そうは言ってももう20代前半も終わっちゃうので。
抱かれてきました。枕営業です。
娘はこういう時、大抵気付いています。
「夜遅くなるから」と電話して、先に寝てもらって。
タクシーで帰って開けるドアからの空気は、暖かいはずなのに背筋が寒くなります。
別に悪いことをしているわけではないし、悪いことであったとして今更気にするほど出来た人間でもあるまいに。
流し台におかれた娘の夕食の食器を洗っていると、彼女を裏切ったような気持ちが頭をもたげてきます。
これはわたしが気にしているだけのこと。
彼女が本当はどう思っているかなんて知る由もないし、気にする必要だってない。
冷蔵庫からビールを出して、ごりごりと煽りました。
美味しくない。
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