●きっかけは某Rさん おおきいことは いいことだ。 ●重機萌えぇぇええええぇぇえうぉおおおおおおおばけたんかあうぃいよかわいいよかわいいようわああああああああああああああああああごろんごろんごろんばけたんばけたんくんかくんかすーはーもふもふもふもふ! 「バケットホイールエクスカベータ。露天採掘の用いられる大型建設機械で、人類史上最大の自走機械と認定されてるものもある――まさに文明開化」 と、事務椅子をくるんと回しリベリスタ達へ向いた『歪曲芸師』名古屋・T・メルクリィ(nBNE000209)は言う。 その背後モニターには――凄い、なんていうか、凄い機械。『ぼくがかんがえたさいきょうのこうじょう』。 例えるなら、ばかでけぇキャタピラの上に船が載り、その上に船の倍の長さのベルトコンベアーが尻尾のように伸び、さらに数本の強靭なアームが数本。互いを何十本ものワイヤーで支えあっている。 そのアームの先には巨大な車輪がつき、その中にリベリスタの二、三人は入れそうなバケツが観覧車のようについている。 特に『船』っぽく見える本体には枠や手すりや狭くくねった通路や小さな小部屋がせり出し屋根やらがくっついて合体して組み合わさって、複雑な様相を見せている。に、してもデカイ。 「全長150m全高80mですぞ。国内仕様で多少小さいサイズではありますが」 おぉ、デカイ。高さによっては地面に落ちたら痛い目に遭うかもしれない。 「で、このバケットホイールエクスカベータ……以下バケ様ですが。実はこれがエリューションの巣窟状態な上に暴走状態なんですよね」 何故か。 「このバケ様は採掘に用いられる機械なんですが、これが偶然にも地面に埋まっていたアーティファクトを掘り起こしてしまいまして。中に封じ込められていたエリューションがバケ様を操りーの、増殖性革醒現象でエリューションが大量発生しーの、っていうテンヤワンヤですな。 とゆ訳で、皆々様にはこのエリューションを討伐して頂きますぞ! あ、もちろんこれだけの人数じゃアレですんで、3つの班に分かれますが。 その内の一班、私が担当させて頂きます皆々様は――この本体(?)部こそが戦場!」 と、指差す所はバケットホイールエクスカベータの胴体的部分。通路や屋根やらが組み合わさった様な所だ。ここで戦えってか。頷くフォーチュナ。マジでか。どう見ても普通に戦えないであろう事は明らか。平面で戦うと言うよりは、上下で戦う感じ。この狭い通路や枠や屋根や微妙なでっぱりを足場にして上へ下へあっちへこっちへかなりアクティブに動く事を強いられるだろう。足場状況は最悪であろう。 「強いられているんだ! という小ネタはさて置き、更に皆々様の内――そうですな。多くても4名までですが、管理制御室に向かって頂きますぞ。見取り図をお渡ししますので迷う事は無いかと。 で、その管制室にはエリューションがウヨウヨっといてバケ様を好き勝手操りまくっとるんですよ! これらを倒すとバケ様自体の暴走は止まります。マスタードライブとかがあったら楽しいかm……羨まs まぁ ハイ そんな感じです。 それからあんまり高い所から落ちるとダメージ入りますし、うっかりバケ様に轢かれてしまったら……かなりヤバイかと」 お気を付け下さいね、と一間開けて。 「エリューションはいずれもフェーズ1のE・エレメントにE・フォース。個体個体は弱っちいですが、数が凄まじい感じです。 現場はこのド広~い採掘現場、作業員の方々はいらっしゃらないそうなので、そこんとこは御心配無く。月や星が出てて明るいので光源の心配も不要かと」 そんなこんなで説明は以上ですぞとニッコリ笑う。 「それでは皆々様、応援しとりますぞ。あと一番大事なことですが、バケ様を壊したり傷つけたりしちゃだめですぞ! あの方に罪は無いんです! 悪いのはエリューションなんです!! いいですか!」 