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神秘の診察室。ドクター如月のエリューションクリニック

●ナース
 井上誠一は朦朧とする頭を抑えながら、病院への道を進んでいた。おそらく風邪だろう、とたかを踏んでいたら妙に長引く。これはヤバイということで医者にかかることにした。
 新生活で新しい町に引っ越し、地図を見ながら病院を探す。確かネットで調べたときにはこの辺に……あった。
 少し寂れたビルだが、医者の腕が寂れているとは限らない。仮に腕が悪くても診察して薬もらって終わりなのだ。とにかくとっとと診察してもらって――
「凶悪な感染症です。隔離入院します」
 は? 反論する間もなくベルトで拘束され、隣の部屋に連行される。そのままテキパキと点滴やら機械を繋がされる。あの、何の冗談? っていうかいきなり入院とかナニソレ?
「安心してください。新薬を投与します」
 あの、確かそういうのって同意が必要なんだよね? って言うか何の薬をぎゃああああ!
「容態悪化。電気ショックの準備を!」
 ばりばりばり。明らかに人体に当てるには大きすぎるだろう電流の帯を見て、井上は恐怖する。ああ、俺ここで死ぬかも……しかし男のサガか現実逃避か。井上の思考は自らを『治療』する医者のことを考えていた。
(ミニスカナースでぱっつんぱっつん。そんな女医にクールに診られるなら死んでもいいや……)

●アーク
「イチハチサンマル。ブリーフィングを開始します」
 録音機にスイッチを入れて、資料を開く。『運命オペレーター』天原和泉(nBNE000024)は集まったリベリスタたちの顔を見ながらこれから起こるであろう神秘の説明を始めた。
 ちなみにいつものアーク制服ではなく、ナース服である。
 あんたなにしてんの、という視線を受けて持っていたバインダーを手に顔を赤らめた。
「こ、これは司令室長からの命令で仕方なく……っ!」
 さおりんなにやっとるか。取り合えずそこには触れない優しさでリベリスタたちは先を促した。まさか和泉を辱める為にブリーフィングルームにリベリスタを呼んだわけではあるまい。
 そう。これはエリューション事件なのだ。リベリスタたちは気を引き締め、フォーチュナの説明に耳を傾ける。
「敵はフェーズ2のノーフェイスが一体と、フェーズ1のノーフェイスが三体です」
 言葉と共にモニターに写しだされる寂れたビル。そこの三階がクローズアップされた。『如月医院』という看板がある。
「ここの医長と看護士全てがノーフェイスです」
 ノーフェイス。革醒してフェイトをえられなかった人々。世界を崩壊に導く存在であるがゆえに、滅ぼさなければならない相手。運命はかくも残酷なのか。人の命を救う医者であっても等しく残酷に選別は行なわれるのか――
「革醒して得たフェイトを自らを使って人体実験等を行って消費し、わずか一ヶ月で全て失いました」
「自業自得かよ!」
「そしてノーフェイスになり、人の理を外れたスキルを手にし、さらに不死性を高めてその行動は加速しているようです」
「本気でどーでもいいな!」
「それだけなら他人に迷惑をかけないのでいいのですが……」
 いいのかなぁ? 首をひねるリベリスタ。
「近々その医院に患者がやってきます。彼女達はその患者を使って様々な『治療』を行なうでしょう。有り体に言えば、ノーフェイスの毒牙にかかります」
 それは捨て置けないよな、うん。
 って待て。いま彼女達っていわなかったか?
 モニターに写しだされるミニスカナースの姿。クールな瞳で見下ろす知的な女性。ぱっつんぱつん。
「確かにそれは見過ごせないな」
 やる気が出る一部のリベリスタ。それを冷たい目で見るリベリスタ。
「ビルは多少派手に暴れても問題ありません。皆さん、よろしくお願いします」
 和泉の声に送られて、リベリスタはブリーフィングルームをでた。


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:どくどく  
■難易度:NORMAL ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2012年04月22日(日)23:17
 どくどくです。
 綺麗なお姉さんに身も心も治療されたい! 支配されたい!
 あ、ネタですが割とバステ祭りです。

