●おはようございます、そしておやすみなさい 「グー……グガー!」 昼下がり、ベンチでお休み中なのはボロボロの服を着たヒゲもじゃの男性。 ベンチを丸々1台占拠し、すっかり夢の中のご様子。 「……」 そんな彼の下にふらふらとやってくる者が2人。 片や目を爛々と輝かせ、頭から血を流し続ける浮浪者風の男。 片や白いフードジャンパーを着込み、深くフードをかぶった若者っぽい風貌の男。 そのフードジャンパー男の手には、血にまみれた釘付きバットが握られており、ただじっと、その様子を見つめていた。 「ぐが、が……あ?」 不幸にも男が目を覚ますと、そこにはバットを上段に構えた無表情の男が―― 「怠け者は、死ね!!」 彼の頭目がけて振り下ろしていた真っ最中であった。 重い音と共に何かが砕ける音が数度、広い公園の片隅に響く。 あとに残るのは、赤い花の咲いたベンチ。 そして、物言わぬ死体……であった人型エリューションが、目を爛々と見開いたまま、何事もなかったかのように、その場を立ち去るのであった。 ●安眠妨害 「公園でぐっすり寝られても困るが、だからって殺すことはないのにな」 将門伸暁(nBNE000006)が呆れた表情で話をすすめる。 事件の舞台となる場所は静岡県西部にあるとある自然公園で、発生時間は午後2時前後。 この時間、一仕事終えたホームレスの男が眠っている最中にノーフェイスが釘バットで撲殺するといった単純な内容であった。 だが、相手はノーフェイス。フェイトを持ったものの、革醒出来ずに獣同然となった人間。 同じ人間ではあるが、被害をもたらしている以上は適切な処置を加えなければならない。 ただ―― 「ノーフェイスはフェーズ2、戦士級で腕っ節がなかなか強い。 油断していると痛い目に会うのもあるが……それ以上に面倒な点がある」 伸暁が告げた言葉、それは『公園がホームレスの溜り場と化している』ということ。 現場のあった公園はホームレスが不法に占拠している地域でもあり、利用している一般人含め、その数は結構な人数となっている。 もし、戦闘経験・抵抗力共に乏しい一般人がエリューションに狙われるとすれば、まず命の保証はない。 後に待っているのはエリューションとしての特性、同種の増殖。 その亡骸は革醒する事で仮初の命を新たに与えられ、新たな一般人を牙にかけるのは容易に考えつく。 「見た段階では2人、奴によって殺されて革醒している。 どちらともフェーズ1だが、こいつらは見境なしに未革醒の一般人を狙ってくるからな。止めなきゃ目も当てられない事になるぜ」 最悪、この公園に住まうホームレスや一般市民巻き込んで全員エリューションと化してしまう。 そうなれば、もはやリベリスタ1チームで何とかできるレベルではない。 「これ以上被害が大きくなっちゃ、ホームレスどころか住民も安心して眠れないからな あいつらに、安らかな眠りを届けてやってくれ」 安らかな眠りを。 睡魔殺しにより、二度と眠ることを禁じられたゾンビ達にとって、それはさぞかし救いに等しい行為なのかも知れない。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:カッツェ | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 4人 |
■シナリオ終了日時 2011年05月13日(金)23:00 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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■サポート参加者 4人■ | |||||
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●睡眠も大事 昼下がりの公園を狙った悪質なエリューション『睡魔殺し』。 リベリスタが到着した頃には既に2人その牙にかかっており、その規模を増殖させようとしていた。 が、リベリスタの力を以てすればそれを防ぐことも可能だ。 なにより―― 「お昼寝邪魔されるなんて最悪だ!」 「そうね、ノーフェイスに堕ちる前に嫌な思い出でもあったのかな?」 『天翔る幼き蒼狼』宮藤・玲(BNE001008)がご立腹のように、午後のひと時を叩き起されては堪ったものではない。 現場に着くや、早速チームを分け、四条・理央(BNE000319)が強結界を展開していく。 「ま、まぁ気持ちは分からなくないですけど、殺しは流石にやりすぎですよ……」 「今回は厄介なお仕事でござるな。ところでお主、さっきから何故そんなに震えているのでござるか?」 