●格闘ゲームが今日の舞台 『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)が新作格闘ゲームに熱中していた。 「飛び込み投げの威力高すぎ、四発で落ちるとか……あ、しゃがみで避けれるんだ」 やばいディアディアとか言いながらボタンをぶっ叩くイヴ。 敗北が決定した瞬間……黒くなった画面に背後のリベリスタ達が映った。 あからさまに『今気づいた』みたいな顔をしたが、すぐに真顔にもどって振り返る。 「今のが、参考映像よ」 物は言いようだなと、リベリスタ達は思ったのだった。 ●アナタ、参戦決定ッ!! 同人格闘ゲームがCDごと覚醒。アーティファクト化したのが事の発端である。 付属の説明書によれば解除条件が『八人以上でタッグトーナメント戦をプレイすること』と分かったのだが……。 「アーティファクト効果でプレイヤーはゲームに引き込まれ、負ったダメージが現実に影響するようになっているから、一般人にプレイさせるわけにはいかないわ。確実に人死にが出てしまうもの」 なので、今回八人のリベリスタでタッグトーナメントを行おうということになった……のである。 イヴは問題のCDをセットすると、あなたへと振り返る。 「リベリスタ同士で戦うなんて、滅多にない機会よ。精一杯やってきて」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:八重紅友禅 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 4人 |
■シナリオ終了日時 2012年04月03日(火)22:44 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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■サポート参加者 4人■ | |||||
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●第一試合 さあ早くも始まりました謎の格闘ゲームAF、アルティメットリベリスタ! 第一試合はここコロシアム型ライブステージよりお送りします! はちきれんばかりの会場ギャラリーに応え、今両コーナーより選手の入場です! 「この剣と血を捧げまする!」 出た、蜥蜴侍――風音 桜(BNE003419)! その頭上より、翼を広げて飛出してくる『いつも元気な』ウェスティア・ウォルカニス(BNE000360)! 「相手は誰かな? 負けないよ!」 彼等の暗黒コンボが今日も敵を薙ぎ払うのか!? 対するは青コーナー……。 「仲間の皆と戦うって楽しそう、頑張るよー!」 『ごくふつうのオトコノコ』クロリス・フーベルタ(BNE002092)! 「うん、ちょっとわくわくする。楽しもうかな」 『禍を斬る剣の道』絢堂・霧香(BNE000618)! 二人の安定コンビは道を切り開くことができるのか!? さあ、やってみなけりゃわからない! 疾風怒濤の第一試合、只今ゴングが鳴りました! 「真剣勝負だもん、ごめんねっ」 霧香開幕早々の疾風居合切り。狙いは空中のウェスティアだ! 緊急回避を試みるがいかんせん回避の弱い彼女はいい的である。十割越えのクリーンヒットを食らってしまった。露出の多い柔肌から血が噴き出す。 「ウェスティア殿!?」 「つうっ……大丈夫!」 ウェスティアは落下しそうになるのをこらえて滑空。霧香と桜の頭上を飛び越えると、クロリスへ魔曲・四重奏を乱射した。 「わっ、うわわ!?」 今度は立場が逆だった。クロリスの回避率では四重奏を避ける術が殆どない。 