◆勝利条件
 ノーフェイスの打破。
 
◆敵情報
 女医長『如月』(フェーズ2)
 白のミニスカナース。見た目は25歳ぐらいの女性です。ぼん、きゅっ、ぼん!
 革醒してフェイトを得たのですが、その研究の為に何度も身体と運命を削り、いつしかノーフェイスに。そしたらもっと不思議なことになったので、さらに自らを刻むという、ある意味自己完結しています。
 逃亡とか全く考えません。リベリスタを嬉々として『治療』しようとします。

 攻撃方法
 メスで刻む   物近範 鋭いメスで刻みます。流血。呪い。
 伝染病です! 神遠複 病気になります。ダメージ無、弱体、隙、重圧、猛毒、麻痺、致命。
 容態急変よ! 神遠単 容態が悪くなります。ダメージ大。Mアタック40、呪殺。

 看護士(フェーズ1)
 薄紅色のミニスカナース。如月の部下です。三人います。ちまっ、きゅ、するっ!
 如月について行くだけあって、思考も似たようなものです。

攻撃方法
 ベルト拘束  物近単 拘束ベルトで思いっきり縛ります。麻痺、ブレイク。
 電気ショック 物近単 変な機械を使って、電流を通します。ショック、雷陣。
 新薬投与   神近単 開発中の新薬をうちます。HP回復『神攻×(50-1d100)%』。マイナスになればもちろんHPが減ります。


 井上誠一
 一般人です。リベリスタ到着の二時間後ぐらいにやってきます。
 

◆場所情報
 寂れたビルの三階。人は少ないため、多少騒いでも問題ありません。『ああ、またあそこの医者か』ぐらいの認識です。
 扉を開けると受付で女医と看護士三人が待ち構えています。何も言わないと患者と思われて拘束されて連行されます。後はお察しください。
 待合室の広さは戦闘をするのに充分な広さです。

 皆様のプレイングをお待ちしています。
参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
覇界闘士
御厨・夏栖斗(BNE000004)
ナイトクリーク
犬束・うさぎ(BNE000189)
スターサジタリー
リーゼロット・グランシール(BNE001266)
デュランダル
楠神 風斗(BNE001434)
プロアデプト
如月・達哉(BNE001662)
ソードミラージュ
リンシード・フラックス(BNE002684)
プロアデプト
阿久津 甚内(BNE003567)
ダークナイト
羽月・奏依(BNE003683)

