●蔭に生きる男達 「おう、野郎共。ここいらが今日の現場だ」 「「「ういーっす」」」 リーダーの指示に従って、男達は仕事の準備を始める。男達は作業着に身を包んでおり、一見すると工事か何かに思える。しかし、彼らが取り出す『道具』は武器。剣、斧、銃と何でもありだ。 それもそのはず、彼らはエリューションの力を制御しえる存在、フィクサード。「逆凪」と呼ばれる一派に属する者達だ。ここに来たのは彼らの仕事、とあるアーティファクトの回収を行うためだ。 そして、準備が進む中、四角い顎をした中年のリーダーは、最近入ってきたばかりの新入りが浮かない顔をしているのに気付く。 「おう、どうした、新入り。景気の悪い面しやがって」 「あ……主任。いや、この世界ってもっとバーッとか派手な世界だと思ってたもんで。なんか、俺らのやってることって『戦闘員』じゃないっすか」 若い、というか幼い顔立ちのフィクサードは、リーダー――主任――に不満を漏らす。 それを聞いて、主任は急に新入りの股間を掴んだ。 「ひっ!? な、ななな、何するんすか!?」 「縮んでるぞ? 戦いも始まっていねぇんだ。しっかりしやがれ」 慌てる新入りの姿に、周りの男達が笑う。 そして、顔を赤らめる新入りの肩を主任が叩く。 「『戦闘員』上等じゃねぇか。テレビに出てきてヒーローにやられる連中と違って、ちゃんと報酬も出る。それで美味い酒呑めて、良い女抱けるんだったら、悪い人生じゃねぇってもんよ」 「は、はぁ……」 主任の言葉は理解は出来ないが、とりあえず頷く新入り。 「ま、今は目の前の戦いに集中するこった。さっきみたいな顔してる奴はな、最初に死ぬんだよ」 その時、1人のフィクサードが声を上げる。 「主任、出やがったぜ。『森』のタイプだ!」 「おう、いらっしゃったか、お客さん。おい、行こうぜ、新入り」 「う、うす!」 主任に促され、新入りは拳法じみた構えを取る。 現れたエリューションを睨むと、主任は準備運動とばかりに腕をぐるぐる回す。 「さぁ、戦おうぜ。下っ端は下っ端らしく、誇りを持ってよ」 ●動き出す、逆凪の影 まだまだ冷える3月の頭、リベリスタ達はアーク本部のブリーフィングルームに集まっていた。そして、『運命嫌いのフォーチュナ』高城・守生(nBNE000219)は、メンバーが揃っていることを確認すると、依頼の説明を始めた。 「これで全員だな。それじゃ、説明を始めるか」 守生が手元の端末を操作すると、そこに表示されたのは透明に透き通った宝石。 「あんたらにお願いしたいのは、このアーティファクト『精霊石』の回収だ。ただ、単純に行く仕事じゃあ無い。注意してくれ」 守生の説明によると、対象であるアーティファクト『精霊石』とは、周囲のエネルギーを集めてエリューション・エレメントを生成する力を持っているのだという。過去においてはそれ程作成が難しかったわけでもなく、それなりの数が存在するようだ。これはそうしたものの1つ。 「とある森の中で起動したこれは、木々の力を集めてフェイズ2のエリューション・エレメントを生み出した。こいつを倒さねぇと、『精霊石』は回収出来ない。ここまでは良いな」 現れたエリューション・エレメントは、5m程の木の姿をしている。枝を伸ばし相手を締め付ける他、枝で近くの敵を殴り飛ばしてくるそうだ。 「こいつ単体だったらそれ程難しい話じゃないんだ。ただ、この場にある『精霊石』は、逆凪派のフィクサードが狙っているそうだ」 守生が出した『逆凪』の名。それを聞いて、リベリスタ達はいよいよ来るものが来たことを知る。 逆凪派と言えば、日本に存在する数多のフィクサード組織にあって、最大の勢力を持つ一派。思想や行動に目立ったものは無いが、実力は国内のフィクサード組織にあって最高だ。そして、思想に尖ったものが無いと言うことは、翻ってどんなことにも手を出すということであり、裏付けとなる兵力も持っている。