●ハデにやるじゃねぇか! パチパチ、パチパチ、爆ぜる音がする。 燃えている。燃えている。 赤々と赤々と燃えている。 『燃えろ』 『燃やしてしまえ』 『もっと燃えろ!』 火の中で躍るは異形達、火に火を注いで更に燃やして。 夜空すら赤く、赤く。 ●火の用心なんだ 「ハローモルゲン皆々様、火の用心ですぞ! そして私はメタフレフォーチュナのメルクリィです」 そう言って事務椅子をくるんと回し振り返ったのは『歪曲芸師』名古屋・T・メルクリィ(nBNE000209)。その手には真っ赤な消火器が。 「乾燥した空気、ストーブなどの不注意――冬場は火事のニュースが絶えませんな。皆々様もお気を付けを! ……サテ。専門的な事はともかく、私は消防士ではなくフォーチュナですので本題に入りますぞ」 言い終わりと同時に消火器を傍にゴトンと置くや、同時進行で卓上に資料を広げる。 先程視た未来視についての資料――エリューション三体の討伐、と書いてある。 「火炎・業火の状態異常無効&すぐ傍に近寄っただけで熱気と炎でダメージを喰らってしまう。 そんな厄介なエリューション達こそ――」 コイツ等ですぞ。メルクリィの背後モニターには三体のエリューション――どれも異なる姿をしているが、いずれも体が赤々とした炎に包まれている。成程、近寄っただけでかなり熱そうだ。 「E・エレメント『バーニングさん』、E・アンデッド『放火マン』、E・フォース『闘魂拳』。 いずれもフェーズ2、配下エリューションは無し。 見た目の通り炎系の攻撃を得意とし、どの攻撃にも火炎か業火の状態異常が伴う場合がございますぞ。 能力値的には三体とも似た感じですが、攻撃手段やその範囲はマチマチですぞ。誰がどれと戦うのか予め決めといた方が良いでしょーな」 詳しくはコレにも纏めてますんで。メルクリィが先の資料を指先で叩いた。 「次は戦場について――耳かっぽじってお聴き下さいね」 言葉と共にモニターに現れたのは広い空き地……だが、エリューション達の所為であちらこちらが燃え盛っている。そのお陰でかなり明るいのだが、放っておけば火はどんどん燃え広がるだろう。 「ちょっと問題アリなんですよね」 フォーチュナが肩を竦めた。 「この火。ほったらかしにしてたら当然ですが燃え広がります。幸い近くに民家とかはないのでその辺は安心なんですけどね。 それで……あんまり燃え広がりすぎたら一般人が来るかもしれんのですよ。 エリューション討伐完了の連絡をして下さればこちらで速やかに消火活動を行うのですが……そんなすぐサクッとやっつけれる相手でもございません。 バトルがってら軽く消火した方が良いかもしれませんな。消火器ぶちまけるとか、砂ぶちまけるとか、雑草を焼き潰しちゃうとか。完全鎮火はエリューションを倒すまでほぼ無理だと思いますが。 その辺り、宜しく御願い致しますね」 サテ。機械男が組んだ脚の上で指を組む。ニヤッと凶相を笑ませる。 「以上で説明はお終いです。宜しいですね? ――それでは、お気を付けて! 私はリベリスタの皆々様をいつも応援しとりますぞ。フフフ。」 |
■シナリオの詳細■ | ||||
■ストーリーテラー:ガンマ | ||||
■難易度:NORMAL | ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ | |||
■参加人数制限: 8人 | ■サポーター参加人数制限: 2人 |
■シナリオ終了日時 2011年12月11日(日)23:38 |
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■メイン参加者 8人■ | |||||
