下記よりログインしてください。
ログインID(メールアドレス)

パスワード
















リンクについて
二次創作/画像・文章の
二次使用について
BNE利用規約
課金利用規約
お問い合わせ

ツイッターでも情報公開中です。
follow Chocolop_PBW at http://twitter.com






【LKK団】文学少女.txt

●LKK団員の日常
 イエス・アリス。ノー・ロリータ。パニッシュメント・イン・ロリババア。
 やあみんな元気かな? 僕らのLKK団だよ。
 今日はメガネの似合うポニテな少女(アリス)を手篭めなんかにしちゃってお持ち帰りしようかなと画策していたところなんだ。
「……」
 でも手に持ってるのって本じゃなくてタブレット端末なんだよね。
 電子書籍少女というべきかこれは。
 まぁいい、早速テンプテーションレッツラゴーだ。
「その中身、見せてくれないかな?」
「……うぅ」
 ちょっと身じろいでスカートが揺れている。かわいいのでぜひともお持ち帰りしたい。
 ついでに読んでる本も見てみようか。
「どんなの書いてるか、お兄さんも見てみたいな」
「……うん」
 よしよし、おずおずとだけど見せてきたぞ。申し訳なさそうに掲げるあたりが実に愛らしい。
 では早速どんな内容か拝見しようじゃないか。
 あれ、白紙テキストじゃ――まぶしっ。

 ……。

「……お兄ちゃん、どうしたの?」


「冬になって変態が多くなってる気がするよ」
『首を突っ込みたがる幼き賢者』ミカ・ワイナミョイネン(nBNE000212)がやれやれとした顔をする。
「今回はアザーバイドだよ。
 こんな子でー、アーティファクトなタブレット端末を持ってうろうろしてるみたい」
 モニタに写った少女は茶色のポニーテールにふちなしメガネ、明茶色のワンピース姿は少し季節がずれている感がある。
 そして、抱きかかえるように持った白いタブレット端末――これこそがアーティファクト『キンダー・タブーレット』である。
 このアーティファクトの効果はズバリ『存在をタブレット端末に閉じ込める』ことにあるが、これより厄介な問題が存在する。
「欲求がね、テキストファイルになってだららーって出ちゃうんだ」
 と、大惨事の予感しか感じさせないおまけ付き。
 なお、件の欲求の詰まったテキストファイルこと『LKK団日和見谷・由紀夫の願望.txt』は諸般の事情により読まれることはなかった。

「でもってここからが問題。
 この子自体に大した力はないんだけど、アーティファクトの能力発動の鍵にさせられてるみたい」
 アーティファクトといえやはり道具、使う者が居なければ発動もしない。
 運悪く拾ってしまった彼女――タブ子(ミカ命名)を発動キーに今も周辺を彷徨ってるらしい。
 彼女を助けだし、これ以上の被害をもたらさないためにも、このアーティファクトは破壊する必要がある。
 なお、破壊前にデータを消去しない限り、存在が消滅したり欠損したりという事態は起きないので安心して欲しい。
「発動のタイミングは彼女の目に光が無くなってきた時だから、ついつい読みたいなーなんて思う人は巻き込まれないように気をつけてね」
 そこで一区切りつけようとしたミカに、リベリスタから質問が飛ぶ。
「大した能力って、この子にも何かあるの?」
「あっ、あるある。やな顔しないでね」
 そう前置きしてミカが一言伝えた後、リベリスタの一部は戦慄する。
 その能力とは――。

「朗読すると周囲1kmのあらゆる生命体に内容が伝搬される。……ガンバ」


■シナリオの詳細■
■ストーリーテラー:カッツェ  
■難易度:EASY ■ ノーマルシナリオ 通常タイプ
■参加人数制限: 8人 ■サポーター参加人数制限: 0人 ■シナリオ終了日時
 2011年12月18日(日)22:34
タイトルはこれであっています、カッツェです。

●場所
滑り台やブランコ、ジャングルジムといった遊具が点在する小さな公園。
現場につく頃には既に日和見谷はタブレットの中です。

●エネミー
・アーティファクト『キンダー・タブーレット』
データ化(近接ランダム攻撃)
『存在をタブレット端末に閉じ込める』アーティファクト。
破壊すると移し替えられた存在は元に戻ります。
『欲求がテキストファイルとなって出てくる』おまけ付き。

・アザーバイド『タブ子』
会話伝搬(遠距離1km神秘0ダメージ)