●事前準備。あ、プレイングどおりしっかり3発分ダメージ与えておきました
「また!」
「おぐぅ!」
「女装!」
「ぼぐぅ!」
「かっ!」
 渾身の力を込めて縛られている『イケメン覇界闘士』御厨・夏栖斗(BNE000004)を殴る『折れぬ剣《デュランダル》』楠神 風斗(BNE001434)。その姿はナースキャップにナース服。殴られている夏栖斗もナース服。それ何処で手に入れたんだ、とか聞いてあげないでください。アークにはいろいろな人がいるんです。
「てめぇ! 楠神今本気でなぐ……あれ? ナース楠神も悪くない」
 殴られた夏栖斗は縛られたまま殴った風斗を見て……何かに目覚めそうになった。いかん落ち着け。アレは楠神。このときめきはナース服へのときめきだ。動悸を抑えながら必死に言い聞かせた。
「ミニスカナース……何と言う無茶な響き。だがソレが良い。
 コラ風斗さん、ちゃんとミニスカになさい。半端はいけませんよ半端は」
『夜翔け鳩』犬束・うさぎ(BNE000189)は風斗の姿を見て、不備を指摘する。今回の作戦は敵と同じ姿をして精神的なシンパシーを抱かせ、虚をつくものである。ならば敵と全く同じ姿になるのが道理。ミニスカでないのなら意味はない。それはそれとしてデジカメのスイッチオン。
「撮影するな!」
 デジカメを即座にはたき落とす風斗。
「ぼん、きゅっ、ぼん! ぼん、きゅっ、ぼん! やったぁぁあー!」
 今回の敵の姿を思い出しながら、白衣をまとってハイテンションにガッツポーズをとる『大風呂敷』阿久津 甚内(BNE003567)。和泉のナース姿を撮っていいか訪ねたら『し、写真はやめてくださいっ。撮ったら泣きますからね!』とガチで拒否されたので脳内メモリーだけに留めておくことにした。
 それはともかく『ぼん、きゅっ、ぼん!』である。違う。ノーフェイスである。放置すれば一般人が巻き込まれるのだ。
「楠神と御厨……戦う前から体力削んなよ……」
 と、冷静な意見を入れる『テクノパティシエ』如月・達哉(BNE001662)。病み上がりなのか年齢的なものでついていけないのか。とにかくため息をついて、サングラスの位置を治した。そして今回の倒すべきノーフェイスのことを思う。巨乳。いやそれはいい。
「言ってしまえばあれだ。せっかく手に入れたフェイトを自分で捨てるなど馬鹿でしかない」
「なんだかある意味人生楽しんでるわよね……」
 達哉の言葉に『ティファレト』羽月・奏依(BNE003683)が人払いの神秘を展開しながら答える。運命の寵愛を自ら放棄することは理解できないが、その理由が自分を実験に使用したというのもさらに理解できない。しかし当人達はそれで満足しているのだ。
 ちなみに奏依もナース服である。花浅葱の右目と銀朱の左目のオッドアイ。白い肌に白い髪の毛。そんな奏依が白い服を着れば、さらに白さが際出す。純白で汚れなき少女のあどけなさがそこにあった。ろりさいこうや。
「自業自得でフェイトを全失するとは何ともまぁ狂気的な」
『銃火の猟犬』リーゼロット・グランシール(BNE001266)は装着したバトルスーツのチェックをしながら、会話に加わる。理解に苦しむ思考だし、正直理解する必要もない。ノーフェイスは滅ぼすのみ。アークに利益を。
「それではいきましょう」
『鏡操り人形』リンシード・フラックス(BNE002684)が号令を出し……皆の視線が集まることに首をかしげる。リンシードの格好はいつものゴスロリの格好ではなく、ミニスカナースである。スレンダーなボディに健康的な足。無表情に立つ様が、清楚で可愛い印象を与えていた。ろりさいこうやパート2。
「……あれ、もしかして、着る必要とか……なかった、ですか……?
 い、いや、違うんです……これは……そう、御厨さんが、着ろって、言ったから……」
「あれ、僕そんなこと言ったっけ?」
「2012/04/17(火) 06:24:31に『いや、ほか(の人)もナース服になったらボクが喜ぶ』と言ってます」
「相談のログなんかもう確認できないよ! メタすぎるよ!
 和泉ちゃんがナースでかわゆくてあんま話覚えてないけどけどまあいい」
「いいのか」
「別に、ちょっとだけ、着てみたかった、なんてことはないんです……」
 リンシードはぶつぶつと『ないんですよ』と繰り返したり、自分のナース服を見たりしていた。大きな鏡があれば、見入っていたかもしれない。
 そんなナース服三人。ミニスカナース一人。白衣一人。私服三人のリベリスタは、如月医院の扉に手をかける。幻想纏いの通信をONにして、頷きあう。
「先生! 急患です!」
 扉を開けて踊りこむ囮組。作戦開始である。