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■サポート参加者 2人■ | |||||
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●たなびたいことがあるんだ 「無限に発生する消火器とかないかな……とりあえずアークの消火器いくつかかっぱらっていくか」 「かっぱらッ……!? え、刀子様、いきなり何っ……」 「僕、幾つかかっぱらうもとい借りてくる。あとは頼んだメルクリィ」 「あぁっ夏栖斗様どこへー!? な、真剣にブリーフィングしてらっしゃると思った矢先に……!」 「しっかりした建物なら、必ずたくさんの消火器が常備されてるはず。さくっと人数分程借りてこう。 ああ名古屋さん、その手に持ってんのも貰ってっていいよな?」 「エルヴィン様……実はこれ私の家の……」 「メルクリィちゃんこの消火器もらってっていいのよね?」 「言いながらナチュラルに取り上げましたねナハト様コノヤロウ」 「とりあえず持てるだけ持って現地へいこうぜ」 「美峰様まで!? ちょっと……私、室長に何て報告したら良いんですかーーっっ」 「「「気にするな!」」」 「しますよ!」 「知らんな」 「酷いぃぃ」 ~ ●らりるれ火事だー! \はいだらー/ 「……なんか知らねえが、こう言わないと駄目だと聞いたぜ」 かっぱらってきた消火器を並べつつ『捻くれ巫女』土森 美峰(BNE002404)は守護結界の印を切り不敵に笑った。ステキダワー。しかしまあ、うん、お仕事だし一応真面目に戦おう。気を取り直してもう一回。 「クソッ、火事を起こすなんて許しがてえエリューションだぜ……! この私が必ずここで倒してやるよ!」 (こんな感じでいーかな?) いいと思います。 「小僧! 派手にやるじゃないか!」 どうだ?警察に知らせてやろうか?……というのは兎も角。言うまでも無いけど放火は犯罪だ。『紫煙』風峰 刀子(BNE001106)は消火器を手に取る。 「手痛い罰を受けてもらうとしよう。ま、執行人があたしじゃないのが残念だけどね」 自分は消火活動に専念――見渡す周囲は火の海、火、火、取り敢えず土をばっさばっさ、消火消火鎮火消火。 「もっと燃えるがいいや!」 じゃなくて。いつもより薄着の『素敵な夢を見ましょう』ナハト・オルクス(BNE000031)は火に照らされジワリと熱い頬に片手を添えた。重たーい、溜息。 「ああやだやだ、熱いのきらぁい。防災訓練は間に合ってます。大丈夫です。いらないです。 ……大嫌いなのよ。火傷するのも火を見るのも」 いっそそのまま燃え尽きろ。体内魔力を活性化させる。愛を振り撒くいつものお仕事。ついでに消火器も振りまこう。 パチパチ、メラメラ、辺り一面燃えている。 赤々と、夜空。 「炎か」 生家にて代々受け継がれてきた古式の愛銃を肩に、『錆びた銃』雑賀 龍治(BNE002797)はしみじみと呟いた。 「この寒い季節、暖まるには丁度良い……などと軽口を叩いている場合では無いが」 火や煙、焼死体、燃える闘魂。ふざけた名と体だが手応えはありそうだ。射手としての感覚を呼吸と共に研ぎ澄ませ、最も後衛地にて火縄銃を構える。 「遠慮なく潰させて貰おう」 消火は仲間達に任せる。皆で持ち寄った砂や布団・消火器。更に『ディフェンシブハーフ』エルヴィン・ガーネット(BNE002792)が強結界を張り、一応の照明と車のライトで現場を照らした。準備は万端。 「妙にコミカルなせいかなーんか気が抜けそうになるな」 とは言え強敵なのは間違いないし、油断せずやらねば。