● 胸が苦しい。目玉が熱く、焼ける様。 この呼吸もままならないほどに苦しいのは、何なの? 「あぁ、誰か……この苦しさから私を解き放って……」 あの人を思い出すと、指が、燃えるように熱くなる……。 放課後の屋上、沈みゆく夕日を見ながら言葉を交わす二人。 近づき過ぎない微妙な距離が、二人が交際を始めて日が浅い事を物語っていた。 二人は楽しそうに微笑み合い、見つめ合い。 少しはにかんだように少年が髪を掻き上げた。 「ダメ元で告白したんだけど、言ってよかったなぁ」 「ダメ元だったの?」 少女は、少し頬を赤らめて首を傾げる。 「うん、他に好きなヤツいんだろーなぁって思ってたし」 「……いないよ。……私こそ、彼女居るんだろうなぁって思ってた。モテるし……」 最後の言葉は、少し拗ねたように。俯いたその頭に彼は軽く触れる。 「いねーよ。それに、告白とかされても、断ってたし。お前が……好きだったから」 「本当に?」 その言葉に、少女は頭を上げる。目の前には目元を赤らめた少年の顔。 「許さない……」 屋上の扉の陰で、それを見詰める姿があった。 「私を、こんな苦しい目に遭わせるなんて……!」 開きかけた扉を渾身の力で握りしめる。 この苦しさはすべて、あの男がもたらしたもの。 それなのに、笑って居るなんて。 それなのに、幸せそうにしているなんて。 それなのに、――ホカノ、オンナニ、フレルナンテ。 バキリ、と。扉が音を立てて軋んだ。 「なんだ?」 その音に、少年が気づく。 他の生徒でも来たのだろうかと、扉の方へ視線を送る。 その陰から現れたのは――。 「あれ、えーと、佐藤だっけ……。やべぇ、見られちゃった」 少年は、扉の陰にいる少女がクラスメイトだということに気付いた。クラスでも、目立たなくて大人しく。言葉を交わしたことがあったか、思い出せない位で。なんとか名前だけは思い出して呼びかける。 「……許さないわ」 姿を現した少女――『佐藤』は、尋常ではない雰囲気を漂わせていた。少年は、ようやくそのことに気付くと、傍らに居た恋人を自らの後ろへと引き寄せた。 「佐藤……、どうしたんだよ?」 背後に居る恋人を怯えさせないように、出来るだけ冷静に聞こえるように『佐藤』に話しかける。 けれど、その声は最早『佐藤』には届かない。 「アナタが居なくなれば、こんな苦しい思いしなくて済むのよぉぉぉ!!!」 『佐藤』は悲鳴を上げ、少年へ指差した。瞬間、その指に嵌められた紅珠があしらわれた指輪が閃光を放つ。 すると『佐藤』の周りに焔が巻き上がり、それは龍のような形を取ったかと思うと一気に少年へと襲いかかったのだった。 ● 「少年は、背後に隠れた恋人を護るため、焔の龍に喰われてしまいます。それを阻止して、『佐藤』という少女の持つ『指輪』……アーティファクトを破壊してください」 ブリーフィングルームで『運命オペレーター』天原和泉(nBNE000024)は資料を見詰めながら、今回の目的を伝える。 「襲われるのは、高校生2名。『佐藤』は男子生徒に恋心を抱いていました。しかし、男子生徒に恋人が出来たことをきっかけに嫉妬に狂いました。その嫉妬心を煽っているのは、『佐藤』の持っている指輪。それは、所有者の強い嫉妬心に反応して、嫉妬の対象及びその恋人など、所有者の邪魔になるものを攻撃するアーティファクトです」 スクリーンは、今まで映されていた赤い石のついた指輪の画像から、今回の敵の画像へと変わる。 「『佐藤』は一般人ですから攻撃力は持ちません。敵は、アーティファクトから排出される、焔の龍を模したエリューション・エレメントと、火の鳥を模したエリューション・エレメント2体の合計3体です。それを倒し、アーティファクトを破壊してください」 リベリスタ達は、スクリーンに映されたエリューション・エレメント3体を見詰めながら、頷く。 「この3体はいずれもフェーズ2です。これらを全て倒さなければ、『佐藤』の手から『指輪』を外すことは出来ません。高校生2人の安全を確保しながらの戦いになる上、彼らは屋上のフェンスの際。つまり、皆さんが到着した時は、彼らより手前に『佐藤』が居ることになります。接近の手段を誤れば、高校生2人の命はありません」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:叢雲 秀人 | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年02月05日(日)22:32 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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● 既に日は落ち、辺りは夕闇。 