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ぼとぼともふもふにゃああん


 ぽとり。
 猫のようなものが一体、落ちてきた。

 ぽとり、ぽとり。
 それに続いてまた二体、落ちてきた。

 ぽとりぽとりぽとり。
 おや、おやややややややや?

 ぽとりぽとりぽとりぽとり……

 ぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとり
 ぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとり
 ぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとり
 ぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとり
 ぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとり
 ぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとり
 ぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとり
 ぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとり
 ぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとりぽとり


「皆さんこんにちは、えーと……アザーバイドの処理をお願いします」
 『未来日記』牧野 杏里(nBNE000211)がいつもの様にブリーフィングルームに立っていた。
 だが、どことなくその表情はニヤニヤ。何か良いものでも見たか。
「猫型アザーバイド『寝子』が大量に落ちてきちゃいました。寝子について説明しますね!」
 今回のアザーバイドは大して戦闘能力は持っていない。だが、いつも寝ているアザーバイドである。
 見た目は猫そのものより、少し小さいくらいだろうか。それが百体落ちてきたようだ。
「場所についてですが……運が良かったのかな?
 今は使われていない屋内プールの中に全て収まっているようですよ。
 あっ、プールの中に水も無いようです。それと……Dホールはプール上空です。
 五メートル上なので投げるとかそんな感じで送り返してください。ぽぽーんと」
 という事である。
 寝子はちょっとやそっとの打撃では起きないらしい。そこそこ頑丈だ。
 起こすには、尻尾でも踏んであげるといい。
「それでは、宜しくお願いします!」
 杏里は最後までにこにこ笑っていた。


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:夕影  
■難易度:EASY ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2012年03月07日(水)23:47
 夕影です 以下詳細

●成功条件:アザーバイド全ての送還か、撃破

●アザーバイド:寝子×100
・外見はほとんど猫
 大きさは子猫くらい
・此方の言葉は一切通じないようです
・すごくよわい。寝てる。もふもふ

●場所:屋内プール
・小綺麗なプールですが、今は使われていないらしい
 プールは一般的な25mのプール
 その中に100体がころころ転がっています

●Dホール
・プール中心、上空5m

●その他
・一般人対策、視界、広さ問題ありません
 足場が少し滑り安いくらいですが、気にするほどでもありません

それでは宜しくお願いします!
参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
覇界闘士
ティセ・パルミエ(BNE000151)
デュランダル
東雲 未明(BNE000340)
ソードミラージュ
レイライン・エレアニック(BNE002137)
インヤンマスター
九曜 計都(BNE003026)
スターサジタリー
桜田 京子(BNE003066)
ナイトクリーク
荒苦那・まお(BNE003202)
ナイトクリーク
フィネ・ファインベル(BNE003302)
ダークナイト
カイン・ブラッドストーン(BNE003445)

