● 「由々しき事態」 そう呟いた『リンク・カレイド』真白イヴ(nBNE000001)が呆れた顔で目を細める。 「あ……あたしが悪かったって言ってるのだわ!」 蛇に睨まれたカエルのような表情で、『深謀浅慮』梅子・エインズワース(nBNE000013)が虚勢を張った。 いつものようにブリーフィングルームに集められたリベリスタたちは――しかし、資材倉庫の一角、まだ何も収納物がなかったはずの部屋の前に連れてこられていた。 その扉の前で始まった、突然の糾弾。 事態が飲み込めないままそれを見ているリベリスタたちに向き直り、イヴが口元を引き締めた。 「説明する。 ――ここ数日、鬼に関連する依頼が散見されている。 それに対し、梅子が、研究開発室に一つの依頼を持ちかけた」 この黒いのも、暴れてるばかりかと思ったらたまには仕事しようとか思うこともあるらしい。 しかしそれにしては、イヴの目は冷たく、梅子は妙にしょげている。 「ここに、実際に手がけた研究職員を締め上げ――尋も――問いただしたときの証言がある」 ずいぶんと不穏な言葉を言いかけては修正したイヴが、ポーチからICレコーダーを取り出した。 再生ボタンをぽちり。 『ウメコです! ウメコに頼まれ……ぎゃああ!! 鬼が相手なら、豆をまけばいいのだわ! とか言い出してっ! ほ、本当です、本当ですよ! 信じてくださっ、あ、やめて僕それは、いやー!?』 かちり。 再生が止まった廊下に、イヤーな感じの沈黙が落ちる。 「今のうちに言っておく」 イヴの声が冷たく響く。 「逃げても無駄。資材倉庫スペースの入口を通り過ぎた時点で、鍵をかけてある。 そのうえで、みんながこの部屋に入ったら、私が外から鍵をかける」 イヴさん。そろそろ教えてください、いったい何があったんですか。 「梅子の頼みに賛同した暇な職員が、無許可で大量の豆を集めて研究を始めたのが、この部屋。 途中で、豆は豆だし効果がありそう、とか言いながら梅子が納豆を持ってきた。 ――あとから調べて、頭が痛くなった。 その納豆、エリューション化してたの。しかも無駄にステルス持ちだった」 リベリスタたちの頭も、やんわり頭痛が痛い感じ。 イヴはその表情を見回して、少し沈痛な面持ちを浮かべた。 「爆発的な増殖性革醒現象――その結果、この部屋にある豆は、すべて納豆化した。 中には革醒していないのもあるかもしれないけど、ステルスのせいで見分けるのは困難」 逃げていいですか。 「ダメ。――はい、これ。使って」 きっぱりと告げて、イヴが差し出してきたのは、お椀とお箸、そして納豆のたれだった。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:ももんが | ||||
■難易度:VERY EASY | ■ イベントシナリオ | |||
■参加人数制限: なし | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年02月09日(木)22:45 |
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■メイン参加者 34人■ | |||||
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■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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