高校の屋上、フェンス際に月明かりに照らされた人影が2つ。 グラウンドに映るその影は、くっつくかと思えば離れ、また少し近づき……。その動きが止まり、影が3つになる。 その様子を、校舎裏から見守る2つの影。 「ボクは少女だけど、まだ恋はしたことがない。強く、思う心はそれは罪なのだろうか? 思う気持ちが炎になって、それほどの想いは少しだけ……羨ましい気もするのだ」 怪しまれぬように、舞台となる高校の制服に身を包んだ、『百の獣』朱鷺島・雷音(BNE000003)は、注意深く影を見つめた。 「恋は、盲目とは……良く言った、もの。恋する、相手を……殺しちゃったら、本末転倒。それさえ、見えてないんだろう、ね」 同じく高校の制服を着用した『ゼログラヴィティ』星川・天乃(BNE000016)は、こくりと頷く。 「それに神秘がかかわるとなれば話は別だ」 「止めて、あげる」 程なく、雷音のアクセス・ファンタズムが仲間の声を伝えてきた。 屋上入口からターゲットに近づく班、『境界の戦女医』氷河・凛子(BNE003330)が、準備の状況を聞いてくる。 雷音が問題なしと答えるのを聞くと、天乃は懐中電灯をつけた。 「行こう……上まで、競争」 羽ばたきと壁を駆け上がる音が静かに響いた。 「佐藤さんですか?」 屋上の扉を抜けると凜子は、いかにも先生という体で声をかけ、『佐藤』を振り返らせることに成功した。 畳み掛けるようにその後ろから声がかかる。 「あれ、こんな時間にこんな場所でどうされました?」 こちらは天体観測なんですよ。と、凜子の陰から雪白 桐(BNE000185)が顔を覗かせる。 「なっ、何よ! 邪魔しないで!」 『佐藤』は、突然現れた来訪者に興奮し、叫ぶ。 その言葉は気にせぬ風に桐は歩を進め、『佐藤』と高校生2人の間に割って入れる場所へと移動を試みる。 桐を追って配置に着こうとするのは、『作曲者ヴィルの寵愛』ポルカ・ポレチュカ(BNE003296)。 (……、……コスプレよね、これ。…………………恥ずかしいわ) 動くと制服のスカートがひらりとはためき、嫌でも着用しているのを意識させられる。 更にその後を追うのは、片桐 水奈(BNE003244)。制服は余り似合わないので好きではない。けれど、これが任務に必要であるならと短いプリーツスカートにハイソックスを着用している。 「ちょっと! 邪魔しないでってば! 私の邪魔をするなら……!」 『佐藤』は邪魔をされた怒りに任せて3人を追うように体をフェンス側に反転させる。すると、高校生のカップル脇に、2つの女子生徒らしき人影。 「え……、どこから……?」 いつの間にか現れた雷音と天乃に驚き、動きが止まる。 「やぁ、お嬢さん。中々に良いお尻だね?」 ぺたり。 『佐藤』のお尻に、今まで感じた事のない感触が走った。 その衝撃に一旦は高校生側を向いていた体が、再び振り返る。 視線の先に居たのは――『赤蛇』セルペンテ・ロッソ(BNE003493)。あらかじめ、暗闇でも対象を見逃さぬようにと熱感知を使用していた周到ぶりが実を結び、満面の笑みである。 「――!」 『佐藤』の顔は、一瞬青ざめ、その後すぐに赤くなった。 今までに触れられた事などなかったのだろう。目玉を飛び出させそうな程に瞳を見開き、怒りに震える手をセルペンテへ差し出す。 次いで、指輪から放たれた焔の龍がセルペンテに襲い掛かった。 セルペンテの意図、エリューションを自分の方へ向かせるという作戦自体は成功だったが、接近しすぎたため龍をかわす事は出来なかった。セルペンテは龍の業火に巻かれ、大ダメージを受け、地へと転がる。 それが闘いの合図。と、同時に凜子が仲間たちに翼の加護を与えた。その恩恵は、扉から飛び出した日無瀬 刻(BNE003435)にも届く。 扉の影で集中を保っていた彼女は、一気に暗黒の瘴気を放ち、焔の龍と火の鳥を絡め取る。 些かのダメージを受けたものの、火の鳥は高校生2人を抱えて飛んだ雷音と天乃を追う。 「ごめん、おとなしく……して」 少年を抱えたのは天乃。少女を雷音が抱えて、二人は屋上から飛び降り、まっさかさまにグラウンドへと降下していった。 「きみの相手は、ぼくよ。余所見、しないでちょうだい?」 