国内でリベリスタとして活動するなら、衝突を避けることは出来ない。フィクサード4派との休戦協定が終わり、アークもこの組織の起こす事件への対応を始めたということだ。 「今回、現地に向かって来たのは、アーティファクトの回収班ってことだ。ただし、研究者ってタイプじゃないな。どっちかって言うと、荒っぽい手段で回収する面子って感じだ。情報を集めてみたが、『精霊石』回収の経験も何度かあるらしい。向こうがエリューションを倒してから乗り込んだら、間違い無く持ち逃げされるな」 相手の数は9人。人数ではこちらが勝っているが、戦場はエリューション・エレメントとの三つ巴の形になる。加えて、相手の方が『精霊石』の扱いに慣れていることを考えると、決して簡単な戦いとは言えないだろう。交渉や隠密など、戦闘以外のアプローチが必要になるはずだ。 「説明はこんな所だ。資料も纏めてあるので目を通しておいてくれ」 説明を終えた少年は、その鋭い瞳で睨むように、リベリスタ達に送り出しの声をかける。 「あんた達に任せる。無事に帰って来いよ」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:KSK | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 2人 |
■シナリオ終了日時 2012年03月14日(水)23:35 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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■サポート参加者 2人■ | |||||
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● 「逆凪も動き出しましたか。国内最大の勢力ということですが、だからと言ってひるんでなんかいられませんよね」 薄暗い夜の森の入り口で『白虎ガール』片倉・彩(BNE001528)は、力強くガッツポーズを取った。 主流派フィクサードとの休戦協定が失効してから、早くも1月が過ぎようとしている。その間にも少なからぬ組織が暗躍を見せている。そして、いよいよ逆凪も姿を見せたのだ。リベリスタとしては、はいそうですかと放っておける状態では無い。 「鬼で忙しいこの時期に面倒な……」 珍しく森の奥に進む『銃火の猟犬』リーゼロット・グランシール(BNE001266)の顔に表情が浮かぶ。怒りと言うには弱過ぎるが、逆凪が事件を起こすようになったことへは少なからず怒りはある。ただでさえ、凶悪なアザーバイドの事件に追われているのだ。これ以上危険な陰謀が動いたら、アークでも対処は難しい。 その一方で、相手のフィクサードに対し、妙に好感を抱いているものもいた。『黄昏の魔女・フレイヤ』田中・良子(BNE003555)と『八咫烏』雑賀・龍治(BNE002797)だ。 「逆凪のフィクサード共は自らに誇りを持っておる。誇りは大事だ。誇りなき者など塵芥にも等しい」 「こちらもまあ、立場は違えど似たようなものではある、か。」 フォーチュナから話を聞く限り、この場に来ているフィクサードは逆凪にあっては下っ端に当たるらしい。しかし、腕前はそこそこに立つし、人間としては悪人ではないように思える。そのため、妙に共感を感じてしまうのだ。 「面倒な事だな。下手に誇りがあると崩し難い」 『普通の少女』ユーヌ・プロメース(BNE001086)はいつものように、不機嫌そうな様子だ。 「まぁ、好感は持てるが」 もっとも、珍しく相手自体に対してはそれ程嫌悪感を抱いていないようではある。ユーヌ自身、自分のことをアークにおいては端役と断じているからだ。