかいろいろな怒りを込めてノーフェイスに交渉を仕掛ける。 「ちっぱいについて語ったら助けてやる。さあ語ってみろ!」 どちらかといえば脅しだったが。 「え? そもそも存在しないものを語ることは――」 「ブッ殺おおおおおおおお!」 「ぎゃー!」 悪は滅びた! ● 「ワタシだってそりゃ魔性のおっぱいリベリスタ軍団には負けるけど!」 上には上がいる。明奈もそれはわかっている。しかし主張はしたかった。 「私だってそれなりにナイスバディだってのに!」 「あー……うん。それなりに、ね」 「何が大山脈だ! 女を乳だけで判断するな!」 並ぶリベリスタの山脈を一つずつ指差す明奈。大平原だったり、中盛りだったり、そこそこだったり、大山脈だったり。 「この幅広さ、そう、これこそが生物多様性! 大自然の前では唯一絶対の乳は淘汰されるのみ!いや、淘汰する!」 「いや待て。生物の多様性はともかく、おっぱいが淘汰されると聞いては黙っておれぬ!」 「きくみみもたーん! とっととおまえ達をぶった押してあの乳をもみにいく!」 「それが本音かー!」 明奈のチェーンソーが回転し、ノーフェイスをゴリゴリ削る。 そんなノーフェイスに癒しの歌を歌うエクルベージュ。謳うたびに横隔膜が震え、同時に胸が動く。そんな二重の癒し。 「ううう……。おっぱいおっぱいって、そんなに大きくてやわらかいのがいいの!?」 ルーメリアはノーフェイスたちが癒されたり、他の人たちがおっぱいおっぱいいっているのを見て泣きそうになっていた。まだ11歳のルーメリアは胸のふくらみはささやかであると言わざるを得まい。 「そうよ。まだルメ11歳だし。羽柴さんより絶望的じゃないし」 「うわあああああああん! 絶望……してたまるかぁ!」 パーティアタックにより心にダメージを受ける羽柴壱也(19)。 「そんなことよりもそこのアザーバイド! 一体何が目的なの!?」 ルーメリアはタワーオブバベルを使用してエクルベージュと会話を試みる。 『……。……』 「え? なにそれ?」 『……。……!』 「な、なんだって……そんな恐ろしい計画……!」 「おい、ルーメリア! このアザーバイドはなんて言ってるんだ!」 「今は……言えないわ。とにかく早く倒さないと! アークの微乳はルメが護る!」 「お、おう……!」 本当は適当に会話しているだけなのだが。 「とにかくやることは変わらねぇ! 俺が全力で癒やしてやるから……お前らは、全力で相手して来な!」 サングラスの位置を直しながら神夜は声に魔力を乗せて癒しの歌を奏でる。ノーフェイスに受けた傷が回復していく。 「く……。おい、そこのホーリーメイガス! オマエも男ならこの胸の素晴らしさが理解できるだろう! こっちにくれば間近で眺めることができるぞ!」 押され始めたノーフェイスが神夜を勧誘しようと声をかける。 「あいにくだが……そんな安っぽいのは、既に見飽きてるんでな?」 「安っぽい、だと!? この至高の胸が……!」 崇拝するものを安く見られ、絶句するノーフェイス。 「確かに胸も女性の魅力を語る上で、欠かす事の出来ない要素の一つであろう」 神夜も男性である。いつもは男の娘だったりするわけだが、男性である。胸の素晴らしさを理解できないわけではない。 「だが、女性の魅力はそれだけに尽きず……むしろ、全体を眺める事によって初めて女性の魅力を語る事が出来るんだぜ?」 「全体を見る……だと?」 ただ一点を見るのではなく、全体を見る。俯瞰することにより得られる新たな価値観。木を見るのではなく、森全体を見ることで別の世界を知ることができるのだ。 「だから、あえて言おう……俺は、背の低い方が好きだ!」 神夜がドヤ顔で胸を張る。今までいいコトいってたのにー、とばかりに女性陣の感心が引いていった。 (もし『あいつ』が生きていたら……) 背の低い相棒を思い出しながら、神夜は思考を戦闘の方に戻す。 時は戻らない。死者は蘇らない。人生に『もし』はない。そんなことはわかっている。『あいつ』だって神夜が過去に捕われて足踏みすることなんで望んでいないはずだ。今は、前を見よう。未来と言う己が向かう先を。 まぁ、 「おっぱい! おっぱい!」 「頂上対決、だぜぇ!」 「おっぱいおっぱいうるさいんじゃゴラァ!」 「でか過ぎるおっぱいはホルスタインだけで十分ですわ!」 「聖神の息吹ー!」 「ルーメリアさん、それただの拳です」 「なんと言う揺れ……! ダメだ、落ち着け! クールになるんだ。小さい胸を見て落ち着くんだ……!」 「何故こっちを見る!? いや、何も言うなあ!」 『……。……』 「え? 姉妹がいるの?」 前を見た現実がこんなのだと、過去に逃げたくなる気持ちもわからないではないのだが。 ● え? 戦闘? どかっ! ばきっ! ノーフェイスは滅んだ。 ● 「至上の胸で引き寄せられました。仕方ないので思う存分容赦なく全力で揉みしだきましょう」 「うさぎさん、あなただけにいい思……辛い目にはあわせない!」 「おっ……おっp……おっぱい!」 「覚えたぞ……このボリューム、この柔らかさ! お前の胸をラーニングしドレインしてワタシの乳は完璧になる!」 てんやわんや。いろんな意味で揉みくちゃになりながら、 「うわああああああああどうせわたしは哀れまれた乳よ! くらええええええ! メガクラッシュウウウアアアアア!」 最後は壱也の怒りのメガクラッシュがエクルベージュを地面に叩き落し、胸の揺れを止めた。違う、トドメを刺したのである。 ● 「恐ろしいおっぱいだった」 木市が激しい戦いを回顧し、安堵の息を吐く。至上の胸によるヘイトコントロールにより戦線が崩壊しかけたこともあったが、神夜がルーメリアを庇っていたため大事には至らなかった。 その神夜だが、戦いが終わればいつの間にか消えていた。愛で人を救う。その言葉に思うところがあったのか、一言別れを告げた後でその場から去っていた。 「出来れば違う時代で会いたかったわ……」 神那はエクルベージュに敬意を表し、そう告げる。違った出会いがあれば親友になれたのかもしれない。 「冷静……そうワタシは冷静……ぬあああ!」 明奈がリベリスタの傷を癒しながら、揺れるエクルベージュのおっぱいを思い出し、地団駄を踏む。確かに素晴らしかったけど。素晴らしかったけど! 無言で貧富の差を表現していた。 「だって貧乳は成長するんだもの。今は……幻覚だよ」 壱也は自分の胸を触りながら、ぶつぶつと呟いていた。 「で、あのアザーバイドはなんて言ってたんです?」 Dホールを塞ぎながら、うさぎがルーメリアに問いかける。 「え? ……ごめん、今はまだ語るときではないの」 言えない。どうせ誰も分からないから適当言ってただけなんて。 「でも姉妹がいるのは本当みたい」 「でも、ってなんだよ」 ● かくしておっぱいアザーバイド『エクルベージュ』はアークのリベリスタに倒された。 しかし、第二第三のおっぱいが現れないとも限らない。 戦えリベリスタ! 次回『揺れる山脈再び! さらに! 震える! 大山脈!』―― 『合言葉は、おっぱい!』 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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