●俺はもやし! もやしだあああああ! ううおおおおおおポキッ!? あなたの想像力が豊かなことを願って、この一文を書く。 もし悲しいことに想像力が足りないようであれば、お近くにある実物を眺めながら読んでほしい。 なぜこんな語り出しなのかと? よくぞ思ってくれた。 なぜならば。 ――全長1mのもやしが荒ぶっているからだ。 「もやしぃぃぃぃぃぃぃ! もっ、もや、もやしいいいいいいいい!!」 頭(どこだろう)を振り回し、腰(どこだろう)を凄まじくグラインドしながら脚(だからどこだろう)をじたばたさせるもやし。 彼はしばらくばたばたと暴れた後、その辺の電柱に当たってぽきっと折れた。 無論死んだ。 「…………」 「…………」 その様子を、残り三十五本のエリューション・モヤシ達は悲しげな眼(どこだろう)で見つめていたのだった。 ●もやしだけを一年間食べ続けたら痩せる 「……これ、だけを……?」 『運命オペレーター』天原和泉(nBNE000024)は絶望的な顔で女性誌のページを眺めていた。 はっとして顔を上げる。 モヤシのエリューションがどうのこうのという理由で呼ばれたリベリスタ一同が、そこにいた。 両手をばたつかせ、雑誌を背中に隠すガハラさん。 「えー、モヤシが覚醒してしまって、エリューションゴーレムになってしまったようです。このままではモヤシにダイエット効果があるという噂が電波に乗りスーパーでは売り切れが続出するだけでなく食事を全てもやしにされたお父さんや育ちざかりの子供達が絶望するのは必至で……あ、間違えた!」 口に手を当て、ガハラさんは首を振った。 「とにかく、説明しますね」 エリューション・モヤシ。 三十五対もの大量さで発生してしまったエリューションゴーレムだが、その耐久性の無さは凄まじく、もうなんていうか、素手で折れる(死ぬ)くらいである。 「まあ、その……折角ですから。一番沢山折った(倒した)人が優勝というゲームにしては、どうでしょうか?」 さっきの間違いを忘れさせたいのか、顔を赤らめつつ言うガハラさんである。 さておき。 「現在、大型スーパーの店内に散らばっている状態です。一般人が出入りしないように結界処理はしてありますので、あとはよろしくお願いします」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:八重紅友禅 | ||||
■難易度:EASY | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年04月05日(木)23:55 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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●もやしもやしもやしーもやしーを食べーるとー頭が……コレ違う歌だ! 1m大のもやしがスーパーの食料品売り場で群れを成して爆走しているさまを想像して欲しい。 それが、今『正義の味方を目指す者』祭雅・疾風(BNE001656)と『おっ♪おっ♪お~♪』ガッツリ・モウケール(BNE003224)が千里眼で見ている光景である。 「モヤシが……荒ぶってるな……」 あまりにマンマな光景に唖然とする疾風。彼の特撮チックなヒーローアーツがこのもやしたちに炸裂することを思うと、何故だか目頭が熱くなった。 「とりあえず、防火シャッターは全部閉めておくお……」 大型スーパーと言えどシャッターで仕切れる場所は限られているので、閉めた所でもやしの包囲態勢がより強固になるだけなのだが、無いよりイイというものである。 一部のスーパーではフロアごとにシャッター遮断できると言われているが、そういう店舗は最近どのくらいあるのだろうか? さておき。 