●精霊行軍 ぼこり、ぼこりと地面が波打ち塊を産む。 水が荒れ、水玉が浮かぶ。 放電が集まり形を成す。 小さな炎が集まり、大きな炎となる。 集まった水が凍り、一つの結晶となる。 そして風が吹き荒れ、旋風となる。 自然界ではありえない、だが自然そのものの現象。それらが今、起きている。 同様に泥が隆起し人型を成し、岩は集まり人形を成す。 生まれたソレはただ、目指す。 何かに導かれるように、呼ばれるように。 その道中に、辿りついた後に自分達がどのようになるかなどお構いなく。 その進む先は、三ツ池公園と呼ばれていた。 ●ブリーフィングルーム 『いやぁ、正月ぐらいはゆっくりしたいものですけれど。トラブルにはそのあたりの機微というものはないのですかねぇ?』 新年早々いつもの調子。『黒服』馳辺 四郎(nBNE000206)は盆暮れ正月いつも変わらぬ風情でリベリスタ達へ通信を送ってきていた。 『さて、どうやら公園で大きな動きがあったようで。本当困りますよ、あれ。正月明けにやってくれればよかったんですけどね、穴の拡大も。 さて、それは言っても詮無きことですが。皆さんには正月早々頑張って頂きますよ』 そう言い馳辺が送信してきた資料。それは今回の出来事に関わる情報が掲載されていた。 それが示すものは、圧倒的な物量。 『どうもエリューションの皆さんが公園の中央に集まっているようなんですよねぇ。 彼らなりの初詣みたいなものなんですかね?』 軽口もそのままに。彼は作戦の概要を告げた。 『本当ならば直接お伝えしたかったのですが、ほら。新年って私は忙しいですし? とにかく敵の数は多数です。全部倒せなんて言いません、いや、そこまで期待はしていません。 ただ一つでも多くのエリューションを撃破してくださいね。ああ、あと。命は大切に』 最悪の場合は逃げろ、ということだろう。 かくして新年の大掃除が始まる。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:都 | ||||
■難易度:HARD | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 0人 |
■シナリオ終了日時 2012年01月15日(日)21:43 |
||
|
||||
|
■メイン参加者 8人■ | |||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
||||
|
|
●百鬼開幕 赤い月が出たあの夜。 歪夜を過ぎた公園は日本において異常の中心地となり、様々な怪現象を引き起こしている。 今回もそれらの一つ。エリューション事件であり、戦うべき状況である。 だが、一つだけ違うとすれば。それは事件の規模であった。 あの戦いにおいて主戦場とならなかったのが、南門である。 陽動の攻めを行い、リベリスタは他のエリアから進入。その為大きくスポットが当たらなかった場所だ。 今、その門より公園へと侵入していくモノがある。 それは複数の巨大な水玉。そして凍りついた氷塊。それらがふよりふよりと漂うように、地よりわずかに浮きあがり進んでいく。 元素そのものを凝縮したようなその姿。そしてそれらだけではない。後からもまだ、同様の存在が迫っているという。 その連絡を受けたのは、リベリスタ達。 「うーわー……なんかざっくざっく沸いてくるよ。ハタ迷惑な……」 『おじさま好きな少女』アリステア・ショーゼット(BNE000313)がげんなりと呟く。数が多いというのはそれだけでも面倒くさいものである。 