●猫っぽい寝子。つまりねこ
 『さくらふぶき』桜田 京子(BNE003066)が寝子プールを眼前にして、顔を強ばらせていた。
 何かに耐えるような、そんな顔。
 そんな京子は猫扱いを否定する強固な心を持ってきたつもりだ。アザーバイドは此方の世界にとっては危険な存在。
 それがいくら可愛くても! それがいくら猫っぽいものであっても!
 そして、今日もお仕事は始まるのだ。
「さ、流石にこれだけみっちりと詰め込まれているとシュールじゃの」
 『エア肉食系』レイライン・エレアニック(BNE002137)がプールを見つめていた。
 その寝子の数、百。可愛がるにはもう少し減らしてからにしよう。
 まだ時間は沢山あるし、寝子が居てすぐに世界がどうこうなる訳でも無いし!
 そんな中で、小さな寝息が聞こえる。
 『おこたから出ると死んじゃう』ティセ・パルミエ(BNE000151)が寝子達に囲まれて一緒に寝ていた。
 未だ三月。世間は温かい所は温かいが、寒い時は本当に寒い時期。
 それなのにティセは三高平中学制服の夏服で、かつノースリーブ。
 ついでにミニスカさんで、絶対領域が栄えるニーソという服装。そんな寒い格好だが寝子の体温でなんとか。
「こしょばい、こしょばいねぇ」
 『何者でもない』フィネ・ファインベル(BNE003302)が寝子を膝に乗っけて撫で撫で。
 フィネは現場に着くなり、いちもくさんにプールの中へと入って寝子と戯れ始めていた。
 一体の寝子が寝返りをした! 彼方の子は良い夢見てるのかな?
 そんな感じでフィネ自身も夢気分。
(プールが舞台とゆーことは、あたしのミラクルスレンダーボディの出番ッスね!)
 あれ、特徴にひんにうの四文字が見える。
「水着のエンジェル、降臨……へっくち!!」
 『レッツゴー!インヤンマスター』九曜 計都(BNE003026)がプールサイドに仁王立ち。
 けれどもあまりの寒さにくしゃみを一つ、頂きました。
 計都は翼の加護を発動。寝子を潰さないように、希望者は飛べ飛べー!
 『薄明』東雲 未明(BNE000340)は考える。
 フェイトを得ているアザーバイドや、クリスマスの奇跡等の善性エリューション。
 少なからず害は無いとはいえ、そういうものもある。
 今回のも害は無いのだけれども、いつかは崩壊に導く手立てになるフェイトの無いアザーバイド。
 けれども、此方が手を貸さないと帰ってくれない。そこは厄介。
 つまり、これもリベリスタの大事なお仕事という訳です。
(……参加動機はもういいでしょ、仕事()を初めましょ)
 素直に可愛いと言ってもいいんですよ未明さん。
 ……カサ。
 此方は『もそもそ』荒苦那・まお(BNE003202)がプールの中に居る。
 といっても、皆と同じくプールの底に足を着けている訳では無く、むしろプールの壁に張り付いている状態。
 寝子を潰さない、面接着。そこに翼の加護が来たからふわふわ浮き始める。
(寝子様かわいいです。こんな未来が覗ける牧野様がご機嫌だったのも)
 バレましたか。
 まおも分かるような気がしますと思いつつ。
(……あ、やもりさんも可愛いですよ)
 空中でバタバタと荒れる。貴方の好きなものはわかっているよ。
 京子同様、此方も顔を強ばらせた『黒太子』カイン・ブラッドストーン(BNE003445)。
 友好的にお帰り頂くのが一番。
 もし争ってしまえば今後どうなるか分からないし、ましてやプールを赤く染めるだなんてそんなそんな。
(如何にして仲良くしながら退場させるかに考えが至るのである)
 つまり。
(故に、我は、ねこたちを可愛がりまくることで好意を示し、送り返すのであーる!)
 放ったな、本心!
(うむ、べ、別に、もふもふしたいだけなわけじゃないんであるからな!)
 ツンデレ、頂きました!
 さて、そろそろお仕事開始ですよ皆さん。世界のために寝子を返してあげるのです。

●作業をしなさいっ
 この間も、猫っぽいアザーバイドに関する依頼があった。
 もしかしてこれは、猫っぽいアザーバイドが大量に侵略してくるフラグか!?
(……バカな事言ってないで、さあ、運ぼう)
 京子が寝子を一匹手の中に持つ。
 どうしたことか。なかなかのふわふわ。
 片手で一度、その小さな身体をふにふにと握る。間違っても握り潰したら凄い事になるから駄目。
「いち、に。さーん、し」
 京子は両手に寝子を持ってDホールへと投げ込んでいく。
 きちんと数を数え、万が一でも逃走する寝子がいないように。
 そんな真面目な京子を見て、計都はふうっとため息。もっと曝け出していいと思うッス!
「どうしたッスか、京子ちゃん? 此処には沢山、仲間が居るじゃないッスか!」
「毎度言っておりますが、私は猫じゃなくてチーターですよー」
「いい加減、自分がチーターという妄想は捨てて、猫として生きるべきだと思うッスよ!」
「チーターです」

 空中に、猫と寝子が舞う。
 レイラインが寝子を一匹掴んで、プールサイドを走り出す。
 そして飛び出し、跳躍。向かうは眼前のDホールへと――シュゥゥウウット!!!
 超エキサイティング!! おい。バスケットか。
 そのまま落下制御しながら、再びプールの中へと落ちていく。
「ご」
 京子はきちんと数を数えた。
 ぶっちゃけそれしかやることが無い依頼。もう楽しむしかないよレイライン。
 一匹また持ち上げて、手の中でもふもふ。
「一匹持ち帰ったら駄目かえ……?」
 そう言いつつ、横をチラリと見れば、ティセが寝ている。
「も~食べられないよぅ、むにゃむにゃ」
 ティセ、何か良い夢を見ている。
 んっ……と、色気のある声を出しながら寝返りをうつ。その横の寝子も一緒に寝返りをうった。
 そんな無防備な彼女にレイラインが、起こそうと身体を揺する。
「起きるのじゃー、お仕事中じゃて、にゃぎゃんっ!?」
 ティセが無意識に、尻尾でレイランを叩いた。理不尽なのじゃ。
 尻尾で叩くから、ティセのスカートがめくれるじゃないか。律儀にレイラインはスカートを戻す。危ない危ない。

