●依頼 三高平市、アーク本部――。 「こんにちは」 ブリフィングルームに集まったリベリスタ達に、見慣れぬ男が話し掛ける。 年の頃は20歳そこそこといった感じで、左手をポケットに入れた長髪の男性。 長い髪は後ろでひとつに束ね、優しそうな微笑を浮かべている。 「俺は草薙神巳(nBNE000217)。縁あって今後、アークで皆のバックアップをする事になった。よろしく」 軽くお辞儀をした後に、彼は説明を始めた。 「三ツ池公園に『閉じない穴』が出現して以降、公園内では常時危険な神秘が発生する可能性があるんだ。 皆は俺と一緒に『穴』周辺の哨戒や警戒、危険排除任務に当ってもらう」 公園を管理下に置いたアークによって、一般人の出入りは制限されている。 「今回の相手はかなり厄介だ。エリューションビースト『三頭竜』の退治が任務になる。フェーズは3」 その名の通り『穴』から出現する三つの頭を持つ巨大な竜は、公園内をまっすぐ南門へと進み始めるらしい。 「竜は三つの頭を全て叩き潰さない限り、動きを止めることはないんだ。 そこで俺は頭の一つを担当しようと思う。でもこれは抑えの為の戦いで俺一人でやるには難しい。俺と一緒に抑えを手伝ってくれる人が必要になる。 抑えの戦力は俺を含め、できるだけ少なめにして受け持つ。その間に君達の主力が他頭を一つずつ集中攻撃して撃破していってもらいたい」 三つの頭はそれぞれ獄炎、氷像、雷陣の効果を持つ範囲の広い息を吐き出し、一撃一撃が強烈な威力を持つ噛み付きを持つ。 かなりの強敵だが戦力を集中させて一つずつ各個撃破できれば、倒せない相手ではないと神巳は言う。 「それと……もし倒せないと判断できたら、迷わず皆撤退する様に気をつけてね」 神巳は小さく笑むと、右手を差し出して一人ずつと握手を交わす。 その左手はポケットの中に入れたまま、最後まで見せる事はなかった。 ●承前 三ツ池公園、『閉じない穴』――。 そこから、巨大な身体を持つ三つの首を持つ竜が現れる。 三つの首はそれぞれ別方向を向いていて、呻り声を上げながら一歩ずつ前進していく。 竜が目指すのは公園の南門。 外へ出るのが目的なのか、その途中に目的があるのかは不明だが、外に出す訳には行かない。 待ち構えるリベリスタ達との激闘が、始まろうとしていた。 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:ADM | ||||
■難易度:HARD | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 2人 |
■シナリオ終了日時 2012年01月10日(火)23:18 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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■サポート参加者 2人■ | |||||
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●待伏 横浜市、三ツ池公園――上の池付近。 夜の帳に合わせ、風が吹いて水面が静かな波を湛えている。 その反対側には草薙神巳(nBNE000217)と共に物陰に隠れ、三頭竜の接近を待つリベリスタ達の姿があった。 『悪夢と歩む者』ランディ・益母(BNE001403)は、忌々しそうな視線で公園中央にある『閉じない穴』を見やって呟く。 「あの女が開けた大穴か……チッ、直接対峙して止められなかったのが腹立たしいぜ」 先日の強襲バロックで、アシュレイと戦えなかった事を少しばかり悔やんでいる様子が伺える。 