「電気もつけておこうね。ブレーカー入れられる?」 「一応最初からブレーカーは入ってるみたいだお。あ、一ヶ所入ってないから入れて来てほしいお」 「はいはーい」 電子ロックの外れた裏口から侵入してブレーカーを操作する『悠々閑々』乃々木・白露(BNE003656)。 正面玄関をシャッターで閉じているのもあって、この裏口が突入路になりそうである。 『チャイルドゾンビ』マク・アヌ(BNE003173)もやる気十分な様子で――。 「うあー」 様子で……。 「あー」 ……様子わかんない。 「もやし、ダイエット効果、なんて甘美な響きでしょうか」 スペード・オジェ・ルダノワ(BNE003654)が両頬に手を当てながら振り返った。 「もやしを湯がくなら沸騰したお湯の中にサラダ油を大匙二杯と塩を一つまみ入れてそこへもやしを一気に入れてさっとゆでるのがお勧めですよ。十秒から三十秒たったらザルにあげて水けをきると良いでしょう。ゆでた後で水にさらすと栄養分を水に流してしまうだけでなくせっかくのシャキシャキ感が台無しになってしまいますから注意しましょうね」 「あうあー」 「え、その『茹でもやし』のレシピって今必要ですの?」 「いいえ?」 「うあー」 良い笑顔で振り向き直すスペード。 『紕い血桜』トキハ・カミナギ(BNE003309)は綺麗にスルーして、虚空に向かって握りこぶしを掲げた。 「さ、いっぱい刈(狩)って、後で美味しくいただきましょう! 何を作ろうか今から楽しみですの!」 「あー」 「……って、食べても大丈夫なんですか、これ?」 ぼそっと呟く『奇術師』鈴木 楽(BNE003657)から、一同は一斉に目を反らした。 禁句だったのかもしれない。 というか、もし食べれなかったり、更には倒した後ただのパックもやし(一袋分)に戻ってしまうかもしれないなんて、できれば考えたくなかった。楽しみが減る。 「ま、とにかく」 両手を腰に当てる『影使い』クリス・ハーシェル(BNE001882)。 彼女は足でスタッフ用の両開きドアを蹴り開けると、威勢よく言い放った。 「今日のご飯になって貰おうか、エリューション!!」 ●もーやしもやしっ、もーやしもやしっ、よねのやのもや……コレモチガウ! 念のため、今回の特別ルールを紹介しておこう。 広いスーパーのフロア内に散らばったエリューションもやし35体。これを一番多く倒したリベリスタが今回のMVPとなる。つまり、駆除戦でありながら争奪戦でもあるのだ。 そんなルールのもと始まったこの戦い。 フロア内に真っ先に突入したのはガッツリであった。 (問1:上の行にある『ガッツリ』は名詞であるか形容詞であるか述べよ) 「イニシアチブはいただきだお!」 大量のダガーを指の間に挟み持つと手近な奴から順番にバウンティショットを叩き込んでやった。 「片っ端からもやしの頭を吹っ飛ばしてやるお~!」 (問2:上の行における『頭』とはどこを指すか述べよ) 1mとはいえほっそいもやしである。 ダガーが突き刺さったが最後途中からぽきぽきと折れていき、二本程度刺してやればもう心ごと折れていた。 「モヤシイイイイイイイイイ!?」 「幸先がいいお、この調子でどんどん行く……お?」 ふと見ると、トキハがフロア内をゆっくりと歩いていくのが見えた。 真横をもやしが通り過ぎていても無視である。 「お?」 何か策でもあるのだろうか? ガッツリはちょっとだけ考えてやめた。今はもやしを折ることに集中しよう。 「マジックアロー!」 フロアのタイル上をついーっと滑りながらマジックアローを乱射する楽。 これだけだと何かの変態みたいに見えなくもないので、彼の容姿を説明しておこう。 タキシードでオールバックのマゾ紳士である。 ……だめだやっぱり変態だ! 絶対逆さ吊り状態でブーラブラーとか言ってるんだ。