羽ばたき、後を追おうとした火の鳥の前に現れたのは、翼の加護を受け、自らもハイスピードを伴ったポルカ。 火の鳥を真っ向から受け止める。 セルペンテを焼き尽くした焔の龍は、抑えに入ろうとした桐へと向き直ると凄まじい咆哮をあげた。 吼え声に、一瞬刻の動きが止まる。その隙に、彼女がブロックする予定だった火の鳥の業火が襲いかかった。 「回復するわ」 凛子と重ならぬように声をかけると、水奈は刻に癒しの風を送る。 同時に、龍の抑えに入った桐はリミットオフを発動する。血を流し、自らの命を戦闘力に変えた彼は、擡げられ振り落とされた龍の首を受け止めた。 しかし、刻が抑えるべき火の鳥は、未だ自由を保ったまま。再び業火を吐き出した。 その業火が向かった先は、グラウンド――。 ● グラウンドに4つの影。 屋上から飛び降りたのに生きている我が身にパニックを起こしそうな少年と少女。 それを落ち着かせるように、結界の中、雷音はゆっくりと優しく話す。 その声に、自分を抱えて飛び降りたのは、自分と同じくらいの少女だったことに気付く。 「今日の事は、夢だったのだ。寒いし、2人で帰るといい。ボクらのことはきにしなくていい。あとはまかせるのだ」 雷音が説得するのを聞きながら、天乃は屋上の様子を伺う。 「待って……帰らない方がいい」 天乃は、静かに告げる。その視線の先には、屋上にいる火の鳥が、こちらに向けて吐き出した業火。 すかさず高校生を庇い、リベリスタ2人は判断する。 エリューション達を倒さなければ、彼らはいつ襲われるか判らない――。 逃げたとしてもきっと、追うだろう。 「危険、だからここにいて。すぐ、終わらせてくる」 高校生達を屋上からの視界外に移動させると、天乃は雷音と共に、再び屋上へ向かった。 「お待たせ……」 屋上へと戻った、天乃と雷音が戦闘へと加わったとき、ポルカがブロック役を務めていた火の鳥はリベリスタたちの集中攻撃を受けて、その姿を消しつつあった。 開始直後の連携のズレはあったものの、それはすぐ調整がついた。ポルカがブロックする火の鳥を集中攻撃し、ショックから回復した刻は、もう一体の火の鳥を抑えていた。そして、桐も龍を確りと抑えていた。 「來來氷雨! 嫉妬の炎をかき消せ!」 雷音が激しい雨を呼びよせた。それは、屋上に居る敵、全てに降り注ぐ。火の鳥の羽根、龍の長い尾は、氷の枷で絡め取られていった。 「なんてことするのよ!」 動きが止まったエリューション・フォースの姿に、『佐藤』は叫びを上げる。 「さっきから私の邪魔ばかり……! 許さないわ!」 『佐藤』の怒りが増幅し、火の鳥が、龍が凄まじい咆哮をあげる。それは、『佐藤』の心を代弁するかのような、悲痛な声にも聞こえた。 「嫉妬。それはとても美しい感情だ。相手の事で頭がいっぱいになってしまう、純粋で力強い感情。まるで輝く宝石の様」 呟く、セルペンテの武器も血のように赤く染まり、宝石のような輝きを放つ。 「恋に狂い嫉妬の炎に包まれた少女の姿。愛おしい程に美しいね! 私は少年が羨ましいよ。恋敵を焼き殺そうとする程愛してくれる少女がいるのだから!」 「けれど」 興奮高まるセルペンテを落ち着かせるようなクールな声。 「嫉妬の炎に身を焦がすのは乙女らしいですが、アーティファクトに煽られた嫉妬の炎は激しすぎて全部を焦がしてしまう」 凛子は、神々しい息吹を起こす。その力で、仲間達のステータスが正常に戻った。 「ちょっと過激すぎますね。それにこの恋は実らない。だから、ちゃんと終らせないといけません」 その瞳は、『佐藤』へ真っ直ぐに向かう。 「行きますよ、佐藤さん。実らない恋の処方箋を差し上げます」 回復を受けた刻は、群がるエリューション・フォースたちに黒の瘴気をぶつけた。そして、火の鳥一体が、砕けた。 「な……っ、なんてことするのよ! この子達が居れば、振り向いてくれるかも知れないのに! あの女から取り戻せるかも知れないのに!」 「愛は、奪い取るものじゃないわ」 命中力を取り戻したポルカの刃は残像を帯び、残る火の鳥と龍を斬り裂く。 「きみはまだ若いから、分からないのも仕方ないかも知れない。でも。きみのそれは、ただの我儘だということを知りなさい。そんな我儘でひとを悲しませるだなんて、ぼくは、ぜったい許さない」 「わっ、我儘なんかじゃないわ! 龍! あの女が邪魔するわ! やっちゃって!」 『佐藤』は、桐と対していた龍に指示する……が、龍は桐の雷に撃たれた。 「抑えが仕事ですが」 少しでも削りたい、後の闘いが少しでも楽になるようにと放った技は、思った以上の効果を見せていた。 