「来なさるか 来なされ寒酒 梅冬芽。小正月 撃ちてし止まん 左義長。――女木島アキツヅ、心の俳句、ってな」 嘯くは『20000GPの男(借金)』女木島 アキツヅ(BNE003054)。新年早々呼び出された彼は飄々といった風情で眼前より迫る物体を眺める。 「さながらエリューションの集会場の様な有様だな」 『我道邁進』古賀・源一郎(BNE002735)もまた、迫るそれらを苦々しげに見る。 この物質達のように、大量のエリューションが公園に集まっているのはここだけではない。四方の門全てで同じような現象が発生し、それぞれの場所にリベリスタが向かっているのだ。 「帰巣の鮭の如し、だな。興味深い」 これらのエリューションは全て、公園の中央へと集まろうとしている。『七教授の弟子』ツヴァイフロント・V・シュリーフェン(BNE000883)がそう表現するのも頷けるというものだ。 その様々なエネミーが入り混じり、一様に同じ場所を目指して行軍する様はさながら百鬼夜行。古来より伝わる怪異達の行進そのものと言えた。 「百鬼夜行……本当に幽霊だったら恐ろしい。が、エリューションだと分かっていれば恐怖はないな」 幽霊の正体見たり枯れ尾花。『影使い』クリス・ハーシェル(BNE001882)は愛用の霊刀「東雲」を抜き放ち、行軍を見据える。 この際、クリスちゃんおばけ怖いの? という野暮な突っ込みはやめておこう。 「それにしても……『そこまで期待はしていません』、ね」 『鋼脚のマスケティア』ミュゼーヌ・三条寺(BNE000589)は腹立たしげに呟く。連絡を寄越してきたフォーチュナである馳辺四郎はそう言ったのだ。 この物量に対する彼なりの思いやりなのかもしれないが、残念ながら四郎という男は致命的に気を使う言い回しというものが下手であった。わざとかもしれないが。 「連絡を寄こしてきておいて、上等じゃない」 そしてそれは結果的に彼女達に火をつけることとなる。 「もちろん一体残らず全滅を目指すわ。そのために呼ばれたと思ってるしね」 『ピンクの害獣』ウーニャ・タランテラ(BNE000010)も挑発と受け取ったか、やる気は十分である。 「正月早々無茶な仕事だが……」 『ピンポイント』廬原 碧衣(BNE002820)が迫るエネミーを見据え、不敵に笑う。 「せいぜい全滅させて四郎を驚かせてやるさ」 気合十分。リベリスタ達に迎撃の用意あり。 かくして新年、戦いが始まる。百鬼夜行を調伏する戦いが。 ●精霊進軍 「来るがいい、私の実験に貢献して貰おう」 迫る精霊達にツヴァイフロントが不敵に笑う。彼女の持ち込んだトラックは道を塞ぐように停車され、進軍を阻まんと存在していた。 また、事前に堀り上げた塹壕がエネミーの進軍を阻まんとそそり立っている。 準備は上々。同様にリベリスタ達はそれを背に、壁に、迎撃の態勢を整える。 やがて彼らの聴覚が、視覚が、直感が。あらゆる動員された感覚がエネミーの接近を告げた。 迫る元素は水と氷。それらの存在がただ愚直に真っ直ぐと公園を横切り、中央へと向かおうとする。 「さあ此処からは立ち入り禁止よ。それでも押し通るつもりなら――」 戦いの口火を切ったのはミュゼーヌである。手にした『リボルバーマスケット』を精霊達に突きつけ、通告する。 当然ながら精霊達は止まりはしない。ひたすらに真っ直ぐ、障害すらも無視して進もうとする存在が彼ら百鬼夜行の一部たる存在である。 「押し通るつもりなら――蜂の大群が撃ち抜くわ!」 言葉と共に銃声が響いた。銃口より解き放たれた弾丸が拡散し、接近するエネミー達へと襲い掛かる。 