初手は翼の加護と決めていたクロリスだが、何もせぬまま締め付けられて終わってしまうのか!? 「うぅ、痛ったた……劉さーん!」 「どんな敵でも撃ち抜くのみ」 ステージ端より飛び出してきた『デモンスリンガー』劉・星龍(BNE002481)が、自慢のライフル『ワン・オブ・サウザンド』を構えた。限界まで狙いを定めたカースブリットがウィスティア目がけて発射。彼女の胸を貫通した。 すかさず疾風居合切りを叩き込む霧香。 クロリスはウィルパワー判定によって回復。初手の予定を繰り上げて自分に天使の息をかけた。 しかし依然として状況は悪いままだ。 対するウィスティアもまた同じ。このまま狙い撃ちにされたら確実に押し負ける。 「彼を使うなら今だよねっ、福松さん!」 「オレを読んだか?」 ステージ上のワイヤーによって降下してきた『糾える縄』禍原 福松(BNE003517)がこれまた自慢の銃サタデーナイトスペシャルを構えた。 「ハイなタンゴと洒落込もうか!」 福松が霧香に向けてバウンティショットを乱射する。 思わず足を取られる霧香。 そこへ――。 「打ち抜き、叩き斬る!」 刀を豪快に抜き放った桜が弾丸に合わせて突撃。クロリスと霧香の間を駆け抜けると、湧き出た暗黒によって二人を切り裂いた。 それだけではない! 「ふふ、きつく縛ってあげるよ……」 空中で魔方陣を叩くウェスティア。四方八方から飛び出した血色の鎖がクロリス達に巻き付いた。 「うきゅう!? 今回は負けてあげるんだからねーっ!」 「しまっ――!」 光の霧になってフェードアウトするクロリス。 霧香のほうはと言えば、鎖の呪縛が効いていて身動きが取れない! 「勝機!」 彼女の左右から暗黒と魔曲・四重奏を連射し続ける二人。 こうなってしまえば仕方ない! 「アークの精鋭と戦えて自分の力を試せたんだ……残念だけど、あたしの負けだね」 光の粒になってフェードアウトする霧香。 と、いうことで……! 「いえーいっ! うんっ!」 空を飛びまわりながらカメラにピースサインをするウィスティア。 その下でじっと腕組みをする桜。 彼等は光の束に包まれ、決勝ステージへと転送された。 ●第二試合 さあお待ちかねの第二試合、今度はコロッセオ遺跡が舞台だ! 石の門をくぐり、二人並んで現れる『レッドシグナル』依代 椿(BNE000728)と『鉄血』ヴァルテッラ・ドニ・ヴォルテール(BNE001139)。 「うちはどうもゲームとか苦手やけどな、自分が戦うゆうんは楽しそうやわ」 「遊びならばこそ手を抜くまい。楽しんで、勝ちに行こう」 封印封殺を得意とする二人組である。硬さ自慢のヴァルテッラをいかに超えるかが勝負のカギになるか!? 対する相手チームは……! 「戦る事ぁ分かってんだ、本気でヤレよぉ!?」 反対側の石ゲートからチンピラ歩きでやってくる『暴力:☆x100』宮部乃宮 火車(BNE001845)。 ……だけか!? などと思っていると、中央のVIP用と思われる観客席から何者かがせり上がってきた。 屈強な半裸の古代兵士(エキストラの皆さん)を従え、馬に乗って現れる『偉さ:☆×100』降魔 刃紅郎(BNE002093)。 ちなみに、この試合は椿ヴァルテッラペアによるリクエスト試合である。 「初戦を我等とか、良かろう受けて立つ!」 馬のまま戦場に飛び込んでくる刃紅郎。 さあ、泣いても笑っても第二試合! 今戦いの火ぶたが切って落とされました! まずイニシアチブを握ったのは椿だった。 「止まっててもらうでぇ?」 リボルバー銃を横向きに構え、首をかしげる椿。 引金を引くや否や呪印封縛が発動。刃紅郎の周囲に無数に出現した呪印が彼の巨体を押さえつける……かと思いきや。 「甘い!」 刃紅郎は気合で呪印を破壊すると巨大な剣をゴルフクラブのようにスイングした。 