タキシード仮面なんだ。 「はっ……今私へのバッシングが聞こえたような。いや、気のせいでしょう。待つのですもやしさん!」 更に滑って行く楽。 そんな彼を横目に、スペードは文房具売り場の棚によじ登っていた。 今現在、誰かが倒しかけたもやしを狩ろうとする者もおらず、互いに狩場を荒らさない条約でも結んでいるのかと言う程、リベリスタ達は広範囲に散らばっていた。 スペードの位置もまあそんなふうにある程度距離を離したエリアにあった。それでも掻っ攫いが不可能という程でもない。 リベリスタ達に追い立てられ、必死で逃げるもやしの群が棚の上からはよく見えた。 「モ、モヤシシイイイ! モヤッモヤシイイイイイ!?」 である。 「あ、荒ぶるもやし……なんて恐ろしい」 がたがた震えるスペード。 でもやらないわけには行かない。棚の上からよーく狙って魔閃光を連射していった。足場が不安定なので微妙に当たりにくいが、もともともやしの回避率が激低だったので割とよく当たった。 惜しむらくは威力の問題で何発か撃ち込まないと折れてくれないと言うことくらいだろうか。まあ、些細な問題である。 そうやって圧し折られていくもやしの横をあえてスルーしつつ、白露はもやしにマジックアローを連射していった。 「もやしさん、逃げないでね?」 「モヤシイイイイイイ!?」 そんなこと言われてもおおおお、である。 角っこ等の狭い場所へ地道に追い込み、もしくは追いかけ、一本一本丁寧に追って行く白露。 「ごめんねもやしさん、あとでちゃんと食べるからね」 「モヤシイイイイイイイ!」 そんなこと言われてもおおおお、である。パート2。 泣く泣くへし折られるもやしとすれ違いつつ、疾風は低姿勢で駆けていた。 可変式モーニングスターのスイッチを押し、フレイル(連接棍)形態へと変化。もやしの足元(?)へ叩き込み転倒させる。その間に素早く接近し、胴体(?)へ銃を突きつけ連射。的確にへし折る。 「全部で35体か……優勝狙うぞ!」 今の所、ガッツリと並ぶ程度での優勝候補である。やっぱ世の中レベルがものを言うのだろうか、みたいなことはこの際言うまい。 疾風はもやしの破壊を確認し、すぐさま次の標的にフレイルを振り込んだ。 しかし彼のフレイルが触れるより早く、もやしの胴体を一閃の光が切断した。 否、それは光ではない。クリスの放った刀の一撃によるものである。 「またつまらぬものを斬ってしまった」 ガチンと音を立てて刀を鞘に納めるクリス。 刀と言うよりは魔具に近く、彼女の神秘性能をより高めるための媒体ではあったが、こうしてみれば刃物とそう変りない。 「喜べもやし、貴様がこの刀の被害者第一号だ」 「モ、モヤシイイイイイ!!」 よく考えたら決して嬉しくないことを言われ、どう思ったかはわからないが悲鳴をあげて倒れるもやし。 一応、彼女も彼女で優勝候補である。 ちらりと、疾風とクリスの目が合う。 どちらからともなく口を開きかけたその時、二人の間を奇妙な影が通過した。 影は進路上のもやしに次々食らいつくと、胴体(?)の一部を食いちぎって通過していく。それが連続しているので、まるで連続通り魔のような様相を呈していた。 「あー……」 獣の呻りのような声をあげ、魚介類コーナーの前にごろごろと転がるマク。 おさかな天国をBGMにしながらむっくりと起き上がると、漸く人の目をして周囲を見回した。理性さんログオン状態である。 「これ全部、食べていいれす?」 でもあんまり人間じみてはいなかった。 ●もやし、もやし、もやし、もやし、もやし三兄だ……チガウ! 勝負開始から約一分経過。 疾風はフロアタイルをけたたましく鳴らして走っていた。 棚が等間隔にならんでいる分、もやしが陰に隠れて見えにくいが、疾風は度々千里眼を発動して(遠近感が狂うので要所要所ではあるが)もやしの位置を把握していた。 