銃弾は氷を削り、水を散らす。その一撃は一見物理的に影響を与えることが出来なさそうな姿をした水のような存在にも確かにダメージを与えていた。 その砲火を切っ掛けとして、攻撃が一斉に降り注ぐ。 「迅速に処理しなくてはな」 碧衣が番え、放った矢は正確に精霊達へと突き刺さる。元素の結合すらも砕かんとするほどの正確さを誇るその技はいくつかの精霊に痛打を与え。 「外れませんように! 当たれーっ!」 アリステアが放った閃光が精霊達を焼き、その動きを鈍らせる。 そして――赤い月が戦場へと浮かぶ。 歪夜とは違う、ささやかな赤い月。より地上に近いそれは溜め込んだエネルギーを解き放ち、炸裂する。 「再びこの場に赤い月を昇らせるのは不吉だけれど」 赤い月を生み出したウーニャが呟く。かつての戦いより続く符合。公園に昇る赤い月。だがそれが告げる不吉は、リベリスタ達ではなく迫り来る脅威に。 「その不吉は相手の為に。食らうがいい!」 クリスが再び赤い月を生み出す。二人の術者が生み出す赤き月はより大きな不吉と、抗う者への最悪を呼び寄せる。 開放されたエネルギーを叩きつけられ、いくつかの精霊が砕け、蒸発する。だが、構うことなく進軍する精霊達。精霊にとっての目的は進むこと。進める限りはとにかく進み続けるのが彼らの使命。 降り注ぐ攻撃を受けながらも進み続ける精霊はやがて、リベリスタ達へと肉薄する。 「来たか。――唸れ、大蛇!」 待っていたとばかりに源一郎が拳を握り込む。鍛え上げられた筋肉が隆起し、凄まじい圧力を周囲へと放ち始める。 「我が敵を呑み尽くせ!」 その圧力が腕力と共に開放された。振り回される拳が精霊を捉え、打ち砕く。圧倒的暴力が自然の結晶たる存在を蹂躙し、破壊していく。 「まずは第一波といったところか。通しはしないがね」 ツヴァイフロントのナイフが閃き、一瞬彼女の姿がブレる。同時に多数の精霊達が刻まれ、欠ける。 肉薄した精霊達は、リベリスタ達を無視し、進軍する。だが進軍を阻害された時、彼らは妨害者へと牙を剥いた。 氷塊より氷の刃が飛び出し、妨害者を刻む。水がまとわりつき、相手の動きを阻害し呼吸を奪い去ろうとする。 傷を受けるリベリスタ達。そこへ癒しの力が注ぎ込まれ、見る間に傷を塞いでいく。 「バックアップは万全ってね。思う存分やってくれよ」 アキツヅがニヤリと笑う。飄々とした彼だが、バックアップとしては非常に頼りになる存在である。少なくとも治療役がいる事により、常に万全に戦えるということは安心に繋がるのだ。 「くっ……邪魔だ!」 纏わりついた水を引き剥がし、地面へと叩きつける源一郎。その時彼の目が、あるモノを捉えた。 それは精霊達が迫ってきた方向。揺らめく炎と、煌く結晶。不定形と硬質の、二つの存在。 「――第二波が来たぞ!」 源一郎が叫ぶ。 いまだ削りきらぬ精霊達に、さらに迫るは炎と大地。 「いくら増えても同じ。私の蜂は全てを撃ち抜くわ」 ミュゼーヌの銃が再び吠え、銃弾が襲い掛かる。炎と結晶を貫き、火の粉と破片を散らす。 再び赤い月が生まれ、弾ける。閃光が、怒号が響き、エリューションを打ち砕こうと襲い掛かる。 数が増えれば止めるも難く。火力と進軍、真正面からの衝突が続く。 ●物量 「皆、しっかり!」 「ほら次が来るぜ! 立て直せ!」 アリステアが、アキツヅが魔力を練り上げ戦場に福音を響かせる。 傷が見る間に塞がり、リベリスタ達の活力を取り戻していく。 だが、精霊達はお構いなしに進軍していく。脇を通り抜け、無視し、ひたすら公園の奥へ、奥へ。 道行きを邪魔する者へは容赦せず。 