「あっ、えっと、その……」 『対人恐怖症』四鏡 ケイ(BNE000068)の2つ名に違わぬ対人恐怖っぷりは伊達ではない。 依頼の為とはいえ、多くの人と電話番号を交換するだけでもハードルは高く、そして―― 「(きゃ~いぬゥ~! しかも近い~!)よ、よよよろしくお願いします!」 「?」 彼女が犬恐怖症とは露知らず、『ニンジャブレイカー』十七代目・サシミ(BNE001469)は小首を傾げ、ケイはぷるぷる震えるばかり。 ビーストハーフであっても犬と同じように体が認識してしまう、彼女の恐怖症もかなりのものだ。 「ともあれ、今回は迅速に事を進めないと大変でござるな」 「増やしちゃまずいからな、最初から突っ走る!」 サシミの懸念に『駆け出し冒険者』桜小路・静(BNE000915)が答えるが……その姿はアロハシャツにグラサンと、派手を通り越して柄の悪さが際立つ扮装。 「Combat System Engaged、対外認識操作モジュール・視覚干渉型展開。探しにいくよ」 「そうだね、見つけたら連絡お願い!」 幻視によってジャージに加え、腕にテーピングをした姿に偽装した『グリムタービロン』ジーン・カーティス(BNE002217)が先行し、それに続けと『戦うアイドル』龍音寺・陽子(BNE001870)を始め各員がチームごとに散らばっていく。 この広い公園の中、果たしてどれだけ被害を拡大させること無く鎮圧できるだろうか! 「ハハッ、すごく震えてたなー」 「俊介さん、ま、真面目に仕事しましょうよ。というか……ほっぺ触るなぁぁ!」 『Gimmick Knife』霧島 俊介(BNE000082)のからかいながらのほっぺぷにぷににケイの顔も真っ赤っか。 この余裕がいつまで続くか。時間は刻一刻と過ぎていく。 ●眠いの上等 「悪いね、玲だけ走らせちゃって」 「ううん、いいよ。それよりそっちはどう?」 派手な装飾を施した自転車。それに乗る2人の姿。 ……はて、ここは2人チームではないのだろうか。 「うーん、ぐるぐさんの勘だと向こうにそれっぽいのが。それであえであえ~!」 「ご老公様のお籠は任せろ~チェストぉ!」 後ろに載っていたのは『Trompe-l'œil』歪 ぐるぐ(BNE000001)。 2人のサポートとしてチームに入った彼女は、自転車の後部から超直観でそれっぽい人を見つけ、リーディングで考えを読んでいた。 派手な扮装と自転車にどれほどの効果があるかはさておき、すれ違った人がちらと見て目を背けたので、一定の効果はあるのだろう。 「――おぉぉ」 『起き続ける』という事しか考えの及ばないゾンビもとい目覚めた人達。 それでも思考を読まれたことに不快を抱いたのか、ふらふらとした足取りで自転車の方向へと足を進めていく。 決して早くはないものの、確実に向かってくる様はホラー映画そのものだ。 「山ちゃん見っけ! ご両人の前にぐるぐさんが引きつけてみせましょう」 ぐるぐが後方から2丁のエアガンを構え、狙いを定める……が 「ちょっと、まっ――」 急にふらつき出す自転車。 派手な装飾を施した上で2人乗りでは、いくらバランス感覚がよくても限度がある。 おまけにぐるぐはエアガンに両手を取られ、かつそのまま静が速度をあげようとしたのが、さらなる仇となった。 「あわわわストップストップ!」 「そこをど、いや退くなぁー!」 「おぉぉ……」 グワシャーン!! 結果、派手な音を立てて2人の乗った自転車とゾンビは衝突し、ゾンビと静は横倒しになった自転車の下敷きになった。 「うわ、大丈夫!?」 これには玲も慌てて結界を張り、現場へと急ぐ。 「イテテ、何とか大丈夫。だけど……」 静の近くには、自転車から放り投げられて目を回しているぐるぐと、轢かれたにもかかわらず、自転車を押しのけてピンピンしているゾンビの姿。 「やばっ、オレはこいつを何とかするからそっち頼む!」 早速メガクラッシュを叩き込み、近くの深い草むらへと押し込もうとする静だが、中々思い切った一撃が入らない。 「ぐるぐさん起きて、ぐるぐさん!」 「う、うーん……SさんAさんやっておしまいなさいー」 玲が声をかけるも、後頭部を強打して目をぐるぐるさせて気絶しっぱなしのぐるぐさん。 ピンポイントはおろか、他のゾンビを探す伝手をほぼ失ったこの状況は非常に危うい。 尤も、ゾンビを引きつけるという点では功を奏してはいるが…… 「携帯持ってる?」 「持ってる持ってる、そらっ!」 取っ組まれながらも携帯を地面に滑らせるように玲へ投げ渡し、続け様の一撃でゾンビを吹き飛ばす静。 「ありがとっ! 今はこれしかないみたいだね」 植物共感も人の多い公園では確実な特定とまでは至らず、玲は携帯で他の班に連絡をとりつつぐるぐを揺さぶって起こす。 