念押し釘刺し。 「……バケットホイール間近で見れていいなァ……」 なんて、最後に小さく小さくそんな呟きを一つ。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:ガンマ | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年06月06日(水)00:21 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●どどど とにかく、でっかいのが暴れていた。正式には暴れさせられていた。バケットホイールエクスカベータ。 「うひょー! 重機うひょー!」 『Trompe-l'œil』歪 ぐるぐ(BNE000001)は瞳を輝かせいっぱいに首を逸らせてその巨躯に見蕩れ込んでいた。 「でっかーい! バラしたーい! あ、今回はダメなんだっけ。うーん、愛でよう。この油臭さを堪能しよう」 嗚呼素晴らしきその佇まい。ぐるぐと同じく『雪風と共に舞う花』ルア・ホワイト(BNE001372)も目を真ん丸にしてバケ様の大きさに圧倒されていた。 「ほわぁ……大きいのーっ! こんなに大きなものが動いているなんて、すごく不思議なの」 きっとこの豪快さとは相反して、とっても繊細な構造をしているんだろうなぁと考える。メルクリィさんも真空管パリーンされたら痛そうだし、きっとバケ様も攻撃が当たったら痛いのね。なんてコクコク頷き一人納得しつつ――ハッ!と気付いてしまう。 「もしや、メルクリィさんはメタルフレームだから、バケ様の言葉が分かる! ……のかな?」 首を傾げて呟いた。機械会話って非戦スキルがあっても良いね! 「いい年してはしゃいでる場合じゃねェ。仕事なンだ、COOLに往かねェと」 って思ってた時期が俺にもあったな。と『機械鹿』腕押 暖簾(BNE003400)は遥かを仰ぐ。 「バケ様の機能的にして美しい構造、筆舌に尽くし難ェ事この上無ェ。そんなバケ様に巣くうなンざ言語道断! 往くぜマリア、バケ様の名誉の為に!」 誇りを胸に仁義上等、ブラックマリアで固めた拳を搗ち合わせる。 「こういう重機って素晴らしいわよね……まるで要塞みたいな格好良さがあって……すごく壮大で……よくアニメのロボにも超巨大武器としてくっ付いてたり」 惚れ惚れ。はふぅと頬に手を添え『雇われ遊撃少女』宮代・久嶺(BNE002940)は感嘆の息を吐く、が、 「おっと……ぐちぐちいってる場合じゃなかったわ……すぐに助けてあげるわ、ばけたん!」 そう、僕らのバケ様は囚われているのだ。 バケ様を救う為。ぐるぐ、久嶺、暖簾の三人が制御室へと翼を翻す。その護衛として先頭にルア、殿に『鉄壁の艶乙女』大石・きなこ(BNE001812)が伴った。 「まさにキングオブマシーン、とてつもないスケールですね。バケ様自体がエリューション化したんじゃなくて本当に良かったと思いますよ」 もしそうなっていた場合の被害を考えるとゾッとしちゃいます、と安堵と恐怖が混じった息を吐きつつ、きなこは皆へ翼の加護を授けた。 管制室を目指して――されど易々と通そうとしないのが外をうろつくエリューション達である。邪魔をせんと次々に飛びかかる実に30体。個々はそこまで強くないと聞くが圧巻である。しかしそれとて想定内。緋色の衣装が躍る。 「わーらーわーにーまーかーせーれー! とりゃー!!!」 踊り躍る軽やかな空中舞踏。『緋月の幻影』瀬伊庭 玲(BNE000094)が繰り出す二丁拳銃の踊りが次々にエリューション達を切り裂き、牽制し、押し退けた。高笑い。立ちはだかって腕を組む。渾身のドヤ顔。 「うむ、かっこいいメカの上でカッコよく戦う時がついにきたのじゃな! にゃっはっは! で、もやもやのエリューション共うまく制御出来――とらんな! とゆわけでサクッと片づけていこうかの!」 