『BlackBlackFist』付喪モノマ(BNE001658)は視線の先にある巨体に目をやっていた。 「三頭竜か、どえれぇのが出てきたな」 モノマの発言に頷くように反応した『いつも元気な』ウェスティア・ウォルカニス(BNE000360)。 「予想できた事とはいえ、凄いのが出てくるとやっぱりビックリだよ」 『穴』の影響は避けられないものだと判っていた。だとしてもここまでの相手が現れるとやはり驚かざるを得ない。 溜息を吐いたのは、『終極粉砕機構』富永・喜平(BNE000939)である。 「せめて友好的な連中でも……と期待してたが、無理な話だったな」 ならばリベリスタとしての本分を全うするまでだが、とショットガンの弾倉を確認しながら小さく笑う。 『原罪の蛇』イスカリオテ・ディ・カリオストロ(BNE001224)は『穴』から現れた巨大な三頭竜をジッと観察していた。 「古来より、龍とは神秘の最秘奥の一つとされています。実に興味深い」 神秘探求を至上とする彼としては、その存在自体が研究材料に値する存在なのだろう。 同じく視線を向けている『鋼鉄の戦巫女』村上真琴(BNE002654)は、その三つの首がそれぞれ意志を持った動きをする事に思わず息を飲む。 「その一つ一つの頭でさえ、手強い敵ですが、それが三つも……」 視認しただけでも厄介だと判る相手が現れ、しかも此方側の回復役がウェスティアとエリス・トワイニング(BNE002382)しかいない事に不安を隠せずにいた。 神巳は優しい口調のまま、真琴にそっと語りかける。 「氷の首は俺と彼女が引き付けておく。自身の役割に各自が専念できれば大丈夫」 真琴に話しながら振り返る神巳の視線を受けた『戦姫』戦場ヶ原・ブリュンヒルデ・舞姫(BNE000932)が小さな肯きを返した。 相手にとって不足はない、とばかりに『戦闘狂』宵咲美散(BNE002324)は笑って応える。 「三頭竜は俺が今求めている“敵”としては極上の部類だろう。全身全霊を以て挑ませて貰うぞ」 心配するなと言いたげな口調で告げた美散に、同調して頷いたのはアルジェント・スパーダ(BNE003142)である。 「さて、ようやく万全……とまでは行かないが、華々しくお披露目といこうか!」 数々の依頼を経て、ようやく自身の成長が実感できるようになったのだろう。以前よりも発言や行動に自信が見えてきている。 各自が集中を始め、三頭竜の到来を待つ姿勢へと入っていく。 一歩、また一歩。三頭竜の巨体が大地を踏みしめる音が遠くから近づいてくる。 激戦の時が、刻一刻と迫ってきていた。 ●分断 その巨体を揺らしながら、三頭竜は真っ直ぐ南門へと目指して進軍を続けている。 待伏せに気づく事無く進み続けた竜が、リベリスタ達の目の前を通り過ぎようとしていた。 誰よりも早く飛び出して向かったのは、舞姫と神巳である。 「草薙さん、行きます!」 二人は一瞬で氷の竜頭を対角線上に挟み込むと、それぞれ連撃を叩き込んで止めに掛かる。 刺突、薙ぎ払い、斬り、突き上げ、振り下ろし。 左右から叩き込まれた氷の竜頭が叫び声を上げ、竜の動きが止まった。 氷の息を吹きかけられた神巳だったが、ステップを踏んで素早く回避する。 「皆、頼んだよ」 できるだけ引き付けるように近くに位置取りを行ったまま、彼は舞姫と共に仲間達を待つ姿勢へと入っていった。 一方で雷の竜頭の前に立った真琴とエリス。 既にそれぞれに自己回復と護りの加護を抱えたまま、首の引き付けへと入っていく。 「エリスさんをしっかりと庇っていけば、きっと」 仲間達が炎の竜頭を落とし、此方へと向かってくれるはず。 