誰に? 火車にである。 「ぐほぁ!?」 ゴルフボールが如く吹っ飛んでいく火車。しかしその方向は椿への直線ルートである。そう、攻撃を真っ先に通させるため、火車を投げたのである。 空中で体勢を無理矢理整え、火車は業炎撃を繰り出す。 「守って勝てるケンカなんざ知らねぇんだよーおらぁ!」 「そうかな? 守りは重要なキーパーソンだぞ」 椿との間に立ちふさがり、巨大な盾で火車の攻撃を受け止めた。 ダメージ量……なんとゼロ! 「何ッ!?」 「ほれ、まだまだ行くで」 ヴァルテッラの陰からリボルバー銃を突き出す椿。呪印封縛が再び刃紅郎へと襲い掛かる。 「くぅ……!」 気合のウィルパワーも二度も連続で発動しなかった。馬上で歯を食いしばる刃紅郎。 「やべ、王様――うおわ!?」 思わず振り向いてしまった火車。彼は足元に発生した気糸に引っかかり盛大に転倒。 「降魔君、君とは一戦交えてみたいと思っておった。私を倒して見給え盟友!」 途端、天空に魔方陣が発生。『運命狂』宵咲 氷璃(BNE002401)が翼を広げて降下してきた。 「一回しか出番がないなんて暇ねぇ」 気だるそうに髪をかき上げると、辺り構わず葬操曲・黒を乱射し始め……ようとしたその時。 「今こそ、『王威と暴力と美男のトリニティ』!」 馬上の刃紅郎が呪印を解いて両腕を掲げる。空から自由落下してきた『イケメン:☆×100』御厨・夏栖斗(BNE000004)ががしりとキャッチされた。 強引にぶん投げる刃紅郎。夏栖斗はミサイルよろしく氷璃へと突撃。がしりと抱き着いて場外へと飛んで行った。 「ラッキースケベちゃーんす――うわごめんなさい彼女に殺されるわざとじゃなうぎゃあああああああ!!!!」 「がんばれカズト、お前の得意なことだろうが!」 氷璃からとてもひどい目にあったんだろうな、という悲鳴に振り返るヴァルテッラ達。 そうこうしている内に火車が飛び込んで行ってヴァルテッラを押し倒した。 マウントポジションを取った上で業炎撃を連打。最後に両腕を掲げ、目いっぱいに集中溜めしてから業炎撃を叩き込みまくった。 「もう一丁!」 ヴァルテッラの顔面にパンチを叩き込む。 流石のヴァルテッラと言えどここまでやられてタダでは済まない。 チェンソー剣を振って火車を払い落とす。 と、そこへ刃紅郎が馬ごと突っ込んできた。 「死して英雄と成れぇい!」 「うおぉ!?」 馬の蹄がしっかり顔についた。 起き上がり、再び椿を庇う位置を取るヴァルテッラ。 そこへ全力で殴りかかる火車と刃紅郎。 この二人の削り合いは、攻撃手が椿しか居ない点、そしてどうしても呪縛を挟みたがった点で差が出た。 かなり長い時間に渡ったが……。 「ここ……までか」 「王様ッ!」 大体同時にヴァルテッラと刃紅郎がダウン。光の粒になってフェードアウトした。 「っし、次はお前だけだな!」 「……ヤバ」 椿は火車に向けて全力でカースブリットを連射。 それに対して火車は怒涛の業炎撃を連射した。 これまた壮絶な削り合いである。 ターンごとの椿のHP減少率12%。大して火車は7%。 しかも火車の体力が残り三割に達した時点で、彼の本領が発揮された。 逆境底力によるスピード強化である。 「こっから先ぁ、炎を浴び続けろ!」 「ぎゃん!?」 ここぞとばかりに叩き込まれる土砕掌。更に業炎撃へとコンボが決まり、椿はあえなくフェードアウトしたのだった。 「っっっっしゃああああ!!」 天に向かって吼える火車。 彼は光の束に包まれ、決勝ステージへと転送された。 ●最終試合! ついにやってきました最終試合、こちら国際武道館にてお送りいたします。 まずは赤コーナー、ギリギリの速攻戦を勝ち抜いたウェスティア&桜ペア。 