無駄にスタイリッシュに一回転、翼を広げて躍り出る。 「ふおぉぉぉ! 今回の妾は飛ぶのじゃぁ! 妾のすたいりっしゅガンアクションをみせてやるわー!」 ドレッドノートを構え、ダンシングリッパー無双タイム。銃声のリズムが響き渡る。 それに続けと『エターナル・ノービス』メイ・リィ・ルゥ(BNE003539)もマジックシンボルを翳した。どっかーん。声と共に神気閃光。纏めて怯ませる。 「おぉー! 大きっいー! ごっついー! まるで機械で出来た恐竜みたい~♪ 巨大メカってロマンだよね。で、これって変形合体してロボットにはならないの? 残念」 「人類史上最大の、ですか。ここまで巨大な装置の設計や作成は、ある意味、神秘に片足踏み込んでるようにすら思えますね」 瞳を輝かせるメイ、圧巻の大きさに感嘆の声を漏らす『戦士』水無瀬・佳恋(BNE003740)。中がどうなっているんだろう、って考えると機械に浪漫を感じる人の気持ちが少しだけわかるような気がします。等と呟きつ油断なく長剣「白鳥乃羽々」を抜き放つ。物陰もある程度見れるよう暗視ゴーグルを身に付ける。そして戦気を漲らせる。 「さて、エリューションからの奪還作戦ですね。気を抜かず行きましょう」 言葉の終わりと同時に気合いをこめた純白一閃、突進してきた暴走ガストを遠く彼方へぶっ飛ばす。但しバケ様にはぶつけぬよう心がけて。 「ここはわらわ達に任せて先に行けー!」 ちょっと死亡フラグに聞こえなくも無い玲の言葉――されど信用する他にあるまい。銃声が、剣戟の音が、煌めく閃光が、それらを背にして。突入する。 「バグ取りメンテナンスといきましょー。玉肌に瑕つけるんじゃねーですよ!」 精度の高い予測の下に、ぐるぐがゴツい銃とバラバラカーニバル(EX)をぶん回して活路を開く。倒すよりは進む事を優先。届かぬ敵は久嶺のライフルがその頭部を奇麗に吹っ飛ばした。 「許せないわ……アタシだって操縦してみたいのに……」 ぶつぶつ。好き勝手しやがって。妬みをパワーに。 そんな頼もしい仲間に暖簾はオートキュアーを施し、先を見遣る――先頭にて上に下にと閃き奔る花の二刀。 「回復は大丈夫。制御班の皆には体力を温存してもらわなくちゃいけないから」 そんな断りを入れ、ルアはOtto VeritaとNemophilaを構えた。速度の世界。周りの時間が遅く、彼女の時間が速くなる。高めたギアの儘に大きく踏み出し、揺らめくのは幻影の花弁。敵を蹴散らし、道を拓く。 「自称・鉄壁が飾りで無い事をとくとご覧あれ! です」 私たちのグループが一番最後だとちょっと恥ずかしいな、なんて思いつ。殿のきなこは自慢の防御力で突進してきた暴走ガスト達をマジックディフェンサーで悉く受け止めて圧し留めて跳ね退けた。耐えきる自信ならある。 彼らの行軍が止まる事は無い。敵を蹴散らし道を拓き示された道を通り、目に付いた部屋の名前は『管理制御室』。 仲間達に目立った傷は無い。問題は無い。 ではとそれぞれに歩を進める。ぐるぐ、久嶺、暖簾は管制室へ。ルア、きなこは外へ。 「っと……その前に」 振り返った暖簾がルアの頭にポンと手を置き。 「ホワイト、先導ありがとうなァ」 別れ土産にオートキュアー。回復は要らないと言っていたが、一つ分の治療術ならば暖簾は自らの無限機関で賄えてしまう。問題無いから気にすンなと。 「あ、ありがとうなのっ」 「いいって事よ、外は任せた。気ィ付けてな」 「うん……皆も、気を付けてねっ」 ぺこんと頭を下げ、仲間を見、ルアはきなことともに駆けて行く。それを見届け暖簾も仲間と共に管制室のドアを開け、中へと突入した。 「何勝手に操縦してんですか。ドコ中ですかコラ」 ゴッツイ鈍器両手にメンチ切り。溢るる殺意はマジモノDEATH。が、その動作は細心の注意。