そう信じて彼女はしっかりと防御姿勢を取り、雷撃の息からエリスをしっかりと庇って攻撃を一身に受け止める。 いつもの途切れ途切れの口調を絶やさないエリスが、手早く真琴を治療していった。 「穴が……塞がるまで……色々と……出てきて……大変」 どれ程の攻撃を重ねられたとしても、回復を手厚くして受けて立つ姿勢を崩さなければ勝機はある筈だと、彼女達は意識して立ち向かう。 残るリベリスタ達が最初に狙ったのは炎の竜頭。 足元から伸び上がった意志を持つ影を纏った喜平は、集中を重ねた連撃を竜頭へと見舞う。 「霧が晴れかたと思えば……全く忙しないねぇ」 厄介な相手は早々に倒すに過ぎるとばかりに、自身の最大級の攻撃を送り込む。 前衛に回ったランディが、爆発させた闘気を帯びさせてグレイヴディガーを叩き込んだ。 「一本目! 速攻で叩き落とすぜ!」 巨体から打ち下ろされる一撃に竜頭が叫び声を上げ、三本の首がそれぞれの敵を見据えた。 少し距離を取って接近戦を回避したモノマは、その場で蹴撃を放って真空刃を送る。 「てめぇにはここでくたばって貰うぜ!」 味方との距離を離して陣取る事で、炎の息を纏めて受けない様に配慮を取っていた。 その身体から黒の鎖を解き放ち、竜頭へと津波の如く押し寄せていくウェスティア。 「絶対、絶対止めないと……」 『穴』から出現した敵へと向かい、彼女は決意した口調で視線を向き直す。 イスカリオテは後方へと移動し、炎の竜頭へと集中を重ねた神光を投げ掛けていく。 「ようこそ此方の世界へ、心より歓迎致します」 彼の真意が何処にあるのかは見て取れないものの、未知なる神秘に瞳が歓喜しているのは伺えた。 二丁拳銃を向け、狙いをつけた銃弾を撃ち放つアルジェンタ。 「出し惜しみしても何もいいことは無さそうだからな……」 迷わずに早撃ちで竜頭を撃つと、距離を取って一度に炎の息へ巻き込まれないよう注意を続ける。 遅れて躍り出た美散が、雷撃をランスに帯びさせていく。 「我が全身全霊の一撃を!」 かつて、彼が『強かった』男を討った処で得られるモノは何も無かった。 追い求めるに足る価値があるのは『強い敵との戦い』のみと、言い切る美散の雷撃が竜頭を襲う。 怒りに燃える竜頭は、前線を無視してイスカリオテへと炎の息を浴びせかけた。 事前に集中した上、各人が距離を取っていたのが功を奏し、息はひとりだけの攻撃に終わっている。 術中に嵌った敵へと口を歪ませたイスカリオテ。 初手がリベリスタ達の思惑通りに動き、戦況はやや優勢に働いていたかに見えた。 ●速攻 氷の竜頭の攻撃を立て続けに交わし続ける舞姫と神巳。 初手の攻撃以降は回避に集中し続けた二人に対し、竜頭はその動きを捉えきれず、またどちらともに攻撃を集中させられずにいる。 他の竜頭に援護へ行こうとすれば、死角から攻撃されて戻されていく。 その繰り返しに苛立ちを募らせる氷の竜頭。 一方で雷の竜頭も目の前の真琴達を相手取り、苛立ちが募り続けていた。 後衛のエリスを護り庇い続けながら、傷ついても回復を続けて立っている真琴を倒せないままでいる。 「出来る限り……ボクが引き止めなくては」 護りを完全に固めていた彼女だったが、その攻撃を庇って一身に受け続けている為、体力の消耗はかなり激しく運命を一度手繰り寄せる程。 主力が到着するまでに持ちこたえられるか、彼女は逡巡しつつ炎の竜頭の戦況を見つめている。 炎の竜頭は怒りに燃えてイスカリオテへと攻撃を集中させていた。 当然のように集中された事でイスカリオテの体力は限界近くまで削られており、彼自身も運命を手繰り寄せていた。 癒しの歌を奏でるウェスティアによって、危機的状況にまでは至らずに済んだイスカリオテは口元の笑みを崩さない。 