凍らせ、沈め、燃やし、押し潰す。自らの存在を示すかのように、それは害を成して行く。排除する為に、進軍する為に。 進軍を阻止する為にリベリスタは手段を講じていく。 撃ち抜く、叩き伏せる、打ち砕く。そして進路を塞ぎ、構造物を積み上げ遮蔽を作る。 ツヴァイフロントは撃滅したエネミーの残骸すらも利用し、積み上げて壁と成す。 「フフフ……見るがいい、これが元素の力だっ!」 ……いや、それはどうなのかわからないが。 バックアップが二人いることは、継戦を行うに当たってのメリットである。 かじかみ凍りつく身体、炎上する肉体、そういった障害すらも排除し、安定した戦いを生み出してくれる。 だが、同時に殲滅に関しては他の者に頼らざるを得ない。リベリスタ達は確実に精霊の数を減らしていくが、中には通り抜けていくモノも存在する。 そしてリベリスタ達には、それを追撃する余裕は未だ、ない。 「さらに新手が来るぞ、飛行する固体だ」 碧衣が自らの力を増幅し、他者に分け与えつつも状況を的確に把握する。 向こうより迫るのは薄っすらと見える小さな竜巻と、放電する電球。風と雷のエレメント。 「来たか……! 今だ、ウーニャ!」 「了解、クリスちゃん!」 不吉を招くには相応しきカード、『FOOL the Joker』を構え念じるウーニャ、霊刀を構え集中するクリス。二人が同時に魔力を練り上げ、構築していく。高まる不吉な予兆に空気が震え、歪んだかのような錯覚すら覚える。 「「バッドムーン!」」 両者が魔力を解き放つ。二つの赤き月が天に生み出され、相互に干渉するように震え――弾けた。 衝撃が戦場を駆け抜け、精霊達へと襲い掛かる。 溶け、弾け、砕け。吹き散らされる存在達。それは先ほどまでと変わらぬ光景。 だが少し違ったのは。精霊達は進路を妨害されないされない限りはリベリスタへと襲い掛かることは無い。とはいえ…… 電球が、竜巻が、一斉に震え牙を剥いた。 遠距離より攻める力を持つこれらの存在は、進軍しながらも危害を加えてきた相手を見逃しはしない。何故ならば、自らの手が届くのだから。 大気を切り裂く風の刃が、空気を分解し放電するプラズマが。二人へと一斉に襲い掛かった。 皮膚が裂け、鮮血が噴出す。電撃に打たれ、身体が自然と跳ね上がる。焦げた匂いが周囲に広がり、血液が沸騰し肉が爆ぜる。 されどリベリスタは膝を付かず。何故ならば未だ今は戦い半ば。万華鏡の予言はこれより後にやってくるエネミーの存在すらも感知し、リベリスタ達へと伝えている。 リベリスタ達の身体がふわりと浮き上がる。アリステアが与えた翼の力が宙へと誘う。 天を舞う力を得たリベリスタ達は同じく宙に舞うエレメントへと張り付き、進路を妨害する。 放電、旋風、そしてリベリスタ達の打撃、斬撃、射撃が入り乱れる。 一部のエレメンタルはリベリスタ達を素通りして中央へと向かっていく。だがそれはごく一部。かなりの数の撃破を押し進めるリベリスタ。 ――そこへ、次の波がくる。 ずるり、ずるりと地を引き摺る音が響く。 神は土より人を作ったという。だが泥より生まれたこの存在はとても人とは程遠く。形ばかりは人の形、されどそれは醜く人とはとても遠く。 泥人形の群れが門より迫る。疲労を重ねるリベリスタのいる方向へと、のそりのそりと進軍する。 「さらに次が来たか。総員構え!」 ツヴァイフロントの号令にリベリスタ達は一斉に身構える。 「――攻撃開始!」 魔力が、射撃が、一斉に解き放たれる。銃弾が泥人形を打ち抜き、衝撃が叩き潰す。 だが、その穴がじわりじわりと塞がっていく。