バケ様を傷付けぬよう、自分の心臓だと思って――迅速にして一瞬の踏み込み。淡々と功績を積み重ねる彼を模した技で弱点を次々と叩き伏せる。静かに、確実に。地味でも静かな殺意。 「お前あれやぞ! なんか肩に電球とか付いた最終兵器機動すんぞコラ!」 威嚇しまくりの言動こそあれだが、『静かに』『繊細の注意』なんです。続々と蹴散らしてゆく。あと758は非戦闘員だ。 赤く飛び交う暴走メーカーが叫ぶ。または、電撃を発射する。 「回復は任せな、お前さん達は存分に暴れりゃあいい」 されどそれらによって仲間が負った傷は、暖簾の傷癒術にオートキュアーが立ち所に治していった。息を吐く間も無い、飛び掛かって来るメーカーを睨み据えブラックマリアの拳を固めて、 「お前さん達ばっか操作しやがって羨ましい妬ましい去ね!」 頭の角はぶつけぬよう高度を調節しつつ、飛び掛かって来たメーカーを殴り伏せて黙らせる。顔面を潰されて霧散したそれ――の彼方、バケ様の制御盤。 (彼女へのダメージも術で回復出来ンのかね。……後で運転席にちょいと腰掛けるくれェいいよな?) 兎も角、先ずは目の前の問題を解決しなくては。見て回るのは後でゆっくりやれるだろう。 さて一同はバケ様を傷付けてはならない。よって、細心の注意を以て且つ迅速にを行わねばならない。 細心の、細心の注意……久嶺は脳内で繰り返す。ライフルのスコープを覗き込む。背には扉。ぐるぐのノックダウン・コンボ、暖簾の拳に傷を負ったメーカーから狙いを付けて。 (なるべくばけたんは傷つけないように、外さない……!) フッと息を止め、引き金を引く。放たれる弾丸が暴走メーカーの頭部を吹っ飛ばす。精密な精度のヘッドショトキル。 「命中には自信あるからね、アタシ!」 なんて言ってみるのだが必殺のギルティドライブは使わない。何故なら、 (そ、そこまで自信ないのよ……) 後衛で良かった、ライフルを構える手が震えているのを仲間に見られずに済むから。深呼吸一つ。銃口を襲い来るメーカーに向けた。 ●DIE乱闘 ガコン、ガチンと何か大きなものが切り替わる重たい金属音と規則的な振動、駆動機関の音か、ベルトコンベアーが暴れる様に動く音が向こうの方で聞こえてくる。或いは、岩石の小人が吹き飛ばされたり、炎や雷に包まれながらパラパラと降ってくる。 他の班の仲間達も奮闘しているのだろう。 「くっくっく……にゃーっはっはっは! 妾の燃える焔! お主らを焼きつくしてやるわ!」 デェーン。月をバックに玲の超カッコイイポーズ。恰好良く、すたいりっしゅに、ドラマチックに。 「こんなところで……妾はやられぬのじゃ! 妾の華麗なる一撃を食らうがよいわぁ!」 ドヤ顔から無駄に空中で一回転して360度にダンシングリッパー。弾丸の舞踏。されど考え無しでは決してない、いくら敵が弱いとはいえ塵も積もれば山となる。油断は危険となる。勿論、バケ様に傷を付けぬ事も留意。こうして冷静にいられるのも共に戦う仲間がいるからこそだ。 「超ふんばるのじゃー!」 鼓舞の声の先、数で圧して来るエリューション達に白剣一つで立ち向かう佳恋の姿。裂帛の気合を宿す刃で次々と弾き飛ばす。息を吐く間も無い、鎌鼬に体を赤に染めても歯を食い縛る。その視界に映るは、他の班が倒したエリューションが落ちて行く姿。 「ここは、なんとか耐えて見せます……!」 耐える事を重視。しかし後方へ敵をやらぬ様と思えども、数の差。3次元的戦場の広さ。どうしても完全ブロックは難しい。傷付きながらも回復の詠唱によって仲間を支えていたメイが遂に倒れた。これによって一気に形勢は不利に傾くか――そんな不安が胸を過ぎった、刹那。 「気を付けて、後ろから来てますよ!」 先ず戦場に響いたのは注意を促すきなこの声、彼女が放った癒しの祝福。 続いて物陰から飛び出したのは真っ直ぐな眼差しに少しだけの涙を浮かべたルアだった。 