「大は小を兼ねる等とは、滑稽な話だ……蛇が龍に劣ると一体誰が決めたのです?」 気糸で炎の竜頭の動きを封じ込めると、前線の蛇達が一斉に牙を見せた事で決着が着く。 叫び声を挙げて首がドウッと倒れ、残った竜頭と戦う両者の状況を見比べたランディからの言葉が飛ぶ。 「雷へ行くぞ!」 リベリスタ達が次に狙うは、真琴とエリスが立ちはだかっている雷の竜頭。 雷を優先したのは、体力が削られている真琴を庇う方を優先した結果だった。 一方、アルジェントは更なる抑え役として氷側へと回り叫ぶ。 「向こうは受け持つ、雷は頼んだぜ!」 駆けつけた応援を見て取り、エリスと共に後退して自己回復の力を順に授けに回る真琴。 「気をつけてください、雷の力は想像以上です!」 真琴は警告を発しながら、仲間への支援に回る。 雷の竜頭は新たなる支援に牙を向き、前線に現れた美散をその牙で貫く。 対して、喜平がその首を駆け上がって竜頭へと向かい、至近距離から光の飛沫を散らした連撃を竜の右眼目掛けて繰り出した。 叫び声を挙げて仰け反る首がうねりを見せ、喜平と美散は地上へと投げ出されたが素早く竜の左側面へと移動する。 その両腕を広げたイスカリオテから灼熱の砂嵐が吹き荒れて、雷の竜頭が首を大きくのたうつ。 「貴方は実に良い餌になりそうだ」 それはリベリスタにとってであろうか、それともこの世界にとってであろうか。 どちらとも着かせぬ言葉を投げ掛けた彼の横から、流れる水の如き構えをしたモノマが進み出る。 「張り切って竜退治としゃれ込みますかっ!」 再び蹴りからのかまいたちを打ち放ったモノマは、慎重に相手の動きを見やった。 前進して喜平と同様に最前線へと回った美散がランスを放ち、ランディも踏み込んだ強烈な一撃を叩き込む。 「弾けて砕けな!」 鋭い一撃の連続に竜頭が大きく首を捩じらせ、稲妻を帯びた口が開いたかと思うと、一瞬でリベリスタ達へ雷撃が迸る。 その息が何人かの動きを封じていくが、事態を察したウェスティアが一早く天使の歌を奏で始めた。 「私も援護に回るよ! エリスさんは状態回復を」 「ん……わかった」 続けてエリスは希薄な高位存在の意思を読み取り、詠唱にてその力の一端を癒しの息吹として具現化させていく。 息吹は雷陣によって動きを封じられたリベリスタ達の身体へと届き、その解放への一助と変わった。 事前に死角に回りこんで息を回避していた喜平は、後方へとステップを踏んで下がると、飛翔して角度をつけて急降下する。 「竜の左側へ回って攻撃するんだ」 跳躍した一撃が竜頭の右側を更に砕きにかかり、竜が相手を追おうにも死角からで見えていない。 ランディは一早く雷陣の呪縛から逃れ、左側へと回り蹴撃からのかまいたちを送り込む。 「ビリビリ鬱陶しい!」 喜平の一撃に彼の真空刃が重なり、竜頭の右眼を中心に大きな裂傷ができあがる。 左側へと首を動かして死角を無くそうとする雷の竜に対し、同じく雷陣から解き放たれたモノマと美散が正面からブロックに回ってそれを防いだ。 「させるかぁっ!」 「その身で篤と味わえ――!」 声を挙げたモノマは真正面から竜頭へ掌打を当て、同時に雷撃を込めた槍を貫く美散の強烈な打撃。 重なり合ったふたつの衝撃が竜の顔面を大きく破壊する。 息の合った連携の前に、再度牙を向く雷の竜頭も耐え切れずにその首を落とす。 ●撃破 氷の竜頭への時間稼ぎに回った舞姫と神巳、そして新たに加わったアルジェンタ。 度重なる氷の息や噛み付きが襲い掛かり、交わし続けていた三人にも徐々に負傷と疲労の色が見え始め、既に運命を解放した者もいる。 アルジェンタは前線のふたりとは距離を置いた三角形の位置へと立ち、集中攻撃を避けながら二丁拳銃で射撃を続けていた。 