それに見合わない名声も、普通の少女を標榜する彼女にとっては煩わしいばかりなのである。 『吶喊ハルバーダー』小崎・岬(BNE002119)はまだ、そうした誇りだのなんだのいったことに対しては、深く考えていない。 「ボクはアンタレス振るえるならどんな仕事でもいいや―」 ぶんぶんと禍々しい外見をした愛用のハルバード、アンタレスを振り回す。 「大っきいところはどこもやることが「お仕事」になっていくよねー。アークで「お仕事」というとSAN値直葬なやつだけど―」 たしかに、「何でこんなのが生まれてしまったのだろう」と問いかけたくなるエリューション・アザーバイドは多い。具体例を挙げると業界から抹殺されかねないが。とにかく、リベリスタだろうとフィクサードだろうと、苦労を押し付けられる人間というのはいる、ということだ。 そうこうしている内に、森の奥から銃声が聞こえてきた。戦場は近いようだ。 「三つ巴かえ……しかも向こうの連中は手馴れてそうじゃのぅ。長引かせては不利そうじゃな、一気に決めてやるとするかえ! 皆の者、手はずは分かっておるな?」 『エア肉食系』レイライン・エレアニック(BNE002137)の言葉に、一同は頷くと散開していく。 ここに、アーク、逆凪、エリューションによる三つ巴の戦いは始まったのだった。 ● 「主任、後ろから敵襲です!」 「アレは六道じゃねぇな……噂のアークか!?」 アーティファクト『精霊石』が生み出したエリューションと対峙していたフィクサード達は、後ろからリベリスタがやって来たのに気付く。ここ最近、このアーティファクトを巡って、六道派とは何度か戦っていた。それだけに警戒を怠ってはいないが、さすがに「神の目」を前にしては油断などしてはいられない。 リベリスタの登場に陣形を構えようとするフィクサード。しかし、それよりも早く、ユーヌは切り込んで行った。 「存分にかき乱そうか。冷静なベテランなら引き際ぐらい弁えてるだろうしな?」 ユーヌの言葉と共に現れた鴉が、エリューションに向かって真空波で切りかかっていたデュランダルを啄ばむ。すると、怒りに駆られた彼は、その矛先をユーヌに返してくる。 出来た陣形の解れをレイラインは見逃さない。 リーダーであるがっしりした体格の男の下へ駆け抜ける。 「お主がリーダーじゃな! ひとつ、わらわと遊んでみんかえ?」 己の反応速度・身体能力のギアを大きく高め、まさしく風のように主任の前に現れた。 「仕事中だから放っておいて欲しいんだが、お望みとあれば、な!」 レイラインに対して、主任が放ったのは何の芸も無い拳。 この上なく分かり易く真っ直ぐな右ストレート。 それはレイラインの体を捕え、まっすぐ吹っ飛ばす。 「そんな攻撃、ハエが止まるわい!」 しかし、レイラインも負けていない。今のは普通なら見切れない速さでは無いと判断すると、集中して攻撃の態勢に入った。 それと時を同じくして、リベリスタとフィクサードの戦いは激化して行った。 全身の魔力を活性化させ、小鳥遊・茉莉(BNE002647)が放った黒い鎖は、フィクサードもエリューションも押し流していく。 「『精霊石』はいただきますぅ」 「いっくよー!」 「ガキなんかに負けてたまるかよ!」 燃え盛る炎を纏った彩のガントレットが、デュランダルの体を捉える。殴られた彼は、全身を燃やしながら、なんとか踏みとどまる。彼なりの意地なのだろう。 もっとも、彼は彼女らの年齢見積もりを誤っているわけだが。 その時、戦場を嵐のように杭の弾丸が覆う。 リーゼロットがパイルシューターから放ったものだ。それはフィクサードだろうと、エリューションだろうとお構い無しに貫いていく。 「オォォォォォォォォォ!!」 嵐の中でエリューションも悲鳴を上げているのが聞こえた。 そして、一度銃声が止んだとき、彼女は仲間に向かって声を上げる。 