人型をとりつつも不定形であるその存在は自然に修復されていき、再び歩みを進めさせる。 接近する人形に、さらに弓が打ち込まれ拳が振るわれる。ナイフが刻み、更なる魔力が叩きつけられる。 いくばくかの人型が崩れ、潰れてそのまま地面へと溶けていく。されども再び開いた穴を繋ぎ、塞ぎ進軍する人形達もまた多数。 そしてやってくるのは最後の一波。ズシンズシンと重い音を響かせて迫る、石の塊。 巨体は地響きを生み、その姿だけでも秘められた力をまざまざと見せ付けるだけの存在感を持っていた。 「これで最後……絶対に通さないわよ」 ミュゼーヌがシリンダーに弾丸を再装填し、構える。シリンダーにロックがかかり、固定される音を響かせ……炸薬が銃弾を送り出す咆哮を上げた。 石片が銃弾によって砕かれ散り、さらに赤い月より生み出された魔力の衝撃が叩きつけられる。 長い戦いに限界が近い活力は碧衣が補ってくれる。あとは全力で叩き潰すのみ。 石像もまた、全力でその腕を振り回し纏わりつく妨害者を弾き飛ばす。巨石の重量が、硬度が、リベリスタへと叩きつけられていく。 「ぐっ……だが、膝をつくには値せず。――我が矜持に賭けて!」 ごぼり、と口内から吐き出される血を吐き捨て、源一郎が拳を振るう。その一撃は岩肌と衝突し、凄まじい火花を散らし、打ち砕く。例え石であろうとも彼の意思の硬さを砕くには値せず、一方的に粉砕されるのみ。 「あと一押しだぜ? 皆踏ん張れよ!」 アキツヅが放つ光が石像の一体を打ち伏せ、注意を引き寄せる。 「私達が出来なくて……他の誰に出来るっていうの!」 その隙を突き、ウーニャが鋼線を巻きつけ、一気に締め上げる。 鋼線は締め上げるだけでは収まらず、石の肉体すらも切断し……石像の首を切り落とした。 また、碧衣の張ったワイヤーが他の石像の動きを拘束し、ツヴァイフロントのナイフが即座に刻む。その刃は岩の構造の脆弱部を突いたかのように、すんなりと刺さり解体していく。 「これで大体……お仕舞いだ!」 その身を省みぬように暴れ続けた源一郎。彼はその巨体が嘘のように、するりと抜け出し石像の背後へと回り込む。 そのまま首を掴み、力任せに引き倒し……その首を、もぎ取った。 それが、この場に残った百鬼夜行の最後の固体。こうして南より北へと向かう、一団の騒ぎは一応の終結を迎える。 ●夜行終幕 「こちらの予測よりは苦戦したみたいだ。なかなかやるじゃないか」 ツヴァイフロントが貴重なデータが手に入ったとばかりに呟く。先ほどまでの行進は嘘のようにその場は静けさに包まれ、周囲には残骸が転がっている。 溶けるように消えた精霊達と、文字通り溶けた泥人形。そして結合を失い崩れた石像達。 「及第点、といったところかな」 碧衣はどうやら撃破数をチェックしていたらしい。相応の戦果をこちらはあげた、とばかりの態度だ。 「ただ、全滅させることは叶わなかったわ。少々悔しいわね」 ミュゼーヌはあの鼻持ちならないフォーチュナを見返してやりたかったのだろう。残念そうに、思いをそのまま口に出していた。 「もう少し殲滅しておきたかったのは確かだな。残念だ」 クリスももう少しの戦果を渇望する。それらの気持ちは使命感か、自らの矜持か。十分な戦果を遂げているのだが、自らにより高いハードルを貸すのは求道なのか。 「まあ……こちらは十分にやったわ」 あとはお願い、とウーニャは言う。公園の中央の方を見つめながら。 ここはいわば前哨戦。公園の中央では別の仲間が同じく脅威と向かい合っているだろう。 あとは祈るのみ。南の門は、すでに静寂。 |
■シナリオ結果■ | |||
|
|||
■あとがき■ | |||
|