●先生急患です。おもにあたまがわるいですこのひとたち(褒め言葉)
「先生! 急患です! この男が人には言えないモノを踏んでで転んで顔をぶつけて昏倒したんです! 酷い顔が余計に酷く!」
「楠神てめぇ! このイケメンを見てからモノを言え!」
 拘束された夏栖斗を抱えて、風斗が院内にやってきた。ミニスカナース服をきた女医長の如月が夏栖斗の顔を見て驚く。
「まぁ、確かに酷い顔!」
 さりげなく失礼なことを言う。如月は夏栖斗の顔を覗き込むようにかがむ。ミニスカナースに包まれたふくよかな胸が、ぽよんと夏栖斗の間近でゆれた。
「ひゃっほう、ミニスカナース! まじおっぱいでかい」
「Yeeeeeeaaaaaah! HA! ありがとう! ありがとうアーク!」
 揺れる胸を見て喜ぶ夏栖斗。そして横からそれを見る甚内。
「兄さんが酷い怪我なんです! ともかく早く治療室に!」
 うさぎが切羽詰った口調で女医に嘆願する。その声に女医は真剣な顔になり、
「そうね。怪我をしているのにこのテンション。細菌が傷口から感染して脳に到達している可能性があるわ。頭蓋穿刺よ。あなたたち、ドリルを用意して!」
 穿刺。聞きなれない言葉だが、要するに内臓などの重要器官に直接穴を開ける医療行為である。
「はい、先生!」
 三人の看護士が拘束されている夏栖斗を抱え、背中を見せる。
「今だ!」
 幻想纏いから武装を取り出し、殴りかかる風斗。手にした剣が赤く光り、看護士の一人を袈裟懸けに薙いだ。
「よし! お前なら直視しても問題ない!」
 看護士の『ちまっ、きゅ、するっ』な体系を見て風斗が言う。女医の体型を直視しながら戦うのは、健康的な十七歳男性としては辛いものがある。……同年代だが夏栖斗のようにはしゃぐことはできない。
 後ろ手に持っていた幻想纏で仲間に連絡する夏栖斗。その連絡に応じて、病院内に乱入するリベリスタ達。
「あなたたち何者!?」
「別の病院から……支援に駆けつけたナースです……」
「あ、どうも。じゃあこちらをお願い……ではなくて!」
 リンシードの言葉に頭を下げる女医。そのまま納得しかけて、我に帰る。
「そう。あなたたち革醒した人ね」
 舌で唇を舐めて、メスを取り出す如月。
「八人いればいろいろできるわ! 皆、押さえ込むのよ!」
「はい、先生!」
「させっかよ……ってこら! 楠神拘束とけ!」
 今だ拘束されている夏栖斗が暴れる。一応拘束自体は簡単に外れるようにはしていたが……。
「え?」
「え、じゃねぇぇぇ! 僕もおっぱいナースの押さえに入るって作戦だろうがぁ! おっぱい生殺しだぁぁ!」
 じったんばったん。しかしここに重大な作戦ミスがあった。
「だれが……外します……?」
「だれもプレイングに『夏栖斗の拘束を外す』って書いてませんからね。諦めてもらうしか」
「ちょ、なにその理由!? 難易度NORMALでそれは酷くね!?」
「まぁそういうわけだから諦めてくれ。おっぱいは俺が吸血するから」
「阿久津てめぇぇぇぇ!」
「……なんでこんなにみんなテンション高いんだ?」
 その争いを遠くから見ていた達哉がため息をついた。
「攻撃に移行しましょう」
「夏栖斗にぃに……」
 リーゼロットが変わらずマイペースに戦闘準備を整え、奏依がどうしたものかと思案する。
 最終的にはうさぎが『真面目な話、御厨さん抜きではきついので』といいながら拘束を外す。
「ねぇ、そろそろいいかしら?」
 その間待っていた如月がヒマそうに答えた。
「あ、すみません。では!」
 そして展開するリベリスタ達。夏栖斗、うさぎ、甚内が如月を押さえている間に、リンシード、風斗、リーゼロットが看護士をブロック。看護士を集中砲火して倒す作戦だ。
「制圧開始します」
 リーゼロッドが銃を構え、弾丸を撒き散らす。静かに討ち放たれた銃は戦場を駆け巡り、ノーフェイスたちを傷つけていく。
「まったく。ミニスカとかだめだろう! もう少し自分を大切にだな――」
 風斗は赤く染まる剣で看護士を攻め立てる。持ち手のオーラに比例して赤く染まる剣。風斗を守るように存在していた剣は、彼の相棒。手に馴染んだ剣は、体の一部のように振るわれ敵を傷つけていく。
「……もしかすると隣のナース……いえ、貴方の尊敬する女医長も、病魔に冒されているかもしれません……医者の不養生、なんてよくいいますしね……。さぁ、治療してあげましょう……」
 リンシードが分身して相手を惑わしながら、看護士に囁く。あらゆる覚悟から囁かれて混乱した看護士は、
「ええええ!? 先生、治療しまー……きゃああ!」
「あ、ごめん。メスに巻き込んじゃった」
 如月を治療しようと近づいて、メスに切り刻まれていた。
「取り合えず、メスの誘導はうまくいきそうですね」
 リベリスタの予想通り、多人数で囲めば範囲攻撃を誘発できる。楽なダメージではないが、それでも他の攻撃がバッドステータスてんこ盛りなので、メスのほうがまだマシだった。出血を抑えながら、うさぎの指先が死の刻印を描き、如月の体力を削っていく。
「ナースへの愛情を舐めるなぁあ!」
 運命を削ってナースの愛情を叫ぶする夏栖斗。
「ってもうフェイト使用ですか?」
「仕方ねーじゃん! 戦闘開始前から満身創痍だったんだし!」
「全く何をやっているのやら」
「お前が本気で殴るからだ!」
 酷い話もあったものだ。
「俺ちゃんの心の針鼠が 女医さんにオベリスク!」
 甚内は如月のムネとかフトモモとかを見ながら、矛を振るう。戦闘中だもんね。相手を凝視するのは仕方ないよね。あと反撃で体が触れちゃうのも仕方ないよね。ぼん、きゅっ、ぼんだからね!
「いたっ。反撃されるんなら攻撃しないほうがいいわね」
 甚内の反撃により、メス攻撃を躊躇する女医者。
「なんかにぃに達はあんなだけど、こっちは真面目にいくわよ?」
 奏依が暗黒の波動を飛ばし、看護士を捕らえる。闇のオーラが看護士に纏わりつき、武器の切れ味を弱めた。こっそり言葉に毒が混じっているが、ご愛嬌。
「おまえ達の敗因を教えてやろう」
 達哉はリベリスタ達の傷を癒しながら、如月たちを指差した。正確には如月の豊満な胸と、ナース服を。
「バニーではないからだ!」
「あれ? 達哉にぃにもだめなほう?」
 ドン引く奏依。そのまま加速していく達哉。
「確かに白衣やナースは萌ポイント高い高アイテムだが、お前らのやっていることは単なるお医者さんごっことコスプレ大会でしかない!」
「ごっこっていうか本職です。医師免許持ってます」
「コスプレは否定しないのですね、先生」
「私を落とすならば巨乳バニーを用意して来るんだな! 巨乳バニーこそ至高!」
「……えー」
「道を極めんとする求道者として言おう! 偉大な先人たちにマジ謝れ! そして残念だったな……巨乳だけではこの私は落とせんよ!」
「よくわかりませんけどごめんなさい」
 勢いに押される形で謝罪する如月。そしてゲホゲホと咳き込む達哉。これも年かー、と自虐的に呟いた。
 そんな心中に関係なく、戦いは続く。