その銃弾は片方が竜頭の眉間へ鋭く直撃して貫通したものの、もう一方が発射されずに終わる。 「詰まった(ジャムった)か……だが、リスクは元より承知!」 連撃で残った右手の銃を連射し、牽制を続けてく。 反応した氷の竜頭がアルジェンタへと注意が向くのを阻止するかのように、舞姫が大きく踏み込んで太刀で斬り払う。 「させません!」 引き換えに牙を剥く竜が襲い掛かり、咄嗟に防御姿勢を取る舞姫。 だがその一撃は彼女には落とされなかった。 素早く回り込んで身を挺した神巳が、片手の日本刀で抑え付けに回っている。 「もう少しだ!!」 牙によって切り裂かれて右腕を流血させながら、声を掛けた彼に頷く舞姫。 アルジェンタは大きく声を返す。 「あぁ、任せろ!」 すると、後方から声が突然飛んできた。 「引き付けの方々は御注意を、可能であれば退避して下さい」 素早く飛び退いた3人に続いて、竜の顔面を中心として砂嵐が巻き起こる。 イスカリオテが後方から既に応援へ駆けつけていたのだ。 続けて彼の横から最前線へとモノマが一気に駆け抜けていく。 「待たせたなっ! いくぜぇ!!」 その拳が竜を捉えたのを皮切りに、次々と増援に現れるリベリスタ達。 負傷した引き付け班達を下げて、真琴がガードに回りながら三人の無事を確認した。 「間に合って良かった」 身体を張って氷の牙から仲間達を護ると、安心したように肯きを返す。 その後方からエリスが癒しの風を送り、ウェスティアも重ねて全体へと癒しを送る。 「あとひとつ! 頑張ろう!!」 ウェイティアの元気な声に笑顔で応じていたが、既にふたつの竜頭によって大きく傷つけられていたリベリスタ達。 引き付け班も氷の攻撃によって損傷が激しく、ウェイティアとエリスは回復に掛かりきりとなっていた。 もはや無傷の者等、誰一人存在していない。 運命を手繰り寄せ、開いて立ち上がり、それでも前へと喰らいつく。 ついにその息吹によってアルジェンタが倒れても尚、戦いを優勢に進められていたのは、それまでの速攻作戦が功を奏していたからだった。 舞姫と神巳は先陣を切って、竜を引き付けるように刀をそれぞれ一閃させ、首がこちらへと向く様に仕掛ける。 仲間と軸を重ねずに死角へと回り込み続けた喜平は、別方向からの引き付けを行うべく跳躍した。 「勝負を着ける!」 更なる攻撃で竜頭の意識を分散させ、主力の攻撃を援護する。 既に傷だらけとなっていた美散は、駆け上がって残る力を振り絞りランスを突き出す。 「――戦いを、終わらせるぞ」 雷撃を纏った槍が、竜の首を傷つけ大きく揺れた。 そこへ飛び込むランディ。 「こんなトコで膝を着く程、安い修羅場は潜ってねーんだよ!」 その斧が、氷の竜頭の顔面を砕いて大地へと横たわらせる。 直後にウェスティアの魔力の鎖が津波となって襲いかかった。 「絶対に、負けない!!!」 その濁流が竜頭を飲み込み、完全なる沈黙へと追い込んでいく。 頭を失った三頭竜の身体は大地に崩れ落ち、地響きを立てた。 満身創痍のリベリスタ達から発される言葉はなくとも、この大地の咆哮が彼らの勝ち鬨なのだ。 『閉じない穴』から現れた神秘の生物。 この『穴』からは、幻想の世界でしか見られないエリューションが度々姿を現すのかもしれない。 そして、何度でもリベリスタ達は立ち向かうだろう。 今日と同じ様に大地に咆哮を唸らせ、『閉じない穴』からの新たな侵入者を威嚇するように――。 |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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