「君はあやつられてるようなものだ」 雷音は、鴉を呼び出すと、仲間達が集中して攻撃を向けていた火の鳥へ向かわせた。 鴉は、火の鳥の喉元を貫き、息果てた。 「なんで、なんで邪魔するのよ。私は、いつも一人だった。誰も、私に笑いかけてもくれない。だけど、この子達だけは違ったのに。願いを、叶えてくれるはずだったのに!」 残るは龍のみ。追い詰められた『佐藤』は声を震えさせ、叫ぶ。 「それは願いじゃない、怨みと言うのよ」 「一途な気持ちというのは判りますが、彼を怨むのはちょっと違う気がしますね」 桐は、焔の龍に再度電撃を帯びた一撃を放つ。 (不幸な事になってしまう前に止めてしまいましょう。これから先いい事がある事を願って) 返す刀――愛用のまんぼう君。を、再度構えると龍へと向き直った。 龍は鎌首を擡げ、咥内に火炎を作る。 「動く……な」 天乃の糸――龍の体を縛り、糸を食い込ませた。ギシっと龍の体が軋む音が聞こえるようだ。 動かぬ身に呪いを放ったのは、刻。自らの痛みを相手へと。 「この、痛みを相手に押し付けるのが楽しくて堪らないのよね」 苦しむ龍は糸を破ろうと体を捻る。けれど。動けぬその身に、ポルカの幻影が襲い掛かる。 そして止めを刺すべく、水奈は――天上に魔方陣を描いた。 「終わりにしましょう。後は、佐藤さん次第よ」 魔力を凝縮した矢は、閃光となり龍の喉元を射抜いた。 ● 『佐藤』は、がっくりと膝をつく。 「君はその指輪の力に翻弄されてただけだ。もう、終わろう」 雷音は、指輪を渡すように『佐藤』に告げる。 「でも、これが無くなったら私は……!」 「違う。声もかけない、見てるだけ……何もしない、から負けた。戦いでは、当たり前の事。がんばれ」 指輪の力などなくとも、勇気を持てば叶うことはたくさんある。 「貴女は嫉妬する前にやらないといけないことをやってない」 凛子は、『佐藤』を立ち上がらせると、屋上のフェンスから校舎裏を覗かせる。 視線の先には、少女を抱き抱えるように護る、少年の姿――。 「あ――」 『佐藤』は、小さな声を上げた。 「指輪なんてなくても、護ることは出来るのよ」 「……私には、手に入らない人なの、ね」 フェンスをきゅと握る。けれど、その力は嫉妬ではなく、理解から生まれた力。 「……誰かを妬むより、自分を磨こうとしなさいな。続けていればいつかきっと、違う素敵なひとに、出会える筈なのに」 ポルカが、ひとつ、ため息を吐く。 「貴女は恋の楽しみを知り、嫉妬の苦しさを知って、失恋の悲しみを知りました」 凛子が、『佐藤』の傍らに並び、その手から指輪を抜き取った。 「でも、また貴女は人を好きになる。失恋を糧に貴方は大人の女性への一歩を踏み出す」 「私でも?」 僅かに瞳を潤ませて、『佐藤』は、リベリスタ達を見渡す。彼らは、静かに頷いた。 「指輪は……朝、目が覚めたら枕元にあったの。何でかは、わからないわ」 指輪の入手経路を知ろうと、リベリスタ達は『佐藤』に問う。 けれど、有力な情報は、ない。 雷音は、指輪の記憶を探る。拾い上げた記憶は、あやふや過ぎた。 今回のところは、情報を掴むのは難しい。 「嫉妬を燻ぶらせてその炎で人を殺させるなんて素敵なアーティファクトよ。壊すなんて勿体無いと思うわ」 指輪を破壊しようとしたところで、刻が呟く。彼女は砕かれた指輪の破片から、少し大きなものを拾い、ポケットに入れた。 リベリスタ達は『佐藤』を伴い、グラウンドに降り立つ。 記憶操作を施そうとする凛子を制すると、セルペスタは少年へ向かう。 「佐藤君に殺されそうになるだなんて、君は運が良いねぇ。何で運が良いか分からないかな? それはね……目に見える形で愛が表れたからだよ。例え歪んだ愛だとしてもね」 少年は、『佐藤』の姿に一瞬の怯えを見せ、少女を護るように抱えたままだ。 さっきまで命の危険にさらされていたのだから、無理もないが。 「まだ若いからわからないかな。まぁ、いいさ。その意味、いつかちゃんと理解しなよモテ男君」 ぽんぽん、と肩を叩くとセルペスタは立ち上がり、凛子に目で合図をした。 少年と少女が肩を並べて帰るのを見送る『佐藤』。 しばらく見つめていたけれど、くるりと振り返ると、彼女は別の道を歩き出す。 未来へと、向けて。 「がんばれ、女の子」 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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