「棚の裏か……よしっ!」 両腕を広げて跳躍。小さなジャンプだったので棚を飛び越えるには至らない。 しかしそこでワイヤーで釣ったかのような飛行を開始。空中で身を丸くし、二回転を加えて棚の向こう側へと着地した。 着地と同時にもやしを銃撃。転倒した所へモーニングスター型に変形させた得物を勢いよく叩きつけた。べきょんと折れるもやし。 「お、その感じ……私もやってみたいぞ」 クリスはいつの間にか棚によじ登っており、背中のマントを大きく広げた。 否、広げたのは彼女の翼である。 羽ばたき一つで宙に浮かぶと、もやしに向けて直線状に身構える。 「ウィング――!」 一度前方向にホバリング。勢いをつけ、ピンボール球でも飛ばすかのように自らを射出させた。 「カッター――ぎゃん!?」 「モヤシィ!?」 床タイルに顔から激突。 クリスは鼻を押さえてのた打ち回った。 もやしものた打ち回った。 クリスは、もう絶対やんないと心に決めた。 そんな光景を横目に、依然として棚の上から魔閃光を連射するスペード。 「食べ物を粗末にするのは気が引けますが……」 などと言いながらもやしを一本一本折って行く。 が、それを邪魔する者がいた。 「ハッハッハッハッハ、とぉーう!」 華麗なヘッドスライディングでもやしとの間に割り込む楽。スペードの魔閃光を自分で受けると、箪笥に小指ぶつけた時みたいなのた打ち回り方をした。 「ちょ、ちょっと! 何するんですか!?」 「なあに、自分が勝つアイデアを思い付いただけですよ。つまり……庇えばいい!」 と言いつつもやしの肩(?)を叩く。 「こんなところでやられてるんじゃありません。あなたを倒すのは、この私なんですから」 「モヤシ……」 キラキラとした視線(?)が楽ともやしの間で交わされる。 そして。 「モヤシィッ!」 いいストレートパンチ(!?)が楽の顔面にめり込んだ。 周囲から集まってきたもやしが楽を囲んでボカスカ叩く。 変な煙に包まれ、楽はやめてくださーいという悲鳴を上げた。 スペードがこれどうしようと思って見下ろしていると……。 マクがショッピングカートで突っ込んできた。 「もやしボーリング!」 「ぎゃみん!?」 ボーリングのピンよろしくはじけ飛ぶもやしと楽。 「……うあ?」 楽だった肉塊がぼてりと落下し、綺麗なフロアタイルを汚していく。 マクは首を傾げて振り返った。シャフ度だった。 丁度その様子を目撃していた白露は一言。 「料理するなら、もやし炒めがいいなぁ……あ、それどころじゃなかった」 ぶんぶんと首を振って、散らばっているもやしにマジックアローを撃ち込んで行く白露。 恐らく他のフロアのモヤシは大体狩られてしまったのだろう。ガッツリもそこへ駆け込んできて、バウンティショットを乱射し始める。 なんつっても彼女も千里眼でフロア全体のもやしポイント(略してもやポン)を把握しているのである。そんな彼女が眼の色変えて飛び込んできたと言うことは、今ここが絶好の狩場だと言うことなのかもしれない。 「今の所あちきが五本。皆よりリードしてるお。悪いけど勝たせてもらうお!」 ダガーを両手いっぱいに構えて四方八方へ投げ始めるガッツリ。 この勝負の勝敗がつきかけたかな、と思われた――その時。 「集中、完了ですわっ!」 いつの間にか棚に登っていたトキハがぱっちりと両目を開けた。 もし想像力に余裕があるなら彼女の目の辺りだけをアップにした画像と『カッ』という効果音を想像して頂きたい。そういう場面である。 トキハはショットガンをポンプさせると、片足を軸にぐるんと回転。フロアのほぼ全体に向けてハニーコムガトリングを乱射したのである。 拡散した弾は死にかけたもやしや撃ち漏らしたもやしに命中。次々と圧し折って行く。 「弱ったもやしも掻っ攫わせて頂きますの!」 