アーティファクトに操られたかわいそうなアザーバイド。
戦闘能力はありませんが、アーティファクトを無理に奪いとろうとすると逃げたりアーティファクトの能力を発動させます。
加えて、ご丁寧にテキストファイルが出力されると棒読みで朗読してくれます。
(プレイング次第では防ぐことも出来ます)

・LKK団『日和見谷・由紀夫』
お持ち帰りをしようとして返り討ちにあったLKK団の一員。
解放すると礼を言いますがもちろんフィクサード(Lv1)です。
テンプテーションを持ってますが、それ以外に特出したスキルは持っていません。
煮るなり焼くなりお好きにどうぞ。

●その他
Dホールは公園の近くにあり、探せば簡単に見つかります。
テキストを読まれたらご愁傷様。
参加NPC
 


■メイン参加者 8人■
クロスイージス
アラストール・ロード・ナイトオブライエン(BNE000024)
ナイトクリーク
花咲 冬芽(BNE000265)
覇界闘士
設楽 悠里(BNE001610)
デュランダル
羽柴 壱也(BNE002639)
ナイトクリーク
賀上・縁(BNE002721)
覇界闘士
李 腕鍛(BNE002775)
★MVP
ホーリーメイガス
ティアリア・フォン・シュッツヒェン(BNE003064)
デュランダル
天龍院 神威(BNE003223)


「ねぇねぇ、君暇してるでござるか? 拙者と喫茶店とか一緒にいかないでござる?」
「ぇ、あの」
「あー、いきなりで照れてるでござるね? 一目瞭然でござるよ?」
「……」
 この最初から欲望全開でナンパっている青年は李 腕鍛(BNE002775)。
 便宜上タブ子と名付けられたアザーバイドは突然現れた腕鍛にもじもじと、タブレット端末を持つ手をせわしなく動かしている。
 このタブレット端末、もといアーティファクト(以下:破界器)の能力にかかればリベリスタもイチコロ。だが、彼には秘策があった。
 それは――。


 依頼の後はアラストール殿と一緒にデートに行けると良いなぁとか花咲殿と遊園地に行ってお化け屋敷に入りたいなぁとか壱也殿とは……。
 お、男をナンパとはどどどうしようこれは拙者にとって死ぬほど天秤にかけがたいものでござる。
 しかしナンパをすればデートが待っている! あぁ、拙者はどうすればいいんでござるか!?
 はっ、苦悩してる暇もないでござるな。ティアリア殿とはワインを一緒に飲みながら大人な雰囲気の中でのデートも待っている気がするでござるし神威殿とは一戦組手を交えるのもれっきとしたデートでござるな、自身の鍛錬にもなるでござるし。

 ……つまり、どうせ知れ渡るのなら最初から打ち明けていればいいのでござる!

 そんな口実でありったけの約束、もとい告白――でもなく、想いを打ち合わせ中にぶちまける腕鍛。
 腕鍛以外にやる者は『枯れ木に花を咲かせましょう』花咲 冬芽(BNE000265)しか居なかったが、そんな彼に迷いはなかった。
「あれで大丈夫でしょうか」
 近くで見てみぬふり……ではなく、様子を伺う作業服姿の『祈りに応じるもの』アラストール・ロード・ナイトオブライエン(BNE000024)も気が気ではない。
『隠密銃型―ヒドゥントリガー―』賀上・縁(BNE002721)の張った結界や立入禁止のテープで近くに人は集まっていないものの、逃げられると追いかけるのが厄介になるだろう。

「心配だけど、彼が吸い込まれないと――」
 ぐぅぅ。
「うぅ、無茶苦茶お腹すいた」
『臆病強靭』設楽 悠里(BNE001610)と言えば、テキスト化された場合を考えて昨日より何も食べず、欲望を空腹感だけに絞っていた。
 集中が却って空腹を際立たせつつも、腕鍛を見守り続ける。

 彼らに程近い木影では、『すもーる くらっしゃー』羽柴 壱也(BNE002639)が機材を準備していた。
 ビデオカメラにICレコーダー、これはまさか。
「みんなの欲望~♪ 楽しみ楽しみ」
 カメラのスイッチは既に入っており、撮る気満々のようだ。