●告知って本当は重いテーマです。軽々に扱ってもうしわけありません。
「あなた、感染症の疑いがあります。病名はバニースキー症候群です!」
「なん……だと……ゲホゲホ!」
 どんな病気だそれ。ともあれ達哉を指差し、病気を告知する如月。様々な苦しみに襲われ、咳き込む達哉。
 甚内の反撃を受けてから、メス攻撃と病気の告知を半分ずつ使い分けるように攻撃する女医者。そのためか、体調不良に苦しむものも増えてきた。
 看護士の拘束や電気ショックもリベリスタの足止めの要因となり、動きを封じられると同時にダメージも蓄積していく。じわじわと追い込まれていくリベリスタたち。
 だが、
「何かしら……急にお腹が……」
「病気のお薬を! 特効薬は無いんですか!」
「はい、研究中の新薬があります! これでイチコロですよ!」
 体力が回復しない状態になったうさぎと奏依が看護士に新薬投与を促す。うまくいけば回復。悪ければダメージ。そんな新薬だが、体力が回復しない状態で打たれれば無駄打ちである。それを誘発し、看護士の行動を無駄に消費させる。
「あー! だめよその子たち今……!?」
 如月が止めようとするが、時既に遅し。そしてその一手の遅れが接戦において決定打となる。
「くらえ! 斬風脚で攻撃してスカートめくり!」
 いやーん。夏栖斗の放つ風の刃を受けてスカートを抑えながら、看護士の一人が倒れる。見えるか、とおもったが夢は幻。スカートの奥の神秘は秘匿される。
「や……もう薬は、いやです……」
 看護士の新薬に怯えながら、リンシードが剣を振るう。過去が注射器などの医療器具に恐怖感を与えるのだろう。彼女の動きは怯えがあった。それでも仲間の支援を受けて看護士の一人を倒す。
「破廉恥だ! 聖職にある者のする格好じゃない!」
 目の前の看護士を倒した風斗が風の刃を飛ばして如月を攻撃する。近づかないのは、ミニスカナース姿を直視したくないからだ。揺れる胸とふともも。うん、破廉恥だ。
「アークの障害を排し、アークに利益を」
 リーゼロットが如月の瞳を狙ってトリガーを引く。後退しながらの射撃は精密さが下がる。わずかなブレが弾丸の軌跡を変え、あらぬ方向に飛んでいく。
「容態が悪化しています!」
「……くっ!」
 如月に告知され、達哉が病魔に倒れる。気だるげに床に転がった。
「ぼん、きゅっ、ぼん! に吸血ー!」
「ぼくもぼくも! おっぱい!」
「あ……んっ」
 甚内と夏栖斗が如月に牙を立てて、血を吸う。ぽよんとした感覚。すべすべの肌に牙をつきたてるという支配感。血を吸うという背徳感。声を抑えようとする如月の声が吸血を扇情する。
 これはHPとEPが少なくなってきたから必要に応じての行為なんだよ!(キリッ!)
「破廉恥極まる!」
「ぼんきゅっぼんやちまっきゅするっより、むきっがちっもっこりです」
 ナース姿で叫ぶ風斗を見ながら、うさぎがいう。そのまま『11人の鬼』を携え、うさぎは如月に迫った。様々な角度の刃が皮膚をズタズタに刻み、死の刻印を植え込んでいく。横なぎに振るわれる涙滴状の破界器が、如月の生命活動を停止させる。
「あ、死ぬのね。これが死、ふふふ。いい実験対象になりそう……」
 最後まで生きることよりも探求に費やし、ノーフェイスは崩れ落ちた。