「今です」 「はい、恨みも、何もありませんが。私達はリベリスタ、ならば……止めさせて頂きます」 「挟み撃ちか!?」 一度弾丸の嵐が去った戦場を、今度は魔力を帯びた氷の雨が覆い尽くす。『朔ノ月』風宮・紫月(BNE003411)だ。もちろん、彼女だけでは無い。相手の隙を突くべく、リベリスタ達は密かに動いていたのだった。 続けざまに叢から姿を現わした龍治が、素早く光弾をばら撒いていく。 「お前達の目的は気になるが、まずは目の前の事を片付けさせてもらうぞ」 「安心しな、兄さん。どうせ俺ら下っ端に、お偉いさんの都合なんざ関係無いからよ」 龍治の素早い射撃の前では、さすがにフィクサードと言えど無傷ではいられない。だからと言って、リベリスタ達も手を緩めはしなかった。 その苛烈になっていく戦場で、フレイヤは浮き足立っている少年を見かけた。アレが話に聞いていた新入りであろうか? 「おい、貴様! そこの貴様だ!」 「え!? 俺!?」 新入りの少年はビックリしたような顔で、声を掛けてきたフレイヤに答える。 「そうだ、貴様だ。我も貴様と同じく若輩の身だ。立場は違えども共に精進しようぞ!」 「え……えっと……おう!」 エリューションとしか実戦経験は無く、ましてや不倶戴天の敵と思っていたリベリスタから声を掛けられて少年は困ったような表情を浮かべる。しかし、それでかえって気が軽くなったのか、蹴りのモーションに入った。そんな姿に、つい龍治はこの世界に入って間もなかった頃の自分を重ねてしまう。 一瞬、優しい時間が流れたが、それも長くは続かない。 「貴方達にも理由はあるのでしょうが、私達も引けません」 『初めてのダークナイト』シャルロッテ・ニーチェ・アルバート(BNE003405)の弓から放たれた闇の波動は、フィクサードの体を責めいなむ。 そして、スターサジタリーの1人が膝をつきそうになった時、身を隠していた岬が勢い良く飛び出して行った。 「全部殴り倒して石をゲットすればいいんだよねー」 どこか気の抜けたような口調ではあった。 しかし、大火の名を冠するハルバードに込められた力は本物。 エネルギーを込められた黒いハルバードが、スターサジタリーに向かって叩き付けられる。その衝撃たるや、大地を割らんばかりの勢いである。たまらずに、彼は大地に倒れ伏す。 それを見て、主任が部下達に向かって叫んだ。 「おい、お前達! 『エリューションのブロックを解け』!!」 ● 「オォォォォォォォォォォォォ!!」 主任の号令に合わせて、フィクサード達はエリューションを無視して、一斉にリベリスタ達に向かってきた。解き放たれたエリューションは、手近な所にいたリベリスタ達へと向かってくる。 「まずい、大丈夫か、田中」 「我を田中と呼ぶな! 泣くかんな! 超泣くかんな! やめろよ! ……キャア!?」 フィクサードの後背を突くために動いていた別働隊に向かって、エリューションが唸りを上げて突撃する。アーティファクトが生み出したエネルギーは縦横無尽に暴れ周り、別働隊の陣形を崩して行く。 「こっちに来んなー」 岬がアンタレスを叩き付けて、エリューションを再びフィクサード達が並ぶ中に押し戻そうとする。だが、エリューションの巨体は揺るがない。それどころか、逆に岬の首を締め付けに掛かる。 「くっ、まずい……」 仲間の苦境を目にして、リベリスタ達に動揺が走る。しかし、そこへ容赦無くフィクサード達は襲いかかってくる。 「よそ見している暇があるかよ!」 フィクサードの1人が、リベリスタ達に向かってガトリングガンを撃ち込む。しかし、嵐のような弾丸の中でリーゼロットは手傷を負いながらも冷静に弾丸を込め直し、逆に撃ち返した。 「苦境にあっても自分のやる事はいつも通り、敵に鉛弾を撃ち込むだけです。