他の所は大丈夫だろうか、彼らに一抹の不安が過ぎった。 ●迅速な睡眠を確保せよ 同時刻、ゾンビB班(命名:カーティス)はもう一体のゾンビを捜索していた。 強結界を張った状態では来る人自体がまず皆無で、理央の傍らで『特異点』アイシア・レヴィナス(BNE002307)が地図とにらめっこ。 「そっちはどうですの?」 「血痕らしいものが点在しているわね。急いだほうが――あっ!」 地面の血痕からゾンビを捜索していた理央が声を上げる。その視線の先に居るのは……一般人女性と青白い顔をしたゾンビの姿。 「こ、来ないでください。警察呼びますよ!」 「……」 後頭部をやられたのだろう。流れ落ちる血の量が少ないのは服が吸っているのか、あるいはとっくに流れ切ってしまったのか。 「おい、何している!」 「俺も女の人を助けにいく」 先行する形でカーティスと『誰が為の力』新城・拓真(BNE000644)。 向かいざまに打ち込んだ拓真のメガクラッシュがゾンビの体を浮かせ、森へと追い込んでいく。 「だいじょうぶ?」 「は、はい。ありがとうございます……?」 どことなく触れたテーピングの硬さと冷たさに、女性は疑問を感じながらも逃げようとする女性。 「ぉ……!!」 それを察知して尚も襲い掛かろうとするゾンビに対し、一羽の鴉がゾンビの頭を啄き出す。 「うまく決まったね」 理央の召喚した鴉はゾンビの注目を彼女に向けさせ、その殺意は完全に理央に対して向けられることとなる。 「ここじゃ人も来るだろうし、向こうで話しましょう?」 「いまの内に逃げて」 ゾンビの損傷部を見せないように立ちはだかりながら、女性を逃がすカーティスと、人気のない森へと誘導する理央。 強結界から外れれば、女性に関してはひとまず安心していいだろう。 それに続けと合流しようと向かうカーティスだが、同時にヘッドセットに着信が入る。 「……もしもし」 「もしもしっ、玲だけどちょっとまずい状況だよ」 「まずい?……どうしたのアキラ」 電話の主は別班、カーティスからするとA班に居る玲からの連絡だった。 カーティスはA班の状況を聞き、冷静に言葉を返す。 「わかった、Bのゾンビを倒したらさがしてみる」 「こっちも何とかしてゾンビを、わっ、このっ!」 電話越しから伝わる激戦の様子を感じ取りながら、カーティスは急いで理央を狙うゾンビを倒すべく、その足を早める。 ●深い森の中で 「ま、ここは俺様が一肌脱いでやるから、安心して合流しな!」 その言葉と共に電話を切り、先程まで俊介が改めて気を入れなおす。 ゾンビを倒したものの、周辺探索できる要員が欠けてしまった。 幸いB班が迅速にゾンビを倒せたこともあり、合流して周辺確認を行う事となった為、こちらとの合流はやや遅れるとのこと。 それが、A班である玲からの連絡であった。 「確かに匂いはこの森から漂うようでござるな。それも、複数」 木の上から匂いを、音を感じ取り飛び移っていくサシミ。 ゾンビの、そして睡魔殺しのバットが放つ血の香りを区別し、向かった先は森の中 情報によればこの先はホームレスの溜り場になっているという。 もしや……そう皆が頭をよぎる中、それは起きた。 「うわぁぁっ!?」 重なる悲鳴、そして破砕音。 「あの声、近いでござるよ!」 サシミを先頭に全速力で現地へ向かう。 そこに待っていたのは、バットを持ちジャケットを来た男とゾンビが4体。 そして、命の火を消されかけたホームレス数人。これだけで済んだと見るべきか、それとも―― 「まずいですね、皆さんはあちらに」 『宵闇に紛れる狩人』仁科 孝平(BNE000933)がホームレスをかばう形で間に割り込み、それに睡魔殺しの視線が走る。 「こいつは怠けていた、だから殺すんだ」 振りかぶる釘だらけのバットは赤黒く染まり、それが被害者の多さを物語る。 が、そうはさせまいと、サシミのブラックコードが睡魔殺しの腕を絡めとる! 「おいたは終わりでござる。大人しく眠るのが良いでござる」 「そうだよ! 眠ってるからって殺すことはないでしょ?」 続けざまに接近し、流水の構えを取る陽子。 これ以上の犠牲者は出せない、その気概が彼らを動かす。 「黙れ、ぐうたら寝てる奴は許さん!」 もはやまともなやり取りすら出来ず、睡魔殺しは絡んだ糸を引き剥がそうとする。 「た、確かに……『昼間から怠けるな』って叫びたくもなりますけど……」 ここまで行くと度が過ぎている。本状のAFから不吉なカードを1枚引き出し、すかさずその腕に叩き込む。 「数がちと多いけど、力貸してくれリンネ!」 続けて猫型のAFをひと撫でし、睡魔殺しに向かって手をかざすや、聖なる閃光が辺りを真っ白に染め、ゾンビ達をたちまち怯ませていく。 