「まずはぷらぷらと一緒に散歩としゃれこむでござるか?
 拙者はどれでもかまわないでござるよ?」
 有無も言わさずナンパし続ける腕鍛に、タブ子の表情は優れない。
(そろそろでござるか?)
 徐々に曇り始める目、少し警戒の色を強める腕鍛。
 彼女の警戒心が限界に達した時、それは起こった。
「……!」
「来たでござ――」
 突き出すと同時にタブレットから漏れ出す光。本能的直感が腕鍛を回避運動へと導く!
「隙ありっ!」
 そして悠里の叫びを合図に、リベリスタ達が一斉に動き出す!
「お嬢ちゃん、こーゆーアブナイもんは持ってちゃいけないぜェ」
「ひっ」
 悠里に先んじて、『爆砕豪拳烈脚』天龍院 神威(BNE003233)がタブ子に立ちはだかる。
 1mはあろうかというウルトラバストとガラの悪い口調が実に暴力的だ。
 そんな彼女の迫力に圧されたか、彼女は有無も言わさずタブレットを掲げる。
「なっ――」
 タブ子の前にいた腕鍛の姿は無く、周りにも居ない。そして目が移る間に神威もまたその場から消える。
 それは吸い込まれると言うよりも、分解吸収されると言う表現が正しいだろう。
「やはり一撃では決まらないですね」
 集中を重ねた悠里の斬風脚を端末の背面で受けた彼女が、そのまま反転させて光を照射する。
「うぅ、ここで……」
 空腹でよろめいた悠里が第三の餌食になる。
「ぎゅーっと!」
 ならばと、冬芽は上空から奇襲をかける!
「きゃっ」
 冬芽のフライング・ハグに転倒するタブ子、器用にも破界器を上に掲げたままだ。
「今の内だよっ!」
「そーれ、取っちゃうぞー?」
「いや、前見て、前!」
「ふふふー」
 ならば、と言わんばかりに、タブ子の脇に手を伸ばす冬芽をも別世界へと閉じ込める。
 その様子を見ていた壱也は『明らかに誘っていたよね』と、後に語った。

「…………」
 曇っている間は身体能力も上がっているのか。こちらを見る目は警戒心に溢れ、その間にも真っ白だったタブレットにアイコンが表示され始める。
「お、来たきた」
 壱也の目に入ったもの、それは生物を閉じ込めた際の副産物。
 そう、例のテキストでだ。

●新しいドキュメント(5)
「……ここは?」
 縁が目を擦り、周辺を見る。
 パソコンの壁紙がそのまま背景になったかのような謎の空間。
 つい先程まで公園に居て、影から抜けたと同時に彼女が振り向き――そこから記憶が飛んでいる。
「た、たすけ……」
「!?」
 目の前にいるボロ布のようになった中年男こと日和見谷に嫌な予感が走る。
「いらっしゃーい」
 そう、予感どおりここは破界器の中だった。
「あっちに残ったのは3人か、厄介だなァおい」
「惹きつけられたとはいえ、こっちに向かって来るのは予想外でござった」
「アレだけあれこれ言ってたらそれは――」
 ぐぅー。
 腹の虫にがくーとうな垂れる一同。
「でも、残ったメンツで何とかしてくれますよ」
「全員取り込まれることはないでござろう」
「そうそう、タブ子さんも助けてくれるよ。だから……」
 各々が日和見谷に目を向ける。
「え、また……?」
 もちろんですとも!

●新規テキスト文章
「少しだけ、タイミングをずらして正解だったわね」
 遅れてやってくるのは『嗜虐の殺戮天使』ティアリア・フォン・シュッツヒェン(BNE003064)。
 突撃タイミングを知った上でのこの判断にはちゃんとした理由がある。
「…………」
「落ち着いたかしら、少し話をしましょう?」
 そう、ティアリアは極力対話による譲渡を考えていた。
 その為には一緒に突っ込んでは意味が無い。
「…………」
「無理に撮ろうとしないで、断りを入れたらどう?」
 少し騒がしいと思うけど許してちょうだい。と声をかけると、タブ子も首を縦に振る。
「それじゃお言葉に甘えてっ!」
 押し黙ったまま様子を伺っていた壱也が前に出る。
「見るのに不便でしょうから、レコーダー預かってもいいかしら?」
「おねがいっ! ここ押したら録音だから」
 渡しつつカメラ片手に空いた手でタップする壱也。
「えぇ、様子が変わったら知らせますわ」
「それもお願い、ひゃっはー! 黒歴史は全部いただく!!」
 遠慮無く撮りまくる壱也、ドンドンと曇っていくタブ子の目。
 笑顔で居るティアリア、まずい空気を感じるアラストール。
「そろそろ――」
(いいの)
 アラストールの言葉を無言で静止するティアリア。
「これはお堅そうなのにまぁすご、あれこの光」