「うわーっ、僕が倒そうとした奴がー!」 「あちきのもやられたお!?」 はっとして顔を上げるガッツリと白露。 もうお気づきだろうか。 トキハは自分の命中率や攻撃の威力が極端に低いこと、そしてレベル1しかない自分ではどう頑張っても削り合いに負けるだろうと言うことを察し、皆がどんどんもやしをへし折って行く中、5ターンにも渡る連続集中をかけていたのだ。 回避率激低のもやしのこと。クリーンヒットなど容易いものである。それどころかかなりの余剰ダメージが見込めた。クリティカル値だって20近い。ここまでやられて死なないもやしは居なかった。 回転を止め、ショットガンの銃口を天井に向けて持つトキハ。 「トキのショットガンからは逃げられないのですよ」 もやし撃墜数10本。 なんとこの勝負、レベル1のリベリスタであるトキハが優勝したのである。 ●なんちゃらもやしはー滅茶苦茶高いからー……あ、コレダ! ここで一つ述べておくことがある。 全てのエリューションゴーレムを撃破した直後、もやしはなんちゃらもやし一パック分に戻り、ちんまりとフロアタイルの上に落ちた。 マク辺りが膝から崩れ落ちたのは言うまでもない。 幼女がマジ泣きしながらダッシュで帰ろうとした所でガッツリが事前に用意していたモヤシ10パック(それでも安い)を取り出し、ダッシュの勢いのまま抱き着かれた。全力の腹パンくらいに威力があったので、ガッツリは思わずリバースしそうになって、でもこの後の展開を考えて必死でこらえた。口調はともかく大人だったのだ。 さて、そんなこんなで近隣のキャンプ場。 「もやしはベーコンと一緒に炒めてやると美味しそうではある……」 フライパンの前で仏頂面をする疾風。 よく熱して油を引いたフライパンには沢山のモヤシが投入され、ベーコンと一緒にパチパチと言う音を立てていた。 カットしたバターを入れ、フライパンを回していく。 「そっちはベーコン炒めか、なら私は焼きそばを作ろう」 ややパリパリになるまで炒めた焼きそば麺にもやしと刻みキャベツを投入。強火でさっと炒める。しゃきしゃきの歯ごたえを維持させたまま、ほかほかの状態で皿に盛って行った。 「ではトキはビビンバでも……」 細く刻んだ野菜とモヤシ、そして豚ひき肉を辛目の焼き肉のタレで混ぜ、フライパンでじっくり炒める。充分に火が通った所で卵黄だけにした玉子を落としていった。 次々とお皿に盛られていくのを見つめながら、白露とガッツリはホクホク顔をしていた。 早速箸をつけていく。 「麺類ともやしの相性は最高だお。いっそ冷やし中華や味噌汁でもいいお」 「どれも凄く美味しそうだね!」 少年独特の顔で笑う白露。でもどうだろう。彼が絶望的に味音痴であることは、多分今言わない方がいいのかもしれない。 ビビンバの卵黄を割って軽く混ぜながら、楽は透明なタッパーを取り出した。 「それにしても沢山作りましたねえ。じゃ、残った分はタッパーにでも入れて持ち帰りましょう。スタッフに美味しくいただいてもらう方向……で……」 振り返る楽。 ハムスターが如く頬を膨らませたマクと目が合った。 一気に飲込む。効果音にすると『ンゴゥクン』である。 焼きそばの皿に手を伸ばし、大きく開けた口の中に素手で全部かっ込む。そしてンゴゥクン。 「……おいしいれす」 世にも幸せな顔をするマクを前に、楽はそっとタッパーをしまった。 芝生の上に据え付けられた木製テーブルに、八人全員が座る。 スペードは両手を合わせて微笑んだ。 こんなの、随分と久しぶりのような気がする。 お皿を前に、皆で手を合わせた。 「「いただきます」」 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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