アークの敵を倒し、アークに利益を……諦めずに喰らいつきましょう」 「うん、この程度で負けられないです」 リベリスタ達が抜けてきた苦境を思えば、このようなものはいくらでもあった。それに賭けても、そう安々と負けたりは出来ない。しかし、実質的に5対8の戦場となっており、実力に勝るアークであっても決して楽観視出来る状況とは言えない。 「癒し手が少ない? そんなもの……気合でカバーじゃ!」 気合を振り絞ると、レイラインは猛然と超高速の斬撃を主任に向ける。さすがに、この手数はかわし切れるものではなく、派手に血が飛び散る。 「まったく、可愛い顔して大した姉ちゃん達だ、ぜ!」 クロスイージスから光を受け、体を奮い立たせると、主任はレイラインに拳を繰り出す。 「ふん、普通の少女に蹂躙される程度の生き様か?」 「その程度の生き様さ、俺達みたいなクズはよ……」 ユーヌが手元の鴉を主任に向けた時、彼は呪力を帯びた雨に体力を奪われ膝を屈する。見れば腹にも杭は刺さっており、かなりひどい怪我だった。しかし、口元に笑みが浮かんでいる。 「それでも、一矢報いれたってんなら、上等どころじゃねぇ。大金星さ……」 「!?」 「……戦力を分断したのは、失敗、だった……な」 そこまで言うと、そこで限界が来たのか主任は気を失う。フィクサードのリーダーを倒すことに成功したのだ。しかし、エリューションは別働隊相手に相変わらず猛威を振るっている。 「どうじゃ、貴様らのリーダーは倒れた。これ以上、戦ってもお互いの被害が大きくなるじゃろう?」 エリューションから距離を取って、フレイヤがフィクサード達を説得しようとする。フィクサード側は既にスターサジタリー2人も倒れているからだ。 「アークも精霊石を集め始めたという情報を伝えることは出来よう。貴様等には次もあるし、何より生存する事が最重要事項であろう?」 利を以ってフィクサードを撤退させるべく交渉するフレイヤ。しかし、理が足りてはいなかった。 「むしろ、逃げた方が良いのはそっちじゃないのか? たしかにこっちもヤバいけど、これからまた乱戦になったら、俺達の方が数が多いんだぜ」 エリューションの攻撃によって、別働隊は追い詰められている。この後でエリューションと本隊が本隊に向かって攻撃を仕掛けてくるのは時間の問題だろう。新入りだった少年は冷静にそれを告げる。主任が倒れたのを見て、逆に覚悟が座ったようだ。最初は子猫のような瞳だったが、既に獰猛な肉食獣、虎を思わせる顔つきになっている。 (どうやら、どこかで手加減をしてしまったのかもしれないな) 龍治は心の中で呟く。全く自分らしくもない。 首を振って思いを断ち切ると、すぐさま倒れた仲間を立ち上がらせる。 「ここは俺達の方が不利だ。撤退するぞ」 龍治の言葉に、悔しそうに頷くリベリスタ達。 幸いフィクサードも追撃をかけようとはしてこない。彼らもまた、当初の予定と比べて戦力は削れている。そんな余裕など存在しないのだ。 「乗り越えて見せろ」 「あぁ、ありがとよ」 龍治の言葉に新入りは頷くと、てきぱきと仲間に指示を飛ばしていく。 そして、リベリスタ達が立ち去る後ろで、再び盛大な銃声と破壊音が響くのだった。 ● 都内某所。 逆凪派が所有する真新しいオフィスで、ビシッとスーツを着た男が電話をしていた。相手は同様に逆凪派のフィクサードのようだ。 「えぇ、アークが絡んできたということですが、『精霊石』の回収は進んでいます。もっとも、六道派も積極的に回収を行っていますね。獲得できたのは、目標数の7割といった所でしょうか」 彼には集まった『精霊石』の数しか見えていない。 逆凪とは、そういう組織だから。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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