 …………

「目が、目がぁー!」
「その様子だと一杯食わされたでござるな?」
 目を抑えるようにやってきた壱也をからかう面々。
「いいのよ、見たいなら全部見ればいいの。新しい世界を見せてあげるわ!」
 出し抜かれたことを振り払うかのように、壱也は前向きに青空を向くのであった。
 腐女子よ強くアレ。

 さて、外では残った2人による対話が順調に運んでいた。
「それで操られているのは私達がよく知っています。
 だから、あなたを助けに来ました」
 着実に信頼を、言葉を重ねるアラストール。
「貴方がそれを持っていると、周りの人がどんどん消えてしまう。
 だから、それをわたくしに渡して貰えないかしら?」
 穏やかな笑みで言葉を重ね、警戒心を解くティアリア。
 天使と評しても何ら文句がでない笑顔だ。
「…………」
 破界器を渡そうかといった素振りを見せるタブ子。
「えぇ、出来れば私達に預けて欲しい。でもその前に」
「?」
 タブ子が首を傾げる。

「……あなたの朗読、聞かせてもらえないかしら」
 笑顔のまま、ティアリアは恐ろしいことをいいのけた。

●No Read Go Read

 えぇーーっ!?

 タブレットから外に声が聞こえるのであれば、まさにそんな声が響いただろう。
 やはり彼女は天使などではなく邪悪だった。前言を撤回しなければなるまい。
「お腹空いてるだけだからこれでもいいけど……」
「いやよくない! いや、あれならもしかすると」
 抵抗や達観、特に意ともしない者。
 そんな声が届くはずもなく、タブ子が破界器を見、ゆっくりと口を開く。
「はい、どうぞ」
 それを見計らい、ティアリアはレコーダーのスイッチを入れてタブ子に差し向けた。

●REC

 あたしは何より格闘技で世界一になりたいぜ。
 ただの世界一じゃねェ、この世界に居るどんな奴より強い意味での世界一だ。
 あと巨乳の子らと仲良くなるのもいいな、あくまで仲良くだぜ。
 なぜかってそりゃ胸のでかさも世界一目指したくなるだろう、なんとなくだがな。
 にしても花咲の奴無茶苦茶やってやがるなァ、こんなのぶん殴っても面白みもあんまりねェってのによォ、あたしリベリスタだし。


 花より団子! この時期はお鍋♪ 皆でコタツを囲んで色んなお鍋をはふはふ和気藹々!
 デザートはやっぱり冷凍みかんっ! でもその前のおじややラーメンも外せません!
 ラスト・ツーから別腹発動、別に全てを食べきってもいいのだろう?><
 あと小五ロリ変態野郎は死ねばいいのにさんに「中二病はロリに含まれますか?」って聞いたら「NO!」って言うから「斬刑に処すっ!」ってとび蹴りしたら「ご褒美です!」って言い出すからもっと踏みにじるっ!
 え、鞭ばかりで飴がない? よく訓練された変態さん的にご褒美だらけじゃないですかっ♪


 それにしてもお腹すいたなぁ、これが終わったら鍋を食べに行くんだよね。
 お肉も野菜も美味しいし、手軽に作っても美味しいし手のこんだ物を作れば更に美味い。
 誰だあれ考えたの褒めて使わす。
 あとお酒も外せないよね、日本に生まれて良かったよ。天使まじ天使。
 まぁ鍋に限らず美味しいものならなんでもいいけどね。
 焼肉もいいなぁ。お刺身やお寿司も好きだ。一緒に食事に行くのもいいなぁ。
 ていうか行きたいなぁ。普通においしいとこでもいいけどロマンチックなとこもいいよね。
 特に酷かったのが日和見谷と壱也。
 そして、そんな壱也がしきりにニヤニヤして見ていた縁のテキスト。

 わたしの欲望なんてただ世界にBLがあれば満たされるのっ。
 男の子と男の子が手と手を取り合って並んでいるだけで、それはもう目の保養なんだよ。
 手を取り合ってなくてもわたしにはそう見える(フィルター。
 友情・ライバル・幼馴染。クラスメイトに先輩後輩、部活仲間!
 同じ勝利の余韻に浸り、相手を認め、息が合えば意識する。
 絆が深ければ深いほど、それは愛情に変わるっ!
 なんて奥が深いラブストーリーなのっ!
 荊の数ほど、萌え上がるっ!!
 世界BL宣言ッ!!!