 京子がお仕事を全うしているので、寝子は減っていく。
 上を見れば、Dホール。下を見れば猫……寝子の山。
 フィネがしょんぼりとしていた。そして寝子を両手で抱えられるだけ抱えると、ふるふると震えた。
「ど、どうしても還さなくては、いけません、か?」
 フィネ、涙目。
「気持ちはわかるわ、けれども駄目よ」
 飛んでいる未明がすかさず返答する。
 未明も未明で、寝子の首根っこを掴んでじーっと見つめてみた。
 なんていう無抵抗に、無反応。少し耳を済ませてみれば、本当に小さな寝息が聞こえる。
 思わず、その寝子をふにふにと触ってみたり、肉球の食感を確かめてみたり。
「無抵抗の小さな子を玩ぶだなんて……いけない、癖になりそう」
 そこでハッと気づいてDホールの中へと入れていった。
 それを見たフィネも頑張る。
「そう……ですよね。この子達はアザーバイド。此処に居てはいけない子達」
 そのままではどちらも幸せにはなれない。
 今日は心を鬼にして、お仕事をしよう。そう思いながら胸の前でぎゅっと拳を握る。
 すると目の前の寝子がころんと寝転がった。
「!!」
 フィネ、条件反射に寝顔を覗き込んだ。

 幸い、カインはフライエンジェ。
 翼の加護もあるが、元より背中の翼は飛行の力を与える。
 心配せずともDホールの中へ寝子を返すことは、いとも簡単だ。
 だからそれまで、ね。
 色々……やっちゃって、いいよね。
 心此処に在らず状態で、カインはプールの中心へと立つ。勿論潰さない様に最大限の努力をしながら。
 そして寝そべると、カインは寝子を掴んでは自分の身体の上へと積み上げていく。
 一匹、二匹、三匹、四匹。
 完成! 寝子布団!! それなんていう肉布団?
 この温かなるぬくもり、愛らしさ、素晴らしい!!
 じっくりと堪能しよう。じっくりと、堪……能……。
「グー……ZZzzz」
 おまえもか。
 その横でまおも、寝子達の中へダイブ。
 ずざーっと入っていけば、跳ね飛ばされる寝子も居るけど大丈夫。耐久力はあるらしいから。
 大量の寝子達がまおの身体に乗っていく。
「ふあ、暖かくてもふもふですーすーであれれれ……わーーー」
 まお、寝子達の中に沈む。息はできているはずだから、大丈夫。
 もふもふぬくぬく。
 すぐに翼の加護で飛んで脱出できるものの、もう少しだけこのままにしておこう。

●思い出作りと、猫達と
 そのうち、寝子の数も減ってくる。
 なんだか、いきなり寒くなってきたぞ!
「はっ、さむいっ!」
 と、飛び起きたティセ。
 そういえばそうだった。今は依頼中だ!
「くっ、なんて巧妙な罠なのです。はいはい、おうちにかえりましょ~ね」
 寝ていた分、仕事をして取り返さねば。
 近くの寝子を取り、ふわりと浮き上がる。自分も飛べるだなんて素敵だ。
 すると隣から叫び声。
「そこ、投げ込もうとしてるの、アザーバイドじゃないッス!!」
 うちの初名さん、Dホールに投げ込んじゃダメぇええ!!
 計都のファミリアで従えた、本物の猫『初音さん』
 寝子達に紛れて、猫がDホールにシュートされそうになっている。
「この尻尾の赤いリボンと鈴、見覚えがあるような……」
 未明が寝ていた初音さんをひょいと持ち上げて、投げ込む。
 投げ込んだけれども、Dホールには届かない程度で投げた。それを計都がダイビングキャッチ。
「うそうそ。わかっているわよ」
「よ、よかったッス……痛っっ!?」
 初音さんは寝ていたのを起こされたので、その怒りを計都へぶつけた。
 そんな乱闘があった時、京子は平和だった。
「よしよし、かわいいな、おまえ!」
 ふとした拍子に起きてしまった寝子さんにミルクと缶詰をあげていた。
 黙々と食べる目の前の寝子に、表情は緩みながら、京子はその毛並みを撫でた。
「……はっ!?」
 そのうち、カインも起きた。
 優雅にも、温かい寝子に囲まれ寝てしまったとは不覚。
 近くの寝子を持ち上げ、頬擦りした後に翼を広げる。
「さあ、森へお帰り」
 もう来ちゃ駄目だぞ。