●ナースに医療行為はできません。まぁ、その辺を含めて神秘の診療室ということで
「さようなら、おっぱいミニスカナースさん……」
「俺ちゃん、おっぱいさんのことは忘れないぜ」
 夏栖斗と甚内は憂いを含んだ声でノーフェイスに背を向けた。大丈夫、あなたとの戦いは忘れない。あの盛り、あの揺れ、あのボリューム。
「にぃに達……」
 奏依はそんな二人を残念そうに見ながら、倒れた達哉の怪我の治療を始めた。折角ナース服を着ているのだ。それっぽいことをしてもいいだろう。幸か不幸か、医療器具はたくさんある。
「せめてバニーナースなら……病院からナースキャップがなくなる中、新たな需要はウサミミナース……谷間で人肌に暖められた聴診器と体温計……ストッキングは当然白……カルテを取るときは当然前かがみ……オール白の癒し系バニー……」
 熱にうなされるように達哉が口にする言葉。それを聞かなかったことにする奏依。
「全く……オレはもう帰るぞ」
 ナース服を脱ぎ、学生服に着替える風斗。
「そうですね。後はアーク職員に任せて私たちは帰りましょう」
「だから撮るな、うさぎ!」
 ぺしん、とうさぎが持っているるデジカメを叩き落とす風斗。
「任務完了です。怪我人は――」
 そんな中、リーゼロットは事務的に報告を行なっていた。これでノーフェイスによって命を落とす人がいなくなる。エリューションにより家族を失ったリーゼロットは、悲劇は何もないという日常に安堵の息をついた。
「そういえば、リンシードは?」
「あそこ」
 指差す見れば姿見の前で自分のミニスカナース姿を見ているリンシードがいた。
「別にこれは……返すのが、もったいないとか……そんなこと……思ってませんよ?」
 わかったわかった。無言でそれ以上触れないことにするリベリスタ達。
 何はともあれノーフェイスは消え去り、罪なき一般人が神秘に巻き込まれることはなくなったのであった。それを胸に刻み、リベリスタ達は帰路につく。

「ところで男性陣が今回ナース服着る意味ありましたっけ?」
「……それを言うと女性陣も」
「「ばかやろう! ナースは正義なんだよ!」」
 リベリスタ(一部)の熱い主張が響き渡った。

■シナリオ結果■
大成功
■あとがき■
 どくどくです。
 和泉さんのナース姿を見てたら、なんとなくひらめきました。イラストからシナリオができるという、まぁよくある話。
 つまりどくどくがナース好きという事実はないのですよ。(目をそらす)
 
 不意打ちを始め、致命状態での新薬投与などお見事な作戦でした。
 そしてまさかの女装作戦。その覚悟も含めて大成功です。
 あと純粋にプレイングが面白かったので。
 こまけぇことはいいんだよ! 

 さて、鬼のほうもほぼ一段落しました。
 この依頼が鬼との戦いで疲れた皆様への清涼剤となれば幸いです。
 どくどくはものすごく癒されました。笑いながらキーボードを叩いていましたとも。

 それでは三高平市で。