対する青コーナー、怒涛の削り合いに勝利した火車&……おや? またお一人だけですか? 「降魔殿は早退か?」 きょろきょろと周囲を伺う桜。 するとステージ奥にある大扉が開き、巨大な玉座に座った刃紅郎が威圧感たっぷりに表れた。 「さあ、始めるとしよう」 さ、さて! 嵌めると怖い暗黒コンビ、耐久力自慢の打撃コンビ。どちらが勝ってもおかしくない、これで最後の最終試合――決勝戦、開始です! 火車と刃紅郎が真っ先に狙った相手。それはウィスティアであった。 「神秘特化プラス羽持ちの彼女とは相性が最悪だ」 「それに風音を追いこむとヤバイのやよぉく知ってる。結構付き合いあるが、悪いな! 超狙うぜ!」 「そーくると思った!」 ウィスティアは素早く飛翔すると火車たちに大きく距離を離した。 射程限界まで下がって魔方陣を展開。まだ撃たない。葬操曲の準備だ! どうやら射程を稼いで近距離戦を避ける作戦のようだ。 「うお、なら仕方ねえ。斬風脚!」 「王に届かぬものは無い。疾風居合切り!」 火車の蹴りと刃紅郎の斬撃から同時に風が生まれ、十字の鎌鼬になって襲い掛かる! 「うわ!? 女の子相手に集中攻撃って!」 第一試合でもネックになっていた回避率の低さと物理防御の低さがモロに出る形となった。 激しく出血しながら墜落するウィスティア。 ブロックで対処しようとしていた桜は歯噛みするしかない! 「近接攻撃以外に手があったでござるか……背に腹は代えられん、火車殿から落とさせてもらう!」 と言いつつ暗黒で火車と刃紅郎を同時に狙う桜。 反動も気にせぬ遠隔乱れ斬りである。 と、まさかの射撃戦から始まった最終試合。 ウィスティアは溜めこんでいた葬操曲・黒を発動。大量の鎖を出現させて刃紅郎たちを縛りにかかった。 「ぐおぉ!?」 「よ、避けられねえ!?」 火車と刃紅郎に効果はばつぐんだ! 刃紅郎の体力は半数まで削り込まれ、火車も火車でかなりのダメージを受けてしまった。 が、この期に及んで狙いは刃紅郎……と見せかけて火車だった。 「福松殿!」 「呼んだか?」 帽子を目深にかぶり、ステージ中央から福松がせりあがって登場。火車目がけてバウンティショットを連射した。 更に桜が彼等の間を駆け抜けて暗黒乱れ斬りを繰り出す。 「――叩き斬る!」 「それでもってぇ?」 目をぼうっと細め、魔方陣を無数に展開させるウェスティア。火車と刃紅郎を再び縛りにかかる。 三人の攻撃が一斉に決まる……かと思われたその時。 火車は天に向かって指を鳴らした。 「来ぉい、カズトォォォォ!!」 「ギャアアアアア!!」 天からボコボコにされた夏栖斗がきりもみ回転して落ちてきた。氷璃にやられた傷と見える。 それを刃紅郎がむんずと掴み上げ集中攻撃を受けている火車へと投擲した。 「はっ、カズトバリアー!」 「ウワアアアアアアア!?」 ショットと暗黒、そして鎖を全部まとめて引き受ける夏栖斗。 ぶっちゃけ死にかけているって言うかほぼ死んでいるが、そんな彼を投げ捨てて火車はダッシュ。ウェスティアの元まで飛び付くとマウントで殴りまくった。 「キメ時だぜぇ王様! 轢き潰せ!」 「え、今轢くつっ――ぴぎゃああああああ!!」 王様的な馬車の上で腕組みしながら刃紅郎が通過して行った。ぺらっぺらになる夏栖斗。 「女の子をぼこぼこにするって酷くないー!?」 ウェスティアがうわーんと言いながら光の粒子になってフェードアウト。 残る桜も相当なダメージを負っていた。 「ウェスティア殿……すまぬ」 目を瞑り、太刀に手をかける桜。 彼が目を開いた途端、呪いが巨大な刃となり火車へと襲い掛かった。 「ううおっ!」 きりもみ回転して吹き飛ぶ火車。 壁に頭から激突し、ずりずりと落ちる。 