 パシャリとデジカメのシャッター音が聞こえる。
 まおは寝子の寝顔を写真に収めていた。
 愛らしくて愛おしいその顔を形として残しておきた……じゃなくて資料のため。
 寝顔をズームしてパシャリ。
 ふわふわなお腹をパシャリ。
 勿論、全身をパシャリ。
 嗚呼、なんて可愛いんだろうか。
 まおは首を振って我に返る。このままではいけない。きちんとお仕事をしなくては!
 一匹持ってDホールへ……と思いきやパシャリ。もう少しだけ、いいよね?
 フィネはニット帽の中に寝子を詰め込んでから翼を広げる。
「あう……還すのが惜しい」
 と言いつつも、丁寧にDホールの中へぽすんぽすん。また下へ降りてはニット帽を広げた。
 そんな中、ぬいぐるみの近くに寝子達は数体集まって、それに寄り添っていた。
 それを見て思わずフィネの胸がキュンと高鳴った。
(やっぱり持ち帰りたい)
 それをぐっと抑え込みながらも、作業を続ける。
 フィネが膝に寝子を置いて、ちくわの穴を鼻に着ける。必殺ちくわ臭い攻撃。
 けれど、寝子はちくわを無意識に食べ始めた。
「寝たまま食べた……っ!?」
 おかしい、臭さに飛び上がって起きてもいいじゃない。でも平和にちくわは一部分だけ齧られていった。

「にゃぎゃー!?」
 飛んできた寝子はDホールへ入らず、飛んでいたレイラインに当たる。
 ダメージこそは無いものの、条件反射に叫んでしまった。
 数も少なくなったので、レイラインはプールの中へと足を着けた。
 AFから取り出したのはなんと猫缶!
「これで寝子まっしぐらじゃて」
 ペリペリと蓋を外し、寝子の傍へと置いてみる。
(いい匂いじゃなー)
 じゅるり、じゅるり。
「あっ、良い匂い。それ私も食べられますか?」
 レイラインとティセが同じ事を思った。
 貴女達、もっと良いものを食べなさい。
 反応した寝子が飛び上がり、その猫缶へと飛びついてきた。
「にゃはは、ゆっくり食べるのじゃにゃぎゃー!!」
 寝子、全部起きた。
 埋もれるレイライン。南無。
「ほらほら、食べてみると気に入るかもよ?」
 未明も食べ物を置いてみる。レイラインから何匹か離れては、未明の方にも駆け寄った。
 これだけ見ると、本当に猫そのもの。
 猫じゃらしをふれば、寝子が肉球を膝にくっつけて遊んだ。
「ごろごろにゃーんっ」
 ティセ、未明に釣れる。それはでかい釣り針だぞ。
 気にしない未明はそのまま大きな猫と小さな寝子達と遊んだ。
「お帰り前に、バベルでちょっとお喋りしていかないッスか? ご馳走も用意してるッスよ♪」
 タワーオブバベルは役立つ。
 計都がそう言えば、寝子達は快く一緒に遊んでくれた。
 それをパシャリパシャリとまおは写真に収めていった――。

 でもお別れの時間も近い。
「さらばである、ねこたちよ……」
 この中でカインだけが唯一の男。いいね、ハーレム!
「運命が許せば、いずれまた……」
 そうだね、また来ると良いね。だからこそ、今回はこれでおしまい。
 最後の一匹をカインは持つ。
 乙女達の、え?還しちゃうの?という目線が背中に突き刺さりつつも、Dホールへ。
 お土産に毛玉とか猫缶とか弁当とかを持たせて、さようなら。

 ゲェェェェェェーーート! ブレェェェェェェイク!

 涙のブレイクゲートが響き渡る。
 さようなら、また来てね。駄目だけど、また来てね。

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
依頼お疲れ様でした!
結果は上記の通りになりましたが、如何でしたでしょうか
うふふ、皆さん好き放題、いいと思います
可愛い、可愛いよ
それではまた違う依頼でお会いしましょう