敵の数は少ないとは言えない。たった一人で相手するには、苦しい数。 (……怖い。負けてしまいそう) でも、自分の後ろにも前にも仲間が居る。ここだけじゃない、今も戦場で仲間達が戦っている。 だからこそ、無事に合流出来て安心してしまって涙がジワリと出てしまったのだ。滲む視界をさっと拭って、臆す事無く白花は空を舞った。 「私は、負けない――L'area bianca!」 全力全開、花風を纏うソニックエッジ。何閃にも切り裂き切り捨てた。攻撃直後に襲い来た攻撃も花びらが風に揺られる様にふわり躱し、間合いを開けて、仲間を見渡して、刃を構えた。 「お待たせなの! ……皆、いくよっ!」 「了解です。さて、残りも片付けましょう!」 「妾の餌食にしてくれるわー!」 「頑張りましょうね!」 仲間がいれば負ける気なんかしない。一気呵成に飛び出して、全身全霊一心不乱の猛撃を。 ●こっちもRANTO 「バケ様に何さらしとんじゃクラァ!!」 ぐるぐの腹パンが暴走メーカーに突き刺さった。僅かな挙動一つ見逃さない。バケ様に手を出す奴ァ問答無用で腹パンだ。 「へへ……ドラマだろうがフェイトだろうが燃やしてやるさ、こんな機会逃して堪るか!」 自らに傷癒術を施した暖簾も口元の血を拳で拭い、そのまま傍の暴走メーカーを殴り飛ばす。 敵の数はあと僅か。迸る電撃。叫び。仲間の呻き、或いは舌打ち。ひょっとしたらそろそろ誰かが倒れるかもしれないし、バケ様に傷がつくかも――いや、そんな事はさせやしない。 (このままじゃアタシのばけたんが……ぐぅ……しっかりしろ宮代久嶺! アナタならやれるわ! 自分の感覚とばけたんとの絆を信じるのよ!) 久嶺は自分の頬をばしばし叩き、心機一転。決意を宿す鋭いその目は外れを知らぬスナイパーのそれ。ライフルを静かに構え、跳び回る暴走メーカーへ照準を定めた。 「いくわよ……シュート!」 撃ち出すは罪を裁く漆黒の弾丸。最高火力の一撃。唸りを上げる凶弾は――メーカーのド真ん中。大当たり。吹っ飛ばしてぶっ飛ばして消し滅ぼした。 「ふぅっ……」 どっと肩の荷が下りたような。深い溜息と共に久嶺は銃を下ろした――今ので最後。管制室の戦いはリベリスタの勝利にて決着が付いたのだ。 それでは外の仲間達と合流、の、その前に。 ぐるぐは操縦席にチョコンと座って操作板を隅々まで確認していた。この暴走を止めてみせる。齢80を超えるぐるぐではあるがバケ様を運転した記憶は無い。マスタードライブの能力も無い。だが、それが何だ。常識に囚われツマラナイ生き方をするぐらいなら首を括った方がマシだ。 (考えるな、バケ様の声を感じろ!) 直感任せ、運任せ。一切躊躇せず、あれこれ弄らず最小限の操作。 そして――鳴り響いていた轟音が、激しい稼働音が、ピタッと止まった。バケ様が完全に静止した。 どんなもんだとぐるぐは微笑み、そして機械を優しく一撫で。 「おやすみ、お姫様」 ●すごいぞ僕らのバケ様 外部の戦いも終結していた。他の戦いも止んだらしく、バケ様もぐるぐが見事に止めたおかげで辺りはシンと静まり返っている。 「それにしても超かっけーメカじゃ……ビームとか出ないかのぅ」 一休み中の玲が息を吐いた。月夜に見事なバケ様。そんなバケ様を、暖簾はバイクで周囲を駆けずり回りつ一眼レフで激写激写。戦闘型フォーチュナへの土産にしよう、なんて思いつ玲の傍でブレーキ、良かったら乗って一緒に回るか、と。 一方の管制室。 「はぁ……素晴らしいわねー…ちょっと起動してみたいわぁ…」 久嶺はうっとり、バケ様に頬ずり堪能真っ最中。 重機って素晴らしい! 『了』 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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