「やべえ、追い込まれて本気出してやがる」 「なら全力で畳み掛けるまで!」 「……受けて立つ!」 雄叫びを上げて突撃する火車と刃紅郎。 それに対し、桜は真っ向から暗黒を展開。二人に斬りつける。 二人は鮮血を噴き上げたが、突撃は止まない。 暗黒の幕を突き破り、二人同時に飛び掛った。 「燃えろ!」 「死ねぇい!」 業炎撃とギガクラッシュが同時炸裂。 炎と雷に叩き潰され、桜は潔く瞑目した。 「……無念」 ●エンドロール…………………………そしてボーナスステージ 「あと一歩の所でござった」 「あの斬風脚がなければなあ……」 頭にバッテンの絆創膏をつけて『二位』と書かれた台にのる桜とウェスティア。 「この機会、とっても嬉しかったよ!」 「優勝者に拍手~!」 台の下でパチパチと手を叩くクロリスと霧香。 「絶対勝てると思ったんやけどなあ」 「次はこうはいかんぞ」 どっしりと腕組みするヴァルテッラと椿。 その周りで、氷璃と星龍、福松と夏栖斗(だった肉塊)は静かに台の頂点を見つめていた。 『一位』と書かれた台の上に、刃紅郎と火車が登る。 頭上にMVPと掘られた金色のメダルが出現し、回転しながら落ちてくる……と見せかけてぇぇぇぇぇぇ!! 火車と刃紅郎は広大な宇宙空間に立っていた。 だが床はある。空気もある。背景だけの広大なバトルフィールドであるらしい。 「うおお!? 何だ、どこだここ!?」 きょろきょろする火車。 「……なるほど、MVP決定戦と言う趣向だな」 腕組みして直立する刃紅郎。 二人は顔を見合わせ、そして獰猛に笑い合った。 言葉は交わさない。ゴングもならない。二人は何の前触れもなく激突し合った。 「王の力を受けるがいい!」 速攻でメガクラッシュを叩き込む刃紅郎。火車はフルスイングされた剣で吹き飛ぶ。空中で体勢を立て直し、拳に炎を纏わせて走り出す火車に、刃紅郎は疾風居合切りのオマケをつけた。 血を流しながら突撃してくる火車。 彼の業炎撃と刃紅郎の拳が激突。衝撃波が互いの背中を抜けて走った。 「頂点は力付くってか……燃えて来たぜぇぇぇぇ!」 その場に踏みとどまり、もう片方の腕で刃紅郎の顔面をぶん殴る火車。 対する刃紅郎は表情も変えずに火車の腹に拳を叩き込む。 思わず吹き飛ぶ火車。 宇宙空間をきりもみしながら舞うが、途中で全身を広げて勢いを殺す。片手両足で着地し、見えない地面を滑った。 「っしゃあ、もう一発!」 再び突撃する火車。破壊力とアドバンテージは刃紅郎にある。このまま殴り合えば確実に刃紅郎の勝ちである。 しかし彼の顔に余裕は無かった。強いて言うなら、後光のように光る威厳と威圧力である。そう、一切の手加減をしていないのだ。 体力もそうとうキツい所まで来たのだろう。火車が土砕掌を繰り出す。 ガード越しにも響くこのダメージ! 命中率が急上昇したおかげで麻痺もしっかりと通った。 しかしそれを気合で撃ち破る刃紅郎。 強烈なギガクラッシュを叩き込み、火車の体力を根こそぎ奪った。 血を吐いて倒れる火車。 勝負あり……かと思われたその時。火車は気合で跳ね起きた。 「まだまだぁぁぁぁ!」 火車の強み。それは逆境で膨れ上がる回避命中率、だけではない。なんと40にもなる膨大なドラマ値があった。 目を見開く刃紅郎。その顔面に強烈な業炎撃を叩き込む。 仰向けに倒れる刃紅郎。 ズシンという音と共に、刃紅郎は目を閉じた。 「よかろう……頂点の座、ひとまず譲るとしよう」 火車の手元にメダルが落ちてくる。 それをキャッチして、火車は天に吼えた。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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