「ひゅー、やっぱつえー、かっけー!」 ゾンビの様に思わず興奮する俊介。 だが、依然としてゾンビも睡魔殺しも健在のまま、前に出た2人に攻撃が集中する。 「怠け者をかばう奴も、敵だ!」 バットの一撃に思わず陽子の構えが解け、そこにすかさずゾンビが襲いかかるも、神気閃光が効いているのか、見当違いの方向に攻撃を仕掛けるばかり。 「効いてる……効いてるのかな?」 「そっちに向かったでござるよ!」 「ひっ、ははい!」 その様子を見る間もなく襲いかかるゾンビの猛攻。 数の多さや睡魔殺しの続けざまの強打から徐々に削られ、そして追い込まれようとしていた時であった。 「悪い、前は任せな!」 「外周はもう大丈夫、そっちは……大分苦戦しているようだね」 別行動をとっていた両班が合流し、戦列に加わる。 「(いやぁ~! 犬が増えた~!!)そ、そうだ。そろそろあの技にも気を付けないと!」 散らばっていたとはいえその間に削った物がある。ケイはパニックを堪え、身持ちを硬くする。 「あんにゃろー……永眠させっぞ!!」 ゴミを頭からぶちまけられ、カンカンに怒る俊介をなだめるように前に出て守りにつく拓真。唯一の回復役をやらせるわけにはいかない。 「ゾンビも大分片付いてきました、あとは……」 「あいつだけだな」 孝平の鋭い一撃に加え、拓真とアイシアの輝く連撃が続けざまにゾンビを打ち倒し、睡魔殺しの戦力を徐々に奪っていく。 「あとはお願いしますわ」 「わかった。こっちだよ、寝不足さん」 ブロードソードを振ってゾンビの残滓を払い落としながら、3人は睡魔殺しの動向に警戒を強め、それに応えるように睡魔殺しに手を向け、カーティスは2本指で挑発する。 静の一撃を皮切りに、玲の蹴りが、陽子の、ジーンの炎を纏った猛撃が睡魔殺しを派手に炎上させる。 「おっとと、あまりやり過ぎると火事になっちゃう」 「ならば、拙者が何とかいたそう」 ケイとコンビネーションを組むかのように放たれた糸が四肢を縛り上げて動きを拘束する。 破られはしたものの、動きは以前と比べて明らかに鈍く、そして殺気のようなものすら見て取れる。 「何とかするのもいいが、倒れないでくれよ」 「そろそろ来るのなら、これでどう?」 理央が強結界とは異なる守護結界を構成し、俊介がサシミの傷を癒す。 時は、来た。 「全員、揃って邪魔しやがって……『怠け者は、全員死ね!!』」 轟と響く殺気は森を揺らし、声の響く範囲すべてを恐怖と欺瞞で満たしていく。 「まだ、行けるでござるが……」 「次で一気に決めないと」 とりわけ、それは彼らを守ろうとしていた者により強く、重く伸し掛り、理念すらも打ち崩そうとする。 怠けているのに、何故守るのか? それがどのような理由であれ、対象を殺す理由にはならない。 「人の命がかかってるんだ。お前なんかに負けてらんねぇ!」 「怠け者は揃ってそう……ぐぅっ!?」 懐に飛び込んでの3段突き。慢心が生み出した隙を突くように、鉾槍の連撃は睡魔殺しに大きな傷を与える。 「ま、だだ。怠け者に、俺が……」 「休まねば、人間壊れてしまうでござるよ」 尚も進む睡魔殺し、その執着が、もっと別の場所で生かせたならば―― サシミとケイは続けざまにそんな彼を縛り上げていく 「うまく縛れた……い、いきます!」 示し合わせるかのように、鎖の先端についた爆弾、爆裂札の数々が激しく炸裂し、当たりに文字通りの爆音を撒き散らす。 「お、おぉぉ……」 炎と光、そして衝撃。 それが全て消失した後―― 「敵性体7、完全沈黙確認 所要時間――」 その中心には1体の焼死体が転がっていた。 ●安らかな眠りを 森の奥に死体を埋め、速やかに立ち去るリベリスタ一行。 その傷はけして浅くはないものの、彼らの奮闘により助かった命もまた存在する。 「いってぇ……新城兄ちゃん大丈夫か?」 「これぐらいの傷なら、何とか大丈夫だ、」 全力をかけて庇った傷は到底軽いものではない。 だが、それでも守れるものがあったならば、そこに悔いはないはずだ。 「やはり、人間休息も大事でござるな」 その言葉と共に少し祈り、サシミは姿を消す。 彼らは使命を果たせばあとは退く身。 どのような形であれ、公になれば常識の秤で咎を受ける事となるのだから。 「一人でも多くの人の命を守れたんだろうか? オレ達の任務も、責任も重いんだな……」 少しひしゃげた自転車を押し、帰っていく。 運命に愛されたこの力の重みを、責任と共に感じながら―― |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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