マナサイクルを発動し、恩人から譲り受けた木刀を構える。 「乾燥する冬場、火事にはご用心、だ。」 エルヴィンの赤い瞳に揺らめく炎が映り込んだ。 「バニーさんが燃えてる! っておもったらバーニングさんでした。16歳男子のときめき返せ!」 バニー好きかい?うん、大好きさ!『高校生イケメン覇界闘士』御厨・夏栖斗(BNE000004)は歯を食い縛りつつAbsolute FIREを構えた。 しかしまぁ、炎相手というのは燃える――ハートが。次の瞬間には表情を好戦的に笑ませ、ずいと前に出た。 「僕の炎より熱い氷の拳、ぶちあててやんよ!」 でもバニー好きかい?うん、大好きさ! 「はっ! 燃え広がるのはそいつの勝手だろうから別にいいけどよ。周りに迷惑かけてちゃ意味がねえ」 咥え葉巻の口角を吊り上げ、『気焔万丈』ソウル・ゴッド・ローゼス(BNE000220)は光り輝く防御のオーラをその身に纏った。好き勝手に騒いで燃えるだけの若造共を教育してやろう。 「大人の男なら、静かに闘志は燃やすもんさ……っと、年を取ると説教くさくなっていけねえわ」 ハハハ、豪放に笑いつつも念の為と結界を重ねる。 若いやつらの成長を見守るのも大人の役目だ――自分の目標に視線を差し、静かに馬鹿でかいパイルバンカーを構えた。 視界の先に蠢く異形、肌をじりじり熱する炎、爆ぜる火花、火の粉――が、『錆天大聖』関 狄龍(BNE002760)の頬をジュッと焼いた。 「うわぎゃー! 熱くて死ぬぜ!?」 慌てて頬をごしごしと。はぁビックリした。名古屋さんの肩のアレなんか一発で割れるだろうな……いや、溶けるかな? 一先ず気を取り直し。 「消火もしつつ敵を食い止めて各個撃破だ! ……って一言で言ってるが結構ホネだな。まあいいや。 そう言う事に協力を惜しまないのが俺たちリベリスタだ!」 【明天】【昨天】で武装した十指を殺気を放つそれらに向けた。 「景気良くドゥンドゥンやろうじゃねぇか!」 攻撃目標はエリューションだ!今度という今度は許さないぞ! ~ ●焼いたなコイツ! 夜闇に炎が映えて美しいじゃないか。 こう言う光景は嫌いじゃない。 (……今の様に、それがエリューションによるものでなければな) 龍治が素早く構えた火縄銃が火を噴いた。相手の動きを見切った射手から放たれた魔弾から逃れる方法など無い。刹那の狙撃がバーニングさんを射抜く。 火炎の巨人は仕返しに火を吐かんと身構える。その前に立ちはだかったのは夏栖斗、拳には絶対零度。 「焼け付く戦場、いいね――んじゃま、凍りやがれってな!」 殴り付ける。激しい熱気が夏栖斗を焼くが、その火が燃え移る事は無い。ラッシュあるのみ。 フー。吐く、吐息、ソウルの口から燻る紫煙、闘魂拳の真正面。 自分の役目はこの拳のブロック。 耐え忍ぶ役目ってのは若造達に任せられない。 「若い奴らは、燃えるエリューションと一緒にはっちゃけりゃいい。 ――お前の相手は、この俺だ。こいよ、葉巻に火をつけるぐらいは、出来んだろ?」 チョイチョイ、指先で挑発すれば激しい勢いで殴りかかって来る。上等だ、真っ正面から受け止めた。 そんなソウルの後方に立つのはエルヴィン、重なる位置を極力キープしロケットパンチの射線を塞げる様に。 一旦待機――見渡す戦況、視界の先には『鉄拳令嬢』大御堂 彩花(BNE000609)が放火マンと向かい合っていた。 「その炎さえ流水の如く受け流……せると良いんですけれど」 流水の如く、攻防自在の構え。ビームトンファーを構える。 敵の炎に身を焼かれようとも些細な話だ――それよりも命の炎をより強く、より激しく、燃え上がらせれば良いだけの事。 ……でも、熱で肌が荒れるのは嫌ね。なんて。蹴りを素早く受け流す。 さて皆が戦っている間に自分達は消火活動。刀子はあっちゃこっちゃにばっさばっさと土を掘り返しては被せ掘り返しては被せ、土じゃ消火出来なさそうな炎には必殺消火器ブラスター。 小鳥遊・茉莉(BNE002647)は野焼きの要領で雑草をフレアバースト、先に焼く事で延焼防止の為の防火帯を作ってゆく。 次に刀子と協力して作り上げた防火帯手前で燃えている箇所に、水を含ませた布団セット。大量の布団セット。 「汚物は消毒だー! とかいうけど別に汚物じゃねえや!」 取り敢えず手隙のナハトも消火器をぶちまける。勿論戦況には意識を向けて――アレにぶっかけても意味ないんだろうな、焼かれるの大嫌いだからそもそも近づきたくないけど――空の消火器を無造作に捨てる。 でもそろそろ愛が必要かしら? ひたすら、ひたすら、愛を振りまくの。 奏でる歌はAn die Freude。 「血反吐吐くまで歌い続けてやろうじゃないの」 役立たずに成り下がるのは御免だわ。貴方達だって御免でしょう。癒しの福音が鳴り響く。 消火班の尽力のお陰か、火は燃え広がる事も無く――寧ろ鎮火の方向に向かっている。 美峰は符術で召喚した小鬼と共に呪雨の印を切った。火の敵に氷雨連打出来るとか私超活躍のチャンスじゃね、とか思いながら。 「熱くなるなよ、冷ましてやるぜ……!」 とか調子乗って言っちゃったりして。 降り注ぐのは冷たい雨、氷の雨、燃える敵へと降り注ぐ。ついでに燃えている場所にも――どうやら火の勢いは落とせるようだ。試した甲斐があった。 エリューションが原因の火だからか……専門的な事はともかく、効果があるなら積極的に行うのみ。再び氷雨の印を切る。 激しい炎。消火されつつあるとはいえ激しい炎、高熱だ。 エルヴィンは額に浮かぶ汗を拭い、破魔の聖光で仲間を苛む炎を払った。 視界の先では闘魂拳と対峙しているソウルが――殴られ、ぶっ飛ばされた。咄嗟に踏み出しその身体を受け止める。 「大丈夫か!?」 「なーに屁でもねぇ」 ニヤリと不敵に笑うソウルであるが、咳き込む声に血が混じる。肩を貸しながら癒しの詠唱を。 その間の闘魂拳は――バーニングさんを氷結させた夏栖斗が急遽受け持った。 「おっさん、寄る年波にはかてねぇ?」 構えた腕で重い一撃を凌ぎながら。うるせぇやい、苦笑交じりにエルヴィンの治療で体勢を整えた男の声、うははと笑う夏栖斗の声。しかし調子こいたら闘魂拳の重い拳に頭を殴られ意識がクラクラ、直後に彼を蹴っ飛ばすソウルのブレイクフィアー。 「おらっ、サボろうとしてねえでキリキリ働け! 若いうちの苦労はどんどんしろ!」 「任せとけ、若さってのをみせてやんよ」 ひらひら手を振り持ち場に戻る夏栖斗を見送り、ソウルは燃える拳を見据える。それは粉砕せんと彼へ襲いかかったが――軽々、片手でピタリと止められた。 ニヤリ。息を吐き、掴み、闘魂拳をブン投げる! 「……男は度量さ。お前みたいな闘魂も、真正面から受け止めてやれるほどの度量ってのが大事なのさ」 そうそうついでに消火活動、パイルバンカーを地面にぶち当て燃える箇所を混ぜっ返す。流石ソウルさんデキる漢。 彩花も森羅行で自己再生しつつ粘り強く放火マンをガードする。足りない分はエルヴィンの天使の息が補ってくれた。全力防御しつつブロック、が役割だけれども……偶に炎の飛び蹴りに対抗して斬風脚で応戦したり。美峰の氷雨もありじわじわと削れている事は確かだ。 不意にその視界の隅を通り抜けた一条の光は龍治の魔弾、超遠距離からバーニングさんを確実に狙撃してゆく。その命中率は驚異の一言。 