 そんな彼女の表情は、どこか清々しささえあったという。

 イエスアリス・ノーロリータ・パニッシュメントロリババア。
 そんな題目もあるけどやはりノータッチよりもハイタッチ。
 やったとなれば追放だがそこは「身に覚えがありません」で済ませばいい。
 持ち帰ればまずは服を脱がせてもっと可愛い服や髪型に変えよう。
 そして×××して、×××な展開に怯える彼女を優しく×××××するんだ。
 それもこれもフェイトのおかげとしか言いようがない、私は本当に幸せものだぁ!

 伝え終わった彼の表情は、どこか清々しささえあった。
「やっぱ死ねばいいのにっ♪」
 あふん。

 少女の「お兄ちゃん」の破壊力は異常だ。
 まさか『イエスロリータ、ノータッチ』の禁をこんな形で破ることになろうとは思っていなかった。
 実はね、縛るよりも縛られる方が好きなんだ。
 忍びたるもの、欲望を素直に吐き出すなんてのは以ての外だ、抑えろ。
 だが見ろ、あれ見ろ、少女のほっぺだ、ぷにぷにだ。
 人間は所詮、つるぺたには逆らえんのだ、それを分かるんだ、縁。
 だが違う、それは違う、欲望をそんな形で吐き出してはいけないんだ、縁。
 そう、今こそ己が欲望に打ち克つ時。俺は欲望に……勝ったんだ。

 勝ってない、勝ててないよ。
 日和見谷にすらそう見られている縁。
「……手を出そうしたお前が言えることか!」
 不条理なお仕置き(シャドウサーヴァント付き)を見た。

 もちろんこの会話は半径1km圏内に聞こえることとなる。
 周囲からは悶える者やうなずく者、『こんな所にいられるか!』とばかりに逃げていくものと様々。
 恐るべきは意思伝搬の力。
「……!!」
「さ、後はあなた次第だわ」
 言葉を伝え終えると、彼女の体が恐怖で震えだす。
 過敏な恐怖心が破界器を発動させているとすれば、彼女が抵抗する事でその呪縛も解けるかも知れない。
 その術は、彼女の中にある。
「そのまま己を強く持って」
 アラストールの言葉にタブ子の震える手が徐々に端末を差し出し――。
「よく出来ました」
 ティアリアが手を伸ばしてタブ子の手に添え、そのまま端末を受け取った。


「すゲェ疲れたぜ」
 所持者の変わった破界器が呆気なく破壊され、脱出を果たした面々。
 ボコボコにされて縛られた日和見谷を除いて命に別状はないようだ。
「貴殿のようなペド野郎にはまだ灸を据えなければなりません」
「いや、彼女はロリ」
「それとも、歳相応の大人の魅力を教えてあげましょうか?」
「お灸でお願いします」
 日和見谷は簡単な治療を受けつつ、アークに着くまでみっちりとアラストールのお説教を受けることだろう。

「一緒にお鍋したかったけど、やっぱりダメ?」
「未知の異郷にある事は幸せな事では無いでしょう、これも互いの為です」
 残念がる冬芽を諌めるアラストール。
 Dホールも狭くなっている以上、早めに元の世界へと返さなければなるまい。
「……」
 ホールの中でタブ子は頭を下げ、『ありがとう、ごめんなさい』と発し、姿を消す。
 それを確認し、悠里はゲートを破壊した。
「よし、じゃあ鍋やるか!」
 こうして周囲を騒がせ、欲望大発表会の元となったタブ子は元の世界へと帰っていった。


「そういえば、ティアリアの欲求ってなんなの? 聞いてばかりでずるいっ!」
「え、わたくしの欲求?」
 報告と引渡しを終え、皆して富士山静岡鍋をつつく中思い出したように怒る冬芽。
 それに、ティアリアはくすりと笑みを浮かべる。
「やめたほうが良いわ、悪い意味で18禁になってしまうわよ?」
 その言葉の正体は、彼女の口から語られることはないだろう。たぶん。

■シナリオ結果■
成功
■あとがき■
ミカ「お疲れ様! レコーダーの中身今度聞かせてね!」

『【LKK団】文学少女.txt』いかがだったでしょうか。
今回出来るだけ全員のテキストを入れることだけを頑張りました。
文字数が1000を超えたこともありましたが、何とか公開までこぎつけて一安心しています。

MVPはそんな全員分のテキストを入れる一助となったティアリアさんに。
それ以外にもカッツェ的に「これはひどい」と思えたものにはボーナスを付与しています。

それではカッツェでした、又の機会がありましたらよろしくお願いします。