その傍ら、 【今天】の便利ポッケに突っ込んでおいた砂をあっちこっちにブチ撒け終わった狄龍も十指を構える。 狙う先には夏栖斗へパンチを繰り出したバーニングさん。 「ドラゴンコンビ、往くぞベイベー! 」 (コンビ……か) 狄『龍』、『龍』治、夏栖斗命名ドラゴンコンビ。 その火力は正に猛龍の息吹、狄龍が放つ執拗不可視の殺意射撃が、龍治の放つ正確無比の超速魔弾がバーニングさんの頭を、胴体を、射抜いて貫き吹っ飛ばした。 ぐぉぉー。異形の断末魔、ぶすぶすと消えて行く。 さぁ次は放火マン、美峰が降らせる氷雨の中を駆け抜ける夏栖斗は集中を重ねつつ放火マンへ、その顔面を氷の拳で殴り付ける。 「抑えおつかれ! んじゃま後半戦、ばててないよね」 「当然ですわ」 飛び退き間合いを取る彩花、直後にナハトが奏でる癒しの福音が清らかに響く。 「御免なさいね、愛差し上げきれなくて。少し熱い位は我慢して頂戴ね」 状態異常回復はエルヴィンやソウルの役目。実際、破魔の光を放つエルヴィンを見てナハトは肩を竦めてみせた。 氷を振り払う放火マン、威嚇する様に全身から発火するが――その胴体を茉莉のマグスメッシスが鋭く切り裂く。集中を重ねた刀子の斬風脚が異形の腕を刎ね飛ばす。 空き地にあった火はもう殆どない。消火完了と言っても良い位だろう。 ならば後は総力を以て敵を叩き潰すのみ。ドラゴンコンビが狙うのはソウルとエルヴィンがブロックしている闘魂拳。 声をかけずとも目を合わせずとも二人は息を合わせてそれを狙った。 撃った。銃声。 美峰の術雨の隙間を一直線、着弾。致命傷。 視界の端では刀子と彩花の斬風脚が放火マンの首を刎ねていた。 最後の力を振り絞り特攻してくる闘魂拳、しかしソウルが身を張って受け止める。 「はっはっは! やるじゃねえか。が、まだ俺を燃やしつくそうにも、もの足りんな、若いの」 彼の背後から闘魂拳へ襲いかかるのは――猛攻の嵐。 これから毎日エリューションを討伐しようぜ? 盛大にやろうぜ! ~ ●消火、ありがとー! 静寂と平穏を取り戻した夜の空き地。 炎の所為であんなに熱かったのに、火が消えた今はシンと冷たい12月の外気。 「一気に寒くなってきたな……早く帰って、今度は普通に暖まりたいぜ」 汗をかいたせいで寒さも一入。エルヴィンはポケットに手を突っ込んで首を竦める。ぶるるっと身体が震える。お風呂が恋しい。お布団が恋しい。 薄着で来たナハトも御覧の有様であった。服がこれっぽっちじゃねー。 そんな視界の先には今だチロチロと燃えている小火がある。手には消火器がある。 「消火。……消火。気が重くなるわ。やぁだ私火すごい苦手で。 ほら火傷しまくった思い出があって腰のとかマジ死ぬかtあ、駄目、言い訳無用か」 オーケー働くわ馬車馬のように。消火器の栓を抜く。消火器ブラスター。ワチョワチョワチョ。 夏栖斗、美峰も残った消火のお手伝い。 「当然ボーナス狙いだけどな」 ニヤッと笑った美峰。そうなんだ、と相槌を打った夏栖斗へ「聞いたなコイツ! 」 掘り返した土はソウルが狄龍と刀子と共にスコップで整え、その後は一服。ソウルは渋く哀愁とともに葉巻。刀子と狄龍は普通に煙草。ヘビースモーカー。 吐いた紫煙は静かな夜空へ。それを見上げて、龍治は静かに息を吐いた。 吐いた息は白い。今夜も良く冷えた夜だ――その代わり、星が奇麗に輝いて見える。